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スペインのニュース

現地のメディアよりスペインのニュースを毎日更新でお伝えします
土日、祝日はお休みです。


2017年6月29日(木)

マドリッド地下鉄スト初日、特に問題なく終了

昨日午後1時から始まったマドリッド地下鉄のストライキは、営業終了時間まで続いたが、特に大きな問題は起きていない。
このストライキは運転士の労働組合が行っているもので、開催中のワールド・プライドに合わせて開始した。
尚、労組側は初日のスト参加率を100%と発表しているが、地下鉄側は8%としている。
このストは日曜日まで行われる予定。
一方、やはりこの時期に予定されていたタクシーのストライキは直前に回避となった。

6月の消費者物価指数、1.5%

国家統計局(INE)は今月の消費者物価指数の暫定値を発表した。
それによると、今月の数値は1.5%と見込まれ、先月より0.4ポイント下がった。
INEではこの理由について、燃料費の下落と光熱費の上昇率が低かった事を挙げている。
今年の消費者物価指数は1、2月は燃料費の高騰により上昇気味で、3月にはやや落ち着いたものの、4月はセマナサンタで観光関係の値上がりが影響して急騰した。
一方、ユーロ経済圏全体のデータでは今月の数値は1.6%で5月より0.4ポイント上昇した。
尚、最終的な数値は来月13日に発表される予定。

ダリの遺体掘り起こしは「シュールレアリズム」

先日マドリッドの裁判所が、画家サルバドール・ダリの娘であることを以前から主張している女性の訴えに対し、ダリの遺体を掘り起こしてDNA鑑定を行うことを命じた。
この件について、ダリの遺体に防腐加工を行った医師がメディアの取材に応じた。
この医師は、裁判所の判断は尊重するとしたうえで、ダリの遺体を掘り起こす前に、女性の戸籍上の父親である人物とのDNA鑑定を行うなど、他の方法があるのではと述べた。
また、この女性がDNAを採取できるデスマスクの存在を示唆しているのに対して、これを否定した。
医師によると、ダリの死後デスマスクの製作を試みたが、「10時10分」と呼ばれるあの特徴的な口ひげの再現ができなかったため、断念したという。
さらに、この防腐加工のため、DNAの採取が困難であることから、この発掘は「シュールレアリズムである」と評した。
一方、サルバドール・ダリ財団では裁判所の決定に対して上訴する構え。
尚、ダリと妻のガラには子供がいなかったため、この女性が娘であると認定された場合には相当額の遺産を受ける事となる模様。


2017年6月27日(火)

ドニャーナの火事収束へ

アンダルシア州によると、先週土曜日に発生したドニャーナ国立公園付近の火事は、まだ完全な鎮火には至っていないものの、コントロールされ収束に向かっているという。
現在のところ、被害にあった面積は不明であるが、上空からの目視では、燃焼した範囲の中にも部分的に影響を受けていない所もあるという。
また、避難していた観光客やキャンプ滞在者も、多くは自分の荷物などを引き上げることができた。
一方、絶滅の危機にあるイベリアオオヤマネコについては、避難のために捕獲して移送した14匹のうち、雌1匹はストレスで死亡したという。
原因究明についてはこれからであるが、放火の疑いもあることから、同州のスサーナ・ディアス知事は、徹底的に調査をするとコメントした。

バルセロナでまた民泊違反行為

バルセロナ市役所によると、民泊を斡旋するAirbnbの元幹部が、同社で勤務していた時に自らが店子として借りていたアパートを、無断でまた貸しして利益を得ていたことが発覚した。
同市役所の担当者は、「この人物はツーリスト用アパートに関する法律を知り尽くしているはずで、完全な詐欺行為である」と強く非難した。
同市ではこれまでに316件のまた貸しが見つかっており、このうち10〜15%に中止命令がだされている。
これらのアパートのほとんどは、賃貸契約違反と無許可の民泊営業という2重の違反を犯していることとなる。
同市では、市内に少なくとも6000〜8000軒の無届民泊があるとみている。

21県で高気温や大雨による注意報

気象局は本日、13自治州の21県に高気温、大雨や強風による注意報を発令している。
それによると、ウエスカ、サラゴサ、ブルゴス、レオン、パレンシア、レリダ、ルーゴとア・コルーニャには大雨強風注意報が出されている。
またカンタブリア、パイス・バスコ、アストゥリアスとナバラにも大雨注意報が出ており、1時間で15立方メートルの降雨が予測される。
一方アンダルシアでは、アルメリアで高気温による注意報が発令されており、最高気温は39度に達する見込み。
さらにグラナダとマラガでは強風注意報が出ており、海沿いの地域では高波も予想される。


2017年6月26日(月)

スペイン国鉄、5年以内に主要駅をスマート化

スペイン国鉄は、5年をめどに主要駅のスマート化計画を推進すると発表した。
計画では、駅構内にWifi、4G、5Gといった最新テクノロジーを導入し、利用客だけでなく、従業員やテナント向けに利用し、よりスムーズな営業を目指す。
同社ではほかに、環境に優しい駅づくりも計画している。
現在国鉄では高速列車AVEのマドリッドーセビージャ間の車内でWifiが導入されており、2019年初めまでには全線に設置される予定。
このスマート化計画の入札は現在募集を開始、締め切りは来月20日となる。

近郊線ソル駅、明後日より午後閉鎖

マドリッドで開催中のLGTBIイベント「ワールド・プライド」のため、スペイン国鉄は中心地にあるソル駅を、明後日より閉鎖すると発表した。
ワールド・プライドには世界中から300万人が参加するとみられ、特にソル付近は、パレードが行われる土曜日前後は大混雑が予測される。
このため同国鉄では、今週水曜日から土曜日までは、午後6時45分以降の閉鎖を決めた。
一方マドリッド地下鉄の同駅は、現在のところ閉鎖に触れていない。
ソル駅付近はクリスマスシーズンにも大勢の人が集まり、特に大晦日のカウントダウンでは大混雑するため、入場規制や駅の閉鎖が行われる。

マドリッドでネオ・ナチが同性カップルに暴行

ワールド・プライド開催中のマドリッドの中心地にあるチュエカ地区で、同性カップルが暴行される事件が起きた。
国家警察によると、事件は昨日午前4時ごろ、ペドロ・セロロ広場で発生し、3人の若者が、付近にいた同性カップルに対し、ナチス的敬礼を行ったあと、唾を吐いたり罵声を浴びせた上に暴力を振るったという。
尚、この3人は即座に逮捕されたが、本日未明に釈放された。
同地区はLGTBIのメッカとして世界的に知られている。


2017年6月23日(金)

マドリッド州、ラス・ベンタスの閉鎖を否定

昨日エル・ムンド紙が、マドリッドのラス・ベンタス闘牛場が急遽閉鎖されると報じたが、マドリッド自治州は、当面そのような予定はないとコメントした。
同闘牛場は、闘牛以外にもコンサートやスポーツイベントなどに利用されてきたが、安全面の問題から、それらのイベントにも対応した改修が必要であるのは事実で、イベントを管理するマドリッド市役所から要請されている。
ただし、工事の開始や工期、さらに開催予定の興行にどのように影響するかはまだ未定という。
従って、開催が決まっている闘牛がキャンセルされる予定はないが、それ以外のイベントが行われない可能性はある模様。

バルセロナの女性、自分のアパートを「不法占拠」

バルセロナからの報道によると、同市バルセロネタの海岸近くにアパートを所有する女性が、自らの家を借りて「不法占拠」するという珍事が起きた。
この事件は、この女性が5月に、ロンドンからバルセロナに転勤してきたという、チリ―ロシア国籍の男性と賃貸契約を行った事が発端だった。
この男性の所得は950ユーロの家賃支払いに十分なものであったため、契約はスムーズに行われた。
しかしその後、光熱費の名義変更のためコンタクトをとろうとしたが、連絡がとれなかったためアパートを訪れたこの大家は、異変に気づいた。
調査の結果、このアパートが民泊サービスに掲載されており、一日200ユーロで貸し出されていることを知った。
賃貸契約書にはまた貸しや民泊目的で貸すことを禁じることが記されていたため、この男性と連絡を取ろうとしたがかなわず、警察に通報した。
しかし警察では民事であるとして相手にされず、民泊サービスの会社にも無視された。
そこで女性はこのサービスを利用して、自分のアパートに1泊の予約をして家に入り、鉤を付け替えて「不法占拠」した。
この女性は問題が解決するまでは一歩も動かないとし、早期解決を訴えた。
一方、バルセロナでは他にも、やはり店子が勝手に民泊サービスに家を掲載したとみられる大家の男性が、違反行為を犯したとして、市役所から3万ユーロの罰金を命じられたと訴えている。

ワールド・プライド開始、首都厳戒態勢

今年のワールド・プライドは、本日から来月2日まで行われるが、それに合わせてマドリッドでは厳戒態勢を敷いている。
世界中から300〜400万人が集結するといわれるこのイベントの目玉となるパレードの日には、1000人の警官を配備する。
また毎日600人の警官が配備され、地方からの応援もあわせると、その数は1万5千人以上となる。
さらに上空などからは特別部隊も警備にあたる。
交通機関については地下鉄が増便され、特にパレードの夜から翌朝にかけては一晩中運行される。
バスは通行規制が行われる地域を除いて増便され、近郊線も2日の朝は通常より早い開始となる。
一方、タクシーも、ドライバーが希望すれば制限時間以上の勤務が可能となり、期間中には特設のタクシー乗り場も設けられる。


2017年6月22日(木)

各地で高気温による警報・注意報

気象局は本日12自治州の28県に高気温による警報・注意報を発令した。
それによると、アラゴンではウエスカとサラゴサで警報が出ており、最高気温は39度に達する見込み。
またテルエルには注意報が出されている。
ナバラやカタルーニャのレリダにも警報が出ており、やはり39度まで達する模様。
一方、ラ・マンチャではすべての県で、カスティージャ・イ・レオンでもサモラとレオン以外で注意報がでている。
さらにマドリッド、アンダルシアのコルドバとハエン、バレンシア、リオハ、ギプスコアのアラバ、グラン・カナリア島にも注意報が発令されている。
ただし同局によるとこの暑さは週末にかけて徐々に緩んでいくという。

マドリッド地下鉄5番線工事、7月3日開始

マドリッド地下鉄は、5番線全線を閉鎖して行われる工事をワールド・プライド終了後の来月3日より開始すると発表した。
この工事ではカテナリーの架け替えなどのほか、カニジジェハス、トーレ・アリアス、スアンセスとアルーチェの4駅の改修工事も行われる。
マドリッド州の担当者によると、工事はシフト制で24時間毎日行われるため、工期は当初の予定より縮小され、9月3日に終了する。
尚、工事期間中には4種類の代替バスが運行されるほか、近隣の地下鉄及びバス路線も増便して対応する。

ラス・ベンタス闘牛場、工事で無期限閉鎖

マドリッドのラス・ベンタス闘牛場は今週日曜日に行われる興行を最後に、改修工事のため閉鎖される。
これはマドリッド州及び市が決定したもので、老朽化した建物を改修して安全性を向上し、コンサートなど様々なイベントの開催をよりスムーズにする目的があるという。
闘牛のシーズンは3月から10月で、本来ならこの時期毎週末闘牛が開催されるが、現在の所ウエブページで購入できるのは今週末の興行のみとなっている。
ラス・ベンタスは1929年に建設されたスペイン最大の闘牛場で、観客収容人数は2万3798人、1994年に国の文化財に指定されている。
現在の所工期の終了は明らかになっていないが、秋の闘牛祭はキャンセルとなった模様。


2017年6月20日(火)

マドリッド地下鉄、紙のチケット廃止を急きょ前倒し

マドリッド自治州の交通担当官は今年3月に、2018年までに紙製の乗車券(1回券、10回券など)を廃止すると発表していたが、ABC紙の報道によると、廃止を来月7日に前倒しする模様。
これに変わるのは、定期券に使われている非接触型カードで、駅の販売機や町中のたばこ店で購入やチャージができる。
このカードの発行手数料は2.5ユーロで10年間有効という。
尚、カードは記名式、無記名式のどちらも可能で、前者の場合は大家族割引や身障者割引などを適用できる。
同地下鉄は、ペーパーレスにより年間23万ユーロの経費削減を見込んでいる。

飲酒運転取り締まり期間中、2000人近くが陽性反応

総合交通局(DGT)は今月5日〜11日に飲酒運転取り締まり強化週間を行ったが、この間アルコールや薬物で陽性反応が出たドライバーは1626人に上った。
そのほとんどはコントロールで見つかったが、中には交通事故などにより発覚したケースもあった。
最も重篤なケースは4トントラックの運転手で、職業ドライバーの許容量の5倍のアルコールが検出された。
また、一般車両のドライバーでも、1度目の検査で陽性となり、警察官が2度目の検査を試みたが途中で眠ってしまい検査不能となったケースもあった。

「動くガウディ」の映像初公開

カタルーニャのテレビ局TV3は、同局のドキュメンタリー番組で、建築家アントニオ・ガウディが映っている映像を初めて放映した。
この映像はガウディが亡くなる約1年前の1925年に撮影されたもので、サグラダ・ファミリアの建設に関わっていた職人の娘の結婚式に出席していた。
この映像はこの娘婿の子孫によって保存されており、デジタル化もされたが、これまで放映されることはなかった。
この娘婿の孫にあたる男性によると、このオリジナルは、近年はジャムなどと一緒に冷蔵庫に保管されていたという。
ガウディの姿は何度が登場するが、唯一1人で映っているのは、カメラに向かってゆっくり歩き、近づいたところで挨拶の印に帽子を取り出し、僅かに微笑むものであった。
尚、このドキュメンタリーはサグラダ・ファミリアの進行状況についての番組で、先週日曜日に放映された。


2017年6月19日(月)

猛暑は終息も高気温続く

スペイン国内では、イベリア半島中央以南を中心に各地で40度以上の高気温が続いたが、気象局によると本日月曜日と明日はやや気温が下がるという。
首都マドリッドでは、月曜と火曜の最高気温はそれぞれ36度と33度まで下がるという。
ただし、それでも平年よりは高い気温が予測され、また水曜日以降再び上昇するとみられているため、注意が必要。
本日はコルドバなど3県で40度を超えると予測されているが、それ以外にも23県で高気温が続く模様。

ティッセンでベネチア・ルネッサンス特別展

マドリッドのティッセン・ボルネミサ美術館では、明日よりベネチア・ルネサンスの特別展を開始する。
この展示ではティツィアーノ、ティントレット、ベロネスやロトといった巨匠の絵画や彫刻など100点近い作品が世界中から集められた。
これらの作品は個人所蔵のほか、プラド美術館、国立図書館といったスペイン国内、フィレンツェのウフィツィをはじめとしたイタリアの著名な美術館、パリのルーブル、ロンドンのナショナルギャラリーなど世界有数の美術館から貸与されたもの。
尚、この展示は9月24日まで。

テネリフェ、柴崎のゴールで勝利

スペインサッカーリーグ2部のテネリフェは、昨日行われた1部昇格プレーオフで、カディスを1対0で下して勝利した。
この1点はMF柴崎岳が34分に得点したもので、総合では1対1となったものの、リーグでの順位が上位のテネリフェが決勝進出を決めた。
尚テネリフェは、土曜日にウエスカを破ってやはり決勝に進出したマドリッドのヘタフェと、1部昇格をかけて対戦する。


2017年6月16日(金)

ロエベ本店で50万ユーロ分の商品盗まれる

マドリッドの目抜き通り、グラン・ビアの8番地にある高級ブランドブティックのロエベ本店に泥棒が侵入し、およそ50万ユーロ分の商品を持ち去った。
事件は去る水曜日の早朝に起きたもので、隣接する建物の半地下階から、ロエベと接する壁を壊して侵入した模様。
水曜日の朝に出勤したスタッフが警察に通報し、現在、付近の防犯カメラが捉えた映像などから、利用された車両の割り出しなど、初期捜査が行われている。

マドリッド、各学校に猛暑への対応を委ねる

最高気温40度と言う猛暑のため、熱中症で倒れる子供達が多数あったため、マドリッドでは、各学校に適切な対応を委ねることにした。
屋外での授業を室内授業に変更したり、また、必要と見なされる場合は一日の授業時間を減らす事も有り得るとのこと。

カタルーニャ州の債務、過去10年間で378%の増加

スペイン銀行の昨日の発表によると、カタルーニャ州が抱える債務は、2007年度には157億7900万ユーロであったのに対し、今年の第1四半期には754億4300万ユーロにまで膨れ上がっており、その差額は約600億ユーロ、すなわち378%の増加となっている。
この増加額は、スペインの自治州の中では最悪の数値。
カタルーニャに次いで債務が多いのはバレンシア州の440億1100万ユーロで、過去10年間で322億500万ユーロの増加となった。
そしてこのあと、アンダルシア州(252億8500万ユーロ増)、マドリッド州(207億ユーロ増)と続いた。
増加した金額ではなく、増加率について見た場合、最も大幅に増えたのがバスクで、2007年時の6億4200万ユーロから105億1100万ユーロへと、1.537%の増加を示した。
これに続いたのがムルシアで、6億4800万ユーロから83億200万ユーロへと1.181%の増加、そしてカスティージャ・ラ・マンチャ、カンタブリア、アラゴンなどが500%以上の増加となった。


2017年6月15日(木)

ワールド・プライド開催期間、マドリッドのホテルは満室

今月23日から7月2日にかけて首都マドリッドで開催されるワールド・プライドの影響で、マドリッド州内のホテルは同期間の稼働率がほぼ100%に達している。
また、マドリッド州内だけに止まらず、トレドなどの近隣都市にまでその影響は及んでいる。
マドリッド市内で、合法的に運営されている全ホテルが持つ宿泊可能人数は83.300人、そしてマドリッド自治州まで広げると、その数は152.000人となるが、すでにこれらは予約済みとなっており、違法宿や周囲の他府県が持つホテルへも予約が殺到している。
これにより、宿泊費用も高騰しており、ホテルによっては普段の値段の5倍に達しているところもある模様。

バスク警察、欧州警察情報共有システムに参加

内務省は、バスク警察エルツァインツァを、欧州警察情報共有システムとテロ対策情報共有システムに参入させることを決定した。
これにより、エルツァインツァはこれまでアクセス出来なかった様々な情報を閲覧したり、入手した情報を欧州各国の警察機構へ提供する事が可能となる。


2017年6月13日(火)

バカンスシーズンに向けて警備増強

スペイン内務省は昨日、夏のバカンスシーズンに向けて、観光地を中心に警官の配備を増強すると発表した。
これは毎年行われているが、今夏は昨年の2倍にあたる2639人で警備に当たる。
配備されるのはマドリッド、ガリシア、アストゥリアス、カンタブリア、バレンシア、アンダルシア、カナリアスとバレアレスで、期間は7、8月のハイシーズンであるが、バレアレスの場合は9月まで延長される。
またカナリアスのハイシーズンは、本来夏ではないが、今回は特別に増強される。
一方、観光・エネルギー省は、観光客向けの携帯用アプリケーション「アラート・コップス」の新バージョンを発表し、観光客が犯罪などに巻き込まれた場合、直ちに警察に通報しコミュニケーションができるよう、様々な言語に対応している。
またこのアプリを使って、写真やビデオを送信する事により、犯罪捜査をよりスムーズにできる。

今週いっぱいは猛暑続く見通し

気象局によると、昨日に引き続き本日も各地で高気温に達し、最低気温も20度を下らない地域が多いという。
引き続き高気温による警報が出ているのは、エクストレマドゥーラのカセレスとバダホスのみであるが、注意報に関しては、アンダルシアのグラナダ、コルドバ、ハエン、アラゴン、ラ・マンチャ全域、カスティージャ・イ・レオンのアビラ、セゴビア、サラマンカ、バジャドリ、サモラに出されている。
またカタルーニャのバルセロナ、ジローナ、レリダ、タラゴナ、マドリッド、ナバラ、マジョルカとメノルカなどにも同注意報が出されており、引き続き警戒を呼び掛けている。

マドリッド市、ストリートミュージシャンのオーディション廃止を検討

マドリッド市役所は、ストリートミュージシャンに関する条例の改正を検討している。
このうち、ミュージシャンが許可を受けるためにはこれまでオーディションを受ける必要があったが、これが廃止される模様。
一方時間制限は継続されるが、エル・パイス紙の報道によれば、住宅地の場合は日〜金曜は午後8時(夏季は午後9時)まで、土曜日は午後10時(同午後11時)まで、商業地に関しては毎日午後10時(同午後11時)まで、という案が検討されているという。
尚、この条例はアナ・ボテージャ前市長の時代に制定された。


2017年6月12日(月)

24県で高気温による警報・注意報

気象局は本日、24県に高気温による警報・注意報を発令した。
特にカセレス、バダホス、セビージャ、コルドバ、ハエンとトレドでは警報が出されており、最高気温は40度に達する見込み。
アンダルシアでは上記以外にグラナダとウエルバで同注意報が出ているほか、カディスには強風注意報が発令されている。
またラ・マンチャでは、トレドの警報以外にクエンカとグアダラハラに注意報が出ている。
一方、それ以外の地域では、マドリッド、カタルーニャ、カスティージャ・イ・レオンやアラゴンでも各地で注意報が出ている。
各自治体では、日光をなるべく避け、十分な水分補給をするなどの対策をとるよう呼び掛けている。

AVE、2019年までに全ての路線にWiFi設置

勧業省は、2019年1月までに高速鉄道AVEのすべての路線にWiFiサービスを設置すると発表した。
このサービスは2016年初旬にマドリッド―セビリア間で開始されており、2019年までに徐々にサービスを拡大していく。
車内でWiFiに接続するには専用のアプリケーションをダウンロードする必要があり、その後、2種類のサービス、ベーシックとプレミアムから選択する。
料金はプレフェレンテクラスの乗客と+Renfe会員は無料だが、それ以外は一度の乗車につきベーシックは2ユーロ、プレミアムは4ユーロとなっている。
尚、プレミアムでは、テレビで放送されている番組をダイレクトに視聴できるため、車内でサッカー観戦なども可能となる。

ナダル全仏オープン10勝目、世界から称賛の声

昨日決勝が行われたテニスの全仏オープンで、マジョルカ出身のラファエル・ナダルがスイスのバブリンカをストレートで下し、3年ぶり10度目の優勝を飾った。
ローランギャロス10勝は史上初とあって、スペイン国内だけでなく他のヨーロッパ諸国を始めとする海外のメディアにも大きく取り上げられた。
イタリアのスポーツ紙は彼を「宇宙人」と評し、一般紙でも「クレーコートの伝説」というタイトルで大きく取り上げられた。
一方、英国のメディアは、「ナダル、スポーツ界の不死鳥」「驚異的」などといったタイトルを掲げた。
さらに開催地フランスのメディアも、「このクレーコートは永遠に彼のものである」「スポーツ界の伝説の仲間入り」などと称賛を惜しまなかった。


2017年6月9日(金)

カタルーニャ独立を問う住民投票、10月1日に開催か?

