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12月31日、1月1日は、ニュースはお休みさせて頂きます


12月30日(月)

年末、各地で悪天候

全国的に天候が荒れており、13県で各種注意報や警報が発令されている。
ガリシアではポンテベドラ、ア・コルーニャで高さ5〜6Mの大波の警報が 出されており、ア・コルーニャでは風速90M以上の風と大雨注意報も発令されている。
ルゴでも強風波浪注意報が出されており、ガリシア全体で標高1300M以上では 降雪が予想される。
アストゥリアスでも波浪注意報が、カナリアス諸島のフエルテベントゥーラ島、 ランサロテ島、テネリフェ島、グラン・カナリア島などでは強風波浪注意報が出されている。
 また、気温が下がる所が多く、クエンカやグアダラハラ、ジロナやジェイダなどの 山岳部では最低気温がマイナス7度程度に達する見込み。

11月の商店売り上げ、2%プラスに

長引く経済危機の中、下降線を辿る一方だった商店の売り上げが去る11月には 前年同時期比較プラス2%と、僅かながらに上昇を見せた。
今年に入って、プラス値を示したのはこれが2度目で、1度目は9月のプラス2.1% だったが、これについては、前年度の9月が付加価値税値上げの影響を受け、極端に 売り上げが下落した事によるとされていた。
今回、11月に最も大きく前進したのが大規模商店と大規模チェーン店で、プラス5%の 伸びを示した。
また、小規模チェーン店はプラス2.7%となり、単一店舗の小規模商店は プラス0.5%に留まった。

バルセロナ、地下鉄10回券、5.1%の値上げ

バルセロナの地下鉄で最も多く利用されているのが10回券のT-10だが、 この値段が年明けより5.1%の値上がりとなり、10.3ユーロになるとの 発表があった。
また、地下鉄、市バス、路面電車の1回券は、7.5%の値上げが適用され 2.15ユーロとなる。


12月27日(金)

悪天候により14県に各種注意報と警報

本日金曜日も各地の天候は荒れ模様で14県において各種注意報や警報が出されている。
ア・コルーニャ、ルゴでは強風警報が、オレンセ、ポンテベドラ、アストゥリアス、 カンタブリア、ラ・リオハ、レオン、ブルゴス、パレンシア、ソリアでは強風注意報が、 また、ポンテベドラ、ア・コルーニャ、ルゴ、アストゥリアスでは大波警報が、 カンタブリア、ビスカヤ、ギプスコア、ヘロナでは大波注意報が、そして更に ア・コルーニャ、ポンテベドラでは大雨警報が発令されており、気象局では注意を 呼びかけている。

RENFE、近郊線、中距離線運賃1.9%の値上げ

スペイン国鉄RENFEは、新年より、近郊線列車と中距離線列車の運賃について 1.9%の値上げを行なうことを発表した。
今年11月の時点における年間インフレ率は0.2%となっており、今回の値上げは これを大きく上回るもの。
RENFEは2012年1月にも3%の値上げを行なっている。


12月26日(木)

サンティアゴ・ベルナベウサッカー場、ウルトラス・スールに終止符

サッカーチーム、レアル・マドリッドのホームスタジアムであるサンティアゴ・ ベルナベウサッカー場の南側ゴール裏応援席は、ウルトラス・スールと呼ばれる 過激派応援団によって占領されていたが、この一団による過激な暴力行為は 同サッカーチームの悩みの種となっていた。
去る11月9日にも暴力による混乱が生じた事をきっかけに、フロレンティーノ・ペレス 会長は、南側ゴール裏を占領している過激集団が持つ約250枚の年間会員券を無効に する事を決定。
これにより空席となるエリアを他の会員等に提供するとのこと。

ムシアの教会に落雷

昨日の朝8時ごろ、ジョギングをしていた地域住民2名がムシアのア・バルカ教会が 燃えているのを発見したが、携帯電話を持っていなかったため、神父の住居へ知らせに 行き、そこから通報した時にはすでに8時半になっていた。
通報後5分ほどで消防隊が駆けつけたが、風速100キロ以上の強風に邪魔され 消火作業は難航し、沈下した時には、屋根の大部分、そして主祭壇が全焼。
まだ出火の原因は確認されていないが、落雷が原因となった可能性が高い。
この日、ガリシアでは午前中だけで150以上の雷が観測されていた。
被害にあった教会は11〜12世紀にかけて建立され、18世紀に立て直されたもので ガリシアの西の果て、海沿いに建ち、海の安全を守り続けて来たもの。


12月25日(水)は、クリスマスの祝日のため、ニュースはお休みさせて頂きます


12月24日(火)

カタルーニャ、冬の間、貧困家庭への電気・ガス供給を保障

経済危機が続く中、高熱費の支払い不能に陥る家庭が増え続けている。
スペインでは2007年以来、電気代が60%の値上がりを示している一方で、 一般家庭の平均所得は8.5%のマイナスとなっており、今年になってから、 支払いが滞ったために電気供給が断たれた件数は140万件に達している。
そう言った中、カタルーニャ州政府は、この冬、支払いが出来ないために 電気やガスの供給を断たれる家庭が無いよう、来年4月までの支払い猶予期間を 設けることを決定した。

ガリシア 悪天候

昨夜よりガリシアを直撃している嵐の影響で、各地で被害が相次いでおり、 本日早朝までに緊急サービスにあった通報は350件以上に登った。
その多くは豪雨による大水、強風による柵や木などが倒れたりことによる被害通報 であったがルゴ県ではローカル鉄道の脱線事故も見られた。
今回の嵐で、各地で強風や大波が観測されており、オウレンセのマンサネダで風速 165.6メートル、ポンテベドラのクンティスで162.8メートル、ルゴの セルバンテスで148.4メートル、ア・コルーニャのロウサメで144.6メートルの 強風となった。
また、波の高さもシサルガスで8.67メートル、シジェイロ岬で8.38メートル、 ア・コルーニャのビーチでも5メートル以上に達した模様。


12月23日(月)

マラガで地下鉄の試運転

21日土曜日、11時から20時までの間、マラガ市において、地下鉄1番線と 2番線の、市民の搭乗を伴った試運転が行なわれた。
試運転が行なわれたのは開通が予定されている全区間の84%に達したが、 マラガ市は、このあとの正式な開通予定日の発表を現時点では控えている模様。

クリスマス宝くじ1等賞、62246

昨日行なわれたクリスマス宝くじの発表で62246番が1等賞として 選ばれ、6億6千万ユーロの当選金がスペイン各地に喜びの雨を降らせた。
同番号のクーポン券一枚につき、40万ユーロの配当があり、これが1650枚 販売されているが、その多くはマドリッドのレガネス、ギプスコアのモンドラゴン、 ハエンのバイレンで販売された。
また、それ以外にも、バレンシア、トレドのキンタナル・デ・ラ・オルデン、 マドリッド市内、パレンシア、アビレス、ハエンのウエルマ、バルセロナ、 マニセス、ポンテベドラのオ・ロサル、セビージャのサンルーカル・ラ・マジョール などでも分かち合った。

外国人ツーリスト5760万人

今年11月までにスペインを訪れた外国人ツーリストの数は前年度比5%プラスの 5760万人となった。
11月だけを見た場合、昨年同時期比較9.3%増となっており、28万人の増加 を示している。
 国別で最も多かったのが英国人で11月までに1370万人、昨年比較 4.6%プラスとなった。
次いで多かったのがドイツとフランスで、5.2%、6.4%の増加となり、 それぞれ、938万人、899万人に達した。
また、特に増加が目立ったのはロシアと北欧からの訪問者で昨年比較、 それぞれ31.3%、17.4%のプラスとなった。


12月20日(金)

1ヶ月で外科手術ウェイティングリスト、5000人増

予算カット、医師の解雇などによる医療環境の悪化は日に日に顕著となっており その変化を確認するのに1ヶ月もあれば充分と言った状況になりつつある。
首都マドリッドにおける外科手術の順番待ちをしている人の数は、今年8月から 9月にかけて、僅か1ヶ月の間に5000人の増加を示した。
2012年9月と2013年9月とを比較すると、その増加率は33%に 達している。
マドリッドにおける手術待ち人口はこれまで5万人を越えた事は無かったが 今年の9月には70918名となっており、1年間で実に18290人の増加と なった。

貿易赤字、60%減

経済相発表によると、今年10月までの10ヶ月間における貿易収支は 6.2%増の1966億820万ユーロとなった輸出に対し、 輸入は2%減の2089億7440万ユーロとなっており、前年度比較、 貿易赤字55.9%の減となった。
これによりカバー率は前年度の86.8%から94.1%に上昇した。


12月19日(木)

新年より電気代11%以上の値上げ

本日、政府は来年度からの電気代値上げ率についての発表を行なった。
これによると、1月1日より11〜13%程度の値上がりとなるとのこと。
今年1年間における電気代の推移を見ると、1月に3%の上昇後、4月に一旦、 6.7%の値下げが行なわれたものの、7月に再び1.2%の値上げ、 8月に3.2%、そして10月に3.1%と値上がりし続け、そして新年の 11〜13%の値上がりとなっており、経済危機が続く中、年明け早々、 国民の生活は益々苦しくなる見通し。
 スペインの電気代は値上がりを続け、過去10年間で80%以上、高騰したこと になる。

空き巣窃盗犯、被害者を未成年性犯罪で通報

「たまたま入手してしまったこのビデオテープを放置しておく訳にも行かず、 通報するに至れり。この犯罪者を投獄されたし」 このようなメモと一緒に録画済みのビデオテープとその持ち主の住所を書いた紙が 入った封筒の置き場所について、匿名の人物から公衆電話を通じて警察に連絡が 入った。
警察は、指定の場所にあった封筒から出てきたビデオテープを検証したところ、 10歳程度の数人の子供達を相手に性的犯罪を犯している様子が録画されいた。
テープと一緒に置かれていた住所から、すぐにその犯人が特定され逮捕へと 繋がったが、この犯人は数日前に空き巣被害に遭ったことを通報していた事から、 匿名で警察に連絡を入れたのは、空き巣犯と見られる。
逮捕された性犯罪者は、空き巣被害に遭った際に届け出た、盗まれた物のリストの 中に、ビデオカメラとビデオテープは含めていなかった。


12月17日(火)

バラハス空港、ローコスト便の利用客17%減

産業・エネルギー・観光省の調査によると、今年の1月〜11月までにローコスト航空会社を利用してマドリッドのバラハス空港を発着した旅客は前年同月比17%減少した。
また、マドリッド以外ではバレンシア空港で2%減少している。
一方、バルセロナのプラット空港では6.9%増加した。
またマジョルカでは7.9%、マラガでは10.2%、アリカンテでは13.4%それぞれ増加している。
全国的にはこの期間のローコスト利用者は4.3%増加、一方で一般の航空会社は1.3%減少している。

ストリートミュージシャンのオーディション、60%が合格

先日行われたマドリッド中心部で活動するストリートミュージシャンを選考するオーディションにはソリスト、グループあわせて280組が参加し、このうち60%が合格した。
市は今週中に合格者の名前を官報で発表し、その後各ミュージシャンに許可証の授与が行われる。
この許可証はセントロ地区のみ有効で、時間帯や場所、他の演奏者との距離などいくつかの制限が課せられている。

新道交法、本日可決

本日の閣議で、内務省が提案した改正道路交通法が審議され、与党民衆党と野党CiUの票により可決される見込み。
新法の大きな改正点のひとつは、16歳未満は市街地であっても自転車利用の際にヘルメットの着用を義務付けることである。
また、高速道路において、部分的に最高速度を130キロまで引き上げることも盛り込まれている。
さらに、酒気帯び運転が発覚したり、そのための検査を拒否した場合の罰金はこれまでの500ユーロから1000ユーロに引き上げられる。


12月16日(月)

第3四半期の住宅価格、0.7%上昇

国家統計局(INE)によると、今年第3四半期の住宅価格は、第2四半期と比べて0.7%上昇した。
これは2010年第2四半期以来、12四半期ぶりの上昇となる。
また、新築、中古物件共に上昇したが、新築は2.3%、中古は0.1%それぞれ上昇した。
一方、前年同期比では価格が下落しているものの、7.9%で、下落にやや歯止めがかかった。
前年同期比では中古物件が8%、新築は7.9%それぞれ下がっている。

