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10月31日(木) 映画監督、フアン・アントニオ・バルデム氏死去
映画監督のフアン・アントニオ・バルデム氏が昨日、ボアディジャ・デル・モンテ(マドリッド)のモンテ・プリンシペ病院で亡くなった。享年80歳。バルデム氏は1年前から重い肝臓疾患を患っており、俳優であり映画監督でもある息子のミゲル・バルデム氏の話によると昨日の午後5時頃、背中に激しい痛みを訴えて病院に運び込まれ、間もなく息を引き取ったという。バルデム氏の遺体は今日の午後8時、アルコルコン墓地で荼毘に付される。 無認可薬品処方の医師、無罪と薬の効能を主張
エイズやガンの治療薬としてインターネット販売され、先週23人の逮捕者を出した無認可薬品Bio-Bacは、薬剤師フェルナンド・チャコン氏が“活性酵素による抗癌ワクチン”を開発、最終的にBio-Bacとなるにいたった薬であった。この薬はチャコン氏の開発から数年後の1970年から懲罰、論争、裁判の的となっていたものであるが、今回逮捕された医師たちは、無罪と薬品の効能を主張している。 健康管理に気を遣えば、スペイン人の寿命は5.4年延びる??
世界保健機構(WHO)が昨日発表した年間報告書によると、人間の寿命は健康的な生活を送ることにより、5〜16年延ばせるという。世界で年間に死亡している人の40%は、栄養不良、無防備なセックス、高血圧、タバコ、アルコール、飲料に適さない水の摂取、非衛生的生活習慣、鉄分不足、火事での煙の吸引、コレステロール、肥満という10の原因のうちのいずれかで亡くなっていることが、今回報告されており、この報告書で明らかになったその他のデータは以下のとおり。
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10月30日(水) 教育法反対デモとストライキ行われる
昨日、スペイン全土で小中学校の教師、生徒、父兄による教育の質向上法反対デモ、ストライキが行われ、野党各党も参加した。地方自治体と労働組合のデータによるとストライキに参加したのは生徒の70%、教員の63%だというが、文部省は教員の参加を20%と発表している。首都マドリッドでは3万人、バルセロナでも2.5万人が教育の質向上法の撤回を求めデモを行った。 国会、テロの脅威にさらされる議員警護のための法改正承認
昨日、PP(国民党)とPSOE(社労党)が提案していたテロによる脅迫を受けている議員の警護のための法改正が、国会で賛成299票、反対0票、棄権9票(バスク民族党、バスク連合、カタルニャ左翼連合)で承認可決された。これにより、ETA、バタスナ党による襲撃からバスク州、ナバラ州の議員を守るための警護化を目的として、刑法、犯罪者裁判法、政党融資法、選挙管理法、地方管理法、警察法の改正が始められる。この法改正により、議員への誹謗中傷、侮辱を罰するため刑法を強化、閣僚委員会によりテロリズムを賞賛、正当化する役場は解散させる、反逆、またはテロの罪に問われている者は、判決が決定していなくても選挙に立候補することはできない等の点で議員の安全が強化されることになる。 スペインの教育投資、依然としてOECD平均以下
スペインは教育投資の不足を解消する絶好のチャンスを逃した。PP(国民党)政権はここ数年の経済成長を教育投資には生かさず、昨日発表されたデータによるとスペインの教育投資額は依然としてOECD(経済協力開発機構)加盟国平均以下だという。
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10月29日(火) 無認可薬品販売で、13人の医師を逮捕
治安警備隊は、癌、エイズ、肝炎などの薬としてBio-Bac、Inmubobiolという薬事局が認可していない薬品を販売していたとし、13人の医師とその他10人の人物を逮捕した。この薬品はエル・エスコリアル(マドリッド)にある秘密研究所で製造され、注射用12アンプル50ユーロ、シロップ形式で服用するタイプは1か月分として1箱に3瓶入って300ユーロでインターネット販売されていた。 ハタミ・イラン大統領、スペイン訪問
イラン・イスラム共和国の政治的、宗教的リーダーであるモハメド・ハタミ大統領が、昨日の午後5時15分、マドリッドのバラハス空港に到着、アナ・パラシオ外務大臣が出迎えたが、大統領は女性に触れてはいけないというイスラム教の規則に従って、パラシオ外相には会釈をしたのみ。その後、ハタミ大統領はパルド宮でスペイン国王夫妻の歓迎を受けたが、国王とはがっちりと握手したものの、王妃には、外相と同様会釈をしただけであった。イランから国家のリーダーがスペインを訪問するのは1979年のホメイニ革命以来初めて。滞在初日はサルスエラ宮での晩餐で締めくくられた。 6分に1軒が泥棒の被害
2002年1月1日から6月30日にかけて泥棒に入られた家は39,846軒。被害件数は地域によって大きな差があり、最も多いのはバレンシア州の11,095件で、この州より人口の多いアンダルシア、カタルニャ、マドリッドを凌ぐ数となっている。特にアリカンテ市とバレンシア市での被害が多く、その数はマドリッド市、バルセロナ市にも勝る。
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10月28日(月) PSOE総選挙勝利20周年記念大会、開かれる
昨日、マドリッドのビスタアレグレ闘牛場で、1982年のPSOE(社労党)総選挙勝利の20周年を祝う集会が開かれ、2.5万人が参加し、ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ書記長を2004年首相選挙の候補者として推した。スペイン元首相フェリペ・ゴンサレス氏と元閣僚の支持を受け、サパテロ書記長は社会主義の原点を忘れず、“すべての国民のための国家”建設を約束した。また、サパテロ書記長は「権力者から権力を奪い、国民に自由と権利を取り戻します。」と述べ、ホセ・マリア・アスナル氏とPP(国民党)の“灰色で冷たく、無反応で、多くの社会問題を抱える国家”とは異なった国家の建設というPSOEの夢について語った。 89%のバスク州住民、自治領化の前にETA壊滅を求める
