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11月29日(金) 強い西風に煽られ巨大な石油溜りがフィニステレ沖33マイルまで接近 ガリシア沿岸一帯体の気象条件の悪化がプレステージから漏出した巨大な石油溜りの動き を活発にしている。折からの西風によって数千トンに及ぶの漏出石油溜りが海岸線に向 かって押されており、この24時間内に22マイル(40キロ)も陸地に近づき、現在 フィニステーレの海岸線から33マイルの位置にある。気象庁が発表した今後の予報は 「ガリシア北部海岸線一帯には強い西風が吹く模様」であり、まさに新たなる黒い波に 洗われる脅威にさらされている地方にとって悲観的なものである。 ガリシア西部海岸線一帯の気象予報も同様「4〜6メートルの波浪と海から陸に向かう 西風が少なくとも今日から明日にかけて2日間は続くだろう」という暗澹としたものだ。 悪天候の為、海上も荒れ模様で漏出石油の吸引回収にあたっている船の作業を阻んでいる。 南西から北西とくるくる方向を変える強風と高さ2〜4メートルに及ぶ波浪はこれらの作業 船の稼動可能な基準を超えており今日明日の石油回収作業は大幅に遅れる模様。 現在までにプレステージから漏出した石油の回収作業に動員された船舶はスペイン船14隻、 外国船7隻で、今後も数日以内にノルウェー、デンマーク、イタリア、フランスなどから更に 6隻が加わる予定。一方陸地での石油回収作業も進んでおり、今までにタンカーから流出した 石油廃棄物2100トンを回収・撤去した。800人に及ぶ人々が、被害を受けた沿岸の8ヶ所 に及ぶ地域の海岸線清掃作業に従事している。 プレステージの船体が折れて沈没したのはポルトガル海軍からの命令を受けた直後 フランスの新聞フランスプレスは今日発売のドイツの週刊誌Sternからの引用として、 「プレステージに亀裂が生じ石油流出が始まった後、海岸線から遠ざけるべくこのタ ンカーを外洋へ向けて牽引していたオランダの牽引船団は、ポルトガル海軍の軍艦に より航行方向を急激に変換するする様命令された。牽引船団の船長らの談話によると この急激な方向転換により亀裂の入ったプレステージの胴体はまさに垂直に波に洗わ れる状態になった。」と報道している。 オロットの薬剤師誘拐事件の首謀者と見られる容疑者2名は自白を「脅迫」によるものだと主張。 昨日オロットの薬剤師マリア・アンヘレス・フェリゥさんの誘拐事件裁判公判2日目、事件の首謀者と見られている容疑者2名の証言が行われた。一人は当時オロットで勤務していた警察官アントニオ・ギラド氏で、検察はフェリウさんを拉致・誘拐したかどで懲役22年を求刑している。もう1人は自宅の地下を掘って作った小さな狭い穴倉にフェリウさんを長期間にわたり監禁したかどで起訴されているラモン・ウジャストレ氏。両人とも最初の自白を撤回、一連の誘拐事件には関わっていない旨を表明し、自分達が偽りの自白をしたのは警察捜査官らの強制・脅迫によるものだと証言した。 1999年3月に逮捕された時点で、両人は誘拐計画実行の首謀者である事を白状し、その後後悔の念にかられフェリウさんに謝罪までしていたが、ここで一挙に態度を変え、全ては当時捜査・取調を担当した治安警備隊の自白強要によるものとしている。 警察官という立場にあったギラド氏に対し検察は多数の容疑者の中で一番思い懲役22年を求刑しているが、当のギラド氏は1992年11月20日の事件当夜は市営体育館で少年サッカーのコーチをした後自宅へ戻ったと主張している。検察側の質問には一切答えず「自白は警察取り調べの自白強要によるもの」という結論に導こうとする彼の弁護人の質問にのみ返答した。当初の自白の中でギラド氏は事件当夜彼やはり警察官のホセ・サンブラノ氏とホセルイス・パス氏を従えてフェリウさん宅の駐車場に進入しライフルで彼女を脅して拉致したと供述している。 長い期間拉致・監禁され肉体的・精神的苦痛にさいなまれたフェリウさんは、全ての決着をつける 為この裁判の公判を待ち望んでいたと同時に、あの忌まわしい記憶を呼び起こす事の苦痛をも感じ ていると表明した。この裁判は、地元の警察官や隣人らという多数の容疑者を内包してまだ始まった ばかりだ。 マドリッドで逮捕された違法移民斡旋組織の首謀者は福音教会の牧師 昨日アルカラ・デ・エナレスで逮捕された違法移民斡旋組織の首謀者は42歳の福音教会牧師 アンディー氏であると警察当局は発表した。その他に9名が現行犯で逮捕された。この組織はナイジ ェリアにおいて若い女性を「スペインでいい仕事を斡旋する、労働許可証も取得できる」と騙 して4万ドル相当の斡旋料を取ってスペインへ連れて来て労働させ、不法移民という立場および 宗教がらみで呪術などを駆使して逃亡や警察への通報をしない様強要していたと見られる。 共犯者には外国人女性も加わっており、組織の表の顔は「神の甲冑」という名の前述のアンディー氏 が司祭を勤める福音教会とグルポ・リモットという名の架空の清掃会社だった。 今回の組織の逮捕・壊滅は被害者の1人の女性が警察に告発した事によってできた。調べによる と被害者らは体罰なども受けていた模様。 |