バルセロナーパリ間のAVE開通

バルセロナとフランスのパリを結ぶ高速列車AVEが昨日開通した。
この路線は以前から存在していたが、線路の幅の違いから、ジローナのフィゲラスで乗換えが必要で、10〜20分の乗り継ぎ時間を要した。
直通路線の開通によりこの区間の所要時間は6時間半となった。
この日は同時にマドリッドーマルセイユ(所要7時間)バルセロナートゥールーズ(同3時間)とバルセロナーリヨン(同4時間)も開通した。
バルセロナ始発便に乗り込み、記念セレモニーの会場であるフランスのペルピニャンに向かったアナ・パストール勧業大臣は、この路線の開通により両国の関係はさらに緊密なものになるであろうと述べた。

政府、ユーロベガス誘致断念を発表

マドリッド州南部のアルコルコン市で建設が検討されていた巨大カジノ施設ユーロベガスについて政府は、この企画のプロモーターである米国企業との交渉が決裂したと発表した。
この施設の建設は、同市の発展と雇用促進の鍵と期待されていたが、米企業側の要求する条件が過大で、一方的であることが批判されていた。
最も注目されていた、カジノ内での喫煙許可のほか、様々な税金上、雇用上の法改正や特別待遇が要求されていた。
また、将来政府が変わり、これらの点について再び法改正が行われた場合に、同企業に対して違約金を支払うという条件も盛り込まれていた。
政府の広報は、誘致断然は遺憾であるが、要求にも応じられるものとそうでないものがあり、ひとつの企業だけを優遇することはEU憲法の独占禁止法に触れる恐れもある、と交渉決裂の理由を明らかにした。


12月11日(水)

カタルーニャ、観光税により3400万ユーロの税収

カタルーニャ州では昨年11月より同州内にある宿泊施設の利用者に対し、 観光税と称して、一般の税金とは別枠で新税の徴収を行っているが、 10ヶ月たった今年9月の時点で、これによる収入は3440万ユーロに達した。
この内、全体の47.4%にあたる1630万ユーロはバルセロナ市内にある ホテル利用者によるもの。

2013年上半期、12800名がガリシアを後に

国家統計局調べによると、今年上半期にガリシア州を去った人口は12854名にのぼり、 その内の5680名が外国へ、そして7174名が国内の他州への移民となった。
同時期にガリシア州から外国へ立ち去った5680名に対し、外国からガリシアへやって来た人口は3876名となっており、その推移はマイナス1804名、また、スペイン国内での移動に限った場合でも、その推移はマイナス159名となり、ガリシアの人口は 対外国、そして国内での移動の両面において減少している。


12月10日(火)

カナリアス諸島で悪天候による警報・注意報

気象局は本日午後よりカナリアス諸島において大雨や強風による警報・注意報を発令した。
サンタ・クルス・デ・テネリフェでは1時間に50立方メートルの降雨が予測されている。
また、この地域には強風警報も出されており、最大風速は1時間90から100キロに及ぶ見込み。
一方、グラン・カナリア、フエルテベントゥーラとランサロテでも強風やしけによる注意報が出ており、最大風速は80キロに到達する模様。
これによりカナリアス各地では午後3時以降休校にして学童を帰宅させ、 また市民にも車の運転などに十分注意するよう呼びかけている。

11月の住宅価格、7.2%下落

住宅査定会社の調査によると、先月の住宅価格は前年同月比7.2%下がった。
最高値に達した2007年12月と比較すると38.6%下落したが、 下げ率は10月よりやや緩やかになった。
最も価格が下がったのは大都市圏で7.9%、これに中小都市が7.8%で続く。
また地中海沿岸地域も7.5%下落したが、バレアレス諸島とカナリアス諸島はわずか0.9%で最も低い数値だった。

マドリッド地下鉄、当面値上げせず

マドリッド市役所は昨日行われた閣議で、毎年1月1日に実施されていた運賃の値上げを来年は行わない事を決めた。
同地下鉄では8年連続で値上げが実施されており、倍以上上がった年や 付加価値税の引き上げなどの理由で年に数回値上げされたこともあった。
しかしながら、同地下鉄ではここ数年乗客の減少が続いており、市の担当官はこのまま収益が減少すれば来年中に値上げが行われる可能性も否定していない。
利用者の減少は、経済危機と度重なる値上がりの他、本数の減少や警備員の削減などサービスの低下も影響していると見られる。


12月9日(月)

マンデラ元大統領の葬儀、皇太子と首相が出席

政府は、明日行われる南アフリカのネルソン・マンデラ元大統領の葬儀に、フェリペ皇太子とマリアノ・ラホイ首相が出席すると発表した。
ラホイ首相は明日火曜日にイタリア首相とローマで会談する予定だったが、葬儀がこの日となり、イタリア首相も出席することから、会談をキャンセルした。
一方、スペイン王室は、マンデラ氏と友好関係にあり、アストゥリアス皇太子賞も授与している。
皇太子は療養中の国王に代わって出席する。

DGT、本日より飲酒運転取締り強化

総合交通局(DGT)は、本日から15日まで、飲酒運転取締り特別キャンペーンを行う。
この時期はクリスマスパーティや忘年会で飲酒後に運転を行う人が増加するためで、強化により飲酒運転の危険性への意識を高めてもらう狙いがある。
一方で、同局は議会に飲酒運転の罰金額を現行の500ユーロから1000ユーロに引き上げることを提案し、現在審議されている。

連休のマドリッド、大混雑でソル駅一時閉鎖

毎年憲法記念日の連休は、クリスマス直前のため、大勢の人々がマドリッド中心部を訪れ、クリスマスの買い物や散歩を楽しむ。
今年も内外から大勢の人が集まり大混雑となり、地下鉄ソル駅では、一時的に入場制限や列車を通過させるなどの処置を行うに至った。
このように大賑わいとなったマドリッドだが経済危機の影響で、買い控えやバーゲン前の品定めに留める人も多く、買い物袋を抱えて歩く人の姿は平年より少なめだった。


12月5日(木)

人口自然減、ガリシアで最も顕著

国家統計局調べによると、2013年の上半期におけるガリシア州での 出生数は10.072名で、前年度同時期比較4.5%減となった。
また、一方で同時期の死亡者数は16.119名で、前年度同時期比較 3%減となり、同州における人口推移はマイナス6.047名の自然減と なり、スペイン国内で最も大きな減少を見せた。
 出生率だけを見ると、全国的にセウタとメリージャを除く全ての州で 減少しており、最も減少率が高かったのがカナリアスのマイナス15.8%、次いでナバーラのマイナス11%。
逆に減少率が低かったのはアラゴンのマイナス1.9%、ムルシアの マイナス2.1%だった。

ユーロベガスの建設、やや停滞か

マドリッドのアルコルコン市に建設が予定されているユーロベガスの 建設が、予定よりやや遅れていることを、アルコルコン市の ダビ・ペレス市長は市議会の中で認めた。
しかしながら、2,3ヶ月前の予測に比べ、やや遅れが生じている だけのことであって、正式なスケジュールに遅れが生じているわけでは 無く、また、議論を呼んでいるタバコ法問題(ユーロベガスの建物内に おける喫煙の可否)についても、大きな問題では無いとコメント。
同時に、すでにユーロベガスでの雇用を求めて25000人が 履歴書を提出しており、この企画を実現することは多くの市民の生活を 守るために必要な事であるとし、全政党の協力を呼びかけた。


12月3日(火)

11月の失業者数0.05%減少

雇用・社会保険省の発表によると、11月の失業者数は10月より0,05%減少した。
11月に失業者数が下がるのは1996年に集計が始まって以来初めて。
これらの数値を男女別でみると、男性の失業者数は0.15%下がったが、女性は0.04%上昇した。
職業別では建設業で1.8%、工業で0.8%下がった以外は、すべて上昇している。
特に増加したのはサービス業で8.48%増となった。
また、雇用の契約タイプでは無期限契約が減少し、短期契約が増加している。

マドリッドのストリート・ミュージシャンのオーディション開始。基準は?

マドリッド市では、中心地で演奏活動を行うストリート・ミュージシャン を調整するため、昨日よりオーディションを開始した。
水曜日まで行われるこのオーディションには、350組が参加する予定だが、ジャンルはポップス、フラメンコ、クラシックからマリアッチまで様々という。
4人のプロの音楽家と2人の公務員で構成された審査員の前で参加者達は5分間の演奏を行う。
昨日のオーディションの参加者たちは、合否の基準が全く不明であると口々に不満を訴えた。
市役所側は、これは音楽コンクールではなく、最低限の素質と市民を煩わせないような音楽性が要求されるとしているが、実際の基準は不明瞭であった。
参加者の中には、気に入られそうな曲を選んだ人もいれば、あえて反体制、反政治的な歌詞で挑んだ人もいた。
合格者には許可証が渡されるが、時間帯(午後10時まで)や他の演奏家との距離(75メートル以上)などの規制も課せられる。

引き続き各地で寒冷注意報

気象局は本日も18県に低気温や大雨などの注意報を発令した。
それによると、アビラ、ブルゴス、レオン、サラマンカ、セゴビア、バジャドリ、サモラ、クエンカ、グアダラハラとオレンセには寒冷注意報がでており、特にクエンカではマイナス6度まで下がる模様。
また、バレアレス諸島のマジョルカ、メノルカ、イビサとフォルメンテーラの各島には 波浪注意報が、カナリアス諸島の各島にも大雨や暴風雨による注意報が出されている。


12月2日(月)

16県で悪天候による注意報

気象局は本日大雨や低気温などによる注意報を6自治州の16県に発令した。
それによると、ラ・マンチャ州のアルバセテ、シウダ・レアル、クエンカ、グアダラハラとトレドには寒冷注意報が出ており、最低気温はマイナス4〜7度に達する見込み。
またカスティージャ・イ・レオンではアビラ、レオン、サラマンカ、セゴビアとサモラでマイナス6〜7度に達する模様。
バレアレス諸島及びカタルーニャのジローナとタラゴナでは高波やしけなど海上の気候に関する注意報が発令されている。
一方、首都マドリッドでも寒冷注意報がでており、山間部でマイナス6度、都市部や南部などでもマイナス4度となる模様。
カナリアス諸島では、イエロ、グラン・カナリア、パルマ、ゴメラとテネリフェの各島で、大雨注意報が出ており、降雨量は12時間で60立方メートルに達すると予測されている。

レンフェ、5日に24時間スト

スペイン国鉄レンフェの労働組合は、同社の分割民営化に反対してこの2ヶ月間定期的に部分ストライキを行ってきたが、憲法記念日の連休前日にあたる今月5日に24時間ストライキを行う。
レンフェによると、ミニマム・サービスは高速列車AVEと長距離列車が72%、中距離が65%、近郊線はラッシュ時が75%、それ以外の時間帯は50%となる。
レンフェではクリスマス休暇シーズン直前の今月20日にも24時間 ストを計画している。

プラド通りを世界遺産候補に

マドリッド市役所の文化当官は先週、マドリッド市内のプラド通りとその周辺をユネスコの世界遺産候補として申請すると発表した。
プラド通りは、世界的に有名なプラド美術館、ティッセンボルネミサ美術館を有し、またピカソのゲルニカなどを所蔵するレイナ・ソフィア・美術館も隣接しており、黄金の三角地帯と呼ばれている。
また、シベレス、ネプチューン像や植物園の他、レティーロ公園もすぐ近くに隣接している。
同担当官はこの歴史的、芸術的に重要な地域を世界に知らしめる良い機会であると話している。
立候補のプロセスは、まず市が候補の理由などを記した書類を自治州政府に提出、その後文化省を通じてユネスコに提出されるため、結果がでるのには数年かかるという。


11月27日(水)

バルセロナーパリ間のAVE運賃、最安値は59ユーロ

12月15日より運行を開始する超特急AVEの新路線、バルセロナーパリ線は 両都市間を6時間25分でつなぎ、その通常運賃は170ユーロとなるが、 ネット販売による格安タリフだと59ユーロで販売されることが確定。
明日の木曜日から販売開始となる。
 これまでも、高速列車によるスペインーフランス間の移動は可能であったが、 国境付近で乗り換える必要があった。
が、12月15日以降、乗り換えの必要が無くなる。
また、これにより、バルセロナーパリ間だけでなく、マドリッド ー マルセーユ間 (所要時間7時間、89ユーロより)、バルセロナ − トゥールーズ間(所要時間3時間、39ユーロより)、バルセロナーリヨン間(4時間53分、49ユーロより)での移動も可能となる。


11月26日(火)

