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3月31日(金)

カタルーニャ州法改正案国会本会議で承認

国会本会議は昨日、賛成票189票(PSOE(社労党)、CiU(カタル−ニャ連合)、IU/ICV(カタルーニャ緑の党)、 CC−NC(カナリアス同盟)、BNG(ガリシア民族党))、反対票154票(PP(国民党)、ERC(カタルニャ左翼共和党)、 EA(バスク民族主義政党の一つ))、棄権票2票により、カタルーニャ州法改正案を承認した。
この改正案内容は昨日の投票後、最終的承認のため上院に進む予定となっている。
パスカル・マラガイ・カタルーニャ州知事は、上院での手続きの際にはERCは最終的に賛成側に加わるものと信じていると語り、 昨日は「国家としてのカタルーニャ」の日となったことで自分たちカタルーニャ州民にとって大変祝福すべき日であると喜びの意を 表明した。
カタルーニャ州改正案の内容は昨年9月にカタルーニャ州議会で承認され、昨日は58.8%の支持率で国会本会議で承認された。
次の段階である上院ではPP、ERC、EAが反対票を投じる予定で、PSOEは過半数を得られないことが予想される。

サパテロ首相、アンチ・テロ協定の会合を予定

ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相は昨晩、ETAとの話し合いのプロセスを開始する状態であるかどうかを国会で話し合う 前に、「アンチ・テロ協定」として知られている、テロ行為反対と自由のための合意の追跡委員会の会合を開く予定で あることを発表した。同首相はこの会合を6月までに開催したい意向であると述べている。
サパテロ首相はテレビ局Tele5のインタビューでこれを発表、同番組の中でETAの停戦宣言後サパテロ首相と PP(国民党)のマリアノ・ラホイ書記長間で直接的かつ独占的情報を保持する意図とアンチ・テロ協定は両立性があると語っている。
サパテロ首相はETAの停戦宣言後に開始したプロセスに関しては大変慎重になる必要があると主張、テロリストの暴力行為の 終焉を達成するために多くの人が後押しし、支援していると強く語った。
アンチ・テロ協定は2004年秋以来話し合いが持たれておらず、それ以来協定の署名者であるPPとPSOE(社労党)の 両党の関係は悪化し、この協定の崩壊の可能性もささやかれていたが、 今週火曜日モンクロアにてサパテロ首相とマリアノ・ラホイ書記長間で話し合いが持たれ、ETAに対する団結、協定の精神 を回復した。

マルベージャの汚職事件で24億ユーロ相当を押収

昨日マドリッドの弁護士が逮捕され、これでマルベージャ市の汚職事件の逮捕者は23人となったことが昨日のホセ・ アントニオ・アロンソ内務大臣の発表でわかった。
警察はこれまでに銀行口座、資産、現金など、24億ユーロ相当を押収、イサベル・ガルシア・マルベージャ市助役は 昨日新婚旅行から戻ったところを逮捕され、自宅からは30万ユーロの現金と多数の貴重品が発見され、同助役は資本のローンダリングや インサイダー取引で起訴された。
今回のマラヤ作戦はマドリッド、マルベージャ、ムルシアまで拡大して捜査が行われ、これまでに23人が逮捕された。
逮捕者の1人であるマルソル・ヤグエ・マルベージャ市長は昨日、警察に対し無実を主張、ヤグエ市長の弁護士は本人は感情的に 大変落ち着いていると述べ、もし何かが起こったのだとしてもそれは本人の意思とは無関係であると述べている。


3月30日(木)

違法政党バタスナのオテギ被告に対し、25万ユーロの保証金判決

中央管区裁判所のフェルナンド・グランデ−マルラスカ裁判長は昨日、違法政党バタスナのアルナルド・オテギ被告に 対し、25万ユーロの保証金の支払いを命じる判決を下した。同被告は今月9日にバスク州とナバーラ州にて違法政党バタスナ 主催のストライキ中に起こった108件の暴力行為の誘発者として起訴されていた。
また同裁判長は同じ理由でそれぞれ15、16日に入獄したフアン・マリア・オラロス被告とフアン・ホセ・ペトリコレナ被告に 対し20万ユーロの保証金の支払いを命じる判決を下した。
現在の時点でオテギ被告は保証金が支払われるまでの間マドリッドのソト・デル・レアル刑務所に入獄し、毎朝8時と毎晩8時に バスク州警察に出頭することが義務づけられている。
検察側は同被告への無条件入獄を要請する予定であったがその要請内容を緩和し、昨年5月に支払われた40万ユーロの保証金に 10万ユーロを上乗せするに留まっていた。

株式公開買い付け阻止のため銀行3行がEndesa社へ融資

カハ・マドリッド、サンタンデール・グループ、BBVAのスペインの銀行3行は、Gas Natural社のEndesa社に対する株式公開 買い付けを阻止するため、Endesa社へ合計10億ユーロの銀行保証援助を行う予定である。
これはマドリッドの第3商業法廷がEndesa社に対しGas Natural社による同社の株式公開買い付け手続きを中止するため10億ユーロ の銀行保証金を要請していたことに対する態度表明。 サンタンデール・グループはバネスト銀行やバンコ・サンタンデールを通じて4億ユーロ、BBVAも同額をEndesa社に 融資する予定で、カハ・マドリッドはEndesa社の資本金の約10%にあたる2億ユーロを融資する予定。
昨日担当裁判長であるミリアム・イグレシアス裁判長が保証金の提出期間の延期と金額の引き下げという Endesa社の要求を却下したため、Endesa社にはこの3行の融資金額を提出するかどうかを裁判所に届け出る期間はわずか1日しかない ため、必要な銀行保証金を今預けるかどうかについて話し合うため明日経営理事会が開かれることになっている。

マルベージャ市の都市計画に関する汚職の罪で20人が逮捕

昨日マリソル・ヤグエ現マルベージャ市長、ホセ・ハエン同市文化局長、ビクトリアノ・ロドリゲス同市交通局長、 レオポルド・バランテス同市役所書記官を含む20人が逮捕された。
今回の逮捕は都市計画の汚職に関する捜査によるもので、警察は昨日午前9時半、マルベージャ市役所内の捜索を開始、 その後都市計画事務所を徹底的に捜索、それとほぼ同時にマリソル・ヤグエ市長、市長の都市計画コンサルタントである フアン・アントニオ・ロカ氏の自宅の家宅捜索した。
マラヤ作戦と名づけれたこの捜査は、白鯨と呼ばれる資本のマネーロンダリングの電話の盗聴をきっかけにマルベージャ 第5裁判所と汚職対策の検察局の指揮のもとに2005年11月より開始していた。
この捜査により公共財産の横領、贈収賄、インサイダー取引などが判明した。
これらの不法犯罪行為はマルベージャ市だけでなく他の自治州にも飛び散っており、ムルシア州ではロカ氏の看板役が逮捕、 マドリッドでもサンチェス・スビサレタ−ソリアノ弁護士事務所に関係する9人が逮捕され不動産2ヶ所が捜索された。


3月29日(水)

サパテロ首相とPPのマリアノ・ラホイ書記長、ETAの停戦に関し昨日会談

昨日ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相と野党第1党PP(国民党)のマリアノ・ラホイ書記長は先週金曜日に開始した テログループETAの停戦に関してモンクロアにて会談を行い、バスク州の平和へのプロセスの可能性について話し合った。
これまで両者間で行われた4回の会談とは違い、昨日の会談はリラックスした雰囲気で行われ、両リーダーはETAの歴史に 終止符をうつための協力する準備ができていることを表明した。
ラホイ書記長はETAの終焉や平和獲得のためPPは協力をおしまないが、これはテロリストへの代償といった直接的、間接的に 解釈できるような措置は取らないような条件つきであると語った。
一方、サパテロ首相はETAとはまったく何も確約は行っていないことを強調、政府とPP間の将来的な平和プロセス に関する情報は両党の間で直接的かつ独占的なものであると語り、ETAの停戦が永久であることを確認するため 既に取り組んでいると述べた。

ナルボナ環境大臣、イベリア大山猫の生息を理由に国道M−501の工事の中止を要請

クリスティナ・ナルボナ環境大臣は昨日、マドリッド州のマリアノ・サビア環境局長に書簡を送り、その中で マドリッド州で計画されている国道M−501の拡張工事を速やかに中止するよう要請した。
これは、国道M−501の拡張工事周辺地域で絶滅の危機にあるイベリア大山猫が生息していることが確認されたため。
フアン・カルロス国王大学の科学者チームは昨年10月、アルベレチェ川とコフィオ川間にイベリア大山猫のものと思われる糞を 発見、今週月曜日のDNA鑑定の結果この糞が全世界でわずか200頭しか生息していないイベリア大山猫のものであることが 確認された。
ナルボナ環境大臣は書簡の中でナルボナ環境大臣はこのインフラ計画を批判、全体状況の分析を重ねて主張しているが、 これに対しマリアノ・サビア・マドリッド州環境局長は、糞の発見場所に関しては疑問点があり、これが確認できた場合 には環境庁と連絡をとり、保護に関する必要な措置を取る予定であると語っている。

違法政党バタスナのオテギ・スポークスマン、本日出頭

ETAの停戦宣言から1週間が経つが、違法政党バタスナのアルナルド・オテギ・スポークスマンは本日、中央管区裁判所の フェルナンド・グランデ−マルラスカ裁判長の前に出頭する。
検察側は今月9日にバスク州とナバーラ州で行われたストライキの際に発生した暴力行為の誘導者としてオテギ氏への入獄要請を 主張する予定。
オテギ氏はこれまで先週、先々週と出頭する予定となっていたが健康上の理由から本日まで延期となっていた。
今回のオテギ氏の出頭に関しバタスナ党のペルナンド・バレラ氏は昨日、対話や解決のプロセス内でオテギ氏の入獄は容認できるもの ではなく理解しがたいと語っている。


3月28日(火)

