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6月29日(金)

7月1日より光熱費値上げ

今週末、日曜日より一般家庭の電気代が3.95%、ガス代が2.26%の 値上がりとなる。
電気代は今年に入ってすでに4月に7%の値上がりしており、 今回、2度目の値段改正となる。
近年、小刻みに電気代の値上げが続けられているが、6年前と比較すると 実に70%の値上げ率、EU圏平均の3倍に達している。
一方、ガス代は1月に0.5%、4月に5%の値上げが行なわれており、 今回、今年3度目の値上げとなる。

UNESCO,セビージャに1年の猶予

セビージャ市の大聖堂、インディアス資料館、アルカサルはUNESCOから 世界遺産の指定を受けているが、現在、その傍で建築が進められている高層ビルが ビジュアル面からその環境を壊すものであるとして、世界遺産指定の剥奪の 対象となり得るブラックリストにこれら3つのモニュメントを加えるか否か についての協議が去る水曜日に、サン・ペテルスブルグにおいて行なわれた。
 その結果、世界遺産委員会は、今後行なわれる市開発が、これら3つの モニュメントに悪影響を与えない事を条件に、セビージャ市に対し、1年間の 観察期間を与えた。
同委員会の大半が、すでにほとんど完成しつつある高層ビルについては、 これを取り壊すのは無意味であるとの見解を示しており、中には、 問題となった高層ビルについても、今後、これが世界遺産指定を受けることが 無いと言い切れるものでは無いと指摘する意見も見られた。

バレンシアーセビージャ間 AVE新路線 順調に運行

スペイン国鉄RENFEは、去る6月17日より、バレンシアとセビージャを 結ぶ超特急AVEの運行を開始したが、最初の10日間で計2000人の 利用客があった。
これまで、両都市間の移動を超特急で行なう場合、マドリッドで乗り換える 必要があったが、この新路線の開通により、乗り換える必要が無くなり、 また、首都マドリッドに停車する必要も無くなった。
このダイレクト便は、1日にセビージャ行き、バレンシア行きがそれぞれ 1便出ており、停車駅はコルドバ、プエルトジャノ、シウダ・レアル、 クエンカとなっている。


6月27日(水)

スペイン銀行、経済後退の悪化を警告

今年第2・四半期、スペイン経済の後退は、その速度を増しており、 状況が更に悪化する事をルイス・マリア・リンデ氏率いるスペイン銀行が 警告を発している。
最新報告によると、今年第2・四半期の国民総生産の落ち込み方は 第1・四半期に見られた前四半期比較のマイナス0.3%、また、前年度同時期比較の マイナス0.4%に比べても更に大きなものとなる見通し。
第2・四半期における小規模商店の売り上げは2003年度のレベルまで 落ち込んでおり、新車のナンバー登録件数は前年度同時期比較マイナス 15.3%となった。

引き続き各地で猛暑注意報

日曜日よりスペインを覆っている熱波は今週いっぱい続く見通しで 気象局によると、今日が峠とのこと。
昨夜、首都マドリッドでは最低気温が24度を下回る事がなかったが、 今日もこれと同じか、或いは更に上昇する見込み。
日中の気温は各地で40度に達すると見られるが、トレドの最高気温は 41度の予想となっている。
現在、気象局は引き続き、全国36県に猛暑警報や注意報を発令して 注意を呼びかけている。


6月26日(火)

マドリッド公立病院のスト開始

マドリッド自治州の公共医療機関の医師らが所属する労働組合は、予定通り本日より部分ストライキを開始した。
今朝は午前8時から11時まで行われた。
同労組は、ストの参加率は平均70%としているが、州政府発表では12.4%と数値に大きな開きがある。
このストは、州政府による賃金カットや医療費削減に反対して行われるもので、本日は午後3時に再開され同6時に終了、明日と明後日も同じ時間帯に行われる予定。

マドリッド地下鉄、切符に広告を検討

マドリッド自治州の交通担当副大臣は昨日、地下鉄の切符に広告を印刷し収益を得る考えがある事を明らかにした。
昨日行われた閣議で、同地下鉄の広告収入のあり方についての質問に答えたもので、 地下鉄の増収のためには非常に有益であるとし、前向きに検討したいと述べた。

ベティスのミキ・ロケ選手、23歳で死去

セビージャに本拠地を置くサッカースペインリーグのレアル・ベティスは、同チームに所属するミキ・ロケ選手が死去したと発表した。
23歳の若さだった。
ロケ選手は、昨年3月に骨盤にできた腫瘍の摘出手術のため、無期限休養を発表していた。
当時の会見では、腫瘍は悪性だが早期に発見されており、一刻も早い回復に向けて努力すると述べていた。
ロケ選手は、カタルーニャのレリダ出身で、英国リバプールに所属後、いくつかのチームを経て3年前からベティスに所属していた。


6月25日(月)

29県で熱波警報・注意報

スペイン気象局は本日、29県に熱波警報及び注意報を発令した。
それによると、マドリッド、セビージャ、コルドバ、ハエン、トレド、シウダ・レアル、バダホス、カセレス、フエルテベントゥーラ、グラン・カナリアとランサロテに警報が出ており、最高気温が40度に達する地域もある見込み。
また注意報はサラゴサ、バレンシア、アリカンテ、ムルシア、カディス、グラナダ、ウエルバ、マラガ、アルバセテ、クエンカ、グアダラハラ、セゴビア、サラマンカ、アビラに発令されている。
同局によると、この熱波は少なくとも今週木曜日まで続き、また最低気温も今週いっぱいは20度を下らない見込みという。
市民緊急警備局では、十分に水分を取り、屋外での活動は可能な限り控えるよう呼びかけている。

週末の交通事故死者8人

総合交通局(DGT)によると、先週金曜日午後3時から昨日午後零時までに起きた交通事故で亡くなった人は8人だった。
このうちバイク運転者は3人だった。
また他に3人の重傷者と2人の軽傷者が出ている。
今年に入ってから昨日までの累計数は604人で、昨年の同時期と比べて32人減少している。

週末のスポーツ、「アロンソ」が大活躍

先週土曜日に行われたサッカーのEURO2012の準々決勝スペイン対フランスでは、 レアル・マドリッド所属のシャビ・アロンソが2ゴールを決め、スペインの準決勝進出の立役者となった。
一方、昨日バレンシアで行われた自動車レースF1ヨーロッパ・グランプリでは、スペインのフェルナンド・アロンソが11位スタートから見事に優勝、総合ランクでも再び1位に浮上するなど、「アロンソ」が活躍した週末となった。


6月22日(金)

ピカソの少年時代の作品、260万ユーロで落札

昨日、ロンドンで行なわれた競売でピカソが13歳の時に画いた モデスト・カスティージャの肖像画が出品された。
10万〜15万ユーロでの落札が予想されていたが、最終的に 260万ユーロまで跳ね上がった。
同作品は1895年、ピカソがア・コルーニャに住んでいた時代のもので、 その時期の作品としてはこれまでの最高値となった。
競売を行なったクリスティーズ・アート・オークションによると、この作品が ピカソによるものであると言う鑑定はピカソの娘、マヤ・ピカソによって行なわれた とのこと。
ピカソのア・コルーニャ時代の作品がオークションに出される事は珍しく、 近年では他に2点しか例が無い。

マドリッドの地下鉄、6月27日、29日に24時間スト

マドリッド地下鉄労働組合は昨日、午前、午後の2度にわたって行なわれた 会議において、全員一致により、今月27日と29日の二日間、24時間ストライキを 行なう事を決定した。
ストは地方政府の予算改正案によって決定された給与切り下げに対して抗議するもので 地下鉄側との間でミニマムサービスについての同意が得られていない模様。

外国人観光客増加

今年1月から5月までの5ヶ月間にスペインを訪れた外国人ツーリストの数は 1910万人で、昨年度同時期と比較すると2.4%の増加となった。
国別で最も多かったのが英国、ドイツ、そしてフランスと続く。
また、この5ヶ月間でその増加率が高かったのがスイスと米国。
スペイン国内の訪問先として最も人気が高かったのがカタルーニャ州で 5ヶ月間に480万人のツーリストを受け入れており、前年同時期比較12.8%の プラスとなった。


6月21日(木)

黒マグロ増殖か

2012年の黒マグロ漁は4月末から始まり、今週いっぱいで終了するが、 コニル、タリファ、サアラのマグロ漁船組合によると、今年の漁獲量は 過去27年間で最高とのこと。
 黒マグロはその数が極端に減少しているとの事から、2006年より 大西洋まぐろ類保存国際委員会を中心とした保護政策が取られてきた。
これによると、スペインの漁船が捕獲して良い最大量は657トンと されているが、今年はこれを大きく上回り、平均200キロのマグロが 許可された量の約4倍の漁獲量となり、規定を守るために約8000本の マグロを放流すると言う結果になったと言う。
同状況に、コニルのマグロ漁船組合長であるアントニオ・ポンセ氏は、 過去6年間の努力が報われつつある、とコメント。

マドリッド州、夏のバーゲン開始

マドリッド州では、本日、夏のバーゲンが始まった。
他州では、7月1日からの開始が予定されている。
バーゲンでは平常価格の20%〜50%程度のディスカウントが行なわれ、 経済危機が続く中ではあるが、衣類業界ではおよそ35億ユーロの売り上げを 期待している。
しかしながら、マドリッド市が行なったアンケート調査によると、この夏の バーゲンで買い物をしないと答えた人は58%にのぼる。

スペイン人の裕福度、10年ぶりにヨーロッパ平均を下回る

長引く経済危機の影響を受け、スペインの国民一人当たりの総生産は2001年以降、 初めてEU諸国平均を下回った。
欧州統計局ユーロスタットの発表によると2011年には、スペインの国民一人当たりの 総生産が前年比1%のダウンとなり、EU諸国平均値に比べて99%となった。
また、ユーロ圏諸国平均と比較すると91%と、更にその差は大きくなる。
 スペインの国民一人当たりの総生産は2002年にはEU平均に達し、その後、 4年間で不動産ブームに乗って一気に105%まで上昇したが、経済危機の勃発と 同時に下降を始め2010年には平均値にまで落ちていた。
同2010年度に最も裕福な国であったのがEU平均比較274%のルクセンブルグ、 131%のオランダ、129%のオーストリア、127%のアイルランド。
逆に最も貧しかったのが45%のブルガリア、49%のルーマニア、58%の レトニア、62%のリトゥアニア、65%のポーランド、66%のハンガリー、 67%のエストニアなど。


6月19日(火)

マドリッド市長、ゴミ収集日の変更を検討

マドリッドのアナ・ボテージャ市長は、現在毎日行われているゴミ収集について、日数を減らす考えがあることを発表した。
本日国営放送のラジオ番組に出演した同市長は、経費削減のためには、様々な分野で調整を行って行く必要があるとし、ヨーロッパの大都市では毎日回収を行っている所はほとんどないと述べた。
また市長はこの措置は決して公共サービスの質に影響を及ぼすものではないことを強調した。

内務省、道路の制限速度変更を検討

ホルヘ・フェルナンデス 内務大臣は、幹線道路の制限速度を変更する考えであることを発表した。
それによると、高速道路については、現行の時速120キロから130キロに引き上げ、それ以外の幹線道路は100キロから90キロに下げるという。
同大臣は、高速道とそれ以外の道路の制限速度の差が、20キロしかないのはナンセンスであるという意見が一般的であることから、変更を検討しているという。
現在の所、一般の幹線道路では、道幅が狭い所に限って90キロとなっているが、これを全ての道路に適用するという。
また、電光掲示板を取り付け、天候などその時の状況によって制限速度を変えるシステムも検討しているという。

2大労組、明日大規模デモを呼びかけ

スペインの2大労働組合であるUGTとCCOOは、明日水曜日に政府の政策に反対するデモを国民に呼びかけた。
UGTのカンディド・メンデス代表によると、今回のデモは政府が展開する数々の削減政策に反対するだけでなく、話し合いの場を持とうとしないラホイ首相への抗議の意味も含まれている。
同党首は、削減や経営者に有利な労働法の改正だけでは、経済危機から抜け出すことはできないとし、政策に対しての国民投票の実施を要求する構えがあると述べた。


6月18日(月)

4月の債務不履行率8.72%

スペイン銀行の発表によると、今年4月の企業及び個人の債務不履行率は8.72%だった。
これは1994年5月以来最も高い数値で、最高値を記録した94年2月に次ぐものだった。
また、3月と比較すると0.3ポイント、前年同月比では3ポイント以上上昇している。
一方、ローン契約の主な購入品は自動車、家具、テレビなどだった。

ビルバオ、ストリートミュージシャンの規制強化

バスク自治州のビルバオ市は、繁華街などで演奏活動を行うストリートミュージシャンに対して、いくつかの規制強化を行っている。
市の担当者によると、これは決して彼らを追い出そうとするものではないが、近隣の住民や歩行者の迷惑にならない様にするための条例であるとしている。
この条例では、演奏者は少なくとも10曲以上のレパートリーを持つ必要があり、同じ曲ばかり繰り返し演奏することを禁じている。
お金については、傍らに箱などを置くことはできるが、観客に要求することはできない。
演奏時間は最長45分で、午前10時から午後3時と5時から10 時までに限られる。
また、バックに音楽を鳴らして楽器を演奏しているフリをするなどの行為も禁止されており、事実すでに罰則を科された偽ミュージシャンもいるという。

週末の交通事故死者16人

総合交通局(DGT)によると、先週金曜午後3時から昨日午前零時までに交通事故で亡くなった人は16人だった。
このうちバイク運転者は3人、他に重傷者2人と軽傷者3人が出ている。
最も死者が多かったのは土曜日で、12人が命を落としている。
今年に入ってから昨日までの累計数は580人で、昨年の同時期より4.5%減少している。


6月15日(金)

5月の住宅家賃、0.6%増

国家統計局(INE)によると、先月の賃貸住宅家賃は昨年の同月と比較して0.6%上昇した。
これは2002年に統計が始まって以来最も低い上昇率だった。
また前月と比較しても0.2%の上昇にとどまっている。
自治州別でみると、ムルシア、リオハとバレンシアではそれぞれ下がっており、マドリッドでは変化していない。
一方、カタルーニャ、パイス・バスコ、カスティージャ・イ・レオン、アストゥリアス、ガリシア、セウタとメリージャではわずかに上昇している。

DGT、来月から薬物検査強化を実施

総合交通局(DGT)は、来月9日よりドライバー薬物取締りを実施すると発表した。
それによると、検査は抜き打ちでアルコール検査の後に、簡単な唾液による検査を行う。
これで陽性反応が出た場合はさらに精密な検査を実施する。
DGTによると、昨年交通事故で亡くなった運転者のうち480人に薬物の陽性反応が出たという。

マドリッドで地方公務員デモ

マドリッドの中心にあるプエルタ・デル・ソルで昨日、マドリッド自治州の地方公務員によるデモが行われた。
これは同自治州の経費削減や公務員の給与カットに抗議するもので、主催した労働組合は1万人以上が参加したとしているが、警察側は発表を控えている。
大手労組のマドリッド支部代表は、削減された金額の分公共サービスの質も低下していく、州政府のやり方は数字の帳尻を合わせているだけで、傍観することはできないと述べた。


6月14日(木)

第1四半期の住宅価格、12.6%下落

国家統計局(INE)の発表によると、今年第1四半期の住宅価格は昨年同時期より12.6%下落した。
これは、2007年の第1四半期以来最も高い下げ率で、これで16四半期連続の下落となった。
また、昨年の第4四半期と比較しても5%下がっている。
一方、新築住宅は、昨年同期比11.85、中古物件は13.3%それぞれ下がっている。

アマンシオ・オルテガ氏。欧州1位、世界では4位の資産家

米大手総合情報サービスのブルームバーグは、世界の資産家ランキングを発表した。
それによると、スペインの大手アパレルであるインディテックスを経営するアマンシオ・オルテガ氏は、イケアやルイ・ヴィトンの経営者を抑えてヨーロッパランキング1位だった。
また、世界ランキングでもメキシコのカルロス・スリム氏やアメリカのビル・ゲイツ氏らに次いで4位だった。
一方、今年3月に世界有数の経済誌フォーブスが発表したランキングでも世界で5位となっており、日本にも進出しているザラなどを有するオルテガ氏は経済危機とは無縁の状況にあるといえる。

マドリッド地下鉄、今月末にストか

マドリッド地下鉄のいくつかの労働組合は、同自治州によるあらたな給与削減に反対して、ストライキを行う構えがあると発表した。
ストの予定は今月27日と29日。
同地下鉄ではちょうど2年前に大規模なストが行われ、市民の足は大きく混乱した。


6月13日(水)

5月のCPI1.9%

国家統計局(INE)の発表によると、先月の消費者物価指数(CPI)は、前の月より0.1ポイント下がって1.9%となった。
これで3ヶ月連続の上昇に歯止めがかかる形となった。
下落の理由についてINEでは原油や豆類、野菜、乳製品、魚、鶏肉などの値下がりによるとしている。
一方、住居費、アルコール飲料やタバコの値段は4月よりも上昇している。
本日発表された最終結果は、2週間前に発表された暫定値と一致している。

マドリッド公立病院の医師らストを発表

マドリッドの医療関係最大の労働組合は、今月末にストライキを行うと発表した。
それによると、ストが行われるのは26日から28日の3日間で、午前8時から同11時と午後3時から6時の2回にわたって行われる。
このストは度重なる給与削減や労働時間の増加などに反対するもので、同労組代表は、医師と自治州議員とを比較し、長期間にわたる勉強や訓練を受けた医師らがこのような待遇を受け、何の資格も要しない議員らが、高給をもらい、食事代や公用車、秘書などの手当てがあるのは納得がいかないと訴えた。

ソロージャの娘たち、「里帰り」

マドリッドのソロージャ美術館では、ソロージャが娘たちを描いた個人所蔵の作品2枚が展示される。
1枚は「バレンシア農婦衣装のマリア」で1906年、長女マリアが16歳の時に描かれたもの。
この作品は、来年5月まで同美術館に貸与される。
もうひとつは「海辺のエレナ」で1909年の作品でエレナは14歳だった。
この絵画は、同美術館が所有し妻クロティルデとマリアが描かれている「海辺の散歩」と対になっていると考えられている。
この2作品が一堂に会するのは約100年ぶり。
「エレナ」の方は3ヶ月間同美術館に貸与されるという。


6月12日(火)

勧業省、17空港の営業時間を短縮へ

アナ・パストール勧業大臣は本日、国内の17空港について今月までに経費削減の為の調整を行うと発表した。
それによると、これらの空港は年間利用者が50万人以下で採算が取れないため、平均営業時間を現在の2001時間から708時間に短縮する。
同大臣は、いくつかの空港では、その日最初の発着便のかなり前から営業開始し、最終便のかなり後に終了する所があり、そういった無駄を省く意図があるとしている。
また、その他の点についても、労働組合と話し合いを持ちながら、さらなる経費削減に努めていくと述べた。

マドリッド地下鉄、ロゴ入りグッズの販売開始

マドリッド地下鉄のソル駅には昨日より新しいインフォメーション・センターがオープン、そこには同地下鉄ロゴ入りグッズショップが併設されている。
青地に白抜きでMetroと書かれた字が赤い菱形の枠に囲まれたおなじみのマークが、ボールペン、時計、色鉛筆、カフスボタン、傘、コップ、帽子など様々な商品に あしらわれている。
マドリッド自治州の交通担当大臣は、ロンドンの地下鉄のように公式グッズが出来たことを非常に誇りに思う、この販売利益が少しでも赤字削減に貢献することを期待していると述べた。
一方、今月1日から予定されていた1回券の新システム導入については、数日もしくは数週間後には導入開始されるであろうと答えた。

地下鉄値上げで空港行路線バスが密かな人気

先月1日より適用されたマドリッド地下鉄の新料金により、空港行きの値段も 大幅アップし、片道がほぼ5ユーロとなった。
アトーチャ駅から出ている急行バスも5ユーロで、旅行者にとっては痛い出費だが、そんななか中心地から空港まで1.5ユーロで行ける路線バスが密かな人気を呼んでいる。
このバスはアベニーダ・デ・アメリカを出ていくつかの停留所を通って空港まで約30分で到着する。
ただし行きはターミナル3には止まらないため徒歩か空港内移動用のバスに乗り換える必要がある。
利用者の多くは口コミで知ったスペイン人旅行者もしくは空港関係者で、外国人の姿は殆ど見られないという。
また地下鉄5番線のカニジェハスからも空港行きの路線バスが出ている。


6月11日(月)

首相、EUへの銀行支援要請について急遽会見

先週土曜にデ・ギンドス経済大臣より発表されたEUへの国内銀行に対する救済措置要請について、マリアノ・ラホイ首相は昨日、緊急会見を行った。
首相は、もしこれを要請しなければ、最終的には国の救済措置を要したであろう。
誰かに強制されたわけではない、敢えて言えば強制したのは私自身である、と救済策を擁護した。
また、本来ならば3年前にやっているべき事である、と前政権に対する批判 をほのめかした。
首相は今回の件を借款の一種と呼び、会見中一度も「救済」という言葉を使わなかった。
一方、その後予定されていた、サッカーのヨーロッパ・カップのスペイン代表初戦の観戦については、「行けば批判されるが、行かなくてもやはり批判される。問題が解決していなければ取りやめるべきだが、そうではないので代表チームの応援に行くべきである。」、と開催地のポーランド行きを止める考えはないことを強調した。
この会見は予定されていなかったが、土曜日の経済相の発表後、首相が雲隠れしたとの批判を受けたため、急遽行われた。

マドリッドの商業施設、来月より年中無休可能に

マドリッド自治州議会は先週、商業活動活性化プロジェクトを可決した。
この新法により、商業施設は365日24時間営業可能となる。
また、これまで認可が必要だった商店、保険業、不動産業などの新規開業についても、必要書類が整っていれば、即時事業開始できるようになる。
与党民衆党(PP)は、これにより雇用や競争力の増加を見込んでいるが、野党各党は、大企業に有利で、不公平な法律である反対していたが、PPが絶対過半数であるため、可決された。
この新法は7月半ばより施行される予定。