11月28日(木) ガリシア州政府、新たな石油溜まりの漂着を警告
プレステージが沈没した際に流れ出した1.1万トンの石油の流れを追っているガリシア州政府の科学者たちは、昨日フィニステレ岬に新たな石油溜まりが流れ出す重大な危険性について警告を発した。この石油溜まりは今、海岸から約83キロ地点を漂流しており、風向きと潮の流れから科学者が分析するところによると、「この石油溜まりが今週末頃フィニステレ岬に漂着するのが最も現実的な予測」であるという。 スペイン経済成長鈍化を示す統計結果発表
スペイン経済の原動力が1年前から勢いを失っており、現在は1993年の不況からの回復期を下回る成長率となっていることが、昨日INE(国立統計局)の発表したデータで明らかになった。これによると、本年度第三期の経済成長は前年同時期比1.8%の伸びで、本年度通算成長平均率は1.9%と政府が目標に掲げている2.2%には程遠い状態となっている。 スペインの生徒の学習程度、発展諸国内で最下位争い
スペインの15才以下の生徒の45%が、基本的数学知識を使う能力がなく、16%は基本的な読書の宿題をこなすことができない−これが、ユニセフの発表した“発展国における教育程度の差”という報告書で明らかになった結果である。この報告書はOECD(経済協力開発機構)に加盟している24ヶ国を対象に、読解能力、科学、数学知識の学習などのデータに基づいて教育の効率性について調べられたもので、24カ国のうち優秀な結果が出たのは、韓国、日本、フィンランドで、逆に結果の良くなかった国々はスペイン、イタリア、ギリシャ、ポルトガル。
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11月27日(水) スペインとフランス、安全設備不備のタンカーの領海航行を禁止することで合意
スペイン政府とフランス政府は国連条約第56条の海運法に基づいて、今日から海上保安の独自の政策を適用することで合意した。建造後15年以上経ち船体が一重で、運搬しているものが燃料、コールタールといった危険物であり、十分な安全設備の保証のできないすべての船は、フランス、スペイン両国の海岸から200海里以上離れた場所に追放される。これが、昨日マラガで開かれたスペイン−フランスサミットでホセ・マリア・アスナルスペイン首相とジャック・シラクフランス大統領が達した合意の内容。 マドリッドの商店、営業可能日曜日数が19から26へ
ブラスケス経済局長が1ヶ月前に予告していた通り、マドリッドの商店の営業可能日曜日の数が増やされることになった。昨日経営者と労組は、現在の営業可能日曜日数19を26に増やすという法令案のコピーを受け取った。これに対し中小規模商店主は怒り、また労組も何らかの行動に出る可能性を否定していない。 スペイン王家、ベアトリス・デ・ボルボンさんの葬儀に出席
スペイン国王夫妻とフェリペ王子、クリスティナ王女は先週の金曜日、ローマで93歳で亡くなったベアトリス・デ・ボルボン・イ・バッテンベルグさん(アルフォンソ13世の娘、つまり現スペイン国王の伯母にあたる)の葬儀に昨日参列した。葬儀はローマのサンティアゴ・イ・モンセラ教会で行われ、ミサは教皇庁財政会議議長エドゥアルド・マルティネス・ソマロ枢機卿によって行われ、その他2人のスペイン人枢機卿と5人のスペイン人司祭が立ち会った。
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11月26日(火) ETAの犠牲者へ表敬勲章
ETAの起こしたテロによって犠牲となった216人の家族が昨日、上院に集まり、グラン・クルス・デ・レコノシミエント・シビル勲章を受け取った。授与式には欧州委員会のロマノ・プロディ委員長も出席。「スペイン社会が暴力による打撃を受けるときは常に、ヨーロッパ全体が痛みを共に感じている。」とコメントした。式典にはその他、ホセ・マリア・アスナル首相、上院下院議長、主要政党党首らも参加した。 プレステージの石油、アストゥリアス海岸に漂着
プレステージから流出した石油は昨日、アストゥリアス地方の西端にあるタピア・デ・カサリエゴの北61キロまで漂着した。ルアルカの漁師たちによると、この石油溜まりは直径500Mほどのあまり濃くない石油のかたまりだという。 ウエルバとカディスの海岸で50羽の鳥の死骸発見