今月の10日から15日にかけてバスク州政府知事府社会調査室が行ったアンケートの結果によると、バスク州の89%の住民が、フアン・ホセ・イバレチェ知事は、住民にバスク州自治領の賛否を問う前に、ETAのテロを終わらせるべきだと考えていることが明らかになった。 史上最大規模の医師採用試験
昨日、国家保健機構内に定職を獲得しようと2万人以上の医師が試験に挑戦した。この国家保健機構の採用試験は今後18ヶ月にわたって看護士から経営管理まで様々な分野にわたって5.5万人の専門家を対象に行われ、これにかかるコストは約230万ユーロ。専門家医対象の国家採用試験が最後に行われたのは1989年。 週末のスポーツの結果
マラソン:フランクフルト・マラソンで、スペインのルゴ出身、マリア・アベル選手(28歳)が優勝。2時間26分59秒という記録は、1995年にアナ・イサベル・アロンソ選手が樹立したスペイン記録に8秒届かなかった。
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10月25日(金) サンタンデールの連続殺人犯、刑務所で刺殺される
スペインの歴史に残る連続殺人犯の1人で、サンタンデールの老女連続強姦殺人の犯人、ホセ・アントニオ・ロドリゲス・ベガ容疑者(44歳)が昨日、収監されていたサラマンカのトパス刑務所の中庭で他の服役者2人に刺殺された。ロドリゲス・ベガ容疑者は1987年から1988年にかけて61歳から93歳の老女を強姦、殺害した罪で440年の懲役を受けていた。 2人の天才、オビエドで対面
アストゥリアス皇太子賞の今日の授与式を前に、昨日、オビエドのフェリペ皇太子公会堂で今年の文学賞受賞者アーサー・ミラー氏(87歳)と芸術賞受賞者ウディ・アレン氏(66歳)が公式記者会見を行った。アレン氏の記者会見が終わり、ミラー氏の記者会見が始まる前に両者は舞台で握手。2人はそれまで対面したことがなかったといい、アレン氏が「ミラー氏のように書きたいものです。」と述べる一方、ミラー氏はアレン氏の映画を”すばらしい”とコメントした。出席した記者たちが質問が矢のように投げかけたこの記者会見では両者ともそれぞれ、映画界、演劇界の金儲け主義を批判した。今日の午後6時から授賞式が開催されるアストゥリアス皇太子賞のその他の受賞者は以下の通り。 ダニエル・バレンボイム氏にスペイン国籍
スペイン政府は昨日、パレスチナ系アメリカ人で作家のエドワード・サイド氏と共に今年度の平和賞を受賞したユダヤ系アルゼンチン人の音楽家ダニエル・バレンボイム氏にスペイン国籍を与えることを発表した。「ファジャやアルベニスの曲を演奏するときはいつも、スペイン人のような気分になったものだが、今回スペイン国籍をもらえるとは、またとない名誉です。」と昨日のコンサートの後、ピアニストで指揮者でもあるベレンボイム氏は述べた。このコンサートには、受賞理由となったウェスト・イースタン・ディヴァン・オーケストラ(ベレンボイム氏がサイド氏と共に結成したユダヤ人とパレスチナ人の若者で構成されるオーケストラ)のメンバー2人も参加していた。
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10月24日(木) 司法権総合委員会、ETAメンバーの仮釈放についての調査を開始
ビルバオのルス・アロンソ判事が、10月9日にフェリックス・ラモン・ヒル・オストアガ容疑者(45歳)の仮釈放を認めたことから、司法権総合委員会が調査を始めた。刑務制度に反するとして検事もこの決定に控訴している。オストアガ容疑者はETAメンバーで、フランスで4年間服役した後、1994年1月20日スペインに送還された。1978年から1979年にかけて6件の暗殺と2件の暗殺未遂に関与した罪で全国管区裁判所により懲役298年の判決を受け、数ヶ所の刑務所で服役した後、1999年、政府とETAの間で休戦が成立したことから、コルドバの刑務所から他のETA服役者と共にナンクラレス刑務所(アラバ県)に移されていた。 プラド美術館、日祝日の開館時間延長 プラド美術館は現在は午前中だけ開館している日祝日を11月1日から午後も開館することを昨日発表した。これにより、土曜日の午後と日祝日の終日は無料で入館できることになる。この延長によりプラド美術館の開館時間は週60時間となり、これはロンドンのナショナル・ギャラリー、パリのルーブル美術館、アムステルダムの国立美術館を上回る長さ。 国会、予算修正提案を否決却下
昨日、国会ではPSOE(社労党)、IU(統一左翼)、PNV(バスク民族党)と連合政党の支持していた2003年度予算修正提案を否決した。これは与党PP(国民党)が、CiU(カタルニャ連合)、CC(カナリアス連合)の後押しを受け、達成したものであるが、否決に投票したものの、CiUからは政府の経済政策批判が噴出している。 臓器移植数、新記録(マドリッド)
2002年1月から9月の間の9ヶ月間にマドリッドで行われた臓器移植は594件、昨年同時期は460件でこれまでの最多記録は1999年の740件であったことから、新記録が樹立される見込み。ホセ・イグナシオ・エチャニス厚生担当官が昨日発表したデータによると、594件の内訳は、腎臓移植335件、脾臓移植9件、肺移植26件、心臓移植54件、腸移植3件である。また、臓器提供の数も昨年同時期に比べると29%増の154件となっている上、死亡した家族の臓器提供に否定的な人の数も19%から16%に減少している。
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10月23日(水) サパテロ書記長、予算会議で政府の予算案を批判
昨日、国会で2003年度予算審議が始まり、クリストバル・モントロ大蔵大臣が政府の2003年度予算案を発表した後、予定されていた経済担当広報官ジョルディ・セビジャ議員ではなく、ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロPSOE(社労党)書記長自らが壇上に立ち、PSOEの予算代替案について発表、また政府の予算案についての批判を始め、出席者を驚かせた。 欧州委員会、イバレチェ知事の自治領化案却下