週末の交通事故死者7人

総合交通局(DGT)によると、先週金曜午後3時から昨日午前零時までに交通事故で亡くなった人は7人だった。
他に5人が重軽傷を負っている。
今年に入ってから昨日までの累計数は547人で、昨年の同時期より6.5%減少している。


6月8日(金)

第1四半期の住宅売買、5.7%減

勧業省の発表によると、今年第1四半期の住宅売買契約数は7万228件で、昨年の同時期より5.7%減少した。
これは四半期の数値としては集計開始以来最も低いものとなった。
また昨年の第4四半期と比較しても34.6%下がった。
自治州別でみると、最も契約数が増加したのはアラゴンで21.2%、次がカタルーニャで17.7%、これに続くのがカナリアスで10.9%だった。
逆に減少したのはパイス・バスコで28.7%、これにカンタブリアとナバラが続く。

マドリッド地下鉄、電気料金を滞納

エル・パイス紙の報道によると、マドリッド地下鉄の電力の75%を供給しているポルトガル資本の電力会社は、同地下鉄に対して未払い金の請求を行った。
それによると、今年に入ってから約1650万ユーロが未払いであるという。
地下鉄運営会社の広報官は、今月半ばにも支払い時期の日程について電力会社と話し合う 予定であると述べた。

ヒホンで2000人以上がプレシアド氏追悼

ビジャレアルの監督就任直後に急逝したマノロ・プレシアド氏を偲んで、 同氏が監督を務めたスポルティング・デ・ヒホンの本拠地近くで追悼集会が行われた。
プレシアド氏はカンタブリア出身だが、ヒホンとの関わりは非常に深く、インターネットでの呼びかけに応じた2千人以上のファンが詰めかけた。
また、ヒホン市市長は、同氏に敬意を表して市内にある通りに彼の名前をつけることを検討していると発表した。
同氏は、率直で歯に衣着せない言動とその人柄から、自分が指揮をしたチーム以外のサッカーファンにも人気があった。
一方私生活では2002年に妻が病死、その2年後には15歳だった息子がバイク事故で死亡、昨年は実父がやはり交通事故で命を落とすなど悲劇の連続だった。


6月7日(木)

スペイン海岸のブルー・フラッグ、今年は638

ヨーロッパ環境教育基金が、毎年優良なビーチに授与するブルー・フラッグだが、 スペインは今年638本を取得した。
このうちビーチが540本、ヨット・ハーバーは98本だった。
これは史上最多の数値で、ビーチ部門では参加46カ国中1位、ヨット・ハーバー部門ではドイツに次いで2位だった。
最もフラッグ数が増えたのはムルシアで、昨年より14本増加。
これに続くのが、ガリシア、アンダルシアとカナリアスだった。
逆に数を減らしたのはバレアレスで17本減少している。
審査の基準は、水質や海岸の状態だけでなく、バリアフリー、監視員の人数なども考慮に入れられる。
バレアレスは財政難から各ビーチの監視員の最低人数をクリアできなかったため、 フラッグの数が減少したとされる。

ビジャレアル新監督、発表の夜に急死

昨日サッカースペインリーグのビジャレアル新監督就任が決まったばかりの マノロ・プレシアド氏が、心臓発作のためバレンシアで急死、54歳だった。
明日には就任の記者会見が行われる予定だった。
プレシアド氏は、今年1月までスポルティング・デ・ヒホンの監督を務めていた。
また選手時代は、ラシン・デ・サンタンデール、リナレスやマジョルカなどで活躍した。

ティオ・ぺぺ、バラハス地区に移動?

新しい所有者の意向により、プエルタ・デル・ソル1番地への再設置が困難となったティオ・ぺぺの看板、米国系大手清涼飲料企業が、設置場所の提供を申し出た。
この企業の関係者は、ティオ・ぺぺのような歴史のある広告の行き場がないのは非常に残念なことであるとし、同社マドリッド本部を提供する考えがあると述べた。
このプランが実現した場合、ティオ・ぺぺの移動先は、市東部にあるバラハス地区となり、中心地からはかなり離れた場所となる。
マドリッド市役所の経済担当大臣は、これまでの場所からあまり遠くない所での再設置ができるよう援助したいと述べている。
また野党社労党マドリッドのハイメ・リサベスキー氏も、マドリッドのシンボル の保護に努めるよう、市長に要請した。


6月6日(水)

国民の90%以上が経済状況を憂慮

社会学研究所(CIS)が5月に行った調査によると、90.2%の国民が現在の経済状況を悪い、または非常に悪いと回答した。
最も懸念している事は、との問いに対しては失業問題と答えた人が81.7%を占め、2ヶ月連続で1位となった。
また、経済問題がこれに続き51%だった。
一方、政治や医療、経費削減について心配する人も上昇しており、これらは上位10位に入っている。
この調査は先月3日から11日に行われ、バンキア問題が浮上した時期と重なっている。

昨年の共益費滞納、31.2%増

国の調査によると、昨年のマンションなどの共益費滞納額は前の年より31.2%増加した。
また共益費の滞納者や企業などを抱えている自治会は全体の29%にのぼるという。
また支払請求手続きに対する経費不足や書類の欠如なども徴収遅延の原因と見られる。
一方、40%の滞納が確信犯的なものであり、経済的事情によるものは26%にとどまるという。

ティオ・ぺぺの看板、存続の危機

マドリッドの中心地プエルタ・デル・ソル1番の建物上部に位置し、1936年から市民や訪問者を見守ってきたティオ・ぺぺの看板が存続の危機にさらされている。
昨年、ホテルだったこの建物の改修工事と共に外されたが、修復後同11月には元の位置に戻されるはずだった。
しかしながら、この建物を買い取ったアメリカ系企業が看板の存続を拒否したため、ティオ・ぺぺの引き受け先は宙に浮く形となった。
市では、企業間の私的契約であるため、市が介入する権利はないとしている。
しかし、やはりこの広場の名物である0KM表示(1950)や熊の像(1967)よりも古くからある街のシンボルだけに惜しむ声は多く、インターネット上では早くもティオ・ぺぺ救済運動が広がっている。
この看板はゴンサレス・ビアス社のシェリーの広告で、2年前市がネオン規制条例を施行した際には、歴史的文化財とみなされ、撤去を免れている。
同社では、同広場、もしくは市内の他の場所への設置を検討している。


6月5日(火)

個人の負債、経済危機突入以来最も低い数値

スペイン銀行の発表によると、4月の個人負債額の暫定総額は前年同期比3.5%減少し、8558億4千万ユーロとなった。
これは2007年9月以来最も低い数値。
しかしながら今年3月の数値と比較すると下落率は0.37%にとどまって いる。

国王、術後初の外遊

フアン・カルロス国王は、先週末より南米諸国を訪問、日曜日には最初の目的地であるブラジルを訪れて、同国のルセフ大統領らと会談した。
本日はチリに向かい、同国のピニェイラ大統領と会談後、当地で開催される太平洋同盟会議に出席し、メキシコ、コロンビア、ペルーの国家元首らと会談する。
今回の訪問には、経済界の要人及びマルガジョ外務大臣が同行し様々な外交、経済が協議されている。
国王の外遊は、ボツワナでゾウ狩り中に負傷後、手術を受けて以来初めて。

ティッセンでホッパー展

マドリッドのティッセン・ボルネミサ美術館では今月12日より20世紀アメリカの具象絵画を代表する画家の一人、エドワード・ホッパーの特別展を開催する。
今回はアメリカの様々な美術館から貸与された73作品が展示されヨーロッパではこれまでで最大のホッパー展となる。
開催は9月16日まで。


6月4日(月)

失業者数2ヶ月連続減少

雇用・社会保健省の発表によると、先月の失業者数は4月より3万113人減少して、471万人となった。
これで2ヶ月連続減少となったが、昨年の同時期と比較すると減少率は低くなっている。
5月の数値を男女別でみると、どちらも減少しているが、男性は1.1%、女性は0.1%の減少となっており、男性がやや上回っている。
業種別でみると、最も下がったのは建設業で1.5%減少、これに農業、サービス業が続く。
また、25歳以下の若者の失業者数は2.08%減少、外国人労働者の数値も2.89%下がった。
自治州別でみると、最も下がったのはバレアレスで8.12%の減少、これにリオハとナバラが続く。
一方、カナリアスとエクストレマドゥーラでは上昇している。

5月の消費者信頼感指数0.2ポイント上昇

社会学研究所(CIS)によると、先月の消費者信頼感指数は、前の月より0.2ポイント上昇して50.5ポイントだった。
この上昇の理由についてCISは、景況感の先行き見通しが僅かに上昇したためとしている。
一方、現況感は前月の31.9ポイントより0.9下がっている。
これは特に国全体の経済及び雇用に対する信頼度の低さを表している。

週末の交通事故死者9人

総合交通局(DGT)によると、先週金曜午後3時から昨日午前零時までに交通事故で亡くなった人の数は9人、このうち3人がバイクを運転していた。
また7人が重傷、8人が軽傷を負っている。
最も死亡者が多かったのは土曜日で4人が命を落としている。
DGTによると、今年1月1日から5月31日までの累計数は515人で、昨年の同時期より7.3%減少している。


6月1日(金)

ユーロ圏の失業率、記録を更新

EU統計局ユーロスタットの発表によると、4月のユーロ圏における失業率は 11%に達し、過去最悪の記録となった。
その中でも最も失業率の高い国がスペインで24.3%、これに続くのがギリシャの 21.7%で、ギリシャでは特に若者層と女性の失業率がそれぞれ52.7%、25.7%と スペインを上回っている。(ギリシャの統計は2月現在)
 昨年4月と今年4月とを比較すると、エストニア、リトアニア、レトニアなど11カ国で 失業率は下がっており、アイルランドでは変化なし、そして15カ国で増加しているが、 特に増加が激しかったのが、ギリシャ(15.2%から21.7%)とスペイン(20.7% から24.3%)で、これら2国の状況が、ユーロ圏失業率の記録更新の主な原因と なっている。

国民の80%が、教会の固定資産税徴収に賛成

1979年にバチカンとの間で結ばれた協定に基づき、現時点ではスペイン国内の カトリック教会は固定資産税の納税義務を免除されている。
ところが、国民の多くは教会も納税すべきであると考えている事が今年3月20日から 5月23日にかけて行なわれた統計調査で判明。
与党PP派の中では61%が、敬虔な信者であると答えたスペイン人の45%が、 そして特に敬虔ではないがカトリック信者であると答えた人の80.5%が、教会にも 納税義務を課すべきであると答えた。
また、最大野党であるPSOE派の人々の74%が自分はカトリック信者であると答えたが、 実にその95%が教会も税金を支払うべきであると答えた。


5月31日(木)

ガリシア、住居立ち退き件数1370件に

長引く経済危機の中、ガリシアでは住宅担保ローンが支払えなくなり、 住居を没収され追い出される家庭が1日平均、5件と言うスピードで 増えている。
2011年度には、1年間で約2000件が立ち退きを強いられたが、 今年はまだ1年の半分にも達していない時点ですでに1370件を記録しており、 昨年度に比べ、明らかに状況が悪化している事を示している。
こう言った問題をかかえる家庭を救うため、CC.OO.やUGTなどの労働組合や ガリシアの対貧困対策団体等は、住宅担保ローンを支払えないような場合、住居物件を 引き渡す事により、不動産価値が下がっていた場合でもそれにてローンが帳消しになるように、 また、そのような状況に陥った家庭に対する特別賃貸住居制度の充実を図るよう求めるなど、 幾つかの案を国会に提出すべく、国民の署名収集を開始した。
必要な署名数は50万で、すでにカタルーニャ、カスティージャ・イ・レオン、 アストゥリアスなどで開始されており、サインは所定の用紙を利用するか、或いは インターネット経由で行なう事も可能。受付は10月まで続けられる。

カタルーニャ高等裁判所、カステジャーノ語による教育を受ける権利を認める

カタルーニャ高等裁判所は、4家族からの訴えを認め、公共教育機関における カステジャーノ語による授業を受ける権利を認める判決を下した。
カタルーニャ地方の学校に通う子供達の中には、カタラン語を話さない者も多く、 今回の4家族も、スペインの標準語となっているカステジャーノ語による授業を 学校側に要求していたが、学校側が同要求に応じないため裁判が行なわれていた。
カタルーニャ高等裁判所の同セクションは、カタラン語もカステジャーノ語も 公用語と見なされ、公共教育機関はその両方の言語による教育を行なうべきである との考えを示し、3ヶ月前にも3家族から出された同様の訴えに対し、同じ判決を 下していた。


5月29日(火)

首相、バンキアの救済措置を正当化

昨日民衆党首脳会議後に会見を行ったマリアノ・ラホイ首相は、経営難に陥いった大手銀行バンキアの国有化について説明した。
野党などから批の声が上がっている事について首相は、救済措置をとらない場合の選択肢は、何もしないことであるが、 何もしなければスペイン最大の銀行は経営破たんし、果ては金融業界全般に影響を及ぼす、国民や経済を守るためにはやむを得ない策である事を強調した。
しかしながら同氏は、国有化の具体的プロセスに関しては明言しなかった。
また、この措置がスペインのリスクプレミアムに影響するのでは、との質問に対しては、「全くない」と述べるにとどまった。
スペイン国債のリスクプレミアムはこの日、ユーロ導入後最高値に達した。

バルセロナ空港で清掃員スト

バルセロナのプラット空港では、清掃員によるストライキがターミナル2で2日前から 行われているが、本日はターミナル1でも始まった。
このストは、空港運営会社の清掃請負会社への経費削減に抗議するもので、ターミナル内は、新聞の切り抜きなどの紙くずで埋め尽くされた状態となっている。
労働組合側は、話し合いに応じなければ来月末にも同様のストを行う構えがあるとしている。

マドリッド地下鉄で再びサボタージュ

今朝8時半ごろ、マドリッドの地下鉄数路線で、同時に非常用ブレーキを引いて、列車の 運行を妨害する行為があった。
これは同地下鉄の極端な値上げに抗議する団体が行ったもので、約1ヶ月前にも行われた。
サボタージュがあったのは7路線の10駅で、駅で停止中に行われたため、怪我人や混乱はなかったが、平均10分の遅延となり、約9万人の利用客に影響を及ぼした。
今回の行為は、昨日明らかになった営業時間短縮への抗議の可能性もあると見ている。 この団体は声明文で3回目のサボタージュも示唆しているという。


5月28日(月)

AVEのチケット、スマホで購入すれば印刷不要に

スペイン国鉄レンフェは、今夏よりスマートフォンで購入した高速鉄道AVEや中距離列車などのチケットは印刷不要となると発表した。
これにより利用客は、購入時に携帯電話に送信されたバーコードを見せるだけで乗車できるという。
また、レンフェではこれまで適用していたインターネット購入時の手数料2.75%を最近廃止しており、 現在全体の約3分の1を占めるネット購入をさらに促進していくと見られる。
尚、新サービス開始の具体的な日にちは明らかにされていない。
一方、赤字続きで採算がとれない国際寝台車(マドリッドーパリ、バルセロナーパリや バルセロナーミラノなど)の廃止を検討していることも発表した。

マドリッド地下鉄、終了時間の繰上げを検討

マドリッド自治州交通局は本日、平日の地下鉄営業時間を短縮し、終了時刻を午前零時に 繰り上げる事を検討していると発表した。
同局のカベロ局長は、今月始めから施行された大幅な値上げだけでは、財政難の解決には不十分なため終了時間を早める事を検討中と述べた。
現在の終了時刻(最終電車が始発駅を出る時間)は平日、祝祭日とも午前1時半となっている。

週末の交通事故死者19人

総合交通局(DGT)によると、先週金曜午後3時から昨日午前零時までの間に起きた交通事故でなくなった人は19人だった。
また、他に17人の重軽傷者が出ている
。 最も死者が多かったのは土曜日で13人が命を落としている。
今年に入ってから昨日までの累計数は505人で、昨年の同時期より6.30%減少している。


5月25日(金)

サッカー国王杯決勝戦

今夜22時よりマドリッドのビセンテ・カルデロンサッカー場において サッカー国王杯の決勝戦が行なわれる。
優勝を競うのはビルバオのチーム、アスレティックとバルセロナのチーム、バルサで、 どちらも、バスク、そしてカタルーニャと、民族意識の強い地域のチームだけに サッカー場での王室ファミリーに対する言動が心配されている。
 決勝戦に向け、両チームのファン達がおよそ65000人、マドリッドに集結しつつ あり、その内の15000人は入場券を持っておらず、場外での観戦となる。
ビルバオ、バルサ共に、国王杯の優勝経験豊かなチームで、これまでにビルバオが 23回、バルサが25回の優勝暦を持つ。

国際オリンピック委員会、スペインの経済力に疑問

先日の第一審査をスペインは2020年オリンピック立候補地の中ではトップで クリアしたが、国際オリンピック委員会は今後、スペインが必要な投資を続行する事が 出来るかどうか、その経済力に疑問を抱いている。
マドリッドは、2012年、2016年のオリンピック開催地としても立候補しており、 オリンピック開催に必要な設備の建設がすでに72%完了している。
それにも関わらず、残りの28%の設備投資に現在のスペイン経済が対応できるか否かが 疑問視されている。
一方、他の候補地、イスタンブールはまだ69%が、東京は57%の建設が残されて いるが、東京の場合、経済的な信用度は、最大レベルのA1を保持しており、昨年の 地震や津波による被災地の復興に膨大な費用が必要となるにも関わらず、オリンピック 委員会は充分に対応可能であると見ている。


5月24日(木)

マドリッド2020、第1審査をトップで通過

2020年オリンピックの開催地として立候補しているマドリッドは 国際オリンピック委員会による第1審査をトップで通過した。
2012年オリンピックに立候補した時には同審査をパリに次いで第2位で通過したが 3位で通過したロンドンが最終的に開催地となった。
2016年オリンピックでは東京に次いで第2位で通過したが、第5位で失格寸前の ところで審査を通過したリオ・デ・ジャネイロでの開催が決定した。
今回行なわれた2020年オリンピック第一審査については、東京に小差をつけてトップで 通過、第3位のイスタンブールはマドリッドと東京から大きく引き離される形となった。
その他、立候補をしていたカタールのドーハー、アゼルバイジャンのバクーは いずれも第一審査で失格となったため、今後、マドリッド、東京、イスタンブールの 3都市間での競争となる。
最終結果が出されるのは2013年9月7日の予定。

バルサ、アスレティックファン、マドリッドに集結

明日、マドリッドで行なわれるサッカー国王杯決勝戦はバルサとアスレティック・デ・ ビルバオの対決となるが、アスレティックの選手達はすでに昨夜、マドリッドに到着、 バルサの選手達は明日のお昼ごろの到着を予定している。
これに合わせて両チームのファン達がマドリッドに集結を始めており、アスレティック ファンがおよそ35000人(内、1万人は入場券を持たない)、バルサファンが およそ20000人集まることが予測されている。
これらのファンのために、マドリッド市では、決勝戦の会場となるビセンテ・カルデロン サッカー場のすぐ傍にあるスペースを解放する予定で、 アスレティックファンのためにマドリッド・リオを、バルサファンのためには 旧マタデロ(旧食肉処理場)跡付近を割り当て、テントなどを張り、ファン達が集える エリアを用意、明日の10時にオープンされる。


5月22日(火)

4月の外国人観光客、1.7%減

産業・エネルギー・観光省の発表によると、先月スペインを訪れた外国人観光客は450万人で前年同月比1.7%減少となった。
しかしながら、今年に入ってから4月までの数値を昨年と比較すると、1.1%増加している。
訪問者の国籍別でみると、イギリスと北欧諸国からの訪問者がかなり減っており、 今回の数値に貢献する形となったが、逆にドイツとフランスからの観光客は増加している。
訪問先を自治州別でみると、カタルーニャとマドリッド以外のすべての自治州で減少している。

公立学校・大学、初の全国規模ストライキ

政府の公的教育費削減に反対して本日、全国規模のストライキが行われている。
教育関係の労働組合が、全国規模及び全ての教育制度(幼稚園から大学まで)にわたって 同時にストを行うのはスペインの民主主義始まって以来初となる。
現時点では、マドリッドの大学で車の進入を阻止しようとした学生2人が逮捕されたが、それ以外に大きな混乱は起きていない模様。

マドリッド州知事、国王杯決勝開催地の変更を要求

今週マドリッドで行われるサッカー国王杯の決勝、アトレティック・デ・ビルバオ対FCバルセロナ戦について、エスペランサ・アギーレ州知事は、会場をマドリッド以外の地に変更し、試合を非公開にするべきであると述べた。
これは試合を利用して、バスク及びカタルーニャの民族主義者が、皇太子に罵声を浴びせたり、国歌演奏時のボイコットを行うことを避けるためで、3年前バレンシアでやはりこれらのチームが決勝で対戦した際にも同様の事件が起きている。
アギーレ知事は、国歌や国旗に対する侮辱は犯罪であり、そのような行為が公然と行われるのを阻止すべきであると述べた。
しかしながら決勝は今週金曜日に開催されるため、今から場所や公開形態の 変更が行われる可能性は極めて低いと見られる。


5月21日(月)

首相、仏大統領の発言に異議

NATO(北大西洋条約機構)会議に参加するため、マリアノ・ラホイ首相は昨日米国のシカゴに到着した。
到着後の会見で首相は、先週フランスのオランド大統領が、スペインの金融機関はEUの救済措置が必要、と発言したことについて、次のように述べた。
スペイン銀行事情を知らないオランド氏がそのような発言をしたとはにわかには信じ難いが、事実とすれば我々も把握していないデータを持っているという事なのか、いずれにせよわが国の金融機関はそのような状況ではないと強調した。

交通局、オートバイ取締り強化週間

総合交通局(DGT)は本日から27日まで、オートバイの交通違反の取締り強化キャンペーンを実施する。
バイクのライダーによる死亡事故は毎年多発しており、昨年は交通事故による死亡者全体の16%に及んだ。
昨年の同キャンペーンでは、1267人が違反切符を切られたが、このうち105人がヘルメット不着用によるものだった。

