7月30日現在

EH、暴力否定宣言を撤回

バスク地方のアラバ議会で採決された「政治的選択の自由を妨げるいかなる
暴力をも否定する」という宣言。これにEH(バスク人民連合)も署名し、
同党初の公での暴力否定と注目を浴びたのは1昨日。
それからわずか48時間後、EHはこの宣言を撤回した。

「この宣言に参加したのは過ちであった」とEHスポ−クスマン、
「否定する前に、暴力を行使するに至った原因を突き詰めなくてはいけない。」
EHはこれをテ−マにしたディベ−ト開催を要求した。

昨夜、ビスカヤのバラカルドのPP(国民党)本部へ15人の覆面をした
集団によって火炎瓶が投げ込まれている。


7月30日現在

マルベ−ジャ裁判所判事、職務停止へ

マルベ−ジャの主任判事、ピラ−ル・ラミレス氏はその家族
のイタリアマフィアとの関係を汚職担当検察から糾弾されていた。
昨日、司法規律委員会は事実関係が調査される間、最高6ヶ月まで
ラミレス判事の職務を停止させることを決定した。



7月30日現在

カタル−ニャ選抜は違憲

カタル−ニャ州議会でスポ−ツの世界大会などにおいて、スペイン代表とは
別にカタル−ニャ代表チ−ムをつくり参加させる法案が可決された。
政府は直ちにこれを違憲とし、憲法裁判所へ訴えるもよう。

「国際的、公的に国を代表するのはスペイン選抜チ−ムのみ。」
「国際大会でスペインがスペインの一部と戦うなんて考えられない」
と、ラホイ文部大臣はこのカタル−ニャの決定を強く批判している。


7月29日現在

年金最低支給額、増額は見送り

現在月額37,955〜56,990ペセタが年金の最低水準となっているが、
ピメンテル労働大臣は2000年の予算にこの増額は組み込まないことを
発表した。物価上昇分はスライド式に上昇することになっているが、
PSOE(社労党)、IU(左翼連合)等は更なる増額を要請していた。
しかし、労働大臣は消費者物価指数の上昇分である2%以上の増額は行わないと
発表。

政府は最低年金増額を否定すると共に、要求が出されていた社会保険の
企業負担減額も却下した。


7月29日現在

カタル−ニャで“攻撃的な犬”に関する規制設定

ド−ベルマン、ピッツブルなど特定の攻撃性のある犬の飼主に
たいする規制法がカタル−ニャ州議会で昨日承認された。

この新法によると、これらの犬を外に連れ出すのは、
16歳以上の者でなくてはならず、そのとき犬に口籠をつけさせるのが義務となる。
前科のある人物はこの種の犬を飼うことが認められない。
また、飼主は損害保険に入らなければならない。
違反した場合は最高5百万ペセタの罰金が課せられる。


7月29日現在

PNV党首は2004年までアルサジュス氏でかわらず

先の地方選で議席を減らし、根本的改革を模索しているPNV
(バスク国民党)。20年近く党首の座にいるアルサジュス氏の責任を
問う声もあったが、PNVの各支部のリ−ダ−はアルサジュス氏に続投を
要請。同氏はこれを承諾し、来年1月の党首選に再立候補することを表明した。

これで再選出されればアルサジュス氏は7期連続(1期4年)で党首を
務めることになる。来期中に70歳を向かえることもあり、次回を
最後の任期にしたいと述べている。


7月28日現在

EH初めて暴力否定の宣言に参加

昨日、バスク地方のアラバ議会で、参加全政党により
「政治的選択の自由を妨げるいかなる暴力行為をも否定する」
宣言が出された。これにはEH(バスク人民連合)も署名をし、
この党が初めて公の場で暴力を否定した事になる。

ETAの停戦宣言以来、死者のでるようなテロ行為はおさまっているものの、
「街頭の暴力」とよばれる、建築物、家屋などに対する破壊行為は続いている。
土曜日にはアラバ連合の党首の経営する自動車学校が4人のマスクを被った
男達に放火されたばかりだった。


7月28日現在

全国管区裁判所「アトレティコ事件」の提訴を受理

マルベ−ジャ市長でサッカ−チ−ム、アトレティコ・マドリッド
のオ−ナ−であるヘスス・ヒル氏。彼がマルベ−ジャ市の公金40億ペセタ
あまりを不正に自サッカ−チ−ムへ流出させたとして、汚職担当検察から訴えが
出されていた。全国管区裁判所は昨日この訴えを受理。まず検察側の提出した
証拠を検証し、証人を呼んでの審議の開始は9月以降になると思われる。


7月28日現在

スペイン文学2000作品を提供するインタ−ネット図書館開館

昨日、アリカンテ大学がサンタンデ−ル・セントラル・イスパノ銀行
の協賛のもと、スペインでは最大のインタ−ネット上の図書館を開館した。
2000点のカスティジャ語で書かれた古典作品を提供。アクセスは無料。

この図書館、スペインを代表する文豪の名をとって
「バ−チャル・ライブラリ−・ミゲル・デ・セルバンテス」と名づけられた。
数年後には、3万にまで作品数を増やしていく予定。
http://cervantesvirtual.com/