昨日、欧州委員会はバスク州をスペインの自治領にするというイバレチェ知事の提案に対して「欧州連合条約に調印している国家のみが欧州委員会に提案をできるものであり、バスク州政府の提案は欧州連合条約で法的に認められているものではなく、この規定を変える必要も今のところはない」としてきっぱりと拒絶を示した。 フアン・ホセ・ルカス氏、上院議長に就任
昨日行われた投票で、エスペランサ・アギレ前議長の後任にフアン・ホセ・ルカス氏が選ばれた。結果は、PP(国民党)、CiU(カタルニャ連合)、CC(カナリアス連合)の155票で決まったが、PSOE(社労党)とEntesa(カタルニャ進歩連盟)の白紙投票75票とPNV(バスク民族党)とその他連合の9票の無効票があった。
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10月22日(火) PSOE、国有会社民営化に関して5大臣の出頭要請
PSOE(社労党)はPP(国民党)が行った国有会社の民営化プロセス調査を広範囲にわたって進めたい意向。ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ書記長は主要元国有会社の大半が現在PPまたはアスナル首相の“友人”の手にあるのは、当時の売却経緯に原因があると見ている。 EU拡大に賛成なのは10人に5人だけ
アイルランドが国民投票でEU拡大にGOサインを出してからわずか24時間。春に行われた公式アンケートの結果が出、拡大へのEU住民の支持がかなり低いことが判明した。支持の低いのは特にイギリス(35%)、フランス(40%)、ドイツ(43%)というEUで最も力のある三国。スペインは賛成派の多い国の一つで、デンマーク(68%)とギリシャ(67%)についで64%が支持という数字が出ている。 ギプスコア県の企業家、内部対立を回避
PNV(バスク民族党)の圧力は、ギプスコア県の企業家たちの態度を変えさせることに失敗した。内部対立の危機にあったギプスコア県の企業家組合アデギは、昨日会合を開き、イバレチェ知事のバスク州自治領化案に反対するというConfebaskの声明文全文を承認することを決定した。
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10月21日(月) サン・セバスティアンで10万人参加の民族主義反対デモ
“強制的民族主義”に反対するためサン・セバスティアンで土曜日に約10万人(地方警察発表)がデモに参加した。参加者10万人(主催者側の発表では12.5万人)という大規模なデモの行列は、約2キロにわたり、彼らはデモ参加の恐怖を克服し、自由を勝ち取るためにサン・セバスティアンの中心地を行進した。デモの雰囲気は緊迫したものではなく、どちらかといえば祭りのような楽しい和やかな雰囲気の中で行われ、このデモに備え、行進予定地域ではあらかじめすべてのゴミコンテナにテープがはられ、前夜から道路に駐車することが一切禁止されていたが、1件の事件も発生することはなかった。 PNV、バスク企業家に圧力
PNV(バスク民族党)がバスク州の企業家に対し、フアン・ホセ・イバレチェ知事のバスク自治領化案への拒絶を改めるようにと圧力をかけ始めたことが、企業家内に対立をもたらしている。ギプスコア県の企業家組合であるAdegiは今日会議を開く予定だが、民族主義グループが10月9日の声明文(Confebaskのロマン・クノール会長がイバレチェ知事との会談で読み上げたもの)から離脱するよう主張していることから会議が緊迫したものになることは必至。この声明文はバスク州内のすべての組合の合意を得たものではあるが、すでにビスカヤ県の建設業企業家の一部は声明文の部分修正を押し進めようとしている。 30個のゴミ箱焼かれる(サラゴサ)
土曜日の深夜に焼く約30個のゴミコンテナがサラゴサで焼かれる事件があった。これは、バルの閉店時間午前3時過ぎにサラゴサ市内で若者達が閉店に抗議して火をつけたもので、5人が逮捕、拘留され、さらに4人が裁判を待って自宅待機の身となった。 週末のスポーツの結果
バイク:オーストラリアGP、125CCクラスでは、パブロ・ニエト選手が3位。ダニエル・ペドロサ選手は5位入賞に終わったため、総合優勝は不可能となった。また、250CCクラスでもフォンシ・ニエト選手はイタリアのマルコ・メランドリ選手と0.007秒差で優勝することができず、1位のメランドリ選手が史上最年少で総合優勝を果たした。
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10月18日(金) テンプレ作戦の逮捕者に判決
1997年から99年の間に52トンのコカインをスペインに密輸した組織に係わっていたとし、テンプレ作戦で逮捕された36人への判決が昨日出され、34人は8年から34年の有罪、2人は関与を示す証拠が不十分であるとして釈放という結果となった。昨日は、被告、家族、弁護士立会いのもと、判決文が読み上げられ、最も重い刑を受けたのは、スペイン側のボス、アルフォンソ・レオン被告で、判決では「人間の健康に大きなダメ−ジを与える物質を大量に供給した首謀者ではあるが、“後悔している”として警察に協力、新たな証拠を渡すことはなかったものの、逮捕後10ヶ月で、コロンビアカルテルのボゴタと地中海岸の責任者数名の名前を提供していることから情状酌量の余地はある。」として、検察側は60年の懲役を要求していたにもかかわらず、懲役34年10ヶ月、罰金4.16億ユーロの刑が宣告された。最も懲役の短かったのは、麻薬を運んでいた船トムサーレの乗組員であったロシア人2人で、それぞれ8年と13年の刑と罰金。今回の392ページわたる判決文の中では、この組織が行った密輸作戦の一つ一つが詳述され、コロンビア人とスペイン人メンバーの一人一人についても詳細に書かれている。被告の弁護士達はすでに上告の用意を進めているという。 ETAの隠れ蓑会社で2名逮捕