本日、カタルーニャのプーチデモン州知事は、カタルーニャ独立の賛否を問う住民投票(違憲)を10月1日に行なうと公式発した。
また、その際、住民に問われる質問の内容は「カタルーニャが共和制の独立国となることを希望しますか?」というもの。
同住民投票を行なう権利は地方議会には無く、すでに違憲判決と同プロセスの停止命令が憲法裁判所より出されているが、今回の発表にあたってプーチデモン州知事は、スペイン中央政府から受けるであろう阻止行為をどのように回避するかについてはノーコメントだった。
今、カタルーニャ議会によるこの発表に対する、スペイン中央政府からの反応が待たれている。

カタルーニャの公務員、上司からの違憲命令への対応プロトコルの指示を要請

カタルーニャ州議会が、憲法裁判所の判決に背く形で独立の賛否を問う住民投票開催の日時を発表したのを受け、カタルーニャ公務員組合には、各方面で働く公務員から、上司から違憲と思われる命令を受けた場合の対応について、指示を仰ぐ問い合わせが次々と寄せられている。
昨年、同様に中止命令を受けながらも行なわれた仮住民投票の際、投票箱が置かれたカタルーニャ各地の学校の中には、違憲行為であるとして校門の鍵を開けず、投票目的での校舎の提供を拒絶するところもあったが、カタルーニャ州議会の主要メンバーより直接、脅迫電話を受けるなどの事件があった。
今回10月1日に、もしも憲法裁判所に逆らう形で住民投票が行なわれた場合、同様に違憲命令や脅迫行為が見られる可能性があるため、その場合の対応策を求める声が続出している。
カタルーニャ公務員組合はこれに対し、違憲と思われる命令を受けた場合は、必ず口頭では無く書面での通知を要求するように指導している。
また、必要と思われる時には、警察や裁判所に通達するよう指示している。


2017年6月8日(木)

サンタマリア副首相: カタルーニャの独立投票は有り得ない

カタルーニャのプーチデモン州知事が昨日、カタルーニャ独立を問う住民投票開催の日時と、その質問内容の詳細を今週の金曜日に発表すると述べたのに対し、ちょうどバルセロナを訪問中であったサンタマリア副首相は、住民投票の日時や詳細が発表されたとしても、投票は行われないとし、カタルーニャ州政府が最近、特に過激化している事を指摘した。
また、「住民投票詳細を公開する」と何度発表をしようが、また、何度それを遅らせようが自由だが、最終的に住民投票が開催される事はあり得ないと断言。

サンタンデール銀行、ポプラル銀行を1ユーロで買収

スペイン国内における6大銀行の一つ、バンコ・ポプラルが事実上倒産した。
先週より、Moody’sやDBRSなどによる同銀行の信頼性は最低ラインにまで格下げされ、投資家や預金者による資本の引き上げが相次いでいた。
経済界への大きな影響が出る前に早急な対処が求められる中、欧州中央銀行管轄の統一監査機関とスペイン政府との共通の判断により 、同銀行を売却し、健全運営がなされている他の銀行に委ねる事となった。
これにより、バンコ・ポプラルの価値はゼロユーロとなり、これをスペインのサンタンデール銀行が、シンボリックに1ユーロという価格で買収することになった。
サンタンデール銀行による買収が決定したのは今朝の6時半ごろで、その時点で、バンコ・ポプラルは事実上消滅し、株主や債券主はその権利を100%失う事となった。
同時に、僅か1ユーロと言うシンボリックな価格でバンコ・ポプラルの新しいオーナーとなったサンタンデール銀行は、旧バンコ・ポプラルの経営状態を正常化するために必要であるとして、7千億ユーロの資本金の増資申請を行なった。
経済・産業大臣であるルイス・ギンドス氏は、今回行なわれた対応について、公費を費やす事無く、また他の銀行をはじめ、社会全体への影響の拡大も最小限に抑えることが出来たと評価。


2017年6月7日(水)

ロンドンのテロで行方不明だったスペイン人男性の死亡を確認

先週末にロンドンで起きたテロで、テロリストの攻撃を受けていた女性を救うため、テロリストに立ち向かったスペイン人男性、イグナシオ・エチェベリア氏の死亡を確認したとの知らせが、英国政府よりスペイン政府、そしてその遺族へと届けられた。
遺族は英国政府に対し、早急に遺体と会わせてくれるよう要請しているが、早くても金曜日以降になる模様。

プーチデモン氏、今週金曜日に住民投票の日時と質問事項の詳細を発表

カタルーニャのプーチデモン州知事は、カタルーニャ独立を推し進めるJxSi党、CUP党の州議会議員全てに対し、今週の金曜日、午前9時45分に招集をかけた。
その場において州知事は、知事選の際の最大の公約、すなわちカタルーニャの独立の賛否を問う住民投票開催の日時と、その質問内容の詳細について発表するとのこと。

当選したクリスマス宝くじを拾い、換金した女性に有罪判決

2014年12月に、拾った宝くじが当選くじである事を知り、裏面に鉛筆で書かれていたメモ書きを消して自身の所有物として換金した女性に対し、有罪判決が下された。
女性は換金後、税金を差し引いた金額、320.580ユーロの全額返還を命じられると共に、1.080ユーロの罰金を科せられた。
担当した裁判官によると、当選くじの裏にあったメモ書きを消して換金したあたりに意図的なものが認められ、横領罪に値するとのこと。


2017年6月6日(火)

外国人観光客、最も増加したのはマドリッド

国家統計局(INE)によると、今年1月から4月までにスペインを訪問した外国人観光客が最も増加したのはマドリッドで、21.9%増だった。
ただし、訪問者数では海辺のリゾート地であるカナリアス、カタルーニャやアンダルシアが上位を占めた。
またツーリストあたりの一日平均消費額もマドリッドが223ユーロで、カタルーニャ(172ユーロ)やバレアレス(135ユーロ)を上回った。
しかしながらこのデータには、旅行者の居住地からの交通費も含まれている。
カナリアスなどの海辺のリゾート地を訪問するのはドイツ、フランス、英国などが大多数であるのに比べ、海のないマドリッドを訪問するのは米国以外のアメリカ大陸からの旅行者が多い。
遠隔地からの交通費はより高額であるため、他のリゾート地よりも数値が高くなっている。
それでもマドリッドの観光客が増加傾向にあることは事実で、宿泊施設や飲食店などのサービス業が好景気に沸く一方で、観光地付近の住民からは、騒音などに対する苦情も増加している。

ロンドンテロ、被害者救助のスペイン人男性、依然不明

先週土曜日にロンドン市内で起きたテロ事件に巻き込まれたスペイン人男性が、依然行方不明となっている。
この男性は現地在住でマドリッド出身のイグナシオ・エチェベリアさん(39歳)。
エチェベリアさんは、付近の公園でローラースケートをした後事件現場に遭遇、ナイフで襲われている女性を見て、 乗っていた自転車から降りて、スケートで犯人に襲い掛かったが、逆に他のテロリストに攻撃されている姿が目撃されている。
一緒にいた友人らがその後付近を捜したが、エチェベリアさんの姿はなく、彼の所持品もなくなっていたという。
やはり現地在住の兄弟が負傷者の入院している複数の病院を訪れたが、現在は立ち入り禁止となっているため、安否の確認はできていない。
これに対しスペイン政府は英国外務省と接触し、迅速な対応を要請している。

ベラスケスと判明の作品、プラドで展示開始

マドリッドの国立プラド美術館では昨日よりベラスケスの「フェリペ3世の肖像」を展示している。
この作品はスペイン絵画の専門家ウィリアム・B・ジョーダン氏によって昨年寄贈された。
同氏はこの作品をロンドンの絵画オークションで購入、そこでは「ある男の肖像」と題されていた。
同氏はこの作品がベラスケスのものである可能性が高いと判断し、プラドで修復と研究が行われた結果、「モリスコスの追放」と関連した作品であるとの結論に達した。
この作品は同美術館のベラスケス展示室に他の作品とともに公開されている。


2017年6月5日(月)

DGT飲酒運転取り締まり強化週間開始

総合交通局(DGT)は、本日より飲酒運転取り締まり強化週間を開始した。
これは、先月16日にフアン・イグナシオ・ソイド内務大臣が、飲酒運転の罰則強化を発表して以来初めてのキャンペーンとなる。
この罰則は、2年間で2回以上飲酒や薬物を服用して運転していることが発覚した場合、保健省によりアルコールや薬物中毒の検査が行われ、陽性の場合はリハビリを受け、回復した事が証明されるまで免許停止処分になるというもの。
尚このキャンペーンは11日まで行われる。

マドリッド市内、男性同士が手を繋ぐ信号機設置へ

マドリッド市では約3週間後に控えたワールド・プライドを前に、市内の信号機のデザインをLGBT仕様に変更すると発表した。
デザインは同性同士が手を繋いでいるもので、LGBTへの差別をなくすキャンペーンの一環となる。
同市によると、市内数か所に設置する予定だが、その数はまだ発表されていない。
また、一部の横断歩道もLGBTのレインボーフラッグにちなんで虹色に塗ることも検討しているという。

作家のフアン・ゴイティソーロ氏死去

カタルーニャ出身の作家フアン・ゴイティソーロ氏が昨日、モロッコのマラケシュの自宅で死去、享年86歳。
ゴイティソーロ氏は2014年にスペイン語文学では最も重要とされるセルバンテス賞を受賞した。
1931年バルセロナ生まれ、フランコ独裁政権時代にパリに亡命、1997年よりマラケシュに居住していた。
「サラエボ・ノート」などの作品で知られる。


2017年6月2日(金)

5月の失業者数、11万1908人減少

雇用・社会保険省の発表によると、先月の失業者数は11万1908人減少した。
5月としては2005年以来最も高い減少率となった。
これらの数値を業種別でみると、すべての職種で下がっているが、特にサービス業と建設業で減少している。
また、男女別でみると、どちらも減少したが、男性の減少率(マイナス4.4%)が女性(マイナス2.2%)を上回った。
自治州別では、やはりすべての州で下がったが、特にバレアレス、アラゴンとアンダルシアで減少している。
同省ではこの結果を評価しているが、労働組合などは雇用契約が短期で不安定であることを批判している。

マドリッド地下鉄、労組にスト中止を要請

昨日、マドリッド地下鉄の運転士が所属する労働組合が、今月末から来月初めにかけてストライキを発表したことを受け、同地下鉄はその中止を要請した。
同地下鉄の担当者は、ストの期間がマドリッドで開催されるワールド・プライドと重なり、これまで行われてきた部分ストではなく、ノンストップで行われることから、「完全に脅迫行為である」と批判した。
さらに期間中、特にパレードの行われる日は付近で交通規制が行われるため、地下鉄ストは世界中から集まる多くの人の移動に混乱をきたすと指摘した。
一方で、万が一ストが決行された場合は、十分なミニマムサービスを制定し、混乱を最小限にとどめるよう努めるとコメントした。

アリカンテ、海辺の監視員がスト

スペイン有数の夏のリゾート地の一つであるバレンシア州アリカンテの海岸で、シーズン初日から監視員らのストライキが行われている。
このストライキは、コストや人員削減による労働条件の悪化を訴えるもので、「同市はリゾート地として十分な投資を行っていない」と批判している。
一方の市側は、人命にかかわる件で制定された70%のミニマムサービスを満たしていないと批判している。
これらの海岸では、水質や天候などの条件が満たされているにも関わらず遊泳禁止の赤旗が掲げられ、監視員らは海沿いからやや離れた救護室に詰めており、見張り台や監視用の椅子に座っている監視員の姿は見られないという。
尚、このストは現在無期限で行われている。


2017年6月1日(木)

住宅ローン契約、20%増

国家統計局(INE)によると、3月の住宅ローン契約数は2万7720件で、前年同月比20%の増加となり、3月の数値を2月と比較しても、3.9%増加した。
また平均契約額は11万4469ユーロで、こちらも前年同月比27.9%増加している。
一方、これらの数値を自治州別でみると、カナリアス以外の全ての州で上昇したが、特にバレアレス、アストゥリアスとカンタブリアでの上昇率が高かった。

前国王のフェラーリ2台、再び競売へ

フアン・カルロス前国王によって税務省に寄贈された高級車フェラーリ2台が、明日より開始される競売にかけられる。
これらのフェラーリは、2011年にアラブ首長国連邦でF1レースが開催された際に、同国の首相から前国王に贈与されたもの。
2015年にも競売が試みられたが、落札者はいなかった。
車種はどちらもFFで、一台はブラックで19万5000ユーロから、もう一台はシルバーグレイで18万ユーロから。
これらの合計金額は前回の競売の約半額となる。
尚、競売の期間は明日から今月28日までとなっている。

マドリッド地下鉄運転士、再びストへ

マドリッド地下鉄の運転士が所属する労働組合は、新たなストライキを通達した。
今回のストは今月28日の13時から7月2日の24時までで、これまでと違いノンストップで行われる。
尚、この時期はワールド・プライドの開催時期と重なり、特に今年はマドリッドが世界最大規模の開催地となるため、200万人以上が首都に集結すると見込まれている。
このため同地下鉄では、パレードが行われる7月1日は24時間営業を予定していた。


2017年5月30日(火)

5月の消費者物価指数、1.9%

国家統計局(INE)は、今月の消費者物価指数の暫定値を本日発表した。
それによると、今月の数値は前年同月比0.7ポイント下がって1.9%だった。
また4月と比較しても0.1ポイント下がっている。
INEではこの理由について、主に燃料費の下落とセマナサンタの終了に伴い、パッケージツアーが値下がりしたことによるとみている。
尚、最終的な数値は来月13日に発表される。

バルベルデ氏、バルサ監督に就任

サッカースペインリーグ1部のFCバルセロナは昨日、来季の新監督にエルネスト・バルベルデ氏を起用すると発表した。
バルベルデ氏は、1988年から90年までバルサに所属、その間8ゴールを記録した。
今期まではアトレティック・デ・ビルバオの監督を務め、好成績を収めた事が評価され、ルイス・エンリケ前監督がシーズン中に今季限りで辞任する事を表明した直後から新監督の有力候補として名前が挙がっていた。

各地でタクシーのスト開始

全国の大手タクシー組合は本日、大都市を中心に各地でストライキを開始した。
これは、ドライバー付レンタカーサービスが、違法行為を行っていると訴えているもので、都市や地域によってストライキの時間帯は異なっている。
首都マドリッドでは午前6時から12時間のサービス停止が予定され、バラハス空港には、いつもなら列を作って客待ちをするタクシーの姿は全く見られず、何も知らずに到着した利用者に対し、空港係員が地下鉄や近郊線の利用を薦める姿が見られた。
マドリッドでは正午にデモ行進が予定されており、アトーチャ駅から国会議事堂まで行進する。
一方バルセロナではストが24時間予定されており、空港や駅などで混雑が予測される。


2017年5月29日(月)

イベリア、GDS発券のチケットにチャージ

イベリア航空は、旅行会社各社に対し11月1日以降旧予約システムGDSによって発券された航空券には9.5ユーロの割増料金を適用すると通達した。
尚、これらの旅行会社が新システムNDCで発券した場合はその限りではない。
一方、イベリアと合併している英国のブリティッシュ航空も同様の措置を発表しており、11月1日から8ポンドの割増を適用するとしている。
同社はこれについて、パートナーである旅行会社に対して様々な販売システムへの対応を続け、GDSによる販売も継続するとしたうえで、旧システムは非常にコストがかかると説明している。
欧州ではドイツのルフトハンザグループが2015年より旧システムによる発券に対して16ユーロの割増を適用している。

4月の小売店の販売、1%減少

国家統計局(INE)の調査によると、先月の小売店の売り上げは前年同月比1%減少した。
ただし内訳をみると、下がったのは中小の小売店のみで、大手企業は1.5%増加している。
これらの数値を自治州別でみると、9州で増加し8州で減少したが、特にバレアレス、カナリアスとリオハで増加し、パイス・バスコ、カタルーニャとセウタで最も減少している。
また、品目別では食料品の売り上げは増加したが、それ以外のものは軒並み下がっている。

バルサ、国王杯優勝も祝勝は控えめ

先週土曜日にマドリッドのビセンテ・カルデロンサッカー場で行われた国王杯の決勝で、FCバルセロナがアラベスを3‐1で下し優勝した。
バルサはエースのメッシやネイマールの活躍で3点を奪取、一方初優勝を狙ったアラベスも1得点を入れて健闘したが、及ばなかった。
優勝決定直後には、バルセロナのカナレタスの噴水にファンが詰めかけて祝った。
しかしながら今シーズンはリーグ優勝を逃し、チャンピオンズリーグでも決勝まで残ることができず、世界的な強豪としてはあまりぱっとしなかったせいか、集まった人数は比較的少なかった。
また、チームとしても特に祝賀会などは行わず、選手たちはマドリッドから直接それぞれのバケーション先に向かった。


2017年5月26日(金)

グラン・ビア − スペイン広場大改造プラン 2018年1月に開始予定

スペインの首都マドリッドのシンボル的エリアとも言えるグラン・ビアとスペイン広場の大改造工事が、来年1月より開始される。
マドリッドのマヌエラ・カルメナ市長はこれまでに、スペイン広場をどのように改造するのが良いか、複数の選択肢を提示してマドリッド市民にアンケートを行い、投票の結果、最も人気のあったスタイルでの大改造が行われる。
また、グラン・ビアについては、基本的に両サイドの歩道幅がこれまでの2倍程度に広げられ、車道部分については、カジャオ広場を中心にして、そこからスペイン広場までの区域と、そこからシベレス広場方面への区域とに分けてデザインされる事となった。
カジャオからスペイン広場にかけての区域は各方向、2車線ずつの車道となり、どちらも1車線はバスとタクシー専用路線となる。
そして残りの1車線は車、バイク、自転車などで共用する事となるが、最高速度が30キロに制限され、ここを通行出来る車は地域住民の車と、大気汚染の少ないエコカーのみに限られる。
また、カジャオからシベレス広場方面へ伸びる区域については、少し勾配があるため、自転車ユーザーのことを考慮し、先述の各種路線に加えて、登りとなる方向のみ、自転車専用道路が作られるとのこと。
これら大改造工事は2018年1月から開始され、約8か月間続く見込みで、これに伴う予算は500万ユーロ。
工事開始時期は年内とすることも可能ではあったが、クリスマスシーズンに重ならないために1月の開始とした、とマヌエラ・カルメナ市長は語る。

マドリッドのタクシー、5月30日に12時間スト

マドリッドのタクシー連盟は来る5月30日、午前6時から午後6時までの12時間ストライキを行なうことを発表した。
同連盟によると、UBERやCABIFYなども含めると、マドリッドで稼働しているタクシーやそれに類似する旅客サービス車の数は、法的に認められる台数の4倍にも達しているとのこと。
同ストライキに伴うデモ行進は、当日の正午、アトーチャから始まり、プラド通りを北上し、プラサ・デ・カノーバス・デ・カスティージョまで続く予定。

バスク、アラバ県の人口の10%が国王杯決勝の応援へ

明日、5月27日にマドリッドで行われるサッカー国王杯決勝戦は、FCバルサとデポルティーボ・アラベスの両チームによって競われる。
アラベスにとって、タイトルをかけた決勝戦に出るのは、今から16年前にドイツのドルトムントを相手に戦ったUEFAカップに続いて、今回が2度目。
同チームにとっては歴史に残る大イベントであるだけに、地元、バスクはアラバ県の県都、ビトリアから大勢の応援団がマドリッドに駆けつける模様。
ビトリアは人口245000人の街で、そこからおよそ25000人の応援団の移動が予定されており、その比率は実に、街の人口の10%以上に達している。
対するFCバルサは、ヨーロッパでも強豪チームとして知られるが、今シーズンはリーグ優勝ならず、また、チャンピオンズリーグも8強入り止まりに終わり、タイトルを得る可能性としては、明日の国王杯が最後のチャンスとなる。


2017年5月25日(木)

マンチェスターでのテロを受け、スペインはテロ警戒レベル4維持を確認

スペインは2015年6月26日以降、1〜5まであるテロ警戒レベルの中でレベル4を維持して来たが、先日のマンチェスターでのテロを受け、今後も引き続き同レベルを維持する事を確認した。
フアン・イグナシオ・ソイド内務大臣によって招集されたこの会議には、国家情報局、軍情報局、国家警察、治安警備隊などのテロ対策最高責任者や、カタルーニャ警察、バスク警察の高官などが出席した。
スペイン国内では、2015年6月26日に警戒態勢がレベル4に上げられて以来、164人のジハーディストが、また、2015年1月以降で見ると212名のジハーディストが事前に逮捕されており、テロの発生を防いでいる。

ジュンケラス、断絶法案は嘘であると主張

去る月曜日にエル・パイース紙によって公開されたカタルーニャ州議会の秘密文書「スペインとの断絶法案」に記されていた、スペインからの「一方的な独立システム」は、全くの嘘であると、ジュンケラス・カタルーニャ州副知事がオンダ・セロ ラジオ局のインタビューで語った。
しかし、同法案の存在が事実上知られている中、エル・パイース紙によって公開された書類とは異なる別のバージョンが存在するのかどうかについては、発言を避けた。

マドリッド、6月12日よりゴミ回収ストライキ

首都マドリッドのゴミ回収サービスは、6月12日以降、無期ストライキに入る予定。
原因は、マドリッド市と契約を持つ数社の間で、契約条件の交渉ルートを一つにまとめることに同意しない会社が2社存在することで、これら2社は、それぞれの会社独自での市との交渉を主張している。
しかしながら、それら2社の社員も含め、同業界の労働組合は、独自の交渉ではなく、全体でまとまった唯一のルートでの市との交渉を希望しており、この実現を求めてのストが予定されている。

FCバルセロナのメッシー選手に最高裁が有罪判決

スペインのサッカーチーム、FCバルセロナのリオネル・メッシー選手は脱税の罪に問われ、バルセロナにあるカタルーニャ州裁判所から有罪判決を受けたあと、最高裁に上訴していた。
州裁判所は、その判決で420万ユーロの納税と200万ユーロ強の罰金、そしてメッシー選手とその父親に対し、それぞれ21カ月の懲役を命じていたが、昨日、最高裁はこれら前判決を正と見なし、裁判開始前に脱税した金額については素直に納税したことを評価して、父親の懲役期間のみ、21カ月から15カ月に軽減するとの判決を下した。
これにより、メッシー選手の有罪は確定したが、実際に21か月間服役するかどうかは今後の決定となる。
通常、初犯の場合、懲役2年以下の判決であれば、服役を免れることが多い。


2017年5月24日(水)

カタルーニャ、61%が一方的な独立を拒絶

カタルーニャ州政府が、違憲判決を受けたカタルーニャ独立の賛否を問う住民投票開催を、 スペイン政府が最後まで許可しなかった場合の対応策をすでに準備していた事が、 先日のエル・パイース紙が公開したカタルーニャ州政府秘密文書により明らかになった。
カタルーニャ州議会は、中央政府の阻止により最終的に住民投票開催が 不可能となったその時点で、その賛否を議会にかける必要も住民の意図を 確認する必要も無しで、自動的にスペインからの独立を宣言すると言う 州法案を用意しており、この法案そのものの決議は、議会で読み上げるだけで 効力を発すると言うシステムになっている。
 実際には、この一方的な独立宣言については、独立反対派政党のみならず、 独立賛成派の政党の中でも賛否両論に分かれており、一部の極端な 独立派メンバーのみがこれを支持している。
エル・パイース紙がその入手に成功し、公開したこの秘密文書への カタルーニャ住民の反響は大きく、この一部の政治家によって内密に 進められてきた「一方的な独立宣言の自動稼働システム」について、 拒絶反応が現れており、最新の統計によると、「一方的な独立」に賛成する 人は僅か35%で、反対する人の割合が61%に達した。
また、議会や住民への意思確認の必要も無く「一方的な独立」が自動的に 成立すると言うシステムについては、67%がノーと答えている。

マドリッド市、サンティアゴ・ベルナベウスタジアムの改装工事にゴーサイン

前マドリッド市行政より許可を得ていたレアル・マドリッド・フットボール・クルブのホームスタジアム、 サンティアゴ・ベルナベウサッカー場の改装工事は、Ahora Madrid党のマヌエラ・カルメナ市長 率いる現マドリッド市行政によりストップがかけられていた。
しかし本日、現市行政より改装工事にゴーサインが出された。
正式な認可は来週の市議会で行われる予定で、改装工事は年内にも開始される模様。
工費は4億ユーロで、工期は39カ月とのこと。

バレンシア、公務員の半数がバレンシア語を話せず

バレンシア州では、新条例により、今年の11月23日より公共サービスの場における 接客用第一言語がバレンシア語となる。
これは、市民に対する案内は全て、まずはバレンシア語で行ない、必要に応じて スペイン語に変えることを意味する。
ところが、バレンシア州が行った調査によると、同州で働く公務員の バレンシア語のレベルは非常に低く、次のような結果が報告されている。
まず、「バレンシア語で話しかけられたら理解できますか?」と言う質問に対し、出来ると 答えた人は56.7%、だいたい判ると答えた人が36.2%。
次に、「バレンシア語を読めますか?」と言う質問ではイエスと答えた人が 43.1%、だいたい読めると答えた人が37.5%。
続いて、「バレンシア語を話せますか?」と言う質問にイエスと答えた人が 26%、だいたい話せると答えた人が31.3%。
そして、「バレンシア語を書けますか?」と言う質問では、イエスと答えた人が 僅か14.8%、だいたい書けると答えた人が31.3%だった。
 また、バレンシア州のアリカンテ、カステジョン、バレンシアと、都市別に それぞれの公務員を比較した場合、市民からバレンシア語で尋ねらた時に どう対応するかと言う質問に対し、バレンシア語で返事をすると答えた人の 割合が、アリカンテ、カステジョン、バレンシアの順にそれぞれ50.4%、 89.1%、77.4%となり、 スペイン語で返事をすると答えた人の割合が それぞれ47%、8.5%、18.6%となった。
 結果として、バレンシア州で働く公務員の平均をとると、その54.1%が バレンシア語を書く事が出来ず、また、42.7%が話す事が出来ないと言う 状況であり、今年の11月からこれらの職員にバレンシア語による対応を 義務付けることは、非現実的であるとの見方が強い。


2017年5月23日(火)

イビサ空港の清掃スト解除

先週火曜日より行われていたイビサ空港の清掃員によるストライキは、昨日夜の労使交渉で合意に達し、解除となった。
それによると、清掃員らは倒産した請負業者による未払い分の大部分を新規入札の企業から受け取ることで合意した。
また、クリスマス時期の賞与も一部前払いされるという。
約1週間にわたる清掃ストにより、同空港ではゴミが山積し悪臭も立ち込めたため、衛生上の問題から閉鎖も検討されていた。

バラハスの預け荷物ラッピング会社、AENAを告訴

マドリッドのバラハス空港内で、スーツケースなどの預け荷物のラッピングサービスを提供する企業が、空港を管理するAENAを告訴した。
それによると、この企業は契約金を支払い正式な営業権を与えられているが、近年無認可の違法サービスが空港内で横行しており、売り上げが大幅に減少したという。
この企業はこれらの違法行為を規制するようAENAに再三訴えたが、何も対処をしていないとのこと。
同社の社長は、個人ではこのような規模のサービスを提供するのは困難であり、バックにマフィアがついていると断言、AENAとの癒着を示唆するような発言も行っている。
一方のAENAは、これらのサービスは同空港のパブリックゾーンで行われており、同社の管轄ではないとしたうえで、それでも規制を試みており、自分たちはむしろ被害者であると訴えた。

バルサの元会長、資金洗浄疑惑で逮捕

サッカースペインリーグのFCバルセロナのサンドロ・ロセル元会長が本日、マネーロンダリングなどの容疑で逮捕された。
また、元会長の妻も同容疑で逮捕されているという。
容疑は、ブラジルのナショナルチームの肖像権において不正に手数料を受け取り、資金洗浄を行ったというもので、現在も元会長の自宅兼事務所の家宅捜査が続けられている。


2017年5月22日(月)

PSOE党首選、サンチェス氏圧勝

昨日投開票が行われた野党第一党社労党(PSOE)の党首選で、ペドロ・サンチェス前代表が50%近い票を獲得して圧勝した。
2位は、スサーナ・ディアスアンダルシア州知事で、サンチェス氏に10ポイント近く差をつけられた。
また元バスク州知事のパッチ・ロペス氏の得票率は10%程度にとどまった。
ディアス氏は前評判も高く、フェリペ・ゴンサレス、ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロといった 歴代首相をはじめとした、党の歴史的重鎮のほとんどの支持を受けていたが、過去の栄光に固執する古い体質を嫌った党員の票がサンチェス氏に集まったとみられる。
当確後に会見を行ったサンチェス氏は、党の再編と団結を誓った。
しかしながら、単独で会見したディアス氏は硬い表情で、「協力」という言葉は使ったものの、サンチェス氏への祝福の言葉どころか、その名前を発することもなかった。
尚、投票率は80%を超える歴史的な数値となった。

マドリッド中心部、10軒に1軒がツーリスト用宿泊所に

マドリッド市の調査によると、同市中心部のセントロ地区ではほぼ10軒に1軒の住宅がAirbnbなどを介したツーリスト向けの宿泊施設となっている。
同市によると、これにより同地区の賃貸料が高騰しているという。
また、短期滞在のツーリストによる騒音や公共ゾーンの不適切な使用などにより、住民の不満も増大している。
同市ではAirbnbなどと協議し、これらの施設の年間賃貸日数の制限や、税金の徴収などを検討している。

イビサ空港の清掃スト、労使交渉決裂

先週火曜日から始まったイビサ空港の清掃員によるストライキにおいて、昨日午後労使交渉が行われたが、空港管理会社の提案を不服とした労働組合との交渉が物別れに終わった。
管理会社側は、1カ月分の給与の支払いと新たに契約した請負業者から1カ月後に残り2カ月分を受け取ることを提案した。
しかしながら労組側は、未払い分をいつ、どれだけ支払ってくれるのかを文書で受け取らない限りは、どのような提案も受け入れられないとした。
尚、スト開始から1週間近くが経過した同空港ではゴミが散乱し、閉鎖されたトイレからは悪臭も漂ってくるという。


