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9月29日(金)

平和プロセス、ヨーロッパ議会で議論へ

ヨーロッパ議会は昨日、バスク州の平和プロセスに関する議論を10月25日に行うことを決定した。
ヨーロッパ議会の各国国民党はこの決定を支持しているものの、スペイン国民党のハイメ・マジョール・オレハ・スポークスマンは、ETAへ満足感を与える事になり、ETAが国際化するとして、「歴史上の過ち」と評価した。
PP(国民党)のマリアノ・ラホイ書記長も、元々この議論を10月にヨーロッパ議会で行うことを提案していた違法政党バタスナに対し完全に不当に屈服することになり、バタスナ党がスペイン政府の予定を牛耳っていると語り、この決定に対し批判的な態度を表明している。
一方平和プロセスに関し、ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相は昨日、暴力行為の終焉実現には条件がいくつかあると再び語ったものの、ERC(カタルニャ左翼共和党) や議員グループIU-ICV(カタルニャ緑の党)のスポークスマン、アルフレド・ペレス・ルバルカバ内務大臣との会談で、平和プロセスが減速化していることを認めた。

憲法裁判所、カタルーニャ州法改正案に対するPPの上訴を受理

憲法裁判所は昨日、PP(国民党)のフェデリコ・トゥリジョ、ソラヤ・サエンス・デ・サンタマリアの両議員が7月末に提出した、カタルーニャ州法改正案への上訴手続きを受理した。
両氏は改正案の内容がスペイン憲法が規定する自由と平等の原則を踏みにじるものであるとして上訴していた。
憲法裁判所は国会、上院、下院、カタルーニャ州政府、カタルーニャ州議会に対し、陳述考案のため15日間の猶予を与えた。

アルモドバル監督の「Volver」、来年のアカデミー賞スペイン代表作品へ選出

昨日スペイン映画芸術科学アカデミーは、ペドロ・アルモドバル監督の作品「Volver」を、来年のアカデミー賞外国語映画賞部門のスペイン代表作品に選出した。
アルモドバル監督の作品が選出されたのは、87年の「神経衰弱ぎりぎりの女たち」、98年の「オール・アバウト・マイ・マザー」に続き3度目。
今回のニュースを昨日ロスアンゼルスで聞いた同監督は、自分の作品と他の2つの候補作品「Alatriste」や「Salvador」との優劣の差はないとしながらも、選出されるのに魅力的な要素がたくさんあったと感想を述べた。
「Volver」は今年のカンヌ映画祭では最優秀脚本賞と最優秀女優賞(出演女優6人のグループ授賞)の2賞を受賞、今週末にはニューヨーク映画祭でも上映予定で、その後ソニー・ピクチャーズを配給元に11月3日に米国でも封切られる予定となっている。
また10月に開催されるハリウッド映画祭にてペネロペ・クルスは、同映画出演により最優秀女優賞を受賞する。
来年のアカデミー賞のノミネート作品の5作品が決定するのは来年1月23日、アカデミー賞の授賞式は2月25日の予定。


9月28日(木)

居住許可取得と引き換えに金銭や性的行為を要求していた組織の解明に成功

スペイン国家警察は昨日、性的行為や金銭の受取と引き換えに居住許可証を売っていた犯罪組織の解明に成功した。
政府ウエルバ県事務所は発表によると、現在のところ司法決定に回された逮捕者は4人で、その中には国家治安隊の警察官1人とウエルバの居住外人事務所勤務の公務員1人が含まれている。
逮捕者の全員が今週月曜日と火曜日に逮捕されたが、逮捕された警察官の身元は発表されていない。
居住許可証の獲得のため、移民の中には6000ユーロを支払ったものもおり、移民が女性の場合には性的行為を要求されたという。
今回の捜査は被害を受けた多くの移民からの訴えにより数ヶ月前に開始、捜査は現在も引き続き行われており、警察は数人から事情を聴いている。

教師に対する暴力増加

日増しに教師たちを取り巻く環境は厳しくなっており、小学校や中学校の教員の49%が自分の仕事に対する意欲が失せていることがわかった。
これは昨日発表された教員労働組合のCSI−CSIFが行った調査の結果で、公立中学校の教員の15%が肉体的、73%が言葉による暴力行為を過去に受けたことがあり、13%が教室に入るのに恐怖感を感じると語っている。
CSI−CSIF側は、これは教師に対する敬意の不足や、言葉や肉体的暴力により校内での教師と生徒の共同生活が破壊されているためであり、これはスペインの教育における大きな問題となっていると指摘している。
生徒の学年が低くなるにつれて暴力行為は減るものの、暴力行為は存在しており、小学校の教員の47%が言葉の暴力を、7%が生徒または父兄から肉体的な暴力を受けている。肉体的暴力事件全体の49%が生徒によるもの、21%が父兄によるもの。
CSI−CSIF側は、子供のしつけを行う第1の場は学校ではなく家庭であると強く警告している。

10年間でスペインの皮革製品製造企業の40%が倒産

この10年間でスペイン国内の皮革製品製造企業の40%以上が倒産していたことが、昨日の皮革製品製造業者協会の発表でわかった。
これは市場を脅かすアジアからの製品のスペインへの流入が原因であると同協会のフェリックス・ベジード会長は語っている。
大部分が規定を無視して不法な方法で流入する中国製品で、これがスペイン皮革製品に直接的な影響を及ぼしていると語った。

海外移住のスペイン人の子供にスペイン国籍を与える法案承認

国会の労働一般問題委員会は昨日、スペイン市民権法案を承認した。
この法案ではスペイン国外に移住したスペイン人の子供達のスペイン国籍取得を可能にしようというもの。
この法律の施行により特に1950年代に経済的な理由からスペイン国外に移住した約150万人が対象となると予想されている。


9月27日(水)

政府閣僚の給与値上げへ

ペドロ・ソルベス政府第2副首相兼大蔵大臣は昨日国会にて、2007年の国家総予算法案を発表した。
この中では政府閣僚の給与の値上げも発表されており、今年の値上げ率は3%であったが来年の値上げ率は2%で、 この数字はIPC(消費者物価指数)を下回ると予想される。
これによりホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相の月額給与は8万9303.28ユーロを12等分した額で、ボーナスはない。
また、マリア・テレサ・フェルナンデス・デ・ラ・ベガ政府第1副首相とペドロ・ソルベス政府第2副首相の年間給与は今年より1645ユーロ値上げの8万3936.16ユーロ。
他の大臣の年間給与は上記3人より若干下がり7万8791.28ユーロとなっている。
政府閣僚の給与を上回るのは、フランシスコ・ホセ・エルナンド最高裁判所長兼CGPJ(司法総審議委員会)委員長で、その年間給与は14万2080.06ユーロ。

マドリッド市内で宝石店主殺害される

昨日午後8時前、マドリッド市内中心部で宝石卸売業者が強盗に襲われ、銃弾を受けて死亡した。
亡くなったのは、ホセ・マヌエル・M.R.さん59歳で、事件現場となったのはマドリッド市内中心部、グランビアとサント・ドミンゴ広場を結ぶ付近。
近所に住む住人の話によると、銃音を聞こえたためベランダから覗いて見ると、宝石の入った手提げカバン2つを持ったホセ・マヌエルさんを1人の男性が殴打、歩道から車道まで引きずり、その後オートバイで待機していた別の男性と共に逃げたという。
ホセ・マヌエルさんの身体は手提げカバンと共に歩道に残された。
亡くなったホセ・マヌエルさんは胸部、腹部、鼠径部など少なくとも銃弾3発を受け病院に運ばれたが、大出血のため手術開始まもなく死亡した。
ホセ・マヌエルさんは2ヶ月前にも同様の強盗に襲われており、その時はグラン・ビアから数メートルのところにある自分が経営する宝石店から出たところを殴られたという。

