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5月31日(金) バスクの三司教はバタスナ党の非合法化に懸念を表明
バスク自治州のビルバオ、サン・セバスチアン及びビトリア3つのカトリック教区の司教がこのたび「平和を築く」というタイトルの司教教書を共同執筆し、昨日署名を行った。八ページ10章にわたるこの教書の中で、三司教は、「平和とテロリズムは決して共存できるものではない」とテロリズム根絶を謳っているものの、現在バタスナ党非合法化に向けて進められている政党法改革の動きを牽制し、「バスク州内ではすでに市民の安全な社会生活が脅かされている。バタスナ党の非合法化により、さらにテロリストとの対立が深まってしまうのではないか。この懸念はバスクの多くの市民の間にもあり、テロリズムに対抗する全ての措置が正しいものとも限らない。」と中央政府の考えに反対の意思を表明した。さらに民族主義とテロリズムははっきり区別されるべきものであるという考えも示唆した。 麻薬販売をめぐって2人が射殺
ロス・ガジェゴス組のボスとその娘婿が、麻薬販売のためのバラック小屋を売ることを拒否したことからロス・エストレメーニョス組のメンバーが彼らを射殺するという事件が、昨夜遅く、ラス・ミンブレラス(ラティナ区)で起きた。今回の殺人により、この地区での今年の殺人の被害者は26人となった。 セクハラで告訴されたポンフェラーダ市長に有罪判決( レオン )
昨年3月にレオン県ポンフェラーダ市の元市議会議員ネベンカ・フェルナンデスさん(26)が、在職中にセクシャルハラスメント(性的嫌がらせ)を受けたとして同市の市長であり、カスティージャ・イ・レオン州議会議員(PP)でもあるイスマエル・アルバレス被告(49)を相手取って裁判を起こしていた事件で、昨日、カスティージャ・イ・レオン上級裁判所で被告に対して有罪の判決が下された。判決は9ヶ月間の罰金刑(一日あたり24ユーロ、合計6.480ユーロの支払い)と原告に対する12.000ユーロの損害賠償の支払いを命じた。アルバレス被告は自身は潔白であると主張し、最高裁に控訴する意思を明らかにした。またポンフェラーダ市の市長の職と州議会議員の職をいずれも辞する考え。 衛生省は禁煙治療に対し公的に資金援助することを提案
「たばこは人を殺す」衛生省は明確なメッセージを掲げた。スペインでのニコチン中毒に対する戦いはなかなか進歩しないのが現状である。1987年には16歳以上の国民の38.1%がたばこを吸っていたというデータがあるが、昨年の数字を見ても34.4%と大幅に減少したとは言えない。このような状況に対して、衛生省は喫煙予防計画を打ち立てる用意ができ、7月にも審議を始めたい構え。
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5月30日(木) バスク州の労働金庫取締役をETAへの資金援助の疑いで逮捕
警察当局は昨日、ギプスコア県モンドラゴンで、労働金庫「カハ・ラボラル・ポプラール」の内部監査局長イグナシオ・マジャライ・コルタサール容疑者を、ETAへの資金援助にからんだ疑いで逮捕した。この逮捕は全国管区裁判所のガルソン判事により今年4月から実施されている、「エリコ・タベルナス(ETAの政治母体バタスナ党の社会的集会所でETA/KAS/EKINなどのテロ組織の資金集めに利用されている)」一斉取締り計画の一環として行われたものである。 スペインとポルトガルの国営TVチャンネルは欧州で最も多くコマーシャルを放映
広告監視機構が欧州各国の国営チャンネルで放映されるコマーシャルの量について調査を行った結果によると、スペインとポルトガルが、最も放送全体に対するコマーシャルの割合の高い国であることがわかった。コマーシャルというカテゴリーには、自局の宣伝や番組予告、テレフォンショッピングも含まれる。
交通事故死の子供4人に3人は防げたはずの事故が原因
「スペインでは1週間に平均10人の子供が、交通事故により死亡あるいは怪我で重傷を負っている。これらの事故の多くはチャイルドシートなどの安全装置に関する法律が現行よりも厳しければ防げたはずの事故である。」これは自動車運転に関する事業や啓蒙活動などを行うRACC(Real Automoil Club de Catalunya)
がヨーロッパで行った調査結果をもとにして発表された「子供の安全に関する報告書」が示した見解である。報告書のデータによると、スペインでは交通事故による死亡率が、欧州平均より5ポイント高く、ワースト組に入る。2000年だけで592人の12歳以下の子供が国内の道路で交通事故により死亡している。スペインのほかには、ポルトガル、ギリシャ、フランス、ルクセンブルグの各国でさらに子供の交通事故死が多いという結果となった。 全仏オープンで波乱、大御所アランチャ・サンチェスが一回戦敗退( パリ )
フランスのローラン・ギャロスで開催中のテニスの全仏オープンは第一回戦の各試合がおこなわれているが、昨日スペイン女子テニス界の大御所アランチャ・サンチェス・ビカリオ選手(30)が、同じくスペイン人のマルタ・モレーロ選手(19歳、世界ランキング68位)に敗れるという波乱があった。試合はわずか50分強で、結果は6−0、6−1。サンチェス選手はこの大会16年連続出場、89、94、98年の3度優勝を経験しており、一回戦敗退したのも、昨日のようなあっけない試合内容で負けたのもこれが初めてという。同選手はこの辛い結果を目の当たりにして、記者会見の席で「負けたことはとてもくやしい。かなりのミスをしてしまった。逆にマルタは落ち着いてプレーしていた。ただ今回の結果も完全な引退を考えるほど悲観的なものでもないと思う。これからしばらく休養して先のことなどを考えていくつもり。ウィンブルドンに出場するかどうかはまだ決めていない」と語った。
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5月29日(水) スペイン経済の減速傾向変わらず 2002年第一四半期の国内総生産(PIB)が国立会計局によりまとめられ、今朝INE(国立統計局)を通じて発表された。それによると、前四半期比(昨年の第四四半期)の成長率は2%に留まり、2000年第一四半期に始まったスペインの経済成長の減速傾向が今も続いているということが明らかになった。これは国内需要2.1ポイントと、2.9ポイントだった前四半期に比べて「顕著な」減少傾向にあること、そして対外需要も0.6ポイントから0.1ポイントと、国内総生産の成長を妨げる要素が見られたことによるというのがINEの見解であった。 アスナル首相と法務大臣は、オテギ氏に対する最高裁の判断を批判 ETA称賛発言で検察庁から告発されたバタスナ党党首のアルナルド・オテギ氏に対し、最高裁が「テロリズム称賛行為はテロ行為とは区別されるべきで、またそれが国外で行われた場合には告発はできない」という刑法の解釈により無処罰の決定を下したことについて、ホセ・マリア・アスナル首相と法務大臣のアンヘル・アセベス氏は昨日、公式に決定を疑問視する態度を表明した。まずアセベス大臣は、「この決定を下した3人の最高裁判事は刑法をもう一度手にとり、読み直して欲しい。そうすれば、テロリズムを称揚し、正当化する者はすでにテロ行為を行っているのと同じことである、という規定がはっきりと見えてくるのではないか。」と述べた。またイタリアでNATO−ロシア会議に出席中のアスナル首相は会見で、「テロ称賛は“テロ行為”そのものに当たると法律には書いてあるのに、司法判断によって“思想犯罪”と認識されてしまうという状況を、テロの被害を受けている人々になんと説明したらいいのだろう?」と批判を込めた疑問を投げかけた。しかし逆にバスク自治州政府とPNV(バスク国民党)はこの最高裁の決定に満足との声明を発表した。 欧州委員会がスペイン漁船1800艘の解体を提案