マドリッド動物園のペンギン同性カップル、もうすぐパパに

マドリッドの動物園のペンギンの同性カップル、インカとラジャスに飼育係より 卵が「贈呈」された。
これは同園のメスペンギンが産んだ2個目の卵で、ペンギンたちは最初やや戸惑った様子を見せたものの、すぐに卵を暖め始めた。
孵化を主に担当しているのはインカのほうで、餌やプールにも見向きもせず 卵から離れないという。
ペンギンのオス同士のカップルというのは時々報告されており、中国の動物園にも同様の例が報告されている。
また、ペンギンのオスは非常に母性本能が強く、卵を抱くのはオスであることも多いという。
孵化の予定は約2週間後。


5月18日(金)

マドリッド、恒例行事のNoche en Blancoを中止

経済危機が続く中、マドリッド市は夏の恒例行事となっていた Noche en Blanco(夜明けまで商店や美術館などが営業する行事)と、 ダニエル・バレンボイム指揮によるマジョール広場での屋外コンサートの中止を 発表した。
アルベルト・ルイス・ガジャルドン前市長が、経済難の中にあっても、 同祭事の完全なる廃止を避けるためにとった策が、毎年行なう行事から、隔年行事に 変更することであった。
Noche en Blanco を開催するためにマドリッド市が要した予算は2008年度が 130万ユーロ、そして2010年度が100万ユーロ弱。
今回、アナ・ボテージャ市長は今年に予定されていた隔年行事を中止としただけで 3年に一度の行事にするとの発表は避けた模様。

サグラダ・ファミリア周辺のツアーバス規制をやや緩和

バルセロナのサグラダ・ファミリア教会周辺の住民からの要望により、 同教会を取り囲む道路での観光バスの駐停車は完全に禁止されると言う条例が 6月から施行される予定となっていた。
しかしながら、観光業界からの圧力により、同規制が一部緩和される模様。
この規制により、観光客を乗せたツアーバスは同教会から2、3ブロック離れた場所に 用意される有料駐車場にて乗り降りを行ない、バスから教会までの間を徒歩にて往復 する事となるが、限られた時間内に市内観光を行なわなければならないグループも多く、 また、年長者が多いような場合、バルセロナの市内観光に大きな支障が生じる可能性が あるとして、観光業界から新規制に対する反論が相次いでいた。
 これらの意見を受け、バルセロナ市では、新規制に一部変更を加える事を決めたが これによると、バスに乗っているグループが学校の生徒達である場合、または、そうでは なくても、身体障害者が含まれる場合、そして常にサグラダ・ファミリア教会の入場券を 持っている場合に限り、同教会脇に10分間の制限内で停車しても良いと言う事になる。


5月16日(水)

15−M、1周年、550人に罰金か

15−M(社会に不満を持つ者達の集会)が昨年5月15日にマドリッドの 中心、プエルタ・デル・ソルで行なわれてから1年がたった今、4日間に渡って 再び社会への不満を訴えるためのデモや集会が行なわれたが、参加者と警官隊との 間で小さな衝突が見られた。
現地当局はこの活動によるソル広場の使用について、17時から22時までの 5時間と言う条件で許可していたが、この制限を超えて夜中まで広場を占拠しようと した者があり、その中の560名について、警察による身元確認が終了した。
これら560名については、当局の指示を無視して、抗議運動や公道での集会の 解散を拒否した罪を問われる事となり、この場合、通常、一人当たり300ユーロの 罰金が課せられる。

ソフィア王妃のロンドン訪問、中止

ソフィア王妃は英国のエリザベス2世の即位60周年記念パーティーに参加するため 明日、ウィンザー宮殿へ赴くはずであったが、スペイン政府からの要請があって 急遽、中止を発表した。
王妃のパーティー参加中止の噂は10日前にウェセックス伯爵夫妻(エドワード王子と そのソフィー夫人)が同記念パーティーをジブラルタルで行なうために6月11日 から13日まで同地を訪れるとの発表をイギリス政府が行なった直後から流れて いた。
これについてホセ・マヌエル・ガルシア外務大臣が、王妃の参加は個人的なもので あるため、それを中止する必要は無いとコメントしていたが、王妃の出発間近と なった今、政府はその訪問の中止を要請した。
 その直接的原因となったのは英国領ジブラルタルが、1999年に交わされた 両国間の同意を無視して、ジブラルタル付近の海でのスペイン漁船による漁を 禁止したこと、そして、今回のエリザベス2世の即位60周年式典をジブラルタル で行なうにあたって、軍の音楽隊を使うと言う決定をロンドンが下した事にある。
 1981年に行なわれたチャールズ皇太子とダイアナ妃の結婚式の際にも、 スペインの国王夫妻が欠席すると言う一件があった。 理由はその新婚旅行の中で皇太子夫妻がジブラルタルを訪れると発表したため。
また、最近では3年弱前に、アン王女によるジブラルタル訪問の際、スペイン側の 強い反発が見られた。


5月15日(火)は「サン・イシドロ」のマドリッド祝日にあたるため、ニュースはお休みさせて頂きます


5月14日(月)

住宅賃貸法改正案は入居者に不利?

政府は先週末、住宅の賃貸契約に関する法改正を提案、その草案を発表した。
政府はこの政策は、17%程度に留まっている住宅賃貸契約を促進する狙いがあるとしている。
しかしながら消費者団体FACUAは、新法は借りる側に不利で、投機を助長する可能性があると強く批判している。
それによると、これまでは新規契約は5年間で、3年間の延長が可能であったが、 新法ではそれぞれ3年と1年に縮小される。
また契約期間中の値上げは消費者物価指数の動向によるものであったが、改正されると家主と借家人の間の話し合いにより自由に取り決めることが可能となる。
FACUAは、これではきちんと家賃を納めている人でも追い出される可能性が出て来ると懸念している。

4月のCPI、1.4%上昇

家統計局(INE)によると、4月の消費者物価指数(CPI)は前の月より1.4%上昇した。
これは、この5年間で最も高い上昇率で、3ヶ月連続の上昇となった。 また前年同月日でも2.1%上昇している。
今回の物価上昇の主な原因は、電気料金、タバコ、服飾品の値上がりによるもの。
自治州別でみると、すべての州で上昇しているが、特にリオハとムルシアでの上昇が目立っている。

プラド美術館、6月にラファエロ展

マドリッドのプラド美術館では来月12日よりルネサンスを代表するイタリアの画家ラファエロの特別展を開催する
。 今回の特別展では最盛期といわれるローマ到着から死去に至るまでの晩年の作品が40点以上展示される。
開催は9月16日まで。


5月11日(金)

ロルカ震災より1年

昨年5月11日にムルシア県ロルカ市で地震があってから今日でちょうど1年を 迎えるが、被災地は未だ、当時のままの状況にある。
地震直後のように道路を瓦礫が埋め尽くしている訳では無いが、 崩れた建物、崩れかけた建物などは、ほとんど全てがそのままの姿を残している。
修復不可能な住居に変わる新しい建物の建設の予定はあっても、未だ、その中の 1件たりとも、建築作業が開始されていない模様で、人口約9万人のロルカ市では 現在も2000所帯、約7000人が避難所や仮設住宅での生活を強いられている。

15ーM、再びソル広場へ

バルセロナのカタルーニャ広場ではすでに15−M(社会に不満を持つ者達)の 集結が始まっているが、マドリッドでの抗議活動の中心となるプエルタ・デル・ソル での本格的な動きは明日、土曜日から始まる。
土曜日には4つのデモ行進が所定の手続きを踏んだ形で予定されており、 許可された時間をオーバーして夜中までソル広場に居座ることが予想される。
マドリッド自治政府は、昨年のようにソル広場にテントを持ち込み、長期間に 渡って広場を占領されると言った事態を避けるべく、厳重な警戒態勢を布く構えだが 警察の組合は、警備にあたった警官隊に対し、後日、政治的な干渉が行なわれない ことを要求している。


5月9日(水)

Codice Calixtino 依然、手がかり無し

昨年7月に突如としてサンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂から 姿を消した12世紀の書物、Codice Calixtinoは、最初に書かれた サンティアゴ巡礼路のガイドブックとしても知られているが、その後も その行方を追う調査は続けられている。
しかしながら、昨日、ガリシアの高等検察官、カルロス・バレラ氏は、 報道陣からの質問に対し、現在のところ、何等手がかりはつかめていないことを 公表した。

マドリッド、違法滞在者から医療サービス剥奪を開始

行政赤字が深刻化する中、各方面で経費削減策がとられているが、 マドリッドでは、違法滞在者を公共医療サービスの対象外に置く事を決定した。
これまで、労働許可証や滞在許可証を持たない外国人であっても、住民登録さえ していれば、公共医療サービスを受けるための保険カードの交付を受ける事が 出来たが、今後、それらを有しない場合は、カードの発行がなされない事となる。
これにより、違法滞在を続けている外国人が、駆け込める医療施設は、唯一、 緊急病院だけとなり、一般医療システムから除外されるマドリッド在住外国人の 数は、144358名にのぼる。


5月8日(火)

ロドリゴ・ラト氏、バンキア会長辞任

旧カハ・マドリッドが属する金融グループ「バンキア」のロドリゴ・ラト会長が昨日突然の辞任を発表した。
今回の辞任は、同行への公的資金注入がうわさされた直後で、与党民衆党関係者である同氏が社長を続けるのは不都合と判断されたと見られる。
ラト氏はアスナル政権時代の1996〜2004年まで副大臣兼経済大臣を務め、その後国際通貨基金(IMF)の専務理事に就任し、2007年ま で同職に就いていた。

PSOEとPPの差、わずかに縮小

社会学研究所(CIS)が先月行った調査によると、与党民衆党(PP)の支持率は 40.6%で、1月の調査との比較では約2ポイント下がった。
また昨年11月の総選挙からは4ポイント落としている。
一方、最大野党社労党(PSOE)は、前回の調査を1.6ポイント上回る29.6%だったが、総選挙時と比較すると1ポイントしか上昇していない。
また左派連合(IU)は0.7ポイント上げて8.6%、逆にUPyD党は0.7ポイント下げて5.1%だった。

今年のサン・イシドロ、12%の予算削減

毎年5月に行われるマドリッドの聖人サン・イシドロのお祭りのプログラムが昨日発表された。
それによると、今年の予算は経済危機により昨年より12%少ない87万ユーロとなる 。
市の文化・芸術担当者は、予算は削減されたが祭りの質、バリエーションは昨年に 勝るとも劣らないと強調した。
11日の開会宣言は地元出身の宇宙飛行士ペドロ・ドゥケ氏が行い、15日のサン・イシドロの日まで市内各地でコンサートやコンクールなど様々なイベントが行われる。


5月7日(月)

国際博物館の日、各地で様々な催し

国際博物館の日にあたる今月18日各地で様々な催しが予定されているが、マドリッドのプラド、レイナ・ソフィア美術館では、常設展が入場無料となり、ティッセン美術館では現在公開中のシャガール展も無料となる。
また、ロペ・デ・ベガの家やアルカラ・デ・エナレスのセルバンテスの家では、お芝居などのイベントが行われる。
一方、翌19日は美術館の夜と証するイベントが行われ、多くの美術館は深夜零時まで開館され、様々なイベントが行われる。

アンダルシア州、新内閣就任式

先の自治州選挙で、得票数では民衆党に及ばなかったため左派連合(IU)との連立政権を擁立させた社会労働党(PSOE)アンダルシアは、本日新閣僚の就任式を行った。
全閣僚11人のうち8人がPSOE、3人がIUからの選出となった。
再任となったホセ・アントニオ・グリニャン州知事は就任式後の演説で、各省とも最優先課題は雇用問題であると述べた。
また、アンダルシア州にとって最も大切なのは両党の緊密な協力体制であると強調した。

週末の交通事故死者10人

総合交通局(DGT)によると、先週金曜午後3時から日曜午前零時までに起きた交通事故による死者は10人だった。
また他に6人の重傷者と2人の軽傷者が出ている。
今年に入ってから昨日までの累計数は425人で、昨年の同時期より5.3%減少している。


5月4日(金)

バルセロナ、ローマの城壁跡を発掘

バルセロナ市内に残るローマ時代の城壁跡は長さ1270メートルに及ぶと されているが、現在、他の建築物によって覆われているため、実際に見られるのは その内の約3分の1程度となっている。
バルセロナ市は、城壁跡を覆っている建物を、一部取り壊す事を決定、これにより新たに 約40メートルの城壁跡が見られるようになる。
表面を覆っている建物を取り除いてみるまで、その中に閉じ込められていた城壁跡の 保存状態がどのようなものかは判らないが、必要な修復作業については発掘後の課題と なるとのこと。

レアル・マドリッドの優勝祝賀セレモニーに3万人

今期リーグ優勝を決めたサッカーチーム、レアル・マドリッドは昨日の夕刻、 マドリッド市内中心にあるシベレス広場において優勝祝賀セレモニーを行なったが、 雨天にも関わらず、約3万人のファンが集まった。
セレモニーが終わったあと、21時半ごろ、交通規制が解除され、現場は平常を 取り戻したが、一部のファンが警官隊と衝突、15名が救急隊員による応急処置を受け、 その内の4名が病院へ搬送された模様。


5月3日(木)

バルセロナ欧州中央銀行会議

バルセロナにおいて欧州中央銀行会議が行なわれているが、 その中で、マリオ・ドラギ総裁はスペインが進めている財政赤字是正対策について その努力を認める発言を行なった。
また、新政権による短時間における対応についても評価した。
 バルセロナでは、中央政府や自治州政府が進めている公費節約のための様々な 予算削減に対する抗議運動が盛んになってきており、中央銀行会議の開催中に トラブルが起きる可能性が大きいとして、8000人の警官を町中に配備し、 特別警戒態勢が布かれている。

レアル・マドリッド、リーグ優勝決定

昨夜、ビルバオのサン・マメス・スタジアムでアスレティック・クルブ対レアル・マドリッド の試合が行なわれ、0−3でレアル・マドリッドの快勝となった。
これにより、残り2試合となった現時点で、サッカーチーム、レアル・マドリッドの 今期リーグ優勝が確定した。 レアル・マドリッドがリーグ優勝するのはこれで32回目。
公式な優勝祝賀セレモニーが行なわれるのは本日19時からであるにも関わらず、 優勝が確定した昨夜、すでに約3000人のレアル・ファンがマドリッド市内中心の シベレス広場に集まり、文字通りお祭り騒ぎが始まった。
 公式セレモニーは本日の夕刻、行なわれるが、同チームの選手等を乗せた 2階建てバスが街中を走り、市内中心のシベレス広場へと向かう。
予定では午後19時ごろ、同広場に到着し、詰め掛けたレアル・ファン等と合流する 事となる。
現場ではトラブルを避けるため、約200名の市警察官と150名の国家警察官が 警備にあたる模様。


5月1日はメーデー、2日はマドリッド州の祝日にあたるため、ニュースはお休みさせて頂きます


4月30日(月)

スペイン再び景気後退

国家統計局(INE)によると、今年第1四半期の国内総生産(GDP)は前期比9.3%減となった。
これは国内需要の低迷によるものだが、海外需要の増加により一部相殺された上での数値。
これで2四半期連続の減少となり、再び景気後退に突入した。
スペインが景気後退に突入するのは経済危機が始まって以来これが2度目で、前回は2008年の第4四半期に始まり2010年の第1四半期まで続いた。

週末の交通事故死者10人

5月の飛び石連休前半にあたり、セビージャの春祭りとヘレスサーキットで行われたバイクの世界選手権とも重なった先週末の交通事故による死者は10人だった。
総合交通局(DGT)によるとこのうち2人はバイクを運転しており、また 他に9人の重軽傷者が出ているという。
最も死亡者が多かったのは日曜日で、5人が亡くなっている。
今回の連休は1日の火曜日(マドリッドは水曜日)まで続くため、DGTでは引き続き 警戒にあたっている。

イベリア、スト解除も本日の運航は65%

イベリア航空のパイロット労働組合は、先週金曜日にストの解除を発表したが、フライト スケジュールの再調整が間に合わなかったため本日の運航は引き続き655%程度となる。
ローコスト子会社の開業に反対して行われてきた一連のストライキは、政府が新たに 仲介者を立てる事で労使が合意したため、解除となった。
同航空会社によると、来月4日と7日の運航についてはほぼ平常通りだが、ニューヨークやマイアミなどの長距離便については、一部未調整という。


4月27日(金)

失業率さらに悪化

今年1月から3月末までの間に失業者の数は365900名の増加となり 失業者総数は更にその最悪記録を更新する事となった。
これにより総失業者数は5.639.500名となり、失業率は24.44%に 達した。
これは統計が取られ始めて以来、1994年に記録された24.55%に次ぐ 高いパーセンテージとなっている。
性別に見た場合、男性の方が女性よりも3倍近くの割合で失業している。
政府は2012年の一年間で計630.000人の失業があると見ており、 年末には失業率は24.3%程度に収まると予測しているが、私企業による 調査では2013年に入っても失業率は増加を続けると言う予測も見られる。

マドリッド地下鉄サボタージュで3名を逮捕

昨日、マドリッドの地下鉄数箇所で一斉に緊急用ブレーキが作動すると言う 事件が起きたが、これに関わったとして3名が逮捕された。
2名は32歳の女性と24歳の男性でエクアドル国籍。
両名は地下鉄内に設置されていた防犯用カメラに残っていた映像でその 犯行が確認された。
残り1名は30歳のスペイン人で自発的に出頭した模様。
警察では、今回の事件が50名以上による完全な計画的犯罪であると見ており、 今後も、逮捕者の数は増える見込み。


4月26日(木)

地下鉄運賃値上げに抗議、非常ブレーキを一斉に稼動

昨日、午前8時28分から41分にかけてマドリッドの地下鉄の9ラインで 一斉に非常用ブレーキシステムが作動ると言う事件があった。
ブレーキが作動したのは地下鉄1番線のクアトロ・カミーノス駅、 2番線のセビージャ駅、3番線のアルグエージェス駅とエンバハドーレス駅、 5番線のヌニェス・デ・バルボア駅、6番線のプリンシペ・ピオ駅、 サインツ・デ・バランダ駅、そしてシウダ・ウニベルシタリア駅、7番線の ガルシア・ノブレハス駅、8番線のコロンビア駅、9番線のベンティージャ駅と プリンシペ・ベルガラ駅、10番線のヌエボス・ミニステリオス駅の計13箇所。
 いずれも地下鉄が停止中に作動したもので、動いている車両に急ブレーキが かかったものではなく、乗っていた人々に怪我は無かった。
ただ、非常用ブレーキが作動すると、地下鉄は安全のためブロックされた 形となるため、運転手は異常の有無を確認した上で、システムの再起動を 行なわねばならず、約8000人の利用者の足に影響を与えた。
 同事件について、5月から行なわれる地下鉄料金の異常なまでの値上げに 対する抗議であるとのメッセージがGmailアドレスによって電子メールで 届けられた模様。

15−M、1周年記念に再びソル広場を占領か

昨年の5月15日からマドリッドの中心、プエルタ・デル・ソル広場に 集結し、テントを張るなどして、長い間、同広場を占領していた集団、 15−M(社会に不満を持つもの)は、活動開始後1周年を迎えようとする今、 これを記念して再び、プエルタ・デル・ソル広場に集結するよう、 呼びかけている。
5月1日より、同広場にインフォーメーション・ポイントを設置し、 集結は12日から15日までが予定されている模様。
今回のアクションは、世界各国で同様の活動をしている集団等と連絡を 取り合って、同時に行なわれるとのこと。
これに対し、政府は、あくまでも違法行為であるとし、その中止を求めている が、15−Mは、警察の介入も恐れてはおらず、活動は行なわれると通告。


4月24日(火)

2月の住宅ローン契約、47.1%減少

国家統計局(INE)によると、今年2月の住宅ローン契約数は、 4万3994件で前年同月比47.1%減少した。
これで22ヶ月連続の減少となり、統計が始まって以来最も低い数値の ひとつとなった。
また1月と比較しても9.4%の減少となった。
2月の平均契約価格は10万4668ユーロで、こちらも前年比14.6%下がった。
金融機関別でみると、契約数が最も多かったのは銀行で全体の66%、これに続くのが信用金庫で16.7%だった。

欧州中央銀会議によりフランス国境とのシェンゲンを一部解除

政府は、来月4日にバルセロナで開かれる欧州中央銀行会議のため、フランスとの国境で一時的にシェンゲン条約を解除すると発表した。
それによると、コントロールが行われるのは今月28日午前零時から5月4日午前零時までで、ジョンケラス、ポルトボウ、プチセルダなどの国境沿いの町が対象となる。
また、ジローナとバルセロナの空港については、普段より警備を強化するという。

今年のセルバンテス賞、授与・受賞者とも代理人

スペイン語圏では最も権威のある文学賞とされるセルバンテス賞の授賞式が、セルバンテスの誕生日にあたる昨日、マドリッドのアルカラ・デ・エナレスで行われた。
今年の受賞者はチリ出身の詩人ニカノル・パラ氏だったが、97歳の高齢で1万1000キロの距離を旅するのは無理とのことで親族が代理で出席、孫の一人が代表で賞を受け取った。
一方、毎年この賞を授与するフアン・カルロス国王も、ゾウ狩り中の怪我のため 療養中でやはり欠席を余儀なくされ、フェリペ皇太子が職務を代行した。
会場前には見物客のほか、アルカラ市の経費削減に反対する公務員のデモも見られたが、 式典は滞りなく行われた。


4月23日(月)

AVE、20年で8路線運行

先週土曜日に開通20周年を迎えたスペイン高速鉄道AVE。
開通当時はマドリッドとセビージャを結ぶ 471.9キロのみだったが、現在は8路線の計2200キロに渡って運行されている。
当初は、運賃が高額であることから、利用者の増加を疑問視する声もあったが、開通以来8千万人以上が利用し、スペイン経済発展の象徴とされてきた。
一方で、建設コストの高いAVEを一部の地域に走らせるよりも、老朽化した地方の在来線を整備すべきとの批判もある。
現在は、マドリッドからアリカンテ、ムルシア、カステジョンなどの海岸リゾート地を結ぶ路線が工事中で近日中に完成する見込み。