ドイツE.ON社、Endesa社の売買申込金額を値上げ

Gas Natural社を皮切りに2005年9月に始まったEndesa社の買収問題はまだ終わりそうもない。
ドイツの電力会社E.ON社は昨夜、スペインのEndesa社買収の現金売買申込金額の値上げを発表、1株あたりの金額を現在の25.4ユーロから28%値上げの35ユーロとした。
一昨日、スペインの建設会社Acciona社がEndesa社の株を1株当たり32ユーロ、全体の10%の買い入れ(支払い金額合計33億8800万ユーロ)を発表したが、今回のE.ON社の発表はその1日後に行われた。


9月26日(火)

レティシア皇太子妃、来年5月に第2子出産予定

スペインのフェリペ皇太子・レティシア皇太子妃の間にレオノール王女が誕生して来月の10月31日で1年になるが、王室側は昨日、レティシア皇太子妃が現在ご懐妊中で、来年5月に出産予定であることを発表した。
このニュースは携帯メールでも発表された。
医師の話によるとレティシア皇太子妃の体調はよいものの、つわりなど妊娠初期の典型的な症状が見られるため、昨晩のポルトガルのアニバル・カバコ・シルバ大統領の晩餐会には欠席した。
明日水曜日はフェリペ皇太子と共にシルバ大統領のオビエド訪問に随行する予定であるが、最終的な決断は医師団が行う予定となっている。

マドリッドに約12万人の賭博ゲームマシン中毒者

多くのマドリッド住民が賭博ゲームマシンに夢中になり、生活が破綻するなど問題が深刻化しいることがラモン・カハル病院の発表でわかった。
同病院の発表によると、マドリッドには合計約12万人の賭博中毒者がおり、現在同病院には治癒不可能の患者40人がいるという。
最も人気があるのはスロットマシーンで、マドリッドの住民1人あたりがスロットマシーンに使う年間平均金額は243ユーロ、続いてビンゴ、カジノと続いている。
賭博ゲームマシンに夢中になることで一番直接的な結果は家族との孤立である。
また賭博中毒により、結果的に家族全員にとって経済的に深刻な問題を引き起こしている。

ガリシア州で2歳の男児、栄養失調により死亡

ポンテベドラ県ポンテアレナスで先週末、2歳の男児が栄養失調より死亡していたことがわかった。
また3歳になる姉も同様の症状でビーゴ県内の病院に入院している。
昨日捜査情報筋は、2人の子供を連れた女性が一昨日の日曜日午前3時半頃ポンテアレナスの病院を訪れたが、既に男児は呼吸器官の停止という重篤な状態で、医師の最初の診察の後、緊急治療のためビーゴ県の大学病院へ移送され蘇生措置が施されたが、その甲斐もなく同日4時10分に死亡した。
男児の死亡後担当裁判長が病院を訪れ、遺体を解剖のためニコラス・ペーニャ病院に移送するよう命令、その後、子供の母親を精神鑑定のため医療センターへ移送した。
父親は今月初めよりオレンセで働いており、男児が死亡した当時も家族とは離れて暮らしていた。
裁判長は父親を裁判所に呼び証言を取り、家族を放棄したことで起訴したが、保護観察つきで釈放した。


9月25日(月)

ETA、武器を放棄せずの声明文発表

ETAの停戦宣言から半年後、「バスク兵士の日」と時を同じくした先週土曜日、武装した覆面の人間3人がテロ組織ETAの名を語り、声明文を発表した。
その中でETAは戦いは過去のものではなく、現在そして未来のことであり、バスク州の独立と社会主義運動を獲得するまでは、断固として武器を振りかざし続けることを再度主張した。
またこの声明文は昨日、日刊紙「GARA」紙や「BERRIA」紙でも再び取り上げられた。
これに対しホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相は、自分は断固とした態度でいること、全暴力に不足しているのは「合法性と平和」であると語った。
一方、PP(国民党)のマリアノ・ラホイ書記長は、ETAは特に今回の声明文でま新しいことは語っておらず、相変わらずテロ組織であり、犯罪者であると語り、アンチ・テロ協定の返還を求めた。
バスク州では街頭での暴力が継続しており、サン・セバスティアンやドゥランゴではキャッシュ・ディスペンサーが燃やされる事件が新たに発生している。

殺害された女児、犯人を自ら自宅に入れる

先週土曜日、セウタで7歳の女児が喉を切られて自宅で殺害されているのが発見された。
この事件の捜査の第1段階では、女児は犯人が窓から部屋に侵入するのにシーツを広げて手助けしていたことがわかった。
女児は犯人に対し、母親はラマダン(イスラム教徒の断食)の準備でモロッコへ買い物に行ったため鍵が見つからないと言い、窓から侵入する手助けをしたと思われる。
犯人の男性が女児の自宅に居た時間は15分程度、犯行後侵入した窓から犯人が出て行く姿は近所に住む住人の何人に目撃されている。
目撃者の証言によると犯人が着ていたTシャツは血で汚れており、女児の自宅から何かを盗み出したという。
警察側は、犯人は殺された女児の家族と親しい人間であると見ており、母親がつきあっていた男性の可能性があると語っている。
一方、セウタ自治区政府は昨日、ラマダン関連の全催し物の中止を発表した。

マドリッド市で初の「La noche en blanco(眠らない夜)」イベント開催

マドリッド市では先週土曜日の夜21時半から日曜日の朝7時まで「La noche en blanco(眠らない夜)」と言うイベントが開催された。
これは2002年にパリで始まり、他にもブリュッセル、リガ、ローマで毎年行われている文化的イベントで、マドリッドで開催されるのは今年が初めて。
このイベントでは広場、美術館など街中のさまざまな場所でダンス、コンサート、パフォーマンスなど約240の文化的催し物やショーが行われ、約100万人がこのイベントを楽しんだ。
中央郵便局の建物で行われたデジタルアートの展示には最初の4時間で2万人以上が集まった。
各イベント会場では長蛇の列が出来ていたが、一般市民は長時間に渡る待ち時間や公共交通機関の不足に不満の声を漏らしていた。
このLa noche en blancoにマドリッド市役所が使った費用は150万ユーロ、一番人手が多かったのはスペイン軍本部兵士の行進2万5000人、その他マタデロ1万4000人、国立図書館1万800人など。
このイベントは今後も毎年続けられる予定。

週末のスポーツの結果

オートバイ:栃木県ツインリンクもてぎで行われた日本GPの250ccクラスでスペインのロレンソ選手が、125cc部門ではバウティスタ選手がそれぞれ2位、シモン選手が3位に入賞した。
自転車:オーストリアで開催されたワールドカップ・ザルツブルグ大会で、スペインのアレハンドロ・バルベルデ選手が3位に入賞した。


9月22日(金)

ドイツ、スペインの移民対策を非難

ドイツ、オランダ、オーストリアの各国は昨日、フィンランドのタンペレでヨーロッパ各国の内務大臣、法務大臣が集まって開かれた会議において、スペインの移民政策を非難した。
ドイツのウォルフガング・シェーウブレ内務大臣は「他人に金を要求するのは問題を解決することより常に簡単な方法である」と語り、また、同国のギュンター・ベックシュタイン内務問題代表は「カナリアス諸島に2万5000人の不法移民が漂着することでスペインという国が崩壊することはない」と語った。
しかしEU(ヨーロッパ連合)25カ国は、スペイン、イタリア、マルタへの協力というヨーロッパ委員会のフランコ・フラッティニ副委員長の要望を受け入れた。
スペインのアルフレド・ペレス・ルバルカバ内務大臣は、アフリカ諸国と不法移民の入国に関する話し合いを行うと発表、 「話し合いにはスペイン1国よりヨーロッパ25カ国の方が強力である」と語った。

