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10月31日(火)

バルセロナの病院で違法中絶手術

昨日、デンマークのテレビ局、DRがその番組の中で、バルセロナにある エメセ・クリニックにおいて妊娠7ヶ月になる妊婦の違法中絶手術を 習慣的に行なっている事を報道した。
同テレビ局の女性リポーターで、妊娠30週間になる妊婦が患者のふりをし、 また同局の男性スタッフがその友人と言う筋書きで隠しカメラを持って病院へ 進入、隠し取材を行なった。
デンマークでは、妊娠12週間までの中絶は認められるが、それを越えると、 各病院ではなく、唯一、国家機関のみが必要に応じて認可する事を可能としている。  しかしながら、それも、通常は、胎児の身体に極端な異常が認められる場合に 限られている。
今回、取材に乗り込んだ妊婦リポーターは、すでにデンマークで中絶の申請を 行い、却下された上で、同クリニックへやってきた。
スペインでは、肉体的危険や精神的危険が伴う場合は、妊娠期間に関係なく、 中絶手術が認められており、これを悪用した違法行為であると訴えたもの。
 番組の中で、病院のカルロス・モリン院長自ら患者の面談を行なっているが、 今までに、フランス、英国、オランダ、ドイツ、オーストラリアなどからの 患者も受け付けており、全ては合法で、また母体には全く危険は伴わないと 語っている。 同院長は隠しカメラの前で、中絶の方法として、胎児の心臓に 注射を施し、子宮から取り出される前に心臓を停止させると言う具体的な 方法まで説明している。
院長は、妊婦リポーターに本人の健康状態についての質問用紙に記入するよう求め、 続けて、手術を合法的に行なうためには、肉体的、または精神的な問題が あると判断された場合のみであることを説明したあと、口頭による質問を始める。 妊婦リポーターが、自分の健康に何ら、異常は無いと答えたにも関わらず、 院長は、「これは(合法化するのに)必要な単なる書類上の手続きに過ぎない」と 発言。 合法的に中絶を行なうにあたって、「全ての条件を満たしている」と告げ、 4000ユーロの手術費用を伝えた。
 面談を終えたテレビ局スタッフは、数分後、同クリニックに戻り、自身の立場を 明かし、通常のテレビカメラを持ち込んで院長へのインタビューを求めたところ、 院長は「先ほどの中絶申請は、あと1つの精神面での検査が終わっていなかったため、 認められなかった」と、数分前に口にした「100%合法認可」を取り消した。 この問題について、カタルーニャ州は調査を開始。

義務教育における宗教の授業時間を削減

12歳から16歳にかけて行なわれる義務教育ESOにおいて、宗教の時間が これまでの3分の2(140時間)に減らされる模様。
この義務教育授業内容変更案では、宗教の成績は、生徒の平均成績を出す場合や、 奨学金申請の場合には、一切、参考資料とならないとしている。
また、新案では、数学や芸術科目の時間が増やされ、社会科学、カステジャーノ語、 外国語などの時間が削減される予定。

カタルーニャ州選挙 明日に

各党によって繰り広げられてきた選挙運動が昨夜、終了。
正式には15日間と言う期限付きで行なわれた選挙運動であるが、実際には夏のバカンス 終了後、今まで続けられてきた。
いよいよ、明日の祝日(諸聖人の日)、投票日を迎える。


10月30日(月)

新学年開始後33日で200名の教師が被害告白

学校内において、教師が生徒から暴力を受ける例は年々増しており、 新学年開始後、僅か33日で、全国教職員協会が設置している教職員電話相談窓口へ 届けられた被害報告は200件を越えた。
その内容は、精神的暴力から、肉体的暴力まで様々で、新学年開始後、2ヶ月も経っていない 現時点ですでに「これ以上は仕事を続けられない」と、過度の不安や欝症状を訴える教師が 続出している。 また、多くは勤め先の学校からも、同問題について自分が見放されていると 感じている。
全体的には、男子生徒による犯行が多いが、年々、女子生徒による犯行も増加しており、、 また、女子生徒による犯行の質がより暴力的になる傾向も見られる。
同時に、こう言った行為に出る生徒の年齢が更に下がっているのも特徴。
犯行の内容としては、言葉による中傷をはじめ、身体を突き飛ばしたり、授業中に物を 投げたり、教師の車のタイヤをパンクさせるなどが報告されているが、更に、近年の特徴として インターネットを使った悪質なものが増えつつある。
携帯電話に付いているカメラ・ビデオ機能を使って教師を撮影し、その画像を ネット上に流すと同時に、中傷文を添えると言うのが現在、よく見られるパターンであるが、 今後、ますますエスカレートすることが、危惧されている。

ガルソン判事による録音テープ200本以上、3.11テロ情報として未調査

ガルソン判事によってイスラム過激主義者達より収集、提出されていた録音テープ 200本以上が、11- Mテロの数ヶ月前より、外部情報本部の机の上に山積みされたまま になっていた事が明らかになった。
当時、国際テロ対策の目的でスペイン政府の依頼を受け、アラブ語の翻訳を 行なっていたのは、タラゴナに住むモロッコ国籍市民一人のみ。 これらのカセットテープは、その内容を翻訳、調査されることもなく、放置されていた訳であるがこのモロッコ国籍市民については、危険人物であるとの情報が英国より伝えられていた。 

2003年の9月には同市民周辺への捜査が優先され、それまでにすでに進められていた、 後に11- Mテロに関与する事になった所謂「ラバピエス・グループ」のメンバーへの捜査が なおざりにされる結果となった。

11- Mテロがあったあと、裁判所は外部情報本部へ、すでに調査が進んでいた イスラム過激派重要参考人リストについての調査報告の提出を求めたが、何度も 催促を繰り返さなければ提出されることは無かった。 情報局としては、ラバピエス・グループと呼ばれたイスラム過激主義者部隊の存在と活動 について2002年9月には、ある程度把握していた模様。 その結果として、「エスフェラ作戦」ではカサブランカ・テロに関与したムスタファ・ マイモウニを拘束し、また、「ノバ作戦」で未然に防がれた国家裁判所爆破テロ未遂 事件に関与していたモハメッド・オウアサーニの名前や、11- M部隊の主導陣であった セルハネ・ベン・アブデルマジッド、モハメッド・エル・エヒプシオ、モハメッド・ラルビ・ ベン・セラム等の名前がすでにリストアップされていた。

ロレンソ、世界チャンピオン

バレンシア県チェステにおいて行なわれたMotoGP250CCにおいて、 マジョルカ出身のスペイン人レーサー、ホルヘ・ロレンソが総合優勝を決めた。
19歳のロレンソは同カテゴリー・チャンピオンとしては、史上2番めの若さ。 スペイン人としては10人目の世界チャンピオンで、250CCカテゴリーにおいて ダニー・ペドロッサお後を継ぐレーサーとして注目を浴びている。
スペイン・二輪ドライバー連盟は、彼が12歳の時、スペイン選手権への特別出場資格を 与えた。 初の世界GPでは、定められた最少年齢15歳を、レース開催僅か1日前に 誕生日を迎えてクリアし、出場している。


10月27日(金)

出産女性に100ユーロ支給

マドリッド自治州では、2007年1月より、出産または養子縁組によって 子供を受け入れた母親には、一律100ユーロの援助金が支給されることになる。 これは、同自治州知事エスペランサ・アギーレ女史が発表したもの。 これに対して、僅かな金額ではあるが、「無いよりはまし」と言う一般的な評価が 多い中、マドリッドでは、7ヵ月後に自治州選挙をひかえており、同女史が 票獲得を目的とした偽善行為に出たに過ぎないとの批判も聞かれる。 また、今回の発表では、あくまでも、援助を受ける資格を持つのは「母」となっており、 「父親」は含まれていない。 これは、なんらかの事情で父子家庭の形をとる家族の場合、 同援助金は支給されないと言う意味になり、ここに生じる不公平性なども、同案が、兼ねてから 熟考されたものではなく、選挙へ向けての「思い付き」から出たものであると言う感を 免れない。 尚、支給額100ユーロは、現物価で、約2か月分の紙おむつ代に相当する。  その他、出産後の主な必需品の相場はおおよそ次のとおり。
ベビーカー:450ユーロ、ベビーベッド:200ユーロ、車用ベビーチェア:300ユーロ。

