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3月30日(金)

ETAのドノスティ部隊、爆破事件を計画

一昨日の水曜日に8人の逮捕者を出したテロ組織ETAの新特殊部隊であるドノスティ部隊が新しい爆破事件を計画していたことがわかった。
これはこの部隊の指導的立場であったホセ・アンヘル・ラリン容疑者は爆発材料を蓄えていたことが判明したため。
一方フランス警察は昨日、ETAのメンバーと思われる別の2人を逮捕したが、ドノスティ部隊と関係があるかどうか今のところ不明である。
この2人はスペインで長年にわたる懲役を終えたあと、ETAの活動に復帰したと思われる。

マドリッド−サンタンデール間で貨物列車脱線

昨夜マドリッドとサンタンデールを結ぶ鉄道トンネル内で、可燃性のエタノールを積んだ貨物列車が脱線事故を起こし、20時30分以降不通となっている。復旧は本日12時の予定。
カンタブリア州政府の話によるとこの貨物列車は9両編成で、脱線したのはモンタブリス付近にある17番トンネル。
未だに事故の原因は不明であるが、列車の機関車がトンネルから出た際に脱線、このため線路が損傷を受けたため、車両を線路上に戻すことが不可能となったと思われる。
事故発生後消防隊や技術者が駆けつけ、エタノール漏れを防ぐ作業を行った。
今回の事件で怪我人は出ていない。

ぬいぐるみ・人形の偽造品1万2000個を押収

マドリッド州アルコルコンの司法警察は昨日、シンプソンズなど、20th Century Fox社のキャラクターの偽のぬいぐるみや人形約1万2000個を押収した。
これらの偽造品が発見されたのは、ベントロ・エル・カノ工業団地内にある2つの倉庫。
偽のキャラクター製品の捜査は有名ブランドの洋服や香水類の偽造品の捜査と比べてめずらしいが、捜査が開始したのは、20th Century Fox社の1人の通報によるもの。
今回の捜査で倉庫の所有者である企業の責任者が工業所有権侵害の罪で逮捕された。


3月29日(木)

スペイン市民警察、ETAの特別部隊の解明に成功、8人を逮捕

スペイン市民警察は昨日、ギプスコア県、アラバ県、ナバーラ州にて、テロ組織ETAの新部隊、ドノスティ部隊の解明に成功した。
昨日の逮捕者は男性6人、女性2人の合計8人で、その中にはリーダー的役割をしていたと思われるホセバ・レリン・サンチェス容疑者(36歳)も含まれている。
レリン・サンチェス容疑者はパンプローナ出身で、kale borroka(公共器物破損や銀行、警官の家への火炎ビン投げつけなどの総称)の前科が多数あり、2005年から逃亡していた。同容疑者は昨日の逮捕時にはピストルを所持していた。
昨日アンドアインでの家宅捜索では30キロの爆発材料などが発見されている。

DGT、セマナ・サンタ特別交通安全キャンペーンを実施

来週のセマナ・サンタ(聖週間/イースター)の休暇期間中は1550万人が車で国内を移動すると見込まれているが、このためDGT(交通総合局)は特別機器を設置し、明日の正午から4月9日まで特別交通安全キャンペーンを実施する。
同期間中の交通事故死亡者はこの2年間で増加しつづけているため、DGTは死亡者をを減らすことを目的としている。
ちなみに昨年の同時期には110人が命を落とした。
キャンペーン中は8000人の警察官が317個所に設置されたスピード制御ポイントで警戒を行う予定。

エストゥレマドゥーラ州、州知事の年金規定改正手続き中

エストゥレマドゥーラ州政府は、フアン・カルロス・ロドリゲス・イバーラ現州知事が任期を終え退職する際に受け取る年金規定の関する法律の手続きを進めている。
今年退職予定の同州知事は現在59歳、この新しい法律により65歳まで現月収の80%を受け取る予定となっている(現在の同州知事の年収は8万2000ユーロ)。
65歳以降は終身年金として現月収の60%を受給するが、もし復職した場合、この年金は受け取らない。


3月28日(水)

ボリビア人を乗せたクルーズ船、カディス港で寄港拒否

スペイン国家警察は昨日、カディス港に寄港しようとしたクルーズ船「シンフォニア号」の入港を拒否した。
入港拒否の理由は、上船していたボリビア人86人がスペイン入国に必要な書類を所持していなかったため。
「シンフォニア号」はパナマ国籍の船でブラジルのフォルタレサを出港し、その前にはカナリアス諸島テネリフェ島に寄港しようとしたが、やはり下船許可が下りなかった。
「シンフォニア号」はその後バレンシアに向った。

DVの犠牲者また増える

昨日カステジョン県のブリアナで、ルーマニア国籍の45歳の男性が妻の喉を刃物で切り裂き、その後同じ刃物で自殺を図ろうとする事件が発生した。
殺害された妻はルーマニア国籍の36歳、今年2月にDVで夫を訴え、同月14日には妻に近づくことを禁止する裁判所命令が下されていた。
夫は13歳と17歳の子供の学校に向い、別居の際に妻の住居に物を忘れたため鍵を貸してくれるよう頼み、その後妻の住まいに向った。 近所の住人たちの話によると、10分ほど叫び声が聞こえ、その後静かになったという。
亡くなった女性の母親は昨日朝、男性が娘の住まいの周りをうろついているのを目撃したため危険を感じ、昨日朝一番にスペイン市民警察に通報したが、スペイン市民警察は直ちに現場に到着できず中庭の後ろから住居に侵入したが、女性は既に殺害された後で床に横たわっており、怪我を負った夫を発見、直ちに病院に運ばれたが重体となっている。
近所の人の話では亡くなった女性は夫の暴力に耐え切れず、ルーマニアから母親を呼んだという。
これで今年に入ってからDVの犠牲者は17人となった。

スペイン、世界経済を支配する国ベスト10

スペイン経済の成長により、スペインは世界で9番目に経済を支配する国に成長したことが、FEF(経済調査財団)が作成し昨日発表した国際経済指数でわかった。
このデータによると、スペインは日本やドイツといった伝統的な経済大国に近づいているという。
スペインは10段階評価中7.17ポイントを獲得、ランキングでは米国が8.63ポイントで第1位、続いて英国8.32、フランス8.16、ドイツ8.09、カナダ7.32、オランダ7.29、日本7.22、イタリア7.18となっている。
スペインの成長については、スペインは世界に開いている国の一つであり世界第2位の観光大国であること、PIB(国内総生産)は8位であることがその要因であることが大きいと思われる。


3月27日(火)