熱帯低気圧ゴードン上陸により10万世帯が停電、4人が軽傷

熱帯低気圧ゴードンは昨日予想より勢力を弱めスペインに上陸したが、その最高風力は毎時120kmとなり、ガリシア州の各地では大きな被害に見舞われた。
ゴードン上陸を前にガリシア州では学校を休校にし、万が一に備えた。
熱帯低気圧ゴードンは昨日朝6時にガリシア州の北部に進路を向け、同州ダ・モルテやリアス・バイシャスに上陸した。
INM(国立気象協会)の発表によると、この熱帯低気圧ゴードンの上陸による被害は、木の倒壊、屋根や壁の倒壊、10万世帯の停電などであった。
また、ア・コルーニャ県で一番被害が大きかったアルテイショでは、運転中に木が倒れてきたため怪我を負うなど、4人が軽傷を負った。
一方、フェロルのカランサでは2ヶ所の建物の屋根の倒壊により76世帯200名以上が被害を被った。
INMは、イベリア半島西部では今後も冷たい風と雨が続くものと語っており、ゴードンはその進路を次第に北東に変えると予報している。

8月の外国人観光客数、3.3%増加

この8月にスペインにやってきた外国人観光客の数は760万人と、昨年同月と比べ3.3%増加した。
ジョアン・クロス産業観光商業大臣は、この夏の観光分野の好成長は、「堅実で、大変満足のいく」ものであると強調した。
特に著しく観光客の増加が見られたのはバスク州で、同州を訪れる観光客の数は9%増加、これは特にETAの停戦に関連すると思われる。
また同大臣の発表によると、今年の8ヶ月間で一番外国人観光客が訪れた自治州はカタルーニャ州で、続いてバレアレス州、カナリアス州と続いている。
観光客を国籍別に見るとイギリス人が一番多く全体の27.5%、続いてドイツ人(17%)、フランス人(16.7%)となっている。


9月21日(木)

元マルベージャ市長、再度法廷へ

マリソル・ヤゲ元マルベージャ市長は昨日、不動産規定に反する容疑でマルベージャ市の裁判所第2法廷に出頭し、証言を行った。
ヤゲ元市長は現在マルベージャ市役所の汚職に関する「マラヤ事件」で先週6万ユーロの保釈金の支払いで釈放されたばかり。
昨日ヤゲ元市長は、同市内ヌエバ・アンダルシア団地の建物数棟の建設計画実行の最終的な承認に関して証言台にたったものの、裁判所にいたのは1時間足らずであった。
ヤゲ元市長の弁護士であるエルネスト・オスナ氏は、ヤゲ元市長が市長を務めたマルベージャ市役所側は、同市長の前のフリアン・ムニョス政権が2000年に承認した単純な業務上の手続きだと信じていたと語っている。
ムニョス元市長と市議会局長の何人かはマラヤ事件で逮捕され現在入獄中であるが、手違いにより弁護士が招集されなかったため、昨日は証言は行えなかった。
次回の出頭は来月まで延期されている。

マドリッド州、ベビーカーを広げたままのバスの乗車を承認

待ちつづけること2年、昨日マドリッド州議会で全員一致で、来年1月1日より同州内のバスにベビーカーを広げたままの乗車を承認された。
今までベビーカーを広げたまま乗車することは認めておらず、この場合ベビーカーを折りたたみ、子供を腕に抱いての乗車が義務づけられていた。
この案は既に2004年11月12日同州の交通委員会で承認されていたが、さまざまな障害があったため実現には長い時間がかかっていた。
これでやっと長年にわたりベビーカーを利用する人たちからの要望が実現する運びとなる。

熱帯低気圧ゴードン、スペイン上陸

台風ゴードンはその勢力を弱め熱帯低気圧となったものの、昨日深夜ガリシア州に上陸、同州では強風と雨に見舞われている。
このためガリシア州議会は本日学校全てを休校とすることを決定した。
ア・コルーニャ県の地元警察は昨日、予防措置として海岸地帯へ近づくことを禁止、ガリシア州議会の地方環境局は、8月に発生した山火事の灰が風により入り江や海まで運ばれることを避けるため、大西洋沿岸部の斜面全体に沿って数百キロに渡り植物の垣根を置いた。
この熱帯低気圧ゴードンの上陸によりガリシア州以外にもアストゥリアス、カンタブリア、バスクなど11自治州に警報が出されている。


9月20日(水)

デ・フアナ・チャオス受刑囚、ハンガーストライキの結果、病院に収容

43日間に渡るハンガー・ストライキを行っていたETAメンバーのホセ・イグナシオ・デ・フアナ・チャオス受刑囚は昨日、不調を訴え病院に収容された。
同受刑囚はアルヘシラスの刑務所内で刑に服していたが、自分は刑をまっとうしたとして釈放を要求し、今回のストライキを行っていた。
今回の病院収容はストライキ開始から3度目。
同受刑囚はストライキ中、水は摂取していたものの食事にはまったく手をつけず。体重は14.2キロ減ったが、医師たちはこの健康状態はまだ深刻ではないと語っていた。
病院側は検査実施と回復の様子を見守るため、しばらくの間同受刑囚を入院させる予定であると語っている。
中央管区裁判所は、同受刑囚の命に関わったり、身体的に回復不能となる恐れがある場合、食物の摂取を開始することに承諾した。
デ・フアナ・チャオス受刑囚は、合計25人の命を奪った11件の爆破事件への関与で懲役3000年以上の有罪判決が下されたが、裁判当時に適用されていた1973年に制定された刑法に基づき減刑され、2005年8月、18年の刑をまっとうしていた。
同受刑囚の釈放予定はテロ犠牲者たちに大きな不安をかもしだしたが、中央管区裁判所のサンティアゴ・ペドラス裁判長がテロ組織への関与と2004年12月の日刊紙「Gara」紙で掲載した2通の手紙による脅迫を認め、同受刑者を起訴したため、釈放はされなかった。

アリカンテ市長に弾入りの脅迫状

ルイス・ディアス・アルペリ・アリカンテ市長とソニア・カステド同市都市計画局長が先週木曜日に匿名の脅迫状を受け取っていたことが、昨日事件の情報筋の発表でわかった。
この脅迫状にはピストルの弾が入っており、「おまえの時代は終わった、出て行け」と書かれていたという。
アルペリ・アリカンテ市長はスペイン国家警察に訴え、この脅迫状を提出、昨日の報道記者会見にて、脅迫状には次回の選挙に出馬しないようにと書かれていたが、自分は来年2007年の選挙で再選を目指す意志であると語った。
今回の脅迫状は、両氏とルイス・コンセプシオン同市交通局長を法律上の義務の不履行と横領、実業家エンリケ・オルティス氏の地下駐車場3ヶ所の裁定を行った疑いでアリカンテ市対汚職検察局が告訴してから数週間後に起こっている。

内務省、カナリアス諸島の移民収容所の混乱状態を認める

アントニオ・カマーチョ内務省副大臣は昨日、カナリアス諸島の移民収容所が飽和状態であることを認めたものの、収容所が崩壊するほどには至っていないこと、また、野外で生活している者もいないと語った。
同副大臣はテネリフェ島の移民収容所を訪問する前に、収容所内に人間が積み重なるような状態になることをスペイン政府は認めないと語っていた。
一方、昨日ブリュッセルで開かれたヨーロッパ委員会では、2005/2006年アルゴ・プログラムの一環としてカナリアス諸島の移民収容所用の共同資金として150万ユーロを提供することを決定、救急処置やカナリアス諸島の各島の不法移民の収容施設の体制の強化を図ると説明した。
また、モーリタリアからの不法移民侵入を防ぐため海側の警戒の延長も計画されている。


9月19日(火)