2017年5月19日(金)

イビサの空港、清掃スタッフのストライキにより一時閉鎖の可能性も

イビサ島の空港では、清掃スタッフのストライキが始まって3日が過ぎたが、一昨日の水曜日、同空港が組合側との話し合いを進める代わりに、他の清掃業者を使ってターミナル内にたまったゴミを処理しようとしたため、現清掃スタッフらはそれまで行っていたミニマムサービスの停止に踏み切った。
これにより、イビサの空港内の衛生環境は最悪の状態となり、一時的な閉鎖の可能性すらある模様。
清掃スタッフは、すでに3か月もの間給料を受け取っておらず、空港の利用者に対し、「3か月間、給料の支払いが行われていません。援助をお願いします。」と書いた紙と箱を置いて、ツーリストからの金銭的援助を請うまでに至っている。

バルセロナで殺人犯が逃亡、危険人物として市民に警報発令

今日14時ごろ、バルセロナのビラノバ・イ・ラ・ジェルトルにある裁判所から、カタルーニャ警察によって護送中であったモロッコ国籍の男性(24歳)が逃亡。
男は殺人罪他、幾つかの罪歴を持っており、「危険度高」と見なされている。
身長が1.8M、体重90キロ程度で、逃亡時の服装は濃いグレーのシャツと暗い色のズボンだったとして、市民に注意と協力を呼び掛けている。


2017年5月18日(木)

国際博物館の日

本日、5月18日は国際博物館の日となっており、世界各国で入場無料となる博物館、美術館、科学館、水族館などが多い。
しかしながら、スペインを含む多くの国々では、この記念日に限らず常に入場無料、または各種割引を行なっているモニュメントも多く、2014年度のスペインを例に挙げると、国立のモニュメントが受け入れた5800万人の入場者の内、10名中6名が無料で入場している。
また、全体の15%が何等かの割引を受けており、結果として正規料金を支払って入場した人の割合は、僅か25%となっている。
調べによると、ヨーロッパ諸国の中で、入場者数全体の中で無料入場者が占める割合は次のとおり。
最も無料入場者の割合が多いのがスロベニアで全体の67.7%が無料。
これにスペインの60.7%、ルクセンブルクの56.4%、イタリアの53.9%、フィンランドの52.4%、フランスの51.4%、ノルウェーの51%、ポーランドの45%、ハンガリーの42%、レトニアの40%、ポルトガルの39.4%、チェコの28.4%、ブルガリアの26.2%、クロアチアの23%、オーストリアの20.8%、エストニアの20%、スイスの20%、オランダの17%と続く。

また、スペイン国内の自治州別に見た場合、最も無料入場者の割合が高いのが、全て入場無料となっているセウタとメリージャに次いで、全体の85%が無料入場だったバレアレス、そしてガリシアの84.5%、ムルシアの83%、バレンシアの75.2%、エクストレマドゥーラの73.5%、アストゥーリアスの72.1%、カスティージャ・ラ・マンチャの68.7%、アラゴンの68%、マドリッドの64.9%、カンタブリアの60.6%、アンダルシアの53.4%、カスティージャ・イ・レオンの50.2%、ラ・リオハの47.2%、ナバーラの46%、カナリアスの33.5%、バスクの30.5%と続く。

マドリッド市、レンタル電動バイクサービス開始を公式発表

マドリッドのマヌエラ・カルメナ市長は昨日、マドリッド市におけるレンタル電動バイクサービスの開始を公式発表した。
同サービスは、すでにバルセロナでは1年前から、マドリッド市では数週間前から行なわれているものだが、マドリッド市行政からの公式な発表は昨日が初めて。
同サービスは市行政がライセンスを交付しているが、その運営はeCooltra motosharing社が行なうプライベートサービスで、現時点でマドリッド市内に280台のバイクが配備されている。
これは、すでに数か月前から機能しているレンタル・電動カーと同様に、インターネットや携帯電話を通じてピックアップや支払を行なうもので、その利用費は1分間につき0.24ユーロ。
バッテリーは40キロまで走行可能で、最大速度は時速47キロ。
バイクは二人乗りで、ヘルメットも二つ用意されている。


2017年5月17日(水)

スペイン、肥満人口の82%が自覚症状無し

調査によると、スペインの肥満人口の内、自身が肥満症であるとの自覚を持っている人は僅か17%で、82%以上が正常であるとの認識を持っている。
また、過体重についても同様に、自覚している割合は僅か25%で、63%が自分の体重が正常、またはそれよりも軽いと思っている。
しかしながら、体調の不調を感じている人の割合は、肥満や過体重でない人については全体の34%程度であるのに対し、肥満及び過体重の人では63%を占めており、同問題が健康に及ぼす影響の重大さを表している。
これらの認知度について男女差は特に見られないが、年齢層別に見ると、65歳以上については、肥満及び過体重の人の、実に95%がそれを認知していない。
尚、スペインにおける肥満人口は全体の20%に達しており、25年前から比べるとその比率は2倍に増えている。

バルセロナ、プラット空港、パスポートコントロールに長打の列

テロ対策の一環として、EU諸国の空港におけるパスポートコントロールが強化されているが、これの影響がカタルーニャ、特にバルセロナのエル・プラット空港で表面化している。
パスポートコントロールを通過するために3時間を要した人もあり、予定していたフライトに乗り遅れる例が続出している為、航空会社は利用者に対し、メールなどを通じて、いつもより早目に空港へ来るよう呼びかけている。


2017年5月16日(火)

ラホイ首相、新シルクロード会議でスペインの経験を強調

中国の主催で行われた通称「新シルクロード会議」に、スペインのマリアノ・ラホイ首相が参加した。
同首相は本会議のほかに、ロシアのプーチン大統領やアルゼンチンのマクリ大統領らと首脳会談を行った。
その中でラホイ首相は、新シルクロード構想の可能性を評価し、スペインが大きく貢献できると主張した。
特にルートのインフラ整備について、30年前は欧州諸国で最もインフラ整備が遅れていたスペインが、現在は世界有数といわれるまでに発展したことを訴え、その経験が構想に役立つであろうと述べた。
また、道路だけでなく、高速鉄道の建設についても触れ、中国に次いで世界第2位の規模であることを挙げ、こちらでも協力体制にあるとした。

DGT、飲酒運転再犯者の罰則を厳格化

スペイン内務省と総合交通局(DGT)は、本日、緊急特別会議を行った。
この中で、飲酒や薬物を摂取して運転をした場合、特に再犯者に対する罰則を強化することで合意した。
飲酒運転などで再犯であることが発覚した場合、免許はく奪の他、保健省によってアルコールやドラッグの依存症があるかどうかの検査が行われる。
さらに陽性であった場合は、更生するまで免許の使用を禁じる措置も検討されている。
この会議は、この2週間ほどに相次いだ飲酒運転による人身事故を受けたもので、特にバレンシアで起きた3人のサイクリストが死亡した事故では、運転していた女性ドライバーからアルコールと薬物の陽性反応が出たうえ、以前にも飲酒運転で検挙され、免停扱いであったことが発覚していた。

95歳以上の人口、6年で28%増、バルセロナ

バルセロナ市役所によると、昨年の同市内在住の95歳以上の人口は5040人だった。
これは同市の全人口の0.3%にあたり、この6年間で28%増加した。
尚、最高齢者はコルドバ出身で1940年代からバルセロナ在住のアナ・ベラさん(115歳)で、ヨーロッパ最高齢、世界では第4位となる。


2017年5月15日(月)はマドリッドの守護聖人、サン・イシドロの祝日にあたるためニュースはお休みさせていただきます。


2017年5月12日(金)

AVE脱線、怪我人は無し

今朝、10時半頃、マラガ/セビージャ - バルセロナ間をつなぐ超特急AVEの一車両が脱線し、13時現在、現場に停止したままとなっている。
同列車の利用客約400名が代わりの列車の到着を待っている状態が続いているが、怪我人は無かったとのこと。
スペイン国鉄RENFEは利用者全員への運賃全額の返金を行なう模様。

ポルトガル、ローマ教皇の訪問に合わせてスペインとの国境の大半を閉鎖

ポルトガルのファティマで起きたとされるカトリックの奇跡「聖母マリアの御出現」が今年で100年を迎えるため、これを記念してローマ教皇が今週末にポルトガルを訪れるが、これに合わせてセキュリティーを強化するため、スペインとの国境の大半を閉鎖する旨、ポルトガル政府からスペインに連絡が入った。
両国間で行き来が可能となるのはトゥイとバレンサ・ド・ミーニョ間、ベリンとシャベス間、キンタニージャとブラガンサ間、フエンテス・デ・オニョ−ロとビラル・フォルモッソ間、コリアとテルマス・デ・モンフォルティーニョ間、バレンシア・デ・アルカンタラとバルバオン間、バダホスとカイア間、ロサル・デ・ラ・フロンテラとビラベルデ・デ・フィカーロ間、そしてグアディアーナ川に かかる橋の9か所のみに絞られ、いずれも身分証明書の提示義務を含めたコントロールが行われるとの事。
教皇は12日、13日の二日間滞在するが、この出入国コントロールは10日から13日まで行われる模様。


2017年5月11日(木)

グエル公園周辺でツーリストへの脅迫

グエル公園はバルセロナ市において、最も多くのツーリストが訪れる観光地の一つであるが、ここでも付近住民の不満が膨らみつつある。
昨日も、グエル公園へのアクセスの一つであるエスカレーター付近に、ペンキで書かれた幾つかの脅迫文が見られた。
脅迫文の内容は「我々の日常生活を壊すのはやめてくれ!」、「グエル公園=ツーリストの動物園」、更には「奴らを(ピストルで)打てないのに、どうしてこれを観光シーズンと呼べようか!」と言った文章とツーリストの頭に照準を合わせた絵を伴ったものも見られた。
 バルセロナでは、サグラダ・ファミリア周辺でも住民との問題が持ち上がっており、また、新たに建設されたホテルのガラスが割られるなど、過度の観光化に関して今後の早急な対応が求められている。

マグロ食中毒により一部商品を回収

50人以上の食中毒の報告を受け、厚生省は、アルメリアのガルシデン社製造の4月25日から5月5日に販売された真空パックによるフレッシュマグロの回収を義務付けると共に、消費者には購入済みの商品を食べないよう呼びかけている。
また、アンダルシア州政府の厚生局は、同社による5月6日製造の製品についても同様に警告を発している。
同製品はムルシア、バレンシア、アラゴン、アンダルシア、カスティージャ・イ・レオン、バスク、マドリッド、カタルーニャ、そしてドイツ、イタリア、ポルトガルでも販売されているとのこと。
調べによると同製品から高レベルのヒスタミンが検出されており、これを食べた人の中で入院に至った例は報告されていないが、喉の痒み、汗、吐き気、頭痛や発疹などの症状を訴えているとのこと。


2017年5月9日(火)

テレビシリーズの吹き替え声優がスト

海外のテレビドラマやドキュメンタリーなどの吹き替えを行う声優のほとんどが所属するマドリッドの声優協会は、40日ほど前からストライキを行っている。
これは給与などの待遇改善を訴えたもので、現在の所、無期限で行われている。
これにより、シリーズものを放映している放送局は対応に四苦八苦している。
一部のシリーズでは、オリジナルをそのまま、または字幕付きで放映してしのいでいる。
番組によっては急遽ストに参加していない俳優を起用したり、イントネーションや言い回しが異なるラテンアメリカのスペイン語バージョンで放送するなどして、ファンからの苦情が相次いている。
一方で、吹き替え作業が行われていない作品はどんどん増加しており、今後の対応が注目される。

サブサハラ・アフリカの移民、メリージャに強行突入

本日午前7時ごろ、メリージャにあるスペインとモロッコの国境地点のフェンスを、300人近いサブサハラ・アフリカ移民が突破を試みた。
市民警備隊によると、このうち約100人ほどがスペイン入国に成功し、隊員らによって移民一時収容所に護送された。
突破の際には多くの移民が警官に対して石を投げたり暴力行為を行い、3人が手当を受けた。
またパトカーも投石や蹴りなどの被害を受けたという。

考古学博物館でVRプロジェクト開始

マドリッドの国立考古学博物館では、ヴァーチャル・リアリティ(VR)の技術を利用した展示プロジェクトを開始する。
現在はまだ実験段階であるが、専用眼鏡やタブレットなどを使用し、先史時代から中世までのスペインの歴史を仮想体験できる。
アンドレス・カレテロ館長は、これらのプロジェクトによって、同館を21世紀の博物館にすることを目指すと述べた。
尚、このプロジェクトはサムスン・スペインとの提携で行われている。


2017年5月8日(月)

ラホイ首相ら、仏新大統領を祝福

昨日行われたフランスの大統領選挙で勝利したエマニュエル・マクロン氏に対して、スペインの主要政党党首らが祝福のメッセージを贈った。
マリアノ・ラホイ首相は自身のツイッターで同氏を祝福し、フランスとスペインはヨーロッパのために協力し合って歩んでいくであろうとコメントした。
一方、野党第一党の社労党も公式ツイッターでマクロン氏とフランス国民に祝辞を述べ、極右政党の台頭を阻止したことを高く評価した。
さらにスペインの主要政党のなかでは最も政策やイデオロギーがマクロン氏と近いとされるシウダダノス党は、幹部らがマドリッド本部で選挙速報を追い、マクロン氏の勝利が決定すると、党公式ツイッター及びアルベール・リベラ党首のツイッターで勝利を祝った。
一方で左派のポデモス党は、極右の敗退は評価したものの、マクロン氏の政策とは相いれないことを述べ、同氏の政策では変化は起こらないと批判した。

マドリッド自治州の外国人居住者、7年ぶりに増加

マドリッド自治州の調査によると、今年1月の同州の外国人居住者数は86万4485人で、前年同月比2400人増加した。
同州で外国人が増加するのは7年ぶりとなる。
州の担当者は増加について、州の経済状況が良好であることの証拠であると評価している。
国籍別でみると最も増加したのはベネズエラで、これは同国の政情不安定が継続的であることによるとみられる。
これに続くのが中国、コロンビア、イタリアとウクライナだった。
また外国人が最も集中しているのはマドリッド市で、2位はパルラ市、3位はフエンラブラダ市だった。
同州の外国人の総人口を国籍別でみると、最も多いのはルーマニアで19万8377人、2位はモロッコで7万8290人、3位は中国で5万8212人、以下エクアドル、コロンビア、イタリアが続く。

バイクの世界選手権、全カテゴリーでスペイン人勝利

昨日、スペインのへレス・サーキットで開催されたバイクの世界選手権第4戦で、スペイン人選手が全カテゴリーで優勝する快挙となった。
特に最高峰のモトGPでは、優勝したダニー・ペドロサ選手のほか、2位はマルク・マルケス、3位はホルヘ・ロレンソとスペイン勢が表彰台を独占した。
またペドロサ選手の勝利は、同大会開始から通算3000勝目という記念すべき勝利となった。
一方、モト2ではマルクの弟アレックス・マルケスが、モト3ではアロン・カネがそれぞれ優勝を飾った。


2017年5月5日(金)

マドリッド市とATマドリッド、ラ・ペイネタ スタジアムの売買契約にサイン

サッカーチーム、アトレティコ・デ・マドリッドの新ホームスタジアムとなるラ・ペイネタの売買契約について、マドリッド市とチームとの間でサインが交わされた。
これにより、2008年に行なわれた仮契約以来、ペンディングとなっていた同件が落着した。
売買価格は6000万ユーロで、その内の3040万ユーロが3年かけての分割払いとなり、残りは今後続けられるスタジアムへのアクセス工事や4000万台収容の市営駐車場の建設費として、チームが負担する事となる。
ラ・ペイネタからワンダ・メトロポリターノと改名される事が決まっている同スタジアムは、今年9月からオープンする予定。


2017年5月4日(木)

4月の失業者数、史上最低値

雇用・社会保険省は本日、先月の失業者数を発表した。
それによると、4月の失業者数は12万9281人であった。
これは4月としては統計始まって以来最も低い数値である。
これについて同省では、今年はセマナサンタが4月にあたり、一時雇用が大幅に増加したためとみている。
事実、最も失業者が減少し雇用が増加したのはサービス業であった。
男女別ではどちらも下がっているが、特に男性の減少率(マイナス2.88%)が女性のそれを上回った。
自治州別でみると、すべての自治州で減少したが、最も減少したのはバレアレスでマイナス17.1%、これにアラゴンとナバラが続く。

ゴドー杯主催者、コンパニオンの待遇を謝罪

先週末に決勝が行われたテニスのゴドー杯(バルセロナ)の主催者が、コンパニオンとして働いていた女性たちの待遇に対して謝罪した。
これは、この女性の一人が地元ラジオ局に訴えた事によるもので、期間中、悪天候が続き気温も非常に低かったにも関わらず、半袖・ミニスカートでの勤務を強いられ、スポンサーのロゴが隠れるという理由で上着を着ることも許されなかったというもの。
女性は、「皆、日中震えながら働き、毎晩のように熱をだしたり不調を訴えていた。」と証言している。
主催者は、この女性たちはエージェントによって契約されており、法的な問題はないが、不快な思いをさせたり迷惑をかけたのであれば謝罪するという旨のコメントを出している。

キャビファイの車両、9台が全焼。放火か

インターネットで運転手付きの配車サービスを行う「キャビファイ」の車両9台がセビージャ郊外で駐車中、火災が発生して9台が全焼した。
これらの車両は、開催中の春祭り期間中のサービス強化のためにマドリッドから配車されていたもので、ドライバーたちは敷地内の宿泊施設で就寝中だった。
火事に気付いたドライバーたちはホースなどで消火を試みたが、9台が全焼し、使い物にならなくなった。
国家警察は原因を調査中であるが、ガソリンのような可燃物の使用や車両の出入り口が何者かによって封鎖されていたことなどから、放火であることは間違いないとみている。
同社ではマドリッドから20台の車両を送っていたが、このうち火災を免れた1台と事件当時サービス中だった10台の計11台について、マドリッドに帰す方針であったが、昨日の夜になって、これらの車両を春祭り終了までセビージャに残すことを決めた。
世界各地で業務を展開するキャビファイはスペイン企業であるが、セビージャでの業務開始は昨年9月からで、直後からタクシー運転手からの脅迫や車両の損壊などの行為が絶えず、国家警察は現在27人のタクシー運転手の容疑について調査中という。


2017年5月3日(水)

マドリッド自治州、PPとPSOEの支持低下

全国紙エル・パイスは、今マドリッド自治州で選挙が行われた場合、誰に投票するかという世論調査を行った。
それによると与党民衆党PPの支持率は25.7%で36議席となり、12議席を失う計算となる。
一方の社会労働党PSOEも同じく10議席減となる。
しかしながら、ポデモス党とシウダダノス党はそれぞれ支持率を上げており、特にシウダダノスは14議席増やす計算となる。
このため中道右派のシウダダノスと連立を組めば、PPが政権を取り続ける事となる。
党代表に対する評価については、クリスティーナ・シフエンテス州知事とPSOEのアンヘル・ガビロンド氏の評価が上がっているのに対し、シウダダノスとポデモスの代表については誰だか知らないと回答した人が多数いた。

カタルーニャで砂糖入り飲料の値上げ開始

カタルーニャ自治州では、今月1日より、一定以上の糖分が入った清涼飲料などの税率の引き上げを開始した。
これには、糖分過剰の飲料の値段を上げて、州民の健康意識を向上させる狙いがあり、同州の担当官はこのような税の引き上げは文化的であると評価している。
尚、対象となるのは清涼飲料、スポーツドリンク、乳飲料など糖分を含んだあらゆる飲料で、100ミリリットルにつき5〜8グラムの糖分が含まれているものは、1リットル0.08セントの値上がりとなる。
また含有量が8グラム以上の場合は0.12セントの値上げとなる。
同州では今後、糖類や油分が多量に含まれている加工食品にも引き上げを適用する計画があるとしている。

マリベン宮殿庭園公開開始、「少しがっかり」の声も

スペイン王室の夏の離宮として知られるマジョルカ島のマリベン宮殿庭園の一般公開が、昨日より開始された。
初公開とあって、近隣の住民や観光客が多く訪れ、地中海特有の美しい植物の庭園散策を楽しんだ。
しかしながら、国王一家が夏休みを過ごす宮殿の一角を少しでも垣間見る事を期待した人は、期待外れであると感想を述べた。
なかには、海外の国賓が招待された際に記念撮影を行う正面階段が見れることを期待していた人もいた。
また、この庭園公開の目玉のひとつであるジョアン・ミロの彫刻がどこにあるかわからず、係員に尋ねている人もいた。


メーデーを含む連休のため、4月29日(土)〜5月2日(火)まで、ニュースはお休みとさせていただきます。


2017年4月28日(金)

連休開始、650万台の移動を予測

総合交通局(DGT)は、本日午後3時より“5月1日”の特別警戒キャンペーンを開始した。
これは5月1日のメーデーを含む3連休に行われる特別警戒で、マドリッド州では2日も祝日であるため4連休となり、DGTでは650万台の往来を予測している。
この連休で特に人気が高いのは海辺のリゾート地や山間部で、別荘などに向かう人も多い。
DGTによると、最も混雑が予想されるのは本日午後4時〜10時と明日午前9時〜午後1時までという。
同局では可能な限りこれらの時間帯を避けるよう呼び掛けている。
一方、交通警備隊は、期間中スピード違反や飲酒運転のコントロールを強化する。

春祭り、開催前に火事

今週日曜から始まるセビージャの春祭り会場の仮設小屋で、昨日火事が起きた。
火事が起きたのは昨日の午後1時半ごろで、駆けつけた消防隊員が迅速な消火活動を行ったため人的被害はなかったが、被害総額は1万ユーロ程度とみられる。
出火原因は現在調査中であるが、電気系統の設置ミスの可能性が高いとみられる。

ベラスケス作とみられる「少女像」、800万ユーロで落札

ディエゴ・ベラスケスの初期の作品とされる「少女像」が、今週競売にかけられ、800万ユーロで落札された。
購入者はスペイン人男性と発表されているが、それ以上の素性は明らかにされていない。
この油彩画は、100年近くに渡ってとある家系で受け継がれてきたが、最近までその価値が調べられることはなかった。
ベラスケス作品との最終確認はまだ終了していないが、確認されれば、国内では数少ない初期の作品ということになる。
尚、スペイン政府は先週、この作品の国外持ち出し禁止令を出している。


2017年4月27日(木)

第1四半期の失業率18.75%

国家統計局(INE)によると、今年第1四半期の失業者数は前年同期比1万7200人増加し、失業率は18.75%となった。
これは、2013年以来最も高い数値であるという。
INEでは今回の増加について、昨年はセマナサンタの一部が3月にかかっていたのに対し、今年は完全に4月だったため、その数値が含まれていないからだという。
そのため、旅行業を含むサービス業で最も失業が増加しており、これに工業と農業が続く。
男女別では、どちらも増加しているが、女性の増加率の方が高かった。

14県で悪天候による警報・注意報

気象局は本日、8自治州14県に悪天候による警報・注意報を発令している。
それによると、バレンシアのカステジョンでは山間部で大雪警報が出されている。
またアリカンテでは沿岸部で強風・高波注意報がでており、波の高さは3メートルに達する見込み。
カタルーニャでは、ピレネー及びその付近の県すべてに大雪注意報が出されており、標高800メートル以上で5センチ程度の積雪となる模様。
またジローナでは強風・高波注意報が発令されている。
さらにカンタブリア、アラゴンのテルエル、ラ・マンチャのクエンカとグアダラハラ、カスティージャ・イ・レオンのブルゴス、そしてパイス・バスコのアラバとギプスコアにも大雪注意報を発令しており、注意を呼び掛けている。

イベリアオオヤマネコ、増加傾向に

アンダルシア州の環境相によると、絶滅の危機にあるイベリアオオヤマネコの数が増加傾向にあるという。
それによると、2002年にはアンダルシアに94頭しかいなかったヤマネコが、昨年はイベリア半島全域で397頭確認されたという。
また、生後12カ月程度まで人工飼育した後、春から夏にかけて山に解放するプロジェクトが2002年より行われているが、その生存率は66〜67%で、目標の50%を上回っている。
また密猟や交通事故による死亡率が減少したことも、生存率に貢献しているという。


2017年4月25日(火)

アギーレ氏、マドリッド市議辞任

元マドリッド自治州知事で、現在は同市議会議員のエスペランサ・アギーレ氏は昨日、議員職及び所属する民衆党(PP)マドリッド市代表を辞任すると発表した。
これは、先週汚職疑惑でイグナシオ・ゴンサレス元州知事が逮捕されたことを受けたもので、自らの監督不行き届きを認めた。
質問は受け付けないという条件で会見を行ったアギーレ氏は、涙ぐみながら右腕として信頼し続けたゴンサレス元知事に騙され、裏切られたと訴えた。
ゴンサレス元知事は、アギーレ氏の州知事時代に副知事を務め、アギーレ氏引退後に後継者に任命された。
アギーレ氏がこのような形で辞職するのは2度目で、やはり信頼をおく部下であったフランシスコ・グラナドス氏が汚職事件で逮捕された時には、PPマドリッド州代表を退いた。

レンフェのウェブ、特割購入者殺到で不具合

スペインの鉄道会社レンフェは、高速列車AVE開通25周年を記念して今月から毎月25日に特別セールを実施している。
これは毎月25日に先着2万5000枚のチケットが25ユーロで購入できるというもので、今年いっぱい続けられる。
レンフェによると、昨日夜11時過ぎ頃からアクセスが増え始め、今朝午前9時までのアクセス数は通常より92%増という記録的数値となった。
これに比例して不具合も増加、一時は検索・購入とも非常に困難な状態となった。
それでも午前10時現在、2万1600枚のチケットが購入されたという。

マリベン宮の庭園、一般公開開始

王族の夏の離宮として知られるマジョルカ島のマリベン宮の庭園が、来月2日より一般公開されることとなった。
この離宮は年間を通じて公開されるが、セマナサンタと夏期(6月15日〜9月15日)は王族が滞在するため入場できない。
入場料は無料で、入場時間は夏期が午前9時から午後8時、冬期は午後4時までとなっている。
この離宮は1973年にフアン・カルロス前国王に寄贈されて以来、多くの国賓を迎えており、バラク・オバマ前米大統領、ベネズエラの故ウーゴ・チャベス大統領や英国のチャールズ皇太子と故ダイアナ妃も訪れている。


2017年4月24日(月)