カサブランカでの爆発事件調査でフェルナンド・グランデ−マルラスカ裁判長モロッコを訪問

フェルナンド・グランデ−マルラスカ裁判長とエドアルド・フンガイリーニョ検事は本日、カサブランカで2003年に起きた 爆発事件の捜査拡大のためモロッコを訪問する。
イスラム系テロリストによるカサブランカでの爆発事件は2003年5月に起こり41人が死亡、現在もスペイン中央管区裁判所 第5法廷にて捜査が続けられており、今回のグランデ−マルラスカ裁判長とフンガイリーニョ検事のモロッコ派遣は中央管区裁判所の 指示によるもの。
この代表団にはペドロ・ルビラ検事やモロッコとつながりが深いアンヘル・ジョレンテ裁判長も加わっている。
法務省は、カサブランカの爆発事件で起訴されているテログループに関与すると思われる人間の 決定的な情報入手のため、中央管区裁判所の第5法廷が法務省を通じモロッコ司法への協力を既に申請していたと語っている。
この協力はスペインとモロッコ間でのアンチテロ対策や組織犯罪取引における司法協力の重要な進歩により実現したもので、 この司法協力に関しては両国の法務省が同意に達しており、これにより昨年12月26日にはモロッコのアブデルカデル・ チェントウフ裁判長が申請からわずか11日間という記録的なスピードでスペインを訪れ、2004年マドリッド列車爆破 テロの容疑者の尋問を実現させている。

EU、家庭の借金増加でスペインを警戒

ヨーロッパ委員会は昨日、スペインを含むEU(ヨーロッパ連合)内の数ヶ国に対し、住宅の過剰評価や家庭の借金の増加が 原因と思われる危険性について警告を発し、貸付を行う際にはより慎重となるよう金融機関に勧告した。
また、3ヶ月毎に発表されるEU圏内の経済に関する最新調査報告書の中では財政助成金の見直しの必要性について語っている。
この調査報告書ではEU12カ国全体で考えると何も問題ではないものの、スペイン、フランス、アイルランドなどこの数年で不動産の 値段が高騰し負債額が上昇した国に対しては特く細心の注意を払うよう要請している。
ヨーロッパ委員会が住宅の過剰評価の危険性を警告したのは今回が初めてではなく、今年1月ヨーロッパ中央銀行は既に 流動性の過剰はマンションの異常な価格上昇を引き起こすと警告しており、事実、昨年12月に実施された2種類の金利の上昇の 判断材料の1つとなっている。

スペイン警察、60人の不法入国者をモーリタリアへ強制送還

最近カナリアス諸島に不法入国したサハラ砂漠周辺出身者60人を本日早朝フエルテベントゥーラ島から モーリタリアのヌアビドゥに向けて強制送還していたことが警察の発表でわかった。
不法入国者の強制送還は先週の日曜日以来2度目で、最初に強制送還された50人もフエルテベントゥーラ島からヌアビドゥに 向けて出発した。強制送還された不法入国者はマリやセネガル出身者。
強制送還用の飛行機には医師団やモーリタリア到着時の引渡し時の監視役の捜査官も乗り込んでいる。


3月27日(月)

サパテロ首相とマリアノ・ラホイ書記長、明日ETAの停戦に関し会談予定

明日サパテロ首相とマリアノ・ラホイPP書記長の間でETAの暴力行為の停止に関し会談が開かれるが、その準備のためPSOE (社労党)とPP(国民党)の幹部陣は本日話し合いの場を設ける予定となっている。
明日の会談を前にラホイ書記長はETAの終結の獲得へに向けてのPPの政府への援助は大変建設的になるであろうと語っている ものの、平和のためには政治的代償は何も払ってはいけないと主張している。
一方、サパテロ首相も昨日の日刊紙「El Pais」紙のインタビューでラホイ書記長にメッセージを伝え、 「全員が視界の高さや寛容さを持ち、次の選挙でのことは考えずこの国の将来特にバスク州の将来を考えて取り組むことを 理解しなければならないと語った。
サパテロ首相はPPの協力は暴力行為終焉の鍵となっており、慎重に取り組むこと、信頼の結びつきをつくり、1段階で全てを 解決しようとしないこと、というアイルランドの経験から獲得した3つの決定的な前提を提案することを繰り返した。
PSOEのディエゴ・ロペス・ガリード議員は昨日、PSOEはPPとの全面的合意獲得のためには努力を惜しまないと述べ、 サパテロ首相とマリアノ・ラホイ書記長の両氏への信頼を表し、明日の会談では充分に満足のいく結果になるであろうと 語った。
PPのガブリエル・エロリアガ議員はマリアノ・ラホイ書記長はサパテロ書記長に対し、ETAの暴力行為の終結に関する いずれのプロセスでもテロの犠牲者たちが最大の関心事となるよう提案する予定であると語った。
PPのイグナシオ・アスタルロア議員はPPは最良の状態でモンクロアに行くであろうと語ったものの、政府が アンチ・テロの協定の関係を断ったことでPPの信頼を裏切ったこと、また一方的にアンチテロ政策を行ったため 明日の会談は困難を極めるあろうと語っている。

未成年に窃盗を行わせていた夫婦3組を逮捕

カタルーニャ州警察はスペイン国家警察の協力のもと、バルセロナ市内で観光客を相手に暴力や脅迫による窃盗、詐欺など600件 あまりを未成年者15名に行わせていたルーマニア国籍の夫婦3組を逮捕した。
逮捕された夫婦のうち2組は先週金曜日にバルセロナ県バダロナで逮捕され、残りの1組は警察の捜査が行われていることに気が付き 逃亡していたが、逃亡先のマドリッドで逮捕された。
逮捕された3組は司法決定に回され、監視付で釈放された女性1人を除く全員が一時的に刑務所に入獄している。
一方未成年たちはカタルーニャ州青少年一般監視センターの手に渡された。
今回の捜査はブカレスト作戦と呼ばれ、カタルーニャ州警察は5人の子供を持つミハイ家、4人の子供を持つパウン家、4人の子供を 持つゲオルゲ家の3家族に対する捜査を開始していた。3家族の子供達とそれ以外の未成年たち数人はこの3家族の両親の指揮のもと この2年間で600件あまりの罪を重ねていた。そのうち250件が14歳以下の子供によるもの。
今回の捜査は住民や商売を営む人たちの間で不安が湧き上がっていることや市内の観光イメージに悪影響を及ぼしていることから カタルーニャ州警察にとって優先事項の1つとなっており、昨年11月以来捜査が展開されていた。 捜査はバダロナとマドリッドの両地元警察の協力のもと引き続き行われている。

オートバイ・スペイングランプリ観戦期間、ヘレス付近で7人が交通事故で死亡

週末ヘレス・デ・ラ・フロンテーラでオートバイ・スペイングランプリが開催され、このレースを見ようと多くの観客が乗用車で 駆けつけたが、ヘレス近辺で発生した交通事故のため合計7人が命を落とした。
グランプリ開催中ヘレス方面に向かう周辺道路は何キロにも渡る渋滞となり、ピラル・サンチェス・ヘレス・デ・ラ・フロンテーラ 市長は昨日、スペイングランプリ開催にあたって前もって準備していた警備計画は、大勢の人によりオーバーフローしたと語った ものの、警備対策はサーキット付近だけでなく郊外でも行われており、問題なくちゃんと機能していたことを強調した。

週末のスポーツの結果

オートバイ:昨日ヘレス・デ・フロンテーラで開催されたオートバイのスペイングランプリ250cc部門でスペインのロレンソ選手が優勝、 125cc部門でもスペインのバウティスタ選手が優勝、MotoGPクラスではイタリアのカピロッシ選手が優勝、スペインのダニ・ペドロサ 選手は2位に終わった。


3月24日(金)

ETAの停戦声明にヨーロッパも喜びの意

本日0時にETAの停戦が開始、それを前に昨日ヨーロッパ各国の首脳たちはスペインの各政党同様、スペイン国内での ETAの暴力行為終結に対する喜びの意を表明した。
また、ETAは声明文第2弾を発表、その中で停戦での目的は別の武器である「話し合い、交渉、合意」により民主主義のプロセスを 推し進めることであると説明している。
ETAの停戦声明発表に対し、昨日EU議会が開かれたブリュッセルではヨーロッパの多くの政治家が次々とスピーチを行っており、 ヨーロッパ委員会のホセ・マヌエル・ドゥラオ・バロソ議長は25カ国のEU首脳を前に、この停戦は「大きな希望」を担うもので あり、EU諸国は平和プロセスに注目し続けていくと述べた。
またフランスのジャック・シラク大統領は「スペインの希望はヨーロッパの希望である」と述べ、出席したヨーロッパの全首脳の 拍手喝采を受けた。
スペイン−ポルトガルのEU加盟20周年を祝うため昨日ブリュッセルに赴いたホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相は、 スペインの平和へ対するヨーロッパの支援に対し感謝の意を示した。
短いスピーチの中でサパテロ首相は「ヨーロッパにとって大事なのは何よりも平和であり、この強く望まれている平和は長い年月をかけて我々の 領土の最後の地点まで届かなければならない」と述べた。
ブリュッセルへ向かう前、サパテロ首相はサルスエラ宮でフアン・カルロス国王とETAの永久的武器の放棄について の会合を持っている。

違法政党バタスナのオテギ・スポークスマンの出頭再び延期

中央管区裁判所のフェルナンド・グランデ−マルラスカ裁判長は昨日、違法政党バタスナのアルナルド・オテギ・スポークスマンの 入獄を29日まで延期することを決定した。
オテギ・スポークスマンは刑務所内で亡くなったETAメンバー受刑者2名を追悼し 今月9日に開かれたストライキで発生した出来事に関し今月14日に出頭予定であったが、体調不良により期日は延期され本日 出頭することになっていた。しかし同氏が肺炎に罹患しており熱は下がったものの完全な回復にはこの週末まで かかると医師が診断したため再度出頭延期となったもの。
今回の出頭延期は「全員の希望を開くためにはこの新しい状況を評価するように」というカンディド・コンデ−プン ピード検事総長の 発言の1日後に発表されたが、今回の出頭延期に対しホセ・ボノ防衛大臣は「慎重さに欠ける」と語っている。
オテギ・スポークスマンの出頭期日の1日前の28日火曜日にはPP(国民党)のマリアノ・ラホイ書記長とホセ・ルイス・ ロドリゲス・サパテロ首相の間で会談が予定されており、両名間の話し合いではETAの声明で作り出された新しい状況について分析 される予定になっている。