アルカエダのメンバー、小型船でのカナリアス諸島へ入国を計画

昨日CEP(スペイン警察連盟)は、セネガル警察が先週木曜日、ダカールから70km離れたシエスにてパキスタン国籍の49人を逮捕したと発表した。
逮捕者全員がテロ組織アル・カエダの所属で、逮捕されたときはカナリアス諸島行きの準備中で、密入国希望者を乗せて同諸島に向かう小型船にお金を払い乗船する予定であったという。
カナリアス諸島は不法移民に紛れて漂着した場合、犯罪者を検知する準備ができていないとCEP側は語っている。
この情報はスペイン国内ではまだ大きな波紋とはなっていないが、セネガル国内の新聞では既に報道されており、
イスラム系テロ組織はヨーロッパ内へ入り込むため、スペインの不法移民問題の混乱を利用するつもりであると語っている。
先週金曜日、カナリアス諸島にはパキスタン国籍の165人を乗せた船が漂着したが、昨晩の時点でアジア系の不法移民約200人を乗せた別の船が漂着しており、警察は強制送還のため今も身元の確認作業を続けている。
警察の情報筋の話では、アフリカを経由してヨーロッパに入国を試みるインド、パキスタン、バングラデシュからの不法移民の数は増加し続けており、そのルートは2つあるという。
その1つはマリ経由のルートで、アジア系移民はまず飛行機でマリに入国、その後ニジェール川を渡り、サハラやモーリタリアに入り、そこでカナリアス諸島行きの小型船に乗る。
もう1つのルートは、まず飛行機でギネア・ビサウまたはギニア・コナクリーに入国、そこから小型船で不法移民を一番多く送り出しているセネガルに入り、小型船に乗る順番を待つという。
費用は1万2000ユーロ。

12月、マドリッド−ジブラルタル間でフライト開始

スペイン、英国の両政府は昨日コルドバにて会談を行い、18ヶ月間に渡る交渉の末、空港の共同使用を含む一連の合意に達した。
昨日の会談にはスペイン側からはミゲル・アンヘル・モラティノス外務大臣、英国からはジェフリー・ホーン外務大臣、ピーター・カルアナ・ジブラルタル政府代表が出席し、コルドバのビアナ宮にて調印が行われた。
今回の合意では、マドリッド−ジブラルタル間のフライトが決定しており、このフライトは今年12月に開通する予定となっている。
スペイン領土内からのフライトでジブラルタル空港に到着してジブラルタル領土外、例えばラ・リネアなどに行く乗客に対しては警察の規制はないが、逆に例えばラ・ロカなどジブラルタル領土内に残る乗客に対しては治安隊によるチェックが行われる。
一方、スペイン領土からジブラルタル空港経由でシェンゲン諸国に向かう乗客に対しては、特にパスポートなど身分証明書の提示は必要ないが、ジブラルタルの住民は身分証明書の提示が必要となる。
昨日の同意では空港の共同使用以外に、以前ジブラルタル領土内で働いていたスペイン人労働者に対する年金の問題、ジブラルタル領内の電話回線の番号の拡大などについての見直しも行われた。

イスラム系テロ組織関連の逮捕数、ETA関連の逮捕数を上回る

刑事訴訟に至った犯罪数は2003年、2004年と連続して下降していたが、2005年は前年を3.54%上回ったことが、昨日発表された国家検察の報告書でわかった。
こ の報告書は司法年の開始に伴い作成されたもので、報告書によると不動産規定に関連する逮捕が全体の62.65%を占め、次に殺人罪が2004年の1115件から1425件と大幅に増え、全体の27.8%となっている。
また検察はETA関連の逮捕数は58件なのに対し、イスラム系テロ組織に関連した逮捕数は131件に達したと強調して語っている。


9月18日(月)

ETA受刑囚の家族によるデモ開催

昨日、ビルバオ、サン・セバスティアン、ビトリア、パンプローナ、バイオーナの5都市で、ETA受刑囚の家族協会が主催するデモが開催された。ビルバオで開催されたデモでは違法政党バタスナにより支援され、参加者も2000人と一番多く、そのスローガンは「今すぐ生きたままで我が家へ」。
デモの参加者はETAの受刑囚を近くに呼ぶことと恩赦を要求している。
デモの最後に主催者の1人読みあげた声明文では受刑囚の権利を尊重するようスペインとフランスの両国に要求している。
また昨日午前、バスク政治受刑囚組合も声明文を発表し、その中でETAの受刑囚をバスク州内の刑務所に集めるよう要求、 ETA受刑囚はプロセスの内容を白紙にすることに自分達が利用されることを拒否、自由への道の前進に効果的に譲歩し、バスク州の認識への到達に取り組む準備ができていると述べた。

40歳以上の出産数、この10年間で3倍へ

女性の出産年齢は受胎能力の限界まで達しており、マドリッド州ではこの10年間で40歳を過ぎた女性から生まれた子供の数は1995年の1018人から2005年は2748人と約3倍となった。
専門医師の話によると40歳以上の女性では自然妊娠の可能性は5%であるため、大部分の女性は私立の妊娠医療機関に通っているという。
ヒメネス・ディアス財団のアルフォンソ・デ・ラ・フエンテ医師は、女性の社会進出が出産年齢の高齢化に起因しており、若いときは子供を持つことには興味がないが、出産という経験を放棄したくないため、年齢が上になってくると妊娠を希望するパターンが多いと述べている。
40歳以上で出産する女性の大部分がこれまで妊娠を希望したことがなく、仕事で成功している女性が多く、自分の生活の中でこれまで何も耐えることががなかったため、この妊娠治療は彼女たちにとってストレスとなるという。
また公立の医療機関では40歳以上の女性の妊娠治療がないため、妊娠を希望する女性は私立の専門医師の治療を受ける必要がある。
これら私立の医療機関では50歳までの治療を受け入れている。
治療方法は3種類、まず1つ目が受精、しかしこの方法の成功率はわずか10%。2つ目が試験管による人工授精で成功率は25%、3つ目が卵子提供で、成功率は60%。
またその費用は、卵子提供が最も高く6000ユーロ、試験管による人口受精は4500ユーロ。
診察の予約から妊娠判明までの時間は、試験管による人口受精が2ヶ月、卵子提供は半年。
出産は高リスクとなるため帝王切開が多い。

サパテロ首相、過激派右翼を警戒

ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相は昨日PSOE(社労党)政治会議でのスピーチで、政府の業績と来年の目標を明らかにした。
また、これまでの歴史上の民主主義右翼とは異なり、歴史を見直し、制度の妥当性を剥奪し、選挙結果を疑問視している新過激派右翼が存在することを遺憾に思っていると述べた。
特にその名前には触れなかったものの、この過激派右翼は内密に独裁政権の新評価を行おうとしていると語っている。
またサパテロ首相は、スピーチの中でスペイン経済についても振り返り、臨時雇用から正式雇用へ切り替わった数は労働法改正以来増加し、毎日5000件となっており、その数は合計約80万件まで増加しうると語った。

週末のスポーツの結果

オートバイ:オーストラリアのフィリップアイランドで行われたオーストラリアGPの250ccクラスでスペインのロレンソ選手が、125cc部門ではバウティスタ選手がそれぞれ優勝した。バウティスタ選手は3戦を残して今シーズンのチャンピオンに輝いた。


9月15日(金)

強制送還機、セネガルに向けてカナリアス諸島を離陸

カナリアス諸島に漂着した不法移民を乗せたセネガル行きの強制送還機が昨日午後7時、カナリアス諸島フエルテベントゥーラ島の空港を離陸した。
本来は一昨日水曜日に飛行機2機にて約100人の不法移民の送還が行われるはずであったが、到着空港の技術的理由により延期となり、昨日1日遅れて送還が実施された。
水曜日には約100人の警察官がマドリッドからフエルテベントゥーラ島に派遣されたが、送還の延期により一度スペイン本土に戻されていた。
同機には60人の強制送還者と50人の警察官が搭乗、その後夜10時、セネガル北部、サンルイスの空港に到着した。
ミゲル・アンヘル・モラティノ外務大臣は、不法移民の本国への強制送還は今後も引き続き行われる予定であると語っている。

マドリッド市内の走行車数、この2年間で約8%減少

道路工事やパーキングメーターの設置の影響もあり、M-30(マドリッド市内環状線)の内側を走行する車の数は、この2年間で約8%、台数にして約4万台ほど減少した。
このデータは昨日マドリッド市役所の安全局が今月19日から22日に行われる交通週間の実施発表の場で明らかになったもの。
走行台数の減少はSER(駐車制御業務)の拡大や、ソル広場付近の再配置、モンテラ通りなどの封鎖によるものである。
一方スペインの銀行「La Caixa」の統計によると、マドリッド市内の自動車登録数は、2001年は161万4708件であったが、現在では152万6434件と約8万8000件減少したが、マドリッド市とエル・エスコリアルを除く同州内市町村での登録数合計は逆に増加している。

