グラナダ観光のノウハウ
観光スポット
西暦711年のアラブ人進入以来、
1492年にカトリックによる宗教統一が達成されるまで、およそ800年もの間イスラム教徒が
支配した街だけあって、スペイン国内でも、もっとも神秘的な街だと言われています。
そのグラナダを見下ろすように小高い丘の上にそびえるのがアルハンブラ宮殿です。
そう、グラナダと言えば何といってもアルハンブラ宮殿でしょう。
ここは観光大国スペインの中でも、一年を通じて最も入場者数の多いモニュメントです。
タレガの作曲した”アルハンブラ宮殿の思い出”と言うギター曲を聞いて夢見た人も少なく
無いでしょう。これぞスペインムーア建築の最高峰。個人で行く場合、中の観光だけで最低で
2時間は予定しておきましょう。そして、同じ入場券ですぐお隣りにくっついてある夏の離宮、
ヘネラリフェへも必ず足を伸ばしましょう。ちょっとしたハイキングです。
それからモニュメントとしては カテドラルと王室礼拝堂は見に行きましょう。 この二つのモニュメントは 入り口が並んでほとんど同じ所にあります。王室礼拝堂の中に入ると 地下に降りる階段があって、その下に歴史に名を残した大女王、イサベルの遺体が安置されて います。日本語で書かれた書物には この人物の名前を”イザベル”とか”イザベラ”とか 紹介しているものが沢山見受けられますが、人名であるだけに固有名詞ですから、どうせなら 正確に覚えましょう。スペイン史、しいてはヨーロッパ史に名を残した大女王の名前は ”ISABEL” 、つまり、”イサベル”、と発音します。 世界最大の国、イスパニア帝国を 作り上げた大王カルロスのおばぁちゃんにあたる人です。 また、コロンブスの新大陸発見の スポンサーとなった人でもあります。
さて、まずアルハンブラ宮殿ですが、大事な点をいくつかあげてみましょう。
特に個人で行く人は良く読んでおいてください。勿論、ツアーで行く方にも参考になることが
いくつかあると思います。 まず、チケットの購入ですが、自分で買う場合は、余裕を持って行かないと、入場制限があるので、とんでもない失敗をすることがあります。 入場券には 入場出来る時間が印刷してあって、列に並んでやっとチケットを手に入れても その場ですぐに入れるとは限らないのです。2時間も並んで、買った時からまた2、3時間はたたないと入れないことや、最悪の場合にはその日の入場券は売り切れと言うことにもなります。周りに時間をつぶす所はなく歩いて、或いはタクシーで街へ下りて、それこそどこかで食事をしてから、またタクシーでアルハンブラまで上がってきて入場する、、と言うようなことになるわけです。これでは その日もグラナダに泊まるのであれば、まだなんとでもなりますが、その日の午後に別の街へ 移動するつもりなんかでいる人は全く予定が狂ってしまいます。ですから、時間にゆとりの無い 人は、以下のサイトであらかじめ入場券を購入しておくことをお勧めします。 |
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次に宮殿のチケットを買う場所ですが、チケット売り場はヘネラリフェ離宮の駐車場横にあります。 売り場の周りには 数人のロム(俗称ジプシー)と呼ばれる人達がいて、レースを売りに来たり、草花を持って皆さんの胸ポケットに差しに来たりすることがあります。この草花を受け取ってしまうと、すかさず手を取られて、勝手に手相を読みはじめ、その後は代金を請求されます。こう言う方々が全て悪い人だとは言いませんが、トラブルを避けるためには 近寄らず、逃げるのが得策でしょう。
さて、真夏の観光では 出来る限り午後の観光は避けるべきです。原則として午前中の早い時間に 見学するようにしましょう。ただ、自分が極端に暑さには強いと言うかたは お昼の3時ごろに 行けば確かに季節によっては空いてはいます。必ず帽子は持っていきましょう。途中で、何ヶ所か、ボタンを 押せば水が出る飲料水らしきものが見当たりますが、これに関しては とりあえず、今までの所、 この水を飲んだからと言ってお腹をこわしたと言う人は聞いたことがありません。私個人としては いつも頻繁に飲んでいます。