スペイン人の70%が正しい食生活を送っていると判断

スペイン人の10人に7人が正しい食生活を送っていると考えていることが栄養摂取観察所が行ったアンケート調査でわかった。
このアンケートは17歳以上の2506人を対象に行われたもので、スペイン人の70%が正しい食生活を送っていると考えては いるものの、もっと野菜、果物、魚類を摂取する必要があること、昼食や夕食にはもっと時間をかける必要があると考えている。
この調査では全体の約27%がここ5年間で何らかのダイエットを試したという結果が出ており、ダイエット経験者の40%が 医師に勧められたわけではなく自発的にダイエットを行っており、その中の12%は体重減少という目標が達成できていない。
またこの調査では、年長者があまり乳製品、果物や魚類を取らず、糖類の摂取が増えているためよい食生活を送っていないことも わかっている。
栄養摂取は性別や社会レベルによってもかなり多様で、女性は男性より無脂肪牛乳、無精製製品、野菜、果物を摂取、逆に男性は揚物、 腸詰類、ワインを多く摂取している。
経済的生活レベルで見ると、高所得者層の人は献立ではジュース類やサラダ類を好み、 低所得者層の人は豆類やスープやピューレといった大量工場生産の食料に頼る傾向が高い。
また1日3回の各食事については、23%のスペイン人が朝食を取らず、朝食内容は、半数の人が コーヒー(90%がミルク入り)、それ以外にトースト、クッキー類、デニッシュ類(70%が工場生産製品)、ジュースを取るのは 12%、果物は5.5%、36%の人が昼食前に何かしら食べ物をつまんでいる。
昼食では45%の人が肉類を毎日食べ(その多くが牛肉、鶏肉と豚肉が22%)、野菜が22%、魚類はわずか 18%、デザートを取らない人は22%、昼食時の飲物はワインか水を飲む人が大部分を占め、昼食時にパンを食べる人は10人に 7人。ファースト・フードで昼食を取るのはわずか2%。
夕食は昼食より軽く取る人が多く、内容はサラダ、魚類、卵、腸詰類が71%を占め、32%はデザートを取らず、果物やヨーグルト を食べる人が66%。


3月23日(木)

ETA、停戦を発表

テロ組織ETAは昨日、明日24日より暴力行為の永久的停止を行うという声明文を発表した。
昨日のETAの声明文は覆面した2名の人間を従った覆面の女性によりスペイン語とバスク語の2ヶ国語で語られ、その 目的は「国が我々に応えるような権利が認められる新たな枠組みを構築するため」としているものの、バスク州の自己決定や独立に 関してはまったく触れておらず、「プロセスの最後にはバスク市民は何か発言権を持ち、その将来の決定を行わなければならない」と 言うにとどまっている。
また「政治的全選択肢を広げることを認める新しい枠組み」について語った際には、違法政党バタスナの合法性の返還も 要求している。
声明文の内容は、北アイルランドのIRA(アイルランド共和軍)が以前平和プロセスを開始したときと同じ「暴力行為の永久的 停止」という概念で、「永久的」という表現は以前ETAが停戦発表時に使った「一時的」や「無期限」より一歩進んだものであるが 今のところ武器の「決定的な」放棄は約束していない。
一方、昨日のETAの声明文に対しホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相は慎重な反応を示し、全政党、特にPP(国民党)の マリアノ・ラホイ書記長に対してこれから始まる和平工作へのプロセスを支援するよう要請した。
これに対し、PPのマリアノ・ラホイ書記長は政治的代償がなければサパテロ首相を支援することを約束したものの、 ETAは単に休息を取るにすぎず、犯罪行為を放棄するわけではないと語った。

携帯電話、注意散漫による交通事故の大きな原因へ

運転中の携帯電話やその他電気機器の使用は、1993年以来注意散漫による交通事故の主要原因となっており、その事故件数は 75%増加、これは交通事故の5件に1件の割合となっている。
2004年の交通事故による怪我人は14万3124人であったが、そのうち5万5818人が注意散漫による交通事故が原因で あることが昨日RACC(カタルーニャ州国立自動車クラブ)とIntras(バレンシア大学道路交通安全機関)の発表で わかった。
スペイン人は運転時に携帯電話をダイヤルしたり、文字メッセージを送ったり、携帯電話が鳴っているときに電話を探したり、 携帯電話で通話することは大変気が散ると認識している。
男女別に見ると、男性にとっては上記の行為の他に飲酒やロードマップを見ることも気が散る原因となっている一方、女性にとっては 乗用車内に虫が入り込むこと、子供の泣き声などが気が散る原因であるとしている。
しかし外部的な要因、特に道路工事や信号も注意散漫の原因となっており、またこの調査報告によると18〜25歳と70歳以上の 男性は運転中の注意散漫傾向が高く、よい道路条件でも事故の可能性が高いとRACCは語っている。

12年間に渡り自分の子供を虐待した両親に有罪判決

リオハ州ログローニョの裁判長は、12年間に渡り自分の子供2人(2人とも女の子)を虐待していた両親に対し1年間の有罪判決と 今後3年間子供達と連絡をとることを禁ずる判決を言い渡した。2人の子供のうち1人は未成年。
この夫婦はビジャメディアナ・デ・イレグア在住で、子供2人に対する虐待は1989年に始まり、その当時子供たちはそれぞれ 1歳、2歳であった。社会福祉課の人間はこの夫婦が子供に対する世話を怠っていることや上の子供にあざがあることに気がつき、 仲裁に入ったこともあった。
2001年12月、2人の子供達はリオハ州の社会福祉課に保護を求め、両親が毎日のように自分達に暴力を 振るったり、使用人のようにこきつかったり、満足に食べ物が与えなかったと語った。


3月22日(水)

「Bibliometro」、順調な利用状況

マドリッド市内の地下鉄図書館「Bibliometro」がサービスを開始して数ヶ月が経過したが、その成果は順調で、 これまで約5万冊が貸し出しされ、会員証発行数は先週の金曜日の時点で2万1000人を超えた。
男性より女性の利用者が多く、大部分が50歳以下である。
マドリッド市芸術局によると数字は順調な伸びを見せており、3月10日から17日の1週間だけで登録会員数は293人、 貸し出し数は1580冊、この数字は1日あたり316冊の計算となる。一番貸し出し数が多い駅はMoncloa駅で、写実主義の小説が 人気で、貸し出し数全体の35.97%を占めている。
「Bibliometro」は今年秋にはEmbajadores駅とAtocha Renfe駅の2ヶ所にも設置される予定。
この「Bibliometro」は昨年7月27日にNuevos Ministrerios駅で開始、9月7日には公式にサービスをスタート、続いてMoncloa、 Aluche、Canal、Puerta de Arganda、Sierra de Guadalupe、Mar de Cristal、Puerta del Surにも設置された。
「Bibliometro」のサービス時間は月曜日から金曜日までの午後2時から8時まで。このサービス時間は地下鉄利用客が仕事を終え 帰宅する時間帯であるため本を手にしやすい時間帯であると考えられており、現在のところサービスの時間帯の 延長は考えていない。
読者のレベルは大変高いため、読者が求めているものとそうでないものは常にキャッチされ、貸し出しされない本は一般の図書館に 回されることになっている。

カナリアス州政府、スペイン政府に対し不法移民情報の提供を要求

カナリアス州政府はスペイン政府に対し、両政府間の協力体制の強化と情報交換を目的とし、不法移民の情報を提供するよう要求した。 これに対し昨日スペイン政府はカナリアス諸島を目指し大西洋を渡ってくる途中で亡くなった約1700人の密入国者の調査報告書の 取り扱いを承認した。
カナリアス州政府は、移民に関する情報交換協約の制定を目的とし2005年に国と自治州間で調印された カナリアス州−国家間の計画がほとんど遂行されていないことを非難、その計画では、国はカナリアス諸島に不法に入国する移民を 本国へ送還することや、人身売買を行うマフィア対策として特別警察組織を結成することを約束していたと語った。
カナリアス州政府はカナリアス諸島を出入国する人間や国境コントロールがちゃんと行われてるかどうかを把握できていないと しているものの、スペイン政府は不法移民問題に深く携わっており、EU(ヨーロッパ連合)もスペイン政府と同様に 不法移民問題に取り組むべきであると語った。

グランデ−マルラスカ裁判長、イスラム系テロリスト32人を起訴

中央管区裁判所のフェルナンド・グランデ−マルラスカ裁判長は昨日、イスラム系テロリスト32人を起訴した。
その大部分は同裁判所をトラックに積んだ爆発物で爆破する計画を立てていたことで2004年に逮捕されていた。
グループのリーダーのモハメド・アチラフことアブデラ・マン・タヒリ被告は、2003年8月にスイスで逮捕され2005年4月 にスペインに引き渡されたが、中央管区裁判所の爆破計画にあたりGoma2と呼ばれる爆発物1000キロを入手、そのうち500キロ をトラック1台に積んで自爆する予定であった。
このグループは「モロッコのための殉教者」という名前を授けられ、スペイン国内で「聖戦」を行う目的で 2001年の終わりから2002年の始めにかけて結成された。


3月21日(火)

移民による外国送金額急増

スペイン国内の移民数の増加により経済、社会、文化面においてさまざまな変化が起こっているが、その中で移民による母国に住む 家族や友人への外国送金の増加はその影響がスペイン人にとっては直接的ではないためあまり知られていない変化の1つである。
スペイン銀行のデータによると2005年の送金合計は38億4400万ユーロと史上初めて38億ユーロを突破、またこの数字は 前年を10.42%上回る数字となっている。この送金は現在のスペイン人口の約8.5%を占める移民によるもの。
ちなみにわずか15年前のスペインの全人口に占める移民の比率は1%でその送金合計は1億1900万ユーロ、10年前の送金合計 は3億6000万ユーロと現在の10%にも満たない金額であった。
こういったデータや移民数の増加にも関わらず、スペイン国内から国外への外国送金はスペイン国外在住のスペイン人がスペイン国内に 送金する額を下回っている。しかしながらその差は年々縮まっており、この数年内には逆転すると考えられる。
送金を取り扱っている企業によると、送金が多いのは12月と8月でそれぞれクリスマス、夏期休暇時と一致しており、次に9月、 11月、10月、6月が続いているという。