昨日、フランス警察はエンダヤにあるオラベ社を捜索した。この会社は、ETAメンバーを従業員として雇うETAの隠れ蓑会社と見られており、7人が逮捕されたが5人はのち釈放された。 バスク州政府、バタスナ党へのガルソン判事の判決に起訴状 バスク州政府は、9月17日に予告していたガルソン判事に対する職権濫用の疑いでの起訴状を昨日、最高裁判所に提出した。PNV(バスク民族党)、EA(バスク連盟)、IU(統一左翼)で構成され、フアン・ホセ・イバレチェ氏(PNV)が知事を務めるバスク州政府は、ガルソン判事がバタスナ党の活動停止命令を出し、バタスナ党の名前が出るいかなるデモの開催も禁止したことにより、デモ、集会の自由などの個人の基本的権利を奪っていると見なしている。一方、憲法裁判所はバスク州政府が提出していた、政党法は違憲であるという訴えを裁判にかけることを昨日決定している。
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10月17日(木) ガルソン判事、バタスナ党とETAの民族浄化を確信
昨日、全国管区裁判所のバルタサル・ガルソン判事は、バタスナ党とETAがバスク地方で“民族浄化”を行っていることを示すための協力を求めた。法務省、内務省、大蔵省、厚生省、労働省、文部省、企業家組合、労働組合、マスコミ、議会、地方政府、大学と必要とあればそれ以外の機関に多岐にわたって協力を求める判事はこれまでの中で最も大規模なうちの調査を開始した。 PSOE、住宅の値上がり対策を政府に要求
火曜日に「スペインの好景気が住宅の値上がりを招いている。“たくさんのスペイン人”が現在は住宅を購入する余裕を持っている」と発言した勧業省のフランシスコ・アルバレス・カスコス大臣は、昨日さらに「スペイン人が今、株に投資するより不動産に投資したがっているため、住宅の値が上がっている」と発言、ロドリゴ・ラト経済大臣も、低い利息が住宅への投資を後押ししているとし、値上がりの責任を地方自治体の土地開発不足に押し付け、これが波紋を呼んでいる。 国防省、マドリッドの軍事パレード用に戦車を借りる
10月12日の軍事パレードでマドリッドの中心地を行進し、パレードの花形となった戦車レオパルド2Eは、スペイン軍のものではなく、ドイツのクラウス・マフェイ社が15日間の期限でスペイン国防省に貸していたものである。この戦車は月曜日にサンタンデールに運ばれ、そこから船でドイツに返却される。国防省は、ギリシャのアテネで10月2日から5日まで開催されていた武器見本市で展示されていたこの戦車を、チャーターした飛行機アントノフで10月7日にマドリッドにあるトレホン基地まで運んだ。この戦車とパレードに参加したコルドバ部隊の乗組員の予行演習には4日しかなかったという。 国王、Talgo350の試運転に出席 昨日、スペイン国王フアン・カルロス一世はサラゴサ−ジェイダ間行われたマドリッドとバルセロナを結ぶ予定の高速列車Talgo350の公式試運転に出席し、列車は62KMを13分で走破、時速350キロを記録した。3614万ユーロを投じたこの事業に関して、試運転の後国王は「最も素晴らしいのは、Talgo350がスペインの技術を用いてスペインで作られたことで、これをみんなで大いに利用しようではないか。」とコメントした。
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10月16日(水) 会計監査院、大規模な横領を発見
会計監査院は、1996年から1998年にかけて継続職業能力開発基金(Forcem)が、労働者の職業能力開発の名のもとに大規模な公的資金の横領(年間6億ユーロ)を行っていたことを発見した。経営者と労組が運営しているForcemはその資金を主にInem(職業安定所)とEUのヨーロッパ社会基金から受けているが、96年から98年にかけて開かれた講座の多くが偽の領収書を使って支出を水増しし、実際には存在しない生徒、講座にも補助金が支給されていた。また、企業側は従業員の数を水増し、さらなる援助を受けるため、彼らの経済状況、学歴を偽り、他の補助金の受給を隠蔽するなどの不正行為を行っていた。 マドリッド市の不正再び発覚
PP(国民党)が政権を握るマドリッド市役所は失業者向け職業訓練講座での不正がみつかってヨーロッパ社会基金から受給した資金のうち約550ユーロの返還を求められている。これは、PSOE(社労党)が受講資格の審査がずさんであると指摘したことから調査が進められ、発覚したもので、これによりマリア・アントニア・スアレス(PP)・マドリッド労働担当議員は、昨日、マドリッド職業訓練協会(Imefe)代表を辞職した。 トラック運転手、労災事故の増加に抗議し国境封鎖
昨日新たに3人の死者が出たことから、トラック運転手たちは抗議のため、ラ・ジョンケラ(ジロナ)、イルン(ギプスコア)、トゥイ(ポンテベドラ)、アヤモンテ(ウエルバ)、フエンテス・デ・オニョロ(サラマンカ)の道路を封鎖した。“疲労が死を招く”というスローガンのもと行われたこの道路封鎖により、特にフランス側で大規模な渋滞が起きた。トラック運転手たちは、労災事故増加の原因は、超過勤務にあるとし、現在の週60時間の過密労働を48時間に減らすよう求めている。CCOO(労働者委員会)とUGT(労働者総同盟)のデータによると2000年に労災事故で亡くなったトラック運転手はヨーロッパで3000人、そのうち611人がスペインで亡くなっているという。
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10月15日(火) サプラナ大臣、労災対策プラン作成を約束
昨日、CCOO(労働者委員会)、UGT(労働者総同盟)、CEOE(スペイン経営者連合会)と会談したエドゥアルド・サプラナ労働大臣は、急増している労災への緊急対策プランを今年の終わりまでに作成することを約束した。会談が行われた昨日は労災で5人が命を落としており、大臣の約束したプランでは、監督にかかわる人材と設備の充実を図ること、労災事故の40%を起こしている約3万の会社を徹底して監視し、従業員の多い会社、さらに下請け会社、人材派遣会社が法律を遵守しているかの監視を強化することが検討される。 PNV、CiU、ETA支持市役所への中央政府の対策案に反対
