3月31日現在

空港の混乱、軍に責任なし−防衛大臣抗議

引き続き飛行機の遅れやキャンセルが相次いでいるが、
その原因として、イベリア航空パイロットのストとともに
ユ−ゴスラビア攻撃のための軍用機の発着が上げられている。

しかし、それに対して防衛大臣は、トレホン基地(マドリッド
近くの基地)における軍用機の発着数は平常より少ないと抗議。
むしろ軍は連休の混雑にそなえて、軍基地の滑走路を民間機用に貸して
空港の混乱抑制に貢献している、とした。
確かに、ドイツ、フランスなど他のNATO加盟国では一切
空の便の混乱はなく、空港は平常通り機能している。

さて、一方のイベリア航空パイロットのストだが、会社側との交渉は
進んでおらず、予定通り1、2、4、5日に続行される。
昨日までに400便がキャンセルされ、50000人の旅行者に
影響を及ぼしている。


3月31日現在

バスク、国連へ平和交渉の監視役派遣要請

昨日、バスク州会議で、ETAとの平和交渉に監視役を
派遣するよう国連に要請することが民族主義政党と左翼連合
の賛成により採決された。

その意図は、平和交渉は外部の公の機関から見て、分析される
のが望ましいだろうというもの。PNVのスポ−クスマンは
「国連が今バスク問題に乗り出してくるとは私たちも
期待してはいない。ただ、バスク問題を国際問題として、
世界に認識してもらう第1歩だと思っている。」
と述べている。


3月31日現在

セビ−ジャで父親が娘を鎖で縛って監禁

事件が起きたのはさる3月16日。セビ−ジャのアナ・ベレンさん
(16歳)は父親から犬用の鎖で部屋のベッドに縛り付けられ、
ナンキン錠を4ヶ所かけられ家から出られないようにされていた。
彼女は夜10時に訪れた友人の協力で家から脱出することが出来た。

アナ・ベレンさんは警察に通報していなかったが、たまたま自転車
窃盗で逮捕された彼女の知り合いによって警察の知るところとなった。
59歳の父親と53歳の母親は17日に逮捕された。父親は
「毎晩毎晩友達と出かけ、夜中の2時、3時、時には5時まで
家に帰ってこなかった。外出させないためにはこうするしかなかった。
縛ったのは一度だけだ。」と弁明している。

アナ・ベレンさんは日頃から殴る、蹴るなどの暴力を受けていたとし、
家に帰ることを拒否。今は保護センタ−に収容されている。


3月30日現在

ETA、破壊活動停止せず

昨日、ETB(バスク公共放送)にて、2人のETAのメンバ−
へのインタビュ−が放映された。そこで、破壊活動の停止は
ありえないことをメンバ−は明らかにした。

「GAU ON」というテレビ番組において2人の覆面をかぶった
スポ−クスマンと思われるETAメンバ−へのインタビュ−が
ながされた。インタビュ−のなかで、自治権及び独立した領土獲得
の為には破壊活動は続けられるとし、しかし平和交渉は進めていく
用意があり、「明日にでも」政府との話し合いを持ってもいい
と述べた。

マジョ−ル・オレハ内務大臣は「特に評価すべき内容ではない」
とインタビュ−についてコメントしている。


3月30日現在

空港引き続き混乱

マドリッド、バラハス空港において昨日国際線の
94%が遅れて着したことが明らかになった。
平均して50分の遅れ。28便は大幅な遅れのため
結局キャンセルされた。

バルセロナ、プラット空港においてはおよそ50%便が
平均41分の遅れ。中には7時間遅れの便もあった。
18便がキャンセルされた。

イベリア航空パイロットたちによるストは明日も行われ、
その後、4月1、2、4、5日にも予定されている


3月30日現在

ピノチェト元大統領、引き続き身柄拘束

ピノチェト元チリ大統領に対するイギリス最高裁の
判決が先日出され、ピノチェト氏逮捕は有効となっていたが
ピノチェト氏側の弁護士団は元大統領の釈放をイギリス
高等裁判所に要請していた。
しかし、昨日それは却下され、ピノチェト氏の身柄に関する
判断はストロ−大臣によって4月15日までにに出されるとした


3月29日現在

バスクでまたETAの破壊活動

バスクでまた、非民族主義政党のメンバ−宅がETAに
攻撃された。PNV(バスク国民党)の党首アラジュス氏が
HBへETAの破壊活動停止を要請し、合意を得られたと
表明したばかりであった。

昨夜、バスク社会党のアムチャステギさんとナバ−ラ連合の
ルイスさん宅に火炎瓶が投げられた。幸いにも負傷者はでず、
建築物等の破損に被害はとどまったが、アムチャステギさんは
自家用車も焼かれてしまった。

アムチャステギさんの車が焼かれるだろうということは、彼の家族を
はじめ、近所の住民周知の事実であった。というのは、2年前に
アムチャステギさんの車と同じ車種、同じ色の隣人の車が間違って
放火され、その後「今度は間違えないぞ」と壁に大きくメッセ−ジが
残されたからである。「以前はフランコと今はETAと戦っているが、
結局は私は30年間ファシストという同じ敵と戦い続けているような
気がする。」と彼は語った。

ETAが昨年9月に停戦を表明してから、死者のでるようなテロ
行為はおさまっているものの、非民族主義政党のメンバ−を標的に
した建築物の破壊活動などは依然行われている。停戦発表から
3月16日までで220件、すなわち1日半につき1件以上の被害が
記録されている。6月に行われる地方選挙を前に、民族主義政党がこの
破壊活動停止を要請し合意が得られたと伝えられたが、果たして本当に
バスクから暴力が消える日が来るのだろうか?


3月29日現在

空港混乱、75%の便が平均1時間の遅れ

昨日、スペイン各地の空港で4便に3便の割合で
平均1時間の遅れがあったことが発表された。
原因は大型連休(セマナ・サンタ=イ−スタ−)が
始まったことに加えユ−ゴスラビア攻撃の為の軍用機
の発着が相次いだため。連休中にイベリア航空パイロットの
ストも予定されているためさらに混乱が予想される


3月29日現在

マラガで2人の兄弟が銃殺される

昨日未明、マラガのペドレガレッホでミゲル・アンヘルさん
(31歳)とホセ・アントニオさん(21歳)の兄弟が車の中で
銃弾をうけ倒れているのが近所の住人によって発見された。
救急隊が駆け付けた時、すでにミゲル・アンヘルさんは
5発の銃弾を受け死亡していた。まだ息のあったホセ・アントニオ
さんは病院で手当てを受けたが、同日午前9時に亡くなってしまった。

全く、この事件に関する原因、動機などがわからないことを警察は
表明している。2人の兄弟は武器も麻薬の類も保持しておらず、
前科もない。事件前に周辺の飲み屋等で喧嘩や言い争いをしていた
という証言もなく、まったく突発的に起きたとしか考えられない事件に
警察は当惑の色を隠せない。


3月26日現在

アスナル首相、ヨ−ロッパ首脳会談をストップ

ベルリンで行われているヨ−ロッパ首脳会談において
2000−2006年のヨ−ロッパ共同体の予算が
話し合われているが、ドイツの提案する予算案に
スペインのアスナル首相は唯一の反対者となった。
「とても受け入れられるものではない。」
「話し合いの基本にも出来ない。」とドイツ案に
強く反対。首脳会談はアスナル氏の反対で進まなくなり、
ほとんど中断の状態となった。

アスナル氏を最もいらだたせたのは統一基金の削減。共同体の
統一基金を含む基金全体は2390億ユ−ロから2100億ユ−ロ
へとドイツ案ではさげられている。これによると、スペインは年間
およそ2000億ペセタを失うことになる。


3月26日現在

ガルソン判事ピノチェト氏の100件の拷問の調査開始

昨日、イギリス最高裁のピノチェト氏の逮捕継続、スペインへの
身柄引渡しに関する決定が出されたことを伝えたが(3月25日
の記事参照)、同時に、1988年12月以降の罪についてしか
裁けないという判断が下された。これをうけ、スペインのガルソン
判事は早速、およそ100件にのぼる1988年12月以降の
ピノチェト氏による拷問のケ−スの調査を開始した。