フアン・カルロス国王が退院

先週木曜日に義肢の入れ替え手術を受けたフアン・カルロス1世国王は、昨日退院許可を受け、その2時間後にマドリッドの病院を後にした。
病院側の記者発表によると、術後の経過は順調で、細胞検査の結果化膿していた部分も正常になっていたという。
病院から出てきた国王は車の助手席から、寒い中待ち受けていた報道陣にねぎらいの言葉をかけ、体調はどうかという問いに、調子は良いと答えていた。
しかし、あまりにも同じような質問が相次いだのに辟易したのか、最後は皮肉をこめて「非常に悪い」と答えていた。
国王の公務復帰は来月頃と思われるが、杖などの助けなしに歩行できるようになるには3ヶ月ほどかかる見込み。

9月の住宅ローン契約、31%減少

国家統計局(INE)によると、9月の住宅ローン契約数は1万4856件で、昨年同月比31%減少した。
この数値は集計始まって以来最も低いもので、41ヶ月連続の減少となった。
ただし8月と比較すると22%増加した。
一方、ローンの平均額は9万7298ユーロで前年比5.5%下がった。
また9月の契約数はカナリアスで45%増加したが、それ以外では減少した。
特にメリージャ、セウタ、バレアレスでの減少が顕著だった。

マドリッド地下鉄5番線、故障で2時間不通

昨日午前9時半頃、マドリッド市地下鉄5番線の列車が故障で停止、ルベン・ダリオ駅とオペラ駅の間が上下線とも約2時間に渡って不通となった。
また故障した列車はグランビア駅とチュエカ駅間で停止し、乗客は約1時間車両に閉じ込められていた。


11月25日(月)

1〜10月の観光客4.8%増加

産業・エネルギー・観光省の発表によると、今年1月〜10月までにスペインを訪れた外国人観光客は、前年同期比4.8%増加した。
この期間の総数は5430万人で、集計始まって以来の最高記録を塗り替えた。
訪問者を国籍別でみると、英国からの観光客が最も多く、これに続くのがドイツとフランスだった。
一方、増加率では北欧諸国が17.7%、ロシアからが30.4%と大きく伸びている。
訪問地を自治州別で見ると、カタルーニャが1位、これにカナリアスとバレアレスが続く。
最も増加したのはバレンシアで11.3%だった。
一方、著名な観光地の中でマドリッドだけは6.6%減少となった。

8県で強風による警報・注意報

気象局は本日、8県に強風警報・注意報を発令した。
それによると、ジローナとメノルカの沿岸部には警報がでており、最大風速は100キロに達する見込み。
また ア・コルーニャとマジョルカの海沿いとサラゴサ、ウエスカ、ナバラ、レリダでは、最大風速80キロが予測されており、注意報が出ている。

皇太子、航空機故障でブラジル訪問キャンセル

昨夜未明、フェリペ皇太子を乗せてブラジルに向かう予定だった航空機が、故障のためフライトキャンセルとなり、皇太子の同国訪問も急遽中止となった。
スペイン王室によると、この航空機は空軍所有で、午前1時にマドリッドのトレホン基地を離陸するはずだった。
しかしながら、フラップの部分に電気系統の故障が見つかり、修理が行われた。
部品の交換を含めて約7時間に渡って修理が行われたが、さらに長い時間を要すると判断されたため、機長がフライトのキャンセルを決断した。
目的地のサンパウロまでの所要時間は11時間で、皇太子の訪問予定は2日間、到着後すぐに現地の首長と会談することになっていた。
現在45歳のフェリペ皇太子は同行の記者団に対し、「もう私もいい年だが、こんなことは初めてだよ。」と苦笑まじりにコメントした。


11月20日(水)

ネバダ山脈、今週末よりスキー可能

ネバダ山脈のスキー場は、今シーズンのスキー場開きを月末の30日の予定と していたが、ここ数日の降雪と人工雪とのコンビネーションによってすでにスキーが 可能となったゲレンデも多いため、予定を早めることを決定した。
これにより、今週末の23日から一般客にオープンすることとなる。
シーズン開始の最初の1週間は、大人25ユーロ、12歳までの子供が10ユーロ (5歳未満は無料)と、プロモーション料金が適用される模様。

バルセロナーパリ線AVE,12月15日に開通予定

バルセロナとパリをつなぐ超特急AVEのレギュラー便が、来月15日より いよいよその運行を開始する。
所要時間は6時間20分で、一日に2便の運行となる予定。
 2010年に、ピレネーのトンネルを、国王と、当時のホセ・ルイス・ ロドリーゲス・サパテロ首相を乗せたAVEが低速運転によるシンボリックな運転を 行ったが、その後の工事が長引き、予定より1年遅れで、ようやくその正式な開通を 迎えることとなる。


11月19日(火)

25県で警報・注意報

気象局は本日、25県に雨や雪などによる警報・注意報を発令した。
それによるとマジョルカ、カステジョンとタラゴナには強風警報、アラゴン、バルセロナ、ジローナ、メリージャ、メノルカとリオハには同注意報が出ている。
メノルカ、マジョルカ、ジローナとバルセロナには高波警報が、アルメリア、グラナダ、タラゴナ、メリージャ、カステジョン、イビサとフォルメンテーラには同注意報がでている。
一方、アストゥリアスとカンタブリアには大雪警報が出ており、同じく注意報はブルゴス、レオン、パレンシア、レリダ、ナバラ、パイス・バスコとリオハに発令されている。
またバルセロナ、ジローナとマジョルカには大雨注意報も出されている。

レンフェの部分スト、労使の数値に大きな開き

スペイン国鉄レンフェの分割民営化に反対した部分ストライキは、昨日6回目を迎えた。
レンフェ側はストの参加率を2.52%と発表しているのに対し、労働組合側は60〜65%としており、両者の数値に大きな差が生じている。
発表の中で唯一労使が一致しているのは、ミニマムサービスが順調に行われ、大きな問題も発生していないという点だった。

バラハス空港、ローコスト航空の利用客減少

産業・エネルギー・観光省の調べによると、今年1月〜10月までにローコスト航空会社のフライトでマドリッドのバラハス空港を利用した人は昨年同期比18.1%減少した。
全国の空港では、ローコストの利用客は12.5%減少したが、バルセロナのプラット空港では6.5%増加、マジョルカ、マラガとアリカンテの空港でも増加している。
一方、ローコストの利用客で最も増加したのはデンマークからの乗客で、これに続くのがノルウェーだった。


11月18日(月)

マドリッドの清掃スト終了

12日間に渡ったマドリッドの清掃員と庭師のストライキは昨日正式に合意に達した。
これにより昨夜未明から清掃作業が再開、街のあちこちに積まれ、ちらばったゴミが徐々に片付けられつつある。
今回のストは清掃請負会社の1000人以上の解雇と給与40%カットに反対して行われたもので、度重なる話し合いの結果、合意に達した。 会社側は、解雇と給与カットを撤回したが、そのかわり5年間の賃上げ凍結などが行われる。
尚、ストは終結したものの、明日19日に予定されているデモ行進は行われるという。

8州で悪天候による注意報

気象局は本日8自治州の15県に雨や雪などによる注意報を発令している。
それによると、セゴビア、ソリア、マドリッド、グアダラハラ、クエンカ、サラゴサ、テルエル、ハエンとグラナダには大雪注意報が出ており、5〜20センチの積雪が予測されている。
またカタルーニャ州の4県には大雨注意報が、メリージャ、アルメリアとグラナダには海上強風注意報が出ている。
一方、半島南西部のエクストレマドゥーラやアンダルシア南西部では比較的安定した転機となる模様。

飲食店でのオリーブオイル詰め替え容器の使用を禁止

政府は先週行われた閣議で、ホテルやレストラン、ケータリングなどで使用される卓上用オリーブオイルについて、詰め替え容器の使用を禁止する新法を可決した。
これにより、これらの施設では、産地や種類などが明記され、詰め替え出来ない使い捨て容器が導入される。
この新法は来年1月1日から施行されるが、それまでに購入された詰め替え用オイルについては、2月28日まで利用できる。
オリーブオイル生産者業界ではこれを歓迎しているが、飲食業界では、 オイルの値上がりや使い捨て容器の増加による環境汚染を危惧する声が上がっている。
この法律はすでにイタリアとポルトガルで導入されている。


11月13日(水)

重油タンカー、プレスティージ号沈没事件の判決

2002年11月にガリシア沖で大量の重油を放出しつつ、パナマ国籍の 重油タンカー、プレスティージ号が沈没してから11年経つ今、裁判の判決が 下された。
 スペイン、ガリシア地方のフィステーラ沖でSOS信号を発した同船は すでに船体の亀裂から大量の重油を吐き出しており、これを最寄の港に誘導 するべきか、逆に沿岸部から遠ざけるべきかどうかの即断が下されないまま 数日間、ガリシア沖をさまよった末、2002年11月19日、陸から 約250キロの水域に沈没。
その結果、1700箇所の海水浴場を含む約2000キロに渡る海岸線が 真っ黒な重油の波に覆われると言う、ヨーロッパ史上最悪の環境汚染をもたらす 大事故の一つとして歴史に残った。
 スペインの検察はこの事故による被害総額を43億2800万ユーロとして 損害賠償を請求していたが、これまでに、船が契約していた英国の保険会社が 事故直後にデポジットとして支払った2200万ユーロを徴収できたのみで、 その他の賠償は裁判の結果次第となっていた。
 この判決が本日、発表となったが、実際には船のオーナー会社も、 定期点検会社も事故のあと姿を消しており、主要被告人が存在しない裁判となり、 これによると、この大事故の責任を唯一問われる事となったのは、78歳になる ギリシア人船長1名だけで、懲役9ヶ月の刑が下ったのみ。
前科の無かった船長は、実際には入所する事も無い模様。
直接被害に遭ったガリシア地方の住民は、同判決に憤慨の意を隠し得ない様子。

マドリッド市長、清掃サービス・ストライキに最後通告

マドリッド市が委託している清掃会社が発表した1134名の解雇に対し、 労働組合側がストライキと言う形で抗議を開始してすでに9日目を迎えるが、 両者間での合意は得られないままとなっている。
そう言った中で、マドリッドのアナ・ボテージャ市長は48時間以内に ストの解除を行なうよう清掃会社に最後通告を発した。
時間内に解決出来ない場合、マドリッド市は同清掃会社を訴えると同時に ミニマムサービスを市営会社が代行するとのこと。


11月12日(火)

9月の国内交通機関利用、0.5%減少

国家統計局(INE)によると、9月に国内の公共交通機関を利用した人は昨年の同月より0.5%減少した。
ただし8月と比較すると35.5%増加している。
INEによると9月に最も利用客が減ったのは航空機で、14.6%減少、逆に高速列車AVEとそれ以外の長距離列車は16.5%増加した。
また長距離バスの利用も8.7%下がっている。
一方、地下鉄を有する大都市ではその利用率が1.9%下がっており、特にマドリッド、パルマとバレンシアで減少した。
また、バスの利用については、ラ・マンチャ、カスティージャ・イ・レオンとパイス・バスコ以外で増加した。

スペインで最も素晴らしい首相はラホイ?