昨日欧州委員会は、漁獲高を30%から60%減らすという漁業委員フランツ・フィシュラー氏の提案を採用した。この決定は農業大臣審議会の承認を得ると、来年1月1日に施行され、EU内で8600艘の漁船の解体(EU全体の8.5%)、スペインでは1800艘の漁船の解体が見込まれる。主要漁業国のひとつであるスペインにとって大きな痛手となるこの提案に唯一反対票を投じたのは経済大臣ペドロ・ソルベスで、ポルトガル、フランス、ギリシャは保留、20カ国中16カ国の賛成票により委員会で承認された。 政府は「話し合いを可能にするため」失業者保護令の法案化に向けた国会審議を決定
先週金曜日、緊急閣僚会議で承認され27日に発効した「失業者保護改革令」に関して政府は野党や各労働組合から“デクレタソ(とんでもない政令)”と痛烈な批判を浴びている。これを踏まえて、政府は野党に反対意見を述べたり、交渉したりする機会を設けることを目的として、この政令を法案化する審議を国会で開始すると発表した。しかしながら、政府は法案化にあたり大きな内容の修正は認めない方針を明らかにした。 スペインで初めてカトリック司祭が養父に( セゴビア )
このたび国内で初めてカトリック司祭を養父とする養子縁組が成立した。ベラルーシ出身のアレクセイ君(8)の養父となったのは、セゴビア県エル・エスピナールのバレンティン・ブラボ・フェルナンデス司祭(48)。司祭に養子縁組を決意させたのは、2000年旧ソ連のチェルノブイリ原発事故で被害にあった子供達50人が司牧活動の一環としてエル・エスピナールの各家庭に受け入れられたことに始まる。ブラボ司祭はアレクセイ君と出逢った時のことを「とても難しい子供でした。家族もなく、孤児院と転々としており、人とのふれあいというものを全く知らなかったのです」と回顧している。
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5月28日(火) 最高裁はオテギ氏のETA称賛発言について「テロリズムではない」と判断
今年3月30日、バスク祖国記念日にあたるこの日にバタスナ党(ETAの政治母体)のアルナルド・オテギ党首はフランスはサン・フアン・デ・ルスのハイ・アライ競技場で集会を開き、その最後に「ゴーラ エウスカディ タ アスカタスーナ!(ETA万歳!)」と叫び、ETA称揚のメッセージを送った。この行為に対し検察庁が告訴していた事件で最高裁は、オテギ氏の行為がテロリズム自体に相当するのではなく、テロ称賛の罪に値するものであるとの判断を示した。 刑務所飽和状態で、独房に3人収容も
スペイン国内にあるいくつもの刑務所が、現在飽和状態になっているという。刑務所制度局のアンヘル・ジュステ局長は、カタルーニャを除く所轄地域にある多くの刑務所で、規定の「業務遂行の限界」を超えた人数の囚人が服役しているという。ここでいう「限界」とは、一つの刑務所においてその半数の独房が2人の囚人に当てられているという状態のこと。 ワールドカップ優勝で選手一人につき48万ユーロの賞金
昨日、サッカーのナショナルチームのイエロ主将、カマチョ監督とスペイン・サッカー連盟との間で驚くべき契約が交わされた。それはワールドカップでの結果によって与えられる賞金についてである。まず8強に残った場合には、選手一人につき6万ユーロが支払われる。そして準決勝に進出すれば倍の12万ユーロ、決勝進出でさらに12万ユーロ追加、そして横浜での決勝戦で勝利し、W杯を手にすればさらに18万ユーロ支払われるというもの。もし優勝すれば合計48万ユーロが各選手に贈られる。この賞金はヘレスでの合宿中に怪我をして出場できなくなったにもかかわらず韓国まで一緒に来ているキーパーのカニサーレス選手も他の代表選手と同様に扱われる。また監督に関しては選手の2倍の報酬とのこと。この契約は数ヶ月前から交渉が行われており、W杯開幕直前の昨日、キャンプ地の韓国ウルサンで調印が行われた。
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5月27日(月) 失業者保護に関する改革令が今日発効
ホセ・マリア・アスナル首相の下、政府主導で進められてきた失業者保護に関する政令改革が先週金曜日、緊急閣僚会議で承認され、本日発効する。この新しい政令の施行にはさらに国会での承認される必要がある。この政令改革に長い間反対しつづけてきた各労働組合は依然として6月20日にゼネストを召集する意向を撤回していない。これに対してアスナル首相は「ゼネストはわが国と与党国民党(PP)に投票した有権者ら利益を損なうものである」と強く非難した。 メリジャで不法入国しようとした少年が窒息死、アンダルシア、カナリア諸島沿岸には111人が漂着
いくつもの川がモロッコからメリジャ(モロッコに隣接するスペインの飛び地)を通って海へと流れこんでいるが、雨のほとんど降らないこの地では普段、川には水がない。 マタス大臣は環境保護のための組織作りを約束
この週末スペインのマジョルカ島で、UEの環境問題の担当者らによる非公式会議が開かれた。この会議にあたりスペインのジャウメ・マタ環境大臣は、「議長国である我々が主張していることのひとつは、汚染の当事者がその代償を支払うべきである、というものである。環境を汚した者はその代償を支払い、もとの状態に戻す義務がある。」と述べた。また6月にセビージャで開催される欧州理事会に向けて、具体的な計画の提案、実行により、UE内における議長国としてのリーダーシップを発揮したい構えをみせた。 ユーロビジョン歌謡祭、“ロサ”の勝利ならずも視聴率では新記録 土曜日の夜に国営チャンネルで生放送されたヨーロッパの音楽祭「ユーロビジョン」では、国内でたいへんな期待をかけられていたロサ・ロペスさんと番組オペラシオン・トゥリウンフォのメンバーは結局昨年よりもひとつ順位を落とし7位という結果に終わったが、スペイン国内で視聴者数12.755.000人、80.4%という記録的な視聴率を打ち立てたことがわかった。これによりテレビでの民間放送開始以来の最高視聴率記録を塗り替えた(スポーツ中継を除く)。これまで視聴率1位だったのは、ドラマ「ファルマシア・デ・グアルディア」の最終回。なお、2002年ユーロビジョン優勝はラトビアのマリー・Nさんが歌った“I Wanna”だった。 週末のスポーツ関連のニュース
テニス:全仏オープンがフランスのローラン・ギャロスで明日開幕。スペイン勢男子ではカルロス・モヤ、J.C.フェレーロ、アレックス・コレッチャ、アルベルト・コスタ、女子はアランチャ・サンチェス・V、コンチータ・マルティネスら総勢28選手が出場。
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5月24日(金) ナバラ大学で車両爆弾テロ
昨夜、パンプローナのナバラ大学中央棟駐車場で車両爆弾が爆発、警官、守衛とその義母の3人が軽い怪我を負った。 港に停泊していた帆船で火災、1人死亡住民90人が避難(バルセロナ)