イバレチェ・バスク州知事、今後もバタスナとの会合を継続

違法政党バタスナと会合を持ったことで起訴されているフアン・ホセ・イバレチェ・バスク州知事が、昨日バスク州地方裁判所に出頭した。
その際、同知事を応援する目的で集まったと思われるPNV(バスク国民党)の支持者の1人が、裁判の原告であるForo de Ermuaの指導者、アントニオ・アギーレ氏に暴力を働くという事件が発生した。
アギーレ氏は下半身を蹴られ、救急車にて手当てを受けた。
また、同じく起訴されている違法政党バタスナのアルナルド・オテギ代表、ルフィ・エチェベリア氏も支持者に囲まれ裁判所に出頭したが、Foro de Ermuaや他の団体の叱責を受けていた。
昨日の法廷でイバレチェ州知事は、バタスナと会合を持った事を再度認め、自分がバスク社会に約束したとおり、平和へ向け前進するのに必要でならば、またバタスナ党と会合を持つと答えた。
一方オテギ代表とエチェベリア氏は質問へ答えることを拒否、公式供述を行うに留まった。

Endesa社の買収劇を巡り、E.ON社、提示金額をつり上げ

スペインの電力会社Endesa社をめぐる買収劇は昨日、新しい段階へ突入した。
先週、イタリアの電力会社Enel社とスペインの建設会社Acciona社が1株当たり41ユーロ以上の金額を提示したが、これに対し昨日午前、ドイツのE.ON社はこれまでの提示金額38.75ユーロから40ユーロへ値上げした。
ちなみに2005年にスペインのGas Natural社が買収劇を開始した際の提示金額は21.3ユーロだった。
Enel社とAcciona社の提示金額はこれをまだ上回っているものの、Endesa社の経営陣は株主に対し、E.ON社の提案を支持するよう奨励している。

実地訓練中の警察官、死亡

今年1月3日よりマドリッド市内カラバンチェル地区でスペイン国家警察の実地訓練中であったセサル・カスケイロ・アバッドさん(29歳)は昨日早朝、乗用車の追跡中に乗っていた車が事故を起こし死亡した。
同乗していた3人の警察官も怪我を負った。
事故が起こったのは昨日早朝3時30分頃、場所は国道A−42、警察の車が2人の男性が乗っている不審な車を追跡していた時のこと。
不審車はカラバンチェル地区に入ったとき警察の尾行に気づき、警察車はメガフォンにて停止するよう呼びかけたが、不審車はこれを無視してスピードを上げ、逃走しようとした。
その後2台の車は同地区内でカーチェイスとなったが、不審車が急に向きを変えたため警察の車はコントロールを失い、フェンスにぶつかった。
UFP(蛍雪労働組合連合)は、事故に遭った警察車のエア・バッグが機能しなかったとして、昨日告訴を開始した。


3月26日(月)

週末、DV事件、相次ぎ発生

この週末、DV(家庭内暴力)の事件が相次いで発生した。
スペイン市民警察は先週土曜日夜にムルシア州エル・エスパラガル郡の荒地で遺体で発見された女性の夫の行方を、昨日も依然として探している。
遺体で発見されたのはモロッコ国籍の30歳の女性で、遺体には何箇所にわたり殴られた跡があった。
この女性と夫の間には子供が1人おり、夫婦の関係は大変悪かったと近所の人たちは語っている。
一方土曜日、アリカンテでは23歳の女性が元恋人の手により火をつけられるという事件が発生、この女性は現在も30%の火傷により重体となっているが、手当てに当たっている医師の話では命に別状はないという。
元恋人はこの女性を車に監禁し火をつけたが、その後警察に逮捕された。
また金曜日にはビルバオで76歳の男性が74歳の妻を口論の末殴って死亡させるという事件が発生、この男性は逮捕されたが、妻を殺害したあと、刃物で自殺を図ろうとしたと思われる。

違法政党バタスナ、269市町村で立候補予定

違法政党バタスナは今年5月27日に開催される地方自治選挙に出馬する意向であり、既にバスク州、ナバーラ州の両州の269市町村で立候補者を立てることが決定していることがヨーロッパ・プレスの発表でわかった。
これは4年前の2003年の選挙時を14個所上回っている。
日刊紙「GARA」紙によると、バタスナ党は6月10日のフランスの選挙への出馬も考えているという。
同党のアルナルド・オテギ代表はロイター通信社とのインタビューで、選挙への出馬を表明と平和プロセスの復活を語っている。
5月の選挙では同党は政治演説を和らげる予定。

イバレチェ・バスク州知事、裁判所に出頭

フアン・ホセ・イバレチェ・バスク州知事は本日、1月31日に引き続き再度バスク州高等裁判所に出頭し証言を行う予定となっている。 これは同知事が昨年4月、違法政党バタスナと会合を持ったことに対し、Foro Ermuaが起こした訴訟。
同知事はバタスナ党と会合を持ったことについては、平和プロセスに関し、「全員と話し合いをする必要があったため」と語っている。
同知事は本日正午地方裁判所に到着するが、1月31日に出頭した際は、バスク州政府(PNV(バスク国民党)、EA(バスクの穏健派政党)、EB(バスク左翼党))の多くの人たちがイバレチェ知事を支援するため集まったが、本日も同様になると思われる。

週末のスポーツの結果

オートバイ:スペインのヘレス・デ・ラ・フロンテーラで開催されたスペインGPの250cc部門でスペインのロレンソ選手が優勝、同じく250cc部門ではバウティスタ選手、MotoGP部門ではペドロサ選手が2位に入った。


3月23日(金)

本日開催予定のForo Ermua主宰デモ中止

マドリッドの政府部門は昨日、本日予定されていたForo Ermua、Basta Ya、Covite(テロ被害者グループ)主宰のデモの開催申請を却下した。
このデモでは内務省の建物の前でスペイン国内の治安レベルの悪化を訴える予定となっていた。
昨晩はForo Ermuaによる抗議行動が行われ、何百人もの人々がマドリッド市内のカステジャーナ大通りを練り歩き、国家検察庁本部の前で、今週水曜日に検察が違法政党バタスナのアルナルド・オテギ代表への求刑を取り下げたことに対し抗議をするとともに、Foro Ermuaは声明文を発表し、金曜日のデモの開催を許可するよう要求した。

イタリアのEnel社、Endesa社の買収に意欲

スペインの電力会社Endesa社の株式公開買付をめぐる騒動はまだ続いている。
イタリアの電力会社Enel社は、ドイツの電力会社E.ON社がEndesa社の買収に失敗した場合、スペインの建設会社Acciona社と共にEndesa社の買収に乗り込む予定であると発表した。
同社情報筋によると、Enel社とAcciona社の両社は1株あたり約42ユーロの金額を提示する予定で、この金額はE.ON社が最近提示した38.75ユーロを上回る。
CNMV(証券マーケット委員会)は昨日、Enel社とAcciona社がEndesa社を買収するという情報が明らかになるまで同社の相場を中止した。
Enel社はEndesa社の株の10%、Acciona社は21.03%を所有しており、同社の主要株主の2社。