インターネット犯罪の組織の解明に成功

スペイン国家警察は、インターネットを通じて不正行為を行っていた国際犯罪組織の解明に成功した。
今回の捜査ではスペイン国内のさまざまな地域で、スペイン人16人を含むさまざまな国籍の23人が逮捕された。
この犯罪組織はスペイン国内で200万ユーロ以上をだまし取っていた。
その犯罪手口は、まず相手のパソコンに「トロイの木馬」というコンピュータウイルスを感染させ、 ユーザーが気がつかないうちにパソコンにこのプログラムがインストールされ、ユーザーがインターネットバンキングやオンラインショッピングを使用しようとパソコンに電源を入れると、その個人情報やパスワードが複製されるしくみになっていた。
こうやって入手した個人情報をもとに振込や株の売却が行われ、組織の協力者の口座に入金され、その後ロシアやウクライナに10%のコミッションを振替えていた。
通常1回の操作金額は3000〜6000ユーロであるが、ある企業は6万ユーロ以上をだまし取られていた。
警察はアンチウイルス・プログラムの更新を再び開始した。


9月14日(木)

マルベージャ市役所の汚職事件で3名が釈放

昨日、マルベージャ市役所の汚職事件の逮捕者のうち、元市長であるマリソル・ヤゲ被告と元助役のイサベル・ガルシア・マルコス被告の2人が、1人あたり6万ユーロの保釈金の支払いにより、マラガ県のアラウリン・デ・ラ・トーレ刑務所より出獄した。
この事件の担当裁判長のミゲル・アンヘル・トーレス裁判長は、他に同市元交通局長のビクトリアノ・ロドリゲス被告も釈放した。
昨日釈放された3人は今年4月に刑務所入りし、その後5ヶ月に渡り監獄生活を送っていた。
まず最初に午後8時、ヤゲ被告が出獄、感極まった状態であったがコメントは避けた。
その直後マルコス被告が出獄、「自分は汚職には関わっていない」と主張した。

スペイン政府、不法移民問題に硬化の姿勢

昨日国会にてアルフレド・ペレス・ルバルカバ内務大臣は、不法移民問題について政府は政策を硬化し、外国人法の改正を視野に入れていると発表した。
このため、マリア・テレサ・フェルナンデス・デ・ラ・ベガ政府第1副首相は、同意を求め国会全政党と話し合いを行う予定となっている。
デ・ラ・ベガ副首相は火曜日、移民問題に関する協定を承認するようPP(国民党)に要請したものの、昨日PPはこれを拒絶した。
この発表を前にルバルカバ内務大臣とデ・ラ・ベガ副首相はそれぞれ、今年はこれまでに5万9000人の不法移民がスペイン国内から強制送還されていること、モーリタリアとセネガルにて移民の送っている約700人のマフィア組織のの解明に成功したと発表した。
一方昨日、259人の不法移民がカナリアス諸島に漂着した。

虚偽の宣伝により、3社告発される

スペインの消費者団体の1つであるFACUAは、電話・インターネット・サービスの会社Jazztel社、Wanadoo社、Ya.com社の3社を告訴した。
これは3社のユーザーがインターネットを使用する際の実際のスピードは広告宣伝より明らかに遅いにも関わらず、20メガのインターネット・アクセス・サービスをうたい文句として、虚偽の広告宣伝を行っていたため。
FACUAは実際のスピードは宣伝の半分の場合もあると警告している。
そのため、FACUAはテレコミュニケ−ション市場委員会や国内消費者協会など政府機関に調停を求めている。


9月13日(水)

スペイン、10人中3人が中等教育を修了せず

スペインはカナダ、米国、日本、韓国、全EU(ヨーロッパ連合)を含むOCDE(経済協力開発機構)30ヶ国の中で、4番目に退学率が高い国であることが、OCDEが作成した教育に関する調査結果でわかった。
この調査結果によると、スペインでは10人に3人が中等教育を終了しておらず、ブラジル、トルコ、メキシコについで退学率が高く、OCDE平均の12%を大きく上回っている。
一般中等教育の退学率は昨年の33%を若干下回っているが、退学率を低くすることはスペインが取り組むべき課題の1つであり、特に男子は女子よりも仕事に就くことに魅力を感じるため、早い時期に退学するという。
逆にノルウェーやドイツでは生徒の100%が、日本、韓国、デンマークでは生徒の90%が中等教育を修了している。
また、スペインでは生徒の28.6%は留年しているが、隣国フランスでは38.3%とスペインを上回っている。
逆に留年率が低いのはフィンランドの3%で、OCDE平均13%を大きく下回っている。
PIB(国内総生産)のうち教育への投資額は1995年から2003年の間で5.3%から4.7%に下がり、OCDE平均の5.9%を下回っているが、大学への投資額は43%増加とOCDE平均6%を大きく上回っている。
また大卒者の給与は高卒者の給与を35%上回っている。
一方教師の給与はOCDE平均を25%上回っているが、最高給与に到達するまでの年数はOCDE平均が24年なのに対し、スペインでは39年。

ETA受刑囚ビルバオ被告に新たに2年間の有罪判決

ETA受刑囚であるイニャキ・ビルバオ・ゴイゴエチェア被告は昨日、中央管区裁判所により2年間の有罪判決を受けた。
これは2003年5月8日、同裁判所のバルタサル・ガルソン裁判長が同被告の証言を取っている最中に同被告が行った「テロリスト的脅迫」罪によるもの。
先週木曜日に開かれた裁判の間も同被告はガルソン裁判長に「豚野郎、酔っ払い、寄生虫」と怒鳴るなど同様の脅迫を行い、450ユーロの罰金の支払いを命じられていた。
一方、先週末にバスク州で発生したkale borroka(公共器物破損や銀行、警官の家への火炎ビン投げつけなどの総称)に関し、PSOE(社労党)は不快感を覚えると発表しているが、違法政党バタスナは全員が弾圧の姿勢維持をやめれば、先週末のような暴力行為は今後発生しないと語っている。

8月のIPC、0.3%下降

IPC(消費者物価指数)は先月8月、0.2%上がったものの、経年指数では0.3%下がり、この12ヶ月間で3.7%となっていることがINE(国家統計局)の発表でわかった。
INEによると、先月のインフレ率の上昇により、今年に入り累積インフレ率は1.9%。
生鮮食品やエネルギー製品を除外した基調的インフレは8月は3%と、前月7月を0.1%下回った。
経年インフレ率低下の主な理由は、昨年同月と比べエネルギー製品や加工食品の値段の上昇が小さかったためである。
8月のデータでは、スペインとEU(ヨーロッパ連合)のインフレの差は1.4ポイントと、その差は2005年11月以来最小となった。
8月は娯楽・文化分野での値上がり率は1.2%で、これは休暇シーズンが関連していると考えられており、ホテル、カフェテリア、レストランでは夏期シーズンのため0.8%値上げした。
交通運賃も燃料費の上昇により0.2%値上げし、ここ12ヶ月で燃料費の値上げは9.3%、エネルギー製品は8.2%となっている。
食料品、アルコール以外の飲料品もこの8月、魚、羊肉、豚肉などの値上げしたため値段が上がったが、油類やジャガイモ類は逆に値段が下がった。
逆に8月はバーゲンのため衣類、靴類は0.6%、アルコールやタバコも0.4%値下がりした。


9月12日(火)