スペインの主要政党、ポデモス以外はマクロン氏支持表明

昨日投開票が行われたフランスの大統領選挙の結果について、本日スペインの各政党がコメントを出した。
フランスで同じイデオロギーに属する政党がいずれも敗退した民衆党と社会労働党は、中道リベラルのエマニュエル・マクロン氏の勝利を評価し、決選投票での支持を表明した。
また、イデオロギーが最も近いとされるシウダダノスのアルベール・リベラ代表は、マクロン氏の勝利を自らの勝利のごとく称賛した。
一方、左派支持を表明していたポデモスは、マクロン氏についての言及を控えた。
さらに政府広報は、親EU派のマクロン氏が、EU離脱を推進する極右のマリーヌ・ルペン氏を抑えて1位となった事を大きく評価した。

バルセロナ地下鉄スト、一部の駅で大混雑

本日より再開されたバルセロナ地下鉄のストライキは、午前7時から9時まで行われ、この時間帯としては通常の半分以下の運行率だった。
これにより1番線と5番線の中心部の駅で混雑が起きたが、特にサグレラ駅とサグラダ・ファミリア駅では、一時構内への入場規制を行うほどだった。
労働組合の発表によると、現時点でのスト参加率は90%を超えたという。
このストは労働条件交渉決裂により昨年も行われたが、話し合いは現在も膠着状態にあり、労組側は本日より再開に踏み切った。
このストライキは、一日に3回、2時間ずつ行われ、祝祭日を除く毎週月曜日に予定されている。

フェリペ6世、カナリアスを公式訪問

フェリペ6世国王とレティシア王妃は、本日より二日間にわたって、カナリアス諸島のグラン・カナリア島とテネリフェ島 を公式訪問する。
今回の訪問では、グラン・カナリア島の古代遺跡で、ユネスコの世界遺産候補となっている リスコ・カイードの視察、また海洋学術センターや赤十字のアフリカ支援センターの訪問などを予定している。


2017年4月21日(金)

AVE開通、25周年

スペインの超特急「AVE」が開通してから、今日で25年を迎える。
最初のAVEは、セビージャ万博が開幕した1992年4月20日の日、4月21日にマドリッドを出発して、セビージャへ向かった。
このスペイン初の超特急は、首都マドリッドとセビージャ間の471キロを結んだが、現在、スペイン全国に網羅されたAVEの線路は3240キロに達し、中国に越されるまで世界第一位の鉄道大国となっていた。
AVEの充実は国民やツーリストにとって大いなる利益をもたらしているが、その反面、経済的な問題もかかえている。
これまでにAVE建設に費やされた費用は517億7500万ユーロに達しており、更にこれにメンテナンスやオペレーションにかかる経費が必要となり、経済的には大きな赤字を生み出すものとなっている。
特に、最初のAVEが開通してから16年後の2008年にマドリッドとバルセロナをつなぐ路線が開通するまでは、その傾向が顕著だった。
 AVEが開通して以来、これまでにこれを利用した客の総数は3億5750万人に達しており、その利用者数は年々増加を続けている。
特にマドリッドーバルセロナ間の開通が大きな影響を与え、過去10年間に、その年間利用者数は490万人から2030万人へと、約4倍に膨れ上がった。

アボカド泥棒、相次ぐ

アボカドの需要が拡大するにつれ、その値段が急激に高騰している。
今シーズン、マラガでは、Hass種アボカドの場合で農家の売値が1キロあたり3ユーロに達し、これがスーパーなどに並ぶ時には2倍の値段となる。
単価が上がっていることから、スペインの農家にとってアボカドは非常に魅力のある商品となりつつあり、これの栽培を始める農家が増えているが、同時に、値上がりに伴ってアボカド泥棒の被害が広がっている。
バレンシア県のある農村では、収穫期にアボカドの果実の盗難があったあと、今度は近隣の別の農家で、まだ植樹して9カ月しか経たない苗木103本の内、約50本が盗まれた。
苗木は3年後ぐらいから収穫が始まるため、同農家では資本投資を行なっただけで、まだ一度も収獲に恵まれておらず、これによる損害は大きいとのこと。
アボカドの栽培は広がる一方で、現時点でバレンシアだけでも300ヘクタールの農地がこれに充てられている。


2017年4月20日(木)

セマナ・サンタ中のホテル稼働率85%

スペイン政府観光局調べによると、今年のセマナ・サンタ中、スペインのホテルの稼働率は昨年比較5.4%プラスの85%に達した。
これについてイニーゴ・デ・ラ・セルナ勧業大臣は、8年前の90%にはまだ届かないが、スペイン経済が徐々に回復しつつあり、更なる成長が期待出来ると評価している。
稼働率が最も高かったのはカタルーニャの89.4%で、これにバレンシアの89.2%が続いた。
どちらもビーチを求める国内旅行者の訪問地として人気が高く、共に前年比8.8%の増加を示した。
その一方で、カナリアス諸島は前年比3.9%のマイナスとなったが、ここに国内旅行において、より近い地方への旅行を好む人が増加する傾向が見られる。
また、ヨーロッパ・プレス調べによると、ピーク時(聖木曜日から復活の日曜日まで)におけるアンダルシアのホテル稼働率は91%に達している。
更に今回のセマナ・サンタ中に旅行者による消費額が最も大きかったのはアンダルシアで、ツーリストが使った総額は3億4000万ユーロに登るとのこと。


2017年4月19日(水)

バルセロナの公共交通機関、カタルーニャ独立の宣伝広告を掲載

バルセロナの市バスと地下鉄が、憲法裁判所より違憲判決が下された「カタルーニャの独立の意思を問う住民投票」の宣伝広告の掲載を開始した。
計21台の市バスが、今月30日までの間、その車体側面に「権利なのだから住民投票を行なおう」と記された巨大な広告を乗せて市内を巡回する。
同様に地下鉄もまた、185箇所のプラットフォームに同様の宣伝広告を貼り出す他、駅や地下鉄車両内に設置されたモニターを通じての広告掲載を行なっている。
広告掲載の依頼主となっているのは、「住民投票国民協定」と称する、カタルーニャ独立派の政党を含む各種機関からなる団体で、これによると、今回の広告掲載にかかる費用は、全て寄付により捻出されており、公費は一切使用されていないとのこと。
しかし、同団体からも、広告掲載を請け負ったバルセロナ公共交通機関からも、資金源の詳細は明らかにされていない。

ソーシャルネットワークへの干渉に対し、スペイン人の79%がアメリカ渡航を見合わせ

「米国に入国するツーリストに対し、ソーシャルネットワーク利用時のパスワード公開義務を課す」と言う米大統領新法案に対し、スペイン人の79%が「米国訪問を見合わせる」と言う反応を示している。
大手オンライン・ブッキングサイトのViajes Kayakの調査によると、スペイン人の62%が「この新案はプライバシーの侵害である」と感じており、43%が「同義務を拒絶する」と答え、46%が「どうしてもそうしなければならないと言うのであれば従うが、不快である」と答えている。
また、35%が「同法が施行された場合、米国を完全にバカンスの目的地から外す」とし、44%が「躊躇せざるを得ない」と答えており、米国の旅行業への多大な影響が予測される。


2017年4月18日(火)

マドリッド地下鉄、運転士なしで一駅走行

マドリッド地下鉄は、運転士が席を外している間に列車が自動発進し、次の駅まで走行したと昨日発表した。
それによると、この事故は日曜日の午前8時頃、同地下鉄1番線のアルバラード駅で、前から4番目の車両のドアが閉まらなかったため運転士が下車して調整した所、すべてのドアが正常に閉まったため自動運転装置が作動し、次のエストレチョ駅まで走行した。
ここで列車は運転士が所定の位置にいないことを探知して停止、それ以上走行することはなかった。
そのため乗客に怪我などはなかったが、同地下鉄ではなぜ最初からこの安全システムが作動しなかったのかを調査している。

セマナサンタの交通事故死者29人

総合交通局(DGT)によると、今月7日金曜日の午後3時から昨日午前零時までのセマナサンタ期間中に交通事故で亡くなった人の数は29人だった。
昨年のセマナサンタと比較すると12人減少している。
しかしながら死亡事故の件数は昨年より1件多い。
これは昨年の同期間中にタラゴナ県でバス事故が起こり、13人が亡くなっているためである。
それでもDGT局長は今回の減少を歓迎するコメントを行っているが、一方で交通事故死亡者がゼロになるまでは、 心から喜ぶことはできないとしている。
尚、今年のセマナサンタには1500万台の長距離移動があり、昨年より7.2%増加した。

ゲルニカ展、すでに8万人が入場

マドリッドのレイナ・ソフィア美術館で開催されているパブロ・ピカソの特別展は、展示開始の今月5日から先週末までの間にすでに8万人が入場した。
この特別展はピカソの名作「ゲルニカ」製作80周年を記念したもので、国内外から180点が集められ展示されている。
同館の特別展では2013年の4月から9月まで開催されたダリ展が最高入場者数を記録しているが、ピカソ展はこれを上回ると予測されている。


2017年4月17日(月)

セマナサンタのUターンラッシュ、各地で渋滞

多くの自治州ではセマナサンタの連休最終日であった昨日、大都市と行楽地を結ぶ自動車道で渋滞が起きた。
マドリッドへ向かう路線で最も渋滞がひどかったのは、ラ・マンチャ州のシウダ・レアルとアルバセテ、そしてカスティージャ・イ・レオン州のセゴビア付近だった。
一方、カタルーニャでは本日も祝日であるにも拘わらず、昨日午後にはビジャフランカ・デル・ペネデス付近で23キロの渋滞となった。
また、ジローナやタラゴナなどでは、Uターンと海水浴帰りのラッシュで、それぞれ10キロと17キロの渋滞が起きた。

アルボラン付近で58人の移民を保護

海難救助隊は昨日午前零時過ぎに、アルボラン海沖で2隻のゴムボートに乗った58人の移民を救助したと発表した。
それによるとこの58人には女性と年少者も含まれているが、健康状態は概ね良好という。
関係者の説明では、1隻目のボートは問題なく救助されたが、2隻目の時は海が荒れており、ボートに穴が開いて沈みかけていたため難航したという。
その際パニックに陥った移民が数名海に落ちたが、すぐに救助されたという。
この58人はモトリル港で下船し、赤十字によって簡単な健康診断を受け、食料品や清潔な衣服を受け取ったあと、一時収容所に搬送された。

セマナサンタ中の弔旗は違法?

先週月曜日に防衛省の総司令官が、すべての部隊や軍関連機関に、聖木曜日の午後2時から復活の日曜日午前零時まで、キリストの死に対する弔意を表すため半旗を掲げるよう通達したとして物議を呼んでいる。
スペイン軍人連盟は、故カルメ・チャコン防衛相の時代に公布された勅令では、弔旗の掲揚は国葬が行われる時、すなわち国家元首や軍人が殉死した場合などに限られており、今回の措置は違法であると訴えている。
しかしながら防衛省はこの通達文書について明言はしなかったものの、軍関係施設でセマナサンタに弔旗が掲げられるのは慣例であり、問題はないとしている。
一方、社会労働党PSOE党首候補のペドロ・サンチェス氏は、自身のツイッターでこれを批判、政教分離を訴えた。


セマナ・サンタの連休のため、4月13日(木)から16日(日)まで、ニュースはお休みとさせていただきます。


2017年4月12日(水)

マドリッド 地下鉄8番線の運行再開

1月26日より、その改装工事のためにサービスを停止していたマドリッドの地下鉄8番線が、本日より運行を再開した。
予定では運行再開はまだ1週間先となるはずであったが、セマナ・サンタの連休に間に合わせるため、工事を急がせた模様。
これにより、空港から市内のヌエボス・ミニステリオス駅までの移動が、従来どおり地下鉄で行なえるようになった。
また、今回の改装工事により、同線の地下鉄はこれまでよりも高速での運行が可能となり、時速105キロでのサービスが可能となったとのこと。

マドリッドーアンダルシア間のAVE、全便に遅れ

明日の聖木曜日から、多くの自治州で連休に突入するため、今日の午後からスペインでは全国規模での大移動が行なわれる。
そう言った中、今日の午前中にマドリッドとアンダルシアを結ぶAVEが電気系統のトラブルのため遅延となり、全便に影響を与えた。
トラブルは、AVEの線路がコルドバ県内を通過するあたりで発生したとのこと。
電気ケーブルの一部が落下して電力供給が途絶えた模様で、10時40分から11時30分までの間、上り・下りの両方向が完全にストップした。
その後、片側の線路だけが利用可能となり、一部、片側通行となった状態での運行が再開され、全便がおよそ50分遅れで運行されている。
影響を受けたのは、AVEのマドリッド − セビージャ線、マドリッド ー マラガ線、セビージャやマラガからバルセロナやバレンシアへ向かう路線、そしてALVIAのカディス − マドリッド線などとなっている。


2017年4月11日(火)

PSOE党首選キャンペーン、チャコン氏死去で中断

社会労働党PSOEの党首選に立候補を表明しているスサーナ・ディアス、ペドロ・サンチェス、パッチ・ロペスの3氏は、同党所属のカルメ・チャコン元防衛相の急逝を受けて、今週予定されていた選挙運動をキャンセルした。
今週は木曜と金曜日がセマナサンタの祝日にあたるため、予定されていた集会の数は少なかったが、弔意を表すためそれぞれの予定をすべてキャンセルした。
ただし、スサーナ・ディアス氏はアンダルシア州知事であるため、その公務は執り行っている。
昨日は、マドリッドのPSOE本部に党内外から多くの政治家が弔問に訪れたが、その中で党重鎮のフェリペ・ゴンサレス元首相は、弔意を述べるとともに内紛が続いている党の結束の重要性を強調していた。

セマナサンタのお天気概ね良好

セマナサンタの連休で先週末から行楽地などに滞在している人も多いが、気象局によると、少なくとも聖金曜日までは イベリア半島北部の山間部を除いたほとんどの地域で安定した天候が続くとのこと。
金曜日から月曜にかけて半島中央以北では雲が広がり天候不順となる見込み。
一方気温は、南部を中心に多くの地域で平年よりも高くなる模様で、最高気温が25〜30度に達する地域もあるという。

マドリッド地下鉄のスト、72%の運行

昨日行われたマドリッド地下鉄のストライキは、ミニマムサービスとして設定された64%を8ポイント上回る72%の運航率であった。
また昨日はセマナサンタで連休を取っている人もいるため、通勤ラッシュの時間帯でもストの影響はほとんど感じられなかったという。
運転士の組合によるこのストは、今月17、24日にも予定されている。


2017年4月10日(月)

チャコン元防衛相、46歳で急逝

スペイン史上初の女性防衛大臣として知られたカルメ・チャコン氏が、昨日マドリッドの自宅で死亡した。
享年46歳。
チャコン氏は、前日米国マイアミから帰国したばかりで、昨日は知人らとの昼食に現れず、連絡も取れなかった。
そのため友人が警察に通報、駆け付けた警察官とともに倒れていた同氏を発見、救急隊員によって死亡が確認された。
同氏は10歳の時に先天性心臓疾患が発覚したことを表明しており、関連の学会やキャンペーンなどに積極的に参加していた。
バルセロナ出身のチャコン氏は、18歳で社会労働党に入党、サパテロ政権時代の2008年に史上初の女性防衛大臣に就任、この時妊娠7か月のお腹を抱えての公務が話題となった。
同氏が最期に公の場に現れたのは、奇しくもチャコン氏の前任者であるホセ・アントニオ・アロンソ元防衛相の追悼式であった。

バレンシア美術館、ベラスケスの未公開作品を展示

バレンシア美術館は、これまで作者不詳であった女性像がセビージャ出身の巨匠ディエゴ・ベラスケスのものであると断定し、これを同館にて展示すると発表した。
この作品は油彩画で大きさは約24X18センチ、顔を斜めに向け、髪を編み込んで、真珠の首飾りをつけた女性像。
その作風から同時代のイタリア人画家のものという見解もあったが、ベラスケスが初めてイタリアに渡航した時代、1629〜1631年に描かれたとみている。
同館の担当者は多少傷などはあるものの保存状態は比較的良好で、修復の必要はないとしている。
尚この作品は、5月より3カ月間展示される。

セルヒオ・ガルシア、スペイン人として3人目のマスターズ優勝

昨日米国で行われたゴルフのマスターズ・トーナメントで、スペイン出身のセルヒオ・ガルシアが初優勝を遂げた。
スペイン人選手としてはセベ・バジェステロス、ホセ・マリア・オラサバルに続く3人目で、オラサバルの優勝から実に18年ぶりのスペイン人優勝となった。
カステジョン出身のガルシア選手は、19歳のデビューから約20年でやっと栄冠を手にすることができた。
インタビューでは、自分の中では何も変わっていないが、非常に満足しており、優勝できたことを誇りに思っているとコメントした。


2017年4月7日(金)

マドリッド自治州、ヨーロッパで最長寿地方

欧州統計局「ユーロスタット」の発表によると、スペインのマドリッド自治州が、ヨーロッパの中で平均寿命が最も長い地方となっている。
マドリッドの平均寿命は84.9歳で、これを性別に見た場合、男性が81.9歳、女性が87.6歳。
また、EU調べによる地方別健康指標でも、マドリッドはストックホルムに次いで2番目に位置している。

世界最大のZARA、本日マドリッドにオープン

4階建て、総面積6000平米と言う、ZARAとしては世界最大規模の新店舗が、本日、スペインの首都マドリッドにオープンした。
場所はカステジャーナ大通り79番地で、大手デパート「エル・コルテ・イングレス」と接する形となっており、180名のスタッフを持つ。
6000平米の面積の内、約半分が販売用スペースとされ、あとの半分が在庫商品の倉庫や、消費者が持ち込む着古したリサイクル用衣類の処理が行なわれるスペースとして使用される。
ZARAは新しい衣類を販売するだけでなく、消費者が使わなくなった古着を回収して、リサイクル用やドネーション用に分ける作業も担うとのこと。
また、この新店舗は最新技術によって最大の環境効率を得られるよう設計されており、従来の建物と比較して、電力消費量は20%減、そして水の消費量は40%減を実現している。
同社は、2020年までに、世界中にある全店舗をこの環境効率を優先したシステムに変える予定。


2017年4月6日(木)

セマナ・サンタ、ホテルの稼働率90%以上に

今週末よりセマナ・サンタ休暇に突入するが、その間のスペイン国内の主要観光地のホテルの予約状況は、スペインホテル連盟によると、90%を超えているとのこと。
イギリス、ドイツ、フランスからの予約が最も多く、これら3国のツーリストによって今年4月15日から7月15日までの期間に入った予約は、すでに昨年度同時期と比べて8%増しとなっている。
心配されているBrexitによるマイナスの影響は今のところ出ておらず、イギリス−スペイン間の今年度のフライト予約もすでに2460万席を越えており、2015年より380万席増えた2016年よりも、更に140万席の増加を見せている。

観光競争力ランキング、スペインがトップを維持

世界経済フォーラムが2年ごとに発表する観光競争力世界ランキングで、スペインが2回連続でトップの座を獲得した。
これは136か国を対象に、観光に関連する14種のカテゴリーごとの評価が行われ、その平均点で観光競争力を測ろうとするもの。
スペインは1ポイントから7ポイントまでのスケールの中で、5.4ポイントを獲得してトップとなった(2年前に首位になった時のポイント数は5.31)。
スペインに続いたのがフランス、ドイツ、日本の三国で共に5.3ポイント。
これらにイギリスの5.2ポイント、米国とオーストラリアの5.1ポイント、イタリアとカナダの5.0ポイントが続いた(日本は前回より5ランキング上昇)。
 14種のカテゴリーの中で、スペインが最も低い評価を受けたのが「値段による競争力」で、136か国中98位だった。
しかしながら、同カテゴリーにおける評価が低いことは、観光地としてのスペインの魅力が単に「安い国」と言う理由では無い事を示しているとして、あながちマイナス面としては捉えられていない。


2017年4月5日(水)

マドリッド地下鉄、来週月曜日よりスト再開

マドリッド地下鉄の運転士組合は、来週の月曜日からストを再開する旨を発表した。
ストは朝5時50分から8時半まで行われ、その後も無期限で毎週月曜日に行なわれるとのこと。
ストは、マドリッド地下鉄とマドリッド自治州政府が組合側との話し合いに応じると言う事を条件に、一旦、中止となっていたが、組合側によると、話し合いの場は一切持たれておらず、「騙された」として、スト再開を決定したとのこと。
また、マドリッド地下鉄や州政府は「運転士組合が昇給や労働時間の短縮を求めてストを行なっている」と発表しているが、組合側は「これは全て嘘であり、我々が唯一、要求しているのは、電動機器を取り扱う技師であることの承認のみである」としている。
この承認を得るか否かによって、社会保険によってカバーされる疾病の種類が違ってくるとのこと。

RENFE、車内サービススタッフのスト

スペイン国鉄RENFEの、超特急AVEを含む長距離列車で働く車内サービススタッフ等によるストが、4月11日の午前1時から4月15日の午前1時までと、5月1日の午前1時から5月5日の午前1時までの2度に分けて行われる。
また、マドリッドのアトーチャ駅で働く地上勤務スタッフによる毎週木・金曜日のストも、3月16日より続いている。


2017年4月4日(火)

3月の失業者数減少

雇用・社会保険省の発表によると、先月の失業者数は4万8559人減少し、総数は370万2317人となった。
今年は第1四半期にセマナサンタの連休が含まれていないにも関わらず、集計開始以来、この時期としては初めて失業者数が下がった。
これらの数値を男女別でみると、どちらも減少したものの、男性の数値(マイナス1.88%)が女性の数値(マイナス0.83%)を上回った。
自治州別では、カナリアス以外のすべての州で下がったが、最も下がったのはバレアレス、エクストレマドゥーラとカンタブリアだった。

Brexitでジブラルタル問題再燃

イベリア半島南端に位置する英領ジブラルタルの問題が、英国のEU離脱により再浮上している。
スペインは再三ジブラルタルの統治権を主張してきたが、これまでの住民投票では90%以上が英国統治を希望し、共同統治を拒否してきた。
しかしながら、EU離脱を問う国民投票では大多数が残留を希望していたため、その統治問題は微妙な位置づけとなっている。
そのような状況で、先週末英国の保守派議員が、ジブラルタルを守るためにテレサ・メイ首相は、1982年に当時のマーガレット・サッチャー首相がフォークランド紛争で取ったのと同じ措置を辞さないであろうと発言した。
まるでスペインに攻撃を仕掛ける用意があるかのようなコメントが物議を醸したが、メイ首相をはじめとした関係者はそれを否定した。
一方スペインのアルフォンソ・ダスティス外務大臣も、この発言は一部を取り出して報道されたもので、本人の意図するところではなかったであろうとしたうえで、英国にはこの問題で神経質になっている人がいるようだ、とコメントした。

マドリッド地下鉄路線図、大型化

マドリッド地下鉄は、利用者に配布する路線図のサイズ及びフォントを拡大した新しいデザインを発表した。
この地図は広げると26x42センチと現行のものより50%大きく、駅名などの文字も60%拡大されている。
ただし畳んだ時の大きさは現行の物と同じで邪魔にならないという。
この変更は、地図が見にくいという市民、特に高齢者や視覚障碍者からの意見を取り入れたもので、第1版は100万枚印刷・配布し、利用者の意見を取り入れて改良を重ねていくという。


2017年4月3日(月)

興行付加価値税、10%に引き下げ

政府は先週金曜日、興行に適用される付加価値税IVAを現行の21%から10%に引き下げると発表した。
ただし、これが適用されるのはコンサート、演劇、闘牛といったライブで行われるもので、映画は除外された。
政府広報官はその理由について、映画は今年度予算において、その補助金が引き上げられたためとしている。
また興行以外のもの、例えば音楽CDや有料ダウンロードなども対象外。
現行の文化付加価値税は2012年10月に施行され、業界から強い批判を受けた。
今回の引き下げで最も恩恵を被るのは闘牛で、引き上げ以前のIVA(18%)よりも低い数値となる。
ただし、ノビジャダスの以前のIVAは8%であった。
業界関係者はこの措置を概ね歓迎しているが、映画やその他の文化にも適用するよう要求している。
一方野党からは、大幅に引き下げたように見せているが、全般的には引き上げ前より上がっているという批判も出ている。

マドリッド地下鉄、全ての出入り口を営業終了までオープン

マドリッド州政府は、午後9時40分に閉鎖していた一部の出入り口を、営業終了まで延長すると発表した。
これまでは54の出入り口がこの時間に閉鎖されていたが、利用者の利便性を考慮して、延長に踏み切った。
これにより利用客は、他の出入り口を探したり、遠回りをする必要がなくなり、より快適な利用ができる。
尚、新しいオープン時間は先週金曜日から適用されている。

アルボラン沖で100人の移民を救助

海難救助隊は、昨日アルメリア県のアルボラン島沖で計100名の移民を保護したと発表した。
最初に発見されたボートには、4人の女性と2人の年少者を含む54人が乗船していた。
その数時間後には、新たに10人の女性と2人の年少者を含む46人が乗り込んだ船が発見された。
救助された移民はモトリル港で下船し、簡単な健康診断を受けたが、いずれも目立った外傷などはみられないという。


2017年3月31日(金)

カタルーニャ独立賛成派後退

カタルーニャ州世論調査センターの昨日の発表によると、今年3月に行われた調査では、カタルーニャ独立に賛成する人が44.3%であったのに対し、反対する人が48.5%と、反対派が4ポイント以上の差をつけて賛成派を上回った。
前回、同様の調査が最後に行われたのは昨年の12月で、その時には賛成派が45,3%、反対派が46.8%だった。
また、その前の11月の調査では賛成派が44.9%、反対派が45.1%だったことから、独立賛成派が徐々に後退しているのが判る。
 憲法裁判所からの中止命令を無視して2014年9月にカタルーニャ独立の賛否を問う違法住民投票が行われ、これを許可した独立派政治家等に対し一定期間の政治家としての欠格期間の申し渡されており、独立派はこの処置が中央政府への反感の増大と、それに伴い独立勢力が増すためのバネになってくれると期待していたが、3月の最新調査ではその影響は見られなかった。

EU、Brexit完了前のジブラルタル関連の交渉を拒絶

EUは、Brexitの交渉が続く間は、ジブラルタルの扱いについての交渉には応じないことを明らかにした。
Brexitのプロセスが完了した後、これまで英国とEUとの間で結ばれていた条約は、全てスペイン政府の同意があった場合にのみ効力が継続されるとし、全ての決定権はスペイン政府に委ねられる事となる。


2017年3月30日(木)