飼い犬の糞放置による取締り件数、2005年わずか3件

昨年2005年マドリッド市警察が取り締まった飼い犬の糞放置による罰金件数はわずか3件であった。
マドリッド市のPSOE(社労党)は昨日これを非難、同党の計算では飼い犬の糞をちゃんと始末している飼い主はわずか21%だ という。
マドリッド市内の犬の糞用廃棄コンテナーでは昨年1500万以上の糞を回収したが、この数は飼い主が始末せず放置した糞の数 5500万を大きく下回っている。
この数字のうち清掃サービスの人間が回収したのは1500万、それ以外の4000万は誰も始末せず道端に放置されたままとなって おり、一般市民の健康に害を及ぼす結果となりかねないと同党は懸念している。
市内の道路では約50.5mに1件の割合で犬の糞と遭遇する計算となっており、糞の数は毎年10%増加しているという。
一般市民が集う公園が一番糞被害が多いところで、多くの飼い主が「公園は糞を放置して構わない場所である」と勘違いしていると 同党は心配している。
ちなみに犬に糞放置による罰金金額は300ユーロ。

マガライ・カタルーニャ州知事、サパテロ首相にカタルーニャ4大政党と会談を行うよう要請

パスカル・カラガイ・カタルーニャ州知事はホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相に対し、カタルーニャ州議会の4政党 (PSC(カタルーニャ社労党)、CiU(カタルーニャ連合)、ERC(カタルーニャ左翼共和党)、ICV−EUiA (カタルーニャ緑の党))と会談の場を持つよう要請した。この会談の目的はカタルーニャ州法改正承認のためにERCの賛同を 獲得することであり、この会談参加者にPPC(カタルーニャ国民党)は含まれていない。
サパテロ首相はこの要請に対し、会談の場を設ける可能性を否定はしていないものの、まだはっきりとした決断は下していない。
カタルーニャ州政府情報筋によると、マラガイ州知事はこの要請を週末何度にも渡るサパテロ首相との電話でのやりとりの間に 行ったと語っており、サパテロ首相も会談の日時を思索中ではあるものの、その日時の公式発表は未だに行っていない。
マラガイ州知事はこの会談の場でカタルーニャ州法改正案の新内容に関してERC側が拒否の姿勢を発表しているにもかかわらず、 ERCをカタルーニャ州法改正の合意に賛同させるための最後の努力を行う意向である。
一方、州法の国会手続きは継続しており、本日午前には憲法委員会の最終会合が行われる予定で、この会合は今月30日に下院で 行われる新州法の内容に関する投票の最終段階となる。
ERCは既に反対票を投じることを発表しており、PSC、ERC、CiU、ICVの同意によりカタルーニャ州議会を通過した 州法改正案は、国会到着時より少ない支援の下に国会を通過する気配となっている。


3月20日(月)

サン・ホセの振替祝日のため、ニュースはお休みです。


3月17日(金)

電子DNI(国民身分証明書)登場

昨日よりブルゴスにて電子DNI(国民身分証明書)のパイロット導入が始まり、 ブルゴス在住のアナ・イサベル・ビセンテ・ソリタさんがこの新型電子DNI受取者第1号となった。
この電子DNIは外見上は従来のDNIと同じであるが、チップを通じ身分証明が可能になっており、 法的に有効性を持つ電子署名も認められている。
今回のブルゴスでのパイロット導入は2008年にスペイン全土での導入に向けて行われている。
この電子DNIの導入にあたり新テクノロジーや安全性の面での強化が必要であることから、商業面の 活性化によい刺激となるであろうと政府は語っている。

性転換者、女性刑務所で服役可能へ

昨日、スペイン全国の刑務所で性転換者の女子刑務所での服役が法的に認められた。
これは刑務所施設総監督局が送付した回覧に記載されている内容で、申請を行えばまだ性転換手術を受けていなくても、 あるいは男性名のままでも女子刑務所に服役できるというもの。
これまで受刑者は出生時の性別により男子・女子どちらの刑務所に入るかが決定されていたが、これからは出生時の性別 を超えた「社会心理学的な性別」が認められることになり、そのため性転換した受刑者は、法的な性別が男性であっても 自分の状態に合った刑務所での服役が行えるようになる。
申請手順については、まず受刑者は刑務所の事務局側に申請書を提出、その際に受刑者は必要と思われる書類があれば一緒に 提出することも出来る。刑務所事務局側は30日以内に医師による診断書や社会心理学的調査書を発行、司法当局側に 服役刑務所の変更情報を提出する流れとなっている。

ルーマニア人組織犯罪グループの解明に成功

ホセ・アントニオ・アロンソ内務大臣は、家屋に忍び込み暴力を行使して盗みを働いていた組織犯罪グループの解体に成功、 スペイン国内11県でルーマニア国籍の297人を逮捕したと発表した。
逮捕者297人のうち283人はスペイン国内で逮捕、14人がルーマニアで逮捕され、同組織はバルセロナ、バレンシア、 アルメリア、セビージャ、サラゴサ、カステジョン、パルマ・デ・マジョルカ、マドリッド、サンタンデール、マラガ、トレドで 犯行に及んでいた。
今回はスペイン、ルーマニアの両国の警察の相互協力によりさまざまな捜査が行われ、カード読取機、偽装カード作製の コンピュータ機材、多額の現金、4.5キロの宝石類、多くの武器類が押収された。
今回の逮捕者の中には別の犯罪でスペイン国内で服役中の身で同組織の犯罪責任者であったものも数人含まれている。
今回の捜査は「ブラリア作戦」と呼ばれ在スペイン・ルーマニア大使館の情報をきっかけとして2005年9月に開始した。


3月16日(木)

外務省、内務省の副大臣、密入国問題についての話し合いのため本日モーリタリアを訪問

ベルナルディノ・レオン外務省副大臣とアントニオ・カマーチョ内務省副大臣はカナリアス諸島に殺到している密入国者問題に ついてモーリタリアの首相や内務大臣など主要当局と話し合いを行うため、本日朝マドリッドを出発しモーリタリアの ナウクチョットに向かった。
今回の訪問の目的は2ヶ国間協力緊急プランを実施することで、この緊急プランにはモーリタリアに対し沿岸部を警備する パトロール隊の提供や密入国者用の収容施設の創設支援なども含んでいる。
これは昨日マリア・テレサ・フェルナンデス・デ・ラ・ベガ政府第1副首相、モラティノ外務大臣、アロンソ内務大臣、 カルデラ労働大臣、パルド防衛副大臣が集まって行われた会談で決定したもので、ここ最近モーリタリアやサハラ砂漠周辺国から カナリアス諸島に漂着している密入国者の増加問題についての回答。
ベルナルディノ・レオン外務省副大臣とアントニオ・カマーチョ内務省副大臣は本日マドリッド州トレホン空軍基地を本日朝8時前に 出発した。
カナリアス諸島では火曜日、史上最高の密入国者を記録、昨日水曜日は24人の遺体を収容、テネリフェ島ではそれぞれ69人、 54人の密入国者をのせた小型船2隻が途中で捕まえられた。
本日もカナリアス諸島には120人の密入国者が漂着している。

バルセロナの裁判所、拒食症の女性に強制入院を決定

バルセロナの裁判所は昨日、拒食症治療を拒否していたロシオさん(20歳)を強制的に病院に入院させることを命じた。
ロシオさんは170cm、43キロで、病院側の診断書によるとロシオさんは薬物を服用、感情的に不安定で自殺を図ったり、自分が 病気にかかっていることを認めておらず、神経性拒食症と診断、治療を行っていたが効果はなかった。
ロシオさんの家族は1年前にバダロナの裁判所に対しロシオさんが治療を拒否しているため強制的に何らかの治療を 施すよう申請していたが裁判長はそれを却下した。今回裁判所側は入院はロシオさんにとって有益であるとして強制入院の命令を 下した。
ロシオさんの家族は、ロシオさんの症状は悪化しており、自傷行為もありえるため入院はすぐに行われるべきであると語っている。
裁判所の今回の決断はまだ決定ではなく、ロシオさんには告訴するかどうか5日間の期限がある。

教育機関周辺での麻薬売買計画に大きな効果

教育機関周辺でのアンチ麻薬売買計画が開始して1ヶ月少々が経過したが、これまでに129人が逮捕され、麻薬所持・麻薬摂取 に関する通報は3128件にのぼり、同様に娯楽・レジャー施設でも357人が逮捕されたことが、昨日ホセ・アントニオ・アロンソ 内務大臣の発表でわかった。
アロンソ内務大臣は今回の結果は注目に値するもので、同計画は驚くべき効果を発揮していると語っている。
この計画には市民警察官や国家警察官1万人が動員され、その結果教育機関と娯楽施設で合計486人を逮捕、麻薬所持・摂取の通報は 合計1万875件に達した。
警察官はこれまでに合計ハシシ48キロの、エクスタシー2239錠、コカイン7.5キロ、ヘロイン381グラムを押収、 教育機関周辺での逮捕者の内訳はスペイン人106人、外国人23人で、大部分が中学校付近で逮捕、またこの1ヶ月で学校近辺に ある麻薬販売拠点39ヵ所の解明にも成功している。


3月15日(水)