最終的なピノチェト氏の身柄に対する判断はストロ−内務大臣に
よって下されるが、まだ決定はだされていない。


3月26日現在

イベリア航空のストとガソリンの値上げと共に
大型連休スタ−ト

来週は聖週間(セマナ・サンタ=イ−スタ−)。多くの人に
とっては金曜である今日の夜から連休がスタ−ト。

しかし連休を前にガソリンの値上げが実施された。オペックに
よる産油量削減の決定をうけたもので、平均して4ペセタの
値上げとなる。

そして、今日からイベリア航空のパイロットによるストが開始される。
ストをひかえた昨日、バラハス空港では時間どおりに発着した便は
10%未満と最悪の状態となった。続いて、3月27、29、31日
4月1、2、4、5日の連休の真っ只中にストが予定されている。


3月25日現在

ピノチェト氏スペイン引渡しへ

昨日、チリの元独裁者ピノチェト氏のスペインへの身柄
引渡しに対するイギリス最高裁の判断が下された。
7人の最高裁判事によって構成される委員会での投票結果は
6対1で、ピノチェト氏に特権は認められず、スペインへ
身柄を引き渡すべきだとなった。ただし、実際の引渡し命令は
イギリス内務省長官のジャック・ストロ−氏が判断し、出さな
ければならない。

しかし、イギリス裁判所は身柄の引渡し、すなわちスペインで
ピノチェト氏の犯罪を裁くことを認めると同時に裁ける罪の
内容を非常に限定した。スペインのガルソン最高裁判事から
出されていた訴えのうちチリ国外で裁けるのは1988年末
以降のもののみとした。すなわち、反拷問に関する国際条約の
是認以降の犯罪のみということだ。


3月25日現在

ETAから「街頭の破壊活動」停止の発表か?

平和交渉開始以来、大規模なテロや暗殺などはおさまって
いるものの、建築物の破壊などいわゆる「街頭の破壊活動」
は続けられていた。しかし、政府筋によると、この停止声明が
近々ETAより出される見込み。

これは6月13日に行われる地方選挙のための民族主義政党側の
選挙対策の色が濃い。EHをはじめとするバスク民族主義政党が
地方選挙で有利になるよう、PNVらの要請によりEHがETA
と交渉している模様。

声明は4月4日前後に出されるとみられる。


3月25日現在

大規模マネ−ロンダリング組織摘発

スペイン税関はおよそ4000億ペセタにのぼる
組織的なマネ−ロンダリングを摘発したことを明らかにした。
もちろんスペインでは前例の無い規模である。

スペイン人5人を含む数人が既に逮捕され、スペイン、コロンビア
の会社が絡んでいるということだ。しかし最終的なお金の行き先
等詳しいことはまだ明らかにされていない。

彼らは偽の国連の書類を使ってイラクの通貨をドルに替えようとした。
そのドルはマイアミの銀行に振り込むよう指示があった。
イラクの通貨は1990年8月湾岸戦争開始以来、国際為替相場では
取引されていない。開戦と同時にイラクに対する経済制裁が行われたが、
国連の認める場合により(食料、医療品の購入など)通貨をドルに替える
ことが出来るようになっていた。


3月24日現在

ETAメンバ−、ヘレスタ氏死亡の余波

一昨日、昨日とETAメンバ−であった青年が死体で
発見された事件のことを伝えたが、警察の「自殺である」
との発表にもかかわらず、バスク民族主義政党の疑念は
収まらないようだ。

EH(HB)のスポ−クスマンであるアルナルド・オテギ氏は
「明らかに国家による暗殺である」「我々は犯罪国家、テロ国家
に住んでいることになる」「ヘレスタさんはスペインのイヌたちに
殺された」などと、自殺ではなく国家の仕業であることを主張して
やまない。

政府は、オテギ氏をはじめ、バスク民族主義者の数々の、国家が殺人を
犯しているという旨の発言に対し、裁判に持ち込み争う構えである
事を明らかにした。


3月24日現在

マドリッド州議員エンリケ・ビジョリア氏辞任

昨日マドリッド州議会議員で、マドリッドの公共事業に
関する責任者でもあるエンリケ・ビジョリア氏が議員を
辞任すると発表した。マドリッド知事のアルバレス・デ・マンサノ
氏の重要なブレ−ンであったビジョリア氏の辞任は、知事にとっては
大きな痛手となりそう。

地方選挙を前にして、ビジョリア氏の事業について、また彼の家族の
不動産投資についてなど、野党側から疑惑が投げかけられていた。
ビジョリア氏は「私の政治活動に関する批判はいくらでも受ける。
しかし、私の私生活、ましてや私の家族にまで攻撃が及ぶのは
我慢できない。」と記者達に語った。


3月24日現在

ピケ産業大臣に新たな疑惑

PPスポ−クスマンでもあるピケ産業大臣は
彼所有の会社へ不正に補助金が与えられていた
との疑惑を野党PSOEから指摘されていたが、
ここへきてまた新たな疑惑。

ピケ氏は自分の別荘を会社名義で買い、法人のみが
受けられる税的優遇措置を利用していたとのこと。
個人が家を所有する場合その価値の2%を固定資産税として
払わなければならないが、ピケ氏はそれを逃れていたと
されている


3月23日現在

ETAメンバ−の死因は自殺

土曜に、ETAの「ドノスティ部隊」に所属していたとみられる
青年の死体が発見された(3月22日の記事参照)が、警察は死因は
自殺であると発表した。死体で発見されたのはホセ・ルイス・ゲレスタ氏。
警察は、彼の片方の手に硝煙反応があり、周囲には薬莢がひとつしか
落ちていなかったことから自殺と断定した。

しかし、バスクのHBを始めとする民族主義政党はそれでも疑念を捨てきれず
ゲレスタ氏の死と、パリに始まった一連のETAメンバ−逮捕について政府に
明確な説明を求める用意。


3月23日現在

PSOEはロサ・ディアス氏をヨ−ロッパ議会候補へ

PSOE(社労党)は来る6月のヨ−ロッパ議会の
の選挙で候補者リストのトップにロサ・ディアスさんを置く
ことに決定した。
ロサ・ディアスさんは現在、バスク社会主義政党共同の
スポ−クスマンを務める。ヨ−ロッパ議会立候補に向けて
「人々をばらばらにしてしまう民族主義に抵抗していきたい」
と抱負をかたった。
ロサ・ディアスさんは46歳、政治暦は22年にのぼる。
常にバスクにおいて活動してきた。私生活では2児の母である


3月23日現在

サッカ−プロリ−グ来期は8月15日に開幕

来期のサッカ−リ−グ戦の開幕は例年より2週間
はやい、8月15日と決定された。バケ−ション
シ−ズンの真っ只中に開幕日を持ってきたことは
フアンの間に論議をかもし出しそう。

1999−2000年のリ−グは8月15日に始まり、
5月21日に終わる。その間毎日曜日(10月12日の
直前の日曜日を除く)に行われ、年末の休みは12月20日
から1月2日まで。

来期から、リ−グ戦の試合数が増えること、また王杯や
ヨ−ロッパカップとの兼ね合いからもスケジュ−ルはかなりハ−ドな
ものとなり、協会は開幕日を早めることに踏み切った。


3月22日現在

ETAメンバ−の死体発見される

土曜の夕方、テロ組織ETAのメンバ−、ホセ・ルイス・ヘレスタ
・ムジカ氏(29歳)がギプスコアにて死体で発見された。
死体にはこめかみに銃弾が撃ちこまれており、そばには小型ピストル
がおかれてあった。

死体は、近くのレストラン定員によって発見された。警察は死体の身元
を確定するのに24時間かかり、昨日ようやくETAの「ドノスティ部隊」
(最も過激なテロ活動を担当しているとされる)のメンバ−であることが
わかった。

ヘレスタ氏は1996年のPSE(バスク社会党)党員フェルナンド・ムヒガ
さん暗殺事件に関与したときから警察にマ−クされ、今まで3年間
「ドノスティ部隊」のメンバ−として潜伏生活を送り、秘密工作に関与してきた。

警察は自殺との見方を強めているが、HBは「国家による暗殺だということは
明らかだ」とし、抗議のデモを予定している。警察は緊張の高まった事態に
配慮し、バスクの非民族主義政党の事務所の警護を強める方針。


3月22日現在

軍人の政界進出の条件を緩和

1977年に制定された法によると、軍部の人間が議員
となる場合は、軍人としては引退しなければならない。
その後政治家を辞めても、2度と軍部には戻れなくなっている。
これは、軍部が政治に干渉してきた長い歴史を踏まえて、それを
繰り返さないようにと制定されたものだった。

PPは議会にこの条件の緩和を提案する。新法によると、軍人が
政界に進出した場合、軍部では休職扱いになる。そして、議員を
辞めた後6ヶ月たてば軍部へ戻ることが出来る


3月22日現在

サッカ−のリ−グ戦結果

月曜恒例、週末の各試合後のサッカ−1部リ−グの最新順位。
レアル・ソシエダッドをくだしたバルセロナが首位の座
を堅いものにしている。( )内はポイント数。

1.バルセロナ		(53)
2.セルタ		(48)
3.デポルティ−ボ	(47)
4.バレンシア		(47)
5.レアル・マドリッド	(46)
6.マジョルカ		(45)


3月18日現在

明日、3月19日がサン・ホセの祝日にあたるため、今週末は3連休になります。
そのため、トップニュースは来週の月曜日までお休みとさせて頂きます。


3月18日現在

バスクでの「街頭の破壊活動」は組織的

バスクの平和交渉が開始されてから大規模なテロ行為は
おさまっているものの、建造物の破壊など、いわゆる
「街頭の破壊活動」は引き続き行われていた。
攻撃の標的とされているPP、PSOEは警察、バスク政府
の対応の甘さを指摘していた。
しかしバスク政府の与党PNVの答えは、これらの破壊活動は
組織的、計画的なものではなく単発的に起きているもの
なので、警察が一斉に取り締まるのは非常に難しい、というものだった。

しかし、昨日ヴィトリアの議会で答弁した内務省顧問ハビエル・バルサ
は、「一連の街頭の破壊活動は組織的に計画されたものである。」とし
PNVの見解を否定した。しかし「警察は9月の平和交渉開始依頼、
既に破壊活動絡みで70人を逮捕している。」と、
警察の無力さを主張する野党にも一言加えた。

そうしている間にも、またひとつ爆弾が仕掛けられた。被害者は
アルバの氏議会議員(PP党員)、フェルナンド・ビサさん。
彼の自宅の扉前で爆弾は爆破。幸いにもけが人はなった。
フェルナンドさんがテロの標的になったのはこれで3回目だ。


3月18日現在

マドリッド−バジャドリッド間に高速列車
4年後をめどに

今日、マドリッド首長ルイス・ガジャルドン氏と
勧業省アリアス・サルガソ大臣は会談を持ち、その場で
マドリッド−バジャドリッド間の高速列車のためのトンネル
建設開始の合意が得られる模様。

現在マドリッド−バジャドリッド間は列車でおよそ2時間半。
高速列車が開通すると所用時間は58分に短縮される。

トンネルは両都市間にあるグアダラマ山脈をとおる。完成は
4年後の見込み


3月18日現在

「薬剤師誘拐事件」

引き続き注目の的の「薬剤師誘拐事件」
昨日サッカ−チ−ムの監督フアン・マヌエル容疑者が
逮捕され、さらに話題となっていたが、逮捕から48時間
たらずで、同監督は釈放された。彼は被害者を監禁していた
隠れ家建設を手伝った、とされていたが、釈放後報道陣に
対し「3ヶ月ほどウジャストレ(主犯とされている容疑者)と
働いたことはある。」とだけ答え、隠れが建設に関しては
ノ−コメント。自分の釈放に関して「正当な判断が下された。」
と喜びを表した


3月17日現在

「薬剤師誘拐事件」その後

今までに計6人が逮捕されているこの事件。最後の逮捕者は
昨日の時点では身元が明らかにされていなかったが、
3部リ−グのサッカ−チ−ムの監督であることがわかった。

フアン・マヌエル・ペレス容疑者(38歳)。3部リ−グに所属する
ウニオン・デポルティバ・ビックの監督。サッカ選手としての
長いキャリアを持っており、9年前に引退し2年前から同チ−ムの
監督を務めていた。もちろん地元では選手時代から有名人。
昨年チ−ムが3部リ−グに昇格できたのは彼の功績といわれていた。

球団のスポ−クスマンは「彼の監督としての働きは申し分ない
ものだった。まるで悪夢を見ているようだ。」と述べている。

フアン・マヌエル容疑者は主犯とされるウジャストレ容疑者の
借金取り立ての仕事を時折手伝っていたらしい。


3月17日現在

ETA絡みでまた逮捕者

昨日、また2人がテロ組織ETAへの協力の疑いで逮捕された。

一人は日刊紙「Gara(ガラ)」の政治部部長
マイテ・ウビリア容疑者。ETAの国際部門と密接な関係があった疑い。
この日刊紙「ガラ」は、ETAを経済的に援助していたとして営業停止
処分となった新聞「Egin」のかわりにつくられた。
もう一人の逮捕者はHBのメンバ−、カルロ・マリア・ゴンサト容疑者。

既に逮捕されているETAメンバ−の証言に基づき、全国管区裁判所
が逮捕令状を出している。


3月17日現在

「ブロウアルド事件」で元警察幹部召喚

HBのリ−ダ−、ブロウアルド氏の殺害に国が関与していたと
される「ブロウアルド事件」で元ビルバオ警察幹部
フランシスコ・アルバレス氏と元警官アントニオ・ロシノ氏を
容疑者として召喚する。

既に召喚された元ビルバオ警察上級幹部プランチュエロ氏
の証言を受け、2人にも証言を求めることを決定した。

アントニオ・ロシノ氏は当時「ブロウアルド事件」の調査の
最高責任者であった


3月16日現在

市民警察、HB本部を家宅捜索

昨日、サン・セバスティアンのHB本部を警察は%0-D
家宅捜索。令状は全国管区裁判所によって出されている。
これはテロ集団ETAにHBが協力している証拠をつかむ
ためのもので、既に逮捕されているETAメンバ−の証言から
捜査に踏み切ったと思われる。捜索は9時間に及び、今日の
午前1時半まで続いた。
HBのスポ−クスマン、オテギ氏は「これは政府、PPの
“暴力”だ。」と激しく抗議している


3月16日現在

爆弾被害者のPP党員、再出発

一昨日、ETAにより4つの爆弾がPP、PSOE
のメンバ−らに送られた(3月15日の記事参照)。
その、被害者の一人であるエランディオ市議会議員
ビクトリオ・フェルナンデスさん(PP)は彼の持つ家具店を
破壊された。

フェルナンドさんに対するETAの攻撃は1997年
12月に始まる。ETAはおなじエランディオ市議会議員の
ホセ・ルイス・カソさんを暗殺した後、次ぎの標的はフェルナンデス
さんだと発表した。それから、今にいたるまで、フェルナンデスさんに
対するテロ行為は数回実行されていた。

昨日、フェルナンデスさんは爆弾で焼けた家具店を前にし、
「彼らの勝ちだ、私は去るしかない。」と疲れきった様子で語った。
彼は家族と共に、他の場所へ転居し新たに家具店を開くことを決意。
「どこに行くかはわからないが、バスクからは離れない。そして
新たな土地で再び市議会議員に立候補したい。」と語った。


3月16日現在

「薬剤師誘拐事件」続々報

昨日さらに薬剤師誘拐事件(3月11日、12日の記事参照)
の共犯者たちが逮捕された。
逮捕されたのは、セバスティア・コメス・バロイ容疑者(35歳)
ともう一名(素性は明かされていない)。

今までの取調べの結果、主犯と思われるのはラモン・ウジャストレ容疑者
(39歳)。彼の借金取り立ての仕事を普段はウエイタ−である
セバスティア容疑者は時折手伝っていた。

セバスティア容疑者は犯行中は仲間から「イニャキ」とよばれており、
薬剤師マリア・アンヘレスさんの証言によると彼が最終的に被害者を解放した。
彼は見張り役で、最も長い時間マリア・アンヘレスさんと過ごしており、
最後に被害者を解放したのは彼の独断で、彼自身が疲れてしまった
ためだろうといわれている。しかし、本当のところは彼の供述待ちとなる。


3月15日現在

バスクで4度の爆弾

ETAの暴力が週末に激しさを増した。バスクにおいて、
民族主義政党ではない政党のメンバ−4人に対して爆弾
が送られた。負傷者は出なかったが、平和交渉が始まってから、
街頭での破壊活動などは続いていたものの、人を殺害する危険性
のある行為はおさまっていたところだった。これは先週の
パリでのETAメンバ−大量逮捕に対する反撃と思われる。

爆弾を送られたのは、PP及びPSOEのメンバ−。
そのうちのひとり、ビスカヤ地方のエランディオのPP党員である
ビクトリノ・フェルナンデス氏はこれでETAから爆弾を送られたのは
3度目になる。爆破された彼所有の家具店を前に、「彼らの勝ちだ。
私はもう去るしかない。」と疲れきった様子で語った。

ビルバオ知事候補のディマス・サニュドさんの両親にも爆弾は向けられた。
幸いにも爆発は防ぐことができたが、爆弾のそばに2つのガソリン
の入った容器が置かれており、犯人は爆弾に火をつけたあとサニュドさん
の両親宅の玄関の呼び鈴を鳴らしたという。情報筋によるとこれは爆発時に
被害者が爆弾のそばにいるように仕向けたもので、もし爆発していれば
重度の火傷、もしくは死亡という事態になっていたと思われる。
サンユドさんの11歳と8歳の子供が「お父さん、僕達にもいつか
同じことが起きるかもしれないの?」と尋ねたとき、サニュドさんは
答えることができなかったという。

PPとPSOEはHBを強く非難すると同時に、PNVとEAをも
「テロへの共犯者だ」と非難している。


3月15日現在

サッカ−リ−グ戦の順位

週末に行われたリ−グ戦の各試合の結果、
順位は以下のようになっている。( )内はポイント数

1.バルセロナ (50)
2.バレンシア (46)
3.セルタ   (45)
4.マジョルカ (45)
5.デポルティボ(44)
6.レアル・マドリッド(43)
7.アトレティック・クラブ(41)


3月15日現在

プジョ−ルカタル−ニャ州首長、ケベック州知事と会談

カナダ、ケベックのボ−シャ−ド州知事はカタル−ニャを
公式訪問中である。プジョ−ル氏は「ケベックはカタル−ニャ
にとって自治権獲得、民族主義再建などにおいて“良い例”
である」と会談の席で述べた。ボ−シャ−ド知事はこれをうけ
「ケベックとカタル−ニャの間には多くの共通点がある」ことを
認めながらも「カタル−ニャの内情には干渉するつもりはない」
と控えめに答えている


3月12日現在

「薬剤師誘拐事件」続報

一昨日、薬剤師マリア・アンヘレスさん誘拐容疑で逮捕された
(3月11日の記事参照)現職警察官ギラド容疑者は、
主犯であることを否定。誘拐の一部に協力しただけだと供述している。
彼によると、誘拐の実行犯も、同じく一昨日逮捕された別の
人物だという。
ギラド容疑者は昨日警察と共にマリア・アンヘレスさんを492日間
監禁していた場所に行き、現場検証を行った。

市民警察の中佐ミゲル・ゴメス氏のコメントによると、
薬剤師を解放したのは、誘拐犯の中の一人、イニャキと呼ばれていた男。
しかしそれが犯人の中の誰なのかまだわかっていない。
希望していただけの身代金を得られないままのこの解放は
イニャキの独断で行われたと思われる。
500日近くの誘拐に誘拐犯の方も疲れてしまって身代金のないまま
被害者を解放したようだ。


3月12日現在

ロシ−ジャ地区から麻薬を追放

マドリッド周辺のロシ−ジャ地区はマドリッド付近で
最大の麻薬の売買場所とされている。マドリッド首長
ルイス−ガジャルドン氏は昨日、住民を撤退させ、この地区の
再建をはかることを発表した。
ロシ−ジャ地区は1992年に住居を持たない人達(板やダンボ−ル
で作った「家」に住んでいた人々)に簡易住宅を提供するために建設された。
当初88世帯が移り住み、現在は133世帯。大部分がジプシ−である。
建設当時から周辺住民の強い反対があり対立は現在にまで至っていた。
というのは、この地区はできた当初から、麻薬のマ−ケットと化して
しまったからだ。
自治体側もこの地区の人々が定職につけるよう周辺の工場を説得するなど
試みるが、この地区の住人が麻薬の売買をしているのを目の当たりに
している周りの企業は一切拒否。状況は悪化する一方だった。
マドリッド首長は、4月1日よりこの地区の再建築工事を始め、
その日より1年以内に全住民を他の地域へ移すとした。
そのために11億5千万ペセタを新たに支出する。


3月12日現在

ETA、フランスに爆弾製造用材料370キロ隠し持つ

昨日、フランス警察はバヨ−ナ近くでETAの隠れ家を発見、
そこには、およそ370キロの爆弾製造用の薬品が隠されていた。
火曜日のETA軍事部門リ−ダ−、カンタウリ逮捕、
一昨日の「ドノスティ部隊」メンバ−逮捕とスペインは
フランス警察の協力のもとテロ集団の武力部門の解体に努めている。
情報筋によるとさらにここ数日中に大掛かりな逮捕が数件予定
されているとのこと。


3月11日現在

「薬剤師誘拐事件」犯人は警察官

1992年11月にジロ−ナ近くの町オロットで
薬剤師のマリア・アンヘレス・フェリウさんが誘拐され
94年の3月まで、492日間身柄を拘束されていた事件
がようやく解決をみた。なんと、逮捕された犯人は現職の
警察官であった。

この事件は、誘拐の期間の長さ、また5年近く経過した後も
犯人が見つかっていなかったことなどから、最も謎めいた事件
として人々の関心を集めていた。

昨日、誘拐への関与を見とめたのは、オロットの現職警官
アントニ・ギラド・ヌニェス容疑者(41歳)。彼の証言により
さらに3人の共犯者も逮捕された。ギラド容疑者は事件発生から
計算すると6年近くも、周囲に何の疑いももたれぬまま警官の職務を
続けていたことになる。周囲の証言によると、誘拐事件以降彼が
身代金によって、経済状態が急によくなった様子もなかったという。

ギラド容疑者は警察の街頭パトロ−ルの交代時間ををねらって
誘拐を実行した。誘拐実行時の目撃者はなかったが、犯行直前
に被害者の薬局の前で、ギラド容疑者の姿を目撃した隣人の証言が
きっかけとなり、今回の逮捕に至った。


3月11日現在

ETAメンバ−9人をさらに逮捕

ETA軍事部門の幹部、カンタウリがフランスで逮捕
されたばかりだが(3月10日記事参照)、昨日
サン・セバスティアンでさらにETA関係者が9人
(正式メンバ−2人、協力者7人)逮捕された。

彼らは、「ドノスティ部隊」とよばれるETA内のグル−プ
に所属しており、この部隊はETAのテロ活動のなかでも
最も過激な部分を担当していたとされる。

逮捕されたETAメンバ−の2人、セルヒオ・ポロ、とケパ・
エチェバリア両容疑者は、フランスへ逃亡しようと
していたところだった。警察は数ヶ月前からこの2人をマ−ク
していたが、昨日とうとう、逃亡を防ぐため逮捕に至った。
警察は、PP党員の数々の暗殺を実行していた
「ドノスティ部隊」をこれで解体できた、と述べている。

HBはカンタウリ逮捕時と同様に国、警察の行為を批判。
「平和交渉の最中に、政府は相手を挑発している。」と
述べた。


3月11日現在

「ブロウアルド事件」、暗殺報酬を内務省が支払う

「ブロウアルド事件」(3月9日の記事参照)を調査中の
検察によると、犯人達に支払われたブロウアルド氏暗殺に対する
報酬金はスペイン内務省から支出されていた疑い。
ブロウアルド氏暗殺の主犯と見られるルイス・モルシ−ジョ
容疑者には、報酬として小切手で5000万ペセタは支払われた
とされている


3月10日現在

ETAの幹部とメンバ−5人をパリで逮捕

昨日、フランス警察はスペイン市民警察の協力のもと、
ETAの幹部ホセ・ハヴィエル・アリスクレン、通称
カンタウリと他5人のメンバ−をパリのホテルとアパ−ト
で逮捕した。

カンタウリはETAの「軍事部門」の責任者で、幹部の中でも
重鎮とされている。ETA内では「強硬派」であり、今回の
平和交渉での一時的武力放棄に反対を唱えていたといわれている。
95年のPP党首アスナル氏(現首相)暗殺未遂、マジョルカ島での
国王暗殺計画、ミゲル・アンヘル・ブランコさんの誘拐及び殺害
(一昨年の夏、ビルバオのPPメンバ−であった若者ブランコさんが
誘拐され、ETAは逮捕されているメンバ−の釈放を要求。要求を
のまなければ48時間以内にブランコさんを殺害すると予告し、
予告通りブランコさんは頭部に銃弾を撃ちこまれ脳死状態で発見された。
まだ20代だった善良な市民への冷血な行為は全国に波紋を投げかけ、
各地で反ETAのデモが行われたのは記憶に新しい。)
などの20件以上の誘拐、暗殺、破壊工作に関与していたとみられる。
スペイン市民警察は2年前からカンタウリの消息をつかんでいたが、
より多くの関係者の逮捕につながるよう「泳がせて」いた。

ETAの昨年9月の停戦宣言以来初の大掛かりなメンバ−の逮捕に対し
バスクの各民族主義政党は、平和交渉に支障をきたすのでは、と懸念を
表明している。特にHBは「スペイン、フランス両政府のやり方は戦争と
同じ。平和交渉を決裂させようとしている。」と激しく非難。
マジョ−ル・オレッハ内務大臣は「法を守ることが平和につながると
信じている。」とコメントしている。

アスナル首相は現在フランスを公式訪問しており、この逮捕劇は
首相がフランスに到着する数時間前に繰り広げられた。到着後、
直ちにシラク大統領にフランス警察の協力に対する感謝の意を
表明している。


3月10日現在

ガルソン判事、ピノチェト氏の銀行口座の
凍結をチリに要求

スペイン全国管区裁判所のガルソン判事は、チリの裁判所
に対し、ピノチェト氏、その妻及び子供たちの銀行口座を
凍結させるよう要請していたことが、関係者筋によって
明らかになった。この要請はピノチェト氏逮捕の直後に
出されたとみられるが、今になってチリの裁判所に届いたらしい。
これによって、スペイン裁判所によるチリでのピノチェト氏への
訴えが成立することになるが、チリ裁判所及び政府は、
「ガルソン氏にピノチェト氏を裁く権利はない。」との姿勢を
変えてない模様。ガルソン氏はすでにスイス、ルクセンブルグ
の両裁判所にもピノチェト氏の同国における銀行口座凍結の
要請を出している。


3月10日現在

まだ生きている若者を燃やす−3人が殺人未遂で逮捕

昨日未明、アリカンテで20歳と21歳の青年とそのうちの
一人の父親が殺人未遂の疑いで逮捕された。
被害者は、ロベルトさん(20歳)。ロベルトさんは首を
刃物で刺された後、彼らの車のトランクに入れられた。その後
車でアリカンテから10キロ離れた場所に移動し犯人達は
証拠隠滅のため車に火をつけた。犯人達がガソリンを買うために
現場を離れている時、ロベルトさんは首の傷にもかかわらず
必死でトランクから這い出し、近所の住宅地まで助けを
求めに行った。そのとき既に身体の80%にやけどを負っていた。
助けを求められた家族は直ちに救急車と警察に連絡。ロベルトさん
は病院に運ばれ、警察はガソリンを買って戻ってきた犯人達を
逮捕した。犯人の青年の父親であり主犯と見られる男は元警察官
だった。


3月9日現在

「ブロウアルド事件」国、警察が関与の疑い

HB(バスクの民族主義政党)のリ−ダ−であった
サンティアゴ・ブロウアルド氏が1984年に殺害された
事件に内務省やビルバオ警察関係者が関与していたとして
裁判が再開される。
主犯とみられるルイス・モルシ−ジョ氏は14年間逃亡生活を
続け警察の手から逃れていたが1997年に別件(麻薬取引)
で逮捕された。既にこの件で逮捕されている共犯者によると
1983年12月にビルバオのあるホテルでブロウアルド氏
殺害の計画が建てられたという。裁判所は金曜日に、元警察官
ホセ・アメド、元ビルバオ警察幹部プラチュエロ、マサ、
元国家治安警察幹部サンクリストバル、各氏を事件に関与していた
疑いで召集する。各氏はこの事件への関与を否定しているが
主犯とされているモルシ−ジョ氏の息子は、前述のマサ元ビルバオ
警察幹部がモルシ−ジョ氏逃亡のための偽パスポ−トを用意した
と雑誌のインタビュ−に答えている。


3月9日現在

ピケ産業相、ボレル氏を訴える用意

産業相および政府スポ−クスマンであるピケ氏はここのところ
自分の所有する会社に政府の補助金が不正に貸与されたと
PSOEの激しい追及を受けていた。しかし、さらにPSOEの
首相候補であるボレル氏は、ピケ氏が自分と関係のある会社を
使って税金逃れをしていたと非難した。これをうけ、ピケ氏は
その発言を撤回しないと、裁判に訴えると激怒。
総選挙にむけた2党間の非難合戦は収まりそうにない。


3月9日現在

サッカ−選手へのド−ピング検査強化

4月1日より、検査官は予告なしにサッカ−の練習場にあらわれ
選手に尿検査を要請できる。これは1部、2部両リ−グの全ての
チ−ムに適応される。検査官は25人の登録選手の中からスペイン人
外国人にかかわらず、無作為に5、6人をえらんで検査を行う。
スペインはド−ピングに関する取締りが他国に比べて遅れている
と指摘されていた。スペインスポ−ツ連盟は1999年に全ての
スポ−ツにたいしてド−ピング検査の強化を決定、合計1670の
抜き打ち検査をするとした。そのうち500がサッカ−に
割り当てられた。


3月8日現在

新刑法で、仮釈放の件数減少

現刑法は1996年5月より施行されているが、それから
1998年までの間、仮釈放が認められたのは435件のみ。
旧刑法のもとでは、年間平均およそ3000件の仮釈放が
認められていた。旧刑法では、労働、学習、文化活動等の
各種の刑務所での活動に2回参加するごとに、1日減刑される
(仮釈放が1日早くなる)というわかりやすいシステムであったが
今の刑法ではまだそのような明確なきまりがない。
刑務所によってかなり仮釈放の件数に差がでていることも報告
4気譴討い襦


3月8日現在

国家の歳入、予想を8621億ペセタ上回る。

1998年のスペインの歳入は予想を8621億ペセタ
上回り、前年より9.2%増となった。
所得税による収入は前年比9.8減、キャピタルゲイン税
も減少、しかし法人税は前年比4.1%増、消費税、9.3%
増となった。これにスペイン中銀の利益、国家保有の株式の
売却益を加えると歳入は予想以上の伸びとなった


3月8日現在

治療目的のヘロインの処方は不可

PND(麻薬に関する国家計画委員会)はアンダルシア州
が申請していた、中毒患者へのヘロインの処方の合法化を
書面で却下した。中毒患者の健康、精神状態をよくするため
医師がヘロインを処方することは現在、スイスのジュネ−ブで
認められており、各種の医学雑誌等でその結果が取り上げられ
ている。アンダルシア州はこれを「とても有効な例」とし、
ヘロイン処方の合法化を求めていた。しかしPNDは
「ヘロインの処方が有効な治療方法とは考えられない。」とし、
申請を却下した。


3月5日現在

スペイン教会エイズ防止キャンペ−ンを批判

この度、スペイン司教会の副会長に就任したバルセロナの
リカルド・マ占ア・カルレス大司教は、エイズ防止のため
コンド−ムの使用をよびかけている、「セイフ・セックス」
キャンペ−ン(政府、厚生省主催)を批判。
新司教会会長に宛てた手紙の中で「セイフ・セックスの
キャンペ−ンは性のモラルを低下させている。
コンド−ムの使用を呼びかける前に、どうして、複数の人
と性的関係を持たないよう呼びかけないのか。病気の感染を
防ぐのはコンド−ムではなく、「禁欲」だ。」と述べている。
これに対し、エイズ防止市民の会は、「大司教はこの国の
現実を知らない。」と答えている。現在スペインではおよそ
60000人がエイズに苦しんでおり、政府はエイズ関連に
1500億ペセタの支出をしている。


3月5日現在

4人に1人のスペイン人は精神的に問題を抱えている。

昨日、スペイン精神科協会が発表した白書によると
スペイン人のおよそ1千万人が鬱、または気分の
滅入りに苦しんでいる。また、比率は男性より
女性のほうが多い。治療のため、年間およそ230億
ペセタが使われている。しかし症状のある3人に2人
しか病院には行かず、3人に1人は何の措置も
とっていない


3月5日現在

ジブラルタル問題進展なし

閣僚らによってジブラルタル問題解決のための委員会
が結成され、カスコス副首相出席のもと、昨日初めての
会合が開かれた。しかし方針が決定されるどころか、
次の会合の予定もたたないまま会は終わってしまった。
この委員会のリ−ダ−となったラモン・デ・ミゲル氏は
「ここは決定を下す場ではない。決定は政府が下す。
我々はがやるべきことは状況を分析することだ。」
といっている


3月4日現在

ジブラルタル問題で5000人がデモ

昨日、ジブラルタルそばのラ・リネア(カディス)において
スペイン−ジブラルタルの国境検問強化の中止と外相の辞任を
求めるデモが5000人によって行われた。
この問題はジブラルタル側が漁業水域協定を守らなかったことに
発し、スペインは対抗措置として、国境の検問を強化した。
しかしこれによって被害をこうむったのはジブラルタルで働く
スペイン人たち。彼らは、スペインに住みジブラルタルへ毎日
通勤している。この検問の強化によって、以前はすんなり通過
していた国境でいまでは2−3時間列に並んで待たなければ
ならなくなり、通勤に大きな支障をきたしている。
これを理由にすでに20人のスペイン人がジブラルタルの雇用主に
解雇されている。およそ5000世帯のスペイン人家庭が収入を
ジブラルタル経済に依存している。国境周辺の人々にとっては
この検問強化は死活問題となるわけで、彼らはこの決定をくだした
マトゥテス外務大臣の辞任を求めた。


3月4日現在

アスナル・PP(国民党)政権3周年

1996年の総選挙でPPが勝利を収め政権を握ってから
3年目となる。昨日それを祝う会合が開かれた。
その会合において、副首相のアルバレス・カスコス氏は
「総選挙時の公約はおよそ85%達成されたといえるだろう。
ユ−ロへの加入をはじめ、経済的発展もなされた。」と
3年間を振り返ってコメントした。
一方野党のPSOE側は「PPは民族主義政党に屈し、
この3年でスペインを弱体化させた。社会での貧富の差も
増した。スペインは国際的に、特にヨ−ロッパのなかで
力を失った。」と述べている。


3月4日現在

テレフォニカに7億6千万ペセタの罰金

公正取引委員会は、スペイン最大の電信電話会社、テレフォニカに
携帯電話市場において不公正な取引があったとして、上記の罰金を課した。
この訴えはアイルテル(携帯電話会社)によって96年1月にされており、
テレフォニカは携帯電話の小売店にたいして、テレフォニカの携帯電話のみを
売るように要求し、それに応じた小売店にはかなりのコミッションを払っていた
ということ。テレフォニカはこの決定に対し
「不当だ。正当な理由が欠けている。小売店にテレフォニカ
のみの販売を依頼したのはアイルテルが市場に参入してくる前の話だ。」と述べ、
全国管区裁判所へこの件を持ち込む方針だ。
テレフォニカが不公正取引で訴えられたのは2回目。1回目はイギリスの
ブリティッシュ・テレコムによって、同じように罰金が課された。ブリティッシュ・
テレコムは、今回訴えたアイルテルのおよそ18%の株を保有している。


3月3日現在

ルイス・マテオス氏また逮捕。

前回逮捕され服役した時は、ス−パ−マンの格好をして現れ
無実を主張するなど、はでなパフォ−マンスでマスコミをにぎわせた
実業家ルイス・マテオス氏が再び刑務所へ。
昨日、マテオス氏は息子、弁護士と共に恐喝で2ヶ月(息子は8ヶ月)
の実刑判決を言い渡された。
判決によると、彼らは、BBV(ビルバオ・ビスカヤ銀行)の頭取
エミリオ・イバラ氏に彼が隠し子と会っていることをにおわせる
隠し取りしたビデオを送り、それを公表しない代わりに、
20億ペセタを要求した。それにより、マテオス親子とその弁護士は
2ヶ月の実刑。さらに、息子のマテオス氏はPRISAグル−プの会長
ヘスス・デ・ポランコ氏をも税務署の内部書類を使って脅迫。
その書類を使ってポランコ氏を糾弾する記事が昨日雑誌「EPOCA」
に掲載され、マテオス(息子)氏がポランコ氏が脅迫に応じなかった
ため雑誌社に渡したものと思われる。
今後、どうして税務署の内部書類がマテオス氏のてに渡ったかということが
問題になってくるだろう。


3月3日現在

政府、プジョ−ル・カタル−ニャ州首長の要求を否定。

プジョ−ル氏は一昨日、憲法を改正せず新解釈することに
よってカタル−ニャ州の自治権と独立性を強めていく提案を
したが、これを政府は否定。カタル−ニャだけが特権を持たな
ければならない理由はない、憲法の新解釈も認めない、とした。
また、カタル−ニャの野党も、「プジョ−ル氏の選挙用の
パフォ−マンスにすぎない。」と冷ややかな態度をとっている


3月3日現在

クエンカにて女性殺害される。

マリア・ドロ−レス・カストロさん(38歳)がクエンカの
自宅で殺害されているのが発見された。体には50ヶ所もの
刺し傷があった。マリア・ドロ−レスさんはマドリッド出身で獣医。
月曜に彼女が出勤してこなかったのを不信に思った病院の同僚が
彼女の両親に連絡、両親は彼女のクエンカの友達に様子を見に行くよう
電話でたのんだ。友人らが彼女の家についたとき、ドア、入り口付近に
おびただしい量の血をみて、警察に通報した。
警察は、家のなかに荒らされた様子はなく、なにもなくなっても
いないことから物盗りの犯行ではないと見ているが、その他に
まったく犯人に関する手ががりはつかめていない。


3月2峠在

プジョ−ル・カタル−ニャ首長、憲法を改正せずに
カタル−ニャに特権を求める。

プジョ−ル首長は昨日行われた講演で、「カタル−ニャの各政党が
協力し、カタル−ニャの独自性が認められるようにしなければならない。」
と、カタル−ニャ政府の実現のため、各政党に協定を提案した。
提案のなかで、行政(納税ふくむ)、司法システムの独立等、
7項目の改正点をあげた。ただ、憲法の改正は求めず、
プジョ−ル氏はバスクの民族主義者達とは一線を画した。
さらにプジョ−ル氏は「我々の自治権は限られている。
この状況ではカタル−ニャ州の持っている能力が発揮できない。
それは我々の国を脅かすものだ。」と述べ、繰り返しカタル−ニャは
「特別」であることを主張した。



3月2日現在

スペインの司教会、今日リダ−を選出。

本日スペイン教会の指導者となる、司教会会長が3人の候補者の中から
選ばれる。候補者は、マドリッドのアントニオ・マリア・ロウコ氏、
パンプロ−ナのフェルナンド・セバスティアン氏、現会長のエリアス・
ジャネス氏の3人。エリアス氏が再選されるためには3分の2以上の
票が必要となる


3月2日現在

通信教育大学教師、教材費を自分の口座に振り込ませる。

UNED(国立通信教育大学)の教師2名が、金融マ−ケット論
のコ−ス教材費として、各生徒に8600ペセタ、自分の銀行口座に
振込みをさせていたことがわかった。
コ−スは「金融マ−ケット論−株式市場の分析と投資への入門」
と題された、いわゆるオ−プンコ−スで学歴等を問わず一般の
人が参加できるもの。大学側は「生徒に、自分の利益となるような
教材の販売をすることは、公職につく者として許されるべきではない。
まして、直接生徒から集金することは違法性がある。この件に
ついては詳しい調査を進めていく。」と述べている。問題と
なっている2名の教師は「本(生徒に売った)は生徒たちが
買いたいと希望した。大学が出版したものではない以上、生徒たちが
必要とする本を販売することが違法だとは思えない。」と述べている。


3月1日現在

サンティアゴ・カバニャスさん解放される。

コロンビアでFARC(コロンビア革命軍)のゲリラによって
誘拐されていたスペイン人、サンティアゴ・カバニャスさんは土曜の午後
に解放された。コロンビア時間の今朝はやくにボゴタのスペイン大使館で
記者会見が行われ、サンティアゴさんは「今は大変満足しています。
みなさんに感謝しています。」と述べたが、かなり疲れた様子であった。
さらに「息子をはやく抱きしめたい。」と述べた。
サンティアゴさんは妻のピラ−ルさんと共にコロンビア人の養子を
迎えるため現地にいたところを誘拐された。ピラ−ルさんは健康上の
理由からすぐに釈放されていた。その後、サンティアゴさんはウエイタ−
でピラ−ルさんは失業中であり、多くの身代金を期待できないとわかった
FARCは彼も釈放した。FARCは現在も260人のコロンビア人と17人
の外国人(そのうちスペイン人は2人)を誘拐している状態である。


3月1日現在

不法宝くじ、昨年1年で15億ペセタの賞金。

法的に認められている、国営宝くじ及びONCE(スペイン盲人協会)
の宝くじ以外に、OID(身体障害者擁護団体)という団体が宝くじを
販売している。これはもちろん違法ということになるが、すでにこの団体は
昨年、15億ペセタの賞金を分配しており、1600人の従業員を有している。
1993に結成されたこの団体は、翌年政府に宝くじ販売の免許を
申請したが却下され、最高裁に持ち込んでいる。
この団体に対して、すでに19件の訴えが出されているが、代表である
ディオニシオ・ゴンサレス氏は「ONCEの独占状態は納得がいかない、
これからも戦って行く」と述べている。


3月1日現在

サッカ−、リ−グ戦順位

週末に行われたリ−グ戦の結果から順位は以下のようになっている。
( )はポイント数

1. バルセロナ(44)
2. マジョルカ(42)
3. バレンシア(40)
4. セウタ(39)
5. デポルティ−ボ(38)
6. アトレティック・クラブ(38)
7. レアル・マドリッド(37


2月26日現在

アスナル、ブレア両首相会談。

スペインのアスナル首相とイギリス、ブレア首相の会談がドイツ
(ペテルスバ−グ)にて行われた。会談の雰囲気はとても友好的なもので、
唯一の2国間の懸念事項であるジブラルタル問題以外はすべて
合意に達した。
欧州委員会で議論される2000−2006年の予算案で、ドイツは
農業セクタ−への補助の大幅なカットを提案している。これに対し
両首相は「受け入れられる提案ではない、ドイツは考えなおすべきだ」
と反対の態度を表明。共に改善のため交渉して行くということで合意した。
しかし、肝心のジブラルタル問題(イギリスの漁業水域違反から発し、
スペイン側が対抗措置として、ジブラルタル−スペイン国境の検問を
強化した)に関しては、ブレア首相は国境検問強化を解除するよう
要請したが、各外務大臣の手に委ねるとして、結論は得られなかった。
総じて、会談の雰囲気は友好的なもので、ブレア首相は、アスナル首相の
46歳の誕生日を祝って、スペインのワイン、ベガシ・シリア
(VEGA SICILIA)の53年ものをプレゼントした。


2月26日現在

CIS(社会調査センタ−)の1月の世論調査結果。

CISによって行われた政治、政党に対する1月の世論調査結果
を政府は発表した。模擬選挙の投票結果によると与党PPは5.7ポイント
PSOEを上回っており、議会で最大多数となる。結果は以下の通り。

模擬投票結果
PP(26.7%)/PSOE(20.3%)/IU(4.8%)
CIU(2.7%)/ 他の政党(4.8%)
40.8%−わからない、無回答、投票しない、など

リ−ダ−達の評価 (最低0から最高10まで)
アスナル首相 5.15/
ホアキン・アルムニア(PSOE)4.94/
ホセ・ボレル(PSOE)4.88/
ジョセプ・ドゥラン 3.84/
プジョル(カタル−ニャ首長)3.71/
イバレチェ(バスク首長)3.40


2月26日現在

PNV(バスク国民党)を指揮しているのはETAだ
−与党とPSOE一昨日のETAの宣言をうけて。

水曜にETAより平和協定維持が発表されたが、そのなかで
ETAはバスク民族主義政党を強く称賛したためPVNをはじめとする
各党は困惑している。政府およびPSOEはETA宣言をうけ
「バスクの民族主義連合を本当に指揮しているのはテロ集団だ」と述べた。
それに対し、PNVは「唯一ETAがやらなければならないことは、
武器を捨て、武力闘争を永久に放棄することだ。」とだけコメントしている。



2月25日現在

PSOE、ピケ産業大臣の辞任を要求。

昨日、上院議会においてコンラド・アロンソ議員(PSOE=社会主義労働党)は、
産業エネルギ−省大臣でPP(国民党)のスポ−クスマンでもある
ジョセプ・ピケ氏の大臣辞任を強く要求。アロンソ氏は、ピケ氏所有の会社に
政府の補助金が不正に与えられたと主張。
ピケ氏はアストリアにテレビ用ケ−ブル生産会社、「テレカブレ」を持っており、
同社に産業省より補助金が支払われている。アロンソ氏をはじめPSOEは、
多くの会社が補助金を申請し却下されているなか、ピケ大臣の会社が補助金を
受けていることから、審査に不正があったものと主張している。
ピケ大臣は、補助金の審査は正当な手続きをとって行われておりなんら
違法性はないとしている。
アロンソ氏は最後にピケ大臣に向かい「VAYASE!(去れ!)」
と叫び発言を終えた。これはPPがまだ野党でPSOEが与党だったとき、
今のアスナル首相が野党のリ−ダ−として当時の首相フェリペ・ゴンザレス氏に
言ったせりふと全く同じである。


2月25日現在

ETA平和協定継続を宣言。

バスクのテロ組織ETAは昨日夜、9月18日以来続いている平和協定を
継続すると発表した。これは日刊GARA(ETAの資金源となっているとして
営業を禁止された新聞EGINの代替)とラジオ・エウスカディを通して行われた。
平和協定維持は宣言しているが、「独立と防御」のためには武力を準備しているとし、
武力、暴力の永久放棄は否定している。
彼らは、「バスク国」の実現が1歩1歩近づいており、バスク民族主義政党
(PNV,EA,EH、AB=フランスの政党)らの努力によってさらに将来、
状況の好転が望めるとし、同政党の「勇敢な態度」に満足していると述べた。


2月25日現在

ジョン・ベンジャミン・トシャック氏レアル・マドリッド新監督就任

レアル・マドリッドはトシャック氏を新監督CB向かえる。同氏は現在トルコの
サッカ−チ−ム、ベシクタスの監督であるが、レアル・マドリッドがベシクタスに
9千万ペセタ支払うことで両チ−ムは合意に達した。トシャック新監督は、
イギリス人、49歳。9年ぶりにレアル・マドリッドに復帰することとなる。
9年前には同チ−ムをリ−グ優勝へ導いた


2月24日現在

「我々は不法移民ではなく、ミュ−ジシャンだ」
モロッコの音楽グル−プ、THE MASTER MUSICIANS OF JAJOUKA、
スペイン領事館の態度に抗議。

ロ−リング・スト−ンズ、レッド・ツェペリン、ピ−タ−・ガブリエルらとの
共演などで知られているモロッコの民族音楽グル−プJAJOUKAは
グラナダで行われたコンサ−トで「もう2度とスペインにはこない」と宣言した。
グル−プのリ−ダ−のATTARさんによると、彼らがビザを申請した際の、
モロッコのテトゥワンのスペイン領事館の態度が我慢ならないものだったという。
「すべての必要書類を用意し申請したのに、スペイン領事館は我々を
ア−ティストではなく移民として扱い、何の理由もなしに3日間待たされた。
アメリカ、カナダをはじめ他のどんな国でもこんなことはなかった。
スペインに行くより宇宙に行くほうが簡単だ。」と述べた。
スペイン領事館側によると、ビザの発給は可能な限りの迅速さをもって行われ、
3日間での発給はむしろ速かったといえるとしている。また、JAJOUKAの
メンバ−は領事館につくなり並んでる人々の順番をぬかすなど、態度があまり
「礼儀正しい」ものではなかった、と加えた。
このグル−プは前述の有名ア−ティストと共演のほか、作家、ウイリアム・ボロウ、
ポ−ル・ボウルスなどにも強い影響を与え、ボウルズ氏の紹介により
ベルナルド・ベルトリッチ監督の映画「シェルタリング・スカイ」に出演した。


2月24日現在

汚職取締検事ら検察長に抗議。

汚職取締検事らは、検察長、ヘスス・カルデナル氏に抗議の文書を提出した。
内容は最近彼らに向けられている、攻撃や批判に対してカルデナル氏は
何の対応もせず、消極的姿勢をとっている、検事達は反汚職の職務をまっとう
しているのに攻撃を受けているのだから検察長としては、彼らをサポ−ト
する等の何らかの措置をとるべきだ、とのこと。この「攻撃、批判」とは
ヘス・スヒル氏(マルベ−ジャ市長でサッカチ−ム、アトレティコ・マドリッドの
オ−ナ−、汚職の疑いで起訴されている)により作成され、マルベ−ジャ市内で配布
及びカルデナル氏へも送られた文書をさしている。ヒル氏は文書の中でスペインの
検事達を「不正で適格な能力を持っていない者達」とし、彼らによって
「誘拐犯やテロリスト以下」の扱いをうけた、としている。


2月24日現在

レアル・マドリッドの監督辞任。

昨日、対レイシング(サンタンデ−ル)の試合後、サッカ−チ−ム、
レアル・マドリッドの首脳陣はヒディンク監督の解任を発表した。
この決定は数日前に既になされていたが、後任が決まるまで発表を待っていた、
とのこと。しかし後継者はまだ決まっておらず、ジョン・トシャック氏
(89−90、90−91のシ−ズンに同チ−ムでコ−チを務め、
現在トルコのチ−ム、ベシクタス監督)が有力候補とされている。
今日にもレアル・マドリッドは幹部を交渉のためトルコに送る。


2月23日現在

スペイン人夫婦コロンビアにて誘拐される。

日曜、コロンビアを旅行していたスペイン人夫婦がFARC(コロンビア革命軍)
のゲリラにより誘拐された。この夫妻はコロンビア人の子供を養子に迎えるため
現地へ旅行していた。現地のラジオ・カラコルによると、昨日妻のマリア・デル・
ピラ−ル・ロホさん(36歳)のみ健康上の理由から釈放されたが、
夫のサンティアゴ・カバニャスさん(46歳)はいまだゲリラ集団に捕らえられた
まま。この夫妻はスペインのアランダ・デ・ドゥエロ(ブルゴス)に住んでおり、
養子にする3歳の子供の住んでいるコロンビアのソンソンの村を旅行中に
誘拐された。3年前から申請していた養子の希望がやっとかなえられるところ
であった。先週木曜日にも2名のスペイン人がコロンビアで誘拐されている。


2月23日現在

バスク州首長イバレチェ氏、EHに破壊、暴力行為の完全放棄を要求。

イバレチェ氏はこのところ再発しているバスク地方の街頭での破壊、
暴力行為をふまえ、HB(議会ではEH)が完全に暴力を放棄、否定しない限り、
彼の党であるPNV、それと協力体制にあるEAはEHとは何の合意にも
達することはできないだろうと述べた。同時に、今行われている暴力行為は、
先週前述の3党によって調印されたバスク州の政治路線合意に反するものである
と非難した。PNV、EAはEHの協力がなければバスク州議会で絶対多数を
保つことができない。しかし、イバレチェ氏は「EHぬきでも我々が議会において
最大勢力であることにかわりはない。絶対多数を保つことよりも破壊、暴力行為を
なくすことのほうが大切だ」と強調。一方HB(議会ではEH)のスポ−クスマン、
ジョセバ・ペルマチ氏は「我々の暴力は、スペイン及びフランス政府によって
行われてきたバスクにたいする暴力への回答だ。」と述べている。


2月23日現在

アナ・パトリシア・ボテン氏、BSCH(サンタンデ−ル・セントラル・
イスパノ銀行)の役員を辞職。

およそ1ヶ月前にスペインの最大手銀行の2行であるサンタンデ−ル銀行と
セントラル・イスパノ銀行が合併しBSCHとなることが発表されたが、
新グル−プを揺れ動かす出来事が起きた。昨日、同行の役員である
アナ・パトリシア・ボティン氏が突然辞任を発表。彼女は38年前に
サンタンデ−ルでエミリオ・ボティン氏の長女として生まれた。
ハ−バ−ド大学経済学部を卒業後、スペイン金融界で最も重要な地位の
ひとつを占めてきた。役員辞任後も顧問として同グル−プに名前を残す予定。


2月22日現在

マドリッドでガス爆発

マドリッドのウセラ地区カラベロス通り25番地で、
土曜の15:50ガス爆発がおきた。
負傷者は38人(内2名が重態、10名が入院)にのぼり、
30台の自動車と
8軒の商店が損壊した。このブロックには
88世帯が住んでおり、そのうち20世帯には市役所によって
市内のホテルが用意され、他の家族は親戚、友人等の家へ身を寄せた。
既に住民によりガスの匂いがすると通報がなされていたが、
消防車が到着した1分後に爆発が起き、未然に防ぐ時間が
全くなかった。爆発の原因はまだ調査中だが3階の家の
台所のガス漏れと思われる。


2月22日現在

使用しない受精卵は10年間で処分

スペインの産婦人科医院は現在、不妊治療および人工授精のため
およそ1万の受精卵を保有している。政府は10年間冷凍保存の後、
使用されなかった受精卵は処分される方向で検討している。
これは、受精卵をすでに「人間」である、と考えるカトリック団体
および反中絶の団体の反発を引き起こすことになろう。
新たな方針によると、人工授精のために作られた受精卵は
親となるべき人達の希望によっては最長で10年まで冷凍保存できるが、
その期限をこえると処分、また10年経たなくても、母親となるべき
女性が閉経を迎えた場合も処分される。法的期限が過ぎた後は、
処分する以外に「実験、研究に利用する」という選択肢も
提示されたため、ますます論議をよびそうだ。


2月22日現在

先週末のサッカ−(リ−グ戦)の結果

昨日、FC・バルセロナはセルタと0−0で引き分け、
マジョルカはオビエドに3−1で勝利。従って現在のリ−グの
順位は以下の通り。*( )内はポイント数

1. Barcelona(44)
2. Mallorca(41)
3. Celta(38)
4. Deportivo(38)
5. Valencia(37)
6. Real Madrid(37)
7. Atletic Club(37)