7月27日現在

7人のモロッコ人の遺体を発見〜カナリアス諸島

スペインに入国しようと、船にのってカナリアス諸島をめざしていた
モロッコ人たち。この旅は21人中7人が遺体となって発見される
悲劇となった。

全長6メ−トルあまりの船は21人の移民をのせ金曜にモロッコを出発した。
それぞれが船の主に6〜7万ペセタあまりを手数料として払っていたという。
しかし土曜の夜、もう既にスペイン領が見えてきていたところで、船は岩に当たり
転覆してしまった。

市民警察、赤十字が直ちに救助活動にあたったが、15歳の少年を含む7人が
遺体となって発見された。なお4人が警察に逮捕され、そのうちの1人は船の
主だと見られている。


7月27日現在

弁護士会、新民事提訴法に全面的反対

政府は、15万ペセタ以下の金額を争う民事裁判においては
弁護士なしで裁判を行えるよう、新たな民事提訴法を提案。
カタル−ニャ連合を除くほとんど全ての政党の同意を得て
9月にも国会を通る見とおし。

しかし、これに対しスペインの全弁護士会(9万3千人からなる)は、
「経済的に貧しい人々の権利を無視するものだ。」と猛反発。
直ちに撤回することを要求した。


7月27日現在

マドリッド株式市場年初来最安値

昨日のマドリッド株式指数は0.97%低下し、年初来最低の
水準となった。

昨年末と比べると、株式指数は0.22%の低下。しかし、35の主要銘柄
からなる指数、IBEX35は既に1.54%下落している。

マドリッド市場は97年は42%、98年には37%と大幅な上昇を記録していた。


7月26日現在

建設会社、税務調査官に時価の半分でマンションを売却

バルセロナ税務署の調査官マヌエル・アベジャ氏は、建設会社ヌニェス・イ・ナバロ
より1994年にマンションを購入した。しかし、その時の購入価格は時価のおよそ
半分であったことが明らかになった。

アベジャ氏は既に、バルセロナ税務署とカタル−ニャの企業がかかわる汚職疑惑で
調査をうけている。同氏は不動産業界担当の税務調査官であった。
アベジャ氏が購入したのはバルセロナ市内の2つのマンション。購入価格は
7千8百万ペセタ。しかし、銀行の担保としての評価額等をみると、これらの
マンションの時価は1億5千万ペセタ程度であった。


7月26日現在

政府、アンダルシア州の年金増額を批判

憲法裁判所はこのたび、アンダルシア州から出されていた年金受給額の
引き上げを要求を認める判決をだした。
これに対し、第二副首相で経済大臣のラト氏は、「自治州によって年金の額が
違ってくるのはおかしい。またアンダルシア州にこの年金増額のための資金が
あるのか疑問だ。」と、この判決を批判した。


7月26日現在

スペイン、バスケットで世界一

スペインのバスケットボ−ル・チ−ムがジュニア・ワ−ルドカップで、アメリカを
くだし、世界一となった。
世界大会での優勝はスペイン・バスケットボ−ル界では史上初の快挙である。
1980、81年生まれの選手達からなるこのチ−ム、終始アメリカチ−ム
に対し試合を優勢にはこび、94―87で勝利を修めた。


7月23日現在

3歳女児、犬に襲われ死亡

昨日、バレンシアで3歳の女のコが犬に襲われ死亡する事件がおきた。

女の子は祖父母の家に遊びに来ていたところで、犬はその家で飼われていた。
近所に住むサエスさんは女の人の助けを求める叫び声を聞き駆けつけると、
犬が女の子のくびに噛み付いていた。サエスさんは犬を叩く、蹴るなどして女の子から
引き離そうとするが、犬は一向に攻撃をやめなかった。
このままではどうしょうもないと、警察を呼び、駆けつけた警官は7〜8発の銃弾を
犬にあびせた。女の子は直ちに病院へ運ばれたが、既に息をひきとっていた。


7月23日現在

政府、刑法174条の改正へ

先日、憲法裁判所は、最高裁の7年の実刑判決を覆し、HB(バスク人民連合)の
最高指導部のメンバ−を釈放した。彼らは刑法174で禁止されている
「武装集団、テロ集団への援助、協力」をした罪に問われていた。
現刑法ではテロ集団への協力は最低7年の禁固刑となる。
しかし、実際に彼らが行ったのはETAのメンバ−が登場するビデオを
流したということ。これを「テロ集団への協力」として7年もの刑を課すのは
不適当だというのが憲法裁判所の見解であった。

これをうけ、政府は刑法174を改正し、テロ集団への協力行為の種類と
それぞれに適する量刑を明示する方向で検討をはじめる。


7月23日現在

PP、メリ−ジャ市長不信任案提出へ

昨日PP(国民党)幹部はマドリッドにおいて、メリ―ジャ議会に市長不信任案を
提出することを発表した。

メリ−ジャでは、PPの推す候補をやぶって、CM(メリ−ジャ連合)の
アベルチャン氏がGIL(ヘスス・ヒル氏の率いる政党)の支持のもと
市長に選出された。PPの候補を支持するはずであったPSOE(社労党)
の議員2人が、党の方針に従わずアベルチャン氏に投票したのがこの意外な
結果を生んだ。

PPの昨日の発表に一番驚いたのはPSOE。PSOEはこの不信任案提出
についてなにも相談をうけていなかったからだ。
PPは、辞職した2人のPSOE議員(党の方針に従わなかった責任をとり市長選挙後
辞職)の後任がまだ決まっていないので話が出来なかっただけだ、と述べている。