保健省、非居住外国人の医療サービスを一部限定

アナ・マト保健大臣は、外国人移民などに対する公共医療サービスの改定を発表した。
それによると、これまでは実質上住民登録をすれば、保健証が支給され医療サービスを 受けることができたが、これからはスペインに合法的に常時居住していることや税金を納めていることなどの証明が必要となる。
これは、スペインに居住している移民が、医療を受けさせるためだけに自国から家族を呼び寄せるケースが多いため。これにより9億ユーロ以上の出費が発生しているという。
またEU諸国からもこういった「医療ツアー」のために一時的に住民登録をする市民が多く、こちらも制限の対象となる。
ただし、EU市民、それ以外の外国人、いづれの場合も救急医療や出産、小児科医療など 基本的な医療に関してはこの限りではない。
同大臣は、これからは、スペイン人と同じ条件になるだけで、外国人を差別したわけではないと強調した。

イベリアのスト、本日は125便がキャンセル

ローコスト便の子会社発足に反対して毎週月・金曜日に行われているイベリア航空パイロットのストライキにより、本日は全334便の37%にあたる125便が欠航となっている。
そのうち8便が長距離、57便がヨーロッパ便を中心とする中距離、残り60便が国内線。
同社によると、1日のストにつき300万ユーロの損益が出ているという。


4月20日(金)

セビージャ万博から20年

1992年4月20日に開幕したセビージャ万国博覧会は、本日で20周年を迎えた。
6ヶ月間の会期中、2千万人が訪れ、世界中から112カ国と23機関、国内からもすべての自治州と6企業が参加した。
また、万博にあわせて高速列車AVEの開通、サンタ・フスタ駅の建設や空港ターミナル増設など、様々な設備が新たに作られ、セビージャの大都市化に貢献した。

イベリアのスト、本日は120便が欠航

イベリア航空パイロット労働組合が毎週月・金に行っているストライキは、本日120便がキャンセルとなった。
このうち57便が国内線、53便がヨーロッパを中心とした中距離で、 それ以外は長距離線。
このストは航空会社と労組の話し合いがまとまらなければ7月20日まで 続く予定で、イベリアでは利用客に空港に向かう前に電話やホームページで 確認するよう呼びかけている。

王室、ロイヤルファミリーの私的旅行公表を約束

スペイン王室の広報官は昨日、 これからは、国王及びその家族が海外旅行をする際には、 それが私的なものであっても公表すると発表した。
ただし、警備の問題から、目的地を明らかにしない場合もあるとした。
ゾウ狩り問題で世論の批判を浴びた王室のイメージを回復するため、これからも国王一家の行動をより明確に国民に知らせていくと約束した。
一方、マリアノ・ラホイ首相及び野党第一党PSOEのルバルカバ代表は、 国王の謝罪を高く評価し、国民と王室の関係はこれで平常に戻るとしたが、左派連合(IU_)のカジョ・ララ代表は、「誰かの息子であるというだけで、その人が国家元首になるというのは納得できない。もし馬鹿が生まれればどうする? 我々はその馬鹿の面倒をみなければいけないのか?」 と痛烈に批判、王政の是非を問う国民投票の実施を党として要請する方針である と述べた。


4月20日(木)

国王、退院直後に謝罪

先週ボツワナで狩猟中に負傷しマドリッドの病院に入院していたフアン・カルロス 1世国王が昨日退院した。
午後1時ごろ緊張した面持ちで現れた国王は、記者のひとりに体調を訊かれて、かなり良いと答え、手術及び治療にあたった医師や看護師らに感謝の言葉を述べた。
また、出来るだけ早く、公務に復帰したいと述べたが、その直後「大変申し訳ない、二度とこのような事は起こさない」と謝罪、最後にマスコミの経過への関心にも謝意を示してその場を後にした。
国王が公の場ではっきりと謝罪するのはきわめて異例だが、最近王室では娘婿の収賄疑惑やつい先日起きた孫のフロイラン王子が誤って銃で足を負傷し、父親のマリチャラル氏が監督責任を問われるなど不祥事が続いていた。
今回のゾウ狩り事件で国民の批判が王室に集中し、国王も入院中マスコミの報道 から世論の反発を把握していたという。

2大労組、29日に大規模デモを召集

スペイン2大労働組合CCOOのトショ代表とUGTのメンデス代表は、今月29日に大規模デモを召集すると発表した。
これは先日政府が発表した教育と医療に対する大幅な予算削減に抗議するもので、先月29日に行われたゼネスト以来の大規模デモとなる模様で、その2日後に行われるメーデーのデモの前哨戦となる。

レンフェ、近郊線と中距離の値上げを検討

スペイン国鉄レンフェは昨日、5月より近郊線及び中距離列車の値上げを検討していると 発表した。
それによると、それぞれ10.9%の値上げとなり、マドリッドの近郊線の場合は10セント上がり、初乗りは地下鉄と同じ1.50ユーロとなる。
レンフェではこの値上げにより、2億8800万ユーロの節約を見込んでいる。


4月18日(水)

第1四半期の住宅価格7.2%下落

勧業省の発表によると、今年第1四半期の住宅価格の平均は1平米当たり 1649.3ユーロで、前年比7.2%の下落となった。
また、昨年第3四半期と比較しても3.1%の下落となっている。
最高値を記録した2008年の価格は2101.4ユーロだった。
同省の調査では、バブル崩壊以降住宅価格は21%下がったとされるが、 調査機関によってはその数値を25〜30%に引き上げている所もある。

債務不履行率8.15%に

スペイン銀行によると今年金融機関などに対する個人及び企業の2月の債務不履行率の暫定値は8.15%で、1994年5月以来最も高い数値となった。
これで8ヶ月連続の上昇となる。
このうち銀行、信用金庫などへの金融機関の不履行率は8.23%、それ以外の クレジット会社は8.4%だった。

保健相、年金受給者の薬代一部負担を協議

アナ・マト保健大臣は本日、各自治州の保健担当大臣と医療サービスの経費削減について協議する。
現在の所、年金受給者は医者によって処方された薬については無料だが、法改正が行われれは受給額に応じて20〜30%の負担となる。
また一般の社会保険加入者は、現在40%負担のところをやはり収入に応じて50〜 60%負担となる。
ただし、慢性の病気を抱えている年金受給者や失業者についてはそれぞれの状況に 応じた対応をしていく構えであるという。


4月17日(火)

WWFスペイン、ゾウ狩り問題で国王に会談を要請

パンダのマークでおなじみの自然保護団体WWFスペイン支部は、フアン・カルロス1世国王に対し、緊急会談を求める文書を送付した。
これは、同支部の名誉総裁である国王がボツワナでゾウの狩猟に参加していた事が報道されたためで、国内外の会員や関係者から多数の抗議が寄せられ、その多くは国王の総裁職辞退を求めているという。
国王は、皇太子であった1968年から同職に就任している。

3月の自動車価格、2.5%上昇

国家統計局(INE)によると、3月の自動車価格は前年比2.5%上昇した。
これは3月の消費者物価指数(1.9%)を上回るものだった。 また第1四半期の平均は0.1%の上昇だった。
一方、交換やメンテナンス用の部品も前年比0.1%、第1四半期平均は 0.6%上昇している。
また整備の人件費も0.6%と0.9%それぞれ上昇している。

マドリッド地下鉄1回券の新システム、コントロールは係員の仕事

先日発表されたマドリッド公共交通機関の一連の値上げのうち、6月から導入される 地下鉄の1回券のコントロールについて同地下鉄広報より説明が行われた。
それによると、新システム(5駅まではこれまでと同じ料金だが、6駅目からは 10セントづつ加算されていくというもの)について、現在の所多くの駅では、改札を出るときのコントロールシステムが存在しない。
このため利用客に自発的に必要なチケットを購入してもらい、あとは検札係の仕事となるが、現在の所特に人員を増やす予定はないという。。
新システムに対応する改札機やソフトウェアの導入にはかなりの費用がかかると思われるが、これらの導入時期や総費用については明らかにされていない。


4月16日(月)

国王、ボツワナで狩猟中に骨折

国王フアン・カルロス1世は、先週末アフリカ大陸南部のボツワナ共和国でゾウの狩猟中に腰部を骨折、直ちにマドリッドに搬送され手術を受け
王室の発表によると、滞在していたバンガローの階段で転倒した際に骨折したという。 術後の経過も順調で、今週水曜にも退院の見込み。
この旅行は、私的なものであるが、その経費は公費であること、また合法的な狩猟であったとはいえ、ゾウ狩りに対する倫理的な観点から、各界から批判の声が上がっている。
バスク州知事のパッチ・ロペス氏は、国王は国民に謝罪すべきだ、と述べた。
また左派連合(IU)のカジョ・ララ代表は、国王はつい先日、多くの若者が失業していることを考えると夜も眠れないと発言した矢先に、アフリカでゾウ狩りとは、いかがなものかと辛辣だった。
このほか、動物愛護団体からの批判はもちろん、患者の権利を守る人権団体からも、国王と同じ疾患を持つ人々も同じレベルの治療がなされるべきであると訴えた。
国王は10日ほどで一部公務を再開できる見込みだが、完全に復帰するには1〜2ヶ月かかる模様で、その間フェリペ皇太子が代行を勤める。

イベリア、本日は128便をキャンセル

先週から再開したイベリア航空パイロットのストライキは、本日も行われ128便が欠航した。
このうち国内線とヨーロッパ線はそれぞれ60便、長距離は8便が欠航となっている。
このストは7月20日までの毎週月、金曜日に行われる予定だが、 アナ・パストール勧業大臣は、航空会社及び労働組合に、一刻も早い 解決に向かって努力するよう求めた。

各地で強風や雪による注意報

気象局の発表によると、本日各地に強風や積雪による注意報が発令された。
ジローナ、ジェイダ、タラゴナ、ナバラ、カステジョン、バレアレスとリオハには強風注意報が出されている。
またアストゥリアス、リオハ、カンタブリア、パイス・バスコとカスティージャ・イ・レオンのブルゴス県には大雪注意報が出ており、これらの地域では、標高500〜900メートルで積雪となる模様。


4月13日(金)

脱税対策案、閣僚会議で可決へ

政府は本日の閣僚会議で脱税対策新案を可決する構え。
これによって、年内に81億7100万ユーロの税収を見込んでおり 財政赤字を少しでも軽減することが出来るとしている。
同新案を構成する2本柱として、企業や自営業者の間で行なわれる 現金による支払いは2500ユーロ未満とすること、また、外国に持つ銀行口座 についての申告義務が挙げられる。
 企業、自営業者間での金銭のやりとりについては、2500ユーロ未満の場合、 これまでどおり、現金での支払いが認められるが、2500ユーロ以上の場合、 クレジットカードか、或いは、銀行振り込みによって行なわなければならなく なり、これを怠った場合、支払い金額の25%の罰金が課せられる事となる。
ただし、2500ユーロ以上の現金のやりとりが行なわれた場合でも、 3ヶ月以内に、支払った側、または受け取った側のどちらかが、同件について 税務署へ届出を出した場合、届け出た側の罰金は免除となる。
 外国に開設している銀行口座の申告義務については、口座の名義人となっている 場合だけでなく、その口座のオペレーションが出来る権限を有している場合も 含まれる。また、銀行口座だけでなく、外国に所有している不動産や証券、 外国で契約している生命保険などについても申告義務が課せられる模様。


4月11日(水)

マドリッドの公共交通機関、記録的な値上げ

マドリッドの市バス、地下鉄、国鉄近郊線の新たなる運賃値上げが 発表された。
これによると、平均11%の値上げが行なわれる模様で、エスペランサ・ アギーレ州知事就任以来の大幅な値上げ率となる。
これにより、10回券であるメトロブスは現行の9.3ユーロから 12ユーロへと変更となり、実に29%の値上げとなる。
マドリッド市内とバラハス国際空港間を移動するためには、5ユーロの 運賃が必要となり、現在の2倍に達する。 1ヶ月定期券においては、8%の値上げ。
また、地下鉄1回券については、昨年8月に1ユーロから1,5ユーロへ 大幅な値上げが行なわれたばかりだが、今回の料金改正で、5駅以内の 移動については、現行料金が維持されるが、6駅目からは、一駅増える ごとに10セントずつ加算され、最大で2ユーロに達するとのこと。 新料金は5月からその適用が一部、開始される。

2500ユーロ以上の現金払いを禁止

マリアノ・ラホイ首相は本日の国会で、2500ユーロ以上の金額を キャッシュで支払う事を禁止する旨を発表した。
これは、脱税防止策の一環で、すでにイタリア、フランスなどで 採用されている措置だが、現金で支払える最高額の設定は各国、まちまち で、フランスでは3000ユーロまで、そしてイタリアでは1000 ユーロまでとなっている。
同措置のスペインでの導入についての発表は去る1月7日にすでに 行なわれていたが、現金で支払えるリミット額をどれぐらいにするかに ついては公表されていなかった。
この金額について、閣僚会議での決定があったとして、本日の国会での 発表となった模様。


4月10日(火)

経済相、高所得者の医療一部負担を提案

ルイス・デ・ギンドス経済大臣は医療の財政削減について、ラジオ局の インタビューに答えた。
同大臣は、一般的な医療費負担は考慮しておらず、サービスの一部外注化など 違った方法で対処したいと述べた。
その上で、、高所得者に対しては、金額に応じて段階的に一部負担とする可能性を示唆した。
これに対して、野党各党から強い反発があり、与党民衆党も政府として 現在そのような政策をとる構えはないとコメントした。

住宅販売12ヶ月連続の減少

国家統計局(INE)の発表によると、2月の住宅売買契約数は3万745件で、昨年の同時期より31.8%減少した。
これで12ヶ月連続の減少となった。
また1月と比較しても7.1%下がった。
このうち新築物件の売買は26.5%下がって1万6447件、中古も37.1%下がっている。
一方、自治州別で売買の状況をみると、人口10万人ごとの契約数が最も多いのはリオハとラ・マンチャだった。

マドリッドの外国人、半分以上が郊外に居住

マドリッド自治州が今年1月に行った調査によると、同州に住民登録をしている外国人の 51.97%が、郊外の都市や村に住んでいることがわかった。
2000年に移民が増え始めたころは、ほとんどが市内に居住、 昨年の調査でも50.3%が市内に住んでいたが、今年になって数値が逆転した。
同州ではこの理由について、郊外の町や村はこじんまりして溶け込みやすく、就職や住居の面でも利点が多い為と見ている。
州西部に位置する小村フレスネディージャス・デ・オリバでは、人口1615人のうち40.3%が外国人で、その国籍は27カ国にのぼる。
一方、一般的には国籍ごとに固まる傾向にあり、州西部にはモロッコ人が多く居住、東部と南東部にはルーマニア人が多い。
また、各国のインターナショナル・スクールが固まる北部には西側諸国の外国人が多く居住している。


4月9日(月)

イベリア、パイロットのスト再開

イベリア航空のローコスト子会社の運営に反対するパイロットの ストライキが本日より再開された。
同航空によると、本日は国内線が52便、ヨーロッパを中心とした 中距離が65便、それ以外が9便の計126便がキャンセルとなる。
また、今週金曜日は122便のキャンセルが予定されており、このうち国内線と ヨーロッパ線はそれぞれ56便欠航予定。
同社のパイロット労働組合では今後7月20日までの毎週 月・金曜日にストを予定しており、5月の連休や夏のバカンスシーズン にも影響が及ぶ見通し。

セマナ・サンタの交通事故死者40人

総合交通局(DGT)によると、3月30日午後3時から昨日午前零時までに交通事故で亡くなった人は40人だった。
他に 11人の重傷者と18人の軽傷者がでている。
昨年のセマナ・サンタの死者は37人で、41人の重軽傷者がでた。
ほとんどの自治州で連休最終日となった昨日は、マドリッドなどの大都市や アンダルシア、レバンテなどのリゾート地への出入り口でかなり 渋滞した。
また北部地域では霧や雪などで速度規制が行われたため一部で渋滞が起きた。
カタルーニャやバレンシアでは本日まで祝日のため、DGTでは引き続き 警戒にあたっている。

アルカラ司教の発言に批判集中

同性愛者に対し不適切な発言があったとして、マドリッドのアルカラ・デ・エナレスのレイ司教に対する批判が高まっている。
同司教は、聖金曜日に行われたミサで同性愛者は子供のころからその傾向があり、 それを確かめるためにクラブなどで売春行為を行うなど堕落し、行き着く先は 地獄であると付け加えた。
また中絶をする女性に対しても、無垢な命を破壊する者は自分自身をも 破壊する、と批判した。
これに対してツィッターなどインターネットのページでは司教を批判する 書き込みが相次いだ。
またマドリッドのアルムデナ大聖堂では、ネットでの呼びかけで集まった 男女が、聖日曜日のミサが始まる30分前に聖堂前でキスしあって司教の発言に抗議した。
一方、バルセロナの大司教は同性愛の人も同じ人間であり、その存在を尊重するとして、アルカラ司教の発言とは一線を画す態度を示した。


セマナ・サンタ(聖週間)のため、週末までニュースはお休みとさせて頂きます。


4月3日(火)

失業者数、475万人に

雇用・社会保険省の発表によると、先月の失業者数は、2月より3万8769人増加した。
これにより失業者数は計475万867人となり、1996年に集計を開始して以来 最も高い数値。
また、3月の上昇率としても史上2番目の高さとなった。 前年比では9.6%増で、これで8ヶ月連続の増加となる。
自治州別で見ると、最も増加したのはラ・マンチャ、カナリアスとパイス・バスコ で、逆に減少したのはバレアレス、ナバラとカタルーニャだった。
職業別では、すべての職種で増加したが、最も増えたのはサービス業だった。

銀行カード手数料、11%上昇

スペイン銀行の調査によると、金融機関が発行するデビットカードの手数料 は1年前と比較して平均11%、クレジットカードは9%上昇した。
また、デビットカードで系列外のATMからの引き出しを行った場合の 手数料は4.11%上昇して4.05ユーロ、海外で引き出す場合 (4.07ユーロ)とほとんど変わらなかった。
一方、クレジットカードで系列銀行のATMから引き出した場合は4.24ユーロ、 系列外の場合は4.64ユーロで、やはり海外のATM(4.70ユーロ) とほとんど変わらない額となった。
また、銀行口座の維持費も21.78%上昇して、平均27.34ユーロとなっている。

アルハンブラのピコスの塔、今月のみ一般公開

アルハンブラ財団は、同宮殿内にあるピコスの塔を今月に限って一般公開すると 発表した。
公開日時は火曜から木曜日と日曜日の午前8時半から午後8時まで。
通常は建物の保護のため入場できないこの塔は、防衛のためだけでなく、 住居としても使われていたという。


4月2日(月)

3月の自動車登録台数4.5%減少

自動車販売・製造業協会の発表によると、先月の自動車新規登録数は、 8万4427台で前年同月比4.5%減少した。
同協会によると、先月のレンタカー会社向け販売はセマナ・サンタの 利用を見込んで増加、個人向け販売とほぼ同程度の登録数となった。
一方、今年第1四半期の合計は20万4119台で、昨年同時期より1.9%減少 している。

3月住宅価格、7.6%下落

住宅情報誌フォトカサの調査によると先月の住宅販売平均価格は7.6%下がり、 これで53ヶ月連続の下落となった。
自治州別でみると、唯一値上がりしたのがラ・マンチャで0.7%、 都市別では、パレンシア、ウエスカとクエンカのみ上昇している。
一方、最も住宅価格が高いのは前回の調査と同様パイス・バスコで、 これにマドリッドとカタルーニャが続く。

週末の交通事故死者7人

総合交通局(DGT)によると、セマナ・サンタ最初の週末となった金曜午後 3時から昨日午前零時までに交通事故で亡くなった人は7人だった。
最も死者が多かったのは土曜日で4人が命を落としているが、逆に 金曜日は死亡事故は起きていない。
DGTでは、最も混雑が予想される今週水曜日の大移動に向けて、今後も 特別警戒体制を続ける。


3月30日(金)

バルセロナ、ゼネストのデモ後に暴動

昨日のゼネストで、バルセロナ各地では労働組合員とは無関係の 目出し帽をかぶった反乱分子の集団が暴動を起こした。
カタルーニャ広場では、デモ行進終了直後から、付近のゴミ箱に火をつけたり、 銀行や商店のガラスを割るなどの暴力行為が始まり、警察隊が催涙ガスなどで 応酬、あたりは逃げ惑う人々で騒然となった。
バルセロナでは各地でこのような暴動が発生し70人が逮捕され、44人が 軽傷を負った。

労組代表、次のゼネストの可能性を示唆

昨日のゼネストを主催した2大労組CCOOのイグナシオ・フェルナンデス・ トショ代表とUGTのカンディド・メンデス代表はラジオ番組に 出演し、ゼネストとデモの成果を高く評価し、政府は労組との話し合いに 応じるべきだと述べた。
もし5月1日のメーデーまでに政府が何の反応も示さない場合は しかるべき措置をとる構えであるとした。
しかし、それが新たなゼネスト行使の発表である可能性は高いものの その件には触れず、現時点ではその話をする段階ではないと述べるにとどまった。

セマナ・サンタ大移動開始

今年のセマナ・サンタ最初の週末となる本日より、総合交通局(DGT)では 特別警戒体制を開始する。
短期間に多数の移動が集中し、1年で最も問題が起こりやすい時期とされている ため、治安警備隊員1万人を動員して警戒にあたる。
期間は本日より4月9日までで、この間およそ1400万台の移動が見込まれている。


3月29日(木)

ゼネスト開始

スペイン民主化後8回目となるゼネラル・ストライキが本日午前零時より 開始された。
正午現在では、工場や港はほぼ閉鎖状態、公共交通機関もミニマム・サービス で、運行されている。
一方、商業施設については、個人商店などはシャッターを下ろしている所も多いが、 デパートや大手スーパーなどは開店している模様。
労働組合側は、ストは順調に行われており一般サラリーマンの参加率は 85%と発表している。
一方、政府広報官は、市民の生活はほぼ平常どおりで、昨年9月に行われた サパテロ前政権時のゼネストよりも参加率は低いとしている。
現在の所このストに関連して、全国で58人が逮捕され、6人が 怪我をしたが、いずれも軽傷という。