与党民衆党(PP)のマリア・ドローレス・コスペダル幹事長は昨日行った記者会見で、報道陣からホセ・マリア・アスナル元首相と現職のマリアノ・ラホイ氏のどちらが優れた首相であるかとの質問を受けた。
これは同日の新聞で、アスナル氏の妻であるアナ・ボテージャマドリッド市長が、夫の事をスペイン民主化後、最高の首相であると評した事による。
同幹事長は、党を代表した答えと前置きしたうえで、「アスナル氏は素晴らしい首相であった。ラホイ氏は最高の首相で、今国が最も必要としている人物である。」と答えた。
また最近アスナル氏が行った出版記念式典に、党の要職にあるメンバーがほとんど出席しなかったのでは、との問いに対しても、これを否定し、同氏と党の間に亀裂はないことを強調した。

マドリッドの清掃サービス、労使交渉決裂

昨日で7日目を迎えたマドリッド市の清掃サービスストライキだが、請負会社のオファーを労働組合側が拒否したため、交渉は次回に持ち越されることとなった。
会社側の提案は解雇者数を当初予定していた1134人から625人に減らすというものだったが、その代わりにさらなる給与カットや様々な待遇の削減を要求しているとされる。
マドリッドのアナ・ボテージャ市長は、ミニマム・サービスを拒否し、蛮行を行う者に対する処罰を厳しくするとコメントしたが、交渉に関しては会社の問題として、不介入を続ける模様。
また同市長は主に市の中心部でゴミが山積、散乱している状況について、現在の所市民の衛生、健康には影響ないと述べた。
次回の交渉は今週水曜日に行われる予定。


11月11日(月)

9月の住宅売買、8.6%減少

国家統計局(INE)によると、9月の住宅売買数は2万3808件で、前年同月比8.6%減少した。
これで前年同月比としては5ヶ月連続の減少となった。
ただし前月比、すなわち8月との比較では1.1%増加している。
また、今年1月から9月の数値を前年同時期と比較しても0.2%増加した。
9月の数値の減少は特に新築物件の減少によるもので、16.9%のマイナスとなった。
一方中古物件は0.6%下がっている。
自治州別でみると、最も売買数が多かったのはアンダルシアで5091件、これにバレンシア、カタルーニャとマドリッドが続く。
逆に最も少なかったのはリオハとカンタブリアだった。

バラハス空港の利用者全国1位

スペイン空港公社アエナの調べによると、マドリッドのバラハス空港を10月に利用した人は340万人で、全国1位だった。
前年同月比では9.8%減少したものの、この11ヶ月で最も高い数値となった。
これに次ぐのがバルセロナのプラット空港で311万人、こちらは2.1%増加している。
アエナによると全国的には4.4%減少しているという。
一方、最も増加したのは主に海辺のリゾート地で、アリカンテが11.5%、イビサ10.2%、ランサロテ9.5%などとなっている。

モトGPでマルケスが最年少総合優勝

昨日バレンシアでバイクの世界選手権最終戦の決勝が行われた。
最高カテゴリーのモトGPではカタルーニャ出身のマルク・マルケスが3位入賞し、総合優勝を決めた。
マルケスは同カテゴリー初参加で、史上最年少優勝という快挙を遂げた。
またモト3では最後の1周までもつれ込んだが、やはりカタルーニャ人のマーベリック・ビニャレスが優勝した。
モト2についてはこちらもカタルーニャ出身のポル・エスパルガロがすでに総合優勝を決めており、今期はスペイン勢が全カテゴリーを独占した。


11月8日(金)

マドリッド市、ゴミの山

マドリッド市の清掃サービスのストライキは、何等、同意を得ることも無く 長引いており、市内、特に中心部は、ゴミの山と化しつつある。
昨日は定められたミニマムサービスを行なうため、当番であった職員の 97%が業務遂行のため出勤したが、石を投げつけるなど、これを阻止しようと するグループがあるため、実際に清掃業務を行なえたのは、70%弱であった とのこと。
 商店街では、玄関口にたまった大量のゴミに対し、箒などでなんとか 対処しようとする商店主の姿も目立った。


11月6日(水)

長引く赤潮によりムール貝出荷出来ず

ガリシアのリアス・バイシャスでは赤潮が長引いており、ムール貝他、 養殖貝の出荷が出来ない状態が続いている。
貝類にとっては害が無いものの、人体に入ると有害な種の植物性プランクトンが 異常発生し、状況が改善されるまで漁が禁止される事が年に数回あるが、 今回の発生は9月の第2週に始まり、今も続いており、その期間が長いことから 養殖産業に大きな被害が出始めている。
年間出荷量50%ダウンをもたらした2005年の赤潮に匹敵する被害が 予想され、クリスマスを目前に控えた今、事態は深刻化する一方。

マドリッド市清掃サービスのスト続行

マドリッド市の清掃サービスのストが続いているが、労働組合UGTによると その参加率は100%に達しているとのこと。
一方、市当局は、40%のミニマムサービスは遂行されていると発表。
同サービスに従事する約6000人に対し召集をかけた今回のストは 1134名の解雇通告に対する抗議として行なわれている。


11月5日(火)

10月の失業者数、1.84%増加

雇用・社会保険省の発表によると、10月の失業者数は、前の月より1.84%増加した。
これで失業者総数は、481万1383人となった。
9月に続いて2ヶ月連続の増加となったが、前年同月比では0.46%減少、2007年5月以来の減少となった。
職業別では、建設業で下がった以外はすべての分野で増加しており、特にサービス業での増加が目立っている。
男女別では、男性は1.97%、女性は1.7%それぞれ増加している。
自治州別でバレンシアとメリージャで下がったが、それ以外の州では増加した。
特に増加したのはバレアレスで13.93%増、これにラ・マンチャ、カンタブリアとアラゴンが続く。

国王の再手術日決定

スペイン王室は昨日、フアン・カルロス1世国王の腰の手術が今月21日に行われると発表した。
今回の手術では、9月24日の手術の際に挿入された抗生物質入りの臨時の義肢を取り出し、あらたな義肢に入れ替えるもの。
主治医、病院とも前回と同じで、術後の経過が順調であれば48〜72時間後には歩行が可能になるという。

マドリッド南部で地震

本日午前7時34分頃、マドリッド州南部でマグニチュード3.5の地震が観測された。
震源地はアルコルコン市の南東2キロの地点と見られる。
同州の総合緊急対策本部112には、アルコルコンのほか、レガネス市、ヘタフェ市や マドリッド市南部のカラバンチェル地区からも通報が寄せられた。
ただし人的及び物的被害は報告されておらず、唯一救急車が1台出動したが、これは地震を爆発と勘違いした市民からの通報によるものだった。
インターネットの簡易投稿サイトでもこの地震が話題となったが、特に被害を訴える人はいなかった。


11月4日(月)

消費者景況感、5ポイント下落

社会学研究所(CIS)によると、10月の消費者景況感は、前の月より5ポイントさがって65.3だった。
これで5ヶ月連続の上昇傾向に歯止めがかかった。
CISはこの結果について、多くの国民が現況感一般、特に雇用や家庭の経済について悲観的な意見であるためとしている。
一方、42.3%の人が、ギリギリの生活を送っており、24.7%は赤字で月末には貯金を崩したり、借金をすると回答している。

各地で悪天候による警報・注意報

気象局は本日、大雨や強風などによる警報・注意報を27県に発令した。
それによると、大雨による注意報は、ア・コルーニャ、アストゥリアス、ルーゴ、カンタブリア、ナバラとウエスカに出ている。
また強風注意報はアストゥリアス、ナバラ、リオハ、レオン、ブルゴスなど北部県を中心に発令されている。
一方、海上波浪警報は、アストゥリアス、カンタブリアとビスカヤに、同注意報はコルーニャやギプスコアなど北部地域の他に、アルメリア、グラナダ、メリージャ、マジョルカ、メノルカなどにも出ている。

エア・エウロパ、マドリッドーアストゥリアス線を就航

スペインの航空会社エア・エウロパは、本日よりマドリッドとアストゥリアスを結ぶ路線の営業を開始した。
両都市間の本数は1日4便ずつで、マドリッド発は、6:30、10:20、14:30と18:40。
アストゥリアスからは8:25、12:15、16:35と20:45となっている。
これらの時刻は同社が運航する、マドリッドから欧州及び、ラテン・アメリカ地域を結ぶ便との乗り継ぎがスムーズにできるよう設定されているという。


11月1日(金)は「諸聖人の日」の祝日にあたるため、ニュースはお休みさせて頂きます


10月31日(木)

諸聖人の連休、440万台の移動を予測

総合交通局(DGT)は、明日から始まる諸聖人の日の連休のため、本日午後3時から日曜午前零時まで全国の自動車道で特別警戒を行う。
DGTによるとこの3連休に約440万台の移動が見込まれている。
本日及び日曜日には大都市付近での車両の増加が予測されるが、 諸聖人の日は伝統的に先祖のお墓参りをするため、この日は各地の墓地近辺の道路についても警戒を強化する。
一方土曜日には近郊のレジャー施設やショッピングセンターへの移動が増加すると見られている。

レンフェのスト、本日は午前零時まで

今週月曜から始まったスペイン国鉄レンフェの部分ストライキは、本日予定通り24時間ストに変更された。
各路線のミニマムサービスは、高速列車AVEとその他の長距離列車は72%、中距離列車は63%、近郊線はラッシュ時が75%、それ以外の時間帯は50%となっている。
本日は連休の前日で多くの人がレンフェを利用するとみられるが、現在の所大きな混乱は起きていないという。
レンフェの労働組合では、今後連休やクリスマス休暇の前日にあたる12月5日と20日に全面ストを行い、11月の毎週月曜と金曜日には 部分ストを行う予定。

ジエゴ・コスタ、スペイン代表選択でブラジル国籍剥奪?

サッカースペインリーグのアトレティコ・デ・マドリッドのジエゴ・コスタ選手はブラジル出身だが、プロとしての活動はほとんどヨーロッパで、スペイン国籍も所有している。
今期の大活躍によりブラジルのナショナルチームから代表に指名されたが、これを断りスペイン代表を希望していると表明した。 これについてブラジルのサッカー連盟は不快感を表し、国にとって 「好ましからぬ人物」、お金に目がくらんだ、スペインの圧力に負けた、などと激しく非難した。
また同国のスコラーリ代表監督は、自分の出身国で開催されるW杯の代表に指名してもらったのに、あるまじき行為と激怒している。
しかしながら、同監督はポルトガル代表を指揮したとき、ブラジル人のデコやぺぺにポルトガル国籍を取得させ、同国代表に選んだ経緯があり、その発言を疑問視する声も上がっている。
当事者であるコスタ選手は、自分を大きく成長させてくれたスペインに恩返しがしたいと述べている。


10月29日(火)

10県で悪天候による警報・注意報

気象局は本日、10県に大雨などによる警報・注意報を発令している
。 それによると、バレアレス諸島のマジョルカ、イビサ、フォルメンテーラの各島には大雨及び強風による警報が出されている。
またムルシアとアリカンテには同様の注意報が出ている。
一方、 バレアレスには高波やしけなど海上にも注意報が出ている。
ほかにイベリア半島北部の海岸地帯、すなわちア・コルーニャ、ルーゴ、アストゥリアス、カンブリア、ビスカヤ、ギプスコアと地中海のジローナにも注意報が発令されている。

国内居住者の旅行4.2%ダウン

スペイン観光研究局によると、今年1月から9月までの間に旅行した国内居住者の数は、昨年同時期より4.2%下がった。
ただし、9月だけの数値でみると昨年より5.9%増加している。
また、海外旅行は減少し、国内で親戚や友人を訪問する旅行が増加、これにより宿泊施設の利用が減り、個人宅での滞在が増えた。
移動手段については、電車と船舶の利用は増加したが、自家用車、バスと飛行機は減少している。
旅行者の訪問先を自治州別でみると、カナリアスが最も多かったが、ナバラの上昇率も高くなっている。
逆に減少したのはアストゥリアスとムルシアだった。

バルセロナ地下鉄、来夏より犬の乗車を許可へ

バルセロナ市役所と同地下鉄は、条件付で犬を乗車させることに合意、来年の夏より施行される見込み。
それによると犬を連れた乗車は、平日のラッシュ時及びイベントなどが開催されで大勢の利用が見込まれる日を除いて許可される。
また乗車の際には長さ調節ができない紐と口輪の着用が義務付けられる。
これによりバルセロナはベルリン、ブリュッセル、アムステルダムとジュネーブに続いてヨーロッパ5番目の都市となる。
現在の所犬の乗車は、ケージに入れられた小型犬や盲導犬、警察犬など特別な場合に限られている。


10月28日(月)

8月の住宅ローン契約数、41.7%減少

国家統計局(INE)によると、8月の住宅ローン契約数は1万2147件で、前年同月比41.7%下がった。
これで3年4ヶ月連続の減少となった。
また平均融資額も8.2%下がっている。
ローン契約数を自治州別で見ると、最も多かったのはアンダルシアで 2.26%、これにマドリッドとカタルーニャが続く。
一方、契約数はほぼすべての自治州で減少しているが、リオハでは22.1%増加した。
また最も減少率が高かったのは、ラ・マンチャとムルシアだった。

レンフェのスト、本日開始

スペイン国鉄レンフェは、本日より木曜日までストライキを行う。
このうち月〜水曜までは午前と午後の2回にわけた部分ストだが、諸聖人の連休の前日にあたる木曜日は24時間ストを行う予定。
本日は午前7時から9時まで第1回目の部分ストが行われたが、労働組合発表では70%の参加率となっているが、レンフェ側はこれを3%としている。
今回のストは、レンフェの一部民営化に反対したもの。