在コンゴ共和国スペイン大使館襲撃

コンゴ民主共和国の首都キンシャサにあるスペイン大使館が榴弾砲にて襲撃され、建物内部にいた大使館員全員が避難するという事件が発生した。
外務省の発表では、ミゲル・フェルナンデス・パラシオス在コンゴ民主共和国スペイン大使とその他の大使館員は全員無事であることが確認されており、現在はUN(国際連合)の建物に移され、危険からは免れているという。
また宣教師を含むキンシャサ在住のスペイン人数百人も全員無事。
昨年12月6日にジョセフ・カビラ氏が政権を握ってから首都キンシャサにおけるコンゴ軍兵士とジャン・ピエール・ベンバ前大統領の警護との間での紛争は激しくなっていた。


3月22日(木)

移民の給与、スペイン人の給与のわずか60%

マドリッド州に住む移民の同州への溶け込みは全体的に良く、移民全体の82%が仕事に就き、85%が同僚と上手くやっていることがフランコ・デ・ビトリア社会基盤大学の「マドリッド州における移民の社会統合調査U」でわかった。
しかしこの調査結果によると、移民の平均給与はスペイン人のわずか60%であることがわかった。
移民の月額平均給与は手取900ユーロ、一方スペイン人の平均月額給与は手取1500ユーロ(額面1900ユーロ)、また、特にブルガリア人、ルーマニア人、モロッコ人、ボリビア人など、移民の10人中2人は社会保険に加入しておらず、6.7%が現在手続き中であるという。
この給与格差について、この調査の責任者の1人で心理学者のマリア・ドゥモント女史は、移民が就く仕事はスペイン人がやりたがらない仕事の分野であること、移民の大部分が平均33歳と若いためスペイン人より仕事の履歴が短いことが関係していると語っている。
移民の49%は現在の給与に満足しており、36%が見合った給与額がわからず、26%が自分の給与はスペイン人と同じであると思っている。
給与格差は移民間でも見られ、男性の平均月額給与が1028ユーロであるのに比べ、女性は811ユーロ、男性は建築関係の仕事が多く、女性は飲食関係、家政婦などが多い。

検察、オテギ代表に対する告訴を取り下げ

検察は昨日、違法政党バタスナのアルナルド・オテギ代表への告訴を取り下げた。
同代表はETAメンバーで2001年7月に爆弾が自爆したため死亡したオライア・カストレサナの葬儀でテロの高揚を行った罪で起訴されており、検察側はこれに対し15ヶ月の有罪判決を要求していた。
昨日オテギ代表は10時30分に中央管区裁判所に出向く予定であったが、大雪という悪天候でブルゴス県の国道が遮断されたことを理由に出頭しなかった。
裁判所側はこれを言い訳とし、直ちに出頭するよう命令を発令、スペイン市民警察は16時45分、ギプスコア県にあるオテギ代表の自宅に出向き同代表を逮捕、ビルバオ空港から警察機を利用してマドリッドに到着、19時45分に中央管区裁判所に到着した。
裁判はわずか30分、オテギ代表は起訴理由である、オライア・カストレサナの葬儀でのテロの高揚を否定、民主主義の条件における民族自決の権利を要求するに留まった。その後検察側は告訴を取り下げ、同代表は釈放された。
釈放されたものの、オテギ代表に対する裁判ははこれ以外に4つ残っている。

メリージャで電話不通

今週月曜日よりメリージャ自治市で固定電話、携帯電話、インターネットなどが不通となったが、昨日携帯電話サービスの90%、固定電話サービスの70%が復旧した。
しかし未だにインターネットは同市全域で不通のままとなっている。
メリージャ自治市政府は今回の故障の原因となった海底光ケーブルの修復のためフランスから船が数日中に到着する予定であると発表した。
また、産業・観光・商業省は光ケーブルを取り付けたテレフォニカ社に対する訴訟を開始、影響を受けたユーザーに詳しい情報を提供し、非常事態対策を始動するよう要請した。


3月21日(水)

ノルウェー在住のスペイン人医師、遺体で発見

ノルウェー警察は昨日、オスロ郊外の森林でノルウェー在住のスペイン人医師、ホアキン・レアル・ベルムデスさん(49歳)の遺体を発見したと発表した。
ホアキンさんはセビージャ出身でオスロ市内の X線の病院に勤務していたが、今年1月より行方不明となっていた。
ホアキンさんの遺体は先週土曜日、オスロ市内北部の森林で数人のハイカーにより発見された。
発見当時遺体はプラスチックで包まれ、雪の中に半分埋められた状態で、翌日日曜日にはDNA検査が行われた。
遺体の状態は良いが、暴力の痕跡が見られると警察は語っている。
ホアキンさんは1月14日夜に行きつけのゲイの集まる店で姿を見かけられたのを最後に行方がわからなくなっていた。
事件当時、友人のノルウェー人男性(37歳)がホアキンさんの車を運転していたところをオスロ市南部で逮捕されたが、 車にはホアキンさんのDNAが見つかっていることから、警察はこの男性がホアキンさんを自宅で殺害し、遺体を車に積んだと考えている。
ホアキンさんの遺体は来週故郷であるセビージャへ戻る予定。

マドリッド、裕福な都市ランキングで23位

プライスウォーターズハウス・クーパースの調査によると、マドリッドは世界でも裕福な都市の23位にランキングされていることがでわかった。
他にバルセロナが31位にランキングしている。
このランキングは151都市のGDP(国内総生産)を元に作られており、東京、ニューヨーク、ロサンゼルスが上位3位、次にシカゴ、パリ、ロンドン、大阪、メキシコシティ、フィラデルフィア、ワシントンが続いている。
2005年のマドリッドの人口は560万人、GDPは1414億5600万ユーロで、毎年の平均成長率は3.2%が見込まれており、2020年の予想GDPは2557億2100万ユーロとなるが、上海、ボンベイ、モスクワを下回り、順位は2位下がる見込み。 バルセロナのGDPは2020年には1926億1200万ユーロとなり、その成長率は2.4%、カイロ、シンガポール、サンディエゴ、カルカッタを上回り順位は42位となる見込み。
ニューヨークのGDPはスペインやカナダの国全体のGDPを上回る計算となる。
プライスウォーターズハウス・クーパースは2020年にはローマ、ミラノ、ウィーン、ベルリンなど、ヨーロッパ主要都市のランキングは下がり、ナポリ、ヘルシンキ、チューリッヒ、アムステルダム、コペンハーゲン、ブダペストなどは100位から転落すると予想している。

大雪のためトラック多数が立ち往生

昨日、大雪のため1000台以上の車がブルゴス県内で立ち往生する事態となった。
このため政府は同県内道路のトラックの通行禁止を継続する予定。
INM(国立気象協会) は、本日水曜日はイベリア半島北部で雪となり、広範囲に渡り強風が吹き荒れると予報している。
また雪のためブルゴス、カンタブリア、レオン、リオハ、ラ・パルマなどの山間部30ヶ所の入り口が閉鎖されている。
ブルゴス県以外にもバスク州内の国道AP−68とN−1でも車の通行の問題が発生しており、ビトリアからナバーラ州へ向う車はチェーンの装着が義務づけられている。