ストでテレビ局も一部停止

本日行われているゼネストにより、マドリッド自治州が運営するテレマドリッドと アンダルシアのカナル・スールは放送を停止、これらの局では、 静止画面とストによる休止を知らせる文章のみが画面に表示されている。
国営放送TVE、カタルーニャのTV3などでも番組を変更など、特別編成で放送している。
一方、ガリシアテレビ、ラ・マンチャテレビでは通常通りの放送となっている模様。

今月のCPI、1.9%の予測

国家統計局(INE)の発表によると、3月の消費者物価指数(CPI)の暫定数値は 1.9%で、昨年の同月より0.1ポイント下がった。
また、ユーロ通貨圏全体のCPIも発表されたが、こちらも0.1ポイント下がって 1.8%だった。
INEではこの下落の主な原因を食料品と清涼飲料の値下がりとみている。
これらの数値の最終結果は、来月13日に発表される。


3月28日(水)

イベリアのパイロット、スト再開

イベリア航空のパイロット組合は、昨年12月から2月にかけて続けていた ストライキを再開すると発表した。
ストの予定は4月9日から7月20日の毎月・金曜日で計30回となる。
今回のストも引き続き同航空会社のローコスト便子会社の設立に反対 するもので、政府の提案により仲介者を立てることで労使合意に達した。
しかしながら、結局交渉は失敗に終わりストの再開に至った。
労組側は、こちらが提示した妥協案をイベリアが拒否したと訴えている。
イベリアの新子会社イベリア・エクスプレスは先週日曜より運航を開始している。

学者ら、政府に研究費の削減枠からの除外を要請

主に科学などの研究者らが作る様々な団体の代表は昨日、マリアノ・ラホイ 首相宛に研究・開発に充てる予算の削減の見直しを要請する旨の嘆願書を提出した。
この文書には内外の学者ら約4万3千人の署名も添付された。
モンクロア宮で政府関係者と会見した団体代表は、現在続けられている様々な 研究が経費削減によって中断すれば、国際的信用を失い、研究・開発分野は 「2部リーグ」に甘んじることとなると警告。
このような時代だからこそ、研究・開発に力を入れ、若い研究者たちを育てて 行かなければならないと述べた。
会見については、政府側の理解を得られたようだと感想を述べた。

電気代、5〜7%値上がり

ホセ・マヌエル・ソリア産業・エネルギー・観光大臣は昨日、来月1日から 電気料金を5〜7%引き上げると発表した。
この理由についてソリア大臣は、電気による収益の欠損が一定以上を超えた場合、料金を 引き上げるとする最高裁判所の決定によるものという。
同大臣は、値上げの影響を受けるのは一般市民や企業だけでなく、電力会社や 国庫からの負担も含まれているという。
政府は現在の所付加価値税の引き上げについては否定しているものの、これからも 料金の引き上げや増税が行われる事が予測される。


3月27日(火)

ラホイ首相、初の国際会議に出席

マリアノ・ラホイ首相は韓国のソウルで行われている核安全保障サミット に出席、EU以外では初の国際会議出席となった。
日曜に行われたアンダルシアとアストゥリアス自治州選挙の大勢が判明してからの ソウル入りとなったため会議への参加は本日からとなったが、 その後の会見で首相は、各国の首脳陣と短いながらも会談を持つことができ、 非常に有意義であったとコメントした。
首相は、アメリカのバラク・オバマ大統領ともごく短い会話の機会を 持つことが出来た。
大統領からホワイトハウスへの招待があり、スペイン語が 出来なくて申し訳ないが、娘たちが習っているので私に教えてくれるはずだと コメントする場面があり、それに対し首相は自分の息子たち、もちろん自分自身も 英語を勉強中である、、と答えた。

専門医の評価が最も高い病院は?

消費者団体OCUは、全国の専門医にアンケート調査を 行い、280人以上から得た回答の結果を発表した。
それによると、最も評価が高かったのはバルセロナのオスピタル・クリニックで、 13の専門医療のうち神経科、消化器科、泌尿器科などで非常に高い評価を 得ている。
これに続くのが、やはりバルセロナのバル・デ・エブロンとマドリッドのラ・パス 病院で、どちらも総合的に高く評価されている。
これら2大都市の病院は他の都市のものと評価の差にかなり開きがあり、 OCUでは回答のなかった所も含めて、他の病院もこの結果を参考にしてほしいと している。

セマナ・サンタの天気予報

気象局は昨日、聖週間の連休中の天気予報を発表した。
それによると、次の週末から聖木曜日にかけては、ほぼ全国的に良いお天気で 空気は乾燥しているという。
ただし、ジブラルタル海峡付近とメリージャでは雲がみられ、にわか雨に見舞われる所も ある模様。
木曜日以降はイベリア半島南東部で雲が広がり、アンダルシア西部と エクストレマドゥーラ南部では嵐となる地域もある見込み。
気温も今週とほぼ変わらないという。


3月26日(月)

PPアンダルシア州選挙で歴史的勝利も、過半数に届かず

昨日即日投開票が行われたアンダルシア自治州選挙で、野党民衆党 (PP)が50議席を獲得し与党社労党(PSOE)の47議席を 上回り同州で悲願の初勝利を達成した。
しかしながら、事前調査で予測されていた絶対過半数獲得には至らなかった。
また左派連合(IU)が議席を前回の6から12に伸ばしたため、PSOE との連立政権が樹立される模様で、アンダルシアの左翼政権続行となる見込み。
PPアンダルシアのハビエル・アレナス代表は大勢が判明した午後11時ごろ 支持者らの前で演説、アンダルシアでの「歴史的勝利」を宣言したが、 5度目の挑戦でまたもや知事の座を逃した同氏の表情は硬かった。
一方、今回9議席を失い、2位に転落したものの、IUのおかげで首の皮1枚で 繋がる結果となった、ホセ・アントニオ ・グリニャン知事の演説も事実上の勝利宣言となった。
今回の投票率は62.23%で、2008年を10ポイント以上下回った。

アストゥリアスではPSOE勝利、政権は保守か

アンダルシアと同様即日投開票が行われたアスゥリアスの自治州選では、 PSOEが16議席を獲得した。
しかし単独で政権をとることは出来ず、IUと協定を結んでも過半数には届かない。
一方、PPを離党したフランシスコ・アルバレス・カスコス氏率いる アストゥリアス・フォーラムは13議席、PPは10議席獲得 したため、両党が連立に合意すれば、保守系の連立政権誕生となるが、その場合 議席数の関係からカスコス氏が知事の座を要求するものと予測されている。
アストゥリアスの投票率は55.92%で、前回より10.97ポイント下がった。

週末の交通事故死者13人

総合交通局(DGT)によると先週金曜午後3時から日曜午前零時の間に 交通事故で亡くなった人は13人だった。
他に8人が重軽傷を負っている。
今年に入ってから昨日までの累計数は279人で、 昨年の同時期より5.5%減少している。


3月23日(金)

マドリッド地下鉄で脱輪事故

昨日午後3時半ごろ、マドリッドの地下鉄1番線アルバラド駅に進入しようと した列車の車輪が突然外れ、急停車した。
約200人の乗客はただちに避難したが、けが人はなく大きな混乱も 起きなかったという。
この事故により同線のテトゥアン駅からクアトロ・カミノス駅までが不通となり、 後にトリブナル駅まで拡大したが、午後10時過ぎには再開した。
同地下鉄では、近隣の路線やバスの本数を増やすなどして対応した。

イベリア・エクスプレス、日曜就航

イベリア航空のローコスト便子会社として設立されたイベリア・エクスプレスが、 明後日よりマドリッドに就航すると発表された。
第一便はマドリッドーマジョルカで、当面は他にアリカンテ、マラガとセビージャの 4便。
就航を記念してこれらの便は期間限定で25ユーロからの特別運賃が販売される。
ただし、現在の所同社のウェブページではチケットの購入はできない。
5月にはこれにビーゴ、ランサロテ、グラナダ、メノルカとイビサが加わる。 それ以降の目的地は以下のとおり。
6月以降 サンティアゴ・デ・コンポステーラ、フエルテ・ベントゥーラ、 ラ・パルマ
6、7月以降 ダブリン、リガ、ナポリ、ミコノス
9月以降 アムステルダム

日曜より夏時間開始

毎年3月の最終日曜より夏時間が開始されるが、今年は明後日からとなる。
夏時間に変わる時は、時計を1時間早める事が必要で、日曜午前2時が3時となる。
日曜のこの時間に変更が行われるのは、できるだけ混乱を避けるためだが、毎年 仕事や約束の時間に遅れてしまう人が多くいる模様。


3月22日(木)

ゼネストの日、マドリッド地下鉄の運行は30%

今月29日に予定されているゼネラルストライキについて、マドリッド自治州と 労働組合UGTの間で公共サービスにおける必要最低限のサービスについて 協議が行われた。
それによると、地下鉄はラッシュアワーで通常の35%、それ以外は 30%の運行となる。
またバスや近郊線などは、ラッシュ時が30%、それ以外は20%となる。
医療機関や社会福祉に関しては、祝祭日程度のサービスとなり、 救急や透析などのように欠かせない治療は通常通りとなる。

税務省、王立劇場に100万ユーロの返還命令

税務省は、マドリッドの王立劇場に対して、同劇場勤務の公務員に過剰に 給与が支払われていたとして計100万ユーロの返還を命じた。
これは、2010年に公務員の給与5%削減の政令が出された際、それが適用 されなかっただけでなく、消費者物価指数の変動による賃金の見直しも0.3%に抑えるべき 所を2.5%適用していたことによる。
税務省は、今年及び来年の賞与から差し引くことを提案しているが、一人当たりの 負担は3000〜6000ユーロとなる。
従業員側は、今回の件は劇場の運営に問題があり、個人の責任ではないと強く反発 しており、ストなどが起きれば予定されている興行が中止となる可能性もある。

大雪のため各地で混乱

昨日から今朝未明の大雪の影響で、国内各地では停電、道路の 寸断や学校閉鎖などの混乱が起きた。
アルバセテでは、300件で停電が起こり、クエンカでは大雪で通学路が 寸断された学校が休校となった。
アビラとセゴビアでも432人の児童が登校出来なかった。
セゴビアではサッカー2部リーグの試合も中止となった。
勧業省は、4236台の除雪車を出動させ、4236トンの 塩や塩水を配布して、除雪作業にあたった。


3月21日(水)

1月の債務不履行率7.91%

スペイン銀行によると、今年1月の個人及び企業むけ信用貸しの債務不履行率 は7.91%だった。
これは1994年11月に記録した最高値(8.01%)に次ぐ高い 数値で、これにより昨年6月以来7ヶ月連続の上昇となった。

旱魃による損失、15億ユーロ以上か

記録的な旱魃により農作物の損失が懸念されるなか、農業・食料・ 環境省は、全国の農協団体代表らと旱魃対策会議を行った。
農業省側は、研究会がすでに発足しており、1週間後には具体的な 対応をはじめられると発表した。
しかしながら、農協代表らは政府対応の遅さを批判、損害は全国規模に 及んでいるが、特に現在深刻な事態に陥っているアラゴンなどは、 一刻も早い救済措置が必要であると訴えた。
また、現在最も損失が大きいのは放牧と穀物の栽培であるが、数ヶ月後には オリーブやワインの栽培にも影響が出る可能性があると指摘している。

メッシ、バルサの最多得点記録保持者に

サッカーのアルゼンチン代表で、FCバルセロナ所属のリオネル・メッシ選手は、 昨日行われたリーガ・エスパニョーラのグラナダ戦で3点を上げ、 同クラブの最高記録であるセサール選手の232ゴールを2点上回る記録 を達成した。
メッシはこの試合で、最多ゴール記録と新たなハットトリックを達成しただけでなく、 リーガの得点王争いでも、ライバルのクリスティアーノ・ロナウドを わずかにリードした。


3月20日(火)

カディス憲法200年記念式典

1812年3月19日にアンダルシアのカディスで採択されたスペイン 最初の成文憲法「カディス憲法」の200年記念式典が昨日、同市のサン・フェリペ・ ネリ礼拝堂で行われた。
フアン・カルロス国王夫妻を始め、ラホイ首相以下政府の閣僚、上下院議長らが 出席した。
また、イベロアメリカ諸国とポルトガル、フィリピンの大使らも招待された。
式典では、両院議長、ラホイ首相、国王の順で演説が行われ、その後憲法記念碑に 献花が行われ、国家が演奏された。
一方、市内のあちこちでは記念イベントが行われ、市民の多くは当時の民族衣装 に身を包み式典に花を添えた。
なお、この憲法は、サン・ホセの日に制定されたため、ホセの女性名ホセファの 愛称ペパ(憲法という言葉が女性形であるため)と一般的に呼ばれている。

21県で悪天候による警報・注意報

春分の日の今日、イベリア半島各地では21県で低温、積雪などによる警報と 注意報が発令されている。
アンダルシアのアルメリアとグラナダでは大雪警報がでており、最高7センチの積雪が 予測されている。
ハエンとアルバセテでは山間部で20センチの積雪もある模様。
また、テルエル、シウダ・レアル、クエンカ、アリカンテ、カステジョン、とムルシア でも同じく注意報がでており、4センチ程度の積雪の予報。
一方、全国的に気温も下がる模様で、特に半島南部とバレアレス諸島ではかなり 下がる見込み。

連休の交通事故死者7人

一部の自治州では昨日がサン・ホセの祝日であったため連休となった先週末の 交通事故による死者は7人だった。
また他に2人の重傷者と1人の軽傷者がでている。
最も死者が多かったのは月曜日で3人が命を落としている。
今年に入ってから昨日までの累計数は262人で、昨年の同時期より10人 少ない数値となっている。


3月19日(月)は「サン・ホセ」の祝日にあたるため、ニュースはお休みさせて頂きます


3月16日(金)

モレジャのパラドール計画を中止

バレンシア州モレジャ市で続けられていたパラドールの建設工事を 中止すると言う発表が政府より行なわれた。
パラドールの名前で知られるスペインの国営ホテルチェーンは モレジャにある12世紀のロマネスク建築であるサン・フランシスコ修道院跡を 利用して新たなるパラドールの建設を行なう事を2009年に決定し、その工事が 進められていた。
来年末の完成が予定されており、64の客室、74台分の地下駐車場、 会議室、スパ、室内プールなどの設備を備えたホテルとなるはずであったが 資金不足を理由に、計画の中止が発表された。
同時に、政府はアストゥリアスのコリアス、イビサ、コルーニャのムシア、 サラゴサのベルエラなどで予定されていたパラドール建設計画についても その中止を発表した。
現時点で国営ホテルチェーン、パラドールがかかえる赤字は約1億ユーロとのこと。

バルセロナで食品検査、735キロの不良品を押収

バルセロナ市では先週、4日間にわたって市内の食料品店で販売されている 商品が食用に適したものであるかどうかについての調査を行なった。
検査が実施されたのは市内10地区における57箇所で、 その結果、賞味期限が切れているものや、要冷蔵であるのに冷蔵保存されていないもの、 適切な冷凍保存状態にない冷凍食品、適切な包装のなされていないものなど、 計735キロの食品が食用に適さないとして押収、処分された。
処分された食品は、ヨーグルト、牛乳、チーズ、パスタ類、米、冷凍パン、 肉、魚、冷凍豆、調理済み惣菜、ナッツ類、ジュース類、ケーキ類など多様に及んだ。
これらの食品衛生基準に満たないものを販売した場合、そのレベルに応じて 600ユーロから60万ユーロの罰金が課せられる。


3月15日(木)

バルセロナ、霧が晴れて平常に

濃い霧のため、バルセロナの空港と港では昨日夕刻より特別警戒態勢が 布かれていた。 これにより空の便、海の便共に乱れが生じていたが 今朝7時ごろになってようやく平常を取り戻した。
 昨日18時ごろよりバルセロナでは霧が濃くなり、視界が悪くなった事から バルセロナのプラッツ空港では遅延が目立ち始め、フランクフルト、ミュンヘン、 アムステルダム、オポルト、パリ発のフライト計5便がキャンセルとなった。
また、港でもバルセロナを出発する予定であった客船が2便、バルセロナに 到着する予定であった客船3便がその影響を受けた。
霧はバルセロナ市中、広範囲にわたって広がり、気温の低下と、約100%の 湿度をもたらした。

カタルーニャ議会、ツーリスト税と処方箋税にゴーサイン

カタルーニャ議会では、昨日、ホテルの宿泊ごとに課税するツーリスト税、 そして薬局で提示する処方箋の発行に伴なって課税される処方箋税の2種類の 新税の採用が可決された。
施行されるのは処方箋税が今年の6月からで処方箋1通につき1ユーロとなっており、 1年間に一人当たり最大62通まで課税の対象となる。
また、対象となる薬剤は、その価格が1.67ユーロ以上のものに限られる。
 ツーリスト税については、今年の11月からの施行となっており、一部屋、1泊 につき0.5〜2.5ユーロの課税となる。
ただし、宿泊者が12歳未満の場合はその対象外となる模様。


3月13日(火)

2月のCPI2%

国家統計局(INE)によると、2月の消費者物価指数(CPI)は 前月より0.1%上昇し、前年比率2%となった。
これで昨年9月から続いていた下落傾向に歯止めがかかる形となった。
CPIが2%台になるのは2010年の8月以来。
上昇の主な理由は燃料の値上がりだが、他に住宅、食料と清涼飲料、 サービス業の値上がりも影響している。

イベリアのスト回避

勧業省の発表によると、今月16、19日に予定されていたイベリア航空の パイロットと客室乗務員のストライキが回避された。
このストは、同航空会社のローコスト子会社イベリア・エクスプレス設立に 反対して行われてきたが、 勧業省および雇用・社会保険省が交渉の仲介者を立てる事で合意に達した。
労働組合側はストは回避されたが、子会社の設立は 違法行為であり、サービスの外注化を助長するとして、これからも 反対していく姿勢を崩していない。

ソロージャ美術館でクロティルデ展

マドリッドのソロージャ美術館では10月14日まで「ソロージャの クロティルデ」展を開催する。
クロティルデはバレンシア出身の画家ホアキン・ソロージャの妻、 息子たちの母であっただけでなく、絵のモデル、ミューズ、果ては 夫の会計係としても活躍し、彼の人生に大きな影響を及ぼした女性であった。
今回は34点の油絵、40点のデッサンと49点の写真や、身の回りの品が展示され、 多くの作品は妻や子供たちの日常生活が描かれたものである。


3月12日(月)

1月の住宅売買26.3%減少

国家統計局(INE)によると、1月の住宅売買契約数は3万3087件で、 昨年の同月より26.3%減少した。
これで、前年比は11ヶ月連続の下落となるが、一方で昨年の12月 と比較すると42.3%増加している。
また新築物件の販売は17.5%下がって1万7885件、中古物件は 34.5%下がって1万5202件だった。
一方、最も住宅売買数が多かった自治州はアンダルシア、カタルーニャ、 マドリッドとバレンシアで、全体の約50%を占めた。

マドリッド同時多発テロから8年

2004年にマドリッドで起きた同時多発列車テロから8年を迎えた昨日、 マドリッドで追悼式典が行われた。
式典は、対立する被害者の会が2箇所で別の時間に主催して行われた。 午前10時からアトーチャ駅で行われた式典では、11−M被害者の会のピラール・ マンホン代表が演説、右翼政権による圧力や差別を訴え、この事件の陰謀説を 唱え続けている一部のマスコミや、事件の再調査を開始した判事を激しく非難した。
一方、レティーロ公園では、テロリズム被害者協会AVT)主催の集会が正午より開かれ、 こちらは元市長のアルベルト・ルイス・ガジャルドン法務大臣やアナ・ボテージャ マドリッド市長参加の元に行われた。
アンへレス・ペドラサ代表は、この事件はまだ未解決であり、これからも様々な 疑問点を明らかにしていかなければならないと主張した。
またこの日に労働改革法反対のデモを強行した労働組合に対しては、 心のない卑劣な行為であると批判した。

全国で労働改革反対デモ

新しい労働改革法に対するデモが、全国60都市で昨日行われた。
首都マドリッドでは主催者発表で50万人(警察発表では3万人)が参加、 正午から始まった行進には、2大労組CCOOとUGTの代表の他、社労党や 左派連合の関係者も参加した。
バルセロナでは主催者発表で45万人、警察発表では1万7000人が参加、 労組のカタルーニャ支部代表らが参加した。
今回で2回目となるこのデモは、今月29日に行われるゼネラル・ストライキに 対する国民の支持率の目安とされていたが、、例によって主催者と当局の 発表に大きな開きがあり、全国の参加者は、労組発表で150万人、警察発表は 15万人にとどまった。


3月9日(金)

3月29日にゼネスト

スペインの2大労働組合、CC.OO.とUGTは本日、3月29日にゼネストを 行なう旨を発表した。
これでスペイン民主政治の歴史上、6回目のゼネストとなる。
マリアノ・ラホイ首相率いるPP政権により可決された労働法改正案に対し、 2大労働組合は、その内容変更についての交渉を呼びかけて来たが、政府は一貫して これを無視する態度を通してきた。
組合側から首相宛てに2度、書面によるコンタクトも取られたが、これについても 何等、返答は無かった。
こう言った政府の態度に対し、労組側は、最期まで首相からのコールを 待っていたが、それが無い以上、ゼネストは避けられないとし、今月末の29日の 決行を発表。
すでにガリシア、バスク、ナバーラなどの自治州でも同29日にゼネストが予定 されており、全国規模のストが予想される。
 労組側のゼネスト発表の直後、閣僚会議後の記者会見に応じたソラジャ・サエンス・ デ・サンタマリア副首相は、組合がやろうとしている事は、現在スペイン社会が 直面している問題の解決に何等貢献するものでは無く、その是非を評価するのは 国民であるとコメントした。

アギーレ州知事、降雪促進システムに12万ユーロ

エスペランサ・アギーレ マドリッド州知事は、約12万ユーロ(税別)の契約を ドイツ企業、Radiometer Physics社と交わした。
これは、雲にヨウ化銀を打ち込むことよって、降雪を促す計画の一部をなすもので 同計画は2006年に知事がイスラエルへ視察に訪れた時から始まっていた。
知事は2年前に、降雪促進システムの効果についての調査は進んでおり、システム導入 計画は最終段階に入っていると公表していた。
今回導入されるシステムは、5つの貯水池を持ち、マドリッド州の貯水量の約3分の2を カバーするロソジャ川流域に設置される予定。
これは、本格的なシステム導入ではなく、現段階では、その成果や、自然環境に与える 影響などについての研究段階であると見られる。