アンダルシア州政府環境局は昨日、カディスとウエルバの海岸で少なくとも50羽の渡り鳥(かつお鳥、オオハシウミガラス、鵜)が胃にたまった石油により死んでいるのが見つかったことを発表した。州政府はこれらの鳥の胃からみつかった石油がプレステージのものであると確認するには至っていないが、死骸が見つかった鳥は北ヨーロッパから飛来する種で、ガリシアはその飛来経路にあたる。
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11月25日(月) ガリシア州政府、漁業禁止区域をカンタブリア海にまで拡大
石油タンカー“プレステージ”から流出した石油の一部がエスタカ・デ・バレス岬を超え、カンタブリア海にまで進出したことから、昨日ガリシア州政府は、漁業禁止区域を500キロメートルにまで拡大することを決定した。一方、中央政府ガリシア出張部は石油がリアス・バイシャスとポルトガルに流れ着く可能性は日ごとに薄れているとしている。ポルトガルの水路学協会は、通信装置のついたブイを被害地域に設置、衛星通信により石油の流れを追っているが、彼らによると沈没したプレステージの石油タンクからは少量ながらもいまだに石油が漏れているという。フランスは自国の海岸450キロまで石油が迫っているため、警戒体制に入った。天気の回復により、フィニステレ沖150キロの地点でオランダ、フランス、スペインの船が原油の吸引作業を開始することが可能となり、昨日までに海岸では1245トンの石油が回収された。 政府の新灌漑プランに抗議のデモ(バレンシア)
昨日の午前中、バレンシアの通りを何千人もの人々がデモ行進した。これは、政府の国家灌漑プラン(PHN)に反対する団体の召集によるもので、環境団体、左翼政治団体、労働組合等主にバレンシア、アラゴン、カタルニャの47団体が参加、主催者側の発表では参加者数は約10万人、一方、政府は6千から8千人と発表している。 セクハラ中尉に新たなセクハラ疑惑
職業軍人のドローレス・キニョアさんに衣服を脱ぐよう強要したとして、5ヶ月の軍刑務所入りが求刑されているイバン・モリアノ中尉が、別の女性陸軍兵へのセクハラ容疑によって現在司法措置が取られている段階であることが明らかになった。 週末のスポーツの結果:
体操:ハンガリーのデブレツェンで行われた世界選手権で、マジョルカ島出身、17歳になったばかりのエレナ・ゴメス選手が女子床競技で金メダルの快挙。146センチで体重は36キロという小柄なゴメス選手がスペイン女子で初の体操世界選手権メダリストとなった。 |
11月22日(金) プレステージからの石油流出量、専門家が公式発表より多く見積もる
プレステージの石油流出問題対策のため、ア・コルーニャにある対策本部の専門家チームは、このタンカーから流出した石油が公式発表を上回る2万トン強であると見て危惧している。さらに関係者たちが数日前から得ている情報によると、このタンカーが積んでいた石油は硫黄の含有率が2.58%で、このきわめて高い硫黄の含有率(ヨーロッパで使われている石油は1%を下回る)も不安を増大させている。このため石油撤去作業にあたっている人々には、マスクと手袋を着用するよう注意が呼びかけられている。 試験飛行中の軍用機が墜落(トレド)
ヨーロッパの軍事開発プログラムの中で最も重要な飛行機であるユーロファイター(またの名をティフォン)が昨日、トレド県アルタミラの山に激突、乗っていた2人はパラシュートで脱出して無事だったが、飛行機は完全に破壊された。飛行機は、2つのエンジンが同時に停止し高度15000メートルから地上に墜落した。約7200万ユーロというこの飛行機代よりもさらに高くつくのはこのエンジン停止の原因調査。今回の事故により、この飛行機が実用化されるのはさらに先となる。
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11月21日(木) ガリシアの流出石油撤去作業、難航
ガリシア地方の海岸部では引き続き、一昨日沈没した石油タンカー“プレステージ”から流出した石油の撤去作業が行われているが、海上の石油を回収するための船が足りない。海岸では人々がバケツとシャベルで流れ着いた石油を撤去している。また役場では石油の漂着を防ぐための柵への請求のすべてには対処できないでいる。大西洋上にはいまだに数千トンの石油が漂流しており、対策チームは1週間前からガリシア地方のコスタ・ダ・モルテが被害を受けているプレステージから流出した石油への対策を取るための手段が不足していることを認めている。 新しいパーキングメーター導入により、毎日3400件の罰金(マドリッド)