サパテロ首相、メルケル独首相と本日会談

ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相とドイツのアンジェラ・メルケル首相は、本日ドイツのメールスブルグで西独会談を持ち、ドイツの電力会社E.ON社のスペインの電力会社Endesa社の株式公開買付に関し、両国が満足いくような結果が得られるかどうか話し合う予定となっている。
ドイツの週刊誌「Die Zeit」誌に掲載されたサパテロ首相の談話によると、今回の会談にてE.ON社のEndesa社の買収が両国にとって満足のいく結果となり、サパテロ首相とメルケル首相がこの問題について同意を得て会談が終了できることを期待していると述べられている。
しかし情報筋は、この買収問題は企業間のことであり、公式に両政府には決定能力がないと強調して語っている。
フェルナンド・モラレダ政府伝達国務長官は昨日、ヘルシンキにてサパテロ首相の談話を繰り返し語り、両国そしてヨーロッパのエネルギー分野にとって満足のいく解決策を見つけることを目的とする、今回の会談に期待する両政府の意向を表明した。

マドリッド州の外国人医師の数、4年間で2倍に

マドリッド州では公立・私立両方の医療機関での外国人医師の数が増加し続けていることがわかった。
同州では今後7つの公立病院が新設予定であることから、この数は今後も増えるものと予想されている。
これはマドリッド州医師会のデータによるもので、現在マドリッドには合計3万3185人の医師が在籍しているが、そのうち5.6%が外国人医師。2002年は935人だったのが、現在では1872人と、この4年間で2倍に上昇した。
国籍別に見ると、キューバを筆頭にアルゼンチン、ペルー、コロンビア、ベネズエラと中南米諸国が最も多い。 ヨーロッパではイタリアが最も多く、ドイツ、ルーマニア、フランス、その他ウクライナ、ブルガリアも増加している。
それ以外ではシリア、ヨルダン、モロッコなど。
CESM(医師労働組合)によると、今後外国人医師は私立病院で多くなると予想されているが、上記の7つの公立病院の新設により、小児科、泌尿器科、外傷医学など、いくつかの分野の専門医が不足しているため、外国人医師が採用される可能性もあるという。
CESMは外国人医師の医師免許の標準化の規制を強化する必要があり、懸念されるのは言葉の問題であると語っている。

バレアレス州法改正案、本日国会に到着

本日バレアレス州法改正案が国会に到着する。
この改正案はIU−ICV(カタルーニャ緑の党)を除く大部分の国会政党が支持する予定で、国会本会議にて承認される予定となっている。
話し合いは本日13時に開始、PP(国民党)所属のジャウマ・マタス・バレアレス州知事、PSIB−PSOE(バレアレス社労党)のフランシナ・アルメンゴル・スポークスマン、UM(マジョルカ連合)のミゲル・ナダル代表が改正案を擁護する予定。
バレアレス州法改正案は6月13日に州議会でPP、PSIBの賛成票により承認されていた。
州法改正案序文ではバレアレス州を「歴史的国家」と定義しており、イビサ島とは別にフォルメンテーラ島に新しく島議会を設置すること、自治警察隊編成の可能性、独自の税務規約の設定などが盛り込まれている。
バレアレス州法改正案は現司法にて国会に到着する5番目の自治州法となるが、これまでバレンシア、カタルーニャ、アンダルシア州法は承認されたものの、バスク州のイバレチェ・プランは却下されている。


9月11日(月)

サンセバスティアンで市内バス焼かれる

身元不明の集団が昨日、サンセバスティアンで市内バスを焼くという事件が発生した。
この火事で怪我人はでていない。
事件が起こったのは昨日15時45分のことで、市内のAlameda del Boulevardでバスの車両に火がつけられた。
その後、ETA受刑囚の釈放を支持するデモが終了直後の旧市街近辺のキャッシュ・ディスペンサーにモロトフの混合物が投げられた。
同日朝8時にはサンセバスティアン市内にあるPSE(バスク社労党)本部が可燃性液体が投げつけられた。
今回のkale borroka(公共器物破損や銀行、警官の家への火炎ビン投げつけなどの総称)は土曜日の夜に始まった。
サンセバスティアン市内ではずきんをかぶった人間の集団がモンテ・イゲルドに止めてあったバスに可燃性液体を投げつけ、ビトリアではタイヤのバリケードが燃やされた。
これらの行為はナバーラ県アルサスアで土曜日に違法政党バタスナが開催したデモ後に行われている。

昨日だけで462人の不法移民漂着

昨日だけで少なくとも8人の未成年者を含む462人の不法移民が、カナリアス諸島やイベリア半島の海岸に漂着した。
カナリアス諸島沖35マイルを小型船4隻が漂流しているという情報を得て海事救助隊が現在も探索中のため、この人数は最終的な数字ではない。
昨日最初に到着したのは、テネリフェ島のロス・クリスティアノにスペイン本土の時間で1時30分に漂着した小型船で、この船には79人が乗船していた。
その後朝7時にはゴメラ島のサン・セバスティアンに74人を乗せた小型船が漂着、その中には3人の未成年者が含まれている。
午前中には海事救助隊が181人が乗船していた2隻をロス・クリスティアノに誘導した。
グラン・カナリア島では昨日早朝、同島南部の無人の砂浜に小型船3隻が漂着、乗船していた不法移民はその後さまざまな方向に逃げていったのを、その時間に近辺の国道を走っていたドライバーが目撃している。
一方スペイン本土では昨日早朝から午前中にかけて、グラナダ県とアルメリア県の海岸に100人を乗せた3隻の小型船が漂着、その中には少なくとも未青年4人と妊婦1人が含まれている。
アンダルシア州政府は中央政府に対し、この移民の流入は10月まで続くと予想されるため、同州沿岸での警備を強化するよう要請した。

12歳以下の子供の3人に1人が歯磨きをせず

FDE(スペイン歯科連盟)の口腔衛生月間報告書第5版によると、スペインの12歳以下の子供たちの30%は一度も歯を磨いたことがなく、また半数以上の子供達は1日1回の歯磨きしか行っていないことがわかった。
この結果に関し、FDEは明らかに習慣を改善する必要があると語り、特に幼い子供達にとっては大変時間がかかり難しいことではあるが、衛生習慣を改め始める必要があると語っている。
また、スペイン人の35%は歯に何らかの問題があるときだけ歯医者に通っており、3ヶ月毎に歯ブラシを変える人は30%に満たないことが明らかになっている。

週末のスポーツの結果

オートバイ:マレーシアのセバンで行われたマレーシアGPの250ccクラスでスペインのロレンソ選手が、125cc部門ではバウティスタ選手がそれぞれ優勝、motoGPクラスではペドロサ選手が3位に入った。


9月8日(金)

中央管区裁判所、ナバーラ州のデモ主催者に出頭命令

中央管区裁判所のバルタサル・ガルソン裁判長は本日12時、明日ナバーラ州アルサスアのエロルディア・カルチャーセンターの使用を予約した人物、ミケル・ガラルサ・メンディア氏の証言を取る予定となっている。
これは同センターで違法政党バタスナが国内議会を開催する疑惑が持たれているため決定したもので、ガルソン裁判長は、明日同センターにてバスク州の民族自決のためのデモの開催を予定している2人の人物の証言も取る予定となっている。
この発表の中で同裁判長は、昨日警察のUCI(中央情報部隊)の調査報告書を受け取ったあとに、メンディア氏から証言を取ることを決定したと述べている。
また同裁判長はUCIに対し、アルサスア市に明日9月6日にエロルディア・カルチャーセンターの予約者を呼び出すよう命令、同市は本日12時前に警察を通じて記入済みの予約用紙のコピー、使用目的、参加人数などの情報を提供することになっている。
ガラルサ氏はナバーラ州ウルディアインでの2003年5月25日の地方選挙で、政党Urdiaindarrakの選挙名簿では4番目の候補者だった人物。
同年5月3日、最高裁判所はバタスナ党の違法化を決定したが、最終的に憲法裁判所はバタスナ党の元党員であるガラルサ氏がUrdiaindarrakに所属することは他の人間に悪影響は及ぼさないとして、同党の選挙の参加を認めていた。

