セビージャ観光のノウハウ
スペイン南部、アンダルシア地方の首都。昔から数々の小説、音楽作品の舞台となった街だけ あって、何かしら魅力のある街、、、セビージャ、、、よくガイドブックに ”セビリア ”と カタカナで書いてあるけれど、スペイン人に、そう発音しても通じないでしょう。最後の音は ”リア”よりも ”ジャ ”に近いです。日本語ではっきりと ”セビージャ ”と発音すれば間違いなく 通じます。ついでに スペイン料理の ”パエリア ”も ”パエージャ ”と発音してください。 ”リア”では通じないことが多いと思います。とにかくなんとなく”都 ”のような華やかさを 感じさせる街です。
次に見たいものと言えばやっぱりカテドラルのすぐ横にある
アルカサルでしょう。
アンダルシア地方で是非とも見ていきたいモニュメントの一つでしょうか。この国が、歴史的に
長い期間、アラブ人の支配下にあったと言うことは おそらくガイドブックを読めば書いてあると
思います。ならば、当然アラブの文化を垣間見ることが出来る訳ですが、アラブ諸国へ行っても、
また、その他のヨーロッパ諸国へ旅しても見ることの無い文化、モニュメントが、スペイン、
そして、お隣りのポルトガル、そして、すぐ南のモロッコには残っており、その中でも
特に幅広く、そして色濃く残っているのがここスペインのアンダルシア地方なのです。
実に800年の間、イスラム教徒であるアラブ人とカトリック教徒である西ゴート族が、時に
争い、時に共存してきたこのアンダルシア地方であるからこそ、非常に独自性を持った文化圏と
なっていったのでしょう。セビージャのアルカサルはそう言った環境の中で作り上げられた
歴史の宝物の一つなのです。アンダルシア地方を旅するのなら、このアルカサルの建築美と
グラナダの街のアルハンブラ宮殿の建築美とを意識的にじっくりと見比べてみましょう。
その違い、感じ取ることができるでしょうか、、、、、?
さて、もしも運悪くアルカサルが閉館の日に当たった人は がっかりしないで、ピラトスの家 を見に行きましょう。 これは規模的にはアルカサルよりは小さいですが、建築美を見るのであれば アルカサルと同種のものを見ることができます。ここはヨーロッパで有名な貴族の個人的屋敷 ですが、その一部を公開してくれているものです。どうしてこの屋敷をピラトスの家と称するのか、、 これはまず、新約聖書の中でイエスが捕らえられるあたりを少しだけ読んでいきましょう。 それから、この建物に入ってパティオ(中庭)を真っ直ぐ横切って一番奥の小さいお部屋を 見つけましょう。ここがこの屋敷の中でも最も古い建築部分です。その中に大理石で出来た 石の柱が一本あります。このあたりが、名称の謂れとなっているのですが、、、いろいろと調べたり するのも旅行の楽しみの一つですよ。。。。
そして、アンダルシアらしい町並みを散策するのなら、サンタ・クルース地区でしょうね。
これは別名、旧ユダヤ人街で、その中にサンタ・クルース広場(聖十字架の広場)がある所から
そう言う名前でも呼ばれている所です。白い町並みに、黄色い壁が少し目立つ、まさにセビージャ
らしい町並みを楽しむことが出来ます。
それから、スペイン広場は見逃せません。スペイン全国に沢山ある”スペイン広場”の 中でも、おそらく、その姿が最も美しいのはここセビージャのスペイン広場でしょう。ゆっくりと 散策してください。半円形の壁ぞいにあるタイルの装飾もお見逃し無く!
最後にアメリカ広場もあげておきましょう。ここは現地の人は”ハトの広場”とも 呼んでいます。どうしてかと言うと行ってみられれば判ります。1929年に開かれた万博の 時の素晴らしい建築美、それも一つの広場に面して作られた全く違った3種類の建築を楽しむことも 出来る所です。ここから、スペイン広場までは 公園の中を散歩しながら簡単に抜けることが できます。
観光ノウハウ
ほとんど、重要なモニュメントは旧市街にあるので、その辺りに宿を取ることが大事です。 それさえクリアすれば、全て歩いて観光できます。 ただ、夏場の暑い盛りには あまり無理して 歩くと、本当に倒れそうになるので、スペイン広場、アメリカ広場などへは 上手くタクシーを 利用するようにした方が無難でしょうか、、、。
さて、何よりも特筆すべき事は、、、この街の夜景のあまりに素晴らしいことです。 特にカテドラルの夜景、、これは文字どおり圧巻です。昼間見るのとは全く別物です。 それから、まぁ、一人では行かない方が良いと言えばそうですが、スペイン広場の夜景、、 これが、また、そうですね、私にはおとぎの世界に思える程の美しさです。 特に中央の噴水が出ていれば最高です。不安な方は、観光用の馬車に乗るのも 良いでしょう。通常、スペイン広場へもまわってくれます。 フラメンコ鑑賞もいいけれど、こういう、ここでしか 味わえない夜景鑑賞、、これも捨て難いですね。夏場は日が落ちるのが遅いので、本当に 暗くなるのは10時半以降でしょうから、それより前に行ってもちょっと感動が薄れるかも、、。
日中のモニュメント見学では 大聖堂にしても、アルカサルにしても、ごく一部を除いて
内部でのフラッシュ撮影もビデオ撮影もできるので、忘れずに持っていきましょう。
アルカサルから出ると、そこはオレンジの中庭と呼ばれる広場でオレンジの木が沢山あるのですが、
そこに出たら、そのまま右に曲がって壁沿いに進むと広場の角から旧ユダヤ人街へ入る道が出て
います。ちょうどその角辺りからオレンジの中庭のバックにヒラルダの塔が見えてとってもいい
写真スポットになっています。
空港→市内、市内→空港
空港タクシーは、一律で、
平日 18,58ユーロ。
土日祝、深夜(平日の21時から7時まで) 20,72ユーロです。(2006年現在)
バスを利用する場合の運賃は片道2.30ユーロ、所要時間は大体30分です。空港を出た後、サンタ・フスタ国鉄駅(AVEの停車駅)も通るので便利です。
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