3月8日(木)

カタルーニャでの教育はカタラン語

カタルーニャ州における教育機関で使用される言語はカタラン語であるべきと 言う案が可決されたのは1983年にさかのぼるが、その後、同テーマを巡って 様々な議論、裁判が繰り返されている。
1984年、自分の子供にはスペインの標準語であるカステジャーノ語による教育を 受ける権利がある、と最初に主張した父親はエステバン・ゴメス・ロビラさんで、 その訴えを受け、1985年、裁判所はカタラン語による教育システムを部分的に 否定する判決を下した。
これに対し、上訴を受けたカタルーニャの最高裁は3年後に再度、カタラン語による 教育を擁護する判決を下し、同件はついに憲法裁判所の手に渡ったが、1994年、 ここでもカタルーニャにおける教育はカタラン語で行なうことが認められた。
また、2010年にも、子供達にはカステジャーノで教育を受ける権利があるとの 訴えを起こしていた3家族があったが、これに対し、高等裁判所はカタラン語の 主言語性を認めつつも、教育機関には、カステジャーノ語によるサポートを行なう義務 があるとし、同テーマについては、唯一の定義を当てはめることは不可能であり、 それぞれのケースについて、最適と思われる解決策を探すべきである、との曖昧な 判決が下された。
これにより、訴えを起こしていた3家族については、学校に対し、カステジャーノ語に よるサポートを要求する事が出来るが、学校がどの程度、どう言った内容のサポートを 強要されるのかについては定かでは無い。


3月6日(火)

消費者団体への相談、半分近くが通信業界への苦情

消費者団体FUCIによると、今年に入ってから同団体に寄せられた苦情、相談は 2万5459件で、このうち46%が電話やインターネットのサービスに関するものであった。
同団体代表は、昨年1年間の割合が27%であったことから、 この業界への不満が急速に高まっていると指摘、消費者を守る新法の制定を 一刻も早く進めるべきであると主張した。
また、現在はほとんどの会社がアフターサービスの受付を有料の 電話でしか扱っていないことを挙げ、専門のスタッフが直接受け付けるオフィス などを設けるべきであると述べた。
通信業へのクレームで最も多かったのは本人の許可なしにSMSのサービスが 利用され、高額の通信料が請求されることだった。
一方、通信業の次にクレームが多かったのは、電力会社と金融関係だった。

2月の消費者景況感指数、58ポイント

社会学研究所(CIS)によると、2月の消費者景況感は前の月より10.3ポイント 低い58ポイントで、2ヶ月連続で下落した。
この数値は昨年の第1四半期とほぼ同様の数値であるが、同月比では15.4 ポイント下がっている。
この下落の原因は、消費者の現況感が1月よりも6.4ポイント下がったこと、また 将来に対する景況感も14.3ポイント下がったことによる。

6県で悪天候による注意報

気象局は本日、6県に積雪や強風などによる注意報を発令している。
メノルカ島とジローナのアンプルダンでは高波と強風注意報が出ている。
またピレネー山脈ナバラ側では大雪注意報が出ており、2〜5センチの積雪が予測 されている。
一方、ギプスコアとアラゴンでは強風注意報が発令された。


3月5日(月)

2月の自動車登録台数2.1%減

自動車製造・販売業者協会によると、先月の自動車新規登録数は6万4732台で、 昨年同月比21%減少した。
また、1,2月の合計登録数は11万9695台で、昨年の 同時期より0.1%のマイナスとなった。
車のタイプ別でみると、4ドアセダンは3.1%減少したが、 四輪駆動は5.1%増加した。
また個人の登録は1.9%マイナスで、20ヶ月連続の減少となった。
これまで上昇傾向にあった企業向け販売も6.7%減少。
一方レンタカー会社向けに関しては3.8%上昇した。
自治州別でみると、最も増加したのはアラゴンで25.4%、これにマドリッド 、リオハが続く。
逆に最も下がったのはカナリアス、ラ・マンチャとエクストレマドゥーラだった。

国家警察、ツィッター経由の情報提供で1300の事件立件

スペイン国家警察は、1月末ごろからソーシャルネットワークサービスの一種である ツィッターにアカウントを設け、麻薬関連の情報提供を市民に呼びかけている。
当局広報担当は、これまでに1500件以上のメールを受信、このうち1300件 が立件に至ったと発表した。
1300件のうち半分は地域で起こる小さな犯罪だったが、残りは犯罪組織が関与する 大規模捜査に繋がるものであったという。
同広報官は、この制度の成功を高く評価し、引き続き市民に協力を求めると共に、 寄せられた情報は絶対機密であり、いかなる場合にも情報提供者に出頭を要請すること はないと改めて強調した。

週末の交通事故死者5人

総合交通局(DGT)によると、先週金曜午後3時から日曜午前零時にかけて交通事故で 亡くなった人は5人、他に重傷者が1人、軽傷者が4人出ている。
最も死者が多かったのは日曜日で3人が命を落としている。
また全死亡者のうち2人はバイクを運転していた。
今年に入ってから昨日までの累計数は212人で、昨年の同時期より4.93% 減少している。


3月1日(木)

イベリア航空、パイロット1名を解雇、8名を謹慎処分

ローコスト航空会社、イベリア・エクスプレスの立ち上げを巡って イベリア航空社とパイロット組合の対立が続く中、イベリア航空は 社の規律を乱す者として、19名のパイロットに対し相応の処分の検討を開始し、 これによりすでに1名が解雇、8名が5日〜1ヶ月の謹慎処分を受ける事となった。
残り10名についても追って処分の発表がある模様。
イベリア航空は、これらの処分の理由として、無断欠勤や遅刻などを理由に 挙げているが、組合側は、会社がパイロットに仕事のスケジュールを 伝えるのが遅すぎることに問題があると指摘している。
国際的な取り決めでは、パイロットへのスケジュールの通達は、少なくとも 飛行を開始する12時間以上前に行なわなければならないとされているが、 イベリア航空はこれを怠っており、昨年の2月にも同様の行動が見られ、 その時にも数名のパイロットが処罰の対象となったと言うのが組合側の主張。
これに対し、イベリア航空はコメントを行なっていない。

バレンシア、火祭り始まる

毎年3月に行なわれるスペイン3大祭りの一つ、バレンシアのファジャスが 本日、始まった。
例年のごとく、市役所前の広場に集まった大勢の人々の前で午後2時、開催を 告げる花火が打ち上げられ、バレンシア最大のお祭りの幕が上がったが、 花火や音楽の音に混じって、口笛他、多くのブーイングが見られた。
 バレンシアに始まった、教育費予算削減に対する学生達の抗議運動が スペイン全国に広がっているが、デモ運動が過激化する中、先週、警官隊との 衝突の中で、警官隊が必要以上の暴力をふるったとして学生達の政府に対する 不満は更に高まりつつあり、その不満が火祭りの開会式にも顔を覗かせる形と なった。
バレンシア市は、音楽のボリュームを最大に上げ、ブーイングの音をかき消し、 あとで行なわれたインタビューに対し、バレンシア州知事は「私が聞いたのは花火の音だけで、 ブーイングなど全く気づかなかった」と笑顔でコメント。


2月29日(水)

教育費予算切り下げに対し各地で大規模デモ

バレンシアで端を発した教育予算切り下げに対する、学生達を中心とした デモは、今や、スペイン全国に広がりつつある。
今日もバレンシア、アリカンテ、バルセロナなどで、大規模デモが行なわれている。
バルセロナでは12万人の学生、16000人以上の教員、1万人以上の 事務職員らによる大規模な抗議運動となった。
午前7時半ごろから学生達が高速道路AP7号線を遮断し、11キロに及ぶ 渋滞をもたらした。
また、カタルーニャ鉄道のS2ライン、S55ラインも午前10時ごろまで 運行不能となった模様。

イベリア航空、続くストにより3600万ユーロの損害

イベリア航空がその子会社としてローコスト航空会社イベリア・エクスプレス社を 立ち上げることに対し、パイロット組合を中心に断続的なストが行なわれているが、 本日のストで12回目を迎え、今日だけでも131便のフライトキャンセルが 発表されている。
ストによる損害額は、1回につき、約300万ユーロにのぼるとされ、 12回目を迎えた今日の時点で、すでにその損害額は3600万ユーロにのぼるが、 今だ、組合側とイベリア航空との間での妥協点は見出されていない。


2月28日(火)

昨年の財政赤字、8.51%

クリストバル・モントロ財務大臣は昨日、2011年の財政状況を 発表した。
それによると、昨年の財政赤字は国内総生産(GDP)の8.51%で、 サパテロ前政権の予測を2.51%上回る数値となった。
同大臣は欠損の内訳も発表、中央省庁の財政赤字はGDPの5.1%( 予測では同4.8%)、地方自治体の欠損は1.3%の予測を大幅に 上回って2.94%だった。
また、自治州別の内訳では、最も数値が高かったのはカスティージャ・ ラ・マンチャ州で7.30%これにエクストレマドゥーラとムルシアが続く。
逆に最も低かったのはマドリッドで、自治州に設けられた欠損の限度値 (1.3%)を唯一下回った州だった。
一方社会保険については、0.4%黒字の予測だったが、0.2%の赤字となった。

国立図書館でセファルディの写本聖書展

マドリッドの国立図書館では、本日より15世紀ににイベリア半島に居住していた ユダヤ人セファルディが使っていた手書きの聖書展を開催する。
この特別展にはおよそ50点が展示され、このうち40点が写本で、多くは 未公開のものであるという。
同図書館の担当者は、1492年の追放以降、スペインではあまり馴染みのないものと なってしまったこれらの美しい写本を多くの人に見てほしいと述べた。
これらの写本の他、スペインに居住していた当時の様子なども展示するという。
この特別展は5月13日まで開催される。

外国人観光客の1日平均消費額は99ユーロ

産業・エネルギー・観光省によると1月にスペインを訪れた外国人観光客が、1 日に使った金額は平均99ユーロで前の月より8.6%増加している。
観光客の国別でみると、最も消費額が増加したのはイギリスで14.5%、 これにドイツが9.6%で続く。
自治州別でみると、この恩恵を最も受けたのはカナリアスで全体の37.5% を占めた。
これに続くのがカタルーニャで18.2%、3位はマドリッドだった。


2月27日(月)

ウルダンガリン氏、裁判所で21時間の事情聴取

元ハンドボールのスペイン代表選手で、フアン・カルロス国王の娘婿 であるイニャキ・ウルダンガリン氏(パルマ公爵)は先週末、 マジョルカ島の裁判所に出廷、延べ21時間に渡る事情聴取を受けた。
これは、バレアレス自治州の政財界を巻き込んだ一連の汚職事件パルマ・ アレナ事件において、同氏が運営していた非営利団体が公的資金を横領した疑いがある として、同裁判所から喚問を受けていたもの。
初日となった土曜日には、内外から多くのマスコミが詰め掛け、反王制 団体などが抗議活動を行ったため、厳戒な警備体制が敷かれた。
硬い表情で現れた同氏に対し、反対者らが罵声を浴びせ、周囲は騒然となった。
2日目となった日曜日は、マスコミや野次馬、抗議者の数も激減し、 ウルダンガリン氏も前日よりリラックスした様子で姿を現した。
同氏は初日の入廷前に簡単な会見を行ったが、ここに来たのは 無実の証明と名誉を守るためであると述べ、法廷でも基本的に 関与を否定した。

バルセロナでモバイル・ワールド・コングレス開催

バルセロナ市のモンジュイックにある見本市会場では、本日よりモバイル・ワールド・ コングレスを開催、世界中から1400社が参加し、6万人以上の業界関係者の 入場が見込まれている。
会場は7万500平米を擁し、昨年より1万1500平米拡大した。
しかしながらこの会場の利用は今年が最後となり、来年からはグランビア通りにある 別の会場での開催となる。
このイベントが同市にもたらす経済効果は2億7500万ユーロにのぼると推定 されている。

週末の交通事故死者7人

総合交通局(DGT)によると、先週金曜日午後3時から日曜午前零時にかけて交通事故 で亡くなった人は7人だった。
他に2人の重傷者と6人の軽傷者が出ている。
最も死者が多かったのは土曜日で5人が命を落としている。
今年に入ってからの累計数は189人で昨年の同時期より5.5%減少している。


2月24日(金)

200年前の財宝、スペインに返還

2007年5月に、米国のオディッセイ社が海底に眠る元スペイン船、 「メルセーデスの聖母」と同船に積まれていた数々の財宝を発見して以来、 同社とスペイン政府との間で、その所有権を巡って裁判が行なわれてきたが 米国法廷はスペイン政府の主張を認め、オディッセイ社に対し、 財宝のスペインへの返還を命じていた。
そして、595.000個、重さ17トンに及ぶ金・銀貨を含む財宝がついに 本日、米国、フロリダ州、タンパ市の軍用空港からスペインへ向けて飛び立った。
スペインの軍用機エルクレス2機に積まれたこの歴史遺産は、明日、土曜日に スペインに到着予定。
スペインの戦艦、メルセーデスの聖母号は、英国との戦いの中で、1804年に 沈んだ船で、在米国・スペイン大使館のホルヘ・デスカジャル大使は、 「200年余りたった今、ようやくメルセーデス号の旅は終わる」と語った。

南京虫、スペイン全土で急増

哺乳類の血液を食物とする南京虫は、スペインを含め、ヨーロッパでは 第2次世界大戦以降、ほぼ絶滅していたと考えられていたが、近年、その姿が 目立つようになりつつある。
害虫駆除業協会の会長であるミラグロス・フェルナンデス女史の発表によると 南京虫駆除に関する依頼が、近年、70%もの増加を見せているとのこと。
 最初にこの問題が多数、発生し始めたのは、サンティアゴ巡礼路付近と コスタ・デル・ソル付近で、いずれも多数の旅行者の移動が頻繁に行なわれる 地域である。
これらの地域が震源地となり、今ではスペイン全国に広まりつつある。
また、日々、グローバル化されていく貨物の往来も大きな原因と見られる。
南京虫は、特に伝染病の媒体とはならないが、刺されたあと、強い痒みを もたらすことで知られる。


2月23日(木)

セビージャ春祭り、闘牛カルテル発表

毎年セビージャで行なわれるフェリア・デ・アブリルで開催される 闘牛のカルテルが昨日発表された。
正闘牛士によって行なわれるコリーダスが18回、見習い闘牛士により行なわれる ノビジャーダスが5回、そして騎馬闘牛が2度、予定されているが、その 出場闘牛士の中に、ホセ・トマス、エル・フリ、ミゲル・アンヘル・ペレラ、 エンリケ・ポンセ、クーロ・ディアス等、名闘牛士の名が見当たらない。 ホセ・トマスはすでにここ10年間、セビージャのフェリアには出場しておらず、 今回もその姿は望めない模様。
エル・フリは過去2年間続けて、セビージャ春祭り闘牛の最優秀闘牛士となったが 今回は興行主との商談が成立せず不参加。
クーロ・ディアスも商談決裂。 ペレラについては代理人との交渉すらなかった 模様。
マンサナレス、エル・シッ、ルケ、カステージャ、モンタンテ、タラバンテなどの 姿は見られるが、近年稀に見る「寂しいカルテル」となる事は免れない。

マドリッド近郊列車、24日よりスト

本日、労組CC.OO.は、明朝よりマドリッドの近郊線鉄道Cercania のストを発表した。
ストの期間は定められておらず、最初の3日間については次ぎのとおり 行なわれる模様。
明日、金曜日の午前5時〜8時、午後21時〜翌朝、土曜日の午前1時。
日曜日の21時〜翌日、月曜日の午前1時まで。
デモの集結地点はアトーチャのCercania駅となる予定。


2月22日(水)

住宅ローン払えず15万人が住居立ち退き

失業率が悪化する中で、住宅ローンが払えなくなり、住居を失う人が 急増し、すでに15万人に達している。
そう言った状況下で、政府は対策を検討して来たが、本日の国会で 金融機関との交渉ベース案を発表した。
その中には、収入が途絶えローンが支払えなくなった家族に対し、 立ち退きを迫る前に2年間の猶予を持たせること、担保として住居を没収したあと、 不動産物件の価値が下落しているからと言って、更にその差額を請求しない事、 それまでに支払われた金額を利息の充当に充てるのではなく、元金から差し引く ようにするなどの項目が盛り込まれている。
しかしながら、これらの例外的措置をどう言ったケースに適用するのかについては、 家族の全メンバーが失業しており、尚且つ、不動産を他に有していないなど、 幾つかの案を挙げているだけで、更なる検討が必要と見られる。
政府は、このベース案を持って金融機関との話し合いを開始する模様。


2月21日(火)

CEOE役員、失業保険システムを批判

スペイン企業組織連合(CEOE)のホセ・ルイス・フェイト経済・金融政策 委員長は昨日、全国自動車販売会議に出席、その際失業問題に触れた。
フェイト氏は、失業者が求人の申し出を拒否した場合、その失業手当 の支給を停止すべきである、と述べた。
同氏は、他のヨーロッパ諸国では、オファーを断っておきながら手当てを もらい続けるというのは考えられないことであると述べた。
また、最初ある程度の金額を受け、その後 支給額が下がっていくというスペインのシステムは、寛容すぎる、失業手当 を収入の一種と考える向きがあるなどと批判した。
そして、求人のオファーがあればそれが例えラップランドでの仕事でも 受けるべきである、と付け加えた。

財務省、企業の現金取引制限を検討

ミゲル・フェレ財務副大臣は昨日、同省が商取引における現金のやりとりの 制限を検討していると発表した。
大手会計事務所が主催した講演会に出席した同氏は、さしあたり、 企業間の取引についてのみとし、将来的に個人の取引にも適用するかについては 触れなかった。
また、現金取引の限度額についても正確な数値は明言しなかったが、 制限を適用しているフランスとイタリアを参考に300〜5000ユーロ になると見られる。
財務省では、この他にも様々な脱税防止策を検討しており、 これらをふまえて今年の税収を80億ユーロ以上見込んでいる。

各地で再び低気温による警報・注意報

週末から昨日にかけて比較的すごしやすい気温が続いていたが、 気象局によると、本日より再び各地で気温が下がる見込み。
グアダラハラ県には低気温による警報が発令されており、マイナス10度まで 下がる見込み。
一方、アルバセテ、シウダ・レアル、クエンカとトレドでは最低気温が マイナス6度となり注意報が出ている。
その他アラゴン州の3県、カスティージャ・イ・レオン州の9県、 ジローナ、ジェイダ、ナバラ、マドリッドなどにも同様の注意報が 発令されている。
一方、マジョルカ島とメノルカ島では、高波や強風による注意報が 出ている。


2月20日(月)

57都市で労働法改正反対デモ

マリアノ・ラホイ政権が発令した労働基準法改正に反対するデモが昨日、 主要57都市で行われた。
2大労働組合CCOOとUGTによると、首都マドリッドでは50万人(警察発表では5万人) が参加する大規模デモとなった。
列の先頭には「労基法改正反対」と書かれた大きな横断幕が掲げられ、 トーショCCOO代表、メンデスUGT代表らが最前列を行進した。
ある参加者は、残念ながら今回の改正はこれから進められていくであろう様々な縮小、 削減のはじまりに過ぎない、これからも反対運動を続けていかなければ、と 述べた。
行進の最後にはマニフェストが読み上げられたが、労組代表らの席に黄色い ペンキが投げ込まれる騒ぎも起こった。
バルセロナでは40万人(州政府発表は3万人)が参加、グラシア通りとディアゴナル 通りの交差点から始まり、グランビア通りまで続いた。
その他の都市のデモ参加人数は次のとおり(数字はいずれも 労組発表、カッコ内は警察発表)
バレンシア30万人(3万人)
セビージャ5万人(2万人)
フェロル3万人(1万5千人)

イベリア、ストで153便が欠航

イベリア航空は本日、ストライキにより153便をキャンセルする。
このうち21便がマドリッドーバルセロナ間のフライトとなる模様。
このストは、前回と同様同航空会社の子会社設立に反対して行われるもので、 今月24、29日にも予定されている。
イベリアでは利用客に対し、チケットの変更、払い戻しや同社及び他社便への振り替えなど で対応する。

週末の交通事故死者15人

総合交通局(DGT)によると、先週金曜日午後3時〜日曜午前零時の間に 起きた交通事故による死亡者は15人、また8人が重軽傷を負った。
金曜日は最も死者が多かった日で、7人が命を落としている。
今年に入ってから昨日までの累計数は171人で、昨年の同時期より6%減少している。


2月17日(金)

バレンシアの薬局、州政府に最後通告

バレンシア州では州政府から薬局への支払いが昨年10月以来、滞ったままで その合計金額は約4億ユーロに達している。
10月、11月分については、いくらかは支払われているようであるが 完済はされていない。
こう言った状況が続く中、同州の薬局組合は2月中に12月分の支払いが なされない場合は、3月の1日から3日間、バレンシア県、アリカンテ県、 カステジョン県の全ての薬局を閉めることを通告。
また、カステジョンでは3月8日までに1月分の支払いが無い場合は、 3月13日より更に3日間のストライキを行なう事を通達している。

スペイン経済、再び後退

2010年から僅かながらも成長を始めたスペイン経済であったが、 国家統計局発表によると、昨年度第4・四半期には、再び後退に入った。
生産年齢人口の23%の失業、不動産バブル崩壊、金融ローンの停滞などの 影響で内需が大きく後退しているのが主な原因と見られ、昨年第4・四半期の 国内総生産はマイナス0.3%となった。


2月15日(水)

ラバコージャ空港におけるAVE駅建設案を打診

サンティアゴ・デ・コンポステーラのヘラルド・コンデ・ロア市長は 同市のラバコージャ空港に超特急AVEの駅を置き、空港、バスターミナル、 高速鉄道駅の3つを備えたガリシア一大交通センターの建設案を中央政府へ 打診する旨を発表。
同計画はサンティアゴだけでなく、ガリシア全体の発展に役立つものであるとして アルベルト・ヌニェス・フェイホーガリシア州知事の協力も求めた。
 一方、現在、イベリア航空と同社労働組合との火種となっているローコスト新会社 イベリア・エクスプレス社とサンティアゴ・デ・コンポステーラ市との間では すでに、サンティアゴ−マドリッド間を結ぶフライトの増便が決まっており、 これまでイベリア航空は週に31便を運行していたが、イベリア・エクスプレス社が 6月に運行を開始すると週に34便となり、サンティアゴのガリシア州における 交通の拠点としての重要性は更に増す事が予想されている。

サッカー国王杯決勝戦開催地はどこ?