デ・ラ・ベガ政府第1副首相、カナリアス諸島への密入国者問題で4大臣と緊急会合

マリア・テレサ・フェルナンデス・デ・ラ・ベガ政府第1副首相は、ここ数日カナリアス諸島に小型船で密入国を試みる 外国人移民の殺到していることに関し、本日外務大臣、防衛大臣、内務大臣、労働大臣と緊急に会合を設けることを発表した。 この会合は本日9時に開かれる予定。
この数日カナリアス諸島に殺到しているのは、モーリタリアやその他のサハラ砂漠周辺国を出発しカナリアス諸島を目指す密入国者 で、月曜日は282人、昨日火曜日は331人が8隻の小型船で到着、昨日は史上最高の数字となった。
昨晩23時、グラン・カナリア島南部に丸木船で到着した33人の密入国者が取り押さえられたが、全員が成人男性でサハラ砂漠周辺 国出身者。疲労の症状が見られたため国家警察の取り調べを受ける前に赤十字の人間により手当てをうけた。
また、今朝はサハラ砂漠周辺国出身の68人がテネリフェ方面に向けて小型船で向かっていたところを救助されたが 健康状態は良好であるとサンタ・クルス・デ・テネリフェの政府副代表情報筋は語っている。
この小型船は救助時テネリフェ島のラ・プンタ・デ・ラスカから8マイルのところを走行しており、テネリフェ島南部 クリスティアノスの岸壁まで海上救助船が同行した。
ここ数日密入国者が殺到により島の移民収容所は日曜日以降収容人数の限界を越えており、その状況緩和のため 158人の移民のスペイン本土への移送が許可されたと政府情報筋は語っている。
ミゲル・アンヘル・モラティノ外務大臣は今回のサハラ砂漠周辺国からカナリアス諸島に小型船でやってくる密入国者の問題は 数日前から始まっているが、短期間で解決するものと語っている。

花粉増加、アレルギー患者要注意

昨年秋から今年の冬にかけての降水量は前年同時期の2倍となったため、今年の春はアレルギー患者にとっては辛い春となりそうだ。 これは昨日、SEAIC(スペイン社会アレルギー免疫学クリニック)が発表したもので、アレルギー体質の人はその警戒度を 弱めないよう勧告している。
昨年春は花粉は少なかったためあまり症状に苦しむことはなかったが、今年の症状はより強いものと予想されるため、 病院の緊急窓口に駆け込むことのないようにアレルギー予防の薬の服用を推奨している。
SEAICによるとスペイン人の20%が何らかのアレルギーに苦しんでおり、患者数は年々増加傾向にあると指摘、 SEAICの「アレルギー学2005年」の調査報告書の仮結果によると、花粉症に苦しんでいる人は約600万人であるという。 この報告書によるとアレルギー患者の57%が女性で、4.6%が外国人移民、アレルギー患者の大部分が都会環境で報告 されている。
SEAICは、この調査報告書では大部分の自治州で今年初めてアレルギーに関する診察の順番待ち名簿の患者数が 減少したと語っているものの、カタルーニャ、カナリアス、バレアレスの各州では逆に専門医の診察を待っている患者数は 2倍に増えており、その中でもバレアレス州は唯一国の社会保険病院にアレルギー学専門医がいない自治州であると強調している。

総選挙の勝利から2周年、サパテロ首相、忍耐と平和のために従事することを約束

PSOE(社労党)の指導部は昨日、マドリッド支部において総選挙の勝利から2周年を祝う集会を開催した。
ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相はその集会の席のスピーチでは将来的のことだけに集中して語り、 党員に対し、PP(国民党)との対立を引き起こさないよう「自主管理」を行い、自己満足に陥ることのないよう要請した。
また、現在まで改善・向上してきたことはこれからも向上させることが我々の義務であり、失業中の若者、住居、大学 などに関しては特に重要視する考えであると強調、約束を守り、国民や国の発展を実現し、社会的義務を全うしていくことを 誓った。
またPSOE政権の政策ではスペイン国民が望んでいる「忍耐、平和、社会的平等」を目指していると指摘した。


3月14日(火)

違法政党バタスナのオテギ・スポークスマンの出頭延期

中央管区裁判所のフェルナンド・グランデ−マルラスカ裁判長は、昨日予定されていた違法政党バタスナのアルナルド・オテギ・ スポークスマンの出頭を同氏の病気を理由に延期した。
昨日正午、中央管区裁判所はFAXにて医師の診断書を受け取ったが、その診断書にはオテギ氏が気管支炎に罹患しており、 頭痛と発熱の症状を伴っていると記載されていた。
中央管区裁判所は嘱託医にこの診断書の内容が真実であるかを証明するための要請文書の発行を認めた。
オテギ氏はバタスナ党の管理下にあるherriko tabernasを通じETAの財政を調査していたことや、先週木曜日に バスク州でバタスナ党がETAメンバー受刑囚2人の死亡に対して開催したストライキで発生した暴力行動に関して昨日午後、 中央管区裁判所にて証言する予定となっていた。

ボリビアの地方検事殺害で起訴されていたスペイン人実業家釈放へ

2004年2月、ボリビアで自動車爆破によりモニカ・フォン・ボレイス地方検事が殺害された 事件に関与していた疑いでスペイン人実業家のハビエル・ビジャヌエバ氏は30年の求刑を言い渡されていたが、ボリビアの サンタ・クルス市の裁判所で開かれいていた公判で無罪判決が言い渡され、ビジャヌエバ氏は釈放された。
同様に共犯の罪で起訴されていたボリビア人のフレディ・ウルタド氏も無罪を言い渡されたが、ブラジル人のリカリド・ボルバ被告には 15年を求刑された。
法廷には多くのマスコミが駆けつけ、判決文読み上げの際にビジャヌエバ氏は見たからに興奮し涙を流し、法廷に来ていた父親の フランシスコさんと抱き合った。
ハイメ・クルス裁判長は、検察側は2004年2月27日に起きたフォン・ボレイス地方検事殺害事件ではビジャヌエバ氏が主犯、 ウルタド氏とボルバ被告が共犯となりグループで自動車を爆破したと考えているが、証拠不十分として今回の判決を下した。
このグループは現在逃亡中のイタリア人マルコ・マリノ・ディオダトとブラジル人サンドロ・デ・カルバーリョが指揮をとっていたと 考えられる。
ビジャヌエバ氏はセビージャ出身の29歳、実業家で5年前からボリビア在住。

スペイン人の多くがスペインの医療システムに合格点

スペイン人の70%がスペインの医療システムを「良い」、「大変良い」と評価していることがCIS(社会学調査センター)の 2005年のデータでわかった。このデータは昨日エレナ・サルガード厚生大臣により発表されたもの。
アンケート対象者が一番満足しているのは病院の設備と科学技術上の環境で10段階中7.6ポイントの評価、医師の診察が7.3、 看護婦・監護士が7.4となっている。
逆にポイントが低かったのはウェイティング・リストに関してで、半数の人がこの状況は1年前から変わっていないと指摘しており、 時間に関する評価は、診察室に入るまでの待ち時間は5.4、予約の取り易さは5.3で合格点だったものの、予約から医師の診察 までの時間は4.6、緊急以外の入院の遅延は4.3となっている。
アンケート対象者の約半数が国が医療にかけるお金は少ないと考えているが、税金を通じた現在の財政システムは良いと考えている。
また自治州の医療運営に関しては67.2%が国家運営時と比較して「変わらない」、「良くなった」と考えている。
また半数の人が全患者に対し同等の医療サービスが施されていると考えていることは興味深い。
医療に関しては一般外来診察に対する市民の評価はこの5年で大変良くなり、専門医の診察への評価も44.7%から45.8%と 評価が上がっている。


3月13日(月)

PSOEとPPの支持率の差、わずか0.1%へ

前回の総選挙から明日で2周年を迎えるが、PSOE(社労党)の支持率は40.8%とPP(国民党)との差はわずか0.1%で あることが最近の統計でわかった。
スペイン人の3分の2がカタルーニャ州法改正に関するPSOEの取り決めに反対しているが、PPに対するイメージも 「以前と変わらない」、「悪くなった」と考えている人が多い。
この統計の誤差は3.16%で、現在総選挙が行われた場合PSOEとPPのどちらの政党が勝ってもおかしくない状態と なっているが、両党とも過半数多数には達しないと見られている。ただし大きな違いは、PSOEが国会議員を国会に送り込んでいる 他の政党とよい関係を持っているのと比べ、PPは孤立状態となっていることである。
政党のリーダーでは依然としてサパテロ首相がよい評価を得ており、10段階中5.53ポイント、次にPPのマリアノ・ラホイ書記長 が4.68ポイントで続いている。
また、カタルーニャ新州法の内容に関しては、序文にある「国家としてのカタルーニャ」に反対する人は全体の66.4%、カタラン語の 認知は62.2%、財政計画は76.5%となっている。

バレンシア州で山火事2件発生

バレンシア州ビラマルシャントで昨日午後山火事が発生、山火事消火のため消火チームが現場に駆けつけ、付近住民には避難勧告が 出された。
先週金曜日には同州サフォル地区でも山火事が発生しており、週末だけで2件山火事が発生したことになる。
サフォル地区の火事は空中からの消火活動が積極的に行われており、消火活動は順調に続いているものの、未だ鎮火には至って おらず、まだ2、3日かかるものと思われる。今回の火事によりサフォル地区では合計約1900ヘクタールが焼き尽くされた。
一方ビラマルシャントの火事は昨日17時に発生、火事の原因は川近くにあるエル・ラゴと呼ばれる葦畑で子供たちの集団が爆竹を 放っていたためと考えられている。
現在山火事は川べりからペア山付近まで広がっており、空中より合計8台のヘリコプターや飛行機が消火活動を行っている。

マドリッド列車爆破テロから2年

191人の命を奪ったマドリッド列車爆破テロから先週の土曜日で2年が経過したが、土曜日に行われた記念式典中を含め、 政党間での対立を再び起こす結果となった。
アンダルシア州のPP(国民党)委員長であるハビエル・アレナス氏は昨日、マドリッド列車爆破テロに関し、全事実を知り、 説明することが我々がテロの犠牲者に抱えている借りを返すこととなるため、「最後の最後まで」徹底的に捜査を行うことを要請した。
昨日の同氏の発言は、「我々全員がテロの主謀者が誰であるか知りたいと願っている」という同日マリアノ・ラホイPP書記長が語った 言葉に賛同したもの。
一方マリア・テレサ・フェルナンデス・デ・ラ・ベガ第1副首相は、爆破テロの捜査において司法制度や国家安全治安部隊 の運営について疑問の陰を投じたことで「無責任である」としてPPを非難、2年前に国民の大部分の信用を失ったことに対し責任を 負うことは右翼政党にとって難しいと語った。
またIU(左翼連合)のガスパル・ジャマサレス代表は、PP所属の議員数人がマドリッド市レティーロ公園内にあるテロ犠牲者 を偲んで作られた「記念の森」で黙祷をささげなかったことに対し遺憾の意を表明した。