プラドで修復の「聖衣剥奪」公開

マドリッドのプラド美術館では、本日より同館の工房で修復作業が行われていたエル・グレコの「聖衣剥奪」を公開する。
この作品はもともとトレドのカテドラル所蔵だが、来年のエル・グレコ没後400年にあわせて修復が依頼され、今年7月にプラドに持ち込まれた。
そのため、同作品は約1ヶ月同美術館に展示された後、トレドに戻される見通し。


10月25日(金)

男女平等度、スペインは30位に後退

世界経済フォーラムは本日今年の男女平等度ランキングを発表した。
スペインは136カ国中30位で、昨年の26位から4ポイント後退した。
2007年に到達した10位とは程遠い数値で、特に同じ職種における給与の格差では、136カ国中116位、公職や政治への参加率も76位と低かった。
一方、大卒者の割合、平均寿命と健康については上位につけている。
トップ3は昨年同様アイスランド、フィンランドとノルウェーとヨーロッパ勢が占める一方で、フランスは45位、イタリアは71位だった。
尚日本は昨年の101位から105位に順位を落としている。

バルセロナ、2022年冬季五輪招致断念

バルセロナのハビエル・トリアス市長は本日、2022年冬季オリンピックへの立候補を断念する旨の声明を発表した。
それによると、22年招致は時期尚早と判断、次の26年五輪への招致を目指す模様。
特に、バルセロナをウィンタースポーツに結びつける人は少ないが、ピレネー山脈は市の中心地やビーチなどから約1時間半の距離にあり、バルセロナ=ウィンタースポーツというイメージを時間をかけて定着させていきたいとしている。

スペイン歌謡界の重鎮マノロ・エスコバルさん死去

60〜70年代を中心に活躍した国民的人気歌手のマノロ・エスコバルさんが、昨日 アリカンテ県ベニドルムの自宅で死去、82歳だった。
エスコバルさんは結腸癌を患い一線から退いて治療に専念していたが、火曜日に退院して自宅に帰ったばかりだった。
アルメリア県のエル・エヒード生まれ、14歳の時に家族でカタルーニャに移住し、兄弟とともに音楽ユニットを結成したが、その後ソロ活動を始めた。
「ミ・カロ」「ビバ・エスパーニャ」など多数のヒット曲を持ち、80枚以上のアルバムを発表した。
また、2010年のサッカーW杯でスペインが優勝した際、マドリッドで行われた祝賀会で「ビバ・エスパーニャ」を歌い、選手らを祝福した。


10月24日(木)

第3四半期の失業者数、1.2%減少

国家統計局(INE)によると、第3四半期の失業者数は昨年同時期より1.2%減少した。
これで失業者総数は590万4700人となった。
また、失業率は0.3ポイント下がって25.98%だった。
INEによると、この数値は2005年の第3四半期以来最も低いものという。
一方、就労年齢にある人全員が失業している家庭の数もやや減少した。
しかしながら、若者や長期にわたって失業中の人の数値はあまり改善されていない。
地域別でみると、最も減少したのはカタルーニャ、バレアレスとバレンシアだった。
逆に最も増加したのはカナリアスとマドリッドだった。

15県で悪天候による注意報

気象局は本日、強風・大雨などによる注意報を15県に発令している。
それによると、大雨注意報はカセレス、アビラ、サラマンカ、ポンテベドラ、ア・コルーニャとオレンセに発令されている。
またレオン、サモラ、パレンシア、ナバラ、アストゥリアス、カンタブリア、レオン、ア・コルーニャ、オレンセとポンテベドラには強風注意報が出ている。
ア・コルーニャとポンテベドラについては、波浪注意報も出されている。

マドリッド州民、喫煙者は28.1%

マドリッド自治州の調査によると、18歳(喫煙が許される年齢) から64歳までの州民の喫煙者率は28.1%で、昨年の結果を0.2ポイント下回った。
年齢層別では喫煙者が最も多いのは45〜64歳で33.1%、逆に最も少なかったのは18〜29歳で23.8%だった。
一方、25.6%、すなわち州民の4人に一人がここ数年喫煙をやめたとしている。
同調査によると、この減少傾向は90年代半ば頃から続いているという。


10月22日(火)

9ヶ月間の外国人観光客4.7%増

産業・エネルギー・観光省の発表によると、今年に入ってから9月までにスペインを訪れた外国人観光客は4880万人で、前年同期比4.7%増加した。
外国人の国籍別では、最も多かったのは例によって北欧諸国と英国で、これにドイツが続く。
またロシアも30%の増加率と、大きく伸びている。
一方、隣国ポルトガルは8.4%減少して9位だった。
またポルトガル以外では、イタリア、米国とオランダからの訪問者が減少している。
訪問地別では、主要観光地ではほぼ増加しているが、マドリッドでは減少した。
ただし、マドリッドの9月の減少率はやや緩やかになっている。

ティオ・ぺぺの看板、再設置許可おりる

マドリッドの中心ソル広場に1950年代から設置されていたシェリー酒メーカーの看板ティオ・ペペ。
建物の工事に伴って外された後は、ビルの新しい所有者が設置を認めなかったため、行き先を失っていた。
その後広場の別の建物と合意に達し、設置が決まっていたが、 このほど市の許可が下りた。
シェリーのビンが帽子とベストを着たユーモラスなデザインの看板は、マドリッドのシンボルのひとつとされてきた。
ティオ・ぺぺはこれまでのソル広場1番地から11番地、すなわち州庁舎の正面に設置される。

全国で映画の特別割引、各地で長蛇の列

昨日月曜から水曜まで、全国の映画館が参加して映画フェスティバルが行われる。
現在上映中の映画が2.90ユーロで鑑賞できるとあって、各地で長蛇の列ができた。
通常8〜11ユーロの入場券が大幅割引になる今回の企画には、全体の90%にあたる323館が参加、約2900のスクリーンに特別料金が適用される計算となる。
これにより、通常観客の少ない月曜日としては記録的な数値となり、先週の月曜日と比較すると観客は550%、売り上げも300%増加した。
短文投稿サイトでは、多くの人がこの企画を支持し、これからも続けるよう要望した。


10月21日(月)

マドリッド地下鉄、携帯利用可能な駅は半分以下

マドリッド市交通課によると、地下鉄全300駅のうち携帯電話の利用が可能なのは現在の所137駅に留まっている。
それによると、全線で利用可能なのは1番線及び空港と中心をつなぐ8番線のみ。
2番線も最近全線で利用可能となったが、この路線に関しては広告出資しているキャリア「ボダフォン」のユーザーのみ利用できる。
市を南北に縦断する10番線は中心部についてはほぼカバーされているが、両端ではまだ利用できない状態。
また7番線はアベニーダ・デ・アメリカなど他路線と繋がっている大きな駅でのみ、11番、12番に至っては全く利用できない。
エスペランサ・アギーレ前州知事は、2012年までには全路線で利用可能を目指すと発言していたが、現在の所、新たに利用可能な駅が増えるめどは立っていない模様。

空港ーマドリッド中心部のタクシー、一律30ユーロに

マドリッド市役所は、タクシー組合最大手と来年度料金について合意に達したと発表した。
これにより、バラハス空港と市中心部(環状道路M30の内側)間の料金は一律30ユーロに設定される。
この件に関しては、市側から一方的な変更発表がなされたため、一部組合から反対の声があがっていた。
一方、市内のM30外側については一律20ユーロとなる。
この新料金体制は今年12月20日から適用される見込み。

カジノ業界、タバコ法改正に期待

マドリッド州アルコルコン市に建設される見込みの巨大レジャー施設ユーロベガスだが、米国のプロモーターが提示している条件のひとつに、タバコ法の改正がある。
現在はバーやレストランを含めた全ての公共施設で禁煙となっているこの法の一部を誘致のために改正する事を州政府は希望しているが、中央政府は明言を避けている。
同州のトーレロドネスで州内最も古いカジノを経営する企業は、タバコ法と経済危機により経営が悪化したとし、改正するなら業界のすべての施設に適用されるべきだと主張した。
一方、アランフェスでカジノを経営する別の企業は、ユーロベガスの参入により業界が活性化され、タバコ法も改正されるのならば歓迎する、と述べた。
これらの企業は、市内のグランビアとコロン広場にそれぞれ新たなカジノをオープンする予定という。


10月18日(金)

未返済率、12%に

金融機関からの借り入れ返済に行き詰る例が後を絶たず、今年8月の 未返済率は12%に達した。
これで6ヶ月間連続での悪化を示し、スペイン銀行が1962年に統計を 取り始めて以来、最悪の数値となった。
 未返済率が高まる一方で、金融機関による貸付額は減少し続けており、 総額1兆4903億1500万ユーロと、2006年以来の最小値となった。

バル、レストランの売り上げ、2年ぶりに上昇

スペイン飲食業連盟の発表によると、スペインの飲食業界の売り上げは 23ヶ月間、落ち続けてきたが、今年8月になってようやく0.9%の上昇を 見せ、これにより今年の落ち率は2.9%まで改善された。
8月だけを見た場合、国家統計局によると前年度同時期比較2.6%の プラスとなった。


10月17日(木)

マドリッド市清掃サービス、28日より無期限ストか

主要労働組合の一つであるUGTは、スト決行について2度行なった 集会で、清掃サービスに就くおよそ6000人の内、約3000人による 投票の結果、絶対多数を持って今月28日からの無期限ストを行なう事を 決定した。
 しかしながら、他の主要労働組合、CCOOやCGTなどは、これに 同調しておらず、CCOOは11月15日からのスト開始を提言し、 また、CGTは、主要労働組合全てが同調してストを行なうべきであると しているが、それでもこのまま今月28日からUGTがストを決行すると 言う事であれば、これに協力する意思があることを表明。

グッゲンハイム美術館、16周年記念で今週末入場料を無料に

ビルバオにあるグッゲンハイム美術館は、開館16周年を祝って 19日、20日の二日間、入場無料となる。
また、19日、土曜日の入場者、先着3000名に対し、美術館の前に 置かれた巨大な ”花で覆われた犬”、Puppyの花をプレゼントするとのこと。


10月15日(火)

バルセロナーマドリッド間の交通、半数以上がAVEを利用

スペイン国鉄AVEによると、今年2月からの運賃値下げ効果により、バルセロナーマドリッド間の AVE利用者が増加し、10人中6人が陸路を利用している計算となる。
それによると今年に入ってから8月までの間に両駅間のAVE利用客は58.6%増加、 250万152人の旅客を輸送しており、前年同期比147%増加した。
また、この間の平均座席占有率は85%だった。
レンフェではこの傾向について、値下げに加えて、ウェブページでの発券増加や ボノ・アベと呼ばれる35%割引の10回券の導入も貢献していると見ている。
一方、カタルーニャ自治政府は、予定通り12月15日にバルセロナーパリ間の 直通AVEが開通できるであろうと発表した。

国王、退院後初めて公の場に

先月末に手術を受け、今月1日に退院したフアン・カルロス1世国王は昨日、 退院後初めて公の場に姿を現した。
これは今月18日からパナマで開催されるイベロアメリカ会議の準備のための会合で、 療養中の国王に代わって出席するフェリペ皇太子のほか、マリアノ・ラホイ首相、 ホセ・マヌエル・ガルシア・マルガジョ外相らが出席した。
国王は手術前より痩せていたものの、ラホイ首相の「体調はいかがですか?」との 質問に「大変良い」と答えていた。
また国王は首相らを起立状態で迎え、松葉杖も使用していなかったが、 壁にもたれており、報道陣の前では一歩も歩を進めることはなかった。

レアル・マドリッド、ベイル選手のヘルニア説を否定

先週スポーツ紙マルカが報道したサッカースペインリーグのガレス・ベイル選手が 椎間板ヘルニアを患っているという記事について、所属するレアル・マドリッド広報は、 これを全面否定する声明文を発表した。
それによると、レアルは同選手は慢性的な椎間板の隆起という症状は持っているが、 これはスポーツ選手にはよくあることでプレーに支障はなく、ヘルニアのように手術する必要もないと強調した。
しかしながら、この症状が悪化すればヘルニアになる可能性を示唆する専門家もいる。
ベイル選手は、200億円といわれている史上最高の移籍金で入団しながら、調整や怪我でまだフル出場を果たしていない。


10月14日(月)

