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グアダルーペ観光のノウハウ
グアダルーペと言えば、まず頭に思い浮かぶのがこの街のシンボル的存在であるフランシスコ会修道院ではないでしょうか。 ここに安置されるグアダルーペの聖母マリア像は、サラゴサの「柱の聖母マリア」と並んでスペイン全体の守護聖母として信仰を集めており、スペインで最も重要なキリスト教聖地、巡礼地の1つとなっています。このグアダルーペの聖母像は14世紀に発見され、見つかった場所に小さな礼拝堂が建立されました。 後にアルフォンソ11世の命により現在見られる修道院が建てられ、ここフランシスコ会修道士の管理の元にスペインの守護聖母、グアダルーペの聖母像が安置されています。同修道院は1993年にユネスコ世界遺産に指定済み。
正面ファサードはゴシック様式で、祭壇画の制作にはエル・グレコの息子ホルへ・マヌエル・テオトコプリも参加しており、聖具室にある8点のほか、サン・へロニモ礼拝堂にもスルバランの絵画が残されています。また、ムデハル様式の回廊の中庭に建つ15世紀のゴシック-ムデハル様式の御堂も見ものです。
また、グアダルーペには、15世紀の病院を利用した4つ星のパラドールのほか、
先述の修道院の一部を使った質素ですが歴史の重みを感じられるホテル、更には
修道院前広場に面して、日本の方にとても親切にしてくれる宿、レストラン
セレソ ・ドス
があります。 民芸品としては銅細工などが有名です。
また、お天気が良ければ、街から半時間ばかりでしょうか、畑の中にぽつんと立つ
サン・ブラス礼拝堂へお散歩に出かけるのも楽しいものです。
車のある方は、国道沿いにある展望台のすぐ傍、国道を挟んだ反対側に15世紀初頭
に作られた国定重要文化財、ムデハル装飾が見事な礼拝堂ウミジャデロがありますからお見逃しのないように。
(グアダルーペで Hostal・Meson Cerezo llを経営される日本人の方より提供いただいた情報です。)
グアダル−ペ観光といえば世界遺産の王立修道院と花の小道と呼ばれるSevilla通り。そしてその辺りをグルグル回れば、もう観光が終わったと思われる方が沢山いらっしゃいますが、グアダル−ペの見所はそれだけではありません!4q坂道の国道を登れば展望台もあるけれど、そこまで行くのはちょっと大変。 でも、大丈夫。住宅街をぬけてグアダル−ペの日常を観察しつつ、展望台に負けない景色が見えるところをご紹介します。
まず、一通り観光を済ませて修道院前の広場に戻ってきてください。そして、黄色いポストのある道、おみやげ物屋さんがズラズラならぶGregorio lopez通りをバス停の方に向かって歩いていくと、NATRURALと言う黄色と緑のお店があります。(かわいい小物イッパイでおすすめ!)
その横の急な坂道(c/Huerta del hospital)をえっちらおっちら登りきったら、ちょうど道の終わり左手に、塀をツタらしき?植物で覆われた家があって、その横に細いちょっとガタガタの坂道があります。そこをまたがんばって登ってください。ここの辺りから年配の方が口をそろえて言う「う〜ん!日本の田舎、子供の頃のにおい。」そう、馬、羊、ヤギ、にわとり、そんな家畜(と、書くと夢がないなぁ〜!?)のにおいがかすかにプ〜ン。この辺りでは、いまだにろばのに鋤(すき)をつけて畑を耕すお年寄りがちらほら。ベレ−帽をかぶって“アルレェェェ〜”の掛け声とともにヨロヨロ畑を鋤いているその横を羊の大群が大移動。まるで、スペイン版“アルプスの少女ハイジ”の世界!!
そんなスペイン版ハイジの道をまっすぐ登って行くと、17、19の番号をつけた古い家が見えてきます。そこをまた右に曲がるとすぐ左手に(最後の急な)坂道があります。そこを登ると小さな共同井戸?のある小さな広場につきます。夏には夕暮れと共に、ぞろぞろ家の前に小さなイスをもちより井戸端会議が始まります。そんな場面に遭遇したら、元気に“オラ〜!”と声をかけてみて下さい。まず観光客は来ないところなのでみんなびっくりするでしょうが、あなたのスペイン語力と運がよければ?“ちょっとグロ−リア(地酒)でもやってけぇ〜!”と、お誘いがかかるかも!?
広場を横切ってとにかく上に上に行くと、4階建ての薄いオレンジピンク?の家が建つ国道にでます。その前に小さな横断歩道があって渡り終えた所(家とは反対側)に、小さなガタガタの下り道があります。そこをまっすぐ下に行くと何件か民家があって、52番の民家を探して下さい。そこから眺めるグアダル−ペも展望台に劣らずきれいです。特に夕暮れ時にここから見る修道院は私の一押し。
さて、お目当ての景色を見たら回れ右をして下へと降りて行きましょう。修道院を目印にすれば迷うことはありませんから。
それから、スペインと言えば闘牛。闘牛場でみる闘牛や、パンプロ−ナのサンフェルミン牛追い祭りは世界的に有名ですが、地元民参加型の闘牛祭はスペイン各地で行われます。
ここグアダル−ペでも、毎年8月の第三週金、土、日、3日間、世界遺産の王立修道院前の広場を鉄格子で閉め切って、その中に人間と牛をはなす闘牛祭が開かれます。この祭りは誰でも参加自由!中型、大型、小型の順番で夕方6時半開始。目の前で400キロ〜500キロ級のTOROを見たければどうぞご参加ください。広場全体を鉄格子で閉め切りますが、一部パラド−ルに行く道だけ鉄格子なし。そこを牛も人間も走ります。サンフェルミンで牛に触れなかった方。グアダル−ペではチャンスありですよ。その代わり命の保障はできません!
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