バスク州でETAの標的となっている議員の警備を強化するために政府、PP(国民党)とPSOE(社労党)が署名、国会で審議が行われているテロリズム対策協定の中の主要項目の一つにPNV(バスク民族党)とCiU(カタルニャ連合)が反対している。これは、あらかじめ上院に相談した上で、閣僚会議がテロリストの賞賛、正当化を行った市町村役場を解散できるという項目。CiUが反対理由について、この権限は閣僚会議にではなく、地方政府に与えられるべきものであるとしている一方、PNVはいまだ具体的な反対の理由を明らかにしていない。ハビエル・アルサジュス・PNV党首はこの項目について昨日、“話し合いの余地なし”と断言、しかしながら2002年5月21日にPNV、EA(バスク連盟)、IU(統一左翼)の代表者と安全保障担当官の間で合意に達している項目に関しては支持していくと述べた。 溺死した移民の数、13人に(カディス)
バルバテの漁船の連絡を受けて、昨日の午後、治安警備隊のパトロール艇がサハラ周辺地域住民女性1人の死体を回収した。その数時間前には同じ地域で潜水艦により男性1人の死体も見つけられており、火曜日にカディスにあるバルバテ沖で起こったボートの沈没により死亡した移民の数は13人となった。 バルガス・リョサ氏、スペインとアメリカの絆を強める財団創設
ペルー出身の作家、バルガス。リョサ氏が昨日マドリッドで、自由のための国際財団(FIL)の創設を発表した。この財団は政治的、文化的、経済的つながりを自由の名のもとに、スペインとラテンアメリカ、アメリカ合衆国の間で強めようという目的で設けられたもので、リョサ氏は「我々は自由な政治、つまり民主主義を信じる自由主義者である。我々は例外なくありとあらゆる独裁政治に反対する。」とコメント、「我々はあらゆる国々において民主主義政治の発展を援護し、ラテンアメリカの歴史的災厄である、あらゆる軍国主義と権力主義に反対する。」と断言した。
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10月14日(月) 第1子出産の遅いスペイン人女性
EU諸国の女性の結婚年齢と第1子を設ける年齢は年々高くなっている。その中でもスペイン人女性はイギリス人女性と並んで第1子を設けるのが最も遅い(29歳)という結果が、ヨーロッパ統計局の調査により明らかになった。これは、ヨーロッパ統計局により発表された“ヨーロッパの男女”という出版物からのデータで、この20年間における女性の社会進出の発展ぶりを示す内容となったこの出版物ではあるが、依然として男女間の経済格差は顕著で、男女の収入には18%の開きがあるという。“ヨーロッパの男女”に発表された最近のヨーロッパの主な傾向は以下の通り。 モロッコ国王からのメッセージに対話再開の光
12日土曜日にモロッコのモハメド六世からスペイン国王フアン・カルロス一世に送られたメッセージに、スペイン政府はモロッコとの対話再開の光を見出した。このメッセージは、スペインの祝日に際し、モロッコ国王が“共通の歴史に富む”スペインとモロッコの友好関係を高める決意を表明したもので、スペイン政府はこのメッセージを受け取ったことを“またとない機会”と見ている。政府関係者は、「我々はここから対話の道を確立させるためにあらゆる努力をするだろう。」と述べ、スペイン政府は壊れるべきではなかった両国間の関係を回復することを強く望んでいると強調した。 週末のスポーツの結果
バイク:マレーシア・グランプリ、125CCクラスでダニ・ペドロサ選手が3位入賞。250CCクラスでは、フォンシ・ニエト選手が優勝、2位にトニ・エリアス選手が入った。フォンシ選手の優勝により、現在総合成績1位のメランドリ選手の総合優勝はおあずけ。モトGPクラスのカルロス・チェカ選手は7位に終わった。 |
10月11日(金) マドリッド北部で降雪、エル・プラット空港でさらなるフライトキャンセル−スペインの悪天候続く
マドリッド北部にあるナバセラダ峠、ソモシエラ峠の住人が昨日の朝目覚めると、周りは一面の雪であった。積雪は15センチから多いところでは25センチに及び、国道一号線は午前9時から10時半の間57キロ地点から117キロ地点で通行禁止となり、県道601号線では午後3時35分までタイヤチェーンの使用が義務づけられた。これらの地域では今日も雪が降ることが予想されているが、これから週末にかけては曇りがちではあるものの。、気温は上昇する見込み。 スペイン内務省、バスク州警察官200人増員に待った
スペイン中央政府とバスク州政府の2001年8月以来続く対テロ政策費用に関する対立が昨日再び火を噴いた。バスク州内務局のハビエル・バルサ氏は、昨日「中央政府が反対しようと、現在7500人いるバスク州警察の警官を200人増員する。」と発言、これに対しアンヘル・アセべス内務大臣は、バスク州警察の拡大は政府の承認を取ってからでないと行えないと反論した。 セビジャ−ベティス戦逮捕者への判決
“30,100ユーロの罰金と今後5年間にわたってスポーツ施設への立ち入り禁止”。これが、昨日マドリッドで国立反暴力委員会が提案した、日曜日のセビジャ・ベティス戦でガードマンを襲撃した3人と、グラウンドに降りベティスのキーパーに掴みかかった1人の逮捕者に対する懲罰である。この懲罰内容はどう委員会がこれまでに出したいかなる判決内容よりも厳しいものとなっているが、懲罰の最終的な決定はスペインサッカー協会の要請により、今日の競技委員会の話し合いを待ってから決められる。国立反暴力委員会ができた10年前からこれまでで最も厳しい懲罰は、30100ユーロの罰金と3年間のスポーツ施設への立ち入り禁止処分で、これは昨年のチャンピオンズ・リーグでのバルサ−マドリッドの試合での暴動に関与したマドリッドの過激ファンクラブ“ウルトラ・スル”のメンバー9人に課されたものであった。
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10月10日(木) 欧州連合、25ヶ国加盟へ