失業率、1979年以来の最低値を記録

第3・四半期において失業者数が72000人減少した結果、総失業者数は 1.765.000人 となった。 これは就労可能人口の8.15%にあたり、 国家統計局調べでは1979年以来の最低値となっている。
しかしながら、夏場にかかるこの第3・四半期では、一時的な雇用が目立ったのも事実で、 前四半期に比べ、固定雇用の伸び率が1.27%に対し、一時雇用の伸び率は2.18% であった。 これは政府が進めている固定雇用の促進が充分な成果をあげていない事を 示している。

今週末から、冬時間に変更

明日、土曜日の夜、就寝時に時計を1時間、遅らせておく必要がある。 正確には、土曜日から日曜日に日付が変わったあと、午前3時の時点で、午前2時に 1時間遅らせることになる。
毎年2回、3月末と10月末に行なわれる時間変更は、電力消費を減らすために とられた措置で、オイルショックがあった翌年74年から実施されているもの。 ヨーロッパ内で統一して行なわれるようになったのは81年からで、それ以降、4年ごとに ヨーロッパ内の決め事として確認が更新されている。
スペイン国内において、非公式の形で、これが最初に実施されたのは1918年。 当時、石炭消費を節約するために行なわれた。


10月26日(木)

CiU、現段階でカタルーニャ州選挙優勢

現在カタルーニャ州では11月1日のカタルーニャ州選挙の投票に向けて激しい選挙戦が繰り広げられているが、CIS(社会学調査センター)が昨日発表したアンケート結果によると、現在の段階ではCiU(カタルニャ連合)が優勢となっている。
このアンケート結果ではCiUは50〜52議席を獲得すると予想され、最大のライバルとされるPSC(カタルーニャ社労党)は39議席、続いてERC(カタルニャ左翼共和党)は21議席、PP(国民党)は13〜14議席、ICV−EUA(カタルニャ緑の党とカタルニャ統一左翼の連合)は10〜11議席となっている。
この結果の中で注目されるのは、現在のカタルーニャ州議会におけるCiUの議席数は46議席、ICVは9議席であることから、両党の議席数の増加が予想されることである。
過半数を上回るには135議席中68議席を獲得する必要があるため、仮にCiUの勝利となった場合、他政党との連立政権の可能性がある。
しかし、2003年から政権を取っている3党連立政権の再編の可能性も考えられる。
PSC、ERC、ICVの3政党が連立した場合、合計70議席となるため、CiUは議席数が一番多いにも関わらず前回同様、政権を取れない可能性がある。

ヨーロッパ議会、バスク州の平和プロセスを承認

ヨーロッパ議会は昨日、バスク州の平和プロセスへの支援を要請したスペイン政府の提案を承認した。
賛成票321票、反対票311票、棄権票24票と、その差はわずか10票だった。
これによりヨーロッパ議会は、スペイン民主主義制度によりバスク州で開始した平和のための国民発案を支持することになる。
今回の投票の前にヨーロッパ議会は、交渉開始のために必要であったにもかかわらずETAは何も変わらなかったというPP(国民党)の主張を却下した。
今年3月22日にETAが停戦発表以来、PSOEとPPの両党間で政治的分裂が続いていたが、昨日のヨーロッパ議会はその舞台に一幕を加えたことになる。
また、昨日のヨーロッパ議会の招待席には違法政党バタスナのコルド・ゴロスティアガ氏とラファ・ディエス氏の姿や、バスク州政府代表、AVT(テロ被害者協会)やフォーラム・エルムアのメンバーの姿も見られた。
AVTとフォーラム・エルムアは政府とETAに話し合いに反対の立場をとっている。

依然として集中豪雨続

1週間に渡り暴風雨がスペインを襲っているが、この悪天候により何日間も出漁できないため、ガリシア地方の海産物関係の漁師の間では深刻な問題となっている。
特に打撃を受けているのはリアス・バイシャスの漁業従事者で、今回の多量の雨によりこの8月に多く発生した山火事の灰が泥化して浅瀬まで流れ出し、取り除く作業を行っても次の日には再び泥が流れ出ているとして苦情を申し出ている。
市民治安部隊は昨日、アストゥリアス、カンタブリア、バスク、カスティージャ・レオン、リオハ、ナバーラ、マドリッドの7つの自治州に対し、豪雨・強風警報を発した。
また、スペイン西部の道路の多くが雨により通行止めや洪水に見舞われた。


10月25日(水)

ガサ地区で誘拐されたスペイン人カメラマン解放へ

昨日朝、米国のAP通信所属のスペイン人カメラマン、エミリオ・フェルナンデス・モレナッティさん(37歳)がイスラエルのガサ地区で誘拐され、その18時間後の昨日夜、解放された。
モレナッティさんは、武装した4人組の男性にピストルを突きつけられ車に無理やり乗せられ、誘拐されたもの。
パレスティナ政府は誘拐直後謝罪を行い、今回の誘拐事件の解決に向け全力をあげてモレナッティさんの行方を探すことを約束した。
モレナッティさんはその数時間後に無事に解放され、神経はまだ高ぶっているものの、現在はガサ地区にあるホテルで休んでいるという。
誘拐の理由は現在の段階では不明だが、誘拐に使用された車がその地域ではあまり見かけない種類の車であることに焦点を合わせて捜査が行われている。

アンダルシア州法改正案、PSOE−PP間で合意へ

PSOE(社労党)とPP(国民党)は昨日午後、アンダルシア州法改正案の序文と第1条の内容に関する合意に達した。
スペイン国家という永続的な単位の枠組み内であるものの、この中ではアンダルシア州を「国家的な実態」と表現している。
ハビエル・アレナスPPアンダルシア州書記長は昨日、この合意は充分に合憲的であると主張、両党の姿勢が尊重されていること、重要なのは最終的な結果であること、意見が一致した州法であり充分に合憲であることなどを強調した。

ETA、フランス南部の武器販売会社からピストルなど武器350丁を強奪

少なくとも5人から構成されるテロ組織ETAの特殊部隊が昨日早朝、 フランス南東部の武器輸入販売会社からリボルバー300丁とピストル50丁、多量の弾薬、これらの武器の部品などを盗みだした。
この特殊部隊は覆面で、社長宅で社長の娘と孫2人を脅し、無理やり会社に連れて行かせたという。
日刊紙「GARA」紙によると、ETAはこの2月、停戦宣言の前に、人や資産を攻撃しないことや武器や爆弾の調達を行わないことをスペイン政府と約束していた。
PP(国民党)は今回の強奪事件は、平和について話をしないというETAの政治宣言であり、武器の放棄を断念していないことを示していると語っている。
また、AVT(テロ被害者協会)は昨日、スペイン政府に対しETAとの話し合いを中止するよう要請した。


10月24日(火)

デ・ラ・ベガ第1副首相のマドリッド市長選出馬に反対する携帯メッセージ出回る

現代のデジタル・テクノロジーはマドリッド市長選のPSOE(社労党)の立候補者の選出にまで浸み込んだ。
マリア・テレサ・フェルナンデス・デ・ラ・ベガ第1副首相が次期マドリッド市長選に出馬するという可能性が現在噂されているが、先週末以降多くの人が、同副首相の市長選出馬に反対し副首相続投を望む携帯電話文字メッセージを受け取っている。
また携帯電話文字メッセージ以外にも、PSOE所属元マドリッド市会議員で前PSOE政権時の大臣ミゲル・ボジェ−ル氏の元夫人、エレナ・アルマドの署名が入った電子メールも出回っている。
ただしネットを利用した今回の運動の出所はいつものごとく不明である。
ヨーロッパ市民ネットワーク協会は今回の出来事について、これはベガ第1副首相の出馬の可能性に対する多くの市民の怒りであると語っており、同副首相は内閣大臣の中でも評価が高いため、続投を望むべく署名を集めるよう呼びかけている。