週末のスポーツの結果

F−1:先週末のバーレーンGPでF−1の2006年シーズンが開始、スペイン人フェルナンド・アロンソ選手 (ルノーチーム)は見事優勝を飾り、幸先の良いスタートを切った。


3月10日(金)

スペイン、5月1日よりEU新加盟国の労働者を受け入れ

ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相は昨日、今年5月1日以降、EU(ヨーロッパ連合)新加盟国のスロベニア、スロバキア、 エストニア、ラトビア、リトアニア、ハンガリー、ポーランド、チェコからの労働者の受け入れを認めることを発表した。
サパテロ首相は昨日グラナダで行われた第2回スペイン−ポーランド首脳会談の席でこの発表を行い、この決定はスペイン経済や 東ヨーロッパ経済にとって大変前向きなものであることを強調、この決定は同様の政策を行う他のEU加盟国を助長する形になるであろう と付け加えた。
2004年以前のEU加盟国15ヶ国の大部分は、新加盟国がEUの全権を持つ加盟国となった際にマルタとキプロスを除く 新加盟国の労働者の流入に対し一時的に制約を設けていた。この制約は2年間有効であるがその2年間が経過した現在、 この制約を適用している国は延長の有無を5月前に決定する必要があり、サパテロ首相は今回のスペインの決断が これらの国の決断を促す形になればと考えている。
同首相は評論家たちがEUの拡大により以前から予測していた東ヨーロッパからの労働者がスペインに殺到することを不安視しておらず、 スペイン経済は安定しているため労働市場には東ヨーロッパからの労働者の流入に対し充分な雇用があるだろうと説明している。
一方労働組合側は今回のニュースを前向きに受け止めているものの慎重な態度を示しており、労働組合CCOOはこの労働者の自由流入は 合法的な形で行われれば誰も損害を被ることはないが、そうでない場合はソーシャル・ダンピングを引き起こす可能性があると語っている。

中央管区裁判所、来週月曜日にバタスナ党のオテギ代表を告訴

昨日中央管区裁判所のフェルナンド・グランデ−マルラスカ裁判長は、昨日バスク州とナバーラ州で行われたストライキで発生した 「暴力的な活動」により違法政党バタスナのアルナルド・オテギ代表を来週月曜日に告訴する方針であることを発表した。
バタスナ党主催の昨日のストライキは最近刑務所内で亡くなった2人のETAメンバー、イゴール・アングロ受刑囚とロベルト・ サインス受刑者の死に対して行われたもの。
昨日のストライキ参加者は公教育関係者全体の3〜4%、医療関係者全体の0.5%と少なかったが、50ものロケット弾や打ち上げ 花火の所持、シリコンによる扉の封鎖、車への放火、道路の閉鎖など大きな混乱や8人の逮捕者を出す結果となった。
バスク州政府の話では今回の参加者が少なかった理由を、参加者が全公務員中労働組合LABの組合員とバタスナ党関係者だけであった ためと説明している。
バタスナ党のオテギ代表はテロ組織に関与している罪で現在40万ユーロの保釈金の下に釈放されているが、昨日は サン・セバスティアンに駆けつけデモを支援、「いつの日か平和が訪れるとすれば、それは監獄内と秘密主義との戦いによるだろう」と 語った。

パブロ・イバル被告の死刑確定

米国フロリダ州の高等裁判所は昨日、スペイン人パブロ・イバル被告の死刑宣告の維持を決定した。
これは被告側が証拠不十分として死刑宣告の取消を求め行っていた上訴に対する決定。
イバル被告は32歳、1994年に3人を殺害した容疑で有罪判決が下され、2002年には死刑を求刑されたが、 本人は無罪を主張していた。
今回の死刑判決取消却下についての決定的な証拠となったのは、3人の殺害現場の居間に設置されていた防犯カメラが 撮影したビデオで、そのビデオの中では覆面の人間2人が居間に押入り、部屋の中で何かを物色後3人を殺害した様子が 撮影されている。イバル被告側の弁護士はこのビデオの質について問題視していた。
弁護側は高等裁判所の今回の決定に対し、控訴することを発表している。


3月9日(木)

ETAの爆弾事件相次ぐ

本日バスク州とナバーラ州で開かれる違法政党バタスナ主催による大規模ストライキが開催されるが、 ETAの爆弾事件が相次いで発生している。
本日ETAが仕掛けた爆弾がカンタブリア州オトンの高速道路A−8で爆発、怪我人はなかった。
またスペイン市民警察はブルゴス県ミランダ・デ・エブロ、AP−1の73キロ付近で爆弾を発見した。
ギプスコア県のDYA(ロードサービス協会)には今回の2件の爆発事件に関する匿名の電話があり、それ以外にもナバーラ州と リオハ州の道路にも爆発物を仕掛けたことを通報していた。
カンタブリア県オトンA−8での爆発は141キロ付近で起こり、道路に影響はなかったもののスペイン市民警察は付近一体を捜査の ため通行止めとした。ブルゴス県ミランダ・デ・エブロAP−1での爆発は電話では爆弾の仕掛け場所は同高速の74〜76キロ 付近との通報であったが実際には73キロ付近で起こり、スペイン市民警察はETAのアナグラムのついたリュックを発見、 直ちに付近一帯を閉鎖した。
また市民警察はN−111パンプローナ−ログローニョ間の83〜85キロ付近で、ナバーラ州の地元警察はA−68 パンプローナ−サラゴサ間の245〜247キロ付近も爆弾予告があったため一時通行止めとした。
昨日8時にはカンタブリア州サントーニャにあるスペイン・ファランヘ党本部で爆発が起きたが被害は小さかった。

スペイン人登山家、富士山で死亡

スペイン人登山家のエンリケ・エビアさんが富士山登山中に傾斜地より落下し死亡した。
地元富士吉田警察の発表によると、事故が起きたのは4人の登山隊の仲間と共に下山を開始した直後。
亡くなったエビアさんはマドリッド出身の40歳で、氷の傾斜地で滑り、700〜800m下に落下した。
エビアさんの遺体はヘリコプターにより水曜日の14時半に発見され、死因は落下による打撲によるものであると警察は語っている。
東京のスペイン大使館はエビアさんの家族と連絡をとり、遺体を本国に移送する手続きを開始した。
同警察の情報筋によるとこの時期の富士山は斜面が凍結して危険であるため、登山を行う際には警察に届け出を行うよう規定されて いたが、エビアさんの登山隊はその届け出を行っていなかった。
富士山の登山は夏であれば難易度中程度で比較的誰でも行えるが、それ以外の季節は気温が低くなることや斜面が凍結するため 大変難しい。富士山は高さ3776m、日本列島の中では最も高く、休火山で、最後の噴火は1708年。 東京の西約100キロのところに位置する円錐状の山である。

若者の約半数が避妊せず

スペイン人の若者は避妊に関する情報は沢山持っているものの、約40%の若者が何も避妊をせずに性交渉を行っており、 女性の15%にあたる約39万人が望まない妊娠の危険性を持っていることが、性行為と避妊に関するシェリング研究所による 第2回アンケートのデータでわかった。
このアンケートはスペイン全国の若者2000人を対象に行われたもので、20歳未満の若者の約半数がまったく避妊を行わずに 性交渉を持っており、20歳以上になると10人に8人は何らかの方法で避妊を行っていることがわかった。
アンケート対象者の70%が市場に出回っている避妊具・避妊薬の存在を知っており、その中ではコンドームが一番使用度の 高い避妊方法となっており(男性の65%、女性の46%)、次にピルが続くがコンドームとの差はまだまだ大きい。
ピルを服用する女性はもう少し年齢が上であるようだ。
またアンケート結果によると年々初体験年齢は早まっており、今回の20〜24歳のアンケート対象者の平均初体験年齢は男性が 16.8歳、女性が17.3歳であるのと比べ、15〜19歳の平均初体験年齢は15.9歳であった。
また対象者の90%が継続的に性交渉を持っているという。


3月8日(水)

スペイン銀行新理事にミゲル・アンヘル・フェルナンデス・オルドニェス氏

関係閣僚会議は今週金曜日、現在国家財務長官であるミゲル・アンヘル・フェルナンデス・オルドニェス氏をスペイン銀行の新理事に 任命することを決定した。
これにより同氏は現在の政府の役職を離れ、後任には現在予算・支出総書記であるカルロス・オカニャ氏が就任する予定。
オルドニェス氏は現在のスペイン銀行理事のハイメ・カルアナ氏の任期が終了する7月以降、理事に就任することになっている。
PP(国民党)の国会経済スポークスマンのビセンテ・マルティネス・プハルテ議員は、政府が国家機関を占有し始めている ことは容認できないことであるとし、これまでこういった任命に関しては政府と野党間での同意の元に行われてきたが、 今回のオルドネス氏の任命に関してはPPには一言も相談がなかったとして政府を批判している。
ミゲル・アンヘル・フェルナンデス・オルドニェス氏は1945年4月3日マドリッド生まれ、 マドリッドのコンプルテンセ大学で経済学と法律を専攻、既婚、2人の子供を持つ。
OCDE(経済協力開発機構)や世界銀行でさまざまな職についており、その後 1992年にはTDC(競争擁護裁判所)長官、1995年には国内電力システム委員会最高責任者、2004年には国家財務予算長官に 任命されている。