11月2日からマドリッド市役所の導入した新しいパーキングメーターにより毎日3400件の罰金が課されている上、レッカー車も毎日100台前後の車を撤去している。違反の主なものはバス専用レーンの無視、駐車可能時間帯の無視など。「監視を強化することによって、導入初日には、ドライバーの50%しか守っていなかったこれらのルールが現在では90%近く守られている。」とは、マドリッド市のシグフリド・エラエス交通担当官は昨日話した。
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11月20日(水) プレステージ、6万トンの石油を積んだまま沈没
昨日の午後4時18分から、石油タンカープレステージはガリシア沖133海里(250キロメートル)の海の底に眠っている。午前8時には船体が二つに折れた。続いて午前11時45分に後ろ半分が沈み、その4時間半後、大西洋は前半分も飲み込んだ。ア・コルニャ県のコスタ・ダ・モルテを喪の色に染めたプレステージが2つに折れたとき、すでに船体には幅70メートルの亀裂が出来ていて、残っていたのは右舷甲板部分だけであった。このタンカーが沈没したのはフィニステレ岬から133海里離れており、これまでで最も海岸から離れた場所までこのタンカーを運べたのは、事故の事後処理を担当しているオランダの会社が雇った中国の牽引船の働きによる。 4000年前のヘタフェの住人をめぐる騒動
先月、マドリッド郊外のヘタフェ地区にあるペラレス・デル・リオで見つかった4000年前の人骨を巡って住民と行政機関がもめている。この人骨は4000年前から胎児の姿勢で地表から1メートルのところに埋められていたのが、ガスの配管を埋める工事によって掘り出された。しかし、この地域は、高速道路M−50と、セビジャ行きのAVEとバルセロナ行きのAVEを結ぶ新しい線路を建設する用地にあたり、住民達は“考古学的に豊かな地域”を守ろうと立ち上がった。 世界で23番目に地価の高いマドリッドのプレシアドス通り
マドリッドのセントロ地区にあるプレシアドス通りは、1平方メートルあたりの年間賃料が平均1476ユーロで、世界で最も高い賃料の一つであることが、コンサルタント会社Cushman&Wakefield Healey&Baker社の調べでわかった。
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11月19日(火) 17歳の少年が人質20人をとって学校に立てこもり
昨日の午後3時半すぎ、バルセロナのロスピタレッ・デ・ジョブレガッにあるコレヒオ・カサル・デルス・アンジェルに元生徒(17歳)が侵入、教室の一つで、女教師を包丁で脅して、20人の生徒を人質に立てこもりを始めた。犯人は150万ユーロを要求、立てこもり事件の専門家である警察官がこの説得にあたり、2時間後に16人の生徒が解放された。説得はさらに続けられ、その2時間後、残り全員が解放された。犯人の若者は数年前にこの学校を退学しており、家族の経済的問題を解決したかったと動機について語っている。 広がるガリシアの石油汚染
石油タンカープレステージからの石油流出量は総積載量7.7万トンのうちの少なくとも4千トンに達した。黒い石油溜まりは昨日からノイア湾に流れ着き、さらにアロウサ湾にも近づいており、これにより、海での仕事に従事する少なくとも1000人が経済的被害を受けている。ガリシア州政府は、昨日、石油の流出により仕事のできない漁師に対する経済援助を決定しているが、被害は日に日に拡大。現在の公式発表では、流出した石油は長さ130キロ、幅9キロで、面積は1300平方キロメートルに及び、この面積の大きさから、石油の流出量は現在公式発表されている3000から4000トンよりさらに多いのではないかと危惧されている。ガリシア州政府は、現在フィニステレ岬からフェロル市近くのプリオリニョまでの沿岸での魚、海産物漁を禁止している。 治安警備隊、軍用トラックから760キロの大麻を押収
昨日、メリジャの治安警備隊は、アルメリア行きの船に乗り込もうとしていた軍用トラックから760キロの大麻を発見、押収した。このトラックはメリジャの第8連隊のもので、アルメリアでの演習に参加する予定だった。大麻は背嚢に入れられ糧食の包みの間に隠されていたが、麻薬犬による検査で発見された。軍と治安警備隊では、発見された密輸大麻の量の多さから複数の人間が関わっているみて捜査を始めた。
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11月18日(月) 石油タンカー、プレステージから再び石油流出