3月20日(火)

TEDEX、マドリッド列車爆破テロの公判で証言

2004年3月に発生したマドリッド列車爆破テロ事件の公判が引き続き行われているが、昨日はTEDAX(爆発物処理班)の捜査官が証人台にたち、事件時に未爆発だった爆弾3つのうち爆発装置が解除された1つは単純ではあるが巧妙に作られたものであり、中近東系のテロ組織が製造する爆弾に似ており、テロ組織ETAが普段使用するタイプの爆弾とは違うタイプであることを明らかにした。
この爆弾はバジェカス・リュックサックと呼ばれるもので、マドリッド市内のバジェカス地区の警察にて解除され、原形のまま保存されている唯一の爆弾であるため、この捜査官の証言は大変重要となる。
同捜査官の話では携帯電話と爆弾物をつないでいたケーブルにテープがちゃんと張られておらず、絶縁テープは粗雑なものであったと語っている。

スペインに寒波到来

今年の冬はヨーロッパでは125年ぶりの暖冬となったが、北極地方からの寒気団が昨日からイベリア半島を襲い、寒波が押し寄せた。
この寒波は明日水曜日まで続く予報となっており、アストゥリアス、カンタブリア、パイスバスコ、ナバーラ、カスティージャ・レオンの各自治州には本日も引き続き、低温、強風、降雪の各警報が出されている。
この寒気団のピークは本日と明日の2日間で、木曜日には寒さは和らぎはじめるとINM(国立気象協会)は見ており、上記の5自治州では風速100km/hの強風が吹き荒れ、標高300m以上では積雪が予想されている。
またリオハ、アラゴン、カタルーニャ、バレアレス諸島、マドリッド、カスティージャ・ラ・マンチャの各自治州でも風速90km/hが予想され、気温もスペイン全体で下がる模様。
昨日はナバーラ、カスティージャ・レオンの各自治州では積雪により国道のいくつかが封鎖され、テネリフェでは大雨により道路の一部分が切断され乗用車12台が救出されるという一幕があった。

ロケタス事件の公判始まる

2005年7月にアルメリア県ロケタス・デ・マルの警察署にて、フアン・マルティネス・ガルデアノさんが警察官の暴力により亡くなったとされるロケタス事件の公判が昨日、アルメリア地方裁判所で開始した。
検察側はホセ・マヌエル・リバス・ルイス警部補に傷害、過失致死の罪により10年の懲役を要求、他7人の被告に対しては同様の罪で8年の懲役を要求、もう1人に対しては事件への関与はないとして執行猶予を要求している。


3月19日(月)

ロケタス事件の初公判本日開始

アルメリアの中央管区裁判所は本日、「ロケタス事件」で起訴されているスペイン市民警察の警察官9人に対する初公判を開始する。
「ロケタス」事件は2005年7月、アルメリア県ロケタ・デル・マルのスペイン市民警察の警察署にて農業を営むホセ・マルティネス・ガルデアノさん(39歳)が、複数の警察官の暴力により死亡したとされる事件。
検察側はマルティネスさんの死亡原因は警察官の暴力によるものと主張しているが、検視解剖の結果マルティネスさんは事件の数時間前にコカインを使用しており、これが死亡原因であることが明らかになっている。
検察側は警察署責任者のリバス被告に対し10年の有罪判決を要求している。
判事は撮影された監視カメラの映像を証拠として認めており、マルティネスさんは2度にわたり警察官に対して抵抗しているのが映像で確認されている。

100歳以上のお年寄りの数、約1万人

100歳以上のお年寄りの数は約1万人であることがINE(国家統計局)の情報でわかった。
お年寄りの中には80歳近くである自分の子供より健康な人も多いという。
スペインの65歳以上の人口は748万4392人、女性の平均寿命は83.8歳とヨーロッパ中でも一番長く、男性は77.2歳と年々長くなっており、将来的には世界でも有数の長寿国になることが予想される。
しかし他人の介護を必要とせずに健康を維持するには運動、食生活、活動的であることなど、さまざまな要素が不可欠となっている。

マドリッド州、2型糖尿病患者増加

偏った食生活や椅子に座ったままの生活により、マドリッド州では2型糖尿病にかかる人がこの数年間で増加していることがわかった。
糖尿病と診断された患者の数は2000年、18〜64歳の成人中13万5000人であったが、2005年12月には16万5000人と22%増加したことがマドリッド州保健局の情報で明らかになっている。
実際に糖尿病にかかっていることに気付いていない人もいるため、実際の糖尿病患者の数はこの数字に20万人をプラスする必要があると同局は語っている。
また10〜15年前までは子供が2型糖尿病にかかるケースはなかったが、最近ではこのケースも見られるようになっていると言う。
1型糖尿病と違い2型糖尿病は時間をかけ適切な治療を行えば治癒が可能であるが、糖尿病の予防には適度な運動、正しい食生活、体重がオーバーしないようにすることが大事であると医者は語っている。

週末のスポーツの結果

F−1:昨日メルボルンのアルバート・パーク・サーキットで行われたオーストラリアGPでスペインのフェルナンド・アロンソ選手(マクラーレン・メルセデス)が2位に入賞した。優勝はフィンランドのライッコネン選手(フェラーリ)。


3月16日(金)

エア・コメット社、エア・マドリッド社からの引継ぎ路線を本日再開

エア・コメット社はチリ民間航空統括の技術的権限を獲得し、以前エア・マドリッド社の運航路線を譲り受け、本日マドリッド−サンティアゴ・デ・チレ間のフライトを再開する。
昨年12月のエア・マドリッド社の営業権剥奪後は、マドリッド−サンティアゴ・デ・チレ間はチリのLANチリ航空とスペインのイベリア航空の2社だけが運航していた。
勧業省と合意に達したことで、今回エア・コメット航空は同路線を再開する運びとなった。
本日のフライトの乗客率は80%、同社は今年の同路線の乗客数は3万人を見込んでおり、水、金、日の週3フライトを予定している。

デ・フアナ受刑囚、過去の政権で合計12年減刑

PSOE(社労党)とPP(国民党)は、サパテロ政権がETAメンバーのホセ・イグナシオ・デ・フアナ・チャオス受刑囚の刑を軽くしたことに関して対立を続けているが、1987年から2004年までの間、デ・フアナ受刑囚の求刑は合計で4800日減刑、これは約12年間の減刑に相当することが刑務所施設の報告書でわかった。
減刑日数の内訳は以前のフェリペ・ゴンサレス政権(PSOE)時代が4180日(そのうち3500日は品行方正によるもの)で、アスナル政権(PP)時代が620日。
一方サパテロ政権は同受刑囚に対して減刑は行っておらず、逆に2004年にはPP政権が減刑したうち175日間を無効とした。
サパテロ首相は昨日ラジオ局Onda Ceroのインタビューで再度同受刑囚に対して語り、今回の同受刑囚の刑を軽くしたことはETAの脅迫に屈服しているわけではなく、そのため近日中にETAが新しい声明文を発表することはないであろうと語った。