マドリッド、地下鉄駅から有人チケット販売所を撤去

マドリッドの地下鉄は4月1日より、その全ての駅において、有人チケット売り場のサービスを廃止することを発表した。
これは突然の決定ではなく、徐々に進められていたことで、マドリッド地下鉄が持つ301の駅の内、すでに210駅では自動発券機のみのサービスとなっており、現時点で有人サービスが行われているのは残り91駅だけ。
4月1日からこれら91駅も含め、全ての駅で廃止となる。
現在、マドリッド地下鉄のチケット売り場で働いているスタッフは1650名いるが、これら職員の雇用は持続され、コマーシャル・スーパーバイザーと言う名称で呼ばれるスタッフとなり、概ね、これまでと同様の労働条件が守られるとの事。
 また、マドリッド地下鉄は、現在使われている1回券、10回券、観光券など、紙製の使い捨てチケットの廃止プロセスが間もなく開始され、2018年には完全に廃止となる予定であることも発表した。
これに伴い、従来の紙製チケットに変わって、リチャージ式カードが導入されることとなる。

社会保障、記録的な赤字に

クリストバル・モントロ財務大臣は本日、スペインの社会保障システムが、これまでにない記録的な赤字状態であることを正式に発表した。
その金額は180億ユーロにのぼり、この状況だと、今年の夏には予備資金としてキープされていた150億ユーロも底をつく見通し。
しかしながら、国家予算全体としては、社会保障システムの赤字は対応可能範囲であり、また今後の見通しとして、2017年以降、社会保障の収支は好転すると予測されるため、特に深刻な問題としては捉えていないとコメント。


2017年3月29日(水)

バスク、過去4年間に270企業を失う

バスク地方から立ち去る企業は後を絶たず、2013年以降の4年間に同地方は270社を失っている。
過去4年間の内訳を見ると、2013年には40社、2014年には82社、2015年には85社、そして2016年には63社のマイナスとなっている。
D&B社調べによれと、2016年の場合、他地方からバスク地方へ移転した企業が162社あったが、逆にバスク地方から他地方へ移転した企業数が225社あったため、バスク在籍企業は63社のマイナスとなった。
同時に、バスク内企業の年商額についても、バスクへ移転した企業の年商合計が6200ユーロであったのに対し、立ち去った企業の合計が3億5200万ユーロであったため、2億9040万ユーロのマイナスとなった。
バスク企業の移転先として最も多かったのは首都マドリッドで、72社を受け入れ、これにカスティージャ・イ・レオン(37社)、カタルーニャ(35社)、ナバーラ(15社)、バレンシア(14社)、アンダルシア(10社)と続いた。
 また、同社調べによると、過去3年間に他地方からの企業移転が最も多く見られるのが首都マドリッドで、逆に、失う企業数が最も多いのがカタルーニャとなっている。
昨年の場合では、マドリッドにおける企業数の推移はプラス407社で、これにアンダルシア(プラス132社)、バレアレス(76社)が続いた。
逆にマイナス値が大きかったのがカタルーニャ(マイナス279社)で、これにナバーラ(マイナス73社)、バスク(マイナス63社)と続いた。

スペイン国籍を申請する英国人急増

イギリスでBrexitを巡る国民投票が行われた昨年6月23日以降、スペイン国籍を希望するスペイン在住イギリス人の数が急増している。
スペイン国籍を取得するために必要な社会・文化知識レベル、言語レベルの2種の試験を行なうインスティトゥート・セルバンテスが持つデータによると、2016年1月から国民投票が行われた6月までにスペイン社会・文化知識レベル試験を受けたイギリス人の数は僅か70名であったのに対し、それ以降、今年の2月までに同試験を受けたイギリス人の数は423名に膨れ上がった。
また、スペイン語レベル試験を受けたイギリス人の数も同様の変化を見せており、昨年6月までの受験者が50名であったのに対し、Brexit投票のあと、今年2月までに281名が試験に臨んでいるとのこと。
いずれの試験についても46歳〜64歳の年齢層が多く、マドリッド、バルセロナ、アリカンテ、マラガの在住者が多い。


2017年3月28日(火)

スペイン人の旅行、3.7%増加

国家統計局(INE)の調査によると、昨年のスペイン人の旅行数は前年比3.7%増加、またその経費も9.1%増加した。
そのうち91.6%は国内旅行であった。
また、全消費額の68%は国内旅行に支払われており、一日平均消費額は44ユーロ、海外旅行では同96ユーロであった。
旅行の目的別では、レジャーが最も多く47.2%、これに次ぐのが家族や友人訪問で38.6%、3位はビジネス関連だった。
訪問地別ではアンダルシアが1位で17.5%、2位はカタルーニャで12.3%、3位にはバレンシアとカスティージャ・イ・レオンが入った。
逆に国内からの訪問者が最も少なかったのは、リオハ、ナバラとバレアレスであった。

ピカソの「ゲルニカ」、80周年特別展

パブロ・ピカソの名作「ゲルニカ」を所蔵するマドリッドのレイナ・ソフィア美術館では、来月5日より特別展を開催する。
これはこの作品の80周年を記念したもので、同館所蔵作品の他、国内外から貸与された180点を展示し、ピカソの作風の劇的変化を追う。
貸与元は、個人所蔵のほか、パリのピカソ美術館及びポンピドゥ・センター、ロンドンのテート美術館、ニューヨークのMoMAやメトロポリタンなど。
また、80周年を記念した様々なイベントも予定されている。
この特別展は9月4日まで。

テネリフェ空港衝突事故から40年

1977年3月27日、カナリアス諸島のテネリフェ島の空港で起きた航空機衝突事故から昨日で40年となった。
この事故はKLMオランダ航空と米パンナム機が地上で衝突、583人の犠牲者を出す大惨事となった。
この2機は、どちらもグラン・カナリア島の空港が最終目的地であったが、同空港が分離独立派による爆弾騒ぎで 閉鎖されたため、テネリフェに寄港していた。
この事件により他の航空機も皆テネリフェに集結、混乱を極めたうえに濃い霧が発生しており、視界が不十分であった。
さらに離陸を焦った機長が管制塔員の指示を良く聞かなかったといった証言もあり、これら様々な要因が事故の原因とされている。
尚、70周年による公式な追悼式典は特に行われなかった。


2017年3月27日(月)

サマータイム開始も各地で大雪注意報

暦の上では春、また昨日からサマータイムも始まったイベリア半島であるが、中央部山間部などでは本日大雪となる恐れがある。
気象局によると、マドリッド、アビラとセゴビアでは大雪注意報が発令されている。
また半島北西部では標高1500〜2000メートル以上で、それ以外の地域でも1800メートル以上で雪となる模様。
さらにピレネー山脈付近では霜の予報がでている。

世界最軽量の松葉杖、スペイン企業が製作

英国バーミンガムで本日より開催される国際イノベーション賞で、スペイン企業が製作した世界最軽量の松葉杖が最終選考に残った。
この企業はマドリッドの従業員6人という小さな会社で、その重さわずか100グラムという軽量の杖を製作した。
製作の経緯は、従業員の一人が航空事故に巻き込まれ、長期に渡って松葉杖の使用を余儀なくされたことによる。
この従業員は、ただでさえ怪我で参っているのに、重く不細工で使いづらい松葉杖は精神衛生上にも 良くないと考えたという。
この杖はその軽量さだけでなく、デザインも人間工学的に設計されており、腱鞘炎になりにくいよう配慮されている。
また色もオレンジや紫といったカラフルなものから選択でき、メンタル面でもポジティブになれる。
現在は主に、海外で販売されているが、多くの人がその機能性とデザインからドイツ製品であると思い込んでいる、と社員の一人は苦笑した。
また、スペインの公的機関からの援助が全くないことを嘆きつつも、最近フアン・カルロス前国王が利用しているのがメディアで映し出され、良い宣伝になったとコメントしている。

ディアス氏、PSOE党首立候補を正式発表、党重鎮集結

アンダルシア州知事のスサーナ・ディアス氏は、昨日所属する社会労働党(PSOE)の党首選への立候補を正式発表した。
マドリッドの見本市会場で開かれた集会には約6000人(主催者発表では9000人)の党員が参加し、同氏が立候補を表明すると大きな歓声と拍手が沸き起こった。
この集会には、フェリペ・ゴンサレス、ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ元首相を始め、同党の黄金期を支えた重鎮らが多く出席した。
また同党選出の州知事や地方自治体の首長も多く参加し、ディアス氏の党内での支持率の高さをうかがわせた。
これで同党の党首選候補者は3名となった。


2017年3月24日(金)

カタルーニャ州予算を巡り、PPとC'sに歩み寄り

カタルーニャ州議会が、カタルーニャのスペインからの独立の賛否を問う住民投票を行なうための費用をその予算内に組み込んだ事に対し、PPとCiudadanosは協力してその違憲性を憲法裁判所に訴える構えを見せた。
憲法裁判所への控訴は50名以上の議員のサインが必要であり、PPが持つ32議席では不十分であるため、Ciudadanosとの一致協力が必要となる。
PPの違法資金源についての調査委員会設置案をめぐり、PPとCiudadanosとの間には顕著な関係悪化が見られていたが、そう言った中で今回の動きは、最初の関係修復に向けた動きとも見られる。

マドリッド、レガネスにスペイン最大のアウトレットショッピングセンターがオープン

マドリッドのレガネス市郊外に、本日、スペイン国内最大のアウトレット・ショッピングセンターがオープンした。
ベネズエラのサンビル・グループによる5900万ユーロの投資によって作られたこの巨大ショッピングセンターは、サンビル・アウトレットと命名され、2400台収容の駐車場を持つ。
スペースの51%がファッション関連、35%が娯楽とレストランに、9%が食品関連に、そして5%がその他のサービスに充てられている。


2017年3月22日(水)

バルセロナとバレンシアでジハディスト3名を逮捕

国家警察とカタルーニャ警察の共同捜査により、新たに3名のジハディストが逮捕された。
その内の2名はバルセロナのロダ・デ・テル市に住む26歳と37歳のモロッコ人男性で、残り1名はバレンシアのベネトゥセル市に住む同じくモロッコ人の45歳の男性。
いずれもネットを利用して、聖戦の名のもとにテロ活動への参入を促していた。
2015年に、スペイン政府がテロ警戒レベルを最高レベルから2番目のカテゴリーであるレベル4に上げ、今もこれが維持されているが、レベル4になってからスペイン国内で逮捕されたジハディストの数は、これで195名にのぼる。

巡礼者に性的虐待行為を行なったとして男性を逮捕

昨日の午後3時〜4時ごろ、ルーゴ県のサリア市で、女性巡礼者に飛びかかりその身体を触り、キスをしようとした男性が、逮捕された。
被害にあったのはドイツから来た巡礼者で、事件があった2時間ばかり後に現地の治安警備隊へ被害届けを出した。
逮捕されたのは61歳の地元男性とのこと。


2017年3月21日(火)

春到来、高温多雨の予測

昨日のスペインイベリア半島時間の午前11時29分より、暦の上で春が開始した。
国立天文台によると、春は92日と18時間続き、夏の開始は6月21日午前6時24分となる。
尚、気象局は、現在のところ具体的な数値は示していないものの、今年の春は平年より降雨が多く気温も高めであると予測している。
一方、春が到来した昨日は各地とも良い天候に恵まれたが、本日以降気温が下がり、半島中央部などを中心に降雪に見舞われる地域もある見込み。

子供のサッカー、父親同士が殴り合い

先週日曜日にマジョルカ島で行われた12歳〜13歳カテゴリーのサッカーの試合において、ライバルチームの親同士が喧嘩を始める騒ぎが起きた。
事の発端は試合中、ぶつかった選手同士でちょっとした小競り合いが起きたことによるもので、これを見た選手の父親とみられる男性らがピッチに乱入し、殴る、蹴る、つかみ合いなどの喧嘩が始まり、会場は騒然となった。
結局選手である子供たちが止めに入ったが、通報を受けた警察官が駆け付けるまで争いは続いた。
この様子を撮影した動画はネット上やテレビのニュースで公開され、子供の模範となるべき親たちに対する批判が高まった。
尚、この日スペインでは父の日であった。

カセレスで和牛イベリコの生ハム製造

エクストレマドゥーラ州カセレスで畜産業を営むアルフォンソ・ガルシアさんは、現在、和牛種の牛とガリシア産の牛などを掛け合わせた新種で和牛イベリコの生ハムを製造している。
この和牛種はドイツやオーストラリアから輸入されたもので、イベリコ豚と同様どんぐりで飼育されている。
ガルシアさんによると、その味はイベリコ豚のそれよりもソフトであるが独特の風味があるという。
ガルシアさんの両親の実家がそれぞれに畜産業を営んでいたが、本人はマドリッドで弁護士として働いていた。
畜産業を行うにあたって、何か新しい事をしなければと思いついたのが和牛イベリコだと言う。
まだ改良しなければいけない点はあるが、夏頃にはレストランなどで出回る見込み。
尚、価格はキロあたり200ユーロとしている。


2017年3月20日(月)は19日(サン・ホセの祝日)の振り替え休日にあたるため、ニュースはお休みさせていただきます。


2017年3月17日(金)

IAGグループ、新ローコスト航空会社LEVEL稼働間近

イベリア航空と英国航空によって構成されるIAGグループは、新たにローコスト航空会社を設立し、これをLEVELと命名した。
LEVELはバルセロナを拠点にして、間もなく新路線の格安サービスを開始する。
予定では、6月1日よりバルセロナ − ロス・アンゼルス線が、6月2日よりサン・フランシスコ線が、6月10日よりプンタ・カナ線が、そして6月17日よりブエノス・アイレス線がその運行を開始する。
運賃はブエノス・アイレス線が149ユーロ〜、ロス・アンゼルス線、サン・フランシスコ線はいずれも99ユーロ〜、プンタ・カナ線が149ユーロ〜となる模様。

スペイン国民一人当たり24000ユーロの借金

スペインの財政赤字は悪化を続けており、今年1月時点で1兆1.140万ユーロとこれまでの最高値を記録した。
これを4650万人の人口で割ると、国民一人当たり約24000ユーロの借金をしている計算となる。
スペイン人の収入で最も一般的な金額が、年収にして16.490ユーロであるため、国民の多くが、国民一人当たりの負債額を返すだけで1年以上の労働をしなければならない事となる。
これで33カ月間連続で財政赤字は1兆ユーロを越えており、今年1月の赤字額は前年度同時期に比較して3.9%の増加となった。


2017年3月16日(木)

犬の断尾を禁止

本日行われた国会で、スペインにおける犬の尾の切断手術の全面禁止が決定した。
これは、1987年に結ばれた動物保護に関する欧州協定の確認の意味を込めた決定で、同協定によると、治療以外の目的で外科手術を行なう事を禁止している。
PP、ERC等の両党は猟犬種についてのみ断尾を認めると言う意見で一致を見せたが、これもPODEMOS、PSOE、ERC等の反対により禁止対象となった。
また、Ciudadanos、PNVは共に棄権票を投じた。

アンダルシアの飲食店に水道水無料提供を義務化

アンダルシアでは、全ての飲食店に水道水の無料提供を義務化する条例の施行に向けて、この春より手続きが開始されるが、それに先立ち、すでにコルドバ県では、これを推進するためのオリジナルデザインの容器を飲食店や消費者に配り始めた。
これは、一度使用しただけで捨てるのではなく、何度も繰り返して利用することを促し、これにより、ペットボトルに詰めて販売されているミネラルウォーターや、甘味飲料などの使い捨て文化に歯止めをかけようと言うもの。
また、長期保存する必要がある市販の飲料とは異なり、注ぎたての水道水の方が健康にも良いとして、水道水の消費を勧めている。
 水を飲むと言う、人間にとって不可欠な行為は、誰にとっても保証された権利であるべきであるとして、プラガ、パリ、マイアミ、ニューヨーク、サン・フランシスコ、メルボルン、ケベックなどでも、同様の試みがすでに行われているとのこと。
スペイン国内でも、コルドバに先立って、すでにパンプロナ、サン・セバスティアンなどで始まっている。


2017年3月15日(水)

カタルーニャ、ジロナでジハディストを逮捕

治安警備隊は本日、ジロナのサンタ・コロマ・デ・ファルネルスにおいて、ジハディスト1名を逮捕した。
逮捕されたのはモロッコ国籍、43歳の男性。
調べによると、この男性は、すでに昨年7月に逮捕された2名の兄弟同様、シリアやイラクで活動するDAESHに向け、組織的な資金援助を行なっていた模様。
2015年にスペイン政府が対テロ警戒レベルを5段階ある内のレベル4に上げて以来、スペイン国内で逮捕されたジハディストはこれで194名に登る。

サンティアゴでの列車事故裁判、新たな展開

2013年7月24日にサンティアゴ・デ・コンポステーラの傍で起きた国鉄脱線事故は、80名の死者と150名の負傷者を出したが、これまでその責任は唯一、列車の運転士にあるとされていた。
これに対し被害者協会は、スペインの法廷のみならず、EUに対しても同事故の再調査の要請を行なっていたが、事故から3年半経った今、ようやくスペイン国鉄付属の公共企業である国鉄インフラ管理機構にも安全性確保義務を怠った可能性があるとして、そのセキュリティー主任に対し、今月23日に裁判所への出頭令が下された。
国鉄インフラ管理機構は、事故が起きたカーブが、「高速列車が利用する線路としては大きなリスクを伴うものである」と言う報告や指摘を以前より受けていたにも関わらず、その改善について何ら対策を立てていなかったとして、その点についての説明が求められる模様。


2017年3月14日(火)

1月の小売店売上げ、0.1%減少

国家統計局(INE)の調査によると、今年1月の小売店の販売総額は、前年同月比0.1%減少した。
また前月、すなわち昨年12月と比較しても1.1%減少している。
このデータは社会学研究所(CIS)が調査を行う消費者景況感の結果(1、2月とも下落)と 呼応する結果となった。
1月は初旬にクリスマス商戦が終了するが、その直後にバーゲンシーズンが始まるため例年売り上げは上昇傾向にあった。
スペイン商業連盟は、期待外れとなった今年の冬バーゲンの売り上げを憂慮している。
同連盟によると、このバーゲンの売り上げは前年比3%増と予測されていたが、所属する中小規模の小売店の多くは前年並みかそれ以下に終わったという。
減益の理由については、前述の景況感の下落のほか、バーゲン期間の自由化で消費者が混乱していること、1年を通じて様々な割引が行われ、買い物がこの時期に集中しなくなったこと、ネットショッピングの増加と政治の不安定などが挙げられる。
同連盟会長は、シーズン自由化により、以前とは様相が変わってしまった、クリスマス商戦から値下げが始まり、バーゲンシーズンの魅力が薄れてしまったと述べ、業界からはバーゲン規制の復活を望む声も上がっているとした。

ホームレス侮辱のユーチューバーに2000ユーロ支払い命令

ユーチューブで自分のビデオをアップする事を日常としているユーチュ―バーが、ホームレスを侮辱した罪で起訴され、2000ユーロの保釈金支払い命令を受けた。
この男はバルセロナ在住の19歳で、クリームの代わりに歯磨き粉をはさんたクッキーを作り、ホームレスの男性に20ユーロを渡してこれを食べさせ、その様子をビデオに撮影してアップした。
バルセロナの裁判所に出頭したこの男とその弁護士はメディアの取材に無言を通し、法廷内でも被告は黙秘権を行使した。
裁判ではこの男に対し、パスポートのはく奪や定期的な裁判所出頭命令も言い渡された。

マドリッド地下鉄4番線、一時不通に

昨日午後5時15分頃、マドリッド地下鉄4番線のセラーノ駅で、ホーム付近に設置してある電気ケーブルから火花が飛び、煙が発生したがすぐに消火された。
だが大事をとって駆け付けた消防隊員がケーブルの状態などを調査、この間同路線のゴヤ駅とコロン駅間が普通となり、約4時間後に復旧した。


2017年3月13日(月)

セウタ以外の全ての自治州で悪天候による警報・注意報

気象局は本日、セウタ以外のすべての自治州に大雨、強風、大雪などによる警報・注意報を発令した。
それによると、バレンシア州では内陸部の山間部では大雪警報、それ以外の地域の一部では大雨警報が出ているほか、沿岸部では高波や強風警報もでており、最大風速は90キロに達する見込み。
また、ムルシアでも山間部で大雪警報がだされている。
アンダルシアでもグラナダ、アルメリアとハエンの山間部で大雪警報がでている。
カナリアス諸島では最大風速が90キロに達すると予測され、強風警報が発令されている。
アラゴンではテルエルで大雪警報がでており、標高1000メートル以上では20センチ程度の積雪となる見込み。
アストゥリアスとカンタブリアでも大雪警報がでているが、先週起きた森林火災は降雨と気温の低下により鎮火に向かっている。
さらにラ・マンチャではアルバセテで大雨注意報が出されているほか、カスティージャ・イ・レオンでは大雪・強風注意報が出ている。
各自治体は警戒にあたっているが、特に火祭りの始まったバレンシアでは、強風、大雨による機材の倒壊を防ぐよう注意を呼び掛けている。

ディアス氏、PSOE党首選出馬表明は26日

アンダルシア自治州知事ののスサーナ・ディアス氏はかねてから同党党首選への出馬が噂されていたが、今月26日にマドリッドで行われる集会で正式発表する見通しであると関係筋が明らかにした。
これで同党首選の候補者は、元バスク州知事のパッチ・ロペス氏と元党代表のペドロ・サンチェス氏に次いで3人目となる。
ディアス氏は社会党色の強いアンダルシアを守り続けて、党内での影響力は大きいが、昨年起きた一連の党内紛で、党員の支持率が低下しているとされる。
尚、すでに立候補を表明している2氏は、この報道についてのコメントは行っていないが、民衆党PPアンダルシアからは、批判の声が上がっている。

カナリアスでスターウォーズの次作ロケか

カナリアス諸島のフエルテベントゥーラ島自治体は、米ディズニーピクチャーに島南部での撮影を許可したことを明らかにした。
同社のどの映画が撮影されるのかは明らかにされていないが、スターウォーズの次作で、主要登場人物の一人であるハン・ソロの青年時代を描いたスピンオフ映画ではと予測されている。
撮影は年内で、主に島内の砂漠地帯がロケに使われるとみられる。
フエルテベントゥーラではこれまでもその独特の地理的条件から、エジプトやモロッコを舞台としたハリウッド映画の撮影地となったことがある。


2017年3月10日(金)

マドリッド中心部、明日は駐車禁止に

大気中の二酸化窒素含有量が規定値を越えたため、本日、マドリッド市では環状線M30と、マドリッド市内へのアクセスルートとなる道路での速度制限を、最大で70キロに設定した。
また、明日はマドリッド市内中心部における、住民以外の車の駐車が禁止となる。
市は明日の正午時点での大気の状況次第で、翌日、日曜日に適用される対策を発表する事となる。
尚、明日の駐禁については、地域住民の車以外にも、商用車、学校の送迎車、タクシー、身体障害者が利用する車、排気ガス・ゼロ車などは対象外。

11−Mの服役中テロリスト、来年には僅か8名に

2004年にマドリッドで起きた列車テロ事件に関与したとして取り調べを受けた116名の内、実際に裁かれたのは28名で、その内の21名が国家裁判所より有罪判決を受け、最終的に最高裁によって有罪判決が確認されたのは18名だった。
その後、すでに次々と釈放され、あれから13年経つ今も服役しているのは僅か10名で、2017年が終る頃には残り8名となる。

ルーゴ県、ショーベ市で古代巨大墳墓を発見

ガリシアのルーゴ県、ア・マリーニャに属するショーベ市のユーカリ林の中で、これまでにア・マリーニャで発見されている巨石墳墓の中では最大級のものが新たに発見された。
その規模は直径30メートル、そして地下の空間は高さ2.5メートルに及ぶもので、非常に良い保存状態にあるとのこと。
しかしながら、発掘の痕跡が認められることから、過去、いつの時代かに墓荒らしがあったか、或は、単純に使用されていた石を他の用途に利用するために持ち出す、などの行為があったと思われる。
上空から撮影された写真が今回の発見につながったと言う。


2017年3月8日(水)

マドリッドの地下鉄、3月10日のスト解除

マドリッドの地下鉄の運転手組合は、先月24日の金曜日と27日の月曜日に部分ストを行なったあと、毎週金曜日の無期限ストに突入していたが、今週の金曜日、10日のストが解除される事となった。
組合側によると、このスト解除は、マドリッド地方行政と地下鉄会社から「ストをやめて話し合いを」と言った要請があったの対する対応であるとのこと。
話し合いを求めて来たのに対し、その機会を設けるためのスト解除であって、実際にその話し合いが行われないような場合には、すぐにまたストが再開されると警告している。

2016年、住居価格は4.7%の高騰

国家統計局発表によると、2016年のスペインにおける住居価格は、前年度比較4.7%の高騰となり、9.8%の値上がりを見せた2007年以来の最高値となった。
経済危機に突入したあと、スペインにおける不動産は、2008年には前年度比−1.5%、2009年度には−6.7%、2010年度には−2%、2011年度には−7.4%、2012年度には−13.7%、2013年度には−10.6%と転がり落ちるように下がり続け、2014年になってようやく0.3%のプラス値に転向し、2015年にはプラス3.6%となっていた。
2016年度の平均4.7%のプラス値の内訳を見ると、新築物件ではプラス6.5%、中古物件はプラス4.4%であった。
2016年はスペイン全国的にプラス値となったが、最も大きく値上がりしたのがマドリッドで8.6%。
これにカタルーニャの7%、バレアレスの6.2%、メリージャの5.3%、セウタの5.2%が続いた。
また、値上がり率が最も小さかったのはカスティージャ・ラ・マンチャの0.8%で、これにカスティージャ・イ・レオンの1.1%が続いた。


2017年3月7日(火)

フランス管制官スト、本日は28便欠航

フランスの航空管制官のストライキの影響は本日も続いており、午前9時の時点でフランスとスペイン間を結ぶ28便が欠航となった。
最も影響を受けているのはバルセロナのプラット空港で、本日予定されている62便のうち、16便がキャンセルとなっている。
また、マドリッドのバラハス空港では、67便中3便がキャンセルされた。
尚、昨日は最終的に23便が欠航となった。

チェマ・ポスティゴさん死去、スペインで最も大家族の父親

18人の子をもうけ、スペインで最も大家族の父親として有名だったチェマ・ポスティゴさんが昨日亡くなったと家族が発表した。
チェマさんの妻ロサさんは、ソーシャルネットワークのインスタグラムに入院中の夫の写真をアップし、その死を伝えた。
それによると、チェマさんはこの1カ月で体重が11キロ減り、2週間前に激しい痛みを訴えて病院に駆け付けたところ、肝臓癌と診断され、治療を受けていた。
どのようにして大家族を維持し、子育てを行うかについてロサさんが執筆した本がベストセラーとなり、昨年第四版が増刷されるほどだった。