国会の満場一致の承認により、スペイン軍、本日レバノンへ出発

国会の満場一致の承認を得て、防衛庁は本日中にスペイン軍のレバノン派遣を行う予定となっている。
本日出発するのは海兵隊の490名と陸軍の76名で、海兵隊は本日午後カディス県ロタ基地より陸揚船ピサ−ロ号と医療船ガリシア号にて出航、航海には戦闘船アルミランテ・フアン・デ・ボルボン号や糧食船パティーニョ号も随行する。
すでにあとの2隻は一昨日水曜日にロタ基地に向かうためガリシア州フェロールを出航しており、スペイン軍は来週半ばにはレバノンのティロ港に到着する予定となっている。
ホセ・アントニオ・アロンソ防衛大臣は、レバノン国内の国連暫定軍に参加するスペイン軍の壮行のため、軍最高責任者を従えロタ基地に向かう予定で、最終的には約1100人のスペイン兵がレバノンに配置される見込み。
国会本会議ではPP(国民党)のマリアノ・ラホイ書記長とホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相との間で対立が見られたものの、全政党がレバノン派遣に賛成し、派遣が実現した。

マドリッドに秋の到来

マドリッドの夏もとうとう終わりを告げそうである。
夏の終わりはカレンダー上は今月21日であるが、実際にはこれまでの猛暑は終わり、今後は秋の気温となり、この1週間で10度ほど下がる見込みである。
先週日曜日マドリッド州では最高気温38℃を記録したが、一昨日の最高気温は36度、昨日は32.3度と少しずつ下がっており、気象会社Meteogroupの予報によると明日以降は28度を下回るという。
本日こそ予想最高気温は34度ではあるものの、明日土曜日、明後日の日曜日は徐々に気温は下がり始め、来週月曜日は26度を下回り、少しずつ暑さは遠のく気配である。
マドリッド州では一昨日水曜日、8月17日(1立方メートルあたり14リットル)以来の降水が観測され、1立方メートルあたり7リットルの降水となったが、本日も特に山間部で若干の降水があると予報されている。


9月7日(木)

サパテロ首相、ETAとの接触をこの数週間以内に開始

ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相は、昨日行われた本日発売のドイツの週刊誌「Die Zeit」誌のインタビューで、この数週間のうちにテロ組織ETAとの最初の接触を開始する予定で、現在は接触の準備段階にあると語った。
しかしETAとの接触に関しては、落ち着きを持って慎重に実行に移すことが重要であるため、時間が必要であること、民主的な忍耐力を持って来るべき日を待たなければならないと語った。
一方その数時間前、違法政党バタスナのアルナルド・オテギ・スポークスマンは、政府が降伏を求めているため、バスク州における平和プロセスは遮断された状況にあると語った。

スペイン、移民受け入れ数で世界第10位

移民先の75%が世界28カ国に集中しており、スペインはその中でヨーロッパでは6番目、世界でも10番目に移民受け入れの多い国であることが、国際連合が作成した「世界人口事情調査2006」の調査報告書でわかった。
この調査報告書の今年のテーマは女性と移民。
この調査報告書によるとこの50年間で1億9600万人が母国を離れて生活をしており、49.6%が青少年、または仕事を求めてあるいは外国人の夫との結婚により移住する女性である。
また、3000〜4000万人が不法滞在、仕事が第1の移住の理由で、女性の大部分が家政婦として働いており、スペインでも入国する移民女性の70%を占めている。
国境を越えた結婚相談所による見合い結婚も増えており、30万人のアジア女性が、1万5000人のロシア人女性が外国に渡っている。

ロカ被告、3度目の証言

マルベージャ市汚職事件のブレーンと考えられている、元マルベージャ市都市計画コンサルタントのフアン・アントニオ・ロカ被告は昨日、マラヤ事件の担当裁判長の前に出頭し、3度目の証言を行った。
同被告は元マルベージャ市会議員で元交通局長のビクトリアノ・ロドリゲス被告と一緒に裁判所に移送され証言を行ったが、情報の明確化を主張したものの、他の人間を裏切って告発することはしなかった。
マラヤ作戦の第1段階では両者を初め、マリソル・ヤゲ元マルベージャ市長、イサベル・ガルシア・マルコス元市会議員が逮捕され、刑務所入りしてもうすぐ半年が経過するが、担当裁判長は両被告を釈放するかどうかの決断をこの1ヶ月で行うため、両被告の証言は事件の鍵になると考えられている。


9月6日(水)

ガリシア州で19件の山火事

昨日ガリシア州では合計19件の山火事が発生、同日午後にはヘリコプター5機と飛行機2機が、一番状況がひどいと思われるサンティアゴ・デ・コンポステラ近辺のコルニェス・デ・ロイスで発生した山火事の消火活動にあたった。
昨日は同州4県で正午を皮切に合計19件発生、そのうち6件は未だに制御不能となっている。
昨日16時に発生したコルニェス・デ・ロイスの2件の山火事は未だに鎮火しておらず、ユーカリが生い茂っているマセドス地区の山や数日前に焼失したキンタンス地区の山で特に被害が大きいと、コルニェス・デ・ロイスのマヌエル・ペナス・パティニョ市長は語っている。
同市長の話によると、マセドス地区の山火事は50世帯ほどの同地区内の村には危険が及んでおらず、キンタンス地区やビラニニョ地区の山火事も鎮火しつつあるが、風の方向が変わることで再燃の可能性も未だにあるという。
また同市長は、昨日7個所で同時間帯に発生した山火事は、あらかじめ計画されていた放火の可能性が高いと語った。

異性間暴力に苦しむ女性の63%が自殺の意志

女性向上連合組合が異性間暴力に苦しむ女性100人を対象に行った調査によると、そのうち63%がこれまでに自殺を行おうとしたことがわかった。
実際には自殺しなかったものの、18%の女性が自殺は現在の状況から逃れられる唯一の方法だと考えている。
また、異性間暴力の被害を受けている女性の横顔像は、平均年齢33歳、72%は子供を持っているため問題の認識が一層重くなっている。
しかし一番警戒しなければならないのは、パートナーの暴力を告発する女性が全体のわずか18%だということである。
一方昨日グラナダ県サイデインで、76歳の女性が夫にナイフで刺され死亡、その後夫は自殺を図った。 この5日前には同地域にて別の女性が恋人に銃殺され死亡したばかり。
これで今年に入り異性間暴力で亡くなった女性の数は55人となった。

スペイン人女性旅行客、わいせつ罪で逮捕

クロアチアを旅行中の6人のスペイン人女性の団体が、一昨日の月曜日、同国アドリア海沿岸の町スプリットにてわいせつ罪で逮捕されていたことがわかった。
クロアチアのスプリット警察のスポークスマンが昨日語ったところによると、この6人はビーチで人前で全裸で泳いだり破廉恥な行為を行うなどして、他の観光客たちのひんしゅくを買っていた。
他の人が注意をしてもこの6人はまったく聞き耳を持たなかったため、その場に居合わせた63歳と41歳の男性がその中の3人の女性を殴り、事は収まったという。
この女性たちには罰金が課せられる予定。


9月5日(火)

スペイン、不法移民に対し厳しい態度を表明

マリア・テレサ・フェルナンデス・デ・ラ・ベガ政府第1副首相は昨日行われた外交官会議にて、スペイン領土に不法に入国する移民は遅かれ早かれ、スペインから退去させられるであろうと語った。
またミゲル・アンヘル・モラティノ外務大臣は、政府は先週末のような不法移民の押し寄せに対する緊急対策の適用を約束しており、 この問題の解決のため我々はスペイン国境を守る必要があり、移民の送り込みを行うマフィアの取締りを強化し、本国への送還を迅速化するべきであると語った。
昨日は399人の不法移民がスペインに漂着、先週末以降スペインに漂着した移民の合計数は1600人を超えた。カナリアス州の移民収容所は過剰状態となっており、その収容人数を超えている。