7月22日現在

アラゴン州はPSOEの手に

アラゴン州はPSOE(社労党)が政権を握る3番目の州となった。
6月13日の地方選挙以来およそ40日に渡り主導権をめぐって
政党間で交渉がなされていたが、鍵をにぎっていたPar(アラゴン党)は
PP(国民党)ではなくPSOE(社労党)を支持することに決定した。

選挙前はParの協力のもとPPが統治していたこの州。
Parは党会議でPPとの協力体制は続けず、PSOEと新たな
体制を組むことを決定。これにより、PSOEのマルセリノ・イグレシアス
氏が新首長に就任することになる。


7月22日現在

製薬業界、厚生省への300億ペセタの支払いを拒否

社会保険の医療部門の出費は年々多くなり、国家会計に大きな負担となっている。
その対策として、1998年1月に政府と大手製薬会社の間である合意がもたれた。
製薬会社は社会保険で処方された薬品から得た利益の一部を厚生省に支払う、というもの。

1998〜99年分として製薬業界は650億ペセタを支払わなければならない。
すでに350億ペセタは支払われているが、製薬業界は昨日、残りの300億の
支払いを行わないと表明した。これは、政府が、メ−カ−のものではないが安い薬品、
いわゆる無印の薬品の導入を進めたことへの抗議である。

これらの無印薬品は大手製薬会社製品と同じ効果を持っているが、値段は
10〜25%安くなっている。社会保険の医師が薬品をメ−カ−の名前を指定して
処方しても、薬局は同じ効果のある安い方の薬品を売る義務があるという条例を
政府はだした。これにより、およそ10%の利益減になると製薬業界は述べている。


7月22日現在

ソヘカブレ、マドリッド株式市場にデビュ−

昨日、マドリッド株式市場にテレビ会社、ソヘカブレの株が上場された。
ソヘカブレはスペインのテレビ会社では初の上場企業となった。

初日の終値は、一般公開されたときの値段とくらべると、19.3%の
上昇となった。公開時は1株23.50ユ−ロ(3910ペセタ)、
昨日は28.05ユ−ロ(4667ペセタ)をつけた。また売買高
も最大となり、マドリッド市場の昨日の売買高の4分の1を占めた。


7月21日現在

憲法裁判所、最高裁の判決を棄却〜HBメンバ−釈放

HB(バスク人民連合)の主要メンバ−23人が、テロ集団ETAに協力した
罪で最高裁より7年の実刑判決を受けていた。これを不服としHBメンバ−は
憲法裁判所に訴えていたが、昨日憲法裁判所は最高裁の判決を覆し、22人
(1人は病気のため既に釈放されている)を直ちに釈放した。

1996年の総選挙時にHBが選挙活動でETAのビデオと使用したのが
「武装集団、テロ集団へのいかなる協力」をも禁止する刑法174条に反するとして
最高裁は被告らに7年の実刑を言い渡していた。今回、憲法裁判所は被告を有罪とする
証拠が不充分であるとし、「疑わしきは罰せず」の法則を適用した。


7月21日現在

カタル−ニャ政府、相次ぐ移民への攻撃で沈静化を呼びかけ

テラサ、ジロ−ナで移民に対する敵対的攻撃が続いたが、カタル−ニャ政府は
住民に平静を取り戻すよう呼びかけた。

テラサの祭りで住民と移民の若者の間に衝突がおき、アフリカ系移民の青年が
刺される事件が発端となり、テラサでは移民排斥を訴え、彼らの住居や店などを
への攻撃が相次いだ。その後、ジロ−ナそばのバニョレスで移民がすむ建物が放火され、
ガンビア国籍の女性3人が負傷。またその数時間後にジロ−ナ中心にあるモスクも放火された。

カタル−ニャ州政府は住民と移民が共存していけるよう、各市役所と協力して
対策を考えたい、と述べている。また、1年ぶりに「移民に関する審議会」を開く
ことを決定した。


7月21日現在

消費者団体、航空会社を訴える

消費者の会(OCU)とカタル−ニャ消費者の会(OCUC)は
一連の航空便の遅れ、キャンセルに対する賠償を求めて、
イベリア空港、エア−ヨ−ロッパ、スパンエア−、タイ航空、
その他13の旅行会社を訴えた。108人の連名による訴えとなった。


7月20日現在

移民の住居に放火、3人の女性が負傷〜ジロ−ナ

昨日未明、ジロ−ナのバニョレスにおいてアフリカ系移民達の住む
建物に火炎瓶が投げ込まれた。その数時間後、同じくジロ−ナの中心地で
数人の若者によりモスクに火がつけられた。
数日前のテラサにおける住民と移民の間の紛争以来、移民を標的とした
人種差別的攻撃があとを絶たない。

バニョレスの放火により3人のガンビア国籍の女性が負傷。直ちに病院へ運ばれたが、
そのうちの一人は妊娠2ヶ月であった。

テラサの祭で移民と住民の若者の間に起きた暴力事件では、移民の青年が刺されて
負傷する結果となった。この事件に関して、11人の「スキンヘッド」の集団が
逮捕されている。


