スペイン生活30年・今も続く私の冒険

くま伝

日本を飛び出してみたいと考えている方々、目的を見出せず悩んでいる方々へ


第36章 世界への窓(前編)

『ホームページ作成』


 時が流れ、1997年の事である、かねてから抱いていた夢を実現する術を
思いついたのは。
スペインの、より真実に近い姿を、より安全で正確な情報を伝えたい。
それを実現してくれるのが、インターネットなのではなかろうか?

早速、インターネットでスペインに関する情報を検索してみた。
幾つか日本語で作られたホームページなるものを発見したが、その9割以上が、
個人の旅行記か、或いは、日本からスペインに興味のある方が発信している情報で、
スペイン在住の者が現地から発信しているものではなかった。
いや、僅かに現地発信のサイトもあるにはあったが、その内容は頻繁に更新されるものでは
無かった。
つまり、死んだ情報である。

インターネットと言う全く新しいメディアが持っている最大の特徴は、個人レベルで
情報を世界に向けて発信出来ると言う事と、常に容易に情報更新が出来ると言う事である。
これらの特徴を生かして初めて本当の生きた現地情報を提供する事が出来る訳だが、
残念ながら、それを実現しているサイトは、私が見る限り一つも存在しなかったのである。
この時、私は決意した。
インターネットと言うものが、世界にどれだけ普及しているのかは知らないが、
日本語による毎日更新の、安全で生きたスペイン情報を提供するサイトを立ち上げようと。
私一人でそれが実現できるはずもないが、私同様にスペインが好きで住んでいる者の中には、
きっと力になってくれる人が現れるはずである。
そう信じて、早速ホームページの作成にとりかかった。
頼りの綱は、日本に住む弟だけだった。
始めると言っても、一体ホームページなるものをどうやって作るのか、どうすれば
世界中から見られるように出来るのか、全く知識が無かったのだから。

何もかも手取り足取り教わらなければならない。
しかし、今回は前とは環境が違った。
遠く離れた日本から教えを請うにも、今ではほとんど経済的負担のかからない
E-mailと言うものが使えるし、それでも不十分な時には、インターネット電話を
つないでおけば、まるで弟がその場にいるかのごとく、話を出来る訳である。

弟は、ホームページ作成のために最低限必要な基本を教えてくれた。
実に10行か15行程度の初歩的コマンドである。
これが彼から習った不滅の基礎であり、私の計画を実現するための唯一のツールであった。

それからしばらくすると、弟が日本からホームページ作成の基本を説明した本を1冊
送ってくれた。
これだけ判れば、もう充分。 あとは、作るだけだった。

ホームページ作成にあたっての私の基本的ポリシーはこうであった。

 「見かけが綺麗で洒落たものを作る必要など全く無い。大切なのは内容である。」


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