ピポル事件の裁判開始

アストゥリアス州における麻薬と爆弾売買組織の解明となったピポル事件の集団裁判が昨日ヒホンにて開始した。
被告人の何人かはマドリッド列車爆破テロに関与しているため、昨日の裁判は厳しい警備体制の中で行われた。
その中にはマドリッド列車爆破テロ事件で爆破に使用されたダイナマイトを売ったことで起訴されているホセ・エミリオ・スアレス・トラスオラス被告やその義理の兄弟であるアントニオ・トロ・カストロ被告も含まれている。
アストゥリアス地方裁判所は昨日、ホセ・ペラルス対麻薬検察官により提出された専門家や証人による新しい証拠書類の承認を拒否した。
これらの書類にはアストゥリアス州で鉱山労働者として働いていたトラスオラス被告が様々な爆破材料の売買に関連していたということが書かれている。
このため同被告の弁護人であるヘラルド・トリエル弁護士はベルナルド・ドナペトリ裁判長に対し、マドリッド列車爆破事件の訴訟とピポル事件とは切り離すよう要請した。
同弁護士は3年経った今、本日の裁判で裁かれる内容とマドリッドで発生したテロ組織による爆破事件を混同することは許されないと語っている。

最高裁判所、herriko tabernasの一斉捜査を命令

最高裁判所は昨日、違法政党バタスナ党の管理下にあると思われるherriko tabernasのバスク州とナバーラ州の全店舗内に侵入し、バタスナ党の資産調査を行うよう命令した。
今回の一斉捜査はバタスナ党の違法化の判決執行に関連する資産整理の過程にあたるもの。
最高裁判所は、herriko tabernasとバタスナ党のつながりを示す調査報告書に基づき、今回の命令を下した。
この命令を受け捜査を開始したスペイン市民警察は、昨日午後バスク州8個所、ナバーラ州7個所の店舗の捜査を終え、さまざまな資料を押収した。
一方、今回の一斉捜査に対しバタスナ党の支持者たちは、店舗入口の扉の前で抗議行動を行った。


10月23日(月)

アロンソ防衛大臣、初の公式米国訪問

ホセ・アントニオ・アロンソ防衛大臣の就任後初めての米国公式訪問が昨日開始した。
今回の訪問中、アロンソ防衛大臣は米国のドナルド・ラムスフェルド防衛長官やコフィ・アナン国連事務総長と会談を行う予定で、国防総省総司令部で行われるラムズフェルド防衛長官との会談では、両国間の政治分野や防衛産業の協力の2国間協定の見直し、アジア、中東、ラテンアメリカにおける国際的状況、11月にラトビアのリガで開催予定の首脳会談を前にNATO(北大西洋条約機構)の変革などについて話し合われる予定になっている。
その後水曜日にはニューヨークにてアナン国連事務総長との会談が行われる予定。

スペイン人の43%が移民の受け入れは不必要と判断

ログローニョに本部のある調査会社Append社がスペイン人を対象に行った移民問題に関するアンケート結果によると、スペイン人の43%が、スペインの経済的成長を持続するには、スペインにこれ以上移民を入れることは不必要であると考えていることがわかった。
また、73%が移民の流入現象と犯罪の不安を結び付けており、32%が国にとって危険性があると考えている。
信頼性を保証するためには外国人労働者が社会保険に加入する必要性があると、公式の調査報告書が示しているにも関わらず、Append社の調査結果は、人の流動性の自由に好意的な一般的な意見に対しては、国の経済への移民の経済的効果を評価する時になると、国民の間で意見の一致が存在しないことを浮き彫りにしている。
アンケート対象者のわずか2人に1人が自分の国を離れて他の国に居住し働くための完全な自由を受け入れている。

イベリア半島北部に暴風雨警報

ここ数日暴風雨がイベリア半島の多くの地方を襲い、特にガリシア地方ではその影響を受け、いくつかの道路で通行止めとなった。
民間防衛対策全般管理本部は昨日、本日から数日間雨と風が強くなるという予報を受けガリシア、カンタブリア、アストゥリアス、バスクの4自治州に警報を出した。
ガリシア地方を襲っている暴風雨は、特にポンテベドラ県やビーゴ県で猛威を振るっており、昨日は死亡者を出した。
死亡したのは25歳の男性で、ポンテベドラ県カンガス・デル・モラソでヘルメットをかぶらずにオートバイで運転中、木の枝が上から倒れてきたため死亡した。
また同県内では自宅が浸水したため、住民3人が救助隊に救助された。
民間防衛対策本部は、運転する場合には多量の雨が道路に流れている所では決して車を止めないよう、注意を呼びかけている。

週末のスポーツの結果

F−1:昨日ブラジルのインテルラゴス・サーキットで行われたブラジルGPで、ブラジルのフェリペ・マサ選手(フェラーリ)が優勝、スペインのフェルナンド・アロンソ選手(ルノー)は2位に終わったが、合計ポイントでアロンソ選手は134ポイントと2位のシューマッハ選手との差を13ポイントとし、2年連続で年間総合優勝を果たした。


10月20日(金)

アロンソ防衛大臣、アフガニスタンの治安悪化を発表

ホセ・アントニオ・アロンソ防衛大臣は昨日、国会の防衛委員会にて、アフガニスタンの治安は悪化し、全体的に再び武力衝突が発生していると語った。
同大臣は、国際連合のISAF(国際安全支援軍)の特別任務がアフガニスタン南部へ拡大しているという状況と関連づけ、この特別任務は安全性にまったく欠ける国アフガニスタンに混乱を喚起していると語っている。
また同大臣は、去る7月8日にスペイン軍装甲車が走行中に爆弾が爆発しスペイン兵1名が亡くなった事件は、アフガニスタンのイスラム原理集団であるタリバンの仕業(行為)であったことも指摘している。
一方、PP(国民党)のフェルナンド・ロペス・アモル・スポークスマンは、スペイン兵のアフガニスタン派遣を増員するか、またはアフガニスタンから撤退するよう勧告している。
昨日、NATO(北大西洋条約機構)は、アフガニスタン南部にこれまで以上の実動部隊の派遣を支援する意向を表明した。

スペインの住宅価格上昇率停滞

スペインの住居価格はこの12ヶ月で9.7%上昇したことが、住宅省が発表したデータでわかった。
しかし、住宅価格の上昇率が2桁を割ったのはこの5年間で今回が初めてで、価格上昇の加速度に翳りが見えている。
スペイン国内で住宅価格が最も高いのは、サン・セバスティアン(1平方メートル当たり4076ユーロ)で、次にマドリッド(3717ユーロ)、マドリッド近郊のマハダオンダ(3500ユーロ)、バルセロナ(3482ユーロ)と続いている。
逆に一番安いのはバダホス県のアルメンドラレホ(841ユーロ)、バレンシア県のオンティニェント(826ユーロ)。
マリア・アントニオア・トルヒージョ住宅大臣は昨日、近い将来に国内経済が安定するであろうと強く語った。

スペイン、抗生物質の消費量ヨーロッパ第2位

エレナ・サルガード厚生大臣が昨日発表したデータによると、スペインはヨーロッパの中でフランスに続いて2番目に抗生物質の消費が多いことがわかった。
このデータは昨日、抗生物質の不適当な服用に歯止めをかけることを目的としたキャンペーンの場で発表されたもの。
抗生物質の乱用により、抗生物質へ抵抗性のある細菌の株の出現が助長されるため、もはや効能は失われてしまう。
そのためサルガード厚生大臣は、ペニシリンに対する免疫を持つ肺炎菌による感染が5%ほど見られていると付け加えている。
問題は、スペインで販売された抗生物質の30%が医者の処方せんなしに売られていることである。
同厚生大臣は抗生物質の90%が初期治療の診察で処方されていると指摘、抗生物質の不適当な服用は感冒、風邪、インフルエンザなどが最も多いという。