7月20日現在

BSCH、アイルテルに役員増員を拒否される

サンタンデ−ル・セントラル・イスパノ銀行(BSCH)は
携帯電話会社アイルテルの筆頭株主(30.45%を保有)である。
現在同銀行から3人の役員がアイルテルに派遣されているが、これを
7人に増員することを要求していた。
しかし、昨日開かれた臨時株主総会にてこの要求は却下された。

BSCHの要求はブリティッシュ・テレコムやボ−ダフォンからなる
多数派(56%の株式を占める)によって否定された。その理由として、
BSCHとアイルテルのライバル会社であるレテビシオン、アメナとの関係が
指摘されている。
2社は携帯電話事業をスペインで繰り広げる、アイルテルの直接の競争相手である。
BSCHはこの2社の大株主でもあり、アメナの社長はBSCHの経営顧問でもある。
ライバル会社と強い関係を持つBSCHの役員がこれ以上増えるのは好ましくないと
いう訳だ。

BSCHは「法にのっとった手段で、筆頭株主にふさわしい待遇を獲得する。」
と真っ向から多数派と対立する姿勢。


7月20日現在

川の水質、60ヶ所で「不可」

環境省は489ヶ所で河川の水質調査を実施した。
「最良」、「良」の評価を得たのは全体の45.3%にあたる
222ヶ所にとどまり、60ヶ所は汚染がかなり見られる「不可」
という評価になった。
最も汚染されていたのは、グアダルキビル川、フカル川、セグラ川
の流域であった。


7月19日現在

テレフォニカVSエウスカテル

スペイン最大の電話会社テレフォニカとエウスカテル(バスク地方の電話会社)
の間に、バスクにおける電話市場を巡って対立が繰り広げられている。

対立が表面化したのは去る5月、エウスカテルがテレフォニカを電信電話市場委員会
(CMT)に訴えたとき。テレフォニカがビルバオとアラバの商工会議所に“不当“
なディスカウント料金を提示した、とした。

この訴えに対して、テレフォニカはCMTに申し立ての文書を送った。
エウスカテルはバスクの電話市場において他社の参入を妨げようとしている、
これは市場独占を狙うもので、自由競争の原理に反する、とテレフォニカは
文書の中で主張している。また同時に、バスク政府はエウスカテルに有利になるよう
政治的圧力をかけていると、民族主義政府を批判している。


7月19日現在

アレックス・クリビジェ、ドイツ・グランプリで2位

ドイツで行われた500CCバイクのグランプリで、スペインのクリビジェ選手
が2位となった。優勝はアメリカのケニ−・ロバ−ツ選手。
クリビジェ選手はこの大会では2位に終ったが、依然世界ランキング1位をキ−プしている。
2位を47ポイント引き離しての堂々のトップ。

クリビジェ選手は「最終的にチャンピオンになるためには、
ときには2位に甘んじなければいけないときもある。」とインタビュ−に答え、
目標が世界チャンピオンにあることをはっきり語っている。
今年はあと7つの世界大会があり、さらなる活躍が期待される


7月19日現在

アレナスPP幹事長へのインタビュ−〜EL PAIS紙

PP(国民党)の幹事長アレナス氏(41歳、カディス出身)はEL PAIS紙の
インタビュ−で、野党や来る総選挙について語った。

「PSOEはもう死んでいる、と思っていたのは大きな間違いだった。」
と、先の地方選挙における野党の巻き返しを認め、
「PSOEが常に30〜32%の票を確保している事を忘れてはならない。」
と述べた。従って、来る総選挙に向けPPが中道革新路線の明確な政策を提示できるかどうかが
大きなポイントとなる、とした。

そのほか、マヌエル・フラガ氏が引き続きガリシア州首長候補となること、
ヘスス・ヒル氏とPSOEの隠された関係が明るみにでるであろうこと、
などを語った。


7月16日現在

バルセロナの社会問題担当裁判所、2000年まで訴えストップ

労働問題などを担当するバルセロナの26の裁判所が、これから
新たに訴えがあっても保留にし、2000年の1月1日までは取り組みを
開始しないと昨日発表した。
これは現在各裁判所が既に飽和状態といっていいほど処理しなければならない件
をかかえており、そのため抗議行動にでたといえる。

昨日の時点で、かかえている事件の件数は各裁判所で700件を越えてしまったことから、
バルセロナの筆頭判事がこの発表に踏み切った。

筆頭判事は、裁判所がそのキャパシティ−をこえた件数の事件をかかえていることを
知りつつ、新たな裁判所の設立、判事の増員などの対策を一切取ろうとしない
法務省の態度を批判している。


7月16日現在

アラゴンの首長選出延期、状況はPPに不利

今までPP政権であったアラゴン州。先日の地方選挙後の新首長選出
が行われるが、規定で定められた限度ぎりぎりである来週の月曜日まで
引き伸ばされることがPP(国民党)より発表された。

選挙前まではこの州はPPがPar(アラゴン党)の協力の元統治してきた。
しかし、この4年間の協力体制におけるPPの態度にParは不満。
協力体制の維持は難しくなってきている。
アラゴン州議会で第一党ではあるが過半数には及ばず、Parの10議席が
必要なPP。交渉の為、市長選出を最大限に延期した。しかしParがPSOE
(社労党)側につく可能性もでてきており、状況はPPに不利となっている。