2004年にEU(欧州連合)が新たに10カ国の加盟を迎えることが、昨日、ブリュッセルで開かれた欧州委員会で承認された。現在の加盟国15カ国は、将来の加盟国10カ国−ポーランド、ハンガリー、チェコ、スロバキア、スロベニア、リトアニア、ラトビア、エストニア、マルタ、キプロス−が、EU加盟に必要な条件を満たしているとみなした。しかし、彼らに対しては加盟後2年間の監視期間が設けられ、与えられた義務を果たさなかった国が加盟から外される可能性を残した。また、加盟国候補であったブルガリアとルーマニアは2007年まで待たなければならず、欧州委員会はトルコに対しては、死刑廃止などの努力は評価したものの、加盟交渉スタートの具体的な日程も組むことなく、門前払いにした。 バスク州の企業家、イバレチェ氏のバスク州自治領化プランを拒否
バスク州の12000の企業が加盟しているバスク経営者協会(Confebask)は、昨日、“市民に国のあり様、政治形態を選ばせることはバスク社会に対立と断絶をもたらし、経済発展の維持を困難にする”と、バスク州知事フアン・ホセ・イバレチェ知事の提案しているバスク自治領化プランを拒否することを、知事に通告した。会長のロマン・クノール氏は「イバレチェ氏のプランを推進していけば、バスク州への投資、会社の設置やバスク州製品に大きな影響が出ることは間違いない」と述べている。 悪天候により空の便に乱れ(バルセロナ)
昨日、スペインを襲った大雨により、バルセロナのエル・プラット空港の管制センターが浸水、208便がキャンセル、少なくとも150便で最大4時間の遅れが出るなどのほか、カタルニャ地方では道路、鉄道の遮断も起こり、各交通手段に大きな乱れが出た。
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10月9日(水) スペイン銀行、2003年の経済成長率を下方修正
ハイメ・カルアナ・スペイン銀行総裁は、昨日スペイン経済の成長率を下方修正した。政府の予想では、今年は2.2%、来年は3%となっているが、スペイン銀行は今年の成長率は2%を超えず、2003年は2.5%と予想している上、経済危機が広まった場合には、負債ゼロどころか“つつましい額の”負債が出ることも予想している。さらに総裁は一般家庭の借金額の増大に警鐘を鳴らし、住宅の値上がりに歯止めをかけることを求めた。 マドリッドを襲った集中豪雨
昨日の正午、約2時間にわたって局地的な大雨が降り、これにより国道30号線では大規模な渋滞が起こった。マドリッド市とマドリッド自治区の消防車では80件以上の出動があり、正午に始まったこの局地的な嵐により、救急センターに寄せられた電話のうち、100件が水による被害の通報、48件は交通事故による通報であったが、大事にいたるものはなかった。 「殺されるかと思った。」ベティス−セビジャ戦のガードマン、恐怖を語る
日曜日にサンチェス・ピスフアン・スタジアムで行われたベティス−セビジャ戦で勤務中、セビジャの過激ファンクラブ“ビリス”の若者グループによって暴行を受けたガードマンが昨日、記者会見に臨んだ。鼻に包帯を巻いた痛々しい状態で姿を現したアントニオ・オレゴさん33歳は結婚して2人の娘がおり、鼻骨を骨折、激しい頭痛のため、夜も眠れない状態だという。 ベティス対レアル・マドリッド戦、続きが行われる
先月14日にルイス・デ・ロペラ・スタジアムの停電のため、試合が終了まで47分を残して中断されていたレアル・ベティス対レアル・マドリッドの試合の続きが昨日行われ、9月14日に1−0でベティスがリードしていた試合は、ラウル選手のゴールにより1−1の引き分けで終了した。
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10月8日(火) 労働大臣、デクレタソ修正案について労組代表と会談
昨日、エドゥアルド・サプラナ労働大臣は、スペインの2大労働組合であるCCOO(労働者委員会)のホセ・マリア・フィダルゴ書記長とUGT(労働者総同盟)のカンディド・メンデス書記長と会談、6月20日のゼネストの原因となったデクレタソ(大政令)の30ページにわたる修正内容を通知した。 アルジェリア大統領、スペイン訪問
昨日、アルジェリアのアブデラジズ・ブテフリカ大統領が、初めてスペインを公式訪問、マドリッドに到着した。大統領はサルスエラ宮で国王夫妻と非公式の昼食を採り、公式晩餐はその後王宮で設けられた。また、大統領は経済大臣、エネルギー大臣などからなる代表団と共にCEOE(スペイン経営者連合会)本部で行われたフォーラムに出席、アルジェリア電話市場へのスペイン資本の参加を呼びかけた。 セビジャ-ベティス戦の逮捕者、合計5人に
日曜日のセビジャ−ベティス戦での騒動に関する逮捕者は合計5人となった。5人とも前科はなく、全員の身元がすでに判明し、今日にも司法手続きが取られる。競技場のガードマン襲撃に参加して現在逮捕されているのは未成年者1人と20歳と23歳の若者の3人で、ベティスのゴールキーパーを襲おうとしたのは29歳、ETA支持の垂れ幕を下げて逮捕されたのは28歳の若者であった。グラウンドに降り、ベティスのプラッツ選手に近寄った29歳の若者はセビジャチームのファンクラブ会員であったが、彼の会員証は永久に剥奪されることとなり、チーム関係者によると、今後も同様の事件に対しては同じ処置が取られるという。
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10月7日(月) ローマ法王、オプス・デイ創立者を列聖