10月19日(木)

51歳の進行性筋ジストロフィ症患者、安楽死を希望

進行性筋ジストロフィ症のため、30年前から寝たきりの生活を余儀なくされているインマクラダ・エチェベリア・ラミレスさん(51歳)は昨日、自分の人生は孤独でむなしく憂鬱であり、このような状態で生きていくのは道理に合っていないと語り、そのため安楽死を認めるよう要求した。
入院先のサン・ラファエル病院で開かれた報道記者会見においてインマクラダさんは、自分が唯一求めるのは安楽死であるときっぱりと語った。死に対する恐怖はなく、誰も自分の決心を変更することはできないとインマクラダさん自身は語っている。
病気により知的機能としては手足の指を動かすことと、わずかに顔の筋肉を動かすことしか出来ない状態で、9年前からは呼吸装置がつけられている。
尊厳死権利協会のアウロラ・バウ・スポークスマンは昨日、インマクラダさんが発表したような「遺言状」はアンダルシア州やカタルーニャ州などいくつかの自治州で規制されており、極端な状況での尊厳死を認める将来の安楽死法の第1歩であると語っている。
一方、アンダルシア州の保健局は昨日、インマクラダさんの件に関し慎重さを保つよう要請した。

警察の同職場内で5人が癌で死亡、7人が癌罹患

アルフレド・ルバルカバ内務大臣は昨日、警察署内で5人の職員が癌で死亡した件に関する捜査を開始することを発表した。
死亡した5人はマドリッド州エル・エスコリアルの警察データ処理手続きセンターに20年勤続していた職員で、この5人以外にも同センター勤務の7人が癌に罹患している。
しかしルバルカバ内務大臣は危険要因は特にないと説明している。
この件の捜査は職業的危険要因調査の会社を通じて昨日開始、数週間にわたり行われる予定で、癌患者の出た建物内の放射線波量を測定することになっている。
SUP(警察統一労働組合)は、職員100人中4.8件という癌罹患率は、WHO(世界保健機構)が通常と認めている数字の3倍であるため、決して偶然ではないとして告発を行った。
従業員250人中5人が死亡、そのうち1人は白血病、3人が肺癌、1人が肝臓癌、7人が癌に罹患(その中の1人は女性で、既に完治)、また、同センター勤務の女性従業員30〜60人に子宮内に良性腫瘍が見つかっている。
SUPは、一定の時間毎に外に出られるようにするなど、X線環境で働いている従業員に対する保護を要求している。

未成年法改正案、上院にて承認

昨日、上院にて未成年法改正案が承認され、原文に修正個所数個所を加え、国会へその承認を送ることになった。
今回特筆すべき内容は、重犯罪に対する措置の強化や、最近増えている若者の犯罪組織への所属関与や校内暴力への回答、18〜21歳の若者への制裁体制の除外などが含まれていることで、現行の未成年法では18〜21歳の若者は未成年収容所にて刑に服すが、新未成年法では通常の刑務所で刑に服すことになる。


10月18日(水)

女性同士の夫婦、子供の母親2人として正式に登録

女性同士の夫婦であるアントニアさん(40歳)とマリア・アンヘレスさん(30歳)は、人工授精で誕生した赤ちゃんの母親2人としてスペインでは初めて正式に登録され、Libro de familia(家族手帳)を手にした。
2人は1年前に正式に結婚しており、赤ちゃんは12日前に誕生、ネレアと名づけられた。
今回の事例を担当したカディス県アルヘシラスの女性裁判長は特に不都合はないとし、実母であるマリア・アンヘレスさんを母親1、その配偶者であるアントニアさんを母親2として承認した。
法律では女性同士の夫婦の場合、実母でない方の女性は、その子供の親となるために実母から子供を養子にすることを義務づけられているが、この2人はその必要条件を満たしていない。
このため今回の決定に対しカディス県検察は、裁判長がこの決定を変更しない場合には上訴する意向であると発表した。

ユーロ通貨導入以来、スペインの物価上昇率、留まるところを知らず

2002年1月1日にユーロ通貨が導入されて以来スペインの物価は上昇し続けていることが、消費者連合CEACCUの調査でわかった。
この調査結果によると、2001年と比べバゲットパン1本の値段は77%、カフェ・コン・レチェは40%、牛肉1キロは38%、トマト1キロは53%上昇した。また、オリーブオイルの値段はこの1年間で30%上昇の4.24ユーロ。
この物価の上昇率は同期間のIPC(消費者物価指数)の上昇率16.4%や、年間3%を下回る給与上昇率を大きく上回る結果となっている。
また外食費も年々上昇しており、2002年、6ユーロだったmenu del dia(日替わりランチメニュー)の値段は、現在では10ユ−ロ、12ユーロとなっており、その値上げ率は66%以上となる。
またバルでのグラス・ビール一杯の値段は1.2ユーロと50%値上げした。

マドリッド州の石鹸工場で爆発事故

昨日マドリッド州サンフェルナンド・デ・エナーレスのプラスチック・石鹸製造工場でガス爆発が起き、同工場勤務の30歳と32歳の従業員2人が死亡した。
事故が起きたのは昨日17時半のことで、死亡した2人は事故当時化学製品を処理していたと思われる。
爆発後は火事が発生し、火は瞬時に隣接の倉庫にも広がったが、消防隊がすぐに駆けつけ迅速に消火活動が行われた。
今回の事故は基準が遵守されていなかったことが原因であると考えられている。
労働組合CCOOのデータによると、マドリッド州で今年に入り勤務中の事故で死亡した人の数は昨日の2人の死亡者を加え124人となった。


10月17日(火)

アナ・マリアさん釈放へ

先週よりメキシコのカンクン市内の刑務所に入獄していたポンテベドラ県出身のアナ・マリア・リオスさんが昨日保釈金の支払いにより釈放された。
アナ・マリアさんはカンクン空港にてスーツケース内に詰め替え用の銃弾と起爆装置が発見されたため、裁判所より入獄命令が下されていた。
メキシコのアルフォンソ・ガルシア・サンス裁判長は昨日、約1600ユーロに保釈金の支払いによりアナ・マリアさんの部分的釈放を命令した。
現在は家族と共にホテルで休養中であるが、裁判所へ出頭しスーツケース内から発見された銃弾や起爆装置の出所についての証言を行うことになっているため、アナマリアさんは今後もメキシコに滞在する予定となっているものの、スペインに帰国できる日も近いと思われる。
外務省のデータによると、海外で逮捕されたスペイン人の数は昨日までで1649人。
逮捕理由はさまざまで、約75%が麻薬関係。
逮捕されたスペイン人が多いのはEU(ヨーロッパ連合)で、フランス(188人)、ポルトガル(169人)、ドイツ(123人)、イタリア(122人)など。
EU圏外ではペルー(119人)、モロッコ(93人)、ブラジル(88人)、ベネズエラ(85人)となっている。

PSOE、マドリッド市長選の候補者をこの1ヶ月以内に決定

ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相は昨日、PSOE(社労党)は11月18日頃までにマドリッド市長選の候補者を決定する予定であると語った。
11月18日は2007年の自治州選挙と地方選挙の党立候補者を承認する組織であるPSOEの連邦委員会が開催される日。
サパテロ首相はPSOEはどの候補者の可能性も除外しないと語ったものの、マドリッド市で人気のあるマリア・テレサ・フェルナンデス・デ・ラ・ベガ政府第1副首相のマドリッド市長選立候補の可能性については触れなかった。
また、同党のホセ・ブランコ組織部長は、先週噂のあったホセ・ボノ氏のマドリッド市長選立候補に関して触れ、同党の認識の誤りがあったことを認めた。