ジェレミー君、依然として行方不明

グランカナリア島で先週土曜日から行方不明になっているジェレミー・バルガス君の捜索は依然続けられているが、カナリアス州政府は、現在捜査はジェレミー君の家族や友達、学校の教師、近所に住む人たちまで拡大していることを発表した。
同政府は、ジェレミー君が無事に発見・保護されるという希望を持っていると語っている。
現在捜査はスペイン市民警察、国家警察、スペイン本土から到着した特別部隊により行われており、警察以外にも約100人のスペイン軍兵士も参加し、ジェレミー君が行方不明となった土地周辺全域を徹底的に捜査、警察犬やヘリコプターも出動し、陸、空から捜査が続けられている。


3月15日(木)

マドリッドの地下鉄で妨害行為があることを警察が確認

マドリッド警察は昨日、マドリッド市内の地下鉄で妨害行為が発生していると発表した。
警察の発表によると、2月12日から26日までに発生した地下鉄故障22件のうち13件が妨害行為であったという。
妨害行為を働いているのは、地下鉄施設内を自由に動け、技術的知識のある人間であり、地下鉄で働いてる人間の可能性もあると警察は見ている。
例えば先月2月20日、1番線トリブナル駅に爆弾を仕掛けたとの通報があり、爆発装置の解除班が出動、作業を問題なく行うため、乗客を避難させるという一幕があったが、結局これは爆発装置ではなく、ヒューズに見せかけた黒いケーブルから出ていた発砲体でふさがれた空パイプ2本であったことがわかった。

離婚件数急増

離婚手続きが法的に迅速化されて以来、離婚件数が42.91%増加したことがINE(国家統計局)の別居・離婚・結婚無効に関する最新の情報でわかった。
この調査結果によると、まず結婚後3〜7年で最初の危機、つまり結婚5周年を迎える前に離婚の危機が訪れるという。
事実2005年、離婚したカップルの5組中1組(20.19%)が結婚後5年以内であった。
逆に一度危機を乗り越えたカップルは20年間にわたり安定した関係を築くという。
また、2005年に離婚手続きが迅速化されて以来、7万2848件の離婚手続きが行われたが、この数字は前年の数字を42.91%上回る一方、逆に別居や結婚無効の数は減少した。
このうち大部分(男性の85.9%、女性の86.05%)の人たちが初めての離婚である一方、今回が初めての離婚でない人も全体の8%(5986人)以上となっている。
離婚者の半数近く(48.97%)が未成年の子供がおり、子供が1人いる人は31.84%、2人いる人は15.09%、3人以上いる人も2.04%いる。

安楽死希望のインマクラダさん、昨日死亡

10年以上にわたり進行性筋ジストロフィ症に苦しみ、以前から安楽死を希望していたインマクラダ・エチェベリアさん(51歳)が、昨日、グラナダ市内のサン・フアン・デ・ディオス病院にて生命維持呼吸装置が外され、21時頃亡くなった。
インマクラダさんは昨日午前、10年に渡り入院していたサン・ラファエル病院からサン・フアン・デ・ディオス病院に移され、立ち会った同病院の医療チームはインマクラダさんが苦しまないようできるだけの措置を施したという。


3月14日(水)

カタルーニャ州、ヨーロッパ・スポーツ・オープン・オリンピック開催に意欲

ジョセップ・ルイス・カロ−ロビラ・カタルーニャ州政府副知事は昨日、IOC(国際オリンピック委員会)に出席し、その場でベルギーのジャック・ロッジ委員長に対し、カタルーニャ州政府がヨーロッパ・スポーツ・オープン・オリンピックの開催意思があることを発表した。
このヨーロッパ・スポーツ・オープンは、カタルーニャ州、バスク州、スコットランド、カナダのケベック州など、国家単位とは無関係に開催される最高レベルの国際大会となる。
カタルーニャ州の目的は2010年にバルセロナにて第1回大会を開催することで、IOCはこれに関して特に障害はない模様。

アロンソ防衛大臣、国家情報局に対し、メッセージビデオの調査を要請

ホセ・アントニオ・アロンソ防衛大臣は昨日、CNI(国家情報局)に対し、テロ組織アル・カエダがインターネットで発表したビデオ・メッセージに関する調査を行うよう要請した。
このビデオ・メッセージではアフガニスタンに駐留するスペイン、ドイツ、オーストリア軍の存在を脅迫しており、同大臣は「国際テロに対して常に厳戒な警備を行う必要がある」と語っている。
そのため平和に向けて戦っている国々に対してこのような脅迫が行われていることを確認するようCNIに要請した。
同大臣はスペイン軍は国際連合のISAF(国際治安支援部隊)の指令を受けてアフガニスタンにおいて活動を行っており、その目的は治安の確立と国の再建であり、このような脅迫がある限り平和は訪れないと主張した。

セビージャのフアンデ・ラモス監督に瓶を投げつけた男性確認

2月28日に行われたサッカー国王杯のベティス−セビージャ戦で、セビージャのフアンデ・ラモス監督が観客席から投げつけられた瓶があたり、数秒間に渡り意識を失い、試合が中断されるという事件があったが、スペイン国家警察は昨日、その犯人と思われる男性を確認した。
この男性はアンヘル・CH・R(30歳)、既婚、果物屋勤務、セビージャのアマチュア・サッカーチームではゴールキ−パーをつとめており、ベティスの大ファンであるという。
一方サッカー連盟は昨日、事件当日は試合が途中で中断されたため、残りの30分を今月20日20時にプレーすることを決定した。
セビージャ・チームは試合開催時間を同日の正午12時に申請していたが、サッカー連盟はこれを認めなかった。


3月13日(火)

アルカエダ、インターネットでスペインを脅迫

テロ組織アルカエダは昨日、インターネットを通じてメッセージビデオを発表、その中でイスラム諸国は一つの国家であり、スペイン軍がアフガニスタン駐留していることは再度スペインを危険にさらすことになると脅迫した。
メッセージビデオには覆面の男性1人が登場しこの声明文を読み上げ、現スペイン政府はイラクからスペイン軍を撤退すると言って国民を騙し、アフガニスタンに600人のスペイン兵を派遣したと説明している。
このメッセージビデオは「カリファトの声」と呼ばれるインターネット・チャンネルで発表されたもので、このチャンネルは2005年9月に同テロ組織により作られたもの。
スペインの他にもドイツ、オーストリアも軍を撤退しない場合は両国を攻撃するとして脅迫している。

