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下町の飲んべぇ風豆知識、シェリー酒・前編


スペインの南西部にカディス県があり、そこにヘレス・デ・ラ・フロンテラと言う町があります。スペイン馬術でも有名なこの町には、沢山のBODEGA(ボデガ)と呼ばれる、所謂、酒蔵が並んでいます。小さなものから大きなものまであります。その中に世界中にシェリー酒を輸出している大規模な酒造元もある訳ですが、ここで作られるぶどう酒の一種、これを世間一般にシェリー酒と呼んでいます。スペインではこれらの酒を「アグア・デ・ヘレス」とか「ビノ・デ・ヘレス」と呼ぶこともあります。それぞれ、「ヘレスの水」、「ヘレスのワイン」、と言う意味です。

この酒、一見、普通の白ワインに見えますが、香りと言い、味わいと言い、どうも何かが違うようです、、、、 一体、どこが違うのでしょうか。。。

もともとは、このヘレスの町でも通常のワインの製造が行われていました。 ところがある時、ワインの樽に異変が起きました。樽の中に白い物質が、、、そう、カビの一種です、、、真っ白なカビが繁殖したのです。

驚いたでしょうね、、、初めてこれを見た人は。。。

不思議な匂いがした事でしょう、、、初めてあのシェリー酒の匂いを嗅いだ時には。。。

初めて味見をした人は、きっとカビの事を知らずに飲んだのでは無いのでしょうか、、、 不思議な香りと味わいに驚いて、改めて樽の中を調べたのでは無いのでしょうか、、、

人々はこの白カビの事を「ヘレスの奇跡の花」とか「ヘレスの白い花」などと呼びます。

同じようにワインを作っていても、ヘレスの気候風土が、この奇跡の花をもたらしたのです。その結果、この町独特の地酒が出来あがった訳です。さー、スペインのヘレスが生んだ奇跡のワイン、とくと楽しんでみようではありませんか!!

後編はこちら・・・