マヌエル・フラガ前ガリシア州知事、大学の講演で非難の嵐

PP(国民党)の設立者の1人で、元ガリシア州知事、上院議員のマヌエル・フラガ氏は、昨日グラナダ大学政治科学・社会学部のコース開設にあたり「スペインとその将来」と題して講演を行った。
講演開始直後フラガ氏は、共産主義青年団と関わりがあると思われる若者の集団から「ファシスト」「殺人者」などの非難の声を浴びた。
これに対しフラガ氏は「私がこれまでに行わなかったことがあるとすれば、それは殺人である」と主張し、講演を続けた。
この混乱の直後にスペイン国家警察が駆けつけ、その場にいた聴衆の一部を強制的に退去し、このため講演の場所も移動せざるを得なくなった。


10月16日(月)

カタルーニャ州選挙キャンペーン開始

パスカル・マラガイ・カタルーニャ州知事は、カタルーニャ州選挙キャンペーン開始にあたり、全政党に正々堂々と戦うよう訴えた。
マラガイ州知事はこの呼びかけを、CiU(カタルニャ連合)が3党連立政権の管理能力を批判したDVD約100万枚を配布し、PSC(カタルーニャ社労党)が携帯電話を利用してそのビデオを廃棄するよう要請した数時間後に行ったもの。
カタルーニャ州選挙キャンペーンは昨日深夜に選挙ポスターが壁に貼られたところから始まった。
PSCはホセ・モンティージャ前産業大臣を州知事候補者として「カタルーニャ州のために行動する者は他に誰もいない」をスローガンに政権維持を目指す一方、CiUはアルトゥール・マス代表を中心に政権奪回を目指す。
前評判ではCiUの支持票がPSCのそれを上回ると予想されているが、いずれにせよ過半数を上回ることは難しい為、州内その他の政党の支援が必要となると思われる。
カタルーニャ州選挙の投票日は11月1日。

平和プロセス、最終段階へ突入?

PSE(バスク社労党)のパッチ・ロペス総書記は、この40年に渡るテロ暴力の歴史に終止符を打つための合意に達する直前までこぎつけていると語った。
同書記はこの声明をボセント社グループの日刊紙に掲載されたインタビューの中で語ったもので、違法政党バタスナの周囲には解決を望む者と問題にしがみつきたい者の両方がいるものの、最終的には政治的・民主的解決を望む者が勝利すると語っている。
一方、カタルーニャ州選挙キャンペーンの開始と重なった昨日、バルセロナ市近郊のオスピタレ・デ・ジョブレガットにて行われた会議にてPP(国民党)のマリアノ・ラホイ書記長は、テロ組織ETAがテロ行為を放棄しない間は違法政党バタスナの合法化を認めないと語った。
ラホイ書記長は先週木曜日にホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相がバタスナ党の合法化をほのめかす言動を行った事に対しこのように反論、スペインは民主主義国家であり、司法の力によりたとえ政府首相であっても法律の上にいることはできないと語り、ETAに対し与えられないものを許可することはできないと語った。

銃弾所持のためカンクン空港で逮捕されたスペイン人観光客釈放に一歩前進

先週日曜日にカンクン空港でスーツケースから銃弾が発見されたため逮捕され、拘留されているスペイン人観光客のアナ・マリア・リオスさんの弁護団は専門的報告書を3つ提出した。
その中でアナ・マリアさんが起爆剤を使用した形跡がないこと、手には火薬も何も見つかっていないことなどが記述されている。
アナ・マリアさんの弁護士ホセ・アルバロ・アルコセル氏は、これらの証拠は確実なものであり、裁判長はアナ・マリアさんを釈放すべきであると主張、現在の残された可能性としては釈放されるか、または裁判手続きが開始されるかであり、裁判長はその決定を遅くてもこの火曜日に行うであろうと語っている。
在メキシコ・スペイン大使館側は今回の事件に対し、マフィア・グループの1つが空港警備の気を散らすためにアナ・マリアさんを利用したと見ている。
この方法は犯罪者の間では「ほうきで掃かれたスーツケース」と呼ばれており、事実アナ・マリアさんも2時間に渡り自分のスーツケースが視界から消えたことを認めている。
現在アナ・マリアさんは他の受刑囚とは隔離され刑務所内の病室におり、かたわらには夫とスペインから駆けつけた母親が付き添っているという。
一方故郷のポンテベドラ県アルカデではこの週末多くの人がアナ・マリアさんの釈放を求めデモを行った。

週末のスポーツの結果

オートバイ:ポルトガルのエストリル・サーキットで行われたポルトガルGPのMotoGPクラスでスペインのトニ・エリアス選手が優勝、125ccクラスではアルバロ・バウティスタ選手が優勝、エクトル・ファウベル選手が2位に入賞した。


10月13日(金)

スペイン人観光客、スーツケース内に銃弾が発見されカンクン空港で逮捕

新婚旅行でメキシコのカンクンを訪れていたポンテベドラ県アルカデ在住のアナ・マリア・リオス・ベンポスタさんは、先週日曜日、出国の際にカンクン空港にてスーツケースの中から詰め替え用の銃弾と起爆装置に似たライターが発見され逮捕、現在保釈金なしで入獄中となっている。
これに対しスペイン外交機関はアナ・マリアさんの釈放を要求しているが、未だにメキシコ当局を説得することはできていない。
在メキシコ・スペイン大使館はスーツケースに何か細工がされたとしてアナ・マリアさんの無実を主張し続けている。
ハビエル・マラニョン・カニャダス・スペイン大使館領事は昨日、今回の事件は大変理不尽であり、アナマリアさんはこれまでの人生において銃弾を一度も見たことがないと語っている。
現在アナ・マリアさんは他の受刑囚とは隔離されており、弁護士は新しい証拠を提出し今回の捜査の間違いを立証するため72時間の猶予を得た。
母親と叔父の1人は昨日カンクンに到着後アナマリアさんと面会、アナマリアさんは憔悴しきっており、自分の身に起きていることがいまだに信じられないと語っているという。
スペイン外交機関は、今回の事件はマフィアが空港において麻薬の通過をくらますため、アナマリアさんを利用したと見ている。

異性間暴力で新たな犠牲者

昨日ハエン県の一軒家に自宅にてロシオ・G.V.さん(29歳)が付き合っていた男性に絞殺された。
この男性は34歳のアルゼンチン国籍の男性で、犯行後警察に自首した。
事件が起こったのは昨日午前9時頃で、2人は激しい口論となり、男性はロシオさんを絞め殺した後弁護士に連絡を取り、午前11時、国家警察に自主、犯行を認めた。
警察はその後事件現場に急行しロシオさんの遺体を発見した。
警察の情報筋の話によると、これまでにロシオさんから異性間暴力の通報は受けていなかったという。
また近所の人たちの話によると、2人は1年程前にこの家を購入、2人の間に子供はおらず、特に問題のある人物ではなかったが、時折けんかする声が聞こえ、一定期間別居していたこともあったが、最近別居を解消していたという。
ロシオさんの遺体はハエン県法医学解剖病院へ移送され、現在検死が行われている。
男性は本日司法決定に回される予定。

イスパニア・デーの軍事パレード開催

昨日はイスパニア・デーで全国的に祝日となったが、マドリッドではこれを祝う恒例の軍事パレードが行われた。
今年のパレードでは3年ぶりに米国国旗も掲げられた。
2003年、当時野党第1党のリーダーであったホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相は、イラク戦争反対の意思表示として、米国旗が通過する際に起立しなかったエピソードがある。
昨日のパレードには王室一家全員が出席、サパテロ首相、上・下院両議長、法務大臣、環境大臣を除く内閣各大臣を始め、PP(国民党)のマリアノ・ラホイ書記長やエドゥアルド・サプラナ国会広報官などの姿も見られた。
サパテロ首相に対しては群集から「裏切り者」の非難の声も飛んでいた。
一方ホセ・ボノ前防衛大臣は娘の誕生日のため欠席、他にもIU(左翼連合)やERC(カタルーニャ左翼共和党)も欠席した。
昨日のパレードにはスペイン軍兵士3900人、陸軍車両200台、空軍機80台、馬150頭が参加した。


10月12日(木)

イスパニア・デーの休日のため、ニュースはお休みです。


10月11日(水)