全国の警察官、2年で3%減少

国家警察の内部調査によると、同警察の人員は昨年1月から今年9月までに2534人減少した。
また、治安警備隊についてもやはり内部調査によると、2千人減少している。
これは、毎年定年などである程度の人数が退職するにも関わらず、削減政策により新規採用を減らしていることによる。
2009年には合計4307人が退職したが、翌年の募集は675人、2011年は455人、そして昨年は229人に留まった。
これにより、警官の高齢化や定年退職の遅延も起きている。
労働組合では、この傾向が続けば10年後には2万人近く減少することになるとし、急遽増員が必要となっても、警察官の教育には最低30ヶ月かかるため、治安を初めとした様々な点で影響が出て来ると憂慮してぃる。
一方内務省関係者は、この現状を認めたうえで、将来あまり人員を増やさず、かつ効果的なプランを検討中であると述べた。

大手製パン会社、一部無期限ストへ

債権者会議を行い半数近い解雇と残りの社員の給与45%カットを提案していた大手製パン会社パンリコ。
同社のバルセロナ工場従業員は、労使間で行われた事前合意を破棄し、無期限ストを行うと発表した。
この事前合意では、未払いの9月の給与を3回に分けて支払う代わりに、ストを中止するというものだった。
先週土曜に行われた会議では、ほとんどの社員が給与の全面受給を主張したため、スト決行となった。 パンリコ側は、これに強く反発し、これにより全社員の給与支払いに支障が出る可能性もあると述べた。
一方、マドリッド工場でもこの合意を不服とし、来週よりストに突入する構え。
之に対して、バジャドリとコルドバ工場では事前合意を受け入れたため、ストは行われないという。

9月の住宅賃料、0.3%下落

国家統計局(INE)によると、9月の住宅賃貸料金は昨年の同月より0.3%下がった。
これで6ヶ月連続の下落となる。
ただし8月と比較すると0.1ポイント上昇している。
また今年に入ってから9月までの間では平均0.4%減となっている。
これらの数値を自治州別でみると、ナバラが最も下がっており、これに続くのがマドリッド、ムルシア、リオハ、エクストレマドゥーラとカナリアス。
逆に上昇したのはセウタ、メリージャ、ガリシア、カスティージャ・イ・レオンとカタルーニャとなっている。


10月11日(金)

イスパニアデーのパレード、今年も縮小

明日12日に行われるイスパニアデーの軍事パレードで、防衛省は昨年に引き続き予算を縮小すると発表した。
それによると今年の予算は82万3000ユーロで、昨年より16%、2011年との比較では70%の削減となる。
メインは地上における各部隊の徒歩行進で、戦車などの重機は参加しない。
また上空に関しては、哨戒機が通常の演習を兼ねて会場周辺を飛行するが、戦闘機のエキシビジョンは行われない。
今回の最大の注目は、療養中の国王に変わり、初めてフェリペ皇太子が式典の長を納める事である。

軍事パレード準備のため、本日より交通規制

マドリッド市内中心部では明日行われる軍事パレードのため、本日より周辺地域の道路で交通規制が行われる。
パレードが行われるのはカルロス5世広場(アトーチャ駅)からコロン広場で、午前10時半から午後1時半まで行われる。
周辺地域では明日午前5時から順次通行止めや規制が始まるが、 準備のためプラド通り、カノバス・デル・カスティージョ(通称ネプチューン広場)では本日より規制が行われ、それに伴いここを通行するバス14,27,37,45番や空港バスなどが影響を受ける。

マドリッドの新条例草案はフランコ時代並み?

報道によると、イギリスの全国紙インディペンデントは、マドリッド市役所が提案している新しい条例の内容について、フランコ独裁政権並みと評している。
この法案はマドリッド市民の民度を上げる狙いがあるとされているが、同紙は、例えば植木鉢をベランダや窓の危険な所に置く事や公園などのベンチを座る目的以外に利用する事が重大な犯罪として扱われている点に驚きを見せている。
一方で、路上での喫煙やタバコのポイ捨てを禁止して市民の健康を気遣う様子を見せながら、ユーロベガス誘致のためにカジノ内での喫煙許可を推進しようとしている矛盾について指摘しており、この案が施行されれば市民は独裁政権時代のように監視されるであろうとしている。


10月10日(木)

9月の業務用自動車販売、30%上昇

自動車産業研究所の調べによると、9月の業務用自動車の新規登録台数は、6445台で、昨年同月比30%増加した。
今年に入ってから9月までの数値は6万1053台で、前年比4.2%の増加となっている。
このうちライトバンや軽トラックなどの小型車は、4482台で昨年同月比37.3%、1〜9月比では10.6%それぞれ増加している。
一方、ワゴン車やトラックなどの大型車の9月の登録数は1963台で、 前年同月比16.2%増加している。
業種別では、一般企業で11.8%、自営業で12.2%、レンタカー会社では25.9%それぞれ増加した。
同研究所では上昇の理由について、政府の企業向け新規購入援護政策が功を奏し、特に中小企業や自営業の販売促進に貢献したと見ている。

9月の住宅価格、9.2%下落

住宅価格査定会社Tinsaによると、9月の住宅価格は 昨年同月比9.2%下落、8月と比較しても9.3%下がった。
これは価格の最高値を記録した2007年12月より39.1%低いものとなる。
地域別では大都市圏で最も下がっており、前年同月比15.6%、中小都市では11%、 地中海沿岸部のリゾート地では10.7%それぞれ下がっている。
一方最高値との比較では、地中海沿岸部が45.7%、中小都市が43.6%、大都市圏が43.1%それぞれ下がっている。

8月のマドリッド地下鉄利用者12.5%減少

国家統計局(INE)によると、8月のマドリッド地下鉄利用客は 2820万人で前年同月比12.5%減少した。
全国の地下鉄保有都市(バルセロナ、ビルバオ、パルマ、セビージャ、バレンシア、マドリッド)でも、バルセロナが現状維持した以外は 平均6.8%下がったが、最も減少したのはマドリッドだった。
またマドリッドの数値を1〜8月の累計でみても9.5%下がっている。
一方8月のマドリッド市バス利用者数は1990万人で、前年の数値を1.8%下回った。


10月8日(火)

OECD成人の学力調査、数学最下位

ペインについての結果を明らかにした。
それによると、スペインは読解力でOECD平均を21ポイント、EU平均を19ポイント、数学力では同じく23ポイントと22ポイント下回った。
特に数学に関しては加盟国中最下位、読解力もイタリアに次いで2番目に悪い数値となった。
また読解については、高尚な文学作品だけでなく、電気代の明細や買い物のレシートなども理解困難な人が含まれている。
また調査対象のスペイン人のうち、読解力のレベルが高かったのは5%、数学に関しては4%に留まった。
教育省ではこの惨憺たる結果について、前政権時代の教育改革がこのような状況をもたらしたと批判している。
今回の調査は加盟23カ国の16〜65歳15万7000人が対象になっており、 このうちスペイン人は14%の移民を含む6055人だった。

失業問題を心配する人は77.3%

社会学研究所(CIS)の調査によると、国民が最も憂慮しているのは失業問題で、全体の77.5%だった。
ただし、7月に行われた前回の調査よりやや減少している。
逆に上がったのは2位の汚職や脱税問題で、前回より0.1ポイント上昇している。
また、3位には32.5%で経済問題、28.2%で政治・政党に対する憂慮が続いている。
一方順位は低いものの、医療や教育問題についても国民の不安が前回より増加している。

バラハス空港、8月の利用者11.7%減少

国際空港連盟ヨーロッパ支部の調査によると、8月にマドリッドのバラハス空港を利用した人は昨年の同月より11.7%減少した。
これはヨーロッパの大規模空港(年間利用者が2500万人以上)を対象に行ったもので、この中でバラハスの減少率が最も高かった。
他にセビージャ、ビルバオとバレンシア空港でも減少している。
一方バルセロナのプラット空港では7.8%上昇している。
ヨーロッパ全体では8月の数値は2.4%上昇しており、同連盟では経済回復の兆しであると見ている。


10月7日(月)

PPとPSOEの差が拡大

エル・パイス紙の調査によると、今総選挙が行われた場合、与党民衆党(PP)に投票すると答えた人は34.1%で、9月に行われた前回の調査を4ポイント上回った。
一方、野党第一党の社労党(PSOE)とした人は前回より1.5ポイント少ない29%だった。
同紙では、これを一連の汚職疑惑の報道が一段落したためと見ている。
この2大政党に続くのが左派連合(IU)とUPyDで、こちらは前回と殆ど変わっていない。
また、各党党首への評価については、マリアノ・ラホイ首相は75%の人が、アルフレド・ペレス・ルバルカバPSOE党首に関しては85%が 不合格としている。
IUのカジョ・ララ代表とUPyDのロサ・ディエス代表についても、それぞれ65%と58%が不満を抱いている。

マドリッドの映画館、数年で50件以上が閉館

マドリッドの繁華街のひとつにあった老舗の映画館、ルノワール・クアトロ・カミーノスは先週その歴史に幕を閉じたが、最近映画館の閉鎖が目立っており、その数はここ数年で50件以上に及ぶという。
経済危機、違法コピー、レジャーの多様化に加えて、付加価値税の大幅な引き上げによる入場料の値上げも大きく影響しており、70年代には500件近くあったものが、現在では30数件を数えるのみとなった。
特に目抜き通りのグランビアやフエンカラルには、最盛期に多くの映画館が林立していたが、そのほとんどがブティック、ショッピングセンターやコーヒーショップなどに姿を変えている。

プラドでベラスケス特別展

マドリッドのプラド美術館では明日8日より、ディエゴ・ベラスケスの特別展を開催する。
セビリア出身の巨匠ベラスケスが「画家の中の画家」と称された最期の10年間の最盛期の肖像画30点余りが展示される。
「ベラスケスとフェリペ4世の家族」と題された今回の展示は、彼の最高傑作とされる「ラス・メニーナス」を初め、スペイン王室の歴史の中で最も芸術への造詣が深かったとされるフェリペ4世の肖像などが公開される。
また、彼の弟子で娘婿でもあるフアン・バウティスタ・デ・マソが描いた 「ラス・メニーナス」の複製も初公開される。


10月4日(金)

バレンシア湾で頻繁に揺れ

バレンシア湾沖は海底の地下にガスを注入し、ガス貯蔵庫として利用されて いるが、同地域では9月以降、すでに300回以上に及ぶ地震が観測されており、 ガス注入と地震との関連が明白になりつつある。
カタルーニャ自治政府はガス注入作業を無期中止とし、頻発する地震と 海底ガス貯蔵設備との関係がはっきりするまで、作業の再開は無いとしている。
これまでに同地域で観測された揺れで最も大きかったのは今週の火曜日にあった マグニチュード4.2であったが、今朝、10時49分にもマグニチュード3.7、 そして11時55分には3.3の地震があり、付近住民の不安が高まりつつある。

アンダルシア内陸部の人気上昇

アンダルシア自治州の沿岸部、そして同州内の県庁所在地を除いた町々の 人気が上昇しており、これらの地域を旅行して魅力を感じたと言うツーリストの 数が、2010年から11年にかけて5.1%、11年から12年にかけては 7.3%の増加を見せている。
2012年度の統計では、これらのツーリストが同地方で使った費用は 計14億ユーロにのぼり、全国合計の17.9%に達する。
主な訪問者はスペイン人ツーリストで、全体の68.2%を占めたが、 外国人ツーリストも31.8%と、前年度比較4%の増加を示した。


10月3日(木)

スペイン政府、中国の航空会社にバラハス空港への運行を呼びかけ

マドリッドのバラハス国際空港はその第4ターミナル建設に62億ユーロの 投資を行なったが、経済危機が長引く中、イベリア航空の経営状況も改善 されないことも大きく影響し、その利用者数は減少し続けている。
こう言った状況を打開するため、スペイン政府は、中国をはじめ、 サウジアラビアやアラブ首長国連邦、アフリカなど、世界各国の航空会社に マドリッドへの、またはバルセロナへの乗り入れを呼びかけている。


10月1日(火)

国王、本日中に退院か

ソフィア王妃は昨日、入院中のフアン・カルロス1世国王を2日ぶりに訪問した
。 見舞い後に記者団から質問を受けた王妃は、快復は順調で明日には退院するでしょうと答えた。
午後1時頃に病院に到着した王妃は数時間病室で過ごし、その後院内の食堂で執刀医を始めとした医師団と食事を共にしたという。
一方この日正午には、病院側からも快復状況についての記者会見があり、退院については触れなかったものの、快復、リハビリとも順調であると発表された。
本日退院の場合は正午頃に再び病院発表が行われるものとみられる。