水曜日にア・コルニャ県のコスタ・ダ・モルテ沖で難破した77000トンの石油を積載したタンカー、プレステージから昨日また新たに石油が漏出。フィニステレ沖72.5マイルで長さ5.5キロ、幅1.8キロにわたって海面が石油で覆われた。タンカーは引き続き2艘の牽引船につながれている。この数日間で石油流出の被害を受けた地域は沿岸200キロで、この地域では漁業が深刻な被害を受けている。最初の見積もりでは、1日あたりの被害額は700万ユーロと見られ、今日は閣僚被害対策委員会が設置され、被害を受けているおよそ1000の家族への補助金支給が決定される見通し。プレステージの船長は昨日、救助チームが対策を取るのを遅らせ、環境を破壊した罪で刑務所に収監され、判事は保釈金300万ユーロを言い渡した。 国王夫妻、メキシコを訪問
昨日は、ビセンテ・フォックス・メキシコ大統領のサン・クリストバル(グアナフアト県)にある農場で、非公式の昼食会が行われ、その後スペイン国王夫妻は、近くにありコロニアル様式で重要なレタブロが現在修復中のサン・アグスティン修道院を訪問。これが、夫妻のメキシコ訪問初日の行事で、今日は首都で公式に歓迎セレモニーが行われることになっている。今回の訪問は、メキシコとスペインが国交を回復してから今年で25年になることから行われている。 週末のスポーツの結果
テニス:上海マスターズ決勝で、スペインのフアン・カルロス・フェレロ選手は3時間52分にわたる試合の末、現在世界ランク1位のオーストラリアのレイトン・ヒューイット選手に7-5、7-5、2-6、2-6、6-4で敗れ、優勝を逃した。今年は全仏決勝でもアルベルト・コスタ選手に敗れ優勝を逃しているものの、今回の試合はさらに良いコンディションで望んだ上、勝利をほぼ手中にした後の敗退であったため、フェレロ選手の落胆は大きく、「キャリアの中で最も無念な負け。」と選手はコメントした。
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11月15日(金) ガリシア沖の石油タンカーから石油が流出
一昨日の暴風雨により船体に水が入り込み、ガリシア沖で沈没する危険のある石油タンカープレステージ(7.7万トンの石油を積載)に関し、欧州委員会はイギリスに事態の説明を求めている。これは、このタンカーの目的地がジブラルタルだったためで、タンカーが航行安全基準を守っていなかったとするスペイン当局の公式非難を受けて行われたもの。このタンカーはギリシャの船会社に所属するが船籍はバハマ。1999年には、ロッテルダム港とニューヨーク港で必要安全基準を満たしていないとして罰せられている。 スペインのインフレ率、4%に
10月の物価は前月比1ポイントの上昇、インフレ率は政府の目標の2倍の4%に達した。昨日国立統計局(INE)が発表したIPC(消費者物価指数)のデータは衝撃的であった。衣服、履物、いくつかの生鮮食品、燃料費が一気に高騰、経済大臣で第二副首相でもあるロドリゴ・ラト氏はこのデータについて「非常に不満」であるとコメントした。経済省は、物価の高騰の原因は、商品の供給網にあるとし、数ヶ月前に開店時間、大型ショッピングセンターの開店許可に対する地方自治体の規定が物価が定まるのにどのように影響を及ぼすかについての調査報告を自治権裁判所に依頼しており、間もなく提出される報告書により、今後対策が練られる。 ラウル選手、出身地を訪問
サッカーチーム、レアル・マドリッドのラウル・ゴンサレス選手が昨日、サッカーのオリンポス山から泥道と壁にひび割れのできた家の立ち並ぶサン・クリストバル・デ・ロス・アンヘレス(ビジャベルデ地区)に降り立った。この地区はラウル選手が育った場所で、国民的選手になるまで飽きることなく彼がボールを蹴った場所でもある。
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11月14日(木) 嵐により3人死亡、ガリシア地方沖では石油流出の被害も
昨日、スペインの9の自治州を襲った嵐により、3人の女性(ア・コルニャ2人、ビスカヤ1人)が死亡した。これは、強風のため自宅の上に大型クレーンが倒れてきたため。 ジョス・テルネラ氏最高裁により国際捜索命令
ホセ・アントニオ・ウルティコエチャ・バスク議会議員、通称ジョス・テルネラ容疑者は昨日、2度目の要請にもかかわらず、最高裁判所に出頭しなかった。テルネラ容疑者は11人が犠牲となったETAによる1987年のサラゴサ治安警備隊宿舎テロへの関与についての事情聴取のため出頭が求められている。彼は当時、テログループETAの執行部に属していた。最高裁判所のホセ・ラモン・ソリアノ裁判官は数時間以内にも国際捜索・逮捕(検察側が裁判法第504条−正当な理由なく出頭しなかった場合は、一時的に刑務所に収監できる-の適用を求めているため)命令を発行すると見られている。 HSBC銀行元頭取、裁判所でへスカルテラ事件について証言