真冬の観光に行く方は アルハンブラ観光の時の必需品として、厚めの靴下!! 南国と思われているスペインでも、やはり北半球です。冬は寒い所も多いのです。特に南部 アンダルシアの中では ここグラナダが極端に寒い所です。更に、アルハンブラ宮殿の観光では 足元からしんしんと冷えます。個人的には 靴下を2枚履いて行くこともよくあります。
最後に建物内部での撮影ですが、昔からビデオ撮影が可能で、写真撮影に関してはフラッシュを 許可していませんでしたが、つい最近よりフラッシュ撮影も可能となりました。中の観光中に フィルムを買うのは困難なので、必ず予備のフィルムを多めに持っていきましょう。
また、冬場を除いて、一部夜間もオープンしています。昼間に見学するのとは 全く違った幻想的な雰囲気を味わえますから、この町で宿泊される方は、是非 夜間見学の時間も予定に入れておくと良いでしょう。
さて、宮殿は少し忘れて、アルバイシン、サクロモンテの丘の方に興味のある方、日中であれば 裁判所の前の道あたりから、ずっと坂道を上って散策するのも特に問題は無いと思いますが、日中であってもシエスタの時間など特に人通りの少ないような時間帯は 避けた方が良いかもしれません。また、 随分前にやはり真夏の昼間にこの辺りを散策して、暑くてひどい目に会った記憶があります。やっぱり真夏の特に午後は避けましょう、、、。さて、夜ですが、暗い中、慣れない人が歩くのはお勧めできません。夜はタクシーに頼んでアルバイシンにあるサン・ニコラス教会まで連れて行ってもらって、そこで5分程車を待たせましょう。そこから真向かいにアルハンブラ宮殿がライトを浴びた夜景を見ることが出来ます。昼間見るのとまた違った良さがあります。堂々とした重さのようなものを感じさせてくれます。 それからまた同じタクシーで街へ戻ってくるのが安全な方法でしょう。
ここで少し、ジプシーの洞穴フラメンコについてもふれておきましょう。昔からジプシーが 定住していることで知られるサクロモンテの丘には かつて彼らが住んでいた横穴式住居のような 洞穴が沢山残っています。これらの中には今でも住居として使われているものもあります。 こういった環境で ジプシーの中で、自民族に起源を持つフラメンコを自分達風の様式で見せようと、 洞窟フラメンコショーを公開する人達が現れたわけです。これは おそらくどんなツアーにも 基本的に含まれていません。ガイドブックなどに紹介されていることも多いので、中には行きたい と思ってらっしゃる方もいるでしょう。ここで気になるのは まず自分達でこういう場所へ行って も大丈夫なのかどうか、、、とまぁ、治安の問題ですが、とりあえず、今までにこういう所へ行って 身ぐるみ剥がれたとか、盗難にあったと言うような話は聞いたことはありません。日本人に限らず 世界中のツーリストが沢山見に行っています。ただし、時に問題になるのは フラメンコを見た後で ジプシーからカスタネットの押し売りにあった云々、、、と言ったたぐいのトラブルです。 実はこのトラブルは 日本人ツーリストだけに有り得るトラブルです。どうしてかと言うと日本人は 非常に人が良いと言うか、気が弱いと言うか(失礼)、はっきりと”NO”と言えない方が多い ようですね。同じ状況下でもヨーロッパ人、アメリカ人などは あっさりと、きっぱりと”NO”と 言うことが出来るので、その一言で終ってしまうのですが、、、、。買わなかったからと言って 何かをされるようなことは まず無いと思います。ただし、これはあくまでも私の個人的経験から くる個人的見地ですから、100パーセント安全と言っている訳ではありません。ただ現地情報と してお伝えしているだけですので誤解されませんようお願いします。最後は全てご自分の判断で 行動してくださいね。一つだけ付け加えておきます。こう言う場所で見るフラメンコは ツアー などで含まれている、所謂フラメンコ場で見るショーとは 全く別物です。ある意味で比べると 面白いし、ある意味では全く比べるものでは無いとも言えるでしょう。見に行った感想は人に よって、極端に別れます。とっても良かったと言う人と最悪だったと言う人に、、、、、。
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