スペイン生活30年・今も続く私の冒険

くま伝

日本を飛び出してみたいと考えている方々、目的を見出せず悩んでいる方々へ


第55章 ネット世界と時代の変化 「前編」

『激動の時代が及ぼした変化』


「サロンのパソコンは利用されますか?」

「いいえ、iPhoneを持って来ているので、、、 WIFI接続は使えますか?」

近年になってMHで頻繁に繰り返される会話である。

2000年にMHをオープンした頃、マドリッドで唯一の日本語環境対応インターネットサロン
であったMHの小さなサロンは、いつもパソコンを使うための順番待ちをする人々で
賑わっていた。
その後、ノート型パソコンが普及し始めてからも、無料でネット接続が可能なMHへ
ノート型PCを持ち込む人も多く、備え付けのパソコンを使う人、自前のノート型PCを
持ち込む人の両方で相変わらず賑わっていた。

WINDOWS 95の時代があっという間に終わり、WIN 98、WIN 2000、WIN XPと、猛烈な勢いで
パソコンのベースとなるオペレーションシステムソフトがバージョンアップされ、同時に
マドリッド市内の至る所に、日本語環境で利用出来るインターネットサロンが姿を見せ始めた。
そしてやって来たのが、WIFI、つまり無線LANの時代である。
多くの方々が自前のノート型パソコンを持つようになり、ホテルやカフェが無線LANを
無料開放するようになると、MHのインターネットサロンは、その主たる存在意義を
失って行った。

最初は、三台のパソコンがフル稼働していたが、これを二台に減らし、そして最終的には
僅か一台で用が足りるようになった。

今や、ノート型パソコンもその陰が薄くなり、海外を訪れるほとんどの人が、スマートフォンや
タブレットを持ち歩く時代である。
MHに限らず、どこのホテルを見ていても、そこに置かれているパソコンを利用している人の
姿を見るのは極稀である。

2000年から僅か10数年で、よくもまあこれだけ時代が変わるものだと驚かされる。
まさにテクノロジーの激動の時代である。

だが、PCの世界とネット世界に於いて変わったのは、果たしてハードとソフトだけだろうか?


目次へ

トップページへ戻る

無断転載、お断り致します