バルセロナ市警備隊からの情報によると、昨日の深夜1:40ごろバルセロナ港に停泊中の帆船「ラモ号」から火災が発生し1人が煙に巻かれて死亡、もうひとりが怪我をした模様。死亡したのは28歳になるオーストラリア人の女性で、けが人のほうは身元や怪我の程度などはまだわかっていない。2人ともこの帆船の乗組員で、火災発生当時船内にいたものと思われる。火災で発生した煙が周辺一帯に広がり、バルセロナ港に隣接する建物の住民約90人は近くのバルセロネタ・スイミングクラブや親戚の家などに緊急避難した。本日午前8:30現在も周辺に立ちこめた煙により、避難住民らは自宅に帰ることが出来ないでいる。 “インターネットの父”にアストゥリアス皇太子賞
2002年度のプリンシペ・デ・アストゥリアス賞の科学技術研究部門で、昨日ティム・バーナーズ−リー博士(1955年英国生まれ)、ラリー・ロバーツ博士(37年米国生まれ)、ヴィントン・セルフ博士(43年米国生まれ)とロバート・カーン博士(38年米国生まれ)の4名が選ばれた。4人の博士らは“インターネットの父”と呼ばれる。バーナーズ−リー博士は1989年にネット上で世界のどこからでも共通の情報公開や利用を可能にしたワールド・ワイド・ウェッブ(WWW)を作り上げ、ロバーツ博士はその後“ネット”の基本となるアイデアを生み出した。セルフ、カーン両博士はインターネットでの共通プロトコールである“TCP/IP”を実用化した。 スペインの“ロサ”の活躍いかに、いよいよ明日ユーロビジョン歌謡祭
明日25日(土)、年に1度のヨーロッパの歌謡祭「ユーロビジョン」が、バルト三国のエストニア共和国の首都タリンで開催される。今年は24カ国が参加して、全参加国からの電話投票により順位が決定する。
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5月23日(木) 教会ろう城のパレスチナ人過激派13名のEU受け入れ始まる
4月上旬から1ヶ月以上にわたりヨルダン川西岸のベツレヘム聖誕教会に民間人やキリスト教僧侶らと共にパレスチナ人過激派が立てこもっていた問題で、イスラエルとパレスチナ自治政府との間で合意が成立した。その結果、教会内にろう城していた123人のうち、80人以上の民間人やキリスト教修道士らは解放、またパレスチナ人過激派のうち26名が自治政府監視下に置かれ、残りの13名は自治区外追放の処分を受けた。イスラエルがテロの最重要容疑者とするこれらの13人はキプロスが一時的な滞在先として名乗りをあげ、その後欧州諸国が分散して受け入れることで準備がすすめられていた。 ラ・マンチャ地方で家庭内暴力の加害者リストを公表
カスティージャ−ラ・マンチャ自治政府は昨日、「家庭内暴力(DV−ドメスティックバイオレンス)防止と被害者の女性を保護する法律」に関する報告書の中で、被害者の許可を得られた18人の被告に関する判決リストを公表した。報告書には、この法律が施行された2001年5月から12月にかけて裁決が下った41件の家庭内暴力裁判のうち18件について被告の氏名や判決内容を公表したが、その他の裁判については14件は被害者女性による公表拒否、6件は被害者行方不明、残る3件については被害者が未成年だったためやはり公表を控えた。また被害者や担当弁護士および判事の名前などは明らかにされていない 大学生の数が2.14%減少、依然人気は経済学部と法学部
国立統計局(INE)が行った大学教育に関する調査によると、今年度スペインの大学で勉強している学生の数は1.508.116人で、2001年度に比べて2.14%減少したことがわかった。そのうちの88%にあたる1.385.899人が国公立大学、122.217人が私立大学に在籍している。 スペインでの国際養子縁組が急増
社会保障省のコンセプシオン・ダンカウサ担当委員は昨日、「協力機関を通じた国際養子縁組に関する手続きマニュアル」の発表会見の中で、2001年にスペインで行われた国際養子縁組は、国内からの養子縁組に比べて約4倍となったことを公にした。この5年間でスペインに養子に来た外国人の子供の数は264%も増加した反面、スペイン人の子供の方は年間約900人という数字の域を出ないという。
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5月22日(水) 政府と労働組合の交渉再び決裂、J−20ゼネストいまだ回避ならず
「不毛だ。」と労組UGTのカンディド・メンデス書記長は、昨日のアパリシオ労働大臣との話し合いをこう評した。現在政府が提唱している失業者保護をめぐる制度改革に反対する労組との交渉が5月13日には約20分たらずで決裂しているが、昨日も双方の歩みよりがないまま約1時間でお開きとなった。アパリシオ労働大臣は会議終了後、UGT、CCOO各労組の代表らに対して「労組側からの具体的な法案の提出もなく、対話の意思が見られないことを非常に遺憾に思う」と非難した。また政府案では失業者保護対策にかける予算が削減されるということはないと説明した。 EU諸国の中で共働きが最も少ない国スペイン
昨日、EUの統計機関エウロスタットの統計結果が発表され、スウェーデン、デンマーク、フィンランドを除くEU12カ国で10組に6組の夫婦が共働きであるのに対し、スペインでは結婚または事実婚の60%近くで、夫婦のいずれか1人しか働いていないことがわかった。2000年度の調査結果では、スペインでは子供のいない夫婦の42.2%(EU平均は60.7%)、子供のいる夫婦で43.7%(同59%)が共働きであったことから、スペインでは子供がいる、いないは共働きに関係ないことが明らかにされている。 大規模フィエスタでエクスタシーの過剰使用により若者1人死亡(バルセロナ)
死亡したのはアンドラ出身のジョセップ・B.さん(19)で、先週土曜日にバルセロナのパラウ・サン・ジョルディでのFM局Flaix主催「Megaaplec Dance」という大規模フィエスタに参加していた。このフィエスタの開催は今回で4度目、事件のおきた週の初めから「パラウ・サン・ジョルディを世界最大のディスコにしてしまおう」というキャッチフレーズで参加者を募っていた。そして金曜日の午後5時に始まり、翌日の夜中まで、約2万人の若者たちが集まった。 サアグン市にヨーロッパ最大のサンティアゴ巡礼路財団の本部設立(レオン) レオン県のサアグンという町に、来週月曜日からサンティアゴ巡礼路財団の本部が発足する。この財団はヤコブ巡礼に関する文化的、芸術的、社会的および経済的発展を目指し設立された組織である。現在同財団では3つの具体的計画が進められている。1)ヤコブ巡礼路解釈学の中心地として巡礼のマリア聖堂を修復、2)旧ベネディクト会修道院に研究・資料センターを設ける、3)巡礼者に対する援助計画の発展。サンティアゴ巡礼に関しては、現在すでにたくさんの組織が存在しているが、これらはみな地域的、専門的に機能しているのみである。今回の財団本部ではさらにグローバルな視点から活動を進めていく考え。サアグンにある旧ベネディクト会修道院には、将来世界中で行われた巡礼に関する研究資料(博士論文、出版物、雑誌記事など)が集められることになる。また巡礼のマリア聖堂の修復後は、巡礼に関するあらゆる情報(行程、状況、歴史、モニュメントなど)が得られるようになるという。