8月の自動車生産、13%増

スペイン自動車製造連盟によると、8月の全国自動車生産台数は6万1538台で、昨年同月比13%増加した。
また、今年1月から8月までの数値をみても、7.13%上昇している。
特に自家用車の製造は8月だけで15%、1〜8月では10.16%それぞれ増加している。
同連盟ではこの数値を評価しているものの、需要の殆どが海外向けであることから、目標生産台数により近づくには、国内需要の強化を図る必要があるとしている。

マドリッド市役所、またソル広場の改修を検討

4年前、長期にわたる大規模改修工事が終了したばかりのマドリッドのシンボル、ソル広場。
ガジャルドン前市長時代のこの改修で、歩行者専用ゾーンの大幅拡張が行われたが、街路樹やベンチも取り払われコンクリートが目立つデザインが、殺風景で温もりがないなどの批判が大半だった。
アナ・ボテージャ市長は建築士会との協議により、マドリッドで最も有名なこの広場を、市民の憩いの場に戻すためのデザインやアイディアの公募を検討していると発表した。
だがある専門家は、たしかに現在のデザインは木陰もなく殺風景であり、近郊線の乗り入れにより建設されたガラスのトンネル型の入り口も周りの雰囲気にそぐわない。
しかしながら、これ以上下手に手を加えることは、広場のさらなる破壊に繋がりかねないとし、どうかソルを「そっとしておいて欲しい」と訴えた。
この広場は、150年の間に度重なる変化を遂げており、古くは路面電車の運行、その後自動車道の進出、地下鉄建設に伴う出入り口の建設などが行われてきた。


9月30日(月)

マドリッドの外国人観光客、消費額も減少

産業・エネルギー・観光省の調べによると、8月にマドリッドを訪れた外国人観光客の消費額は、3億8300万ユーロで、昨年同月比14.1%の下落となった。
国内では最も下落した州であり、4ヶ月連続で下がった。
しかしながら、一人当たりの平均消費額は、1331ユーロで最も高い数値であり、昨年より10.4%上昇している。
一方、全国的な数値では、1日の平均消費額2.2%、また一人当たりの消費額も2.5%それぞれ上昇している。
また、外国人の国籍別でみると、最も消費額が多かったのはイギリス人で、これにドイツ人とフランス人が続く。

オートバイ世界選手権、スペイン勢ほぼ完璧なレース

アラゴン州、アルカニスのサーキットで昨日、バイクの世界選手権決勝が行われた。
最高峰のモトGPではマルク・マルケスが優勝、2位にホルへ・ロレンソとスペイン勢が続いたが、3位はイタリアのバレンティノ・ロッシだった
。 モト2では1位がニコ・テロル、2位がエステベ・ラバト、3位はポル・エスパルガロ。
モト3でも1位がアレックス・リンス、2位がマーベリック・ビニャレス、3位が アレックス・マルケスとモトGPの3位以外はスペイン勢が独占し、地元のファンを大喜びさせた。

週末の交通事故死者8人

総合交通局(DGT)によると、先週金曜午後3時から昨日午前零時までに交通事故で亡くなった人の数は8人だった。
このうち1人はバイクを運転していた。
他に1人の重傷者と4人の軽傷者が出ている。
最も死亡事故が多かったのは土曜日で4人が命を落としている。
一方、今年に入ってから昨日までの累計数は832人となっている。


9月27日(金)

9月の消費者物価指数0.3%の予測

国家統計局(INE)は本日、9月の消費者物価指数の暫定値を発表した。
それによると、今月の指数は0.3%で、昨年同月比1.2ポイント下がった。
また8月と比較しても0.2%下落している。
INEではこの下落の理由について、昨年9月に付加価値税(IVA)の引き上げが施行され、物価が大幅に上昇したためとしている。
この引き上げにより昨年9月の上昇率は3.4%に達している。
また食料品やノン・アルコール飲料の値下がりも影響しているとみられる。
物価指数はこれで3ヶ月連続の減少となり、また2009年11月以来の低い数値となる。
尚、今月の指数の最終発表は来月11日に行われる予定。

スペイン人の語学力はEU平均以下

欧州連合統計局(ユーロスタット)は、加盟国の外国語能力における意識調査を行った。
それによると、スペイン人で外国語をマスターしているとする人は、51%で、平均(66%)を下回った。
またスペイン人が最も学ぶ言語は英語であるが、上級レベルであると答えた人は19%にとどまり、中級程度とした人も42%だった。
一方、28カ国の中で最も第二外国語の習得率が高かったのは、ルクセンブルグ、リトアニア、ラトビア、デンマーク、スロベニアとスウェーデンだった。
逆に習得率が低いのは、スペインの他にハンガリーとブルガリアだった。

2012年の離婚率、2008年以来の高い数値

国家統計局(INE)によると、昨年の離婚、別居及び結婚無効(カトリック婚の場合)は11万764件で前年比0.1%増加、2008年以来最も高い数値となった。
このうち84.3%がスペイン人同士のカップルで、率が最も高かった年齢層は40〜49歳だった。
また平均年齢では女性が42.2歳、男性は44.8歳だった。
一方、42.5%が子供のいないカップルだった。
また年少の子供がいる場合の養育権の割合は、母親が前年よりやや下がって75.1%、父親は前年の5.3%から9.7%に上昇した。


9月26日(木)

7月の住宅ローン契約、42.7%減少

国家統計局(INE)によると7月の住宅ローン売買契約数は1万3777件で、前年同月比42.7%の下落となった。
これで36ヶ月、すなわち3年3ヶ月連続の下落となった。
自治州別でみると、最も契約件数が多かったのはカタルーニャで2394件、これにアンダルシアとマドリッドが続く。
また、ほとんどの自治州で下がったが、最も下落したのはカスティージャ・イ・レオンで、23.7%マイナスとなっている。

国王、術後の快復は順調

火曜夜に義肢の入れ替え手術を受けたフアン・カルロス1世国王について、 手術を行ったマドリッドの病院院長が記者発表を行った。
それによると、術後の経過は順調で、すでに一般病棟に移動しているという。
今回の手術では、化膿の原因となった義肢を取り出し、抗生物質の入った仮の義肢を挿入した。
退院は4〜7日後とみられるが、2ヶ月以内に新たな義肢と入れ替える手術が行われる見込み。
手術後に見舞いに訪れたフェリペ皇太子も記者団に対し、国王は体調もよく、一刻も早くリハビリを始める意欲を見せているとコメントした。
また、ソフィア王妃が8時間ほど付き添ったほか、エレナ王女やジュネーブに転勤となったクリスティーナ王女も父王の見舞いに訪れた。

政府、グリニッジ標準時に戻ることを検討

政府は本日の閣議において、現在採用されているドイツなどと同じ時間帯から、ポルトガルやイギリスと同じグリニッジ標準時に戻す提案についての協議を始める。
スペインの時間帯は元々グリニッジだったが、第二次世界大戦中の1942年、フランコ将軍がヒトラーのドイツに合わせて変更を行った。
多くの専門家は、現在の時間帯は自然に逆らったもので、スペイン人は慢性的な時差ボケ状態にあるとし、戻すことにより健康状態や、ひいては仕事の効率さえも改善されるとしている。
ただし、勤務時間の短縮など政府、企業側の努力も不可欠であるとしている。
スペインは、ヨーロッパの中でも最も勤務時間が長いにも関わらず、生産性が最も悪いことで知られている。


9月24日(火)

国王、手術直前まで公務

本日午後に義肢の入れ替え手術を受けるフアン・カルロス1世国王は、 昨日に引き続き午前中も公務を行っている。
今朝の公務は、各国から新たに赴任してきた駐スペイン大使の信任状を受け取り、認証する式典。
これは形式的なものではあるが、国家首のみに認証権があるため皇太子が代理人となることができない。
またこの式典を行わなければ新大使としての活動ができないため、手術前に行われることとなった。
通常は王宮で4〜5人程度の新任大使を招いて、いくつかの儀礼が 行われるが、今回は国王の状態を考慮して、初めてサルスエラ宮殿で、16人の大使の任命をまとめて行い、式典そのものも大幅に簡略化されている。
一方、長らく痛みを抱えていた国王だが手術が決まってほっとしたのか、昨日の公務の後記者団に対して「また、修理工場に戻るよ。よかったら皆整備士として来てくれ給え」と軽口を言いいていた。

マドリッドの外国人観光客7.7%減少

昨日スペイン全体の外国人観光客の訪問者数が発表され、8月は記録的な数値となったことが公にされたばかりだが、首都マドリッドについては減少傾向にある。
今年1月〜8月までの訪問者は276万人ほどで、前年同月比7.7%減少している。
8月だけの数値をみても、昨年より22.2%も減少している。
ホセ・マヌエル・ソリア観光大臣はこの状況を憂慮し、アナ・ボテージャ市長と早急に 会談を持つ用意があるとコメントしている。
専門家はこの理由について、マドリッドの訪問者として最も多かったイタリアと南米からの観光客が減ったことを挙げている。
特にイタリアは自国でも経済危機が続いているのが要因と見ている。
また、バラハス空港税が上がったことにより、マドリッド発着のフライトが減少した事も挙げている。
一方、マドリッド自治州の担当官は、これらの理由を認めた上で、度重なるデモや抗議活動も原因のひとつであると主張した。
いずれにせよ、対外的にはマドリッドブランドのイメージは他の都市に比べて弱く、また モニュメント付近のメンテナンスやおびただしい落書きの除去などの対策にも力を入れるべきであるとの意見も出ている。

ガウディのサグラダ・ファミリア、2026年に完成か

建築家で現在サグラダ・ファミリアの建築総監督を勤めるジョルディ・ファウル氏は、1882年に始まった同教会の建築は65%完了しており、このリズムで進めば2026年に完成するだろうと述べた。
ただし、建築費用のベースとなっている寄付が順調に集められることも条件であるとしている。
また、2026年に完成するのは建築に関する部分であり、装飾などの細かい部分に関してはさらに先となる模様。
未完成の世界遺産サグラダ・ファミリアを完成させる建築家となる可能性のあるファウル氏は、現在54歳。
バルセロナで建築を学び、31歳の時からサグラダ・ファミリアの建設プロジェクトに関わっている。
この年齢は奇しくもガウディがこの教会の建築を請け負ったのと同じ年である。


9月23日(月)

国王、再び腰の手術

スペイン王室は先週末、フアン・カルロス国王が明日火曜日に腰の再手術を受けると発表した。
それによると、昨年11月に手術した際に挿入された義肢の部分が化膿しているため、これを取り出し、新たな義肢に取り替えるという。
今回の手術は、2段階にわけて行われる可能性もあり、それによって入院、リハビリ期間がかなり変わるとされるが、リハビリに関しては6週間から6ヶ月と発表されている。 今回の手術はマドリッド郊外の私立病院で行われる事となり、王室ではこの理由について、公立病院の業務を妨げて市民の迷惑にならないため、としている。
しかしながら、この件に関しては発表直後から批判が起きており、左派連合のカジョ・ララ代表は、国民の税金で支払われる手術が、ましてやこのご時勢に公立病院で行われないのはおかしい、と述べた。
また、患者の権利を守る市民団体代表は、一般の患者であれば、国王よりも悪い状態であっても検査後から手術までに最低3ヶ月は順番待ちとなるであろうと分析している。
国王の手術はこの1年半で5回目となる。

8月の宿泊率、3.5%上昇

国家統計局(INE)によると、先月のホテルなどの宿泊率は、昨年の同時期より3.5%上昇した。
8月はバカンスシーズンであることから、国内、海外の旅行者ともに増加しており、 それぞれ3%と3.8%上昇している。
また、今年の1〜8月を昨年同時期と比較しても0.6%上昇した。
一方、8月にスペインを訪れた外国人は830万人で、統計始まって以来の高い数値となった。
国籍別では、例によってイギリス、ドイツからの旅行者が優勢だが、フランスや北欧諸国、ロシアの伸びも目立っている。
訪問地を自治州別でみると、カタルーニャがトップで、これにバレアレスとアンダルシアが続く。

