バルセロナ観光のノウハウ
スペイン第2の街、92年にオリンピックで沸いた街、天才ガウディーの街として日本人の中にも 知る人が多くなった港街です。昔、日本人でこの町を知っている人はほとんどいなかったのですが、 やはり92年のオリンピックでしょうか、、幕開けとなったのは。建築家ガウディーの名前も 日本の外国語大学のスペイン語学科の学生ですら知らない人が普通だったのが、今や多くの一般の 方が聞いたことのある名前となったようです。ここは カタルーニャ(地方名)の首都。 カタラン人が住む街。話されている言葉もスペイン語ではありません。カタラン語と呼ばれる 独自の言葉です。かつて、スペインが独裁政治の時代、全国で標準スペイン語の教育と使用が 義務づけられていたわけですが、それが終った後、その反動もあったようで、この地方では いっきにカタラン語が復活し、人々はそれを好んで使うようになったようです。勿論、標準 スペイン語も彼らは話すことも聞き取ることもできますが自分から進んでは使わない人が多い ようですね。非常に民族意識の強い地方です。恐らくほとんどのツアーでもこの街はルートに 含まれているでしょうし、フリーで来る人もこの街は訪れる方が多いでしょう。同じスペインと 言う一つの国にまとまってはいても 全く他の地方とは違った哲学、言語、性格を持った地方です から、この街を見ると言うことは その他の街と合わせて、二つの違った国を見たと思っても いいかも知れません。そう言う意味で興味深い所でしょう。ここは湿度も高く、日本と多少 似通った気候を持っています。スペインを訪れる場合、必ずと言って良いほどバルセロナか マドリッドの空港に到着するわけですが、ここバルセロナに降り立つ人の方が、おそらくこちらの 気候に難なく馴染めるでしょう。マドリッドは完全な大陸性の内陸気候で、湿度がほとんど 有りませんから、最初日本人にはつらいものがあるかもしれません。
観光モニュメント
まずは サグラダファミリア(聖家族教会)でしょうか。 ガウディーの建築で最も話題性のある作品の一つですが、 これは途中からガウディーが受けついで、彼の死後、また別の建築家が受け継いでいると言う 次から次へと担当者が変わって行っている建築です。しかしガウディーの存在は大きく、まるで 彼そのもの、の様な作品なのです。難しいお話は抜きにしましょう。とにかく素晴らしものです。 一度ご覧になってください。
次にカテドラルですが、これはゴシック地区にあります。そうゴシック時代の建造物が 沢山残っている地区ですが、ここにある代表的建築物であるカテドラルは単なるゴシック建築 では無く、地元の人曰く、カタルーニャ風ゴシック建築なのです。毎週日曜日の午前中はこの 建物の正面で人々が集まって民族舞踊を踊っています。
次はグエル公園でしょうか。ここは随分と中心地からはずれていますが、タクシーなら 簡単に行けますね。非常にユニークな公園は、やはりガウディーによるものです。 とってもいい空間なのでゆっくりとお散歩したい所ですね。
美術館と言えば日本から来る方達に一番の人気は何といってもピカソ美術館でしょう。 ピカソはスペイン南部、マラガの生まれですが、後にここバルセロナに住んでいます。 そのため、ピカソにゆかりのあるものが沢山揃っているわけですが、彼の少年時代の作品から 晩年の作品まで幅広く揃っているこの美術館、時間が許すのであれば是非とも訪れましょう。
それからミロ美術館。ここもとっても楽しい所です。ミロの作品って見ているうちに おかしくなってきますよね。これはモンジュイックの丘にあります。
そしてカタルーニャ美術館。数年間の間、改装工事が続いたこの建物も完全に装い新たに オープンに至りました。このまま崩れてしまうのでは、、と心配されていた建築物ですが、安全が 保証されたようです。内部の展示物は多くが、ピレネー山麓に残るロマネスク建築の教会芸術です。 朽ち果てて行く壁画などを特殊な技術でもって取り外し、そのままオリジナル作品を美術館内に 保存しています。一見の価値ありです。
バルセロナ市内ではありませんが、ここでついでにダリ美術館も記しておきましょう。 この美術館は バルセロナから随分と離れた街、フィゲラスと言う所にあります。車か列車で 行きますが、これは 大人が見ても子どもが見てもそれなりに楽しめる、まるで遊園地感覚の 美術館ですね。時間にゆとりのある方は是非ともお勧めしたい所です。ほとんどのツアーでは これは含まれていません。
観光ノウハウ
この街の散策を始める前にまず、地図を見て旧市街と新市街を確認して把握しましょう。 旧市街が海に近い方です。カタルーニャ広場と呼ばれる大きな交差点あたりを境に新市街に 変わっていきます。そして当然ながら海から遠ざかるに連れて標高が上がっていくので この街を歩く時にだいたいの現在地を把握したら、あとは上り坂なら海とは反対の方向に歩いていて、 下り坂なら海の方向へ、つまり旧市街の方向へ歩いているんだと思えばいいでしょう。 新市街は まるで日本の京都のように碁盤の目状に作られているので地図を見ながら比較的 歩きやすい町並みだと思います。観光ブックに載っている、ガウディーの建築が散在する グラシア通りを歩くのなら、出発地点を山手の方にして、海の方向に向かって歩くのが 下り坂で疲れない方法です。
さて、サグラダファミリアを昼間に観光したら、これで見終わったと思わないで是非とも夜、 もう一度足を運んで見ましょう。運が良ければ素晴らし夜景が見られます。運が良ければと 書いたのはどういう意味が言いますと、必ずしもライトアップされているとは 限らないと 言うことなのです。以前にもバルセロナ市役所、観光局に問い合わせたことがありますが、 ライトアップする曜日は特定されていないとの答えをもらったものです。
それから夏場を中心にスペイン広場の奥にあるカタルーニャ美術館の前の広場でとんでもない
規模の噴水ショーが行われます。これは毎週土曜、日曜の夜です。いろんなジャンルの音楽を
使って、水の動きと音楽をコンピューター制御でシンクロさせた素晴らしいショーです。
勿論、無料で見られます。お泊りのホテルのレセプション、或いはツアーで行く方はガイドさん
などに、確認してみましょう。ちょっとの間、夢の世界に入ることができますよ。
通常、噴水ショ−は4月〜12月の間、木金土日/22:00〜24:00
場所:Plaza de Carles Buigas (地下鉄:Espanya)
ただし、そばの見本市会場で見本市が開催される時は休止となりますので、要確認
旧市街には ランブラス通りと言う素敵な通りが海へ向かって伸びていて、この道をはさんで ゴシック地区とチャイナ地区とに別れます。で、基本的にランブラス通りを散策する分には 一応の警戒をしていれば、いいでしょうが、チャイナ地区への立ち入りは お勧めできたものでは ありません。これは治安上の問題です。ゴシック地区に関しても大聖堂の近くぐらいは良いですが もっと海よりに近づく場合、或いはランブラス通りのすぐ横にあるレアル広場近辺、ここも お勧め出来ません。地元の人でも近寄りたがらない人が沢山います。十分に注意してください。
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