地下鉄8番線、バラハス空港ターミナル4まで延長

マドリッド・バラハス空港ターミナル4が開通して1年以上が経過した。
これまで同ターミナルへのアクセスはバスかタクシーとなっていたがこの5月初旬には地下鉄でのアクセスが可能となる。
これは昨日の同州政府の発表によるもので、同州は昨年5月に地下鉄8番線の拡張工事を開始、来たる5月27日のマドリッド州選挙前、5月1、2日のマドリッド州の祝日にあわせ工事を終了する予定となっている。
エスペランサ・アギーレ・マドリッド州知事の話によると現在工事は完成に向けて進んでおり、ターミナル4までの地下鉄料金は1.25ユーロ、地下鉄8番線の始発駅であるヌエボス・ミヌテリオス駅からの所要時間は約20分が見込まれている。

グランカナリア島で7歳の男児行方不明

グランカナリア島ベシンダリオで先週土曜日からジェレミー・バルガス君(7歳)が行方不明となっており、約400人の地元の人たちがその行方を探している。
ジェレミー君は先週土曜日にいとこ達2人と自宅近くの道路で遊んでいたが、昼ご飯になっても自宅に帰らず、その後行方がわからなくなっている。
家族はジェレミー君は非常に内気な性格であることから自分から家出をしたとは考えられないと語っている。
同島市民治安局は、ジェレミー君が行方不明になった時間以降400人の地元の人たちが行方を探し始めたため、島の外に出たことは考えられないと見ている。
行方不明から3日目の昨日はゴミのコンテナ、井戸、沼などの捜索も行われたが、依然手がかりはつかめていない。


3月12日(月)

アトーチャ駅でマドリッド列車爆破テロ3周年の式典開催

スペインのテロ事件としては史上最悪となったマドリッド列車爆破テロ事件から昨日で3周年、事故現場の一つであるアトーチャ駅で式典が行われた。
式典はアトーチャ駅の正面に建てられた犠牲者を追悼する記念碑にて行われ、スペイン国王夫妻をはじめ、フェリペ皇太子夫妻、ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相、マリア・テレサ・フェルナンデス・デ・ラ・ベガ第1副首相、サパテロ内閣の各大臣、アルベルト・ルイス・ガジャルドン・マドリッド市長、エスペランサ・アギーレ・マドリッド州知事、PP(国民党)のマリアノ・ラホイ書記長、IU(左翼連合)のガスパール・ジャマサレス代表、そして事件に遭遇した人たちや亡くなった人たちの遺族など1500人が参加した。
昨日の式典では特にスピーチは行われず3分間の黙祷が行われ、アントニオ・マルティン・アセベドさんのバイオリンによりパウ・カサルスの鳥の歌が演奏された。

オテギ代表、数週間で平和への合意に達すると語る

違法政党バタスナのアルナルド・オテギ代表は昨日、昨日発行された日刊紙「GARA」紙のインタビューの中で、この数週間のうちに各政党との間で、スペインにとって民主主義の最終幕となるプロセスの構築を認める合意が得られるであろうと語った。
同氏は平和プロセスを遮断しているPSOE(社労党)やPNV(バスク国民党)の超保守的な姿勢を批判、政治的な対話を発展させる必要性はないと述べた。
また、バスク州とナバーラ州で新しい自治州を作ることを提案、これが最終的に論争に終止符を打つための解決法であると主張した。
同氏はバタスナ党が次期選挙に参選する意向であると語っている。

不法滞在の労働者を働かせていた組織の解明に成功

昨日マドリッド州にて、スペイン国内と中南米諸国の両方で中南米人の不法滞在者を集め建築業界で働かせていた組織の解明に成功、同州内で同組織に所属する8人が逮捕、スペイン国内全体で46人が逮捕された。
逮捕されたのは全員がペルー人で、自分達の会社で既に働いている労働者の労働許可証と滞在許可証を複製、写真を張り替えて、集めてきた不法滞在の中南米人たちに使いまわしていた。
警察の話によると、この犯罪組織はマドリッドを拠点として活動を行っており、アンダルシア州やカスティージャ・レオン州まで広がっていたという。


3月9日(金)

Vueling社、パリに国外拠点

格安航空会社であるVueling社はこの度、同社として初めての国外拠点をパリに置くことを決定した。
同社の国外拠点設置計画については前から噂があり、その候補地としてはパリ以外にもミラノ、ローマなどが上がっていた。
同社はパリに拠点を置くことにより、今後も成長し続ける意欲に満ち溢れていると語っている。
そのため、2005年には合計2600万人と世界一利用客が多かったシャルル・ド・ゴール空港発着とすることが決定している。
今回のパリ拠点を開始するにあたり同社はパリ発着便を3倍に増やす予定で、またパリとミラノ、アムステルダムなど初めてスペイン国外の都市間でのフライトも開始する予定。
また、今後パリ以外のヨーロッパの都市にも拠点を置くことが計画されており、イタリアが候補に上がっている。

娘2人を2ヶ月間自宅に監禁

今週火曜日バルセロナ県エスパラゲーラで、34歳の母親が10歳と13歳の2人の娘を2ヶ月間に渡り自宅に監禁していたことをスペイン市民警察が発見、その後2人の子供はカタルーニャ州・未青年・青少年全般管理の保護下に置かれたことがわかった。
母親は来週裁判所で証言を行うため、現在は釈放されている。
今回の事件は、この数週間母親からの連絡もなく2人が登校しないことを心配した学校がスペイン市民警察に通報したことで発覚した。
警察は何度も2人の子供の自宅を訪れたが、母親は玄関の扉を開けようともせず、子供達は故郷であるドミニカ共和国に滞在していると嘘をついていた。

バスク州、学校での主要言語をバスク語へ

バスク州教育局は昨日、同政府に対しバスク州内の教育機関ではバスク語を第1言語とすることを求める改正提案を提出した。
この改正案では教育機関は語学に関しては独自の采配が認められ、カステジャーノ語の習得は家や外で習得することを前提とし、最小でもいくつかの科目をバスク語で行うよう謳っている。
この改正提案の目的は生徒全員がカステジャーノ語とバスク語の両方がうまく話せるようにすることにある。


3月8日(木)

サパテロ首相、デ・フアナ・チャオス受刑囚の件を弁護

昨日上院は緊迫した状況を迎えた。
ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相は、ETAメンバー、ホセ・イグナシオ・デ・フアナ・チャオス受刑囚の刑を弱めたことの説明と弁護のため上院に出席し、法の合法性や責任性からこの措置を決断したのは正しかったと語った。
この件に関する同首相の説明はわずかな時間で終了、その後は偽善に満ちたディベートを引き起こそうとしているとしてPP(国民党)を非難、前PP政権時代の監獄法政策を批判した。
PP所属の議員はこぞってそれを中断したが、サパテロ首相は前アスナル政権がETAの受刑囚306人を釈放したこと、特にその中のイニャキ・ビルバオは釈放後PSOE所属の議員を殺害したとして強く非難した。
またアスナル政権が21人の受刑囚を健康上の理由で釈放したことも付け加えて説明した。