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5月21日(火) ベツレヘムのパレスチナ過激派12人のUE内分割受け入れが行われる イスラエル軍の包囲下39日間にわたりベツレヘムの聖誕教会に立てこもり、その後国外追放となったパレスチナ人過激派ら13人は、5月10日にキプロス島に移送され、その後の行き先などをめぐってUE内で話し合いが行われていたが、このほど決着し本日ブリュッセルにて公式発表される。ピケ外相の話によると、13人のうちスペインとイタリアが3人ずつ、ギリシャ、アイルランドが2人ずつ、ベルギーとポルトガルがそれぞれ1人ずつ受け入れることになるとのこと。最後の一人はキプロスに残る。今日にもスペイン軍のヘルクレス機がキプロスに飛び、アテネ、ローマを経由してマドリッドに戻ってくる予定。 スペインが受け入れる3人については到着後、UE閣僚会議で決定される定款に従って赤十字および警察当局の手で身柄が守られることになる。マリアノ・ラホイ内務大臣は、「彼らに対しては国際的な捜査および逮捕命令は出されていないため、身柄保護に関して警察や司法が決めるわけではない。そのため適切な方策をみつけるのがかえって難しい。」と語った。 アスナル首相と英国ブレア首相のジブラルタル交渉は前進せず
スペインのホセ・マリア・アスナル首相は昨日ロンドンで英国のトニー・ブレア首相との会談に臨んだ。現在イギリス領となっているスペイン南部のジブラルタル半島の帰属問題に関する交渉の進展が期待されたが、結局「これからも建設的、楽観的な空気の中で話し合いを続けていく」との共同声明を発表したに留まった。 高速道路建設会社2社の大規模な統合が公表される 先日の有料デジタル番組2社の統合につづき、現在競争の激しい建設業界でも昨日Acesa(アセサ)とAurea(アウレア)という高速道路建設での大手2社が統合を発表した。これにより新会社はアウトストラーデ(伊)、ASF(仏)に続きヨーロッパで第3位の高速道路建設会社となる。アセサは信用金庫の最大手ラ・カイシャ・グループ、アウレアは建設会社のドラガードス・グループの傘下にある。証券マーケット委員会(CNMV)によると、これら2つの親会社の取締役会で統合が正式に承認されるのを待たなけらばならないが、新会社の株の21%はラ・カイシャ、12.2%はドラガードスが所有する見通し。スペインの高速道路建設は現在活況を呈しており、2001年には13億ユーロもの金額が動いた。 市民が親ETAメンバーを追跡し、逮捕に協力(ビスカヤ)
ビスカヤ県ベランゴに住む匿名の住民が、先週土曜日の午前10時ごろ、親ETAメンバーと見られる覆面姿の2人が町の郵便局に押し入り、客や係員に外に出るよう命じたあと、局内に火をつけた現場を車の中から目撃し、その場から逃走した犯人らを追跡した。犯人らは途中車の入れない橋を渡り、一度は見失ったが住民は迂回して再び彼らを見つけさらに後を追った。2人はその後覆面を脱ぎ捨て二輪車に乗り、森に分け入った。住民は林道で出会った警察官に報告し、市民警察は直ちに周辺を包囲、その1時間後に放火犯人を逮捕するに至った。 サッカーのスペイン代表チーム、今朝韓国に到着 一行は昨日午後、特別直行便でセビリアを出発し、13時間のフライトを経て韓国プサン空港に到着した。W杯のスペインチームの第一試合は6月2日のスロベニア戦。選手らと長旅を共にした代表チームのアントニオ・カマチョ監督は、「我々には経験が不足してはいるが、勝つつもりでこのW杯に臨んでいる」と記者団に対して語った。
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5月20日(月) 地下鉄8番線延長、バラハス空港までさらに至便(マドリッド)
明日21日、アスナル首相とマドリッド州ガリャルドン知事を迎えて地下鉄8番線のマル・デ・クリスタルとヌエボス・ミニステリオス間の開通式が執り行われる。延長されたのは、マル・デ・クリスタル−コロンビア−ヌエボス・ミニステリオスの5,4km区間。 UE−ラテンアメリカサミットに対する反対デモが行われる(マドリッド) 40カ国以上の政府首脳が集まったUE−南米カリブ首脳会議が昨日閉幕した。それに伴い昨日は反グローバリゼーションを掲げた大規模なデモがマドリッド市内で行われた。このデモはFST(大西洋横断社会フォーラム)の呼びかけで70余りの団体が参加して行われ、主催者側の発表では10万人(警察発表では7千人)が集まってコロンビアの国内問題の解決、キューバに対する制裁解除、パレスチナ擁護などが謳われた。参加した左翼政党IUのガスパル・ジャマサレス書記長は「サミットはラテンアメリカの貧困にとってなんの解決にもならない。今回このサミットにはチャべス氏やカルドソ氏らが現実問題を突きつけたが、反グローバリゼーション運動はもっと南米市民にわかりやすい提案をしている」と語った。農業組合COAGは「毎年ヨーロッパでは30万人の農民が廃業に追い込まれている。UEの農業政策は貧しい国々の市場に余剰品を発生させている」と抗議した。デモ行進は昼の12時にアトーチャ広場を出発し、プラド通りからグランビアへ進んで午後2時30分にスペイン広場に到着した。そこでFSTの代表者らが「ニューリベラル政治を倒すためには今日我々がしたようなデモしかない。」またコロンビア政府に対しては、「テロリズム推進」、「国際組織や多国籍企業、対外債務などが我々の社会に貧困を押し付けている。」と厳しく非難する声明を発表した。 アスナル首相はジブラルタルの英国との共同統治協定に関する大詰め交渉に臨む
スペインのホセ・マリア・アスナル首相は今日、英国のブレア首相と会談し、ジブラルタルの将来について進めてきた交渉に最終決着をつけるためにロンドンに向けて出発した。アスナル首相は本日イギリス到着後、オックスフォード大学の聖アントニーカレッジで「これからのヨーロッパを築く」というタイトルで講演を行い、その後夕食会が持たれる。 週末のスポーツ関連のニュース
サッカー:二部リーグのラシング・デ・サンタンデールとレクレアティーボ・デ・ウエルバが一部リーグ昇格決定。ハエンとエストゥラマドゥーラはセグンダBに降格決定。
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5月17日(金) ETA「マドリッド部隊」メンバー逮捕後の捜査続く
14日の火曜日にマドリッド郊外のバジェカ地区で2人のETAメンバーが逮捕され、家宅捜索や取り調べなどが進んでいる。同地区のピアモンテ通りのアパートからは、PP、PSOEの議員、官報に掲載された最新の国家警察官の昇進名簿、ジャーナリスト、裁判官、実業家など約1400名に及ぶ名前の記載された標的リストが押収された。そのうちの30人に関しては、住所や車のナンバーなど詳しい個人データが書かれていた。同様にUE−南米カリブ首脳会議前に2人の警察官を襲撃・殺害するための手順書も見つかった。台所にかけてあったカレンダーの書き込みなどから、マドリッド部隊のメンバーらは今年2月ごろからこのアパートに潜伏していたものと見られている。標的リストにある人物に関して、雑誌や新聞などで最新情報を得ていた模様。 5階建ての住居が一部倒壊し2人死亡、2人が怪我(バレンシア)