スペイン政府、3月17日の全国ボテジョン大会を警戒

インターネットのフォーラムや電子メール、携帯メールなどを通じて呼びかけが行われ、全国の主要都市では3月17日に 「全国ボテジョン大会」が同時開催される予定となっている。この「全国ボテジョン大会」ではどの都市で 一番参加者が多く集まるかを競うという。
「ボテジョン」とは若者が 週末広場や通りなどで集まって飲酒して騒ぐことで、 騒音、ゴミ、モラルなどの面で社会 問題となっているため、 この大会の開催を知った当局は迅速に対応、マドリッド州のペドロ・カルボ治安局長は、オンラインを通じいつどこでボテジョン大会が 開かれるか把握できているため地元警察を派遣する予定であると述べた。またピラル・ガジェゴ政府副代表は、国家警察は特別 機器を配備する予定であると発表した。
また、全国ボテジョン大会開催を知ったエレナ・サルガード厚生大臣は昨日、ボテジョンは健康に害を及ぼすことを強調、厚生省は アンチ・タバコ法と同様アンチ・アルコール法を計画していると語った。

スペインの貯水量50%を上回る

最近の雨続きの天候のおかげでスペインの貯水量は現在50.7%と1.3%上昇した。この数字は昨年7月以来初めて50%を 上回る数字であるが、1年前の2005年3月の貯水量57.2%下回る数字となっている。
ここ7日間で1平方メートルあたり平均13.9リットルの雨が降り、サンティアゴ・デ・コンポステーラでは最高の降水量を記録し、 71リットルの降水量であった。
バスク州の貯水量は100%で、以降北部地方流域Vが83%、北部地方流域Uが81%と続いている。
もう一方の目安である旱魃に関してはイベリア半島南部やレバンテ地方で深刻な問題となっており、 セグーラ川流域では貯水量が15%、フカル川流域では22.7%、グアダルキビル川流域では42%。
現在の貯水量は2万7000ヘクト立法メートルであるが、そのうち1万5508ヘクト立法メートルが供給可能な水量である。


3月7日(火)

PPとERC、カタルーニャ州法序文に反対票

昨日PSOE(社労党)、CiU(カタルーニャ連合)、ICV(カタルーニャ緑の党)の賛成票によりカタルーニャ州法 改正案報告が同意された。その序文の中ではカタルーニャ議会の大多数が定義した通りカタルーニャ州を「国家」と説明している。
これに対し反対票を投じたのはPP(国民党)とERC(カタルニャ左翼共和党)で、内容は次に憲法委員会に渡ることになる。
PPのフェデリコ・トリージョ議員は「国家」という定義は受け入れられるものではなく憲法に違反していると主張しており、 一方ERCのカローロビラ代表は「我々は逸したチャンスに再度直面しており、新しい序文はカタルーニャ州法を バレンシア州法の下にしている」と指摘している。
PSC(カタルーニャ社労党)のマヌエラ・デ・マドレ議員は、ERCは今回の内容に対し反対の立場を表明していることでERCが カタルーニャ州3党連立政権の一環を担い続けることは非常に難しく、連立政権を組む他の2党と政治を行うことは容易ではないと 警告している。

EU、Endesa社買収に関してスペイン政府に対し書面を送付

ヨーロッパ委員会は昨日、スペイン政府に対し、2月24日に承認した法令についての説明を求める書面を送った。
この法令ではCNE( 国家エネルギー委員会)の権能を増やしており、CNEにドイツE.ON社 のスペインのEndesa社に対する株式公開買付を調査する権利を与える目的で今回の法令改正が行われた。
EU(ヨーロッパ連合)が懸念しているのは、この法令改正がEU内の企業の権利や自由な資本循環 の障害となることである。
一方、昨日Caja MadridはEndesa社の株の1%を買い取り、これによりCaja MadridはEndesa社の株全体の10%を保持したことになる。

カナリアス諸島沖で45人の密入航者死亡

カナリアス諸島への密入国を試みた小型船2隻が難破し、移民の45人が溺れ死んだことがアフリカのスペイン赤十字代表の発表で わかった。
1隻目の難破船では23人が亡くなりその他20人がモロッコのパトロール船に救助された。2隻目の難破では22人が亡くなり、 24人が救出され、モーリタニアのパトロール船に救出された。
1番目の小型船は先週金曜日にモーリタニアのNouadhibouを43人の移民を乗せて出航、移民の内訳はマリ38人、ガンビア 3人、ニジェール1人、象牙海岸1人。出航から数時間後、ガソリンや水がなくなったため西サハラ沖のDajla付近で漁船に連絡、 燃料などの補給を行うためDajlaに着岸しようとしたがそのとき荒波により船体が3回ほどぶつかり船体が崩れ難破した。
46人全員が男性で20人が救助されたが、その他は行方不明となりそのうち6人の遺体が発見された。
もう1隻の小型船は日曜日にラス・パルマス・デ・グラン・カナリアに向かうためNouadhibouを出航、海岸から約20キロのところで 難破、原因は付近一体で起きた荒波によるモーターの故障。
今回の生存者の1人は、ギネア・ビサウから5日かけて小型船でNouadhibouに到着、そこから今度はラス・パルマスに向かう予定に なっていたと語り、スペイン赤十字もNouadhibouはグラン・カナリア島に向かうアフリカ移民を乗せた小型船の主要基地になっていると 語っている。
先週末には200人以上の密入国者が小型船でカナリアス諸島に到着している。


3月6日(月)

バタスナ党、今週木曜日にストライキを予定

違法政党バタスナは昨日ビルバオにて、今週木曜日バスク州全体で大規模なストライキを行うことを発表した。
このストライキの目的は、バスク州政府やバスク州警察が先週刑務所内で自殺を図ったETAメンバーの受刑囚と 心臓発作により死亡した別のETAメンバー受刑囚に敬意を表する式典の開催禁止を決定したことに対する回答。
亡くなった2人の1人はイゴール・アングロで、クエンカの刑務所内で自殺、もう1人のロベルト・サイスはアランフェスの 刑務所で心臓発作による自然死であった。
バタスナ党のアルナルド・オテギ代表はこの場を利用し、政府の最終的な目標はETAメンバー受刑囚の撲滅であると 非難、ETAメンバーに終身刑を求刑しているとして最高裁判所を非難した。

週末の強風により女性1人死亡

週末強風がイベリア半島を襲い、マドリッドでは女性1人が死亡、サラゴサでは1人が重傷を負った。
亡くなったのはマドリッド州ポスエロ・デル・レイで犬の飼育を行っている女性で金属製の小屋が倒壊して死亡、 一方重傷の女性はサラゴサ県のパルケ・デル・ティオ・ホルヘシンコマルサダというサラゴサのお祭りを祝っていた最中に 木が倒壊して怪我を負った。この女性以外にも10数人が軽傷を負った。
また、雪や大雨により道路では多くの問題が発生、カナリアス州とエストゥレマドゥーラ州を除く全自治州では治安部隊により 警戒態勢が引かれた。
INM(国立気象協会)は、昨日日曜日カンタブリア州、ガリシア州、カスティージャ・レオン地方北部、エブロ川流域、 カタルーニャ州北部の降雪を予報していたものの、今回の悪天候の主役はイベリア半島大部分の地域とバレアレス諸島を襲った 強風であった。
また雪のため山間部37ヶ所で道路が閉鎖、36ヵ所ではチェーン走行が必要となっており、 INMやDGT(交通総合局)はスピードを緩めて運転することを推奨している。
一方、強風によりサラゴサ県のリクラとプラセンシア・デ・ハロン間で、長距離高速電車Altariaの車両が故障し、 これにより逆方向を走行していたバルセロナ−マドリッド間を走行するAltariaとAVE2本(マドリッド−レリダ、レリダ−マドリッド) が同地区にて立ち往生となった。5時間後に電車は復旧したが、Altariaの乗客約500人がその間車両内に閉じ込められた。
AVEの乗客はバスにてカラタジュドまで移送された。
今回の列車遅延措置としてRENFEは全乗客への運賃の返却、飲物と食べ物の無料支給を発表したが、乗客の1人は食べ物の無料支給は なかったと説明している。

昏睡状態の女児の母親を逮捕

昨日カタルーニャ州警察は、同日早朝Hospital de la Vall d'Herbonに運ばれた5歳の女児の母親を逮捕した。
この女児は怪我を負い現在昏睡状態となっており、母親の説明と食い違いがあるため、母親とそのパートナーの男性を逮捕した。
捜査情報筋によると、女児は母親またはそのパートナーに叩かれて昏睡状態となったと考えられている。
女児は昨日早朝2時半に同病院に運ばれ、その到着後バルセロナ市内に住むその母親(26歳)を逮捕、その直後母親のパートナー である32歳の男性も女児の怪我に関与にて逮捕、両名は本日裁判所の決断(司法決定)が行われる予定。

週末のスポーツの結果

アルペンスキー:昨日ノルウェーのHAFJELLで行われたアルペンスキー・ワールドカップで、スペインのマリア・ホセ・ リエンダが見事優勝を飾った。


3月3日(金)

エル・ボテ、夫人尾行で逮捕

スペインの伝説的な泥棒として知られているエル・ルテことエレウテリオ・サンチェス・ロドリゲスは火曜日、夫人に傷害と脅迫の罪に より訴えられ、アンダルシア州プンタ・ウンブリアにてスペイン地方警察に逮捕された。
同容疑者はその後釈放されたが、昨日ウエルバ地方裁判所第4法廷にて夫人へ近づくことを禁止する 命令が下された。
エル・ルテは宝石強盗などでスペインでは伝説的な泥棒として知られており、刑務所から2回脱走、97件にわたる罪で 1000年以上が求刑されていたが、1981年恩赦により釈放されていた。
しかし常にスペイン市民警察や司法当局から追われており、今回の事件で再び逮捕された。
今回の事件は、プンタ・ウンブリアで友人たちとの昼食会に出席するため夫人がセビージャ県トマレスにある自宅を出発し 昼食会の場所に到着するまで同容疑者は夫人を尾行したため夫人と道端で口論となったことが発端。
付近の住民が即座にプンタ・ウンブリアのスペイン市民警察に通報、警察が現場に駆けつけ、夫人は傷害と脅迫により同容疑者を 訴えた。同被告はそれを否定、駆けつけた警察もそのときに身体的暴力がなかったことを確認している。
尾行の原因は嫉妬によるものだという。
ウエルバ地方裁判所は夫人の訴えを聞き入れ、釈放はしたもののエル・ボテ被告に対し夫人へ近づくことを禁ずる命令を下した。