サッカー国王杯決勝戦は、バルセロナのFCバルサ、そしてビルバオの アスレティック・デ・ビルバオによる対決となるが、未だ、その開催日も 開催地も決まっていない。
試合日については、チャンピオンズリーグ戦でバルサが決勝進出なるかどうかに よって移動する事となる。
決勝戦に出る場合、国王杯決勝戦は5月25日となり、決勝戦まで行き着けなかった 場合は5月20日となる可能性が高い。
問題は開催地で、最も収容人数の多いスタジアムが望ましく、バルサ、 アスレティックの両ティーム共に、スペインで2番目の大きさを誇る レアル・マドリッドのホームスタジアム、サンティアゴ・ベルナベウサッカー場での 開催を希望しているが、レアル・マドリッドは、様々な理由を挙げ、 未だにOKを出していない。
これに対し、マドリッドの地元企業、特にホテル、飲食業関連の組合や連盟から マドリッド市やマドリッド自治州に対し、圧力がかかり始めている。
決勝戦をマドリッドで行なうという事は、約8万人のツーリストを受け入れる事に なり、これがホテルやレストラン、バルなどに与える経済的好影響は大きい。
不景気の続く中、こう言ったイベントを断ると言うのは、地元産業のためには ならないとして、サンティアゴ・ベルナベウスタジアムのオーナーである レアル・マドリッドに対し、場所提供を行政から働きかけてくるよう 求めている模様。


2月14日(火)

昨年の売上高、サービス業では減益も産業では増益

国家統計局(INE)によると、、昨年の産業界の総売上高は、前年比 4.5%増加、受注も5%増加した。
特に最も伸びたのはエネルギー関連で32.2%上昇した。
同業界は2年連続で売上高と受注が増加する結果となった。
一方、サービス業は、前年比1.3%下がっており、9月から12月まで4ヶ月 連続の減益となっている。

労組代表改革労働基準法を強く批判

バニェス労働大臣は昨日、2大労働組合CCOOとUGT代表及び 経営者団体と会談し、先日発表された新しい労働基準法についての 説明を行った。
会談後に会見したトーショCCOO代表とメンデスUGT代表は、 労働者に不利な新法を強く批判した。
両氏は、このような労働法は雇用が促進されないだけでなく、 いくつかの点で違憲性があると指摘、憲法裁判所に訴える構えを示した。
解雇の簡易化により不安定な期間契約が増加しても本当の意味で雇用が増加したとは 言えないと述べた。
一方、バニェス大臣は、新法に違憲性はなく雇用の増加、特に 若者の就職を促進するために重要な改革であると述べた。

ティッセンでシャガール展

マドリッドのティッセン・ボルネミサ美術館では、 本日よりマルク・シャガール展を開催する。
今回は、ロシア時代から晩年のフランス南部まで、 著名な絵画からあまり知られていない本の挿絵など ありとあらゆる作品169点を展示。
世界中の美術館や個人コレクションからの作品が一同に集まる 最大規模の特別展となる。
同展は5月20日まで開催。


2月13日(月)

イベリア、ストで121便キャンセル

イベリア航空は本日、ストライキにより121便の欠航を決めている。
それによると、本日運航予定は323便でこのうち37.5%が欠航となる。
このうち長距離は8便、中距離は56便、近距離は57便だが、カナリアス及び バレアレス諸島へのフライトや島を結ぶ便はすべて通常通り運航される。
このストは、同航空会社が進めている格安便の子会社の設立に反対して行われるもので、 これまではパイロットのみのストが7回行われたが、今回は客室乗務員及び 地上係員の組合も参加している。
このストは、今月17、20、24、29日にも行われる予定。

週末の交通事故死者9人

総合交通局(DGT)によると、先週金曜午後3時から昨日午前零時までの 間に交通事故で亡くなった人は9名だった。
このうち自転車に乗っていた人が2人、また、重傷者も5人いた。 最も死者が多かったのは日曜日で5人が亡くなっている。
今年に入ってから昨日までの累計数は152人で、昨年の同時期より 6人少ない、すなわち4%の減少となった。

48県に注意報発令

気象局は本日48県に低気温による警報・注意報を発令した。
特にイベリア半島中央部と北東部でかなり気温が下がる模様で、 マドリッド、ナバラ、アルメリア、グラナダ、ハエン、ウエスカ、 サラゴサ、グアダラハラ、ソリア、ジローナとジェイダでは最低気温が マイナス12度にまで達する地域もある見込み。
また南部や北西部でも気温が下がり、こちらはマイナス10度程度 になる模様。
同局によると、この寒さは明日まで続くが、それ以降週末にかけて気温 が上昇するという。


2月9日(木)

サッカー国王杯決勝戦、会場選定難航

昨夜行なわれた国王杯準決勝戦でバルセロナがバレンシアを下し 決勝進出を決めた。
これにより前日に同じく決勝進出を決めたアスレティック・デ・ビルバオと バルセロナの両チームによって優勝が競われる事となったが、問題は その会場である。
両チーム共に、多くのファンやクラブ会員を持つため、決勝戦の会場は 収容人数の大きなスタジアムが必要となる。
スペイン国内で最大の収容数を誇るのは約10万人が入れるバルセロナの カンプ・ノウ・スタジアムであるが、決勝戦を2チームのうちのどちらかの ホームスタジアムで行なう事は通常、有り得ない。
そしてスペインで2番目に大きなスタジアムがマドリッドの85000人の 収容数を持つサンティアゴ・ベルナベウ・スタジアムであり、両チームともに このスタジアムでの決勝戦開催を希望しているが、同スタジアムのオーナーである クラブチーム、レアル・マドリッドはこれに難色を示す可能性が大きい。
理由は、2004年の国王杯決勝戦で、レアル・マドリッド対サラゴサの対決と なった時に、会場としてバルセロナのカンプ・ノウ・スタジアムの使用を依頼した 際、そのオーナーであるクラブチーム、バルサはこれを断った事にある。
今回、レアル・マドリッドの会長、フロレンティーノ・ペレス会長がどう出るかは まだ判らないが、もしもネガティブな対応をした場合、会場として、バレンシアの メスタージャ・スタジアム、バルセロナのモンジュイック・スタジアム、 セビージャのラ・カルトゥハ・スタジアム、マドリッドのエル・カルデロン・ スタジアムなどの可能性が残されているが、いずれも今のところ、スペイン・サッカー 連盟からは何等、打診を受けていないとのこと。

39県に引き続き寒波による各種注意報

1週間に2度の寒波が襲ったスペインでは39県に引き続き各種注意報、警報が 出されている。
最も気温が下がると予想されるのがジェイダ県で、最低気温がマイナス13度に 達するとして寒冷警報が発令されている。
その他の地域では寒冷、強風、波浪などの各種注意報となっており、 注意報が出されていない県は、ア・コルーニャ、ポンテベドラ、ムルシア、 そしてテネリフェだけとなっている。
首都マドリッドでも山岳部で最低気温がマイナス9度、都心でもマイナス4度が 予想されている。

バルセロナ、地下鉄と市バスが同時スト

今月末、27日よりバルセロナで開催が予定されているモバイル世界会議の日程に 合わせて、同市の地下鉄とバスの労働組合は同時ストを行なう事を発表した。 ストは開催期間の4日間を予定しているが、4日間連続でのストが決定している わけではなく、毎日、翌日の決行についての判断が下されるとのこと。 また、場合によっては定められたミニマムサービスをも行なわないとのこと。


2月7日(火)

PP支持率42.7%

社会学研究所(CIS)の調査によると、与党民衆党(PP)の支持率は42.7%で、 昨年11月20日に行われた総選挙の得票率より2ポイント下がった。
しかしながら野党第一党となった社労党(PSOE)の支持率も下がったため、 両党の差はあまり変化していない。
それによると、PSOEは総選挙時より0.7ポイント下がって28%、左派連合(IU) は1ポイント上げて7.9%、団結・進歩・民主党(UPyD)も1ポイント上げて 5.7%だった。
ラホイ内閣発足後初となった今回の調査で最も評価が高かったのは、前マドリッド市長の ガジャルドン法務大臣で5.41ポイントを獲得、これにサエンス・デ・サンタマリア 副大臣、パストール勧業大臣と女性閣僚が2人続く。
一方、ラホイ首相に対する評価は、「あまり信頼していない」が32.1%、「まったく 信頼していない」が27.2%と芳しくなかったが、「かなり信頼」との 回答も27.4%だった。

アントニ・タピエス氏死去

バルセロナ出身でスペインの代表的現代芸術家のひとりである アントニ・タピエス氏が昨日午後バルセロナで死去、88歳だった
バルセロナの名家に生まれたタピエス氏は、法学を学んでいた大学を中退して、 画家への道を選び、絵画だけでなく彫刻、タピス、イラストなど多くの作品を残した。
また芸術に関する著作も多数あり、スペイン以外の国でも芸術アカデミーの会員を務める などした
。 1992年には、バルセロナ市の金メダルを授与されている。

32県で悪天候による注意報

気象局は、本日も各地に大雪、強風、高波などの注意報・警報を発令した。
それによると、タラゴナ、ジェイダ、ジローナとテルエルには強風警報が出ている。
同注意報は、アルメリア、グラナダ、ハエン、ウエスカ、サラゴサ、アルバセテ、 クエンカ、グアダラハラ、マドリッド、ナバラ、カステジョン、マジョルカとメノルカに 発令されている。
これらの地域では最大風速100キロにまで達する見込み。
一方、ウエスカ、カンタブリア、グアダラハラ、レオン、セゴビア、ソリア、マドリッド、ナバラ、 マジョルカ、メノルカ、リオハ、パイス・バスコとアストゥリアスでは 大雪注意報もでている。


2月6日(月)

PSOE新党首にルバルカバ氏

先週土曜日にセビージャで開かれた社会労働党(PSOE)の第38回党大会で、 新党首を選出する選挙が行われた。
即日投開票の結果、元内務大臣のアルフレド・ペレス・ルバルカバ氏が、全体の51.16% にあたる487票を獲得、ライバルのカルマ・チャコン元防衛大臣をわずか22票差で 退けた。
ルバルカバ氏は当選後の演説で、すべての役員・党員に謝意を示し、 今この時点から党は再び団結しなければならない、と挙党体制の重要性を訴えた。

1月の乗用車登録数2.5%上昇

自動車販売・製造業協会によると、先月の乗用車登録数は5万4961台で、 前年同月比2.5%の上昇となった。
これで昨年8月以来、5ヶ月連続の減少傾向がストップした。
それによると、レンタカー会社などの登録が58.1%増と飛躍的に上昇した。 一方その他の企業向けは7.2%減少している。
自治州別でみると、登録が最も多かったのはマドリッドで、これにラ・マンチャ、 カナリアスが続く。

各地で引き続き大雪警報・注意報

木曜日に到来したシベリアからの寒波により、週末は全国的に大雪 や低気温に見舞われた。
昨日からやや気温は上昇しているものの、本日も各地に警報や注意報 が発令されている。
大雪警報が出ているのはアストゥリアス、カンタブリア、レオンとパレンシアで、山間部 では20センチ以上の積雪が予測されている。
大雪注意報はグアダラハラ、ブルゴス、ソリア、セゴビア、マドリッド、ナバラ、 リオハ、ビスカヤ、アラバとギプスコアで、10センチ程度の積雪が見られる 所もある模様。
また、低気温による注意報は、ウエスカ、バルセロナ、ジェイダ、ジローナ、ナバラ、 マジョルカ、フォルメンテーラとイビサに出ており、マイナス6度まで下がる地域も ある見込み。


2月2日(木)

バルセロナのリセウ劇場、2ヶ月間の休業

バルセロナにあるリセウ劇場は市を代表する劇場の一つであるが、 長引く経済危機により行政からの助成金が激減しており、経営難に陥っている。
そのため、従業員の削減と2ヶ月間の休業を決定した模様。
閉鎖されるのは3月から4月にかけての1ヶ月と、6月から7月にかけて1ヶ月の 計2ヶ月で、この間に27回の公演が予定されており、すでにチケットの販売も 行なわれていたが、本日よりその払い戻しが開始された。
大幅な解雇が行なわれるとの通達に対し、約150人の従業員によるデモが 行なわれた。

大寒波到来

シベリアからの寒気が北東部よりイベリア半島全体へ広がりつつある。
このため、気象局では、スペイン本土、バレアレス諸島に対し、各種警報を 発している。
金曜から土曜日にかけて最も気温が下がることが予想されるが、 本土中央以北では最高気温が0度以下になる所も多くなる見通し。
また、標高の高いところでは最低気温がマイナス10度以下になるとして 注意を呼びかけている。


1月31日(火)

1月のCPI2%

国家統計局(INE)は本日、今月の消費者物価指数(CPI)の暫定値を発表した。 それによると、今月のCPIは2%で4ヶ月連続の下落、昨年同月比では0.4ポイント 下がっている。 INEはこの理由について、昨年の同時期に値上がりした電気料金とタバコの 値段が据え置きとなったためと見ている。 またユーロ通貨圏のIPCも2%となっており、こちらも0.4ポイント下がっている。。 最終報告は来月15日に発表の予定。

18県で大雪、高波注意報

気象局は本日18県に大雪や高波、低温注意報を発令した。 低温注意報はカスティージャ・イ・レオン、レリダ、バルセロナ、グアダラハラ、 ウエスカ、コルドバ、マジョルカ、イビサとフォルメンテーラに出されている。 またジローナには高波注意報、ナバラとウエスカには大雪及び雪崩注意報が 発令されている。

人身事故でAVEに遅延

今朝未明、マドリッドのアトーチャ駅付近で人身事故があり、一時 高速列車AVEのダイヤが乱れたが、午前8時30分頃には回復した。 これにより、マドリッドートレド間の列車は2時間以上に渡って不通となった。 また、マドリッド、バレンシア間及びアンダルシア行きの路線でも20分程度 の遅れが見られたが、いずれも現在は平常運転に戻っている。


1月30日(月)

昨年の経済成長率0.7%

国家統計局(INE)によると、2011年のスペイン経済成長率は、第4四半期に マイナスとなったものの、全体としては0.7%増となった。
これは暫定数値であるが、スペイン銀行の発表とも一致している。
INEによると、昨年第4四半期のマイナス数値は、国内需要の大幅な減少、 特に建設と公共事業の影響が大きいとみている。
一方で、輸出など海外向けの需要は伸びており、国内需要のマイナスを相殺する 形となった。
INEによる最終発表は2月16日に行われる予定。

スパンエアーの倒産、本日は1万5386人に影響

カタルーニャの航空会社スパンエアーは、先週末突然業務終了を宣言、 すべてのフライトがキャンセルされた上、航空会社側からはなんの対応も なされなかったため、大きな混乱が起こった。
本日月曜日は143便の運航が予定されており、1万5386人の足に 影響が及ぶ。
このうち85便が同社の本拠地であるバルセロナのプラット空港の 発着便、56便がマドリッドのバラハス空港発着便という。
先週金曜の突然の発表以来、影響を受けた利用者は本日分を除いて2万3000人、 他社便のチケットを購入するなどして目的地への旅を続けられた人もいたが、 同航空しかスペインとのコネクションがない国もあり、 数日間足止めされた人もいる。

マドリッド地下鉄、さらに7駅で携帯通話可能に

マドリッド自治州交通大臣は昨日、地下鉄7駅であらたに携帯電話の利用が 可能になったと発表した。
これで、全326駅のうち38%にあたる124駅および車内で通話可能となった。
今回利用可能となったのは、2番線のサント・ドミンゴ、5番線のプエルタ・デ・ トレドとラ・ラティーナ、9番線のドゥケ・デ・パストラーナからクルス・ デル・ラジョ間の各駅。
また、今後も2、4、7番線などの14駅での工事が計画されているという。
市中心部の駅や車内では携帯の利用が日常的な光景となりつつあるが、同大臣は マナーを守って節度ある利用を市民に呼びかけた。


1月27日(金)

失業者数、過去最大に

2011年度、第4・四半期には、348000件の解雇があり、 前四半期と比べて失業者数は295300人の増加となった。
これにより2011年末現在の失業者総数は約527万3600人に達した。
経済危機が表面化してきた2007年からこれまでに実に270万件の解雇が 行なわれており、その55%が建設業関連となっている。
失業者数が500万人を越えるのは、統計が取られ始めて以来、初めてのこと。

カタール航空、スパンエアーへの参入を中止

カタール航空は、カタルーニャの航空会社であるスパンエアーへの 参入を検討しており、その49%以上の株主となる事が報じられていたが この度、カタール航空は同計画を完全に破棄する事を明らかにした。
カタルーニャ州政府は、カタール航空との交渉が決裂に終わった事を正式に 公表したが、その理由など、詳細についての発表は行っていない。
スパンエアー社は、これについて、「カタール航空の同計画撤退について、 自治州政府からの正式な報告は受けておらず、また、自治州政府からの経済的援助に ついても停止されるのかどうかについても不明である」とコメントしている。


1月26日(木)

サグラダ・ファミリアの前で中絶法改正案を巡って衝突

前政府が未成年の中絶について、「保護者の了解を得る必要が無い」事を決定してから まだ日が浅い今、PP新政権はこれを元に戻す発表を行なったが、これが全国で 大きな反響を呼んでいる。
カトリック保守派は、「生命を尊重した意義ある前進である」と評価し、 女性の権利を唱えるグループは、女性の権利を無視した「大昔への後退」であると 批判している。
バルセロナでは毎月25日に、カトリック保守派が「生きる権利」を掲げて 中絶反対のデモが行なわれているが、その都度、中絶賛成派よるデモの阻止運動が 見られる。
昨日も、サグラダ・ファミリア前で100名あたりの保守派が集まって 行政に届出を出した上で「生きる権利を」のスローガンを掲げ中絶反対のデモを 行なっていたが、そこへ「生むのは私達であり、決めるのも私達である」との スローガンを掲げた約150名の中絶賛成派が現れ、衝突が生じた。
賛成派はデモを行なう届出を出していなかった事から、バルセロナの地元警察は 賛成派に介入し、大事には至らなかった模様。

サッカー国王杯 準々決勝戦でバルサ、マドリッドを下す

昨夜、スペインサッカー国王杯の準々決勝戦で、スペインの2大強豪チームである バルサとレアル・マドリッドとの直接対決が行なわれた。
先週行なわれたレアルのホーム戦で、1−2 でバルサが勝利しており、 昨日のバルサホーム戦での逆転は至難の業とされていたが、2−2の接戦となり、 試合終了の瞬間まで勝敗の行方が判らない好試合となった。
試合は2-2の同点で終わり、トータルで3−4のバルサの勝利となり、 国王杯昨年チャンピオンのレアル・マドリッドは敗退した。
スペインリーグ戦では、現在、レアル・マドリッドがトップを走っており、 その後にバルサが続いている。


1月24日(火)

昨年のホテル宿泊日数、6.4%増加

国家統計局(INE)によると、2011年のホテル宿泊日数は前年比6.4%増加 した。
この数値は、2010年の上昇率(5.9%)よりもわずかながら増加している。
増加の理由は外国人観光客によるもので、12.7%増えている。
一方で国内居住者の数値は2.2%減となっている。
外国からの宿泊客で最も多かったのはドイツとイギリスで、それぞれ 26.9%と24.1%を占める。
これらの国に続くのがフランス、イタリアとオランダだが、ロシアや中国からの 訪問者も増えつつあるという。
宿泊者の訪問地を自治州別でみると、カナリアス、バレアレス、カタルーニャと アンダルシアが最も多く、全体の70.7%を占めている。

バジャドリッド大司教、副首相のセマナ・サンタ式典参加を批判

バジャドリッドのリカルド・ブラスケス大司教は、同市で行われる今年のセマナ・サンタ (イースター)の開会式典において、ソラジャ・サエンス・デ・サンタマリア 副首相が開会宣言を行うことに苦言を呈した。
これは同副首相が、教会法ではなく、民法に従って結婚したためで、 宗教行事にふさわしい人物とはいえないと批判した。
また、15年前からこの式典のための人選は市役所の判断で行ってきたが、 これからは候補者の教会法における経歴を提出し、教会に相談するよう求めた。

マドリッドに巨大カジノ構想

マドリッドのエスペランサ・アギーレ州知事とアナ・ボテージャ新市長は 昨日、市長就任後初会談を行った。
その中で両氏は、マドリッドにラス・ベガスのような巨大カジノを建設 するための法改正を行うことで合意した。
それによると、米国系の企業からユーロ・ベガス建設の計画が持ち上がっているが、 実現のためには、この企業の要求を受け入れる必要があるという。
また、そのためには州と市だけでなく、国政レベルでも いくつかの法改正が必要であるという。
両氏はこのプロジェクトは経済回復と雇用の促進に繋がるとし、 マリアノ・ラホイ首相にも法改正へ向けての理解を求めるとしている。
この企業は、建設地のインフラの整備、地下鉄や近郊線、高速鉄道 (AVE)の乗り入れなどの他、一部税金の免除も要求している模様。
実現すれば、6軒のカジノと12軒の複合宿泊施設のほか、劇場やゴルフ場の 建設などが予定されている。
建設地はバラハス空港に近いバルデベバスまたはアルコルコン市が 予定されている。


1月23日(月)

スペインの不景気、今年も続く見込み

スペイン銀行によると、今年の国内総生産(GDP)は1.5%減少し、失業率は 23.4%に達する見込み。
昨年の第4四半期のGDPはマイナス0.3%で、7四半期ぶりの マイナス値となった。
また、財政赤字は8.1%だった。
海外向けの輸出は好調だったものの、国内では消費と投資が激減し、国内の需要は大きく 下がった。
同銀行は、この傾向は少なくとも今年の第1四半期まで続くとみている。