死亡したのはアンドレス・バリエンテさん(40)とロレス・ブリサさん(17)。現場はバレンシア市内にあるアルマッセラ地区。ロレスさんは近所の知り合い宅でお茶を飲んだ後、この建物地上階にある洋服店に母のローラさん、妹のロシオさんとともに入った。店員のペピカさんが店の玄関を掃除するために外に出た時、突然天井が崩壊し店内は瓦礫と厚い埃に覆われた。消防、警察、救急や近所の人などの手で、瓦礫の下に首まで埋まっていたロシオさんが救助された。母親は足に怪我をした程度だった。しかし3階の住人でベッドに寝たまま崩れた床と共に落下したアンドレスさんと、店内にいたロレスさんは20トンもの瓦礫の下敷きになって亡くなった。 レアル・マドリッド凱旋帰国、市内各地でパレードや祝賀会が行われる サッカーの欧州チャンピオンズリーグで見事優勝したレアル・マドリッドが、昨日試合が行われた英国グラスゴーからスペインに凱旋帰国した。バラハス空港に到着した飛行機の操縦席の窓にはレアルのチーム旗が下がり、機内から優勝カップを頭上に掲げたキャプテンのイエロ選手を筆頭に続々と選手、関係者らがタラップに姿をあらわした。クラブ創立100周年を迎えた年に欧州杯を手に入れたことで、祝賀ムードは大変な盛り上がりを見せた。到着後2階建てバスにのって市内をパレード、沿道はチームの100周年記念シャツを着たファンや選手らを一目見ようと集まった市民で溢れた。バスはプエルタ・デル・ソルに到着し、選手らはマドリッド州政府の庁舎のバルコニーから、集まった5000人の市民に優勝の報告をした。その後市役所を経て、アルムデナ大聖堂でロウコ大司教から祝福を受け、マリア像なマントにキスをしたり、神父らにサインを求められたりしていた。その後シベレス広場では数千人の観衆がお祝いに駆けつける中、ラウル選手を始め各選手らがが噴水の中心にある女神像にのぼり、最後に一行はようやく8万5千人の待つサンティアゴ・ベルナベウ・スタジアムに入場し、花火が次々と打ち上げられ盛大に祝勝会が催された。 内務省はカナリア諸島の移民過剰の際に半島へ移送することを承諾 政府の外国人・移民担当エンリケ・フェルナンデス−ミランダ氏は昨日、カナリアス自治州に対し、カナリア諸島においてアフリカからの不法移民が1500人を超えた場合に半島へ移送することを約束した。昨日の時点ではすでに合計1100人の不法移民が各島に収容されている。現在も収容施設の改装や建設が行われており、最終的には1500人まで収容できるようになるという。会談終了後カナリアス自治州の社会問題担当議員マルシアル・モラレス氏は「移送の方法や場所などに関して合意に至ったが、現時点では公表できない」と語った。 マドリッド市内で、作業中の事故相次ぐ 昨日の午前8時30分ごろ、マドリッドの国道M−45を瓦礫を積んだトラックが走行中に、車道を外れて横転した。運転手のミゲル・ロペス・ゴメスさん(44)は首の骨を折って即死した。モロッコ人の庭師、ドリース・アル・ムサウィさん(46)は午前10時20分ごろ、マドリッドの市街地ポスエロ・デ・アラルコンにある交差点で、石膏の根付を施した木を運搬しようとした際に、幹を支えていたロープが手元からすり抜け、倒れてきた木に頭部を押しつぶされて即死した。また、サンティアゴ・ベルナベウ・スタジアムで工事をしていた38歳になる工事作業員の男性が、5階に相当する高さから落下して重体となっている。
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5月16日(木) サミット直前のマドリッドで車両爆破を企てていたETAメンバー逮捕 火曜日にマドリッドの郊外バジェカ地区で道路に駐車中の車両を爆破しようとしていたと見られるETAメンバーのうち2人が逮捕され、もう1人はその場から逃走したという事件があった。逮捕されたのはインマノール・ミネル・ビジャヌエバ容疑者とミケル・ギジェルモ・サン・アルヒミロ容疑者。一時は壊滅したと見られていたETAの「マドリッド部隊」が依然として機能していることが明らかになった。逮捕後の家宅捜索などで、バジェカ地区中心地のピアモンテ通りにあるアパートの一室および車内から合計225kgに及ぶダイナマイト、水銀の入ったガラス容器、時限発火装置、リモコン一式、携帯電話に内蔵された爆破装置などが押収された。明日から始まるUE−南米首脳会議を前に警察当局による警備体制が敷かれていた最中の出来事であった。マドリッド州政府のアンスアテギ代表は「今回彼らは人々を恐怖に陥れようとしたのではなく、首脳会議開催の枠組みの中で確実に殺人を狙っていたのではないか」と語った。また昨日はギプスコア県で「ドノスティ部隊」構成員と見られる6人とフランス国内でも1人が逮捕されている。 「歓喜の歌」R.マドリッド、9度目のヨーロッパ杯
サッカーの欧州チャンピオンズリーグ決勝戦は、昨日英国のグラスゴー、ハンデン・パークで行われた。決勝に進出したのは、CL史上最多の8回の優勝経験をもつスペインのレアル・マドリッドと決勝戦初出場のドイツ、バイエルン・レバークーゼン。 レアルの優勝決定直後から、マドリッド中心部のシベレス広場には約30万人のファンらが駆けつけ、たいへんなお祭り騒ぎとなった。女神像のある噴水周辺には二重にバリケードが敷かれ、モニュメントに傷がつかないように守られていたが、午後11時45分ごろから過激派ファンらがガラス瓶、缶、石などをむやみに投げつけ始めた。中にはかなり年少のグループもいたという。警察官や機動隊が制止しようとしたが興奮状態は過激さを増すばかりで、午前0時30分ごろには火のついた打ち上げ花火を水平に放り投げたり、交通標識をへし折るなどの行為が見られた。出動した国家警察の装甲車の後部にも打ち上げ花火が当たり、2ヶ所に穴が開いた。広場に繰り出していた人々は近くの地下鉄の出口に避難するなどしたが、機動隊と「ウルトラ・スール」を始めとする過激派サポーターグループの衝突はなおも続いた。これによりCNN+の報道カメラマンが投石により歯が折れるなど、35人が軽い怪我をし、同広場に設置されていた救急テントで治療を受けた。 第二回欧州連合−ラテンアメリカ・カリブ諸国首脳サミットあす開幕
UE15カ国とラテンアメリカ・カリブ諸国の首脳が集まるサミットを明日に控え、会場となるマドリッド市内では警備体制の強化が進んでいる。このサミットの第一回目は1999年にブラジルのリオデジャネイロで開かれた。1990年から2000年までの間にヨーロッパからメルコスール(アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ)を始めとするラテンアメリカへの輸出額は約3.2倍に増え、輸入の方も約1.8倍増と貿易は日増しに盛んになっている。ラテンアメリカ・カリブ諸国からの輸入品のうち、20%は農産物が占める。UEはこれらの地域への投資額が最も多く(2000年は380億ユーロ)、ラテンアメリカに対する援助では世界の60%を占める。
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5月15日(水)はサン・イシドロの祝日のためトップニュースはお休みです。 |
5月14日(火) 政府と労働組合の話し合い難航、ゼネストの可能性消えず
政府が提唱している失業者保護制度の改革をめぐる政府・労使代表間の話し合いが暗礁に乗り上げた。昨日労働組合CCOOとUGTは、政府の雇用担当フアン・チョサス氏との話し合いの場に臨んだが、改革案の取り下げを要求する労組側と、それを拒否する政府との間で全く折り合いがつかず、会合はわずか20分で切り上げられた。労組側は、このまま政府が取り下げ要求に応じない場合は、6月20日に予定されているゼネスト敢行も必至との考えを明らかにした。しかし政府は労組側が一切の代替案を提示しなかったことを非難し、依然として交渉を続けていく方針を明らかにした。UGTのアントニオ・フェレール書記長は、チョサス氏との昨日の会合を「失望的なものだった」と語った。ゼネストに突入するかどうかは、今月23日に行われるUGTとCCOO両労組の幹部による会合で決められる。総括雇用法の法案は、現在各自治州の労働委員会の手で検討が進められており、カルロス・アパリシオ労働大臣は、労組側が交渉の打ち切ったとしても「システムの近代化においては障害とはならない」との見解を示した。 抗生物質の処方減少、しかし依然UE内では2位