7月16日現在

司法審議会、マルベ−ジャ裁判所判事を免職へ

家族のイタリアマフィアとの関係が取り沙汰されている
マルベ−ジャのラミレス判事。司法審議会の調査委員会は
彼女の免職を要求する。司法規律委員会によって最終決定が
行われる。

ラミレス判事の家族はヘスス・ヒル氏(マルベ−ジャ市長でアトレティコ・
マドリッドのオ−ナ−)とともに、マルベ−ジャにおいてイタリアマフィアの
マネ−ロンダリングに関与していたとして汚職担当検察から告発をうけていた。


7月15日現在

移民排斥のデモ〜テラサ(バルセロナ)

バルセロナのテラサで、地元の祭りの前夜祭においてマグレブ人と地元の
若者の間でおよそ30人を巻き込む喧嘩が起き、2人が軽傷をおった。
しかし、この騒動はこれだけでは終らず、日曜から地元民は地域からの移民の
排斥を訴える行動に出ている。昨日はおよそ1300人がそのデモに参加した。

テラサのモロッコ人協会のスポ−クスマンは「我々モロッコ人は大変恐怖を感じている。
恐くて家から出ることができない。」と語っている。
住民は移民排斥を訴えながら、モロッコ人経営のバルを攻撃するなど、過激な行動に
でている。

祭りでの喧嘩はこの紛争のきっかけとなっただけで、以前から住民とマグレブ人移民の
間に対立はあったもよう。ここ1年あまりで、テラサに不法滞在するマグレブ人の数が
急増していた。


7月15日現在

バスク、ナバ−ラ州政府の税優遇措置は違法〜欧州委員会の指摘

バスク、ナバ−ラにおける州の税優遇措置は、自由競争を妨げる
もので違法である、との訴えが欧州委員会からだされた。

この優遇措置とは25億ペセタ以上の投資に対しては、45%まで税金を免除
するというもの。欧州委員会はこれを税金という公共のシステムの中で一部の企業のみ
を優遇する物で、自由競争の原理に反するとしている。


7月15日現在

刑務所の労使扮装

スペイン国内40の刑務所で数百人の職員が、給与や労働条件の改善をもとめて
抗議行動にでている。職員らは周りをバリケ−ドで封鎖するなどして
それぞれの刑務所に集団でたてこもっている。

アリカンテとアストゥリアスの刑務所では職員と警官との間に衝突がおきている。
また、最も緊張が高まっていたウエルバとカディスでは、本日行われる
労使交渉に向けて一時的に立てこもりを中止する。


7月14日現在

GIL、メリ−ジャ市議で要職を獲得

PP(国民党)、PSOE(社労党)が協力して推薦した候補をやぶって、
GIL(ヘスス・ヒル氏率いる政党)の推す候補アルベルチャン氏が市長となったメリ−ジャ。
GIL党員は市において副市長をはじめ、観光や公共事業担当などの要職につくもよう。

しかしこのCM(メリ−ジャ連合、アベルチャン市長の率いる政党)とGILの連合
は過半数には達しない。というのは、市長選の時点ではアベルチャン氏に投票した
PIM(メリ−ジャ独立党)が、市長支持を撤回し、PP−PSOE側にまわったからだ。
PIMは市長に市議会での経済、都市開発担当などの3つの要職を要求したが
受け入れられなかったため反対勢力につくことになった。

反対勢力が過半数を超えた今、GIL-CM連合のメリ−ジャ政府は常に市長への
不信任案をつきつけられる危険に脅かされながらのスタ−トとなる。


7月14日現在

消費者物価指数、6月は2.2%

6月の消費者物価指数(CPI)は2.2%と安定したものになった。
これで今年前半のCPIは1.3%、昨年6月からの年間ベ−スで2.2%となる。

価格の低下がみられたのは、食料と薬品部門。食料部門ではじゃがいもの価格が
26.3%低下したのが大きな要因。豚肉価格の6.3%の上昇を吸収している。

政府経済担当理事は、「石油価格の上昇とユ−ロ安が物価安定の障害になっている。
しかし、政府のとったインフレ対策は効果のあるものだったといえる。」と述べている。


7月14日現在

HBメンバ−への判決先延ばし

HB(バスク人民党)の23人のメンバ−がテロ集団ETAに協力したとして
最高裁より7年の刑を言い渡されている。これを不服とし、23人は憲法裁判所
に判決の見なおしを訴えていた。

しかし、憲法裁判所の12人の判事の間に未だ意見の一致が見られず、昨日、
結審は来週の月曜に延期さることが発表された。
現在は判事の7人が最高裁の判決に反対、5人が賛成の状態。


7月13日現在

バレアレスに非PP政権誕生

1983年以来ずっとPP(国民党)が政権を握ってきた自治州
バレアレス諸島においてPSOE(社労党)をはじめとする連合による
非PP政権が誕生する。

PPはこの自治州において、先の選挙で28議席を獲得。第一党となったが
過半数には達しなかった(議席総数59)。そこで3議席を有するマジョルカ連合に
同盟を持ちかけるが同意を得られなかった。その一方でPSOEはそのマジョルカ連合、
マジョルカ社会党、など他の全政党と反PP同盟を結成することに成功。
PSOEが推薦するアントニオ・ディエゲス氏がバレアレスの新首長となった。