バルセロナ地下鉄、車内携帯充電器試験サービス開始

バルセロナ地下鉄は、2番線の車内で携帯の高速チャージができる充電器を試験的に設置した。
各車両に4個のUSBポートがあり、障害のある人でも届くよう低い所に設置されている。
製作したのは地元カタルーニャの企業で、携帯の機種により最高で通常より75%速くチャージできるという。
この試験サービスは第2弾にあたり、第1弾はサグラダファミリア駅、パセオ・デ・グラシア駅や パラル・レル駅のホームに設置された。


2017年3月6日(月)

2016年の離婚・別居件数、7.8%減少

司法評議会の発表によると、昨年の離婚および別居届出件数は、前年比7.8%減少した。
このうち離婚の申請は11万4019件で、前年比マイナス7.6%、別居は5840件で、同マイナス11.5%だった。
自治州別では、最も件数が多かったのはカナリアスとバレンシアで、人口千人あたりの件数はそれぞれ2.9であった。
以下カタルーニャ、バレアレス、アンダルシア、アストゥリアスとムルシアの順。
逆に最も少なかったのはカスティージャ・イ・レオンで、これにカンタブリア、ラ・マンチャ、ガリシア、マドリッドと続いた。

フランスの管制官スト、スペインでも影響

フランスの航空管制官のストライキにより、同国とスペインを結ぶフライトの一部にキャンセルや遅延が起きている。
それによると、初日の本日は現在の所14便が欠航となっている。
また、本日は両国間で計161便の運航が予定されているが、これらのフライトも遅延などの影響を受ける可能性がある。
最も影響を受ける航空会社はブエリングで、75%のフライトがフランス上空を通過するという。
スペイン空港公社は、利用者は空港に向かう前に状況を把握するよう呼び掛けている。
尚、このストは今週金曜日まで続く予定。

11県で強風警報・注意報

気象局は本日、強風による警報・注意報を11県に発令した。
それによると、ウエスカ、ジローナ、レリダ、タラゴナとカステジョンには強風警報が出ており、最大風速は100キロに達する見込み。
また、テルエル、バルセロナ、サラゴサ、ナバラ、アリカンテとマジョルカにも同注意報がでている。
一方、ガリシアやパイス・バスコでは雨となるが、それ以外の地域では天気が良い所も多く、内陸部を中心に気温も上昇する模様。


2017年3月3日(金)

カタルーニャの法務・行政監査機関、住民投票予算に違憲判決

カタルーニャ州政府が有する法務・行政方面に及ぶ監査機関CGECは、カタルーニャ州行政の2017年度予算内にカタルーニャ独立の賛否を問う住民投票を行なうための予算が組み込まれている事について、これが違憲であると同時にカタルーニャ州法にも違反するとの判決を下した。
同監査機関は、カタルーニャ州行政がスペイン国憲法や自治州法から外れた行政を行なわないかどうかを監視する役割を持つカタルーニャ議会から独立した機関で、9名の法学者から構成され、その内の6名はカタルーニャ議会が推薦し、残りの3名がスペインの中央政府からの推薦となる。
また、中央政府が選ぶ3名の内、1名はカタルーニャ議会が示す候補リストの中から選ばれる。
 これまで、カタルーニャ独立推進派を中心としたカタルーニャ州政府は、独立運動についての違憲性をどれだけ憲法裁判所から通告されても、憲法裁判所がスペイン国に属する機関であるがゆえにこれを無視し続けて来たが、今回はカタルーニャ州政府が選んだ同州政府所属の法的機関からの違憲、違州法判決であり、これまでと同様の言い逃れは通らない。
 しかしながら、カタルーニャのプーチデモン州知事は「何と言われようと住民投票は行なわれるであろう」と、今までと同様の表明を続けているが、その合法性についての説得力が大きく欠如している感は免れない。

カタルーニャ市民社会協会、3月19日に反独立デモを招集

カタルーニャ市民社会協会SCCは、今月19日にカタルーニャ独立反対デモ開催を予定している。
同協会によると、デモは現カタルーニャ州政府が進めている反民主主義革命を糾弾するためのもの。
同協会の副会長であるホセ・ドミンゴ氏は、記者会見の中で、現在、カタルーニャ州政府が進めている独立プロセスはあまりにも急ぎ過ぎで、カタルーニャ自らの監査機関が違法判決を下したのを見ても判るとおり、全ては違法行為の上に進められており、このまま 住民投票を行なったとしても、それは違憲であると同時にカタルーニャ法違反であり、それはつまりカタルーニャの民主主義に反するものであると述べた。
デモは3月19日の12時にウルキナオナ広場を出発して、サン・ジャウメ広場で終る。
 また、同協会は元カタルーニャ州知事のアルトゥール・マス氏が講演を行なう予定となっているハーバード大学宛てに、半独立運動について示した書簡を送った事についても明らかにした。
これは、ハーバード大学でカタルーニャの名を語って演説する者があっても、その内容はカタルーニャ全てを代表するものでは無いと言う事を知らしめるためであるとホセ・ドミンゴ氏は語る。


2017年3月2日(木)

カタルーニャ国民議会、独立後のスペインとの2重国籍を保障

この数週間、カタルーニャ国民議会ANCは、カタルーニャ独立に反対する人々や、意思が明白でない人々を独立賛成に仕向けるための大規模キャンペーンを繰り広げている。
その一環として街頭でのビラ配りを続けているが、その内容の中で特に目を引くのが次の3点。
*独立後もスペインとの2重国籍を希望する人は、何ら問題無くそれが可能である。
*独立=EU脱退と言われるが、そのようなことは無く、引き続きEUに所属出来る。
*独立後もスペイン語はカタルーニャにおいて充分に尊重されるので、言語上の心配は無い。

2重国籍については、スペイン政府が認めない限り保障出来るものでは無い事は明白であるが、それ以前に、カタルーニャ独立派の中で、同テーマについて議論も決議も行なわれた事が無い。
また、EU加盟国の複数の国から、すでに独立後の脱退が不可避であることを通達されている事は、周知の事実である。
そしてスペイン語については、現時点ですでにカタルーニャではスペイン語による公立の学校教育が保障されておらず、大きな社会問題として未だ解決を見ていない。

カタルーニャ警察:「違法命令には従わない」

カタルーニャ自治州政府が、憲法裁判所命令に背いてカタルーニャ独立の意思を問う違憲住民投票開催の準備を進める中、同時に自治州警察機構のトップを解任し、カタルーニャ独立主義のメンバーをその地位に据えようとする動きが見られる。
理由は、違憲住民投票を力づくで行なう場合、これを阻止すべく中央政府が動くのは明白で、独立派としては、これに対抗するための独自の武力が必要となるため。
今回の独立派の奇妙な動きは、カタルーニャ州警察の現トップであるアルベ−ル・バジェ氏が、「警察は決して違憲、違法命令に従う事は無い」と、カタルーニャ警察機構の法順守の姿勢を表明した事に対する反応で、憲法裁判所命令を無視し続けるための武力確保に向けた第1歩と見られる。
これに対しカタルーニャ警察組合連は、カタルーニャ自治州政府に対し、「警察機構のトップが独立派に取って代わられたとしても、我々警察官は決して違憲、違法命令に従う事は無い」と通告。
また、カタルーニャ警察組合の最大シンジケートであるSAP−Fepolのスポークスマン、バレンティン・アンドン氏も、「カタルーニャ警察の指揮官が誰になろうが、警察官はどのような場合でも違憲、違法命令に従う事は無く、これはカタルーニャに限らず、 世界のどの国においてもそうあるべきことである」と通達。
更に、カタルーニャ警察のまた別の組合SMEのスポークスマン、トニ・カステホン氏は、「カタルーニャ独立運動に警察を巻き込まないで欲しい。 我々警察官は独立運動の鍵となるべきでは無く、また、違憲・違法命令を受けた場合、警察官はそれをどう受け取るかを判断する以前に、違憲・違法であるが故に、無条件に従う事は出来ない。」とコメント。
またカタルーニャ地方警察を含む、カタルーニャに置かれる警察機構全体に及ぶカタルーニャ・警察シンジケート、SPCも他の組合同様に、「法の順守」、そして違法命令についてはこれに従う義務は警察法には存在しないとしている。


2017年3月1日(水)

2016年、マドリッド市での交通違反取締数は1分間に5件

2016年にマドリッド市内において摘発された交通違反件数は270万5893件となり、1分間あたり平均5件の頻度となった。
また、これによる罰金額は平均103.27ユーロで、総額2億7945万9510ユーロに達した。
昨年に比べると60万6千件、7270万ユーロの増加となった。
また、摘発された違反内容については、その半数以上にあたる52.7%が速度違反や信号無視、飲酒運転、運転中の携帯電話利用、シートベルトやヘルメットの未着用などの交通安全に関わるものではなく、駐車違反だった。


2017年2月28日(火)

2015年の死亡数、6.8%増加

国家統計局(INE)の調査によると、2015年の死亡数は42万2568人で、前年比6.8%増加した。
このうち96%は自然死(病死など)によるもので、同7%増加した。
INEによると、病死の死因で最も多かったのは呼吸器系の疾患で、前年比18.3%増加している。
男女別でみると、男性で最も多かったのは腫瘍によるもので、女性の1位は循環器系疾患だった。
尚、腫瘍のタイプで最も多かったのは肺癌、循環器系では心臓発作と狭心症であった。
一方、自然死以外の死亡で最も多かったのは自殺によるもので、前年比では7.9%減少したものの、依然1位を保っている。
これに次ぐのが交通事故で、2015年の死者数は1880人であったが、自殺者の約半分の数値であった。
自治州別でみると、最も死亡数が多かったのはアストゥリアスで、これにカスティージャ・イ・レオンとガリシアが続く。
逆に少なかったのはセウタ、メリージャ、カナリアスとマドリッドだった。
しかしながら、各自治州の年齢層の割合が同じであると仮定した場合の数値では、メリージャが1位で、以下アンダルシア、セウタとムルシアの順となる。

各地で悪天候による警報・注意報

気象局は本日、北部地方を中心に強風や高波による警報・注意報を発令している。
それによると、アストゥリアスとカンタブリアでは波浪特別警報が出されており、波の高さは最大9mに達する見込み。
また、これらの地域では地上でも強風が予測されており、最大風速は100キロに達する模様。
またパイス・バスコとガリシアにも高波警報が出ている。
同局は他に、19県に強風や高波による注意報を発令している。
さらにレオンでは大雪注意報が出ており、7センチ程度の積雪となる模様。
同局では、特に海沿いの地域の住民に対し、可能な限り海岸や波打ち際を避け、車の運転も十分注意するよう呼び掛けている。

サッカー選手とそのパートナー、31日間の社会奉仕の判決

サッカースペイン・リーグ1部アトレティコ・デ・マドリッド所属のルカス・エルナンデス選手とその恋人に、マドリッド地方裁判所より双方に31日間の社会奉仕の判決が言い渡された。
これは、今月2日未明にこのカップルが口論し、エルナンデス選手が暴力を振るったとして女性側が警察に訴えた事によるもの。
一方のエルナンデス選手も彼女の暴力により軽傷を負い、乗っていた車にも傷をつけられたと訴えを起こした。
このように両者ともお互いの暴力を訴えていたが、判決では双方に刑が下り、さらに恋人には車の傷の賠償として2カ月が加えられた。


2017年2月27日(月)

バルセロナでMWC開幕

世界最大の携帯端末見本市であるモバイル・ワールド・コングレス(MWC)が本日開幕した。
開幕式典は、フェリペ6世国王とカルレス・プーチデモン カタルーニャ州知事出席の下行われた。
国王と州知事は、午前10時10分頃、その他の中央政府閣僚や州政府関係者と共に、ミニバスで見本市会場の第3パビリオンに到着。
出迎えた関係者と挨拶を交わした後、記念撮影が行われた。
その後国王は、スペインおよびカタルーニャ州のパビリオンを視察した。
今回で12回目を迎えるこの見本市は、約200カ国から10万1千人以上の参加を見込んでおり、これまでの最高記録を更新すると予測されている。
また、カタルーニャにもたらす直接・間接的経済効果は4億6千万ユーロ以上とみられている。
尚、この見本市は今週木曜日まで開催される。

パブロ・ラエスさん死去、骨髄提供者増加に大きな貢献

白血病と闘いながら、骨髄提供の大切さをネット上で訴え続けたパブロ・ラエスさんが、先週土曜日にマラガ県マルベージャの自宅で死去、享年20歳だった。
ラエスさんは自らの闘病生活の様子を撮影したビデオをSNSでアップし、その明るく前向きな姿勢が注目を集めた。
彼の訴えにより同県での骨髄ドナーが1000倍に増加するなど、大きく貢献したが、今年1月に移植した骨髄が拒絶反応を起こしたことを明らかにしていた。
マルベージャ市では、ラエスさんの社会的貢献に対して、メダルの授与を予定していたが、彼の死により授与式を取りやめた。
しかしながら、家族らの希望により、改めてメダルの授与が行われる事となった。
関係者らは、彼はこの世を去ったが、決して病気に負けたわけではない、とその勇気と努力を称えた。

マドリッド地下鉄スト、今朝の参加率は7%

先週金曜日に続いて、運転士による部分ストライキが行われているマドリッド地下鉄では、午前中のスト参加率を7%程度と発表している。
現在の所、特に問題は起きていないという。
本日のストは、金曜と同様午前6時5分〜8時40分、午後1時20分〜4時25分、午後5時から7時55分となっており、ミニマムサービスは平均65%に設定されている。
尚、このストは今週金曜日にも行われる予定。


2017年2月24日(金)

バルセロナ市行政、カタルーニャ住民投票協定に同調

本日行われたバルセロナ市議会において、カタルーニャ州議会が推し進めているカタルーニャ独立を問う住民投票の開催に、同市行政が公式に協力することが可決された。
賛成票を投じたのはCiU、ERC、そしてアダ・コラウ市長所属のBarcelona en Comu党の議員等で、PSC、Ciudadanos、PP等が反対票を、そして、住民投票はスペインの法律を無視する形で行なうべきであるとするCUPは棄権票を投じる形となった。

Plaza Rio2、今年10月にオープン予定

マドリッド市内、マンサナーレス川の畔、マドリッド・リオ公園に面する形で現在建築が進められている、巨大なコマーシャルセンター「プラサ・リオ2」は、今年10月のオープンが予定されている。
同センターに出店するブランドは約150社が予定されており、食品部門では、大手スーパーのAl Campoが、ファッション関係ではZARAブランドで知られるインディテックス、H&M、Sfera, Armani, Exchage, El Ganso, Munich, Oveja Negra, Guess, Levis などが、またスポーツブランドでは Foot Locker, Snipes, Adidas, JD Sport, The North Face, Decimas などが、また、宝石関係ではPandora, Tous, Joya & Diseno などが軒を並べる事となる。
また、最上階は飲食関連専門の階となる予定で、3000平米と言うマドリッド最大規模のテラスを持つ展望レストラン街となり、Larrumbaグループ、Wagamam, Five Guys, Starbucks, Haagendazs などの出店が予定さている。
展望テラスからは、目の前に広がるマンサナーレス川を含むマドリッド・リオ公園や、文化財指定を受けるMatedero Madridをはじめ、マドリッド市を広く見渡す事が出来る。


2017年2月23日(木)

若者の68%が職場で能力を発揮できず

調べによると、スペインの25歳以下の若者就労者の68%が、学業で習得した知識を生かす事の無い職場で働いている。
特に目立つ業種としては商店やホテル・飲食業で、対象年齢層を下げると、このパーセンテージは更に増加し70%に達するとのこと。
大学を卒業し、中にはマスターコースまで終了した若者が、その知識を生かす場を得る事が出来ず、スーパーマーケットのレジやレストランのウェイターと言った職種に就いている例が多く見られる。
このような状況の中、スペイン国内で自身の知識を生かせる職に就けない為に外国へ移住する若者が増加しており、それはすなわち、若い才能がスペインで活躍することなく国外へ流れ出ている事となり、この状況が続くと、今後のスペインの発展に大きなブレーキがかかるとして懸念されている。

異性間暴力による死亡者数、2008年以来の数に

2017年が始まって僅か2カ月弱の間に、交際相手、過去に交際のあった相手、夫、又はかつての夫により殺された女性の数は、 すでに15人に達した。
昨年の同時期には11人、一昨年の同時期は5人であったが、今年は同じく15人に達した2008年以来の最悪の数値となっている。

スペイン中央以南で泥の雨

南からの風により、サハラ砂漠の砂がスペイン南部から中央部にかけての大気中に広がったところで雨が降ったため、アンダルシア、ムルシア、バレアレス、セウタ、メリージャなどで泥を含んだ雨となった。
気象局によると、この状態が明日の金曜日も続くとの事。


2017年2月22日(水)

マドリッド地下鉄、24日よりスト

マドリッド地下鉄の運転手組合は、今月の24日と27日に部分的ストライキを開始する。
ストの時間帯は6:05〜8:40、13:20〜16:25、17:00〜19:55とのこと。
また、この二日間のストを行なったのち、現時点では無期限で毎週金曜日に同様のストが繰り返される予定。

マドリッド市行政、2017年度ワールド・プライドの準備を開始

世界最大規模で行われるLGTBI(レスビアン、ゲイ、トランスジェンダー、バイセクシャル、インターセクシャルの頭文字)の祝典「ワールド・プライド」は、今年、マドリッドでの開催が予定されており、市行政はすでにその準備を開始している。
開催時期は6月23日から7月2日までの10日間で、この間、およそ200万人以上の参加が見込まれている。

ラホイ首相とプーチデモン・カタルーニャ州知事、1月11日にモンクロアで会談

マリアーノ・ラホイ首相とカタルーニャの州知事プーチデモン氏の間で、去る1月11日にマドリッドのモンクロアにおいて会談が持たれていた事が明らかとなった。
会談は極秘の内に行われ、そのカモフラージュを兼ねて、前日にバルセロナにおいてソラジャ・サエンス・デ・サンタマリア副首相と カタルーニャの副州知事オリオル・ジュンケラスによる会談が行われていたこともあり、これまで表には出てこなかった模様。
副首相と副州知事による会談と同様に、首相と州知事の間で持たれた対話においても、中央政府とカタルーニャ独立勢力との間での歩み寄りは見られなかった模様。


2017年2月21日(火)

2018年より買い物袋の無料提供撤廃

農業・漁業・食料・環境省は、来年1月1日より、商店での買い物袋の提供を完全有料化すると発表した。
すでに大手スーパーなどでは完全有料化が進んでいるが、特に個人商店などではまだ無料の所も多く、また店舗によってその料金も差がある。
これらを是正し、EUが定めた環境保護の指針に沿った規制を行うのが政府の狙い。
尚、袋の料金はサイズやタイプによって最低5セントから最高30セントとなる。

ウルダンガリン被告らの収監、決定は木曜日に

パルマ地方裁判所は、「ノース事件」でそれぞれ6年3カ月と8年6カ月の判決を受けたイニャキ・ウルダンガリン被告と 元共同経営者のディエゴ・トーレス被告を即時収監するかについての決定は、今週の木曜日に両者出頭のうえ、行われると発表した。
これは判決が言い渡された直後に検察側が申請したもので、両者が最高裁に上告する可能性も高く、その最中に海外逃亡や証拠隠滅を防ぐ目的で行使される。
ウルダンガリン被告の弁護士はこの可能性を否定し、即収監は正しい判断ではないと訴えている。

テネリフェ柴崎選手、バルセロナに数日滞在

Jリーグの鹿島からスペインリーグ2部のテネリフェに移籍したものの、環境に馴染めず体調を崩していると報道されている柴崎岳選手が、チームの許可を得てスペイン本土のバルセロナに移動した。
同選手は、代理人に付き添われてバルセロナ・プラット空港のターンテーブルで荷物を待つ様子がメディアに撮影されている。
同チームの広報によると、柴崎選手は個人的な理由でバルセロナに数日滞在するが、今週の水曜か木曜にはテネリフェに戻り、チームの練習に合流するという。


2017年2月20日(月)

フェリペ国王の義兄、収監先はバダホス?

スペイン王室を巻き込んだ一連の疑獄事件「ノース事件」の判決が先週金曜日に言い渡され、フェリペ6世国王の義兄にあたるイニャキ・ウルダンガリン被告は、6年3カ月の実刑を受けたが、現在はその収監先が注目されている。
いくつかのメディアは、エクストレマドゥーラ州バダホスの刑務所の確率が高いと報じている。
その理由は、この刑務所の収容人数が500人程度と小規模で、バスク独立派ETAのテロリストの数も少なく、ほとんどが独房で落ち着いた刑務所といえる。
また、同被告の妻であるクリスティーナ王女は無罪となったが、現在居住しているスイスのジュネーブから、ポルトガルに転勤する予定があるという。
同王女のポルトガルの職場とこの刑務所は車で2時間半ほどであり、夫を訪問しやすい地の利といえる。
当初は、ウルダンガリン家の地元に近いバスク州アラバの刑務所を希望しているとも言われていた。
この刑務所はより近代的でプールやジムも完備しているが、ETAのテロリストも多く収監されているという。
尚、スペインの法律では、テロリストでない限り、指定された期間内に出頭すれば、希望する刑務所に収監される。

AVEの車内サービス、26日からスト

スペイン国鉄レンフェの高速列車AVEやその他の長距離列車でサービスを行っているケータリング会社の社員が所属する労働組合は、今月26日からストライキを行うと発表した。
今回のストは企業側との労働条件の折り合いがつかなかったためで、7日間連続で予定されている。
影響を受けるのはAVEと長距離列車で、国際路線も含まれるため、フランスのマルセーユ、リヨン、トゥールーズとパリ行きも対象となる。
尚、労組はスト開始前にも協議を数回行うとしている。

マドリッド州、片道切符・回数券のカード導入へ

マドリッド自治州は、今年中に公共交通機関のチケットのカード化を導入する予定であると発表した。
現在片道切符や回数券は、無記名でその都度購入する必要があったが、このカードは定期券同様記名式で、チャージができるという。
カード購入の際には4ユーロのデポジットが必要だが、カードを返却すれば返金される。
同州ではこれまで、26歳以下向けの特別パスで成功したが、一方で、失業者向けのパスは失敗に終わった。
その理由は、このパスの対象者となる条件が厳しすぎて、失業者の99%がこのパスの恩恵を受けられなかったためである。


2016年2月17日(金)

ノース事件、クリスティーナ王女に無罪判決

国王ドン・フェリペ6世の妹であるクリスティーナ王女の夫、イニャキ・ウルダンガリン氏が中心となって運営されていた非営利団体 Noosが、横領、詐欺、背任、マネーロンダリング、脱税などの罪に問われ裁判が行われていたが、本日、バレアレス州裁判所は同事件に関与した17名に対し、その判決を下した。
これにより、イニャキ・ウルダンガリン氏は6年3カ月の実刑を、そしてその共同運営者であったディエゴ・トーレス氏は8年6カ月の実刑を受ける事となった。
また、夫の協力をしていたとの疑いで同様に訴えられていたクリスティーナ王女は、無罪判決となったが、間接的に金銭的な恩恵を受けたとして、265.000ユーロの支払を命じられるに留まった。

財政赤字、国民総生産の98.98%まで低下

本日のスペイン銀行発表によると、スペイン国家予算の赤字額は2015年に国民総生産の99.8%であったのに対し、2016年度には98.98%まで下がったとのこと。
しかしながら、これは予算の赤字が減少したのではなく、国民総生産高が増加したことにより、それに対するパーセンテージが下がっただけ。
実際には赤字額は2015年に比べて324億3800万ユーロの増加となり、その総額は1,105兆ユーロに達している。
この98.98%の数値が確認されれば、スペインはEUから要求されていた99.4%の目的を果たせたこととなる。


2016年2月16日(木)

マドリッド、外人ツーリストがスペイン人ツーリストを上回る

2016年の1月から12月までの間に首都マドリッドを訪れたツーリストの内、スペイン人による国内旅行者の数が4.433.857名で2015年度より0.49%減となったが、その一方で、外国人ツーリストの数は4.600.470名で前年度比3.8%増となり、国内旅行者の数を上回った。
マドリッドを訪れた外人ツーリストの中で最も多かったのは米国人の567.710名で、これに英国人(361.992名 )、イタリア人(342.366名)、フランス人(314.226名)、ドイツ人(252.804名)が続いた。

Talgo社、Renfeと競合の構え

スペインの鉄道網は、ほぼ全国的に国鉄RENFEによる独占状態となっているが、欧州委員会は2020年を、同状況を是正し、自由化するための期限として定めている。
これにより、間もなく鉄道オペレーションの可能性はRENFE以外の企業にも開かれることになる為、それに合わせた準備が進められており、Talgo社も自由化と同時に鉄道サービスを開始するための法人「モーション・レール」の登録を完了させた。
今後、同法人が鉄道サービス提供に必要なライセンスを申請する事となる。
これまで列車製造業者としてTalgo社とのライバルでもあったCAF社も、同様に鉄道サービス提供に必要なライセンスの申請手続きを開始した模様。


2016年2月15日(水)

RENFE、長距離列車と高速列車の料金を本日より1%値上げ

スペイン国鉄RENFEは、本日より、長距離列車と高速列車の料金の約1%の値上げに踏み切った。
これにより、例えばマドリッドーバレンシア間の運賃が、従来の72.4ユーロから73.1ユーロに、マドリッドービゴ間の運賃が56.1ユーロから56.6ユーロに、マドリッドームルシア間の運賃が47ユーロから47.4ユーロとなる。
RENFEが最後にこれらのサービスの値上げを行なったのは2012年で、今回は5年ぶりの料金改正となる。
しかしながら、2012年の値上げがあったあと、同年は利用者数が大きく減少したため、翌2013年には一気に11%の値下げを行なっており、今回の5年ぶりの僅か1%の値上げは、事実上、利用者にとって大きな影響は無いと見られる。
尚、近距離、中距離列車については、日常生活における公共サービスとしての性格が強いため、今回の値上げの対象からは外されているとのこと。


2016年2月14日(火)

国内移動に航空機の利用増加

国家統計局(INE)の暫定発表によると、昨年国内移動に航空機を利用した人は3千380万人で、前年比8.8%増加した。
鉄道の利用者も増加したが、数値は1.5%にとどまった。
鉄道の数値には、近郊線、中距離と高速列車AVEも含まれているが、このうちAVEだけの数値をみると、前年比4.8%増加している。
しかしながら昨年12月だけの数値をみると、AVEの利用客は6.7%減少した。
空の便に関しては、12月も5.9%増加している。
尚、総合的な数値では昨年の公共交通機関利用者は2.4%増加しており、2年連続のプラス数値となった。

シウダダノス、マドリッドをLGBTIフレンドリーの州に

シウダダノス党は、今週木曜に開かれるマドリッド自治州議会の閣議で、同州を LGBTI(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスセクシャル・インターセクシャル)フレンドリー宣言を行うよう提案すると発表した。
これは、今年は6月23日から7月2日にマドリッドで開催される恒例行事「ワールド・プライド2017」を前に州政府のLGBTに対する公式なサポートを表明するための提案。
この団体の旗を関係機関に掲げたり、彼らに対する差別や暴力をなくすためのキャンペーン、さらに州政府が関与するスポーツ大会やイベントなどにおける差別の撤廃を推進する狙いもある。

国王杯決勝、ビセンテ・カルデロンに決定

スペインサッカー協会は、5月27日に行われる国王杯決勝(FCバルセロナ対アラベス)をアトレティコ・デ・マドリッドの 本拠地であるビセンテ・カルデロン・スタジアムで行うと発表した。
このスタジアム選択の理由について同協会は、どちらのチームにとっても第一希望ではないが、地理的にもバルセロナとビトリア(アラベスの本拠地)のほぼ中間に位置していること。そしてアトレティコから同スタジアムの利用要請があったことを挙げている。
アトレティコは来シーズンから新しいスタジアムでプレーするため、これがこのスタジアムで行われる最後の公式試合となる。


2017年2月13日(月)

イグレシアス氏、ポデモス代表に再選

先週末行われた左派ポデモス党の党大会において、パブロ・イグレシアス代表は、89%の得票率で絶対過半数で再選した。
党ナンバー2で、イグレシアス氏に対抗したイニゴ・エレホン氏は40%にとどまり3位に終わった。
これが2回目となる同党の全国大会だが、左翼色の強いイグレシアス氏と社労党との歩み寄りを呼び掛けていたエレホン氏の確執、ひいては党分裂の問題が浮上したが、結果はイグレシアス氏の圧勝となった。
イグレシアス代表には、党内の反資本主義派の支持もあり、今後ますます極左化が進むとみられている。

バルセロナ地下鉄空港線、利用率は67%

今月で1周年を迎えるバルセロナ地下鉄の市内と空港を結ぶL9線の利用率が、当初の予測の67%にとどまっているという。
一日の平均利用者数は7600人で、空港バスの平均の半分以下となっている。
地下鉄側は、これについて、データの調査開始時期などの問題としているが、利用者の多くはいくつかの問題点を指摘している。
最も不満の声が高かったのは路線が市の中心部まで到達しないことで、大学街の駅までいくのは不便というものだった。
また料金が割高で、乗り換えが不可という料金体系の問題を指摘している人もいた。
この路線ではさらに停車駅を増やす工事が予定されているが、利用者が少ないのに駅を増やすのは意味がない、それよりも中心地に行く既存の路線から空港に繋ぐ工事を検討すべきであると指摘する専門家もいる。

柴崎選手、帰国を希望?

