サラマンカ観光のノウハウ
歴史的モニュメントが点在する街は他にも沢山ありますが、ここ、サラマンカは、それぞれ 素晴らしいモニュメントが、沢山、それもこの小さな街に小ぢんまりと収まって、見事な 調和をかもしだしている、、、、そんな街です。スペインが持つ世界人類遺産に指定されている 10個の町並みのうちの一つで、更に昔から学問の街、学生の街としても極めて有名です。 近年、この街に留学に来る日本人学生も増えて、親しみのある顔に出くわすことが多くなって きました。また、ここは イベリア半島を通る2つの重要な文化のルートの一つ、「銀の道」 の大切な中継地点でもあります。
ここは、どのモニュメント、、と特筆しなくとも、町並み全体がモニュメントでその中を ゆっくりと散策するだけで十二分に価値のある所ですが、特に、、、と言うものを幾つか あげてみましょう。
まず、入場するものではありませんが、ここのPLAZA MAYOR(プラサ・マジョール)、つまりは 中央広場にあたる所ですが、この広場はサラマンカを訪れたからには必見です。 プラサ・マジョール(ガイドブックなどにマヨール広場と書いてあるもの)と言うのは 実は どこの街へ行っても必ずと言っていい程存在するもので、その街その街の中央広場に当たるもの なのですが、スペイン全国で見受けられる全ての中央広場の中で、ここサラマンカのものが その規模もさる事ながら、美しさから言っても1、2を争うものでしょう。日中に訪れても 夜に訪れても素晴らしい空間です。
それから、何と言っても世界最古の大学の一つ、サラマンカ大学でしょうか。 世界中の知識者が集まった、まさに学問の中心となった所です。現在オリジナルの建物は 授業には使われていませんが、16世紀の教室がそのまま保存されているのを見ることが できます。
次に、ここでもはずせないのが、カテドラルですね。日本人技師が修理、調律した パイプオルガンも据え付けられています。
それから、時間にゆとりのある方はサン・エステバン修道院も見ごたえがありますね。
さて、まず、マジョール広場ですが、ここは昼と夜と1回づつ訪れてテラスでゆっくりと ビールでも一杯いただきたい所ですね。ぼーっとして広場を行き交う人々の人間ウオッチングを するのに最適です。ただ、ここはたまに盗難もあるので、携帯品には気をつけましょう。
次に13世紀創立の世界最古の大学の一つ、サラマンカ大学ですが、ここでは この街を訪れた人が 必ず行なう慣習があるのです。正面玄関の前にたってその素晴らしい彫刻を眺めて感動したら、 その細かに施された彫刻の中に一匹のカエルの彫刻が隠されているのです。これを見つけることが 出来ると、またいつの日か再び、この街に帰って来ることが出来る、、、、と言うお話です。 まぁ、このカエルさん、あまりにも小さいので恐らく自力で見つけるのは無理でしょう。 近くにいる地元の人にでも教えてもらいましょう。この街を歩いているとショーウインドウ などに、時々、ドクロの頭に乗っかったカエルの置物が目に着くのはこのためなのです。
次にカテドラルですが、恐らくガイドブックを見るとこの街には旧大聖堂と新大聖堂の二つが あるかのごとく書かれているものも多いと思います。これで、惑わされる人が結構多いのですが 実の所、一つしかありません。ただ、中に入ると目立たない所に入り口があって、そこをくぐると 旧大聖堂に勝手に入ってしまうのです。つまり、物理的には一つのもので、中で時代的に 古い部分と新しい部分に別れているだけの話です。この古い部分も出来れば覗いて行きましょう。 新しい部分は規模的にはとっても立派ですが、ステンドグラスも少なくちょっと豪華さには 欠けるかもしれません。表から見た場合も本来外壁を飾っていたはずの彫刻作品などで 欠けているところが多く、やはり少なからず貧相な感を受けます。印象的なのは この建物に 限らず、サラマンカのほとんど全ての石造りのモニュメントが、ものすごく赤く見えることです。 新大聖堂の正面玄関の前に立つと、「こんなに赤い大聖堂って他にあったかしら、、、」と 感じるほどです。正面玄関から入らず、左手へ回り込んだ所にある別の出入り口には愉快な 装飾が施されています。扉の左の方の壁のそうですね、、人間の身長よりすこし上のあたりに なんと、宇宙飛行士、更にはライオンがアイスクリームを食べているシーンが彫刻として 彫り込まれているのです。ちょっとこんな茶目っ気のある大聖堂は他に無いのでは??
観光に疲れたらタクシーを拾ってパラドールへお茶でも飲みに行きましょうか、、。 距離的には歩いてでも行けますが、ちょっと疲れるでしょう。タクシーで行きましょう。 トルメス川の対岸の丘の上にあります。近代的なホテルで建物自体はたいしたものではありません が、そこからサラマンカの街を眺めながらゆっくりティータイムと言うのもなかなかのものです。
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