スペイン全土、強風に襲われる

昨日スペイン全土を強風が襲い、カンタブリア海沿岸部は特に強い風に見舞われた。
ナバーラ、アストゥリアスの各地方では風速145kmを、ガリシア地方沿岸部でも130kmを記録した。
アンダルシア地方やバレアレス諸島では風速110〜120km、バレンシア地方では強風による火事発生の危険性があるとして警戒度レベル3が発令された。
この強風に備え昨日は住居の窓付近に置いてあるものを全て撤去すること、外出する際には厳重に注意するよう呼びかけが行われた。
また強風により昨日はフライト14便が欠航となった。 内務省の緊急民間防衛対策本部は本日も引き続きナバーラ、リオハ、アラゴン、バレアレス、アンダルシア、アストゥリアス、カンタブリア、バスクの各地方に強風警報を発令する予定。

男女同権法、上院にて可決

PPの棄権があったものの、昨日上院にて男女同権法案が可決された。
予算は9000万ユーロ、そのうち12.5%が未熟児のための産休許可の拡大にあてがわれる。
また今回の内容には男性へ15日間の産休を許可し、将来的に4週間まで延長する猶予期間を本来の8年から6年間に短縮することがもりこまれている。
今回の内容は最終的承認のため今度は国会に送られることになっている。


3月7日(水)

労働時間の40%が無駄

スペインでは勤務時間全体の61%しか活用されていないことが、昨日「女性・家庭と労働協会」が発表した内容でわかった。
これによると勤務時間10時間中4時間は無駄に使われており、これはPIB(国内総生産)の8%の無駄につながっていると考えられている。
スペインの労働者1人当たりの年間労働時間数平均は1800時間、これはEU平均より200時間多い数字となっており、またスペインの労働生産性はEU25ヶ国中、下から3番目となっている。
これは長い労働時間が非効率であることを物語っており、効率の悪さは労働者の生活の質に影響し、その後労働の質にも影響することになると語っている。
この状況を覆すため同協会は企業側に対し、仕事と家庭の両立が十分にできるよう労働時間帯や業務に柔軟性を持たせるよう要求した。
ヨーロッパの社会アンケートによるとスペインは、ハンガリー、ポーランド、チェコ、ギリシャについでEUの中でもフレックス制の導入が少ない国の一つであることがわかっている。

司祭、村長選挙に立候補を表明

マラガ県のコンペタ教区司祭であるホセ・ルイス・トーレスさん(37歳)は自分が住む人口3500人の村の村長選挙に立候補する姿勢であると発表した。
トーレスさんはマラガ司教教区の聖職者であるため公職につくことは禁止されているが、立候補を断念しているPP(国民党)所属である現村長の支持を得ての立候補となる。

サパテロ首相、国会にてデ・フアナ・チャオス受刑囚の件について説明

ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相は本日国会にて、ETAメンバーのホセ・イグナシオ・デ・フアナ・チャオス受刑囚の刑を弱めたことについて説明を行う。
これはピオ・ガルシア・エスクデロPP(国民党)スポークスマンからの質問に答えるもの。
本日はペドロ・ソルベス第2副首相兼大蔵大臣、マリアノ・フェルナンデス・ベルメホ法務大臣、アルフレド・ペレス・ルバルカバ内務大臣、ホセ・アントニオ・アロンソ防衛大臣も出席する予定となっている。


3月6日(火)

マドリッド−バルセロナ間で低価格のAVE運行予定

RENFE(スペイン国鉄)はマドリッド−バルセロナ間のAVEの低価格サービスの導入を思案中であることがわかった。
これは昨日発行された経済誌「El Economista」誌の記事によるもので、今のところその導入の時期については明確にはされていないが、このAVEの低価格サービスの導入は、同区間を運航する低料金の航空会社に対抗するものと考えられる。
車両にはカフェテリアの代わりに自動販売機が設置され、乗客への雑誌サービスなどは省略される模様。
一方、マドリッド−バルセロナ間の「プエンテ・アエレオ」を運航している航空会社各社は、AVEが同区間の運行を開始した場合、市場シェアが30%低下すると予想している。

PP、この週末にデモ開催

PP(国民党)のマリアノ・ラホイ書記長は昨日、今週土曜日マドリッドにてデモを開催することを発表した。
このデモはスペイン政府が先週ETAメンバーであるホセ・イグナシオ・デ・フアナ・チャオス受刑囚の刑を弱めたことに対するもの。
このデモでは、「スペインの自由のため」、「これ以上ETAへの譲渡を認めるな」をスローガンとしており、デモは土曜日の17時マドリッドのプエルタ・デ・アルカラより開始し、コロン広場まで続く予定となっている。
今までPPはAVT(テロ被害者の会)や家族フォーラムなどと共同でデモを開催したことはあるが、現政権に反対する単独デモは今回が初めて。
またPPは今週の金曜日、マドリッドを除くスペイン全国の主要都市にて同様のデモを開催する予定で、これにはAVTも参加を表明している。

スペインの観光収入頭打ち

スペインは依然として世界中の観光客の主要受け入れ国となっているが、スペインを訪れる観光客が旅行中にスペインで使う金額は減少していることが、銀行の一つであるカイシャ・カタルーニャの調査でわかった。
この調査結果によると2006年にスペインを訪れた観光客の数は前年2005年を4.5%上回ったものの、観光収入はわずか0.9%増加したのみにとどまり、実際には観光分野での収入は2.5%減少しているという。
この原因としては、従来の旅行代理店を利用せずインターネットや低料金の航空会社を利用することで旅行代金を節約していることなどがあげられる。
また、以前の「太陽とビーチ」を求める旅行から都市型観光へと変わってきたことにより、その旅行期間も以前より短くなっているという。


3月5日(月)

マドリッドの病院で院内感染、未熟児3人が死亡

マドリッドのHospital 12 de Octubreで生まれた未熟児の3人がこの1週間の間に院内感染により死亡、1人が重体、24人も感染危険のため同病院内の新生児科の病棟の一部に隔離されていることがわかった。
同病院は昨日、2月26日に体重1030グラムの未熟児が死亡したこと、検視解剖の結果、クレブシエラ肺炎によりショックが認められたこと、先週金曜日にはやはり未熟児2人が同じ原因で死亡、もう1人の未熟児も同症状により重体であることを声明文にて発表した。
同病院側はこの種のバクテリアは大変活発でどんどん成長していき、未熟児のICU(集中治療室)に常に存在し、抗生物質に対する抗体ができてしまうことが問題であると語っている。
一方院内感染で死亡した新生児の家族は、病院側からはバクテリアが原因であったとは知らされていなかったとして、病院側の説明不足に怒りを感じている。
また、患者擁護の会はマドリッドの検察に対し、責任の絞込みを行うため、調査を行うよう要求した。