PSOE、ホセ・ボノ前防衛大臣に来年のマドリッド市長選への立候補を要請

PSOE(社労党)は、前防衛大臣で元カスティージャ・ラ・マンチャ州知事のホセ・ボノ氏を、来年5月に行われるマドリッド市長選の同党の候補者として要請する予定である。
マドリッド市社労党ラファエル・シマンカス総書記の話によると、同総書記は昨日午後ボノ氏に電話で立候補を要請したものの、最終的に肯定的な返事は得られなかった。
ボノ氏は6ヶ月前に防衛大臣を辞任、その後立候補の噂はあったものの、当人は自分はマドリッド出身でもマドリッドに居住しているわけでもないと語り噂を否定していた。
しかし昨日ルイス・ミゲル・フランシスコとロレンソ・シルバの著書の会見発表の場に姿を現わしたボノ氏は、立候補の承諾有無の決定を性急されていることについて、自分を重要なポストとして考えてくれているのは大変嬉しいと語った。
ボノ氏への公式要請は本日にでも行われる予定で、立候補が決定した場合、同氏はPP(国民党)の現アルベルト・ルイス・ガジャルドン市長の対立候補となる。

バルセロナで開催予定のEU住宅問題首脳会談延期へ

昨日アルフレド・ペレス・ルバルカバ内務大臣は、今月16日、17日にバルセロナで開催予定だったEU(ヨーロッパ連合)各国の住宅大臣が集まって行われる予定だった会談を治安面の問題により延期することを正式に発表した。
カタルーニャ政府に近い情報筋の話によると、この延期は月曜日に行われたカタルーニャ州治安総会にて決定されたもの。 首脳会談の日程が11月1日に行われるカタルーニャ州選挙キャンペーン初日と重なることや、OKUPA(不法占拠者のグループ)やアンチ体制派のグループの結集が考えられるため、カタルーニャ州警察側は混乱が予想されると懸念していた。
政府は現在会談開催に相応しい場所と日程を検討しているが、バルセロナにてこの会談が開催が可能であるかどうかはまだはっきりしていない。

ラホイPP書記長、デ・フアナ受刑囚の減刑検討を非難

PP(国民党)のマリアノ・ラホイ書記長は昨日、一昨日検察側がETAのイグナシオ・デ・フアナ・チャオス受刑囚の刑を96年から6年への減刑することを検討することは大きなスキャンダルであり、国として不名誉なことであると語った。
同受刑囚は10月8日、63日間に渡るハンガーストライキを中止していた。
昨日ラホイ書記長はカタルーニャ・ラジオにてこの発言を行い、検察は相変わらず政府のパラメータとして行動していると非難した。
デ・フアナ受刑囚が日刊紙「GARA」紙へ投稿した新しい記事によると、ハンガーストライキをやめた理由は健康上の理由ではなく多くの支援を受けたためであると語っている。
また、違法政党バタスナのアルナルド・オテギ・スポークスマンは昨日、同受刑囚のハンガーストライキの中止に関して政府が取引を行ったことをきっぱりと否定した。


10月10日(火)

サラマンカ文書に関するPPの上訴却下

憲法裁判所は昨日、サラマンカ文書のカタルーニャ州政府への返却に反対したPP(国民党)の上訴を却下した。
市民戦争に関するサラマンカ文書は、今年1月に国会で返却が承認されバルセロナに到着したが、PPはその際、公的立場の平等条件を損なったとして法的保護のための上訴を提出していた。
しかし憲法裁判所は今回、法的基準の解釈において議会組織を取り替えることはできないとして却下したもの。
サラマンカ市役所のフェルナンド・ロドリゲス・スポークスマン(PP所属)は、今回却下された上訴以外にも2つ上訴があると語っており、PPのアンヘル・アセベス総書記はスペイン国民の団結を養う代わりに地域間で不必要な対立を生み出しているとして、スペイン政府を非難した。

マドリッド市、日本人観光客の呼び戻しに賭ける

マドリッドは闘牛やレアル・マドリッドだけではない。
2000年以来マドリッドを訪れる日本人観光客の数は減少し続けており、2004年、2005年にマドリッド市役所が行ったアンケートによると、マドリッドを訪れた日本人観光客の45%がマドリッドは危険だと考えていることがわかった。
日本は世界第3番目の経済大国でもあり、観光客の減少という状況を打破するため、マドリッド市は日本を経営国際戦略のターゲットとし、日本人観光客を呼び戻すため、「日本プラン」を2005年に開始した。
この「日本プラン」の効果により、今年マドリッドを訪れた日本人観光客の数はこれまでのところ2005年より40%増加の10万400人となっている。
この前向きなデータを利用し、経済・市民参加文化局のミゲル・アンヘル・ビジャヌエバ代表は昨日、第9回スペイン・日本フォーラムのオープニングにて、以前イベリア航空が運行していたマドリッド−東京間の直行便の再開を提案した。

電話契約偽造で115人が起訴

スペイン市民警察は被害が350人以上にのぼる電話オペレータ会社変更の契約に関する詐欺行為の解明に成功した。
捜査はスペイン国内の29県に渡って行われ、電話会社ONOのセールス会社の115人が起訴される結果となった。
この会社の従業員はユーザーの署名を偽造、または請求書には何も問題はないとユーザーを騙して署名させ電話オペレータ会社の変更を申請させようとしていた。
被害者の大部分は高齢者。


10月9日(月)

来年1月1日、不法滞在のルーマニア人とブルガリア人73万人が合法へ

来年1月1日ブルガリアとルーマニアがEU(ヨーロッパ連合)へ加盟することから、現在スペインに不法滞在している両国の約73万人が合法滞在者となる予定。
現在滞在許可証を所持し合法的にスペインに居住しているルーマニア人は18万9966人、ブルガリア人は5万5268人、住民登録だけを行っているルーマニア人は19万2034人、ブルガリア人は3万8532人、その他約50万人が不法滞在者となっており、不法滞在者合計は約73万人にのぼる。
来年1月1日からこれらの不法滞在者はEU加盟諸国内に滞在できるが、地方選挙の投票権も獲得には住民登録が必要となると、国家移民局は語っている。
しかし内務省の話によるとスペイン政府は、両国民の流入を来年1月1日から自由にするか、あるいは2、5、7年間凍結するかを、この年末までに決定するようEUより容認されている。
スペインが最終的にこの凍結措置を適用した場合、自営業者用の滞在許可を所持する人間は別として、雇用者用の滞在許可証でスペインに入国するルーマニア人とブルガリア人のスペイン入国が妨げられることになるが、ブルガリア大使館側はスペイン政府がこの保護条項を適用するとは考えておらず、1月1日より両国民のスペイン滞在は許可されるであろうと見ている。
一方ルーマニア国民支援スペイン協会は、1ヶ月あたりの給与所得が75〜100ユーロというルーマニア国内の経済的状況を考えると、ルーマニア人の多くが他のEU諸国へ流出すると考えている。

デ・フアナ・チャオス受刑囚、ハンガーストライキを中止

ETAのメンバーであるホセ・イグナシオ・デ・フアナ・チャオス受刑囚が8月7日以来行っていたハンガーストライキを昨日中止したことが、同受刑囚に近い情報筋の日刊紙「GARA」紙への発表でわかった。
同紙によると、デ・フアナ・チャオス受刑囚は現在マドリッドの10月12日病院に収容されており、同受刑囚のハンガーストライキは63日間に渡ったが、容態は快方に向かっているという。
同容疑者は同病院の特別栄養科で治療が続けられているが、病院側はハンガーストライキ中止の発表を確認していない。
同容疑者は9月19日以来アルヘシラス地域病院に収容されていたが、先週金曜日、健康状態の悪化により同病院に移送され、専門医の治療を受けていた。