8月の失業者数、1.47%増加

INEM(職業安定所)に登録された8月の失業者数は198万3677人と7月より2万8693人増加、1.47%上昇したことが労働省のデータでわかった。
失業者数は今年2月から減少し続けてきたが、今回8月の失業者数の増加によりこれに終止符が打たれたことになる。
ちなみに昨年8月の失業者数も前月より2万9693人増加している。
しかし今年8月の失業者増加は経年の失業者数には影響を及ぼしておらず、5ヶ月連続して失業者は減少しており、3万5433人(1.7%)少なくなっている。
一方7月と同様に登録雇用数は記録を塗り替えており、この8月INEMに登録された雇用数は合計132万2920件で、この数字は例年8月を上回っており、2005年同時期より1.8%増加した。
今回の結果についてヘスス・カルデラ労働一般問題大臣は、8月の失業者数の増加はスペインでは例年のことであると語っている。
PP(国民党)のミゲル・アリアス・カニェテ経済・雇用事務局長はPSOE政権になってから雇用不安は増大したため、政府に対し現実性を帯びた努力を行うよう要請した。

この秋は例年並の降水量

スペイン国内の現在の貯水量は最高貯水量の41.6%となっており、この10年間で最低の数字を記録している。
INM(国立気象協会)の3ヶ月予報によると、9月から11月までの3ヶ月間の降水量は例年並であるが、この2年間スペインが苦しんできた旱魃を和らげ、貯水量は正常状態に戻ると語っている。
またこの秋の気温は全体的に例年より高くなると予想され、イベリア半島南西部とカナリアス諸島では特に高くなる。
現在のところイベリア半島全体を厳しい暑さが襲っているが、この暑さは明日水曜日まで続くもののその後気温は下がり、北部では雨となる見込みである。
ここ最近の暑さは9月としては高いが異常気象とも言えず、9月の4日間で最高気温が観測史上を上回ったのは、テルエルの36.8度、カセレスの40.7度。
本日はカスティージャ・レオン、エストゥレマドゥーラ、アンダルシア、ガリシア、カナリアス、アストゥリアスの6自治州で高温警報が出ており、本日も38度を上回ると予報されている。


9月4日(月)

バスケットボール世界選手権でスペイン初優勝

昨日さいたまスーパーアリーナで行われたバスケットボール世界選手権決勝で、スペインがギリシャを70−47で下し、悲願の初優勝を成し遂げた。
予選から負けなしのスペインは、9月1日に行われた準決勝では75−74のわずか1ポイント差でアルゼンチンを破ったものの、その試合中にエースのパウ・ガソル選手が左足甲を骨折したため、同選手を欠いての決勝進出となった。
決勝の相手は準決勝で米国を破った現ヨーロッパ・チャンピオンのギリシャ。激しい攻防戦が予想されたが、試合開始直後からスペインがギリシャを圧倒、前半を43−23と20ポイント差で折り返し、結局23ポイント差でスペインが初優勝を決めた。
試合終了後はスペイン代表全員が「一番」、「根性」と書かれたはちまきをしめ一斉にスライディングのパフォーマンスを行う一幕も見られた。
最優秀選手にはパウ・ガソル選手が選ばれ、ベスト・ファイブには同選手とホルヘ・ガルバホサ選手の2人が選出された。
昨日マドリッドのパラシオ・デ・デポルテにはスペインの優勝の瞬間を見ようと約1万5000人のファンが駆けつけ、大きな声援を送っていた。
スペイン代表は本日夜23時にマドリッドに到着、その後23時30分より市内プラサ・デ・カスティージャにてファンと共にその優勝の喜びを分かち合う予定となっている。

ガリシア州の化学物質工場火災による汚染物質流出作業、落ち着く

先週の金曜日にガリシア州ポンテベドラ県カルダス・デ・レジェス発生した化学物質工場の火災において、汚染物質が約5キロメートルに渡り流出、同県のラ・リア・デ・アウロサのウミア川まで到達した。
流出したのは石油派生物で、このため河床の魚が大量死、植物相が破壊されるなどの被害を受けた。
ガリシア州政府は昨日、この汚染物質の流出は落ち着きを見せたと発表、2つの堤防間の流出を食い止め、特別生成物質を使用して溶解作業を開始したと語った。
カルメン・ガジェゴ・ガリシア州漁業局長はラ・リア・デ・アウロサや同地の魚瀬には汚染物質は1滴たりとも到着していないと説明している。
ウミア川を直接の水源としているサルネス地区では先週金曜日より断水が続いていたが、ガリシア州政府は水の供給を復旧、水道水の飲料にはまったく問題がないと語っている。
またサルネス地区漁協側は、本日より魚瀬でも漁業が再開できる見通しであると発表している。
しかしガリシア州政府は、汚染物質の全取り除き作業にあとどれぐらい時間がかかるかに関しては言明を避けている。

2日間で1000人以上の不法移民がカナリアス諸島に漂着

スペインの沿岸部へ漂着する不法移民は跡を絶たず、先週土曜日だけで674人、日曜日は551人がカナリアス諸島に漂着した。
特に昨日深夜0時過ぎには128人を乗せた小型船がイエロ島の20マイル沖で海事救助隊に保護され、そのうち3人が病院に収容され、1人は重体となっている。
その他の島ではゴメラ島は120人、グラン・カナリア島に115人、テネリフェ島に159人が漂着、カナリアス諸島以外にも昨日アンダルシア州アルメリア県には21人を乗せた小型船1隻、マラガ県には8人を乗せた小型船1隻が漂着した。
土曜日には合計674人が漂着、一番不法移民数が多う漂着したのはテネリフェ島の402人で、続いてグラン・カナリア島が121人、ゴメラ島が78人、イエロ島が73人となっている。


9月1日(金)

マドリッド電車爆破テロの裁判の国選弁護士の給与3倍へ

法務省とマドリッド弁護士協会は昨日、中央管区裁判所が担当する2004年のマドリッド電車爆破テロの裁判で、被告人の弁護を行っている国選弁護士の規定報酬を法律的に3倍に引き上げる協定に調印した。
この協定には、引き受ける裁判事件の複雑さにより報酬が変動することが含まれており、これにより国選弁護士は最高2万ユーロを受け取ることができる。法務省はこの措置の決定をこの裁判の異質性と複雑性、その膨大性を考えると正当であると判断している。
また、被告人の大部分がスペイン語が話せないため、アラビア語の通訳者や翻訳者を増員したり、被告人をマドリッドに集結させることで弁護士とのコミュニケ−ションを容易に図れるようにするなど、弁護士の仕事を容易することも決定している。

違法政党バタスナ、違法化により来年の選挙で候補者リスト提出できず

違法政党バタスナは昨日、違法化により来年5月に行われる地方選挙で同党の候補者リストがだせないのは不可能なことであると警告し、もしバタスナ党が違法化されたままでいる場合、選挙の民主的・典型的な価値が全く失われると語った。
これは昨日バタスナ党のパッチ・ウルティア氏が記者会見の場で語ったもので、同氏はPSOE(社労党)にとっては5つ、6つに分裂した民主主義という大変な失敗となるであろうと主張している。
また、ETAの停戦宣言に対して同氏は、UPN(ナバーラ民衆連合)は平和プロセスを妨害する主人公であり、同党のミゲル・サンス代表に対し、平和獲得に賛成なのか、紛争を長期化に賛成なのかを明らかにするよう要請、バタスナ党はナバーラ州がバスク州に統合されることを望んでいないと語った。

ガリシア州の山火事で93件の放火犯逮捕

スペイン市民警察は、ガリシア州で2002年以降合計93件の山火事の放火犯を逮捕した。
逮捕されたのはポンテベドラ県セルデドに住む52歳の男性で昨日午前11時、SEPRONA(自然保護隊)の捜査官により逮捕された。
スペイン市民警察のスポークスマンの話によるとこの男性は、2002年から今年8月6日までの間に93件の放火を行っていたと思われ、その中の1件で今年8月4日の山火事では、炎に包まれて車から脱出できなくなった女性2人が死亡している。




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