マドリッドで漫画フェア開催

昨日、マドリッド市内のカサ・デル・カンポのパビリオンでExpomanga2007フェアが開催され、日本のアニメの登場人物のコスチュームをまとった熱狂的なファンが多数集まった。
このフェアはマドリッド・アニメ友の会が主催したもので、参加者は1万3000人以上と、昨年の数字を40%上回った。
パビリオン内には出版社、CDショップ、クラブ、日本の輸入衣料ショップなど30団体50スタンドが設置され、漫画や剣道のコンクール、仮装コンクールなども開催され、ビデオゲームのプレイゾーンも設置された。
主催側の話ではマドリッドのアニメファンはあまり漫画は読まないかわり、ビデオゲームが好むと語っている。
日本の漫画はヨーロッパや米国の漫画より売れているが、その需要の多さにも関わらず値段が高いのが難点であるという。

未成年の猥褻サイト閲覧増加

未成年の28%、10人に3人がインターネットの猥褻なサイトを見ていることが、スペイン市民警察テレマティックス犯罪課の発表でわかった。
子供達の両親は子供達がおとなしく部屋にいるものと思っており、まさか子供達が猥褻なサイトを見ているとは思っていないと言う。
未成年の子供達の猥褻サイトの閲覧は年々増加しているという。

週末のスポーツの結果

陸上:英国のバーミンガムでヨーロッパ室内陸上選手権が開催され、1500m部門でスペインのフアン・カルロス・イゲーロ選手が金メダルを獲得した。また、マルタ・ドミンゲス選手が3000mで、ミゲル・ケサーダ選手が800mでそれぞれ銀メダルを獲得した。


3月2日(金)

デ・フアナ受刑囚、ハンガーストライキを中止

今週水曜日の夜アルフレド・ペレス・ルバルカバ内務大臣は、ETAメンバーであるホセ・イグナシオ・デ・フアナ・チャオス受刑囚に対する有罪判決を弱め、残りの514日間の刑を自宅にて服すよう決定を下した。
昨日国会にてルバルカバ内務大臣は、今回の決定は法律上・人道的理由によるものであると説明した。
これを受けて、昨日、同受刑囚は114日間に渡るハンガーストライキを中止したことが、同受刑囚を支援するグループ、Askatasunaの発表でわかった。
この決断は、同受刑囚が昨日午後これまで入院していたマドリッドのHospital de 12 de Octubreを出てサン・セバスティアン市内の病院に移った後で行われたもので、昨日の同受刑囚のマドリッドからサン・セバスティアンへの移動は警察の警護つきで救急車で行われた。
これにより同受刑囚はサン・セバスティアン市内の病院で療養し、回復後、自宅で刑に服すことになる。

アンダルシア州政府、インマクラダさんの尊厳死を受け入れ

アンダルシア州政府は、グラナダ在住で筋ジストロフィー患者のインマクラダ・エチェベリアさん(51歳)が提出した尊厳死の要請を受け入れることを決定した。
これにより9年前からインマクラダさんにつけられている呼吸機器が外されることになる。
その時期についてインマクラダさんの弁護士は、数週間以内には呼吸機器が外されると語っている。
アンダルシア州政府は、呼吸機器を使用しないというインマクラダさんの権利を保証すると語ったが、病院側は呼吸機器を外すことを否定することが可能となっている。

性同一性法承認へ

昨日、性同一性法が国会下院にてPP(国民党)を除く全政党の賛成により承認された。
これにより性倒錯者は現在戸籍役場やDNI(国民身分証明書)で名前と性別を変更することが可能になり、性転換手術の必要性もなくなる。
これからは単に性同一障害であるという医者による証明と、変更後の性別の肉体に順応するために2年間に渡り薬物治療を受けたという診断が必要である。
また、性転換手術の費用を健康保険が負担するよう要請されている。


3月1日(木)

観客席から投げられたビンがあたり、セビージャ監督、意識不明

昨日ベティスのホームスタジアム、ルイス・デ・ロペラ競技場で行われたサッカー国王杯のベティス−セビージャ戦で、セビージャのカノウテ選手が56分にゴールを決めた後、観客席からフィールド内に投げられたビンがセビージャのフアンデ・ラモス監督の頭にあたり、同監督は意識を失うという事件は発生、試合は中止された。
同監督はその後すぐに病院に移送され、集中治療室に運ばれた。
本日は今回の事件についての話し合いが行われる予定で、ベティス側への制裁措置が決定する予定となっている。
また現在、監視カメラの映像の調査が行われているが、目撃者の何人かは国家警察にビンを投げつけたと思われる犯人についての情報を提供している。目撃証言によると、犯人と思われるのはセビージャ側ベンチ後方の前から数えて3または4列目に座っていた、Gジャンを着た髪の毛を短く刈った35歳ぐらいの男性であると考えられている。
昨日は奇しくもアンダルシア州の日の祝日だった。

本日より携帯電話会社5社、料金値上げ

本日より携帯電話の料金が値上げする。
値上げ率は10〜15%で、値上げを実施する会社は、Movistar(ユーザー数1980万人)、Vodafone(1250万人)、Orange(1030万人)、Euskatel(11万1000人)、Happy Movil(ユーザー数不明)の5社。
法律により本日から秒ごとの課金が義務づけられるが、今回の料金の値上げ開始は偶然それと同じ日となっている。
さまざまな消費者団体や市民団体は料金値上げに反対し、本日は「ノー携帯電話デー」と定め、ボイコットを行う予定となっている。
消費者団体の一つであるFacuaは政府に対し、5社が同じ日に通話確立料金を以前の0.12ユーロから0.15ユーロに揃って値上げを行うため、今回の値上げに関して携帯電話会社間で何か同盟を結んでいないかどうか調査するよう要求した。
一方他の携帯電車会社であるYoigo(7万8000人)、Carrefour(4万人)は今回は料金値上げを行わない。

デ・フアナ受刑囚のハンガーストライキ、115日目へ突入

PSOE(社労党)のホセ・ブランコ組織部長は昨日、ETAメンバーで115日間に渡りハンガーストライキを続けているホセ・イグナシオ・フアナ・デ・チャオス受刑囚について、同受刑囚の周辺の多くの人たちが、同受刑囚が殉教者となるべく同受刑囚の死を望んでいると語った。
これはヨーロッパプレスのフォーラムにて語ったもので、ブランコ組織部長はスペイン政府は同受刑囚の釈放に関係しては、法律に従って決定を行うと指摘した。
数週間ほど前、最高裁判所は同受刑囚に対する有罪判決を12年から3年に減刑している。
ETA受刑囚の家族グループ側は、このままデ・フアナ受刑囚がハンガーストライキを続けた場合、昏睡状態に陥る危険性があると警告している。




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