夫に火をつけられベランダから飛び降りた女性、重体

夫にガソリンをかけられ火をつけられた女性が、自宅ベランダより飛び降り重体となっていることがジローナ県のカタルーニャ州警察の発表でわかった。
夫も妻と同様にベランダから飛び降り、重傷となっている。
警察の話によると、まだ身元は確認されていないものの両名とも南米国籍で、現在バルセロナ市内のバル・デ・エルボン病院に収容されているが、妻の容態は大変危険な状態である。
カタルーニャ州消防隊が火事の通報を受けたのは昨夜22時57分のことで、カタルーニャ州警察の最初の検証によると火元は建物の2階。
夫が妻にガソリンをかけ火をつけたため、妻は火に包まれ夫から逃れようとベランダに逃げてそこから飛び降り、男性も続いて自分の体にガソリンをかけ、火を放ったという。

週末のスポーツの結果

F−1:昨日中国の上海インターナショナル・サーキットで行われた中国GPで、スペインのフェルナンド・アロンソ選手(ルノー)が優勝、合計ポイントでアロンソ選手は116ポイントと2位のシューマッハ選手との差は10ポイント。
グラスホッケー:スペインのマドリッドで開催された女子グラスホッケー世界選手権決勝で、オランダがオーストラリアを3−1で破り優勝、銅メダルをかけてアルゼンチンと戦った地元スペインは5−0で敗れ4位に終わった。


10月6日(金)

国会、介護法案を承認

昨日国会本会議にて、介護法案が承認された。
この介護法の施行により、2007年〜2009年の間に老人や重度の障害者など約60万人がこの恩恵を受けることになる。
PNV(バスク国民党)、CiU(左翼連合)、EA(バスク民族主義政党の一つ)、Nafarroa Bai(ナバーラ州のスク民族主義政党の一つ)は自主性の権限を侵害するとしてこの法案に反対、PP(国民党)は介護法案中の条項のいくつかで「国民」や「国民の」という言葉が削除されているとして棄権したが、ヘスス・カルデラ労働社会問題大臣は、介護法は自主性の侵害にはならないとはっきりと述べている。
この介護法では各自治州は社会福祉の権能を行使し、国は平等な援助と尽力を約束する。
2007年の介護法の施行開始にあたり、スペイン政府は2007年には4億ユーロまで資金援助を増やす予定で、援助額は毎年増額し、2015年には22億1290万4397ユーロ、2007年から2015年までの総額は126億3800万ユーロとなる見込み。
この介護法を受けるにあたりその重度により3つのレベルが設けられている。
重度1は日常生活を行うのに1日1回援助を必要とする人、重度2は毎日2、3回援助を必要とする人、重度3は身体的または心的自主性がまったく失っているため、他の人の継続的援助が不可欠な人。

Air Europa、石油料金の値下げによりフライト料金値下げへ

ここ数ヶ月の燃料費の値下りに伴い、スペインの航空会社Air Europa社は料金改正を行い、ヨーロッパの各都市へのフライト料金は17〜35ユーロ、大陸間フライトは23〜76ユーロ、それぞれ値下げした。
原油価格はこの7月には80ドルに到達する寸前まで上昇したが、ここ最近は58ドルまで下がっている。
Air Europa以外にもKLMオランダ航空もフライト料金の引き下げを発表している。
経済紙「フィナンシャルタイムズ」紙によると、OPEC(石油輸出国機構)が石油生産の削減を近々行うと囁かれているものの、価格維持のため石油生産を制限することは石油カルテルでは合意が得られていないため、専門家はこの傾向は長くは続かないと見ている。
市場での噂に対しOPEC(石油輸出国機構)は昨日、石油生産削減についての緊急会議を開催する可能性があると発表した。

カナリアス諸島沖で不法移民を乗せた小型船沈没、11人が救助、20人が行方不明

木曜日早朝、カナリアス諸島グランカナリア島南部120マイル沖の公海を漂流中の小型船がタイヤの損傷により沈没、乗っていた不法移民のうち11人が救助されたが、他の20人は行方不明。
海事救助隊とカナリアス州政府の話によると、現在のところ行方不明の20人の遺体は見つかっていない。
一方昨日、カナリアス諸島に漂着し、現在移民収容所で生活している不法移民のうち未成年者をスペイン本土へ移送する作業が始まった。
カナリアス州政府は、スペイン全自治州が現在カナリアス州に収容されている900人の未成年のうち600人の受け入れを申し出たと語り、昨日は14人がスペイン本土に移送された。
今後も毎週50人の割合で移送作業が続けられる予定で、カナリアス州では300人を受け入れる。
昨日テネリフェ島では不法移民約100人がラス・ライセス移民収容所から逃げ出した。


10月5日(木)

子供への性的虐待の罪で73歳の神父への裁判開始

マドリッド地方裁判所は昨日、12歳の男の子への性的虐待の罪で起訴されている73歳の神父の裁判を開始した。
被害者の男の子は同神父の友人家族の子供で、1998〜2001年の3年間に渡り、被告人より個人授業を受けていた。
被告人は、現在自分が裁かれている罪は「神や人類に誓って間違いである」と主張、被害者の男の子にとって自分は祖父のような存在であるとつけ加えた。
被害者は現在20歳、被告人が自分の身体に触り始める以前は祖父のように思っていたと語り、月に2、3日、3年間に渡り性的虐待を行われたため、5ヶ月前まで精神治療を受けていたと繰り返し語っている。
検察側は被告人に3年の有罪判決と賠償金3万ユーロの支払いを要求、一方原告側も7年の有罪判決を要求している。
マドリッド大司教区は2000年にこの事実を認めたものの、事実を隠匿していた。

マドリッドの市内バスに防犯カメラ設置

マドリッド州治安部局は昨日、年末までにマドリッド交通管理局の市バス路線の中で特に問題の多い5路線を走るバスの内部にビデオカメラを設置するという警備システムを半年間試験的に行うことを決定した。
このシステムは2007年にはマドリッド交通局の全路線に拡大される予定。
今回この警備システムが設置されるのはレガスピとビジャベルデを結ぶ79番、プラサ・デ・カスティージャとエンバハドーレスを結ぶ27番、ビジャベルデ・アルトとビカルバロを結ぶ130番など。
これらの路線ではバスの内部に前方1台、後方1台の合計2台の防犯カメラを設置、このカメラによりバス内部の出来事全てが本部に送られ、監視出来る仕組みになっている。また、79番には運転席に仕切りを設置する予定。
同局の発表によるとこの夏自治体警察は、マドリッド市内のバスや地下鉄、RENFE(スペイン国鉄)に合計38人の警察官を派遣、これにより75人の逮捕者を検挙したと語っている。

スペインの犯罪件数、4.6%減少

アルフレド・ペレス・ルバルカバ内務大臣は昨日、スペインの犯罪件数は今年8ヶ月間で4.6%減少していると発表した。
同内務大臣はこの結果を大変評価しているものの、前向きな結果ではあるが今まで以上に犯罪率が低下することを望むと付け加えた。
内務省が発表した犯罪に関するデータによると、暴力や脅迫による強盗事件は10%、詐欺・窃盗は12%、乗用車を使った強盗は2%、それぞれ減少している。


10月4日(水)

サパテロ首相、英国ブレア首相と会談

ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相は昨日マドリッドにて英国のトニー・ブレア首相と会談を行い、政治的・経済的関係について話し合いを行った。両首相の会談は今回が5回目。
この会談の中でブレア首相は、テロ組織ETAとの平和プロセスにおけるスペイン政府の指導力を称賛、サパテロ首相もスペインと英国は経済的によい関係を築いていると改めて語り、将来的にバイオテクノロジーや再生可能エネルギー問題に関して合意に達するであろうと発表した。
英国はスペインにとってフランス、米国に続き第3番目の直接投資国で、昨年のその投資額は210億ユーロ、またスペインにとって英国は第2番目の投資先でその投資額は140億ユーロ。
また平和プロセスに関しブレア首相は、「時折困難ではあるが、平和獲得に向け努力する価値は常にある」と語り、スペイン政府の指導力を称賛した。
報道陣を前にサパテロ首相は、バスク州の平和プロセスに対するブレア首相の支援に感謝の意を表し、これまで行った同首相との全会談で北アイルランドの平和プロセスでの同首相の経験は大変有益であり、平和プロセスは継続すると断言した。
ブレア首相のスペイン訪問は本日午前に行われるサパテロ首相やスペイン、英国両国の実業家との円卓会議で終了する予定。