スペイン政府、男女同権法について本日より調査

本日、関係閣僚会議において男女同権法が承認される予定となっている。
この内容の中には子供の誕生時の8日間の休暇取得、従業員数250人以上の企業へ 男女平等案についての話し合いや案の受け入れの義務付けが盛り込まれている。
子供誕生時の休暇取得に関しては、誕生した子供に身体的障害がある場合には2週間取得できるようになっており、 この延長期間は母親・父親の両方に適用される。また、父親に対しては誕生する子供が双子以上である場合は子供1人あたり2日間の 休暇を認めている。
今回の内容ののいくつかは労働組合側から申請された修正案に対応するものであるとヘスス・カルデラ労働大臣は 語っている。

スペイン人の母親の66%が、子供の食生活についての無頓着

スペイン人の食生活は果物、野菜、魚中心の地中海式ダイエットとはもはや言えず、糖類、不飽和性油脂類がスペイン人のエネルギーの 中心となっている。
これは昨日発表されたエロスキ地中海式ダイエット財団が行った調査の結果で、調査結果は大変深刻なものとなっており、 5歳から13歳の子供を持つ母親の66%が自分たちの子供が健康的な食生活を送っているかどうかわかっておらず、約半数が 母親は子供達が自宅で食べ物を食べる際に問題を抱えている。
子供達に大切な食品は野菜、魚、果物であるが、ちょうどこれらの食品は子供達があまり好まない食品でもある。
子供達の健康的な食生活を送ることが大変困難となっている原因について今回の調査メンバーの1人は、 現代生活のリズムがファスト・フード中心となっていること、子供達は日増しに威圧的で、母親は子供達とけんかをしたくないため 子供達が食べているものに従っていることが挙げられると語っている。
栄養学者のハビエル・サルバドル氏は地中海式ダイエットが消滅する危険性を懸念しており、スペインはヨーロッパの中では 肥満国の1つであり、これは子供たちには大変脅威的なことであるため、いろいろなものをバランスよく食べ、 身体を動かすこと、座ってばかりの生活をやめさせることを子供達に義務づける必要があると主張している。


3月2日(木)

バスク州政府、ETAの勢力の盛り返しを懸念

ETAによる爆弾事件は今年に入り11件と連続して発生しており、ETAはその活動の健在ぶりを見せつけているが、 昨日バスク州政府のハビエル・バルサ内務局長は、ETAはバスク州内、恐らくバスク州外にも特別活動部隊を多く持っていると 主張した。
出演したラジオ番組の中で同内務局長は、数ヶ月前にはなかったもののETAには「バスク国家」の内部ラインを確立する能力があったと 語った。
最近ETAによる爆発事件が続いているが平和への期待があるため ETAの時代はもう終わり、今は暴力行為を放棄する決断を行わなければならないと語り、そのため中央政府内に慎重さと信頼を 求めた。
一方、昨日の国会本会議においてホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相は、IU(左翼連合)のガスパル・ジャマサレス代表の質問に 対する答えの中で、テロの被害者たちと団結する法律の修正のため最大限の合意を求めた。この法律は今会期中に国会に送られ、 今年の夏施行予定となっている。
マリア・テレサ・フェルナンデス・デ・ラ・ベガ第1副首相はPPの(国民党)エドアルド・サプラナ議員の質問への返答の中で、 テロの犠牲者に対し、政府は今までかつて行われたことのない援助をし続けることを約束した。

移民の間で堕胎剤のブラックマーケット

その名前はCytotec、この薬品は本来潰瘍治療薬であるが、妊娠中の女性が服用した場合には子宮の収縮を引き起こし流産や、 下痢や膣出血、子宮破裂を引き起こす可能性もある。
この薬品の不法服用は特にマドリッド在住の南米系移民の間で非常に増加していると厚生局の情報筋やNGOは語っている。
この薬品の購入には医者の処方せんが必要であるが、ロクトリオと呼ばれる電話室では20ユーロで購入することが可能 (薬局での通常販売価格は10.49ユーロ)。
インターネットでも堕胎剤としてこの薬品が販売されており、南米だけでなく世界各国への発送を行っている。
この薬品の堕胎目的としての服用は現在に始まったことではなく南米から持ち込まれた習慣であるとと婦人科医のニコラス・サラグレ氏は 語っているが、この薬品が人気を得てるのはロクトリオで気軽に購入できることで、特にエクアドル人の間で口コミだけで動いている 市場であるという。
しかしこの薬品の誤った服用により大出血の原因となる可能性もあり、緊急病棟に運ばれる場合も多いと厚生局長は語っており、 不正ケースは見つかっていないものの、マドリッド州の薬剤師協会へ薬局におけるこの薬品の販売の調査を行うよう呼びかけている。
ある情報筋によるとこの薬品はその服用に制限のない南米から持ち込まれていると語っている。

外国人の滞在許可証の更新、コンピュータ化開始

2006年に滞在許可証の更新を行う外国人移民は80万人から100万人であるが、今回初めてコンピュータ化された方法で 更新が行われることになり、これにより長時間不必要に移民局に並ぶことも、移民局事務所の手元にある書類を再び申請者が 提出することもなくなる。
国家移民局のコンスエロ・ルミ書記と行政省のドロレス・カリオン副書記は、スペインで雇用されて働いている外国人移民の1回目、 2回目の労働居住許可証の更新のコンピュータ化計画について詳しく述べ、この計画の主要目的は100万人近い滞在許可証更新の需要を 前倒しにし、不必要に行列を作ってならぶことを避け、期限内に更新申請の解決を行うことである。
この計画によると、先ず最初に滞在許可証の期限が近いうちに切れる人を識別し、その人が更新条件を満たしているかどうかを確認、 その後、次の滞在許可証の期限と記入フォームを外国人に手紙で通知する。
外国人移民からの記入済みの申請書を受け取った後、移民局事務所はその結果を申請者の自宅に送付、申請者は申請が通った場合、 新しい滞在許可証受取のため管轄の警察に出向く形となる。
移民局での長蛇の列を緩和するため移民たちは郵便局、国家機関事務所、自治州、市役所の登記所でも申請書の提出を行うことができる。
記入フォームは滞在許可証の期限の60日前に送付されるが、今回最初の送付は既に2月27日に開始、10日から15日間で更新の許可・ 却下の決定が下される。
このコンピュータ化による更新手続きは長期間に渡り行われる予定。 今回の手続きについてはインターネットでも情報が入手可能。


3月1日(水)

ETAによる爆発事件、24時間内に2件発生

昨夜、ETAが仕掛けた爆発物がギプスコア県マリナ・デ・ムトゥリクの社会機関で爆発、事件の前にはDYA(ロードサービス協会)と 日刊紙「GARA」紙に匿名の爆発予告の通報があった。この爆発による怪我人はなかった。
今回の事件は月曜日にビスカヤ県ムンギアで起こった爆発事件に続き今週2度目の爆発事件で、24時間内に2件の爆発事件が 発生したことになる。
昨日の事件の数時間前、PNV(バスク国民党)は最近のETAの行為は爆弾事件を利用してバスク社会をロシアン・ルーレットのように もて遊んでおり「許せない行為」として非難、バスク市民の平和への希望を全て失わせるような行動であると警告している。
一方CiU(カタルーニャ連合)のアントニ・ドゥラン・ジェイダ書記長は昨日、サパテロ首相が最近「ETAの終焉のスタート」と 発表したことは誤りであり、ETAとの交渉はまったくないと断言できると語った。
テロ犠牲者財団のマイテ・パガサウルトゥンドゥア会長は昨日、ETAとの交渉に関係して、PP(国民党)のマリアノ・ラホイ 書記長に対しPSOE(社労党)との掛け橋となるよう努力するよう要求した。

スペイン、依然としてコカインのヨーロッパ上陸の玄関口

スペインは依然としてコカインのヨーロッパ上陸の主要玄関口となっており、押収された麻薬量や麻薬治療援助が必要な麻薬中毒者数は 増加していることがJIFE(麻薬統制国際委員会)の2005年の調査報告書でわかった。
JIFEは麻薬の使用を見張る役割を行っている国際連合の自治機関であり、今回の調査報告書はウィーンにて発表 された。
この調査報告書の結果によるとスペインとオランダはコカインの南米からヨーロッパへ上陸する玄関口となっており、両国政府は この事実を踏まえ税関のコントロールを強化したと報告されている。
また、スペインではヘロインについで治療援助を必要とする麻薬であり、ドイツ、デンマーク、英国と同様にスペインでは若者の間で コカインの年間消費量が増加している国となっていることが明らかとなっている。

スペイン政府、マドリッド州政府に対し先週土曜日のデモ参加者数疑惑の説明を要求

マドリッド州のコンスタンティーノ・メンデス政府代表はマドリッド州に対し、先週土曜日にマドリッド市内で行われたテロ犠牲者 協会主催の反テロ・デモの参加者数についての説明を求めた。
説明を要求する理由は、マドリッド州政府の発表では同デモには140万人が参加したとされているがこの数字は 1平方メートルあたり30人という異常な数字であるため。(政府代表団の発表では10万人。)
メンデス代表は報道記者会見の場でマドリッド州政府のアルフレド・プラダ第2副知事が嘘を言ったと述べ、またエスペランサ・アギーレ ・マドリッド州知事に対しスペイン政府代表と警察を中傷したことを謝罪するよう要求、マドリッド州が行った計算は未だに謎であるため 市民や会談の場で説明を行うよう要求した。
同代表は警察が客観的、実証可能、明白なシステムでデモ参加者数の計算を行っており、これほど絶対的な客観性と厳密さでは計算は できないと語り、この事に関してはさまざまな例を挙げ、例えばマドリッド州政府の公式発表では140万人の参加者がいたが、 デモ行進の通り道であったセラーノ通りにはそれほどの人手はなく1平方メートルあたり3人程度の人数で、同じく報道記者会見に 出席した警察側も警察の計算の誤差は5000人程度であると説明、参加者数の計算にはヘリコプター2台によるビデオ撮影や写真撮影を 行いなるべく信用性の高い結果を目指していると語った。




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