7月13日現在

マルベ−ジャの汚職事件

汚職担当検察により、マルベ−ジャ裁判所のラミレス判事の家族と
ヘスス・ヒル氏(マルベ−ジャ市長でアトレティコ・マドリッドのオ−ナ−)
がイタリアマフィアのマネ−ロンダリングに係っている、という告発があったが、
検察はこの事実を立証する書類を昨日法司法委員会に提出した。今月19日には
この件に関して、司法規律委員会が開かれる。

ヘスス・ヒル氏、ラミレス判事の父親はともにマフィアとの関係をマスコミの前で
全面的に否定している。


7月13日現在

PSOEの首相候補アルムニア氏に

昨日、PSOEの幹部会議が行われ、アルムニア幹事長は
次期総選挙の首相候補となることを承諾した。
ほとんどの地方支部のリ−ダ−はアルムニア氏擁立で同意。
エストレマドゥ−ラ支部のイバラ氏をはじめとする非主流派は
納得していないが、「これからの私の態度と貢献」で彼らを説得
していく、と同候補は語った。


7月12日現在

電力セクタ−への助成金問題

電力業界へ「自由競争導入のためのコスト(CTC)」として国から1兆3千億ペセタ
あまりが支払われることになっているが、欧州委員会からこれは国からの
「補助金」にあたるという指摘があった。「補助金」の受給に関しては、
EUにおいてはより厳しい基準があり、この1兆3千億の授与は認められない
可能性が高い。

しかし4月までの時点ですでに、456億ペセタあまりがCTCとして電力業界の手に
渡っていることが明らかになった。欧州委員会は個々のケ−スごとに審査をやり直す
方針。


7月12日現在

ミゲル・アンヘルさん暗殺事件から2年

バスクの町エルムアの国民党地方議員であったミゲル・アンヘル・ブランコさん
がETA(バスク自由と祖国)によって誘拐の後暗殺されてから今日で2年となる。
エルムアの町の広場は昨日から市民によっておかれたロウソクで埋め尽くされている。

衝撃的な暗殺事件から2年、エルムアの市民の生活は平常に戻ったといえるだろう。
しかし、決してこの事件のことは忘れることができないと人々は語っている。


7月12日現在

ドゥラン・ファレル氏死去

ガス・ナトゥラルの名誉会長で実業界や政界に多大な影響力を
もっていたドゥラン・ファレル氏か昨日バルセロナの病院で
亡くなった。78歳であった。

彼は数々の大企業の経営に携わるかたわら、その人脈から、政治的にも重要な
役割を担ってきた。前政府における、プジョ−ル・カタル−ニャ州知事と
ゴンザレス首相の同盟をとりもったのはドゥラン氏であった。
また現政府においても、アスナル首相とプジョ−ル知事を彼の自宅で引き合わせ、
PPとCIUが協力関係を築くのに一役買っていた。


7月9日現在

メリ−ジャ議会でPP、PSOE苦戦

市長選でPP、PSOEの推す候補が敗退し、GIL(ヘスス・ヒル氏率いる政党)
の支持を受けたイスラム教徒の新メリ−ジャ市長が誕生した。PP、PSOEはGILに
メリ−ジャを統治させまいと、他の政党との交渉に奔走している。

先日PIM(メリ−ジャ独立党)が新市長支持、GILとも協力するとの意向を
発表した。このため、PIM、GIL、CM(メリ−ジャ連合、新市長が率いる党)
あわせて15人の議員が新市長側についたことになる。
メリ−ジャ議会の議席は25であるのでこれで市長派は過半数を超えることになる。

PP、PSOEはPIMの党首パラシオス氏にPP-PSOE側につけば、市長選を
やりなおし、任期の半分、すなわち2年間彼を市長の座に着けるようにする
(残りの2年は先の市長選で敗れた候補が着く)という異例の提案まで行っている。


7月9日現在

電力業界への補助金カットか

電力セクタ−では自由化が進められているが、自由競争が完全に
機能するまでの移行期間、電力会社は「自由化促進のためのコスト」
として1兆3千億ペセタを政府から受け取っている。

しかしこれは政府からの補助金にあたるとして、この度EU公正取引委員会は
スペインをはじめ、同様の措置を取っている6ヶ国政府に見なおしを要求した。


7月9日現在

アメド氏釈放〜ブロウアルド事件

HB(バスク人民党)のリ−ダ−ブロウアルド氏の暗殺に国家が関与していた
とされる「ブロウアルド事件」。元国家警察幹部のアメド氏は昨日裁判にて
同事件を指揮したのは当時政府の安全保障担当であったサンクリストバル氏で
あることを証言した。その他にも同事件に係った警察、政府関係者の名を挙げた。
アメド氏自身もこの事件に関与しているが、事件解決に協力したとしてこの証言により
自由の身になった。


7月8日現在

メリ−ジャ市長、GIL支持

PP、PSOEの擁立した市長候補が落選、GIL(ヘスス・ヒル氏率いる政党)
の推す候補が新市長になったメリ−ジャ。
GILに勢力を握らせないよう、2党は今後の対策を模索中である。

しかしそのなかで、元メリ−ジャ市長でPIM(メリ−ジャ独立党)党首の
パラシオス氏は、同党がアベルチャン新市長ならびにGILを支持することを
表明した。

GILはメリ−ジャ市議会において第1党であるが、過半数には至っていない。
しかし、アベルチャン市長のひきいるCM(メリ−ジャ連合)と、PIMを
合わせると過半数を超える。これで、PP、PSOEが市長不信任案を提出しても
通らないことになる。