昨日、全国管区裁判所のテレサ・パラシオス裁判官に元HSBC Investmentのサルバドル・パストール元総支配人が証言した内容によると、この銀行が証券会社へスカルテラ社との取引で得た手数料収入はおよそ1億から2億ペセタ(60万から120万ユーロ)であることが明らかになった。
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11月13日(水) アランチャ・サンチェスさん、プロ生活に終止符
かつては世界ランキング1位にも輝いたことのあるテニス選手、アランチャ・サンチェス・ビカリオさん(30歳)が引退を発表した。兄のエミリオサンがセルヒオ・カサル氏と運営するテニスクラブで行われた記者会見では涙も見せたサンチェス選手だが、17年の選手生活を振り返って満足のいくものだったとコメントした。グランドスラムタイトル4つ、オリンピックメダル4つ、フェデレーション・カップ5つという成績を残したサンチェス選手は、歴史上最良の女性スポーツ選手だったと言える。 ビゴの手製爆弾事件、容疑者3人を逮捕
3人のスペイン人が、昨日午後、ビゴ(ポンテベドラ県)その異なった場所でそれぞれ逮捕された。これは、先週の火曜日(5日)に2人が死亡、2人が負傷したビゴでの2件の手製爆弾爆発事件の首謀者であるとの容疑のためで、関係者筋によると、3人とも組織犯罪グループに属してはいないが、前科があるという。逮捕後、3人はビゴの警察署で事情聴取を受け、警察が各人の家宅を捜査した。 警備強化対策最初の月の逮捕件数は2000件(マドリッド)
マドリッドのセントロ、プエンテ・デ・バジェカス、ウセラ、ビジャベルデ、テトゥアン地区で行われた集中プラン(300人の警官によるパトロール)により、最初の1ヶ月での逮捕件数は2000件、身元照会は2万件で、210の刃物が押収された。
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11月12日(火) へスカルテラ社、宗教法人に利益供与
警察は1年以上にわたるへスカルテラ事件の捜査の結果、証券会社へスカルテラ社社長アントニオ・カマチョ氏がスペインのHSBC銀行の協力により、株の同時売買システム(売買を同時に行うため、いかなる損得も発生しない)を構築、その日の最高値で株を買い、最安値で買ったと見せかけ、作り出した架空の損害を架空の名義人クエンカのテオドロ・ボニジャ神父を始めとする数人の架空の名義人顧客に押し付け、利益を特定の顧客に与えていたと断定した。特定の顧客の中には、バジャドリッドの大司教も含まれ、この方法により大司教は1998年に92.7万ユーロを稼いだと見られている。1999年4月、国立証券取引委員会が大司教のへスカルテラ社との取引内容に興味を示したため、大司教はただちに証券会社から投資資本約660万ユーロを引き上げた。警察によるとその他に7つの宗教法人が利益供与を受けていたという。 判事、へスカルテラ事件の営業係に刑務所行きを命じる
テレサ・パラシオス判事は、ビセンテ・ゴンサレス・モタ検事の要求通り、保釈金なしでアニバル・サルドン容疑者を詐欺の容疑で刑務所に収監することを命じた。サルドン容疑者は財テクコンサルタント会社AGPのオーナーで、およそ200人の顧客にヘスカルテラ社に投資させ、この顧客の投資総額は30億ペセタ(約1800万ユーロ)にのぼった。 “Los lunes al sol”、アカデミー賞候補に
フェルナンド・レオン・デ・アラノア監督の作品で今年のサンセバスティアン国際映画祭でコンチャ・デ・オロ(金の貝)賞を受賞した『Los lunes al sol(月曜日にひなたぼっこ)』を、スペインの代表としてアカデミー外国映画賞に出品することを映画協会が決定した。
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11月11日(月) 欧州委員会、スペインの不安定な雇用状況を批判
今週にも欧州委員会が発表することになっている雇用年間報告書で、経済成長に鈍化が見られるにも係わらず、スペインが2001年度にヨーロッパ平均の2倍のリズムで雇用を創出していることが明らかになった。しかし、雇用の内容を分析してみると全体の31.5%が一時雇用(ヨーロッパ平均は13.2%)で、欧州委員会はこの状況を“懸念すべきもの”と見ている。 グラナダで山火事、一人死亡