昨日、バチカンのサン・ピエトロ広場を30万人の人々が埋めた。これは、オプス・デイの創立者で、スペインのバルバストロ生まれのホセマリア・エスクリバ・デ・バラゲル氏の列聖を祝うためで、3時間にわたって行われた式典には、レフ・ワレサ・元ポーランド大統領を除いて主にスペインとイタリアから著名人が出席した。スペインからの出席者は、アナ・パラシオ外務大臣、ホセ・マリア・ミチェビラ法務大臣とその妻、ミゲル・サンス・ナバラ州知事、アントニオ・コスクジュエラ・バルバストロ市長、ヘスス・カルデナル・検事局長、ホセ・マリア・アルバレス・デル・マンサノ・マドリッド市長、フェデリコ・トリジョ・防衛大臣(公式代表としてではなく、会員であることから家族全員で参加)等で、エスクリバ氏と生前つながりの深かったカタルニャ州からは、州政府知事ジョルディ・プジョル氏の妻、サッカーチーム、バルサのジョアン・ガスパール会長も参加した。また、列席者の中には、福者エスクリバ氏の祈りのカードにより、不治と宣告されていた皮膚がんが治癒した(昨年12月バチカンにより奇跡と認定)とされるスペイン人医師マヌエル・ネバド・レイ氏、70歳の姿もあった。 ロナウド選手、アラベス戦でデビュー サンティアゴ・ベルナベウ・スタジアムで75000人が見守る中、昨日の対アラベス戦でファン待望のロナウド選手のデビューが叶った。ロナウド選手は試合開始後64分でハビエル・ポルティジョ選手と交代、その1分後には早くもレアル・マドリッドの選手として初めてのゴールを決め、会場を沸かせた。その14分後にはチームメイトのマクマナマン選手が速攻からのパスをロナウド選手に出し、ロナウド選手は初試合で出場時間25分、2ゴールという活躍となった。ジダン選手が1ゴール、フィーゴ選手も2ゴールを決めた昨日の試合は、スター選手を揃えるレアル・マドリッドが5−2でアラベスを下している。 セビジャ−ベティス戦、3人が逮捕
国家警察は、サンチェス・ピスフアン・スタジアムで行われた昨日のセビジャ−ベティス戦で、ベティスのゴールキーパ−とガードマンに暴行を加えた2人を逮捕した。 その他週末のスポーツの結果
バイク:茂木サーキットで行われたパシフィックGP、125CCクラスでダニエル・ペドロサ選手が優勝、パブロ・ニエト選手が4位、エクトル・バルベラ選手が5位に入賞した。250CCクラスでは、トニ・エリアス選手が優勝、4位にフォンシ・ニエト選手、5位にエミリオ・アルサモラ選手が入り、モトGPではカルロス・チェカ選手が5位入賞、スペイン勢の活躍が目立った。
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10月4日(金) 3年間でスペインの住宅、48%の値上がり
スペイン銀行の発表したデータによると、1998年から2001年の間にスペインでの住宅は48%値上がりしているといい、同銀行は政府の発表した“スペイン経済発展の鈍化”に異議を唱えているが、政府はこの数ヶ月以内に不動産ブームが止まるとの予測を強調した。 教育の質向上法の審議行われる
政府は昨日、野党から提出された計10の修正案に対し、教育の質向上法を単独で擁護、国会審議での与党PP(国民党)の賛成票とCC(カナリアス連合)の棄権により、修正案は却下された。ピラール・デル・カスティジョ文部大臣は審議を開始するにあたって、静粛を求め、法改正に必要とされる資金の政府による増額調達を約束し、この改正は「すべての人にチャンスを与え、学校教育での失敗を無くすためのもので、地方自治権は尊重します」と述べた。しかし、議論は白熱化、この法令は“差別的”、“時代遅れ”、“非社会的”などのそしりを受けた。 国旗表敬式典へのその後のコメント
政府国会関係担当官のホルヘ・フェルナンデス氏は、水曜日に行われ、今後毎月マドリッドのコロン広場で行われる国旗表敬式典の目的は、バスク州政府に対する答えであると、カタルニャ州政府のラジオ放送で答えた。また、ガリシア州政府知事のマヌエル・フラガ氏は、国旗への表敬は何ら挑発的ではなく、“挑発的”なのは憲法違反のような問題を起こしている人々であると答えた。しかし、PNV(バスク民族党)のスポークスマン、イニャキ・アナガスティ氏は「アスナル氏は、イバレチェ氏に対話ではなく、軍事力によって答えを出そうとしている」とコメントしている。
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10月3日(木) バスク州政府、PSOEとPPの事務所警備を強化
昨日、バスク州政府安全会議に出席したバタスナ党を除くすべての政党は、バスク州にある100近くのPSOE(社労党)とPP(国民党)の警備を強化することを決定した。 国旗掲揚をめぐる論争
昨日、マドリッドのコロン広場で、国防省とマドリッド市によるスペイン国旗への表敬式典が行われ、フランシスコ・トリジョ−フィゲロア国防大臣、ホセ・マリア・アルバレス・マンサノ・マドリッド知事、軍の高官が出席した。コロン広場には昨年10月12日から、294平方メートルのスペインで最も大きな国旗が高さ50メートル、重さ19トンの支柱で掲揚されており、国防大臣は今後、毎月最終水曜日に陸海空軍が交代で表敬式典を行うと発表した。このアイディアの発案者はマンサノ知事で、今年の1月28日に書簡で国防大臣に毎月1度は旗のメンテナンスのために国旗を降ろし、表敬式典を行うことを提案、ところがこのマンサノ知事自身が昨日、この式典について「国旗はスペイン国家の統一を表すもので、誰にもそれを侵害することを許さないということを示すのに格好の機会だ」とコメントし、国防大臣も同様のコメントを行ったことが論争の始まりとなった。 シベレス広場の女神像修復に590キロの大理石を寄贈(マドリッド)
トレド県モンテスクラロス(住民484人)のホセ・ホアキン・マンサナル村長は、一昨日マドリッドのホセ・マリア・アルバレス・デル・マンサノ知事に先月21日に酔っ払った若者のグループによって壊されたシベレス広場女神像の左手修復用にと590キロの大理石を渡した。この大理石は、女神像の作者ベントゥラ・ロドリゲスが1782年に使ったのと同じ素材で、修復作業には彫刻家のホセ・ルイス・パレス氏があたる。この日は市役所で寄贈式典が行われたが、激しい雨による渋滞のため、大理石の到着は1時間遅れとなった。これほどの報道陣の前でスピーチを行ったことがないと告白したマンサナル町長は、緊張気味ながらも、半ページにわたるスピーチの中で、「我々の村の石切り場の石がマドリッド市で最も有名な噴水の彫刻に使われるのを光栄に思います。」と述べた。