7月8日現在

コロンビア麻薬組織の主要メンバ−逮捕

カナリアス諸島近海で、10トンというヨ−ロッパでは最大規模
のコカインが押収された事件は昨日お伝えしたが、この件で逮捕者は
55人にのぼった。そのうちのひとり、アルフォンソ・レオンは
コロンビアの麻薬密売組織の重要メンバ−であることがわかった。
彼は“大使”と呼ばれており、外国における密売の責任者であるもよう。


7月8日現在

マラガル氏400人の企業経営者と食事会

PSC(カタルニャ社会党)のカタル−ニャ州首長候補、すなわち
プジョ−ル現カタル−ニャ首長の対抗馬であるマラガル氏。
昨夜、彼と400人の企業経営者による晩餐会が開かれ、
経営者は一人当たり10万ペセタを支払ったことが明らかになった。
もちろん、これは来る首長選挙戦の費用にあてられる。


7月7日現在

「アランフエス協奏曲」のホアキン・ロドリゴさん死去

今世紀のスペインの音楽で最も有名な曲といえる「アランフエス協奏曲」。
その作者のホアキン・ロドリゴさんが昨日マドリッドにて亡くなった。
97歳であった。

ロドリゴさんは1901年、バレンシアのサグントに生まれる。3歳の時に
かかったジフテリアのため失明。8歳のころから点字をつかい音楽を本格的に
学び始める。その後パリ留学を経、スペイン市民戦争終結後、
「アランフエス協奏曲」を発表。
同曲は世界中で、マイルス・デ−ビスをはじめジャンルをこえた様々な
ア−ティストによって演奏されている。


7月7日現在

メリ−ジャ市長、GIL排除には同意せず

北アフリカのスペイン領メリ−ジャ市長に当選したアベルチャン氏。
彼はGIL(ヘスス・ヒル氏率いる政党)の支持をうけ、PPとPSOEの
擁立する候補に勝利した。

GILがメリ−ジャで主導権をにぎるのはがまんがならないPPとPSOE。
市長にGIL排除を条件に協力体制を申し入れた。しかし市長は、GILの支持に
よって当選した以上はGIL排除には協力できないと、その申し入れを拒否した。


7月7日現在

カナリアス諸島近海で10トンのコカイン押収

ヨ−ロッパにおいて最大規模の10トンのコカインが押収された。
コカインを詰んでいた船はカナリアス諸島のラス・パルマスに
向かっていたところ、税関警備(SVA)によって捕らえられた。

SVA、警察は全国管区裁判所の指示のもと、数ヶ月にわたって、
カナリアス諸島近海の麻薬密輸組織摘発にあたっていた。


7月6日現在

アルムニア幹事長、PSOEの首相候補へ

PSOE(社労党)では2000年の統一選挙に向け、アスナル首相に対抗する
首相候補を選出中だが、主流派の推薦をうけたアルムニア幹事長が
候補となることを受け入れるもよう。

これは昨日開かれた党幹部会議でアルムニア幹事長自身が認めたもの。
しかし、今月12日までは、党評議会のメンバ−(220人からなる)が他の
候補者を推薦できる猶予期間とすることになった。

党幹部のなかでアルムニア氏擁立に反対したのは非主流派である
エストレマドゥ−ラのイバラ知事。同氏は他の候補者を推薦する意向。
NATO理事のソラナ氏などの名前が候補者として挙がっている。


7月6日現在

PSOEのメリ−ジャ議会議員、辞任へ

メリ−ジャの市長選出にあたって、党の方針に従わず対立候補に
投票したPSOEの2議員。彼らは責任をとりその進退を党に一任する。

PSOEとPPは反GIL(ヘスス・ヒル氏の政党、メリ−ジャ議会で最大多数と
なっている)で共同戦線をはり、市長候補をともに擁立。しかしこの2議員がGIL側
の対立候補に投票した為PSOE−PPの候補は落選してしまった。

当選したアベルチャン市長の不信任案提出も考えられたが、アベルチャン市長が
イスラム教徒であることから、人種差別的行為との批判を受けることが
考えられるため、実現はされないもよう。アベルチャン市長は「GILの支持
は受けたが、同盟を結んだわけではない」と述べていることから、PSOE−
PPは反GIL体制への協力を市長に申し入れる方向で検討。


7月6日現在

スペインでの拒食症、過食症の症例は50万件以上

ビルバオで拒食症、過食症の専門家による初の国際的学会が開かれた。
この種の病気にかかっている患者の20%が死亡しており、自殺の率は
通常より200倍高くなっていることが明らかにされた。
患者の90%が13歳から23歳の女性である。

スペインでは97年に25万件の症例が記録されているが、実際には病院などに
行かない患者がおおいことから、現実の数字は50万件以上とみられる。


7月5日現在

メリ−ジャ市長に不信任案か

先の選挙でヘスス・ヒル氏(マルベ−ジャ市長でアトレティコ・マドリッドの
オ−ナ−)率いる政党GILがメリ−ジャ議会において最大多数となった。
そのメリ−ジャでGILの推薦により市長に選ばれたムスタファ・アベルチャン氏
にたいし、PP(国民党)とPSOE(社労党)は不信任案を提出する可能性を
探している。「GILもGILが擁護する何者にもメリ−ジャは統治させない」
とPSOEスポ−クスマンは述べている。