グラナダの海岸近くにあるボディハルで土曜の朝起きた山火事により2728ヘクタールが焼失、男性1人が命を落とした。この男性(28歳)は父親を救出に向かう途中、車の中で焼死した。地方警察は、この火事の容疑者として、許可なしで焚き火をしていた近くに住む農夫を逮捕した。 ナバラでM3.2の地震
昨日の明け方、ナバラ県のティエバス村とベリアイン村でマグニチュード3.2の地震とマグニチュード2の2つの余震があったが、物的・人的被害のいずれも報告されていない。 週末のスポーツの結果
トライアスロン:昨日、メキシコのカンクンで行われた世界選手権で、スペインとヨーロッパのチャンピオンでもある、現在世界ランキング6位のイバン・ラニャ選手が優勝した。 |
11月8日(金) バラハス空港で火事、イベリア空港の900便に影響
昨日の午前10時、イベリア航空の情報コントロールセンターで火事が発生、少なくとも43便がキャンセル、世界中のイベリア航空のフライトで大幅な遅延が出た。コンピューターのダウンにより、イベリア航空ではコンピュータによる発券、予約、チェックインのいずれも行うことができず、従業員は手書きで預かり荷物のチェックイン作業を進めた。これにより1時間以上の遅れが出た便はおよそ900便、10万人が影響を受けた。 ジブラルタルの住民、共同統治に“NO”
昨日行われたジブラルタルの住民投票の結果、住民の99%が、ジブラルタルをスペインとイギリスで共同統治することに反対の票を投じた。イギリス政府もスペイン政府も公認していないこの住民投票は、ジブラルタル市長が行ったもので、住民の88%が参加した。 カディスでセクハラにより2人目の聖職者逮捕
慈善団体“オブレロ・デ・ラ・クルス”に属し、同団体が運営しているメディナ・シドニア(カディス県)にある老人ホーム“エル・サンティシモ”の現所長であるギジェルモ・アマド・モレホン容疑者が、逮捕され、従業員に対するセクハラによる調べを受けている。
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11月7日(木) 今日、ジブラルタルで住民投票
ジブラルタルのぺテル・カルアナ市長が今日、スペインとイギリスによる共同統治を認めるかどうかという内容で住民投票を行う。しかし、この住民投票開催はイギリス政府もスペイン政府も認めておらず、スペインのアナ・パラシオ外務大臣は、スペインとイギリス間でもまだ実際に達していない合意に対する“バーチャル”な住民投票だと定義している。上院で行われた記者会見でパラシオ外相は、この投票の後もスペインとイギリス両国間で、両国の利益を反映し、ジブラルタルだけでなくヨーロッパにとっても有益となる“バーチャル”ではなく“リアル”な合意に達するための話し合いを続けていくと宣言した。 スペイン経済の成長率鈍化
スペイン銀行は、今年第三期のスペイン経済の成長率は1.8%と1993年最終期以来最も低い伸び率となったことを発表した。この伸び率は今年前半期より0.2%低く、目標年間成長率2.2%の達成には遠い。 PP、市民戦争犠牲者の発掘調査費の予算計上を却下
2003年度予算に、市民戦争中に銃殺された共和主義者の埋められている塹壕の発掘調査用の予算100万ユーロを計上するというPSOE(社労党)の提案はPPの票により却下された。予算計上の道が閉ざされた今、政府に塹壕の発掘調査を行わせるためには2つの道しか残っていない。PSOEは、憲法委員会での与党PP(国民党)との議論を提案しているが、開催の日時はまだ決定されていない。もし、ここでも決着がつかない場合は国連の決定に訴え出ることになる。すでに、ARMH(歴史的記憶を取り戻すための協会)は国連にスペイン政府への圧力を要請している。スペイン政府は1992年12月18日にスペインの行方不明者に関しての国連の合意書に調印している。 BBVA頭取、本店移動の可能性打ち消さず
スペインの主要銀行であるBBVA(ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行)のフランシスコ・ゴンサレス頭取は、昨日メキシコでの会議に先立って行われた記者会見で、「イバレチェ知事がこのままバスク州自治領化案を推し進めたらどうしますか?」という質問に対し、「我々の銀行はスペインで生まれ、バスク州に強く根ざしている銀行です。我々は常に法律に従い、ここで我々にとっての法律とは、スペイン憲法とバスク地方令です。これ以上、この件に関して言い足すことはありません。」と答えた。また関係者筋も「言葉は少なかったが、言わんとすることがはっきり伝わる内容である。」と述べている。
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11月6日(水) ポンテベドラで爆弾が爆発、4人が死傷