PP、アンダルシア州選挙で過半数に接近か

アンダルシア世論調査局によると、今自治州選挙が行われた場合、現在野党である民衆党 (PP)に投票すると回答した人は47%で、与党社労党(PSOE)とした人を9.4ポイント 上回った。
社労党は37.6%、左派連合は6.3%だった。
次回の選挙でPPが勝利するであろうと答えた人は全体の66.8%、PSOEとした人は わずか16.8%だった。
最も知名度の高い党首はPPのハビエル・アレナス氏で現職のグリニャン知事は2位だった。

週末の交通事故死者12人

総合交通局(DGT)によると、先週金曜午後3時から昨日午前零時までの 間に交通事故で亡くなった人は12人だった。
他に1人の重傷者と3人の軽症者が出ている。
今年に入ってから昨日までの累計数は74人で、昨年の同時期より2.7%減少している。


1月20日(金)

イエロ島、噴火後100日経過

カナリアス諸島のイレロ島沖で海底火山の噴火が始まって以来、 100日が経つが、噴火は不定期に続いている。
これまでに水中に流れ出した溶岩はおよそ1億4千5百万立方メートルと見られ、 今も、頻繁に水中から多くの溶岩が飛び出してくる。
噴火がいったいいつ治まるのか、予測は出来ず、また、 噴火による水面の変化は海岸から僅か130メートルの距離に見られるため、 漁業と観光業で成り立っている同島では、日々、経済的被害が深刻化している。

バルセロナで列車衝突事故

昨日18時30分ごろ、バルセロナの近郊線列車と、停車中のタルゴ特急とが衝突 すると言う事故があった。
事故が起きたのはClot-Arago駅で、チューリッヒ行きの利用者を乗せるために トンネル内で待機していたタルゴ特急にrodalies Macanet - L'Hospitalet線の 列車が衝突。 タルゴ特急の運転手を含め、25名の怪我人が出た。
事故のあと、近郊線列車のR1、R3、R4,R7,R8号線などの運行に乱れが 生じたが、本日早朝に復旧作業は終了し、平常を取り戻した模様。


1月19日(木)

マドリッドの医師組合のスト、ミニマムサービス無し

マドリッド州内の公共医療施設で働くMIR(正規の医療免許を持ちながらも 実習生のような形で働いている医師達)によって構成される協会AMYTSは 今月26日のストライキ実施を警告している。
ストは、マドリッド自治州が行なおうとしている労働時間の延長を中心とした 経費削減政策への抗議として行なわれるもので、正式な医者としてではなく、 実習生扱いで働かされているため、法が定める医師としてのミニマムサービスを 遂行する義務は無いと主張。
このストが行なわれると、マドリッド州で働く16000人の医師の内、 4000人が欠けることとなる。


1月18日(水)

カタルーニャ州における手術数、1日当たり70件の減少

カタルーニャ自治州における医療関係に対する経費削減政策による 影響が大きくなりつつある。
昨年1月から10月までの間に同州で行なわれた手術の数は前年同時期と 比較すると、21535件の減少となっており、一日平均70件減、 前年度より6.5%のマイナスとなった。
2011年度全体の統計はまだ発表されていないが、経費削減政策の 影響は更に大きく現れると予想される。
理由として、11月と12月には、更に強硬な削減政策が実施されており、 公共医療施設の部分的な閉鎖や予定されていた手術の中止が相次いだ時期であり、 更にはコストを下げる目的で医療関係者等に休暇を出した事などが挙げられる。

マドリッドのスキー場、深刻な雪不足

12月10日ごろから高気圧がイベリア半島を覆っており、 「乾いた冬」が続いているスペインであるが、その影響で雪が降らず、 マドリッドのスキー場では閑古鳥が鳴いている。
例年、12月の平均降雨量は176リットルであるのに対し、今シーズンは 僅か49.8リットルと、1988年以来の旱魃となっている。
人工雪を利用するにも、それに必要な気温はマイナス2.5度とされているにも 関わらず、先週の最低気温は0度を上回った。
気温異常は、全体的な温度上昇と言う形ではなく、本来、気温が低いはずの高地での 上昇が目立っており、平地の方が寒いと言う現象が見られる。
先週の火曜日にはアランフエス市の最低気温がマイナス5度であったのに対し、 スキー場があるナバセラダでは最低気温が4度と言う異常な状況が観測された。

イベリア航空地上スタッフ、2月より週2回のストライキ

イベリア航空が低料金フライトを運行する別会社イベリア・エクスプレス社を 立ち上げる事に対し、同社パイロット組合が12月よりすでに3回に分けてストを 行なっており、今月の25日、27日、29日に更なる3日間のストを予定している中、 今度は同社の地上勤務のスタッフ等がストライキの決行を決定した。
ストは2月3日より開始され、無期限で毎週金曜日と月曜日に行なわれる模様。


1月17日(火)

国王夫妻ら、故フラガ氏を弔問

日曜夜に亡くなったマヌエル・フラガ元ガリシア州知事の遺体は昨日、マドリッド市内の 自宅に安置され、フアン・カルロス国王や政府の閣僚ら多くの関係者が弔問に 訪れた。
弔問が始まったのは午前10時頃で、最初に訪れたのはマリアノ・ラホイ首相で、 党ナンバー2でラ・マンチャ州知事のコスペダル氏を同伴した。
首相はマスコミの問いに対し、フラガ氏の国に対する貢献を称え、今世紀最も 重要な政治家の一人であると評した。
父親の代からフラガ氏と親交を続けてきたガジャルドン法務大臣は、フラガ氏は フランコ政権の時代より、内部から徐々に民主主義へと改革していった、と述べた。
一方、フアン・カルロス国王夫妻は、エレナ王女を伴って午後に弔問、 コメントは出されなかったが、事前にフラガ氏の功績を称える弔電を遺族に送っている。
このほかにも、現職や元閣僚、アスナル元首相といった党関係者や他党の代表らが 訪れて弔意を表した。

昨年の人口移動、海外移住が国内への移住上回る

国家統計局(INE)は昨日、2011年の人口移動状況を発表した。
それによると、海外移住者数は国内へ移住して来た人よりも5万90人 多く、集計始まって以来初めて転出者が上回った。
INEではこの最大の原因を失業率とみており、スペイン人の多くが、 インターネットなどで、フランスやドイツでの職を得ている模様。
また、学業を終えて初めての就職先が海外という若者も増加しているという。
一方、スペインに職を求めて移住して来た外国人も失業や物価高のあおりを 受けて、自国に帰るケースが増えている。
自治州別でみると転出者数と転入者の差が最も大きかったのはバルセロナとマドリッド だった。
一方、アリカンテ、ラス・パルマスでは転入者が上回っている。

プラドの毎日開館開始

マドリッドのプラド美術館では、昨日よりこれまで休館日であった月曜日の 開館を開始した。
これを記念して、昨日と今月いっぱいの月曜日、すなわち23日と30日も 入場無料で開放する。
また、2月以降月曜日の入場無料時間帯は、他の平日と同様午後6時から8時までとなる。
一方、ソフィア王妃芸術センターでは現在火曜日が休館日となっているが、 こちらも毎日オープンを検討しているという。


1月16日(月)

元ガリシア州知事マヌエル・フラガ氏死去

元ガリシア州知事・上院議員のマヌエル・フラガ氏が、 心不全のため昨夜マドリッドの自宅で死去、89歳だった。
フラガ氏はフランコ独裁政権時代に副大臣や大使を務めたが、民主化後 は憲法の制定に携わるなどした。
1976年には現在の民衆党の前身である民衆同盟を結党、1990〜2005 年まで同州州知事を務めるなど60年間スペインの政治に携わった。
昨年4月に自宅で転倒して以来体調を崩しがちで、11月に引退を表明した。
同自治州では故人を偲んで3日間の喪に服すと発表した。

24県に大雪警報・注意報

スペイン気象局は本日24県に大雪による警報及び注意報を発令した。
それによると、警報が出ているのはアルメリア、グラナダ、ハエン、アルバセテ、 クエンカ、アリカンテ、カステジョン、バレンシアとムルシア。
一方注意報は、テルエル、サラゴサ、カンタブリア、グアダラハラ、アビラ、 ブルゴス、ソリア、セゴビア、パレンシア、レオン、マドリッド、リオハと アストゥリアスの各県で、これらの地域では最高5〜7センチの積雪となる 見込み。
同局では、車の利用をなるべく控え、利用する場合は雪や寒さ対策を 十分にするよう呼びかけている。

週末の交通事故死者10人

総合交通局(DGT)によると先週金曜午後3時から昨日午前零時までの間に 交通事故で亡くなった人は10名だった。
また2人の重傷者と7人の軽傷者が出ている。
今年に入ってから昨日までの累計数は47人で昨年の同時期より4%減少 している。


1月13日(金)

ランブラス通りの大道芸人に課税

バルセロナ市の中心部にあるランブラス通りには、市の許可を得た大道芸人が 午前、午後の部に分かれ、それぞれの指定の場所で活動を行なっているが、 この度、バルセロナ市は、公共のスペースを使って行なわれているこれらの活動に 課税義務を負わすことを決定した。
現在、これら大道芸人が活動してよいスペースとしてはランブラス通り上、 ボンスクセス通りとアルク・デ・テアトレ通りの間あたりが指定されているが、 この辺りは最も道路幅も狭く、また、花屋、キオスク、そしてバルやレストランの テラス席が多数置かれている地域でもあり、混雑の原因となっている。
バルセロナ市は、これら混雑を少しでも和らげるため、大道芸人用のスペースを サンタ・モニカ通り近辺に移す事を検討中。
尚、大道芸人に課す税金額については、まだ示されていない。


1月12日(木)

バレンシア州、経済破綻により450校が閉鎖寸前

バレンシア州の経済状態は悪化するばかりで、その影響で450の学校が 運営不能状態に陥りつつある。
同州からの経済的援助を受けている学校450校への援助金支払いが数ヶ月に 渡って途絶えており、その額はすでに5千万ユーロにのぼる。
援助金給付が途絶えた学校は、これまで自己資金によりなんとか運営を続けてきたが すでにそれも限界に達しており、水道光熱費、清掃費用、職員の経費などの支払いが 不可能となり、閉鎖を余儀なくされつつある学校が約450校、そしてその影響を 受ける生徒数は22万5千人に達する見込み。

ガリシア州政府、ローコスト航空会社に利用客一人当たり102ユーロの援助金

ガリシア州政府は、ローコスト航空会社に対し、ビゴのペイナドール空港で離着陸 する乗客一人につき102.6ユーロの援助金を支払っている。
また、同様にア・コルーニャのアルベドロ空港での離着陸についても、その利用者 一人当たり36.7ユーロを、そしてサンティアゴ・デ・コンポステーラの ラバコージャ空港については6.7ユーロを支払っている。
これらの援助があるにも関わらず、2011年度の空港利用者数はビゴで10.7%、 ア・コルーニャで8%のマイナスとなっており、唯一、サンティアゴの空港のみ、 13.4%の増加となった。
2011年度の空港利用者数は、ビゴ、ア・コルーニャ、サンティアゴでそれぞれ 976.152名、1.012.800名、2.400.000名。
2011年度にガリシア州がローコスト航空会社に対して支払った援助金は ビゴの空港で1.000.640ユーロ(ブエリング社、エアーノストラム社)、 ア・コルーニャの空港で925.120ユーロ(ブエリング社、エアーノストラム社)、 サンティアゴの空港で882.000ユーロ(ライアンエアー社、イーズィージェット社)で 合計約280万ユーロ。
しかしながら、この援助金の契約期間が終わり、支給が無くなると、これらの航空会社は 撤退、または一部運行を停止したことから、州政府はこれまでに計700万ユーロを費やしたあと、 同政策を縮小する事を決定した。
これにより2012年度の予算として同目的のために組み込まれているのは僅か 120万ユーロで、昨年度の280万ユーロの半分以下となっており、また、 2010年度の440万ユーロとは比較にならない小額となっている。


1月10日(火)

住宅販売件数、9ヶ月連続の落ち込み

国家統計局(INE)の調べによると、昨年11月の住宅売買契約数は2万7549件で 前年比14.4%減少した。
10月の前年比より減少率は低くなったものの、これで9ヶ月連続の減少となった。
また、ここ数ヶ月の契約件数は月3万件を切っており、ピーク時の約半数となっている。
一方、新築物件は19.7%、中古は17.9%それぞれ下がっている。
自治州別でみると、最も件数が多かったのはアンダルシアで、これにカタルーニャ、 バレンシアとマドリッドが続く。

昨年のタバコ販売、16%減少

タバコ販売会社アルタディスによると、昨年の合法的なタバコの販売は、 前年比16%減少した。
この原因について同社の担当者は、むやみなタバコ税の引き上げにより密輸入や 偽ブランドが横行したこと、飲食店や公共施設での喫煙を禁じる新法の導入により タバコを止めたり、安い商品に手を伸ばす人が増えたことを挙げている。
担当者は、安易な税率の引き上げが逆に国庫の逼迫につながり、新法の 導入が、飲食店などのサービス業界の減収を助長したと批判している。

イベリアのスト、昨日は109便が欠航

昨日月曜日で3回目となったイベリア航空パイロットのストライキは、運航予定便の 39%にあたる109便がキャンセルとなった。
しかしながらほとんどの乗客は、他のフライトや他社の飛行機に振り分けられたため 大きな混乱は起こらなかった。
イベリアの労組代表は、われわれは法律で定められたミニマム・サービスを 遵守したが、イベリア側はさらに発着便を減らして乗客の不満を煽ろうとした、と指摘。
一方、本日行われる話し合いにおいてイベリア側に譲歩の兆しが見られれば、 明日に予定されている4回目のストを回避する可能性はあると述べた。


1月9日(月)

ギネス・ブックの村で宝くじ大当たり

今月6日に発表された主の御顕現の日に発表される特別宝くじ。
7200万ユーロが大当たりしたのは、ブルゴス県のウエルタ・デル・ レイ。
ブルゴス市から南西に80キロほどの所にある人口1000人程度の小村 で、そのうち40人ほどが失業しており、村では久しぶりの明るいニュースとなった。
この村は以前から変わった名前の人が全国一多い村として 知られており、ギネスブックにものっている。
これは19世紀に当時の村役場が、同じ苗字の人が多いことから郵便配達の 混乱を避けるため、全員変わった名前に変更せよという令が出されたためという。
若い世代は、すでに普通の名前がつけられている人が多いが、高齢者ほど 変わった名前で、アニセト、イエロニデス、エルシリオなど、 多くはローマ時代の聖者や殉教者の名前がつけられている。

クリスマス・年末年始中の交通事故死者54人

総合交通局(DGT)の発表によると、クリスマス特別警戒体制が始まった 12月23日午後3時から昨日の午前零時までに50件の事故で54人が 亡くなった。
この期間中最も死者が多かったのは12月25日で8人が命を落としている。
逆に今月7日は死者ゼロだった。
昨年の同時期と比較すると死亡者数は4人減少している。

労働組合員ら、ビルバオで商店の日祝営業に抗議

パイス・バスコ自治州政府法では、年に8回小売店の日曜祝日営業が 許されているが、バーゲンシーズン最初の日曜であった昨日、大手ブティックなどの前に 労働組合員や中小小売店の店主らが並び、政府への不満のシュプレヒコールをあげた。
また、掘り出し物を探しに訪れた買い物客に対しても罵倒したり、買い物袋を 持って出てきた女性を追いかけるなどしたため、自治警察が介入する一幕もあった。
抗議集会参加者の一人は、日祝の営業許可は、大手企業に有利で、多くの店員を 雇う余裕のない個人商店は廃業に追い込まれる、と訴えた。
一方、街行く人の意見は、平日働いている者にとっては商店の日曜営業は 有難い、いつ買い物に行くかは個人の自由であると概ね肯定的な意見だった。


1月6日(金)は「主の御顕現」の祝日にあたるため、ニュースはお休みさせて頂きます


1月5日(木)

バレンシア州、社会保険料納入を停止

財政苦にあえぐバレンシア州は同州で雇用している公務員の給与に関連する 社会保険料の12月分、約7400万ユーロの支払いが昨日の時点で未だ 行なえていない。
バレンシア州がかかえる負債は実に州内総生産の19.9%に達しており、 社会保険料滞納の他、ドイチェバンクに対する返済にも遅延をきたしており、 16年間、PP党による政権が続いてきた同州の経済政策がいかに不適切なもので あったかが伺われる。
社会保険の支払いが滞っているのはバレンシア州だけの問題では無いが、 他州については、遅れながらも支払いの意思表示を行なっている。
カタルーニャ州でも年末になって1億2200万ユーロの滞納があったが、 1月中に支払う事を発表しており、アラゴン州についても11月分の約半分が 未払いであったが12月にはこれをクリアしている。
一方、バレンシア州においては、12月分の支払いが不可能である事を12月30日に なって突然公表し、強引に滞納を認めさせる形となった。

マドリッドの地下鉄料金、パリと同レベル?

マドリッドの地下鉄は、昨年8月に値上げを行なった際、市民の反感を和らげる 目的で、「世界の主要都市の中で最も運賃が安い」と言う内容の宣伝を行なったが これが逆効果となり、大きな反論を呼んでいる。
運賃だけを比較すると、1回乗車券がマドリッドでは1.5ユーロであるのに対し、 パリでは1.7ユーロ、ニューヨークでは1.83ユーロ、ストックホルムでは 2.2ユーロ、ベルリンでは2.3ユーロ、アムステルダムでは2.6ユーロ、 オスロでは3.61ユーロ、ロンドンでは4.61ユーロと、確かに、マドリッドの 地下鉄が最も低料金となっているが、それぞれの地における平均収入と関連付けて 値段を算出した場合、マドリッドの1.5ユーロに対し、パリでは1.5ユーロ、 ニューヨークでは1.22ユーロ、ストックホルムでは1.51ユーロ、 ベルリンでは1.97ユーロ、アムステルダムでは2.33ユーロ、 オスロでは2.29ユーロ、ロンドンでは3.62ユーロとなり、すでに ニューヨークよりも高額となっており、実際にはマドリッド州政府が アピールしている程、低料金とは言えない事が判る。

イベリア航空、266便をキャンセル

昨年末より2日にわたってストライキを行なってきたイベリア航空の パイロット組合は、本日、同社との再度の協議を行なったが今回も同意に達する事は 無く、今月の9日と11日の二日間、再びストを行なう予定。
これにより、266便がキャンセルとなる見込み。


1月3日(火)

昨年の失業者数、史上最高値

雇用・社会保険省の発表によると、2011年の総失業者数は、 442万2359人だった。
これは、2010年の数値を7.86%上回るもので、1996年に 集計を開始して以来最も高い数値となった。
また昨年の失業者数は、上昇率においても2008年及び2009年に次ぐ 高い数値となった。
性別でみると、女性が8.1%、男性が7.6%で男女共に上昇 しているが、特に女性の増加が目立っている。
業種別では、サービス業が最も多く10.1%増加、これに 建設業が続く。
自治州別では、カスティージャ・イ・レオンとガリシアで増加し、 アンダルシア、マドリッドとカタルーニャでは減少している。

昨年の住宅価格、4%下落

住宅査定協会の調べによると、昨年の住宅価格は平均4%下落した。
最高額を記録した2007年と比較すると18.2%下がっている。
一方、昨年12月の都市部における平均的な新築住宅の価格は 1平米あたり2376ユーロ、すなわち90平米の 住宅の場合、およそ21万3840ユーロとなる。
昨年最も価格が下がった自治州はナバラで7.3%、2位が アラゴンで7%だった。
一方、下落率が低かったのは、ガリシアとエクストレマドゥーラ だった。
同協会では今年も引き続き価格は下落していくと分析している。

マドリッドの三大美術館入場者、最高記録

マドリッドで最も重要な美術館であるレイナ・ソフィア、ティッセン・ボルネミサ 及びプラド美術館を昨年訪れた人の数は計600万人以上で、最高記録となった。
レイナ・ソフィアには約270万人、ティッセンには107万人、 プラドには290万人が訪れ、それぞれの記録を更新した。
昨年はレイナ・ソフィアで草間やよい展、ティッセンではアントニオ・ロペス展 プラドでは3月まで開催されるエルミタージュ展などの特別展示が話題となった。


1月2日(月)

天然ガス、郵便料金値上がり

長引く不況の中、新政権の下にあらゆる引き締め政策が予定される一方、 エネルギーや公共サービスなどでは一部で、昨日より料金の引き上げが行われた。
天然ガスは、平均0.5%の値上がりとなったが、 電気およびブタンガスは現在の所据え置きとなっている。
一方、高速道路の通行料金は、中央政府管轄の全27道については、3.2% 上昇した。
また郵便料金は、定型はがきがこれまでの0.35ユーロから0.36 ユーロに値上がりした。

昨年の新車登録台数、17.7%減

自動車製造・販売業者協会の発表によると、2011年の新車 登録数は80万8059台で、2010年より17.7%減少した。
この数値は業界の統計が始まって以来2番目に低いもので 1993年の数値だけが、これを下回る。
一方12月の販売数は6万6458台で、前年比3.6%減だった。

バーゲン予算、昨年より上昇

費者団体FUCIが全国の成人2000人を対象に行ったアンケート 調査によると、今年の冬のバーゲン予算は平均90ユーロで、 昨年より6%上昇した。
経済危機が始まって以来初めての上昇となるが、FUCIはこの理由について、多くの人が バーゲンを見込んで買い控えを行っていると見ている。
特に、マドリッドやムルシアでは本日よりバーゲンが開始となるため、 クリスマス・プレゼントもイブではなく、伝統的な今月6日の祝日に 贈る人も増えていると分析している。
バーゲンで購入する品目のうち最も多かったのは服飾などのテキスタイル だが、アクセサリーなどの小物や、ハイテク機器などと回答した 人も多くいた。
FUCIでは、買いすぎに注意したり、販売側に不正がないかなどをチェック するよう呼びかけている。



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