PPとPSOEは他の少数派の政党と共に別の市長候補を擁立していた。しかし、
PSOEのメンバ−2名が党の方針に従わず、GIL推薦の候補に表を投じたため
こういう結果になった。
このPSOEの2名は「PPと協力することはGILと協力する以上に納得が
いかなかった」と理由を述べている。


7月5日現在

税務署監査員、企業に5000万ペセタを要求

バルセロナ税務署監査部長が不動産会社に対し監査によって発覚した
同社の税務上の不正を公にしない見かえりに、5000万ペセタを要求
していたことが明らかになった。
この監査部長はこの他にも2件、強請りの容疑で訴えられている。


7月5日現在

ボレル氏もアルムニア氏支持

ボレル氏が大蔵省の汚職がらみでPSOE(社労党)の首相候補を辞任したため、
その後任選びが現在行われているが、PSOE主流派はアルムニア幹事長擁立
を表明している。

前首相候補のボレル氏もアルムニア氏を自分の後任として支持する模様。
先週両氏は昼食を共にし、意見を交換。その場でボレル氏はアルムニア氏が
首相候補に適任であると意見を述べた。しかし同時に党の非主流派の存在を
無視しないようアルムニア氏に提言した。


7月2日現在

全国管区裁判所、テロリスト議員の活動を制限

セビ−ジャのPP(国民党)党員とその妻を暗殺した罪で
60年の実刑判決をうけているETAメンバ−のバリオス氏。
彼が先の選挙でナバラの地方議員として当選した為、各方面に波紋を
投げかけている。本日、選挙後初のナバラ地方議会が開催される。

全国管区裁判所のガルソン判事は、バリオス氏の議会への出席は
必要最低限の時間にかぎり認められるべきで、
議員としての宣誓をすませたら、ただちに刑務所に戻るべきだ
とした。

また、バスク議会のアトゥチャ議長は、現在の法で殺人犯が
議員になることが許されているならば、法の改正を検討するべきだ、
と述べている。


7月2日現在

新築住宅価格、10%上昇

新築、中古ともに住宅価格の上昇にはブレ−キがかかりそうにもない。
1998年の6月から新築住宅は10%、中古住宅で8%価格が上昇
していることが明らかになった。この上昇のリズムが続けば、1999年
の1年間の価格上昇率は12%になる見込み。
新築住宅の平均価格は2950万ペセタ。最も値段が高い都市は
バルセロナとなっている。


7月2日現在

テレフォニカ人事問題

欧州委員会において電話通信部門の最高責任者であるバングマン氏。
彼を役員に迎えることをテレフォニカが発表。
バングマン氏の行為は欧州委員会委員としてのモラルに反するとして、
各方面からの批判が相次いでいる。

イギリスのブレア首相は「このような行為はイギリスでは認められない」
とテレフォニカとスペイン政府をあからさまに批判した。

欧州委員会のプロディ委員長は今後このようなことが起こらないよう、
何らかの対策を検討する、とコメントしている。


7月1日現在

テレフォニカの人事、欧州委員会に波紋

テレフォニカは昨日、欧州委員会の電話通信部門の責任者である
バングマン氏を迎え入れることを発表。バッグマン氏は今まで副社長が
行ってきた職務を担当することになる。

しかし、この発表に納得がいかないのが欧州委員会。バッグマン氏は現在までの
5年間同委員会の電話通信部門の最高責任者であった。9月の任期満了を前に
辞任、しかも同じセクタ−の会社に行くとういのは、欧州委員会のみならず、
テレフォニカの競争相手である欧州の各電話通信会社の間にも大きな波紋を
投げかけた。

この行為は委員会メンバ−としての自覚に欠けているとし、欧州委員会は
同委員会から支給される予定だったバッグマン氏への年金をカットするよう
検討をはじめている。


7月1日現在

ウエルバの森で消防士4人が死亡

ウエルバのアラハルで発生した山火事の消火にあたった消防士
4人が昨日死体となって発見された。直接の死因は窒息であるもよう。

山火事は昨日13時半ごろに発生、深夜になっても燃え続け、60ヘクタ−ル
にわたる森林を焼き尽くした。現在のところ、出火の原因は明らかにされていない。
焼失した森林は自然保護地域に指定されていた。


7月1日現在

服役中のETAメンバ−、ナバラ議会ヘ

セビ−ジャのPP(国民党)党員とその妻の暗殺により60年の
実刑判決をうけたETA(バスク自由と祖国)メンバ−、バリオス氏。
彼は、先日の地方選挙でナバラにおいてEHから立候補、当選している。
明日、選挙後初のナバラ議会が開催される。それ先立ち議員としての登録
の手続きをとるため、昨日警察に伴われ手錠とともに議会へ現れた。

議会場にはバリオス氏の両親、他のEHの議員らが待っていたが、バリオス氏
との接触を許されたのは、EHスポ−クマンのバレナ氏のみであった。
バレナ氏は「バリオス氏は選挙において住民の投票によって選ばれたのだ。
なんら違法性はない。」とコメントしている。

一方、ナバラ議会のエグレン議長(PSOE)は「テロリストと議会において
同席しなければならないのは大変遺憾だ。」と述べている。