30センチの筒に火薬を詰め、黒いビニール袋に入れられていた手製の爆弾により、昨日レドンデラ(ポンテベドラ)で夫婦1組が死亡、同様の爆弾によりビゴで父と息子が重傷を負った。どちらも自宅前で爆発は起こっており、1件目の爆発が起こって1.5時間後に2件目の爆発が起こった。この2軒の家は3キロしか離れていない。内務省はいまだ動機の解明にいたっていない。 病人運搬サービス会社が無期限スト(マドリッド)
昨日、マドリッドでCCOO(労働者委員会)、UGT(労働者総同盟)の召集により民間の病人運搬サービス会社の従業員800人がマドリッド自治区でストを行い、彼らが衛生局が規定している最低限労働も守らなかったため、マドリッド各地では数千人が影響を受けた。病人は病院へ向かうのにタクシーを使うか、家族に車で送ってもらわなければならず、特に人工透析や化学療法を受けている患者にとっては辛い状況となった。衛生局は昨日、数少ないストへの不参加従業員に警察の警護をつけた。 CDショップ、アラスカのアルバム販売拒否を撤回
昨日、ニューアルバム“Hombres”をリリースしたアーティストのアラスカさんは、国立CD販売店協会(Anedi)が彼女のCDすべてを店内から撤去すると聞いて驚いたという。これは、アラスカさんのスペインの海賊版CDに対する意見への抗議表明のためであったが、昨日、ラジオ番組“La Ventana”での公開討論に出演したAnediのマノロ・アマット氏は、この討論の後、アラスカさんの声明文を受け、販売拒否の撤回を発表、実際にボイコットが行われたのは数時間であった。
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11月5日(火) カタルニャ州政府、組織改編
昨日、ジェネラリタ(カタルニャ州政府)のジョルディ・プジョール知事がこの3年間で6度目の組織改編を行った。これは、アルトゥール・マス議長が来年の地方選挙でカタルニャ州政府知事のCiU(カタルニャ同盟)からの候補者として立つことをさらに確実にするためのもので、任期中7つめとなる州政府内閣では15あった局が統合により13に減らされた。 治安警備隊、同性愛カップルの宿舎同居を認める
治安警備隊のサンティアゴ・ロペス・バルディビエルソ長官は、昨日公式文書により、ただちに治安警備隊の規則を“宿舎の使用を同性愛者、異性愛者に関係なく、すべての安定した関係を持つカップルに認める”よう改正することを発表し、これは各社会団体、政党から喝采で迎えられた。
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11月4日(月) PSOEの人気躍進
10月28日から29日にかけてエル・パイス紙の依頼でOpina協会が電話によるアンケートを行い、今度の総選挙でPSOE(社労党)に投票すると答えた人が、PP(国民党)に投票すると答えた人と同じ41%との結果が出た。これによると、PSOEは今度の総選挙で前回より7%得票数を増やし、PPは4%失うことになる。しかし、PPが支持率を下げている理由の一つにはアスナル首相の後継者がまだ発表されていないことが考えられているため、状況は予断を許さない。 諸聖人の日の連休で35人が交通事故死 木曜日の午後3時から昨日午後8時までに届けがあった交通事故による死者の数は35人、41人が負傷したことが交通総合局の発表により明らかになった。41人の負傷者のうち22人は重傷、19人は軽傷。届け出があった死亡事故数は4日間で30件。昨日は、連休の休暇帰りの車の渋滞が特にマドリッド、バルセロナへ向かう各地の高速道路で見られた。 同性愛者の治安警備隊員、鬱症状により休職
恋人と宿舎に住むことを希望していたビラフランカ(マジョルカ)の同性愛者の治安警備隊員が、先週金曜日から鬱状態により休職している。彼の希望が公になったことにより国中から注目が集まり、心理的プレッシャーを受けたためだという。この治安警備隊員は今日か明日にも正式に司令部に同居の申請を出すという。 週末のスポーツの結果
バイク:バレンシア・グランプリ、125CCでダニエル・ペドロサ選手が優勝、3位でパブロ・ニエト選手がゴールしたほか、250CCではフォンシ・ニエト選手が8周目で転倒、トニ・エリアス選手はエンジントラブルによりリタイアし、イタリアのマルコ・メランドリ選手がまたしても優勝を飾ったが、スペインのエミリオ・アルサモラ選手が3位と健闘、スペイン勢の活躍が目立った大会となった。 |
11月1日(金) 今日は諸聖人の日の祝日のため、ニュースはお休みです。 |
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