国内の23交響楽団、削減政策に抗議して全国で同時演奏会

スペイン国内にある26の交響楽団のうち23団体が、本日政府などの削減政策に反対して全国で一斉に演奏会を行う。
之は各楽団が所属する自治体などが行っている削減政策及び文化・レジャーに対する付加価値税の引き上げに抗議するもので、本日午後7時から20都市で同じ曲目を演奏する。 残りの3団体はスケジュールの都合で参加を断念した。
今回の演奏会を企画したプロモーターは、芸術の世界に対する削減・縮小に強い危機感を感じている、ひとつのオーケストラを無くすことは、図書館や美術館を閉鎖するのと同じことであると訴えた。
これらのコンサートはマドリッドではイサベル2世広場、バルセロナはカテドラル広場、セビージャではヌエバ広場などで開催される。


9月19日(木)

AVE,2015年内にはグラナダ線開通

前倒しがない限り、次の総選挙は2015年末に予定されているが、 これに合わせる形で、新幹線AVEのグラナダ線が開通する予定。
2015年に間に合わせるのには、総選挙に間に合うようにしたいと言う 与党の思惑も大きいが、それとは別に、この期限を守らなければならない大きな 理由が存在する。
同路線の開通に向けて投資された16億4500万ユーロの内、6億ユーロが 欧州連合より出されており、その条件として、2015年が工期の期限と なっているため、これを守れない場合、スペインは6億ユーロの援助金を 返さねばならない事となる。
こう言った事態を避けるため、政府はなんとしても2015年内にはグラナダ線を 運行している必要があり、そのためには、当初予定されていたグラナダの新駅の 建設や、町に入る部分の線路を地上ではなく地下に埋める作業など、幾つかの プランを一旦、省略する事によって、期限内の開通に漕ぎ着ける模様。
期限内の開通を果たした後、あらためて新駅の建設や、線路の一部変更を行なう 事となるが、その完工時期についてのコメントは無い。
マドリッドーグラナダ線AVEが開通すると、その移動時間は、 現状の4時間25分から、2時間45分へと短縮される。

バルセロナワールド企画、カタルーニャのEU脱退があれば中止

マドリッド誘致が予定されているユーロベガス(仮称)に対抗する マクロプロジェクト、バルセロナワールドの代表エンリケ・バニュエロス氏は カタルーニャがスペインから独立する事によって、EUから脱退するような 事態となった場合には、バルセロナワールド企画は全て取り消しとなることを 警告した。
バルセロナワールドはタラゴナの沿岸部に建設される予定の巨大な 総合レジャー施設で、9億ユーロの投資と17000人の雇用が予定されている。
この投資のバックには中国資本が付いており、その顧客としても、2020年には 中国人の裕福層1億人が海外旅行に出ることを見込んでいるとのこと。
バニュエロス氏によれば、中国人ツーリストは、ビーチやゴルフ場を求めている のではなく、賭博、文化、ショッピングを求めているとのことで、これらの ニーズに応えるため、バルセロナワールドはすでにホテルではメリアチェーンと、 ショッピングについてはValue社と、賭博についてはマカオのカジノを 運営しているMelcoとの間で、それぞれ仮契約が進んでいるとのこと。

アルトゥール・マス氏: カタルーニャのEU脱退はあり得ない

カタルーニャ人が、スペインからの独立を望むか望まないかについての 住民投票決行への動きが、州政府と中央政府との間で大きな確執となっているが、 仮にカタルーニャが独立するに至った場合、それは自動的に「カタルーニャが EUから脱退し孤立する事を意味する」と、中央政府から、そして、EU政府から 警告を受けたのに対し、カタルーニャのアルトゥール・マス州知事は、 「EUにとってもスペインにとってもカタルーニャが持つ経済的意味は大きく、 彼等が自分達にとってマイナスとなるような事をするはずが無い。よって、 カタルーニャが独立を果たしたとしてもEUから脱退すると言う事はあり得ない。」 として、独立派に対し、同テーマについての心配は無用であると発言。


9月17日(火)

分割払いの滞納額、19.8%減少

国家統計局(INE)によると、7月の分割払いで購入された商品についての滞納や不払い金額は、昨年の同月と比較して19.8%減少した。 これで15ヶ月連続の減少となる。
また、不払い額の合計では、昨年より30.9%、平均額も13.9%下がっている。
これらの数値を自治州別でみると、カンタブリアで最もさがっており、逆に減少率が低かったのはカタルーニャとマドリッドだった。
この2自治州の数値は不払い総額の半分以上を占めている。

マドリッド州知事「タバコ法改正なければ、ユーロベガスない

マドリッド州のイグナシオ・ゴンサレス知事は、アルコルコン市に建設が噂されるレジャー施設「ユーロ・ベガス」についてコメントした。
今朝出演したラジオ番組でインタビューを受けた同知事は、この施設を 建設する米国系企業の要求どおり、タバコ法を一部緩和しなければ、外国に奪われてしまう可能性があると警告、これほどの巨大プロジェクトを逃さないようあらゆる努力をしなければならないと強調した。
また、ラホイ首相にはタバコ法についての権限を自治州に戻すよう要求したが、これは拒否されたと述べた。
一方、最近のデータでバラハス空港の利用者が減少していることに触れ、 きちんと原因を調査して、対策に当たりたいと述べた。

マドリッドの王宮で特別展

マドリッドの王宮では、エル・エスコリアル修道院建設の礎石が置かれてから450周年を記念して特別展示が開催される。
この展示にはボッシュやティツィアーノなど同修道院所蔵の絵画や彫刻など150点が公開される。
このうち約半分は普段公開されていないものであるという。
本日行われた記念式典にはソフィア王妃が出席して行われた。 この展示は来年1月まで開催される。


9月16日(月)

7月の不完全雇用250万人

大手労働組合UGTによると、250万人の労働者が資格や経験 生かせない職業や希望よりも少ない労働時間に甘んじるなどの不完全雇用状態にあるという。
また、高等教育修了者の失業者数は130万人で、全体の22%にあたる。
これらの数値は2007年と比較すると4倍に達する。
UGTは、政府が行った労働改革が、不安定な雇用形態を助長したと訴えた。

7月の航空機利用16.5%減

国家統計局(INE)によると、7月に飛行機の国内線を利用した人の数は昨年同月比16.5%減少した。
一方、高速鉄道AVEや長距離列車などの鉄道利用者は13.7%増加している。
また、今年に入ってから7月までの数値をみても、飛行機は16.1%減少し、鉄道は10.7%上がっている。
また、都市部の地下鉄や市バスなどの利用者は1.9%、都市間を結ぶバスや近郊線などは2.1%それぞれ減少している。
自治州別でみると、最も利用者が増えたのはアラゴンで、これにマドリッド、エクストレマドゥーラ、パイス・バスコが続く。
逆に最も下がったのは、ラ・マンチャとムルシアだった。

マドリッド市バス、18路線で間引き運転

マドリッド市バスは、今月30日より18路線で運行本数を減らすと発表した。
これは、利用客が減少して採算が取れない路線を対象としている。
しかしながら、27番、9番、38番などのようにラッシュ時には混雑する路線も含まれている。
市バス労組代表は、このご時勢に値段を上げ、挙句の果てに本数を減らせばますます利用者は減るばかりだ、と批判している。
この措置により、これらの路線の待ち時間は1〜3分増となる。


9月12日(木)

ボテージャ市長、2024年オリンピック招致への立候補を否定

2020年のオリンピック開催地が東京に決定したあと、マドリッドの アナ・ボテージャ市長は本日、初の記者会見を開き、マドリッドは2024年の 開催地として立候補は行なわない意向であり、これについては国王と首相にも すでに通達済みであると述べた。
 しかしながら、この最終判断がなされるのは、2015年の地方選挙が 終わったあととなるため、その時点で彼女が市長選に出る意思があるのかどうか と言う記者からの質問に対する明確な回答は無かった。

カタルーニャ独立主義、2014年の住民投票決行を強く要求

昨日9月11日、カタルーニャでは、スペインからの独立を願う人々が 集結し、全員が手をつないで、フランスとの国境からバルセロナを経て バレンシア州との境界までの400キロに及ぶ道のりを人間チェーンでつないだ。
これにより、独立主義者は、カタルーニャの人々の意思を問う住民投票について、 2014年から2016年への延期の可能性を持ち出したアルトゥール・マス 州知事に対し、大きなプレッシャーをかけると共に、カタルーニャの独立運動が 真剣なものであることをスペイン中央政府、そして国際社会に訴えかけた。


9月11日(水)

カタラン人の52%が独立に賛成

1714年9月11日、カタルーニャはスペイン王位継承戦争において その独立権を失っており、今も9月11日はカタルーニャ民族にとって 民族の独自性と自治権を守るためのシンボル的な祝日となっている。
ラジオ放送局Cadena SERが行なった調査によると、現代の カタルーニャ人はその52%がカタルーニャのスペインからの独立を支持して おり、24%が反対している。
独立の賛否について投票を行なう場合、15.9%が「どちらに 投票するか判らない」、または「ノーコメント」、7.7%が「投票しない」 と答えている。
また、カタラン人の10人中8人までが、全ての自治州は、スペインの一部として 存続したいか否かについての住民投票を行なう権利があるとしており、 この種の投票を行なうことが違憲であるとしても、カタラン人の59.7%が 投票を行なう意思を示している。


9月10日(火)

オリンピック招致失敗で、市長危機

先週の国際オリンピック委員会総会で、2020年オリンピック招致に失敗したマドリッドのアナ・ボテージャ市長の次期市長選立候補は風前の灯となっている模様。
ホセ・マリア・アスナル元首相夫人であるボテージャ氏は、アルベルト・ルイス・ガジャルドン前市長のナンバー2に任命され、前市長の法務大臣就任により繰上げ当選で市長となった。
市民に選ばれたわけでもなく、就任から現在まで失敗や批判ばかりが目立ち、これと言った功績も見当たらず、首都マドリッドの市長としての力量は、野党だけでなく所属する民衆党内からも疑問の声が上がっている。
そのうえ、、ネット上で激しく揶揄されている「なんちゃって英語」演説を含む今回の敗北が追い討ちをかけ、立場はますます悪くなっている。
ある党関係者は、マドリッドの市長は、一都市の首長ではなく、国の顔となり得る重要なポストであると述べた。

政府、カジノ誘致のためのタバコ法改正を否定

政府は、「現在の所、タバコ法を改正する提議はまったく存在しない」という文書を議会に提出した。
これは、5月に野党UPyDが提出した質問状に対する回答で、7月31日付となっている。
マドリッドのアルコルコン市近郊に建設が噂されている巨大レジャー施設ユーロ・ベガス。
プロモーターであるアメリカの企業が示した条件のなかに、カジノやレジャー施設内での喫煙を許可することが含まれており、同州の前知事、現職のイグナシオ・ゴンサレス知事とも改正を支持する発言をしている。
スペインでは2011年より飲食店やレジャー施設を含むすべて公共施設での喫煙が禁止されている。

王立劇場の新芸術監督任命、土壇場で延期

マドリッドのオペラ座である王立劇場は、本日新しい芸術監督を発表する予定だったが、ぎりぎりになってこれを明日水曜日まで延期した。
同劇場はこの理由について、スケジュール上の問題と説明している。
同劇場の現在の芸術監督であるジェラール・モルティエ氏は2016年までの契約となっているが、病気療養に入るためその後の進退は不透明で、新監督の任命が噂されていた。 文化省では、ベルギー人であるモルティエ氏の代わりにスペイン人の起用を提案、バルセロナのリセウ劇場の監督を務めるマタボッシュ氏の就任が有力視されており、発表間近とみられた。
しかしながら、文化省は常任指揮者をおかないモルティエ氏の方式に不満を抱いており、スペイン人常任指揮者を置く事をぎりぎりになって通告、これが発表延期の大きな理由と見られる。
一方のモルティエ氏は、新監督の任命を公開選方式にするよう求めているが、これは自分の影響力を維持する狙いがあると見られる。
いずれにせよ、同劇場の演目や指揮者は2016年までほぼ確定しており、新しい指揮者の就任は実質それ以降となる。


9月9日(月)

第2四半期の住宅購入、16・9%が外国人

勧業省の発表によると、今年の第2四半期の住宅売買件数は8万722件で、前年同期比2.4%、第1四半期よりも緩やかな下げ率(21.5%)となった。
このうち16.9%にあたる1万3632件が外国人による購入で、調査開始以来最も高い比率となった。
第2四半期に売買された住宅のほとんどが中古物件で、全体の82.6%にあたる。
また、外国人購入者の殆どがスペイン居住者で、1万2546件の売買があった。
自治州別でみると、カナリアスが最も外国人による購入が多かった地域で、これにカタルーニャ、ムルシア、バレンシアとアンダルシアが続く。
逆