スポーツ紙マルカによると、Jリーグの鹿島からスペインリーグ2部のテネリフェに移籍したばかりの柴崎岳選手が、現地の生活に適応できず、帰国を希望しているという。
それによると同選手は、言葉の問題の他に食事にも適応できず、体調を崩して到着後12日程度にもかかわらず6キロも体重を落としたとされる。
一方クラブ側は、同選手が適応に時間がかかっており、体調不良であるのは事実であるが、来週にも練習に参加できる見込みで、帰国希望という話はでていないとこれを否定した。
柴崎選手は、昨年のクラブワールドカップ決勝でレアル・マドリッド相手に2得点を入れたことでスペインでも話題となり、テネリフェの今冬契約の目玉であった。


2017年2月10日(金)

バレンシアの表記方改正

バレンシア州の州都、バレンシア市の名称は、これまで ”Valencia” と表記されていたが、市行政はこれを標準スペイン語ではなく、バレンシア語の表記法に乗っ取って表記する事を決定した。
これにより、今後、”Valencia” ではなく、 ”e”の文字の上に、左上がり、右下がりのティルデと呼ばれる記号が付く事となる。
カステジャーノと呼ばれる標準スペイン語では、”Valencia” にティルデ記号が付かないだけでなく、ティルデは右上がり、左下がりで、その逆の形をした左上がり、右下がりの記号そのものが存在しない。

グラナダの地下鉄、3月31日より一部運行開始

グラナダ市内の新しい公共交通機関として、地下鉄と路面電車のコンビネーション型サービスが、間もなく3月31日より開始される。
この計画はこれまで延期に延期を重ねて来たが、ようやくその稼働日が発表となった。
しかしがら、3月31日から開始されるサービスは全路線の一部であり、また、その運行時間も始めは朝の8時から午後3時までと極限られた時間のみとなる。
3月31日以降、約3カ月半の猶予の中で、徐々に運行時間帯や運行頻度を充実させると共に、運行範囲を全路線に広げていくとのこと。


2017年2月9日(木)

サッカー国王杯決勝戦はどこで?

一昨日と昨日の二日間に渡って行われたサッカー国王杯準決勝戦で、バルサとアラベスの両チームの決勝戦進出が決定した。
決勝戦の組み合わせが決まったところで、例年、問題になるのが決勝戦の開催地だが、バルサはこれまでにも決勝進出を決めた際、必ずその開催地として最大のライバルであるレアル・マドリッドのホームスタジアムである、サンティアゴ・ベルナベウ サッカー場を指定するのが習わしとなっている。
その理由として、表向きには、同スタジアムが他のスタジアムと比べて、より多くの観戦客を収容出来るからとしているが、実際には永遠のライバルであるレアル・マドリッドのホームスタジアムで優勝することが、バルサファンにとって最大の快感となる事が理由であることは言うまでも無い。
しかしながら、このベルナベウでの開催は、レアル・マドリッドとバルサの両チームが、互いにそのホームスタジアムの提供を常に拒否し続けて来た事を考えると、事実上、あり得ないと考えて良い。

一方、チーム史上初めて決勝進出を決めたアラベスは、準決勝戦に勝った直後から、アスレティック・クルブ・デ・ビルバオのホームスタジアムである、サン・マメスでの開催を希望する旨を伝えている。
またこれについては、ビトリア市の市長、アラバ県議員、そしてバスク州知事などからも賛成の声があがっている。
しかし、サン・マメス スタジアムでは、決勝戦開催日である5月27日の僅か3日後に、アメリカのロックバンド「ガンズ・アンド・ローゼズ」のコンサートが予定されており、これだけの規模のコンサートの準備を僅か2,3日で行なうのは不可能で、仮にアスレティック・クルブ・デ・ビルバオがスタジアムを開催地として提供することに同意したとしても、時間的な無理が生じる。

ここで考えられる可能性は、決勝戦の開催日の変更で、5月27日ではなく5月23日に早める事によって、試合終了後、コンサートの準備に必要な時間を確保すると言うものだが、これとは別に、アトレティコ・デ・マドリッドのホームであるビセンテ・カルデロン サッカー場を開催地として提供したいとのオファーが、同チームから出されている。
アトレティコ・デ・マドリッドの新スタジアムが来シーズンから稼働し始めるため、ビセンテ・カルデロンは間もなく解体される運命にあり、その最後を国王杯の決勝戦で飾ろうと言う、同クラブ会長の意図から来たオファーと見られるが、一昨日行なわれた準決勝戦で、アトレティコ・デ・マドリッドがバルサに敗退したうえに、その敗因の一部が重大な審判ミスであったこともあり、バルサが競う決勝戦にホームスタジアムを提供する事に、激しく反対するアトレティコファンが多い。

パルマ・デ・マジョルカがパルマに

マジョルカ島の中心であり、バレアレス諸島によって構成されるバレアレス自治州の州都でもあるパルマ市は、その正式名称が パルマ・デ・マジョルカとなったり、パルマとなったりと変更を重ねて来たが、2008年以降、3度目となる今回の変更で、「パルマ」として再登録された。


2017年2月8日(水)

マドリッドの地下鉄に“押し屋”登場?

去る1月26日に、マドリッドの地下鉄8番線がその改装工事のために閉鎖となって以来、4番線の利用者が急激な増加を見せている。
朝のラッシュ時(8時前から9時ごろ)、アベニーダ・デ・アメリカ駅の4番線ホームには、毎分100名の利用客のアクセスがあり、2〜3分の頻度で地下鉄が運行されてはいるものの、毎日、大混雑となっている。
マドリッド地下鉄は、少しでも効率を上げ、混雑を軽減するため、満員列車内に乗り込めず入り口付近で溢れている人々を車両内へ押し込むスタッフの導入を開始した。
東京メトロで見られる同職業を真似て導入されたものだが、東京のように力づくで乗客を「押し込む」のではなく、よりスムーズに乗り降りがなされるよう、利用者の「交通整理」をするものであると、その違いを強調している。


2017年2月7日(火)

17県で悪天候による警報・注意報

気象局は本日もイベリア半島中央以北を中心に強風、大雪、雪崩などによる警報・注意報を発令している。
ナバラではピレネー山脈で大雪警報がでており、20センチ程度の積雪となる見込み。また雪崩注意報も発令されている。
カスティージャ・イ・レオンでは標高600〜900m以上で5センチ程度の積雪と予測され、注意報が出ている。
カタルーニャでは、タラゴナで強風警報がでており、最大風速は100キロに達する見込み。
さらにレリダとジローナでは大雪・雪崩注意報もでている。
ガリシアではア・コルーニャ、ビーゴとポンテベドラで高波やしけなどの海上注意報がでており、波の高さは5メートル程度となる模様。
それ以外の北部地域でも悪天候による注意報がでているため、山間部や沿岸部地域では十分注意するよう呼び掛けている。

マドリッド市バス、新しい改札機を導入

マドリッド市は、今年5月から路線バスの車両に最新式の改札機を導入すると発表した。
導入は5月以降徐々に行われ、2018年には全車両(2000台)に設置されるという。
この機械では検札がより早くなるだけでなく、1回だけの片道切符でもカードで支払うことができ、現金を持つ必要がなくなるという。
また、将来的にはカードの残高を照会したり、チャージなどができるようになるという。
さらに、この改札機には7インチのモニターがついており、支払いなどの情報を確認できるという。

レアル・マドリッド、ビーゴ市長のコメントに反論

先週日曜に行われる予定だったサッカー・スペインリーグのセルタ・デ・ビーゴ対レアル・マドリッド戦は、ガリシアを襲った暴風雨で、ビーゴの本拠地バライドス・スタジアムの天井の一部が破損したため、延期となった。
この件についてビーゴ市長のアベル・カバジェロ氏は、レアル側が中止に不満を訴え、試合を行うようプレッシャーをかけたとし、人命よりも試合を重視しているとコメントした。
これに対してレアル側は反論する声明を発表した。
それによると、市長のコメントは不適切かつ虚偽であり、大変遺憾であるとした。
さらに、クラブとしては30時間以上前に中止の可能性がある場合の規定に基づいて、1.修復の可能性があるか、2.破損したゾーンを閉鎖して行えるか、3.前述の解決策が不可能な場合、近隣のスタジアムで開催できるか、という可能性を提案しただけであるとし、いかなる場合でも観客やスタッフの安全をおろそかにすることはないと強調した。
また、試合の中止はリーガだけでなく、国王杯やチャンピオンズ及びヨーロッパ・リーグなどにも影響し、放送権の問題など、経済的な損害も大きいことも考慮すべきであるとした。


2017年2月6日(月)

BREXITは英国人訪問に影響せず?

先週マラガのマルベージャで、英国のEU離脱BREXITについての講演会が開かれた。
これに先立ち、同国のサイモン・マンリー駐スペイン大使が記者会見を行った。
同大使は、スペインを訪問する外国人観光客で昨年同国が1位であったことに触れ、今後も伸び続けるであろうと話した。
BREXITが勝利して以降は、観光客の減少や、コスタ・デル・ソルやカナリアス諸島などを中心とした在住者の居住ビザの問題などを懸念する声も上がっている。
しかしながら同大使は、英国はEUから離脱するが、ヨーロッパを出て行くわけではないし、スペインは常に英国人のハートの中心に存在する国であり、観光客は今後も増え続けるであろうと述べた。
また、英国はスペインへの投資が第三位の国であり、スペインの同国における資本も重要なものであることを強調し、今後も両国の友好関係は揺らぐことはないであろうと話した。
また同席したマルベージャのホセ・ベルナル市長も、英国人に人気の同市を今後も売り込んでいくと述べた。

悪天候により各地で被害、負傷者も

各地で大荒れとなった昨日、各地で被害が発生し、負傷者もでた。
タラゴナでは、強風で倒れてきた街路樹の側を通っていた夫婦が重症を負い、病院に搬送された。
またムルシアのロルカでも、強風で飛んだ屋根瓦で怪我人が出た。
クエンカでは、やはり強風に耐えられず風車の羽根が折れる事故が起きたが、負傷者はいない模様。
セゴビアでは、激しい雹に見舞われた車が事故を起こしたが、いずれも軽症という。
それ以外の地域でも、通行止めや列車の速度を落として運行するなど、様々な影響がでている。
尚、本日は悪天候も収束に向かい、現在は15県にのみ注意報が発令されている。

25都市で猟犬禁止の要求デモ

昨日、首都マドリッドをはじめとした25都市で狩猟に反対し、特に猟犬の使用を禁止するよう求めるデモが行われた。
主催者は、狩猟そのものが野蛮な行為であるが、特に猟犬に対する扱いは動物虐待であると訴えた。
それによると、猟犬が1〜2シーズン狩猟に利用されると、その後は猟犬として役に立たなくなるため、残酷な方法で処分されるという。
捨てられた犬の多くは、縛られて動けない状態で放置されたり、ロープで首をつられたりして死ぬことが多いという。
主催者は、今年は25都市であったが、来年は32都市でのデモを計画しており、狩猟シーズンが終わるこの時期に行う予定としている。
尚、マドリッドのデモはソル広場から始まり、教育・文化・スポーツ省の前を通り、シベレス広場で終了した。


2017年2月3日(金)

2016年の外国人ツーリストによる消費額、776億2500万ユーロ

国家統計局の本日の発表によると、2016年にスペインを訪れた外国人ツーリストが、スペイン国内で消費した金額は、776億2500万ユーロとなり、前年度より9%多いものとなった。
2015年度にスペインを訪れた6800万人の外人ツーリストによる消費総額は673億8500万ユーロで、前年の2014年と比べると6.8%増しとなっていた。
2016年にスペインを訪れた7560万人の外人ツーリストの中で、最も消費額が多かったのは英国人で、総額162億4400万ユーロと、全体の20.9%を占め、前年度比12.8%のプラスとなった。
これに続いたのがドイツ人で総額110億7800万ユーロとなり、全体の14.3%を占め、前年度比5.3%のプラスを示した。
第3位につけたのがフランスで前年度比8.2%プラス、総額68億4900万ユーロとなり、全体の8.8%を占めた。

スペインのお金持ちトップ200人

エル・ムンド紙発表の最新スペインお金持ちリストによると、TOP200人の内、92名がマドリッドとカタルーニャに集中してる。
マドリッド自治州にはTOP200人の内、40名が住んでおり、その中でのトップが資産68億5000万ユーロで、国内金持ちリストの中では4位となっている。
また、この40名の資産をトータルすると487億4500万ユーロとなり、TOP200人が持つ総資産の20.5%を占める。
カタルーニャ自治州にはTOP200人の内、51名が住んでおり、その中でのトップが資産44億5000万ユーロで、国内金持ちリストの中では6位となっている。
また、この51名の資産をトータルすると428億9000万ユーロとなり、TOP200人が持つ総資産の18%を占める。
TOP200を占める残り108名は、その他の14地方に分散しているが、ナバーラ、セウタ、メリージャには1名も存在しないとのこと。


2017年2月2日(木)

ラホイ首相、カタルーニャの違憲住民投票阻止のため、警察機構を指揮下に置くことも

中央政府とカタルーニャ独立派との関係に歩み寄りは全く見られず、カタルーニャ自治州政府は、憲法裁判所からの禁止令に背く形で、独立に向けてのシステム構築を続けており、7月頭にはカタルーニャ独自の税務システムが整うとしている。
そう言った中、ラホイ首相は、カタルーニャ州政府がこのまま独立準備を続け、違憲住民投票を行なうと言うのであれば、カタルーニャ自治州の自治権を一時的に停止する構え。
具体的にはカタルーニャ州警察の指揮権を地方行政から中央政府に移し、違憲住民投票が行なわれないよう、投票会場となる各地域の学校施設の閉鎖、投票箱の設置阻止などの対策が成されるとのこと。
これに対し、カタルーニャのプーチデモン州知事は、自身のトゥイッターを通じて「カタルーニャは中央政府による投票会場閉鎖を許さない」とのメッセージを、中央政府に向けて打診している。

グラナダへのAVE、開通は2018年に延期

マドリッドとグラナダを結ぶ高速列車AVEの開通は今年の秋の予定とされていたが、政府は再び延期を発表し、2018年の初めごろになるとのこと。
今回の延期に理由として、政府は、工事そのものは年内に終わる予定だが、サービスを開始する前に、数カ月間の試運転機関を設ける必要があるとしている。


2017年1月31日(火)

昨年の外国人観光客、10.3%増加

国家統計局(INE)によると、昨年スペインを訪問した外国人観光客は7千560万人で、前年比10.3%増加した。
この数値は、今月半ばに発表された暫定値をわずかに上回るものであった。
昨年12月の数値だけをみても、400万人が訪れており、前年同月比13.3%増加した。
訪問者を国籍別でみると、最も多かったのは英国人で、前年比12.4%増、これに続くのがフランスとドイツであった。
一方、最も増加率が高かったのはアイルランドで23%、2位はポルトガルであった。
訪問地別では、もっとも多かったのはカタルーニャでこれに続くのがカナリアスとバレアレス、増加率が最も高かったのはバレンシアであった。

政府、トランプ政策への反応控えめ?

アメリカのトランプ大統領は、就任直後から次々と非民主主義的な政策を打ち出し、特に一部の国や難民の入国を一時拒否する大統領令については、内外から強い批判の声が上がっている。
これについて、スペイン政府の反応が他の西側諸国に比べて控えめである、との批判が国内で出ている。
これを受けて、政府のイニゴ・メンデス・デ・ビーゴ報道官がコメントした。
同氏は、スペインと米国は友好国としての長い歴史があり、これを保持していくことの重要性を強調し、一方で、スペインは常に人権や移動の自由を尊重しており、その姿勢に変化はないとしている。
友好国との関係はお互いに尊重しあい、かつ率直に意見を交わすことが正しい、ただし、一部の国の政府が行っているように不必要に騒ぎ立てることはしない、と述べた。
この件については野党各党が強く非難しており、政府の態度を批判している党もある。

リーガ、来季からホークアイ導入へ

スペインサッカーリーグ(リーガ・エスパニョーラ)は、来シーズンから審判補助システム(通称ホークアイ)を試験的に導入すると発表した。
審判の判定ミスが試合を左右することもしばしばあり、先週末の試合ではバルサのゴールが無効とされ、この試合だけでなく、首位争いにも少なからず影響を与えた。
システム導入については、以前から取りざたされており、ブンデスリーグやプレミアムリーグなど、欧州の主要サッカーリーグではすでに導入されている。
スペインではコストが最大のネックであったが、来季終盤頃まで試用期間をもうけ、FIFAの承認を受ければ次のシーズンから本格的に導入される見込み。
サッカー界ではこの決定を概ね評価しているが、なかにはアトレティコ・デ・マドリッドのエンリケ・セレソ会長のようにサッカーの本質が失われる、と反対する意見もある。


2016年1月30日(月)

マドリッド地下鉄、代替バスに利用者の批判続出

先週木曜日より、工事のためマドリッド地下鉄8番線が閉鎖されているが、代替バスの路線に対する批判が相次いでいる。
特に初日の先週木曜日は、始発駅のヌエボス・ミニステリオスで、閉鎖を知らずに空港や職場へ向かおうとした人も少なくなかった。
更にその代替バスが3種類もあることに困惑、そのうえミニステリオス駅からは代替バスさえ出ておらず、地下鉄10番でプラサ・デ・カスティージャまで行き、9番線に乗り換えて、本来は隣の駅であるはずのコロンビアで降り、そこから更にバスを最低1度は乗り換えることになる。
これを知って怒りをあらわにする利用客は多く、なぜ地下鉄の路線同様1本にできなかったのか、理解に苦しむと言った声や、このルートを考えた人は普段地下鉄を利用しないに違いない、大きな荷物を持ってバスを乗り換えることの不便さを考えていないと、半ばあきれながら話す人もいた。

ペドロ・サンチェス氏、PSOE代表再出馬を表明

社労党(PSOE)前党首のペドロ・サンチェス氏は、先週土曜日、同党の代表選に再出馬すると発表した。
サンチェス氏は、セビージャのドス・エルマナスで行われた党集会で演説し、2000人の支持者を前に出馬を発表すると、大きな歓声があがった。
さらに同氏は、暫定的に党の執務を行っている執行部を批判し、与党のいいなりや付属物のようにならない、社会労働党を再び目指すと宣言した。
党首選には、元バスク州知事のパッチ・ロペス氏がすでに出馬を発表している。
一方で、出馬が予想されるアンダルシア州知事のスサーナ・ディアス氏はいまだ沈黙を守っているが、意見が対立するサンチェス氏がそのお膝元で立候補を表明したことで、今後の動向が注目される。

地方の過疎化拡大

地方自治体連盟が昨年行った調査によると、地方の村落の人口減は止まらず、特にソリア、クエンカやテルエルに属する村落での減少が顕著であるという。
また短期または長期のタームで、全国4000の村や集落が過疎化に陥る危険があるという。
さらに1990年から昨年までの間に、358村が人口100人以下となった。
これらの問題は、高齢化、雇用、農業従事者の減少などから起きており、多くの若者が都会に流れるという、世界中で起きている問題であるが、同連盟は解決への道を探るには各自治州の協力や国レベルでの対応が必要であるとしている。


2016年1月27日(金)

バレアレス沖海底でローマ時代の船を発見

バレアレス諸島のカブレラ島沖、水深70メートルの海底で、約1800年前のものと思われる船とその積み荷が発見された。
実際に発見され、その調査が開始されたのは昨年10月で、最初の調査結果を添えた発見報告が本日、パルマ・デ・マジョルカの行政に報告された。
船体そのものは、大量の積載物の下敷きになり、覆い隠されたかたちとなっている。
積み荷のほとんどは、アンフォラと呼ばれる、当時、船に積むために作られた陶器の長細い容器で、その様子から察するに、これまでに人目に触れる事が無く、沈没した時のままの状態でこれまで保存されてきたとのこと。
この辺りの水域は自然保護地区となっているため、盗難の被害を逃れた歴史遺産が数多く残っており、これまですでに12か所で同様の発見が報告されている。

レティロ公園に新しい展望台

マドリッドのレティロ公園内にある最も大きな池の岸辺には、その最上部にアルフォンソ12世の像を頂くモニュメントがあるが、マドリッド市行政は、これを60.000ユーロの予算をもって改装する予定で、工事が終ればモニュメント内に入場し、上部の展望台へ登る事が可能となる。
予定では今年7月には工事が完了するとのこと。


2016年1月26日(木)

プーチデモン氏の演説、国際的反響無し

一昨日、カタルーニャ自治州政府はブリュッセルで、EUの支持を求めカタルーニャ独立についての演説を行なったが、その翌日、これについての記事を掲載するマスメディアはほとんど無かった。
カタルーニャ自治州政府は、同演説を行なうに当たって、各国の新聞社に対しその宣伝広告掲載費として127.000ユーロを費やしたが、各新聞社はその費用に応じた広告を掲載しただけで、演説後、これを取り扱うことは無く、各国のメディアは沈黙を守った。
そう言った中で、同様に広告費を受けていたアイリッシュ・タイムズやスコットランド独立派のザ・ナショナル紙などが、形式上とも言える程度の記事を僅かに掲載した模様。
それら同演説の記事を一部取り扱った新聞社によると、カタルーニャ州政府は一方的に演説を行なうのみで、マスコミからの質問は一切受けないと言う姿勢を取ったため、記者等が抱く最大の疑問、すなわちスペイン国憲法に違反する「独立を問う住民投票」をいかに合法的に行なうつもりなのかと言う点について、何ら説明が無かったとのこと。
 各国メディアへの広告掲載費用に加え、カタルーニャ州政府首脳陣のブリュッセル訪問に費やした巨額の費用についての説明もカタルーニャ議会で行われていないうえに、国際社会で孤立し、EU機関からも無視される形となった今回のブリュッセル訪問について、カタルーニャ独立反対派からのみならず、独立賛成派からも非難の声が上がっている。

ビスカイア県議事堂にスペイン国旗が復活

昨日、ビルバオのグランビアにあるビスカイア県議事堂の正門に、スペインの国旗が掲げられ、EU旗、そしてバスクの旗「イクリーニャ」の3旗が並んだ。
スペイン中央政府のシンボルである国旗を、バスクの中心とも言えるビスカイア議事堂に掲揚させるのには、実に14年の歳月を要した。
スペイン国旗の掲揚を止めたビスカイア議会に対し、これを義務付けるための訴えを起こしたのが2003年で、高等裁判所がこの訴えを認めたのが2005年。
これに対し当時のビスカイア県知事、ホセ・ルイス・ビルバオ氏が最高裁への控訴を行ない、最高裁がこれを却下したのが2009年。
しかしながら、その後もビスカイア議会は最高裁の命令を無視し続けていたため、2016年になって政府は法廷に判決を徹底するよう要請。
これにより、今年1月末日を期限とした国旗掲揚の義務が通達され、昨日の掲揚に繋がった。


2016年1月25日(水)

EU、カタルーニャ州知事を相手にせず

昨日、カタルーニャ州知事のプーチデモン氏を始め、同州議会の主要メンバーがEUの心臓部、ブリュッセルを訪れ、カタルーニャ独立についての演説を行ったが、EU議会の役職に就くものは誰も出席せず、事実上、これを無視する形となった。
プーチデモン氏は昨年の4月にもブリュッセルを訪れ、EUの役員との会見を求めているが、その時にも全て却下され、誰とも面会できずにバルセロナへ帰っている。
近過去にスペインの地方行政代表がEU議事堂を訪れた他の例としては、昨年のクリスマス前にアンダルシア州知事のスサナ・ディアス氏が行っているが、慌ただしい時期であったにも関わらず、マルティン・シュルツEU議会議長を始め、数人の要人が同氏を迎え、面会依頼に応じている他、本日もカスティージャ・ラ・マンチャのエミリアーノ・ガルシア・パヘ州知事が、アルバセテ県の伝統産業としての刃物産業について、その歴史と重要性についてのより深い認識を求めるためブリュッセルを訪問したが、EU議会の第一副議長やその他の副議長他、複数の役職メンバーとの公式な面会の機会を得ており、昨日のカタルーニャ州議会閣僚の訪問に対し、「カタルーニャ独立問題はEUに持ち込むレベルのテーマではなく、スペイン国内で解決すべき問題である」との見解をEUが再び明白に示す形となった。

マドリッド 空港と市内をつなぐ地下鉄、修復のため閉鎖

マドリッドの空港と市内とをつなぐ地下鉄8番線の改装工事が、明日から開始される。
マドリッドの空港は地下鉄以外に、空港バスや市バス、そして国鉄近郊線サービスによってマドリッド市内とつながっているが、 この工事に伴い、地下鉄による空港−市内間のアクセスが不能となる。
工事は明日(1月26日)から4月18日まで続く予定。

バスク、インフルエンザによる死者18人に

この冬、バスクでインフルエンザに感染して亡くなった人の数は18名で、その内の7名がこの1週間に集中している。
また、それ以外にも170名が重体で、その内40名が集中治療病棟への入院が必要となった。
1月の第2週には感染者数が人口10万人あたり390.5人であったのに対し、第3週には417.17人となり、そろそろこの辺りがピークと見られている。
亡くなった人々の平均年齢は78歳、また最少年齢が64歳で、その半数は予防接種を受けておらず、また、全員がインフルエンザによって悪化するような持病を持っていたとのこと。


2016年1月24日(火)

ホワイトハウスのウェブからスペイン語版削除?