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10月2日(水) 政府、失業改正法を修正 揶揄をこめてデクレタソ(大政令)と呼ばれる、政府の改正法案の中で最も物議をかもし、6月20日のゼネストの原因ともなった失業改正法の一部を修正することを昨日、エドゥアルド・サプラナ労働大臣がCCOO(労働者委員会)、UGT(労働者総同盟)を始めとする各労働組合の代表者に電話で伝えた。これによると、与党PP(国民党)は、デクレタソ承認を支持したCiU(カタルニャ連合)とCC(カナリアス連合)の修正案を受け入れ、デクレタソ承認により廃止されたいくつかの条項を見直すという。今回修正される項目の主なものは以下の通り。
・裁判中の給与:デクレタソが施行される前は、解雇された従業員がそれを不服とし裁判所に訴え勝訴した場合、会社側は判決で命じられた賠償金の支払いのほか、解雇から判決が下りるまでの期間分の給与を元従業員に支払わなければならなかった。その期間が2ヶ月以上の場合は、裁判手続きに時間がかかった責任を国が取って2ヶ月以上分の給与は国が会社に代わって支払うことになっていた。しかし、デクレタソ施行によりこれらの支払いの一切がなくなり、会社は2か月分の給与支払いを免れることになった。 サプラナ労働大臣は来週の月曜日7日に各労働組合の代表を集め、今回の修正案説明会を開く予定。その2日前には労組によるマドリッドでのデクレタソ反対の大規模なデモが予定されており、これにはCCOOとUGTの召集でコルドバからマドリッドに向かうデクレタソ反対行進参加者も加わる。彼らは出発から6日目の昨日、カスティジャ・ラ・マンチャ州に入った。マラガからやってきた100人ほどの参加者も加わり、現在行進を続けているのは400人ほど。今日は、マンサナレス(シウダ・レアル)まで歩き、その後彼らはバスでアランフェスまで移動、そこからまた行進を始め、土曜のマドリッドでのデモに参加する。 ピケ大臣、セアット社の説得に失敗
イビサ(セアット社の2ドア小型車)の生産の10%をバルセロナにあるマルトレルからスロバキアのブラティスロバに移すという計画を考え直すようにという中央政府とカタルニャ州政府の説得は失敗に終わった。昨日ジョセップ・ピケ科学・技術大臣はセアット社のアンドレアス・シュリーフ社長との1時間以上にわたる会談を行ったが、セアット社の計画を変えさせることはできなかった。労働組合は、この移転により約500人の従業員が影響を受けることになると見積もっている。会談の後行われた記者会見でピケ大臣は、今年の3月にアウディ社の人事部長からセアットの社長に就任したシュリーフ社長が少なくとも短期間にわたってはマルトレル工場の人員削減は行わないと約束したことを発表、企業と労組の間で柔軟性を持った勤務体制が取られるようになることを確信していると述べた。 ミス・エスパニャ、ナイジェリアで開催のミス・ワールド大会不参加
国会の女性の権利委員会からの呼びかけに答え、ミス・エスパニャ委員会は、ナイジェリアで開催されるミス・ワールド大会に参加しないことを昨日、発表した。ナイジェリアでは姦淫の罪で、アミナ・ラワルさんが石投げによる死刑を宣告されており、女性の人権を尊重しない国への抗議をミス・ワールド大会不参加で表明するインターナショナル・キャンペーンが行われている。 |
10月1日(火) イバレチェ知事、バタスナ党を自治領推進派に組み入れ
バスク州政府のフアン・ホセ・イバレチェ知事は、バタスナ党を、バスク自治領化にむけた検討会へ組み入れる予定であることを昨日明らかにした。これによりイバレチェ知事は、ETAとそのテロ活動を公の場で糾弾しない限りバタスナ党をあらゆる政府会議から締め出すという2001年の選挙での公約を破ることになる。バスク州政府関係者によると、イバレチェ氏の態度が変わったのは、「政治環境が変わったため」であるという。知事は、昨日ラジオ局カデナ・セルのインタンビューでバスク州の未来を決める住民投票の開催を、2005年の春をメドに考えていると述べた。イバレチェ知事の当初の予定では、政党関係者を集める前に、社会、労組、企業、教育・文化関係者15〜20人を集めて協議を始めることが考えられている。一方、PP(国民党)とPSE(バスク社会党)のバスク議会代表者たちは、ブリュッセルで開かれる欧州会議に出席することを拒否した。これは、この会議にバスク独立主義者たちのグループの参加が認められたためである。IU(統一左翼)も“スケジュールの都合がつかないため”出席せず、これにより、今日から開かれるこの会議にバスク州議会から出席するのは、PNV(バスク民族党)、EA(バスク連合)、とバタスナ党のみとなった。 1月から6月の間にスペインの主要空港で9万便に遅延
今年度にはいって最初の6ヶ月間にスペインの主要5空港で、4便に1便が予定より遅れて出発していたことがこのほど明らかになった。公式データによると、マドリッド、バルセロナ、パルマ・デ・マジョルカ、マラガ、セビジャの5空港から出発した398,631便のうち22.6%(90,321便)が予定時刻より15分以上遅れて出発している。遅延が最もひどいのはマジョルカのソン・サン・ジョアン空港で、3便に1便は遅れている。マラガでの数字も似たようなもので、約27%のフライトが遅れて出発してしている。 カルメン・イグレシアスさん、王立アカデミー入り 男性で占められている分野に女性として最初に踏み込むことに慣れている歴史家のカルメン・イグレシアスさん(1942年マドリッド生まれ)が、昨日スペイン王立アカデミー入りを果たした。彼女は、歴史アカデミー唯一の女性で、現在3人いるスペイン王立アカデミー入りした女性の中で唯一の歴史家(あと2人は文学者アナ・マリア・マトゥテさん、科学者マルガリタ・サラスさん)で、スペイン王家の家庭教師でもある。昨日の式典には、ソフィア王妃、フェリペ王子、クリスティナ王女も出席したほか、友人や多くの政財界の著名人、文化関係者たちが集まった。アカデミー入りにあたって彼女が読み上げた演説は200ページにわたるもので、現代の様相と文学への言及に富む素晴らしい文章であった。その演説の中で特に繰り返して挙げられた名前は、シュタイナー、ボルヘス、ガーダマー、ポッパー、バロハなどで、マヌエル・アルバル氏、エドゥアルド・ガルシア・デ・エンテリア氏に謝辞が捧げられた。
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