スペインでは痛みを抑えるためなどに用いる抗生物質の飲みすぎが問題となっているが、このほどスペイン医薬品局が発表した調査結果によると、1996年以降国内での抗生物質の使用は全般的に減少していることが明らかになった。これまでスペインは欧州連合(UE)内で最も使用率の高い国のひとつであることが懸念されていたため、今回の結果は好ましいものであると言える。これらの調査結果を雑誌「メディシーナ・クリニカ」に掲載した研究者らは「これは公共機関などが、、病原菌の繁殖力を抑えるために抗生物質を正しく利用ようという教育的キャンペーンを張った効果」と説明している。 いよいよチャンピオンズリーグ決勝戦、R.マドリッドはグラスゴーに到着 サッカーの欧州チャンピオンズリーグの決勝戦レアル・マドリッド対バイエルン・レバークーゼン(ドイツ)の試合が明日、グラスゴー(スコットランド)で行われる。ビセンテ・デル・ボスケ監督率いるR.マドリッド選手団は、昨日夕方グラスゴーの空港に到着した。空港にはレアルのユニフォームを着たスコットランドの少年達やたくさんの熱狂的ファンがつめかけ、選手らは警察の誘導により空港の側面出口より外に出た。一行は郊外の緑に囲まれたホテル、グレドッチ・ハウスに宿泊し、大一番に向けて集中力を高めている。試合は明日15日のスペイン時間の20:45から。
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5月13日(月) 教育資質法案の検討はじまる
先週金曜日、大学以外の教育システム改革を基本とする「教育資質法」の最終法案が閣僚会議にかけられ、現在国および各自治州の教育審議会で検討が進められている。この法案の骨子は以下の通り。 このうち、生徒たちの間で最も論議を呼んでいるのが「卒業試験」である。すでに大学進学の際に受験しなければならなかった「セレクティビダー(共通試験)」が廃止されたものの、この法案が通過すれば、高校の卒業試験と各大学で行う選考試験のふたつを受験しなければならなくなるからだ。また保護者らは、進路別教育により成績の悪い生徒の可能性を狭めてしまうのではないかと不安を抱いている。野党や労働組合は、この法案が落ちこぼれ対策にとって逆効果であり、また卒業試験は大学進学を希望する生徒にとって障害となるものと指摘した。 ワールドカップの出場選手リスト発表される
スペイン時間の今日午後3時、サッカーのスペイン・ナショナルチーム監督ホセ・アントニオ・カマチョ氏より、日韓で共同開催されるサッカーの2002年ワールドカップに出場する代表選手のリストが以下の通り公表された。(カッコ内は年齢と所属クラブ) 選抜された代表チーム選手は、15日からモンテカスティージョ(ヘレス・デ・ラ・フロンテーラ)で合宿を行う。レアル・マドリッドの選手については、当日チャンピオンズリーグの決勝戦があるため、試合後に合流する。その後5月20日にはセビージャのサン・パブロ空港より、大会期間中のキャンプ地となる韓国ウルサンに向けて出発する。第一次予選の対戦相手はスロベニア、パラグアイ、南アフリカ。 ジブラルタル海峡で92人の不法移民を逮捕
市民警察は昨日、ジブラルタル海峡周辺でスペイン国内に不法入国しようとしていた92人を逮捕した。この取締りは2回にわけて行われ、まずアルヘシラスからタリファ(カディス)の海岸付近に上陸しようとしていた59人を逮捕した。彼らはサハラ以南およびマグレブ地域の住民で、中には妊娠中の数人を含めた22人の女性がいたという。この逮捕から数時間後、タリファの海岸で16人の女性と幼児1人を含む33人のサハラ以南地域からの移民らが当局に身柄を拘束された。またカナリア諸島では、この週末に162人の不法移民が逮捕、セウタでは少年保護施設を逃げ出した40人のモロッコ人少年のうち13人がこの2日間で警察により発見、保護された。 この週末、マドリッド州内で24時間に4件の死亡事件
たった24時間の間に4件の死亡事件がおきた先週末のマドリッドでは、市民生活の安全確保に関する新たな議論を生み出すことになりそうだ。
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5月10日(金) ビア・ディヒタルとの統合発表で、ソヘカブレの株価急騰
昨日のスペインの株式市場IBEX35では、国内最大手の有料テレビ局ソヘカブレとビア・ディヒタルの統合発表を好感した買いが大きく進んで、ソヘカブレ株が一時16,25%、最終的には15,15%(3,42ユーロ)の高騰を記録し、昨日一番の上げ幅を記録した。終値は26,00ユーロ。さらにこれを受けてソヘカブレを所有するPRISAの株価も7,25%の値上がりを記録した。午後2時の閉会前に証券マーケット委員会(CNMV)から取引停止の介入があるまで、活況が続いた。ビア・ディヒタルの親会社であるテレフォニカの株は一時3%の値上がりを示したが、結局0,27%の伸びに留まった。この統合によりソヘカブレの23%の増資が行われることになっているが、もし仮に現在のビア・ディヒタルの株主(テレフォニカ、テレビサ、RTL、メディア・パーク、ディレクTVおよび独立局など)すべてがこの増資に加わるとすれば、PRISA、仏カナル・プルス、テレフォニカ系列のアドミラ、それぞれの持ち株比率は予定されていた23%から最低16,38%にまで落ち込むことが予想される。 サッカーの急進的サポーターの取り締まり計画本格化
ここ数週間の間に、リーグ終盤を迎えたサッカーの試合会場やその周辺などで、急進的なサポーターら(ウルトラス)の暴力行為や危険行為が頻発している。このような行為の予防および取り締まりの方策を探るために、昨日内務省のマリアノ・ラホイ大臣とスポーツ上級委員会(CSD)のゴメス・アングロ委員長、サッカー連盟のビジャール会長、プロ・サッカーリーグ会長のトマス氏らが集まり会合を開いた。終了後の会見でラホイ内務大臣は、ウルトラスの行動に制限を設け、暴力を根絶するための対策を協議する委員会の設置を発表した。この委員会はスポーツ関係の組織の代表者や有識者らによって構成され、7月31日をメドに対策案を決定し提出する予定。
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5月9日(木) スペイン人の食生活調査―地中海式の健康的な食事を心がける人増える
このほど行われた国民の食生活に関する調査で、スペイン人は全体的な食事の量は増えているものの、脂肪や糖分を控えてフルーツや野菜、魚などを中心とした昔ながらの「地中海式ダイエット」と呼ばれる健康的な食生活に留意している人が増えていることがわかった。また少々値段は張っても、原産地呼称(D.O.)に認定されていたり、品質が保証されている商品を購入する傾向にあるようだ。