9月の失業者数、1万7511人減少

9月の失業者数は8月と比べ1万7511人、0.8%減少し、196万6166人であることがINEM(職業安定所)のデータでわかった。
2005年9月に5824人減少して以来、減少数はこれで約4倍、今年に入り1月(3.26%)と8月(1.47%)を除きこれで7ヶ月目、最近12ヶ月間で4万7120人、2.3%減少した。
失業者の減少は逆に雇用契約数の増加にもつながり、9月の契約数は史上最高の167万4735件と昨年9月と比べ3.5%増加、そのうち20万688件が正社員契約で、この数字も史上最高となり、ここ3ヶ月連続して最高記録を塗り替えている。
正社員契約は全体の12%を占め、昨年同月より44.49%増加、今年初めの数字も昨年同時期より28.6%増加している。
今年5月に政府と労働組合は臨時雇用契約をなくすことを主要目的とした労働法改正に同意、その後正社員契約は増加し始めている。 年末までに臨時雇用から正社員雇用への転換がより推進される予定。

フラメンコ歌手 Capullo de Jerez 容疑者釈放へ

殺人未遂の容疑で逮捕されていたヘレス出身のフラメンコ歌手、Capullo de Jerezことマヌエル・フローレス容疑者が昨日釈放された。
同容疑者は先週土曜日ヘレス市内で男性と口論となり、その数時間後、親戚に連れられて散歩していたその男性の生後20ヶ月の子供に近づきガソリンをかけライターで火をつけようとしたが未遂に終わった。
その後同容疑者は巡回中のパトカーでヘレス市内の警察暑に連行、子供に怪我はなかった。
昨日ヘレス市の裁判所で証言が行われ、フローレス容疑者を訴えていた子供の祖母はこれまでの証言を撤回し、同容疑者は自分の孫を傷つけるつもりはなかったと証言したため、裁判長は同容疑者を釈放した。
同容疑者はこの6日、現在セビージャで開催中の「Bienal de Flamewnco de Sevilla」に出演する予定となっていた。


10月3日(火)

子供1人にかかる費用、最低でも9万8000ユーロ

スペインではおむつ、洋服、学費など、生まれてから18歳まで子供1人にかかる費用は9万8000ユーロから31万ユーロであることがスペイン消費者・専業主婦連合の調査でわかった。
この数字は2000年には7万8000ユーロから18万6000ユーロであったことから、最低費用はこの6年間で2万ユーロ上昇したことになる。
スペイン消費者・専業主婦連合側の話によると、生後1年が最も出費が多い時期で、これは新生児用品一式や食べ物、衛生用製品を揃える必要があるため。
教育費用は最も出費の差が出る分野で、私立学校は公立学校の3倍の費用がかかり、年間8200ユーロまで到達することもある。
衣料や靴類などは年間1600ユーロ程度で、その他パソコン関連費用が200〜2100ユーロ、友達の誕生日お祝い費用100ユーロ(20人分)を始め、自分の誕生日、修学旅行費用など、お祝い事がその他の費用をしめている。
子供にかかる費用が急激に増加している一方、給与上昇率はこの6年間で13〜15%に過ぎず、親は子供にかかる費用を捻出するために努力が強いられている。

フアナ・チャオス受刑囚、専門医療センターへ移送

中央管区裁判所は昨日、ETA受刑囚のホセ・イグナシオ・デ・フアナ・チャオス受刑囚の容態が深刻であることから、同受刑囚をカディス県アルヘシラス地域病院から専門医療センターに移送することを許可した。
これは、同受刑囚の容態が命に関わるほど悪化しているとの最新の医学報告を受け、検察側が同受刑囚の移送を緊急に要請していたことで決定したもの。
同受刑囚は8月7日以来ハンガーストライキを行っていたが、9月7日以降不調を訴え何度か病院に収容されていた。
一方フランス警察は昨日、スペイン国境までわずか数キロのところにあるフランス・バスク側で石の下に隠してあった武器や175キロの爆弾材料を発見した。これは3月のETAの停戦宣言より以前に隠されたものと推測されている。

若者の麻薬使用急増

麻薬を使用する若者の数は飛躍的に増加しており、14〜18歳の若者のうち2万9000人が毎日マリワナを吸い、6000人近くが毎日コカインを使用していることがわかった。
これはエレナ・サルガド厚生大臣がドラッグ反対新キャンペーンの場で発表した「学校世論調査2006」の結果の一部。
14〜18歳の若者のマリワナ使用は1995年から2003年の間で50%増加、コカイン使用に関しては1995年から2003年の間で1.8%から7.2%と約4倍にまで増加した。
この数字を人口に置き換えると83万人がマリワナを、16万4000人がコカインを、この世論調査実施前の12ヶ月間で使用した計算になる。


10月2日(月)

セビージャでAVT主催のデモ開催

昨日セビージャで、AVT(テロ被害者協会)主催によるバスク州の平和プロセスに反対するデモが開催され、4万人近くが参加した。
このデモは「我々は(マドリッド電車爆破テロの)真実が知りたい」をスローガンとし、参加者はセビージャ市内をねり歩いた。
デモの終わりにフランシスコ・ホセ・アルカラスAVT会長は声明文を読み上げ、その中で市民に対し、政府がテロ組織ETAと交渉を行うことに反対し、市民の反乱を開始すると述べた。
また今回のデモでは、先週決定した10月25日にヨーロッパ議会にて行われる平和プロセスに関する話し合いにも反対の意志を表明している。
アルカラス会長はこの話し合いの開催は恥じるべきことと評価しており、これはスペイン政府がETAに政治的代償を支払った証拠であると説明、ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相を「惨めで臆病者」と表現、「裏切り者」と非難している。
一方昨日のデモにはPP(国民党)の指導部の数人も駆けつけ、その中の1人であるアンヘル・アセベス総書記は、サパテロ首相はETAやテロリストへの譲歩政策において毎回孤立していると語っている。

マジョルカ島で異性間暴力の新たな犠牲者

マジョルカ島パルマ・デ・マジョルカで昨日、モロッコ国籍の29歳の女性が夫にナイフで刺され死亡するという事件が発生した。
その後夫は3人の子供のうち1人を連れて逃亡したが、今だにその行方はわかっていない。
夫には妻への接近禁止命令が出ていた。
緊急センター112番とパルマ・デ・マジョルカ地元警察情報筋によると、事件が起きたのは昨日午後3時のことで、亡くなった女性とその夫は路上で3人の子供の目の前で口論となり、夫はいきなりナイフを取り出し、8個所にわたり妻を刺し、刺された妻はその場に倒れた。
その後夫は子供の1人を連れて車で逃亡した。
地元警察と国家警察は男性の行方を探すため特別捜査網をしいたが、その行方は未だに不明。
殺害された女性は事件が起こる直前、夫に悩まされていると緊急センター112番に通報していた。
女性はソン・デゥレタ・デ・パルマ病院に収容されたが、治療の甲斐もなく死亡した。

女性参政権75周年記念式典開催

昨日マドリッドのコンプルテンセ大学で、女性の参政権獲得75周年を記念する式典が行われた。
この式典ではこの運動の歴史上の扇動者であるクララ・カンポアモール女史に敬意を表した。
式典の会場となった同大学内の講堂では、カルメン・パリス、コンチャ・ブイカ、クリスティナ・デル・バジェなどのアーチストのコンサートが行われた。

週末のスポーツの結果

F−1:昨日中国の上海インターナショナル・サーキットで行われた中国GPで、ドイツのミハエル・シューマッハ(フェラーリ)選手が優勝、スペインのフェルナンド・アロンソ選手(ルノー)は2位。合計ポイントでシューマッハ選手とアロンソ選手は共に116ポイントで並んでいる。




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