先週金曜日にアメリカのドナルド・トランプ大統領が就任してわずが二日後の日曜日、ホワイトハウスの公式ウェブからスペイン語版が削除された。
当選前から人種差別的、特にヒスパニックに対する攻撃を続けていたトランプ大統領だけに、反ヒスパニック政策の一環ではとみられている。
これに対し、スペイン政府のイニゴ・メンデス・デ・ビーゴ文化大臣は遺憾の意を示し、「アメリカでは約18%の国民がスペイン語を話し、40年後には23%を超えると言われている。ページを削除してもそれを止めることはできない。」とコメントした。
また、王立言語アカデミーやセルバンテス・インスティトゥートも抗議のコメントを寄せ、このような行為は問題の解決にならないとしている。
しかしながら、現時点では正式に抗議する予定はないとしている。
一方のホワイトハウス側は、削除の理由をページリニューアルのためとしているが、再びスペイン語のページを復活させるかは明らかにしていない。

マドリッドの賃貸料、1年で15.6%上昇

住宅情報サイト「イデアリスタ」の調査によると、マドリッド市内の住宅賃貸料は1平米平均14.4ユーロで、これまでの最高値を記録し、2015年の数値より15.6%上昇した。
イデアリスタではその理由について、供給に対して需要が大幅に増加したためとみている。
全ての地区で上昇しているが、唯一下がったのはウセラ地区だった。
最も上昇したのはテトゥアンで20%、これに続くのがチャンベリ、モンクロア、セントロとモラタラスだった。
また最も賃貸料が高いのはセントロの1平米あたり17.7ユーロで、以下、チャンベリ、サラマンカ、テトゥアン、モンクロア、レティーロが続く。
イデアリスタでは、今年もこの傾向が続き、10%程度の上昇が見込まれるとしている。
尚、バレンシア、サン・セバスチャンとバルセロナではマドリッドよりも高い数値となっている。

モデルで歌手のビンバ・ボセさん死去、41歳

報道によると、モデルで歌手としても活動していたビンバ・ボセさんが昨日、入院先のマドリッド市内の病院で死去した。
享年41歳。
ボセさんは、母方の祖父が著名な闘牛士ドミンギン、祖母はイタリア人女優のルシア・ボセ、叔父は人気歌手のミゲル・ボセという著名人一家に生まれ、モデル、歌手のほかDJや女優としても活動した。
数年前に乳がんの発病を告白して以来、治療を行っていたが、最近肝臓などへの転移が見つかっていたという。


2016年1月23日(月)

16県で引き続き悪天候による注意報

地中海沿岸部を中心とした悪天候は収束しつつあるが、本日も7自治州の16県で大雪などによる注意報が発令されている。
気象局によると、バレンシア州ではカステジョン北部の内陸部で大雪注意報がでており、標高800〜1000m以上で4センチ程度の積雪となる見込み。
アリカンテでは高波など海上注意報が発令されている。
バレアレスでは海上注意報のほかに大雨注意報も出ており、マジョルカ、イビサとフォルメンテーラの各島では20立方メートル程度の降雨が予測されている。
カタルーニャではレリダに低気温による注意報が出ており、アラン峡谷ではマイナス6度まで下がる見込み。
またバルセロナとジローナには大雪注意報が出ている。
さらにアラゴンのウエスカ、ラ・マンチャのアルバセテとグアダラハラ、カスティージャ・イ・レオンのアビラ、レオン、パレンシアとサモラ、ガリシアのルーゴとオレンセでも低気温注意報が出ている。

マドリッド地下鉄8番線工事、3種類の代替バスで対応

マドリッド市役所は、今月26日から4月18日まで行われる地下鉄8番線の工事に対応した、代替バスのルートを先週発表した。
この路線は中心地のヌエボス・ミニステリオスから北東部のバラハス地区を結び、空港のターミナルとも直結しているほか、国際見本市会場とそれに隣接するオフィス街があり、多くの人が利用する。
発表によると、バスのルートはコロンビア駅とピナール・デル・レイ駅を結ぶ「SE3」、マル・デ・クリスタル、カンポ・デ・ラス・ナシオネスと空港T4を結ぶ「SE4」、そしてマル・デ・クリスタルとカンポ・デ・ラス・ナシオネスおよび空港駅T1ーT2ーT3を結ぶ「SE2」の3種類。
交通局は、ヌエボス・ミニステリオスーコロンビア間は、通常の路線バスを利用するよう呼び掛けている。
一方、中心部と空港を結ぶ路線は、アベニーダ・デ・アメリカから出ている200番や、アトーチャ駅、シベレスと結ぶエクスプレス線の利用も推奨している。

マラガで浮世絵展開催

マラガのカルメン・ティッセン美術館では、今月31日より日本の浮世絵展を開催する。
これらの作品は企業家ホセ・パラシオ氏が20世紀初頭にパリで購入したもので、喜多川歌麿、安藤広重、葛飾北斎など約200点にのぼる。
その後これらの作品は1954年にビルバオ美術館に寄贈され、スペイン国内では最大の浮世絵コレクションとして知られる。
今回の特別展示では、他に、印籠、キセルや漆塗りの製品の他、刀なども展示される。
開催は4月23日まで。


2017年1月20日(金)

マドリッド中心部でミニ―マウスの恰好をした泥棒2名逮捕

去る火曜日、マドリッド中心部のプエルタ・デル・ソル広場で、ミニ―マウスの着ぐるみをまとった人物2名と一緒に写真を撮ったツーリストが、その直後、バッグ内から1000ユーロの入った財布が無くなっている事に気付き、すぐに周囲で警備に当たっていた警察官に通報した。
警官は即座にセンターと連絡を取り、プエルタ・デル・ソル周辺に警備網を張り、犯人と思われるミニーマウスの衣装をまとった2名をマークしたところ、すぐにまた次の被害者を求めて行動する2名を発見し、逮捕に至った。
着ぐるみをかぶっていたのは2名ともに女性で、着ぐるみの中に8000ユーロの現金を隠し持っていたとのこと。

バレンシア、大雪のため32000人が停電の被害に

スペインの東側で大雪の被害の出ているところが多く、バレンシア州ではウティエル、レケナ市近辺の32000人が電力供給を絶たれたままとなっている。
これにより電気が使えないだけでなく、携帯電話、固定電話、各種商店、バル、銀行なども麻痺状態となっている。
またカスティージャ・ラ・マンチャでも、同じく雪のため20000人が停電の被害を受けたが、こちらは徐々に回復しつつある模様。


2017年1月19日(木)

サン・セバスティアン、太鼓祭り開催

今夜、木曜日から金曜日に変わる0時、サン・セバスティアンで毎年恒例の太鼓祭りの開始となる。
これは毎年、市の名称でもあり、その守護聖人となっているサン・セバスティアンの日である1月20日に行われる恒例行事で、その日の0時から翌日の0時までの24時間に渡って太鼓が打ち続けられるが、参加者として今年は大人17366名、子供4977名が予定されているとのこと。
この祭りは、サン・セバスティアン市民にとっては一年で最も大切なイベントとも言えるが、今年は、これが開催される今夜に、同市のサッカークラブであるレアル・ソシエダとFCバルサとのサッカー国王杯の試合が重なってしまったため、サン・セバスティアン市民から激しい非難の声が上がっている。

フランス農民、スペイン産農産物を積んだトラックを襲撃

スペイン産の農産物やワインを積んだトラックが、フランスとの国境を越えたあたりで襲撃を受ける事件が後を絶たない。
去る月曜日と火曜日にも2度の攻撃を受け、数千リットルのワインや果汁が無駄になった。
証人によると、ハンマーや野球バット、斧などを持った一団に襲われたとのこと。
スペイン政府はフランス政府に対し、同様の事件が繰り返されないよう対応を求めているが、具体的な対策はなされておらず、2016年の4月に起きた事件では42000リットルのワインが大地に消えて行った。


2017年1月18日(水)

19時以降、洗濯機は使わない?

本日、大寒波に覆われる中、スペインの電気代は2013年以降の最高値に達する。
1日の中で時間帯によって料金が変動し、最も高くなる夕刻から夜にかけて、1メガワット/時あたりの電気代が92ユーロを越える。
これは昨年同時期に60ユーロであったのに比べると、実に33%の値上がりとなる。
各時間帯の1メガワット/時あたりの料金は次のとおり。

00時〜00時59分 : 78.8ユーロ
01時〜01時59分 : 62.5ユーロ
02時〜02時59分 : 59.9ユーロ
03時〜03時59分 : 58.9ユーロ
04時〜04時59分 : 57.2ユーロ
05時〜05時59分 : 59.8ユーロ
06時〜06時59分 : 63.1ユーロ
07時〜07時59分 : 78.8ユーロ
08時〜08時59分 : 88.2ユーロ
09時〜09時59分 : 86.1ユーロ
10時〜10時59分 : 86.6ユーロ
11時〜11時59分 : 85.0ユーロ
12時〜12時59分 : 84.0ユーロ
13時〜13時59分 : 84.4ユーロ
14時〜14時59分 : 81.1ユーロ
15時〜15時59分 : 81.0ユーロ
16時〜16時59分 : 81.5ユーロ
17時〜17時59分 : 85.0ユーロ
18時〜18時59分 : 90.0ユーロ
19時〜19時59分 : 92.0ユーロ
20時〜20時59分 : 92.6ユーロ
21時〜21時59分 : 92.0ユーロ
22時〜22時59分 : 89.2ユーロ
23時〜23時59分 : 85.0ユーロ

サン・セバスティアン、今年の夏祭りには闘牛を開催

サン・セバスティアンのエネコ・ゴイア市長は、今年の夏祭りには闘牛が開催されることを発表した。
同市では夏祭りにおける闘牛開催について、その賛否を問う住民投票が2月19日に行なわれる予定だった。
この投票で闘牛反対派が勝った場合、今年の夏祭における闘牛は禁止となるはずだったが、同市がスペイン中央政府に対して出した住民投票を行なう許可申請について、中央政府はそれに対する回答期限を1カ月半延長したため、当初予定されていた2月19日の住民投票開催が不可能となった。
その結果、住民投票は早くても5月か6月ごろとなり、その後に投票結果が出たのでは、8月の夏祭りにそれを反映させるのは時間的に無理があるとのこと。
よって、今年のサン・セバスティアンの夏祭では闘牛が行われる事となる。

ラス・パルマスでジハディスタ一名を逮捕

昨夜、カナリアス諸島にあるグラン・カナリア島のラス・パルマスで、モロッコ国籍の男性(30歳)が逮捕された。
男性はインターネットを通じてイスラム系テロの奨励、宣伝を行なっていたとのこと。
2015年に、スペイン政府がテロ警戒レベルを最高レベルから2番目のカテゴリーであるレベル4に上げ、今もこれが維持されているが、レベル4になってからスペイン国内で逮捕されたジハディスタの数は、これで182名にのぼる。


2017年1月17日(火)

30県で悪天候による警報・注意報

気象局は本日、30県で大雪や低気温による警報・注意報を発令している。
特にアラゴン、ナバラとカタルーニャでは、最低気温がマイナス10〜12度に達する地域もある見込み。
アラゴン州ではすべての県で低気温警報が出ており、マイナス6度〜12度まで下がる模様。
またテルエルとウエスカでは強風警報も発令されており、1時間あたりの最大風速は100キロに達するという。
さらにウエスカでは雪崩警報も出ている。
カタルーニャではジローナとジェイダで最大風速が100キロ、最低気温もマイナス12度に達するとみられ、それぞれ警報が出ている。
ジェイダでは雪崩警報も出されている。
ナバラでもピレネー域で低気温による警報と強風注意報が出ている。
バレアレスではマジョルカ島で大雪警報、メノルカ島では高波警報がそれぞれ出ている。
カンタブリア、ラ・マンチャ、バジャドリー以外のカスティージャ・イ・レオン、マドリッド、リオハ、アストゥリアス、パイス・バスコとバレンシアでも低温注意報が出されており、マイナス9度〜6度に達すると予測されている。

国内の貧富の差、15.6%拡大

NGO団体「インテルモン」の調査によると、スペイン国内の貧富の差は、2015年に15.6%拡大したという。
スペインはEU圏内でキプロスについで2番目に貧富の差が激しく、この数値もEU平均(0.8%)を大幅に上回っている。
また長者番付の1位である「インディテックス」のアマンシオ・オルテガ氏、2位のオルテガ氏の長女と3位の大手スーパー「メルカドナ」のオーナーの資産を合わせると、低所得層の30%にあたる1400万人の資産にほぼ値する。
またスペインの国内総生産は回復しているものの、低所得層には反映されず、むしろ所得は下がっているが、富裕層に関しては大きな変化はない。
同NGOは、1%の国民のためでなく、99%の人のための経済活動を推進するよう政府に訴えている。

マドリッドの蝋人形館にトランプ氏登場

マドリッド市中心部にある蝋人形館では、今月20日に第45代アメリカ大統領に就任するドナルド・トランプ氏の人形が登場した。
発表は就任式さながらに物々しく行われ、レッドカーペットやアメリカ国旗をイメージした青、赤、白の風船も飾られた。
発表式典の最中には上半身裸の女性が乱入する騒ぎも起きたが、すぐに警備員らによって連れ出された。
この女性は女性活動家グループである「フェメン」のメンバーとみられ、同グループはツイッターにこの件をコメントしている。


2017年1月16日(月)

サン・セバスティアンでイスラム過激派1名を逮捕

国家警察は本日、サン・セバスティアンでイスラム系過激派1名を逮捕した。
逮捕されたのはスペイン在住モロッコ人男性で、調べによると、ジハディスタの新規リクルート・養成を行なう一団のリーダーを務めていた。
同グループにより勧誘されたメンバーはトルコへ送られ、そこでダエッシュの教育を受けたあと、ヨーロッパ内でテロを行なうために戻って来ると言う流れとなっていた。
男性は、2010年よりリクルート活動とインターネットを通じたテロ奨励運動を繰り広げており、ボクシングの師範としての立場を利用して生徒の信用を得たあと、精神的にも肉体的にもテロリストとしての教育を進めていた。
また、サン・セバスティアンでは、マンションをシェアーしていたモロッコ人の相棒の存在が確認されており、同様にテロ活動に関わっていたことが判明したため、スペイン政府はモロッコ政府にその拘束を要請し、これによりモロッコで逮捕された。
2015年のパリでのテロのあと、スペイン政府はテロ警戒態勢を最高カテゴリーから2番目のレベル4に上げ、今もその状態を維持しているが、レベル4になってからスペイン国内で逮捕されたイスラム系テロリストの数は、181名にのぼる。

カタルーニャ独立派、ブリュッセルへ出張演説?

今月24日、カタルーニャのカルラス・プーチデモン州知事、オリオル・ジュンケラス副知事、そして同州外務局長のラウル・ロメバ氏の3名がブリュッセルを訪れ、EU議事堂内においてカタルーニャ独立住民投票についての説明を行なう予定。
3名はカタルーニャ独立派に属するEU議員、ジョセップ・マリア・テリカブラス氏、ラモン・トレモサ氏、ジョルディ・ソレ氏等の個人的な招きを受けてEU議事堂を訪れるが、この訪問はEU議会やEU委員会のいずれの機関からも招待も受けておらず、カタルーニャ独立派による一方的な訪問となり、EUの公的機関としての受け入れ予定は無い模様。


2017年1月13日(金)

消費者物価指数、2013年以来の数値に

2016年12月の消費者物価指数は1.6%に達し、前月に比べ0.6%の上昇、そして前年度同時期との年間比較では0.9%のプラスとなり、1.8%となった2013年6月に次ぐ数値となった。
2015年との年間比較は、2016年1月に0.3%減とマイナス値から始まり、8か月間同傾向が続いたが、9月に0.2%増に転じて以来、4カ月連続でのプラス値となった。
物価上昇の主な原因となったのは、ガソリン、ディーゼル、電気、ガス、観光ツアー代、そして豆類をはじめとする農産物の価格高騰。
1.6%の物価高騰となった一方で、労賃はプラス1.06%、年金受給額がプラス0.25%と、物価指数を大きく下回っているため、国民の購買力は低下したと言える。

サッカー国王杯 準々決勝戦組み合わせ決まる

本日行われた抽選で、国王杯の準々決勝戦の組み合わせが決まった。
レアル・マドリッドの対戦相手はセルタ・デ・ビゴとなり、1月18日にレアルのホーム戦から始まり、1月25日にセルタのホーム戦となる。
レアル・ソシエダの対戦相手はバルサとなり、1月19日にレアル・ソシエダのホーム戦から始まり、1月26日にバルサのホーム戦となる。
アトレティコ・デ・マドリッドの対戦相手はエイバルで、1月19日にアトレティコ・デ・マドリッドのホーム戦で始まり、25日にエイバルでのホーム戦。
そしてアルコルコンはアラベスと当たり、1月18日がアルコルコンのホーム戦で、24日がアラベスのホーム戦と決まった。

セウタでジーハディスタ2名を逮捕

本日、セウタで2名のジーハディスタが逮捕された。
治安警備隊の発表によると、2名はダエッシュと深い関係を持っており、現時点で銃器を伴った4つの武器を隠し持っていた事が確認されている。
今後、更なる武器や証拠を求め、2名が住んでいた地域周辺を細かく捜査するとのこと。


2017年1月12日(木)

マドリッドの老舗、ネブラスカチェーン、全店閉店

マドリッド市内4か所で営業を続けていた、マドリッドの老舗カフェテリア「ネブラスカ」の全店が、閉店となった。
同チェーンはネブラスカ・ブランカ・エルマーノス社による運営で、1955年から60年以上にわたって営業されて来たが、今回、92名の解雇と共にその暖簾を下ろすこととなった。
閉店となったのはアルカラ通り、ゴヤ通り、グランビア通り、ブラボ・ムリージョ通りにあった4店舗で、いずれも不動産・投資会社Corpfin Capital Real Estateが購入。
マドリッドのシンボル的な老舗チェーンであったこれらの4店舗が、今後どういった目的で使用されるのかについては、現時点では不明である。

2016年にスペインを訪れた外国人ツーリスト数、7530万人に

政府の予想(7400万人)も世界観光機関の予想(7500万人)をも上回り、2016年にスペインを訪れた外国人ツーリストの数は7530万人に達した。
これは本日、政府が行った仮発表によるもので、正式な発表は来月に行われる予定。
前年度に比べて9.9%の増加となっており、これによるスペインにおける消費総額は、前年度比8%増しの770億ユーロとなった。
また、ツーリスト一人当たりの平均消費額は前年度比3.75%増しの1023ユーロ、そして一人当たりの一日の平均消費額は、前年度の113ユーロから138ユーロに増加した。
カスティージャ・ラ・マンチャ、カスティージャ・イ・レオン、アラゴン、エクストレマドゥーラなど、一部の地方では外人ツーリストの数が減少を見せたが、それらの地域では国内旅行者の増加がその穴埋めになったとのこと。
2016年に最も多くの外人ツーリストを迎えたのはカタルーニャで、前年度比3.8%増の1700万人。
そしてこれに前年度比12%増のバレアレス(1290万人)、12.7%増となったカナリアス(1200万人)が続いた。
訪問者を国籍別に見た場合、最も多かったのが英国人の1690万人で、これにフランス人、ドイツ人(共に1070万人)が続いた。


2017年1月11日(水)

カタルーニャ高等裁判所、9−N裁判での証人を発表

2014年11月9日、憲法裁判所の命令に背いて行われたカタルーニャ独立の賛否を問う住民投票について、これを推し進めた元カタルーニャ州知事のアルトゥール・マス氏、元副知事のジョアナ・オルテガ氏、元州議会議員のイレネ・リガウ氏等3名の、憲法裁判所への不服従の罪を問う裁判が2月に行なわれるが、同裁判を担当する裁判官の構成メンバーが、昨日発表されたの続いて、本日、同裁判に証人として出頭すべきメンバーの公表が行われた。
罪を問われている先の3名は、スペイン中央政府のラホイ首相、並びにラファエル・カタラ法務大臣の、証人としての出頭を求めていたが、カタルーニャ高等裁はこの要求を拒否。
本日発表された証人リストに両名の名は見られなかった。

スペインの臓器移植数、引き続き世界でトップ

スペインにおける臓器ドネーション数と臓器移植手術件数は、2016年度も更に記録を更新し、25年連続での世界トップとなった。
2016年度にスペインで臓器のドナーとなった人の数は2018名で、合計4818回の臓器移植手術が行われた。
これにより臓器移植の順番を待つ患者の数も減り、ウェイティングリストに名を連ねる人の数は、前年度の5.673名から5.477名へと、196名のマイナスとなった。
臓器別に見ると、2016年に行われた手術は、腎臓移植が2.994件、肝臓移植が1.159件、心臓移植が281件、肺移植が307件、膵臓移植が73件、腸移植が4件となった。
また、中には94歳の肝臓ドナーがあり、これまでのドナー最高齢記録となった


2017年1月10日(火)

教会での結婚は全体の22%

国家統計局の調べによると、2016年度前半の6か月間に届けられた婚姻は68.560件で、その内、カトリック教会で行われた結婚式は僅か22%と、過去最低記録となった。
スペイン国内で結婚式の半分以上がカトリック教会で行われている地方は、今やハエン県だけで、それ以外の地方では市役所など、行政機関における挙式が大半を占めている。
この変化は近年、急速に加速しており、2000年度にはカトリック教会で挙式する人の割合がまだ75%を占めていた。

エル・プラッツ空港、1カ月間、メイン滑走路を閉鎖

バルセロナのエル・プラッツ空港では、約4キロの長さを持つメイン滑走路が、本日から工事のため閉鎖となる。
これにより、同空港のオペレーション・キャパシティーは、1時間あたり72件の離着陸から48件へと、約3分の2に減少することとなる。
このメイン滑走路は1948年に使われ始め、最後の改装は2005年に行われている。
本日開始される今回の工事は、2月前半まで続く見込み。

マドリッド、路線バスで24時間スト

マドリッド市とマドリッド自治州内の北西部をつなぐ中距離路線バスのストライキが、昨日9日より行われている。
ストを行なっているのはマドリッド市とラス・ロサス、キホルナ、ビジャヌエバ・デ・ラ・カニャーダ、ブルネテなどを結ぶPeriferia社のバスで、通勤ラッシュ時のミニマムサービスが60%、それ以外の時間帯では35%となっている。
労働条件の改善を求めてのストだが、労働組合側と会社との間での同意が得られない限りは、今月と来月にわたって毎週月曜日と火曜日にストが行われる予定。


2017年1月9日(月)

地下鉄5番線、7月か8月頃より工事の為、全線閉鎖

マドリッドの地下鉄5番線は、外国人の滞在許可証や就学許可証などの手続きを行なうセンターの最寄り駅であるアルーチェ駅と、市内中心部のルベン・ダリオ駅、アロンソ・マルティネス駅、チュエカ駅、グラン・ビア駅、カジャオ駅、ラ・ラティナ駅などを 結ぶ、利用者の多いラインの一つであるが、この全線が今年の7月か8月ごろより改装工事のため閉鎖となる。
同工事が始まる前に、今月26日〜4月18日までの予定でマドリッド市内と空港とを結ぶ地下鉄8番線の工事が行われ、その間、8番線のサービスは全面停止となるが、この工事終了後に5番線工事が始まる予定で、その正確な開始日も終了予定日もまだ発表されていない。

ジャドロ社、売却

ジャドロ(リヤドロ)はバレンシア州に拠点を持つ磁器メーカーで、世界的に知られるスペイン企業の一つでもあり、これまではジャドロ一族の家族経営として続いてきたが、その100%の売却が決定した。
経営難が続いていた同社の買い取りオファーを出したのは、スペイン資本の会社「PHI社」で、同社は経営困難にある企業の買い取りを専門に行っている。
ジャドロ社は1950年代にバレンシアの田舎町に生まれた3人兄弟が、自宅のパティオにあった小さな竈を使って始めた磁器メーカーだが、その後、世界に知られる一大メーカーへと発展した。
しかしながら、2015年には3800万ユーロの赤字、3000万個以上の商品ストックを抱え込むと言った状態に陥り、2016年には従業員の約40%にあたる268名を解雇、そしてその後も生産量を減らすために、数度に渡る一時的な生産停止を行なっていた。
こう言った経営危機の中にありながらも、ジャドロ社は新作の制作は続けており、「ベネチアのカーニバル」と題される最新作は、5年間に渡る試作期間を経て、今月行なわれるメゾン・デ・オブジェ・パリに出展される予定。
同作品は100点限定の製造となり、その値段は17万ユーロとのこと。


ニュースは2017年1月9日(月)からの再開とさせていただきます。


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