2000年よりも多く消費した食料・飲料品は? また2001年にスペイン人一人当たり、98リットルの牛乳、28kgの乳製品を摂取しており、これは前年に比べてやや少ない量となっている。同じく2000年と比べて昨年は肉類(一人当たり54kg)と魚類(27kg)やフルーツ類(88kg)、野菜類(53kg)は若干食べる量が増えていることがわかった。パンの消費は一人当たり51kgと前年と変わらなかったが、加工されたものを食べる傾向が強くなってきている。また油脂は15kg、調理済み製品は7kgとやはり前年並み。昨年のスペイン人家庭では2000年より7キロ多い、一人当たり1年間に646キログラムの食料・飲料品がお腹に収まったことになる。 有料デジタル・チャンネルの国内最大手2社が統合を発表
昨夜統合交渉が成立したのはPRISAグループ傘下で、カナル・プルスやカナル・サテリテ・ディヒタルを所有する「ソヘカブレ」とテレフォニカ・グループの「ビア・ディヒタル」。両社とも現在スペイン国内最大手の有料デジタル・テレビ番組配信会社である。交渉はテレフォニカの系列会社「アドミラ」社を通じて行われた。統合はソヘカブレ社が、ビア・ディヒタル社の株式を引き継ぎ、23%の増資をするという形で行われる。現在のビア・ディヒタル社は48,6%の株式を親会社のテレフォニカが所有している。新会社の持ち株比率は、テレフォニカ、仏カナル・プルス社、PRISAグループがそれぞれ23%ずつ所有と決められた。この統合交渉は昨夜遅く、PRISAグループのヘスス・デ・ポランコ社長とテレフォニカのセサル・アリエルタ社長の間で調印が交わされ成立した。ドイツのキルヒ・グループの破綻、国内では地上波デジタル局「キエロTV」の清算申請など有料チャンネル会社やコンテンツ企業の経営合理化が進む中でこの統合が行われたとの公式見解がその後発表された。 プリンシペ・デ・アストゥリアス賞の文学部門でアーサー・ミラー氏が受賞
毎年科学、文化、人文科学などの分野で世界的に活躍した人に贈られているプリンシペ・デ・アストゥリアス賞今年で22回目を迎える。このほど文学部門で米国の劇作家アーサー・ミラー氏(85)が選ばれた。ミラー氏は1915年ニューヨーク生まれ。1949年に発表した「サラリーマンの死」でピューリッツァー賞を受賞するなど20世紀最も優れた劇作家のひとりとされる。この賞の候補者にはアルゼンチン、ブラジル、エジプト、ポルトガルなどから27人の名前が挙がっていた。
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5月8日(水) 教育文化大臣は「教育資質法案」に宗教とその代替課目の設置を盛り込むことを提案 現在教育・文化大臣ピラール・デル・カスティーリョ氏が中心となって進められている「教育資質法案」に関して、昨日マドリッドで同大臣と各自治州の教育担当の議員らで構成される教育部会が開かれた。これに先立って昨日午前、デル・カスティーリョ大臣はこの法案を通じて、与党国民党(PP)が政権についてからずっと教会側から求められてきた初等教育過程での宗教の課目の強化を実施したいという意向を示した。教育文化省では「世俗的あるいは文化的な見地から」宗教の代替科目として「宗教的行為および憲法、民主主義の価値」を学ぶ授業を設けるという案を提示した。この代替科目が実施されることになるのは小学校(6歳〜12歳)および中等教育前半(12歳〜14歳)。中学の上級と高校(バチジェラート)では同じ科目が「倫理」の授業のなかで行われる。現行では「宗教」は高校で自由選択科目となっており、進級や大学進学、奨学金の申請の際には加味されない。しかし現在の法案では、各学年で3科目に落第した生徒は次の学年に進級できないという項目があり、この科目を進級の際の判断基準に含めるかどうかや、高校卒業時に大学進学のために提出する平均点にこれらの点数も加えるかどうかなど、教育部会のなかでも大臣からはっきりとした骨子は提出されなかった。野党社会党はこの案に対して「全く同意の余地なし」とし、「価値観教育は、宗教を選択しない生徒だけでなく、全ての生徒に対して行われるべき」と発表した。また各自治州の教育担当議員からは、今週末にも国会に提出されるといわれているこの法案の中でも直接各自治州の教育現場に大きな影響を与える部分の決議が自治州抜きで進められているとの反発の声があがった。 地中海沿岸地方で大荒れのお天気 ―カステリョンで雪も
昨日地中海のバレアレス諸島を襲った暴風雨により、首都パルマの海難救助隊が出動し、航海中に荒波に見舞われた3隻の船の乗員12名を救助した。 どしゃぶりの雨のなか日本代表とレアル・マドリッドの親善試合行われる
スペイン時間の昨夜21:30、マドリッドにはめずらしく土砂降りの雨が降りしきる中、ワールドカップを前にヨーロッパ遠征中のサッカーの日本代表とレアル・マドリッドの親善試合が開催された。レアルのほうは、主力選手が何人も欠場する中ロベルト・カルロスやフィーゴが前半途中まで出場した。前半27分にはコンゴのゴールでレアルが先制し、後半も降り続いた雨でピッチはぬかるみ、非常にプレーしにくい状態になってしまい結局1−0のまま試合が終了した。
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5月7日(火) バルセロナの病院で凍結卵子を使った妊娠、国内で初めて4件の成功例
セフェル生殖研究所(バルセロナ)の発生学者らが、凍結保存されていた卵子を使って昨年12月から合計4人の女性の妊娠に成功していたことがこのほど明らかになった。これらの4つのケースは、いずれもとパートナーの男性の精子と凍結を解除されたドナー卵子を体外受精させ、その後胚を子宮に移植するというもの。4人のうち一人は双生児を身ごもり、羊水穿刺の結果、胎児に特に異常はみられなかったという。同研究所のシモン・マリナ所長によると、今回の4件の妊娠を成功させるために、合計7回の胚移植が行われた。 市民警察はETAのメンバーと見られる4人を逮捕( ビスカヤ ) 今日未明バスク地方のビスカヤ県の2箇所で、ETAの合法組織のメンバーと見られる4人が、市民警察の手によって逮捕された。記者会見したマリアノ・ラホイ内務大臣によると、4人は他のテロリストらがフランスからスペインに入国しようとしていたのを国境で手助けしていた疑い。さらにETA周辺の組織との関連についても取り調べが進んでいくと見られる。4人のうち3人は、海岸沿いのレケテイコで、残る一人はビルバオ旧市街で逮捕された模様。ビルバオでは逮捕されたアリツ・サバレタ・ジャウレギ容疑者の自宅からダンボール箱や袋に入った証拠書類などが押収された。 内務省はサッカースタジアムの警備強化を指示
このところスペイン国内でもサッカーの試合における暴力や危険行為などがたいへんな問題となっており、政府内にも警鐘を鳴らす動きが出てきた。最も目先の方策としては、内務省が今度の日曜日のスペインリーグの試合が行われる各スタジアムで警備に当たる警官の数を増やすよう指示した。そして今週木曜日にはマリアノ・ラホイ内務大臣が各クラブの代表者やスポーツ上級委員会のメンバーらと会合を持ち、「ウルトラ」と呼ばれる急進的サポーターの過激な行動に終止符を打つための方策を練ることにしている。サッカーの盛んなヨーロッパの中でも、スペインでのサポーターらの行動に関しては模範的とされてきただけに、この2週間の間に起きた様々な事件により、スペインサッカーの体質が危ぶまれている。
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5月6日(月) 与党は政府とガルソン判事の「バタスナ党非合法化計画」の両立を求める
昨日ビルバオで、バタスナ党(ETAの政治母体)の呼びかけで、党の非合法化に反対するデモがおよそ2万人を招集して行われたが、この問題に関しては現在のところ、政府与党(PP)が野党第一党の社会党(PSOE)と「憲法に基づく民主主義」を掲げて新政党法の法案作りに着手していると同時に、全国管区裁判所のガルソン予審判事主導のもと、ETAをめぐる様々な組織やメンバーの摘発が続けられている。しかしPP幹部は昨日、これらの2つの路線はしっかりと両立していかなければならないとしたものの、ガルソン判事による刑事法上の手続きが、新政党法による非合法化手続きよりも「複雑で遅れがちになる」可能性があると指摘した。 「飲酒予防法」の草案が各省庁に提出される
今年の2月に、マリアノ・ラホイ内務大臣が提案した、若者の飲酒を規制する法律の基本構想がこのほど各省庁に配られ、意見を聞くことになった。この法案は「飲酒予防法」(通称Ley Seca=乾燥法)と呼ばれ、近年社会問題となっている「ボテジョン」(広場や公道などで若者が集まって飲酒すること)を完全に封じ込めるのが目的。草案は「公共の場所、道路および交通機関において、市民の往来や平穏に生活する権利を侵害する恐れのある場合」にアルコール類の販売や消費を禁止するもので、まず消費者に対しては次のような懲罰の仕組みになっている。 バレンシアC.F.、31年ぶりに優勝 サッカーのスペインリーグは、残すところあと1節となったが、週末に行われた試合でバレンシアがマラガを2−0で破り、31年ぶり5回目の優勝を飾った。ラファ・ベニテス監督率いるバレンシアは、残り2節で1勝すれば優勝という中、その一試合目で勝ち星を得た。試合が行われたマラガのスタジアム「ラ・ロサレダ」には約5000人がバレンシアから応援に駆けつけ、優勝が決まった午後9時49分、数々のチーム旗が振られ、ファンらは泣き叫んだり、携帯電話で盛り上がりを伝えたりしていた。今日午後1時から、監督、選手らがバレンシア市内をパレードする。 オートバイのヘレスGPでフォンシ・ニエト選手が優勝(250cc) 二輪のロードレース世界選手権シリーズ(WGP)今季第3戦がヘレス・デ・ラ・フロンテーラで開催された。スペイン勢では125ccでダニエル・ペドロサ選手(ホンダ)が4位、250ccでフォンシ・ニエト選手(アプリリア)が優勝した。マドリッド出身で23歳になるフォンシ・ゴンサレス・ニエト選手は、やはりバイクのレーサーだったアンヘル・ニエトさんの甥にあたる。この決勝の前日には、健康上の理由から引退を表明していたアレックス・クリビーレ選手(32)が10万人の観衆とヘレスのサーキットに涙の別れを告げた。決勝前にはニエト選手がクリビーレさんと対面し、「アレックス、あなたの残した素晴らしい成績の半分にでも届けばうれしいです」と尊敬の念をこめて労い、また旧500ccクラスで唯一のスペイン人チャンピオンは「君ならできるさ」と、涙を拭いながら、次の世代を担うべき期待の星に対して励ましの言葉をかけた。
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5月3日(金) ETA、ヨーロッパ・チャンピオンリーグ準決勝直前に車両爆弾を爆破。
レアル・マドリッドのホームグラウンドであるサンチアゴ・ベルナベウ球場でヨーロッパ・チャンピオンリーグ準決勝が宿敵FCバルセロナを迎えて5月1日の午後9時から予定されていた。スペインのトップ2の間での欧州チャンピオンリーグ準決勝であり、試合開始前からベルナベウ球場付近には各チームのファンが詰めかけ、700人の警察官を動員した警戒体制が敷かれていた。そんな中、16h30頃親ETAバスク紙のGaraに「ベルナベウ球場の反対側ヨーロッパタワービル1階のカハ・マドリッド(銀行)前に仕掛けた車両爆弾が17h00に爆発する」と予告電話が入った。また同じ頃マドリッド県の救急救命電話112番にも同じ内容の電話通告が入り、警察は早速付近一帯に緊急避難命令を出した。予告時間の5分前16h55に20キロのダイナマイトを搭載した盗難車が爆発した。、付近一帯に駐車されていた10台余りの車両が破壊され、ヨーロッパタワービルの1〜4階のテナントオフィスが破壊され、ガラスの破片が雨のように降り、警官や消防隊員を含む17名が怪我を負ったが、死亡者や重傷者は出なかった。
今回の爆破は予告時間の5分前に爆破が起こっている事から、ETAの標的は警察であり、スペイン国民の注目が集まっている場所で700名の警官を配備して警戒に当たっていた警察当局を翻弄する目的であったようだ。 30分後には市内南のエンバハドーレス通りで第2の車両が爆発。1.5キロのダイナマイトを搭載していたこの盗難車は、ベルナベウ球場で爆破を遂行したETAメンバーが逃走用に使用後捨てて爆破したものと見られる。この第2の爆破による被害者は無かった。 カスティーリャ・レオン高等検察官、最高検察庁の態度に不満を表明 前ポンフェラダ市議ネヴェンカ・フェルナンデスさんが、セクシャル・ハラスメントと傷害そして不当解職を受けたとして、ポンフェラダ市長イスマエル・アルバレス氏(PP国民党)を告訴し、その裁判がカスティーリャ・レオン高等裁判所で係争中である。去る4月30日日にネヴェンカさんが「証人」として尋問された際、尋問にあたった高等検察官ガルシア・アンコス氏の尋問内容およびその仕方が物議を醸している。法廷において尋問中に裁判長がガルシア・アンコス氏に「彼女は被告ではなく証人である」と注意する場面もあるほどその尋問は過酷な物であったと、司法関係者だけでなく様々な社会団体からも批判が挙がっていたが、昨日検察庁諮問機関のマルティネス・ソト長官がガルシア・アンコス氏の尋問態度に対する調査を開始する旨を表明した。これに対し、当のガルシア・アンコス検察官は「私はただ真実を追究しているだけ。検事総長に対し逆に私が抗議する。私よりも客観的な態度をもつ検察官を探そうとしても不可能だ。」と述べている。5月1日の新聞・テレビのメディアはこの4月30日の尋問の様子を大きく報道し、「セクシャル・ハラスメント」の裁判が原告にとっていかに辛いものであるか、多いに考えさせられる機会となっている。 マドリッド市及びその近郊都市において、毎日82台の車が盗まれ60件の強盗が発生。 マドリッド県の人口の90%を占める都市部の治安を統括している国家警察機構の発表によると、これらマドリッド都市部では2001年度は平均1日当たり82台の車が盗まれ、60件の強盗事件が発生していた事が明らかになった。前年比でこの種の犯罪率が11.6%上昇したことになる。マドリッド県の全人口520万のうち450万は都市部に集中しており国家警察の管轄にあるが、33万7千件を超える犯罪が発生し、その内解決を見たものは5万8千件に留まり、前年比の犯罪発生率は10%以上の上昇をみせている。マドリッド州議会の社会党議員代表(野党)は「マドリッド住民は治安の低下を日常生活の中で実感している。生活の安全を求めても当局は沈黙を守っているだけだ」と述べている。また左翼連合議員代表(野党)は「一般市民の不安感が募る一方、警察官の間でも現実に対所しきれない無力感が広がりつつある。これには警察官の数を増やして現場機動力を向上したり、警察官の給与を上げて士気を高揚する必要がある。」と述べている。
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5月1日(水)はメーデー、2日(木)はマドリッド州の祝日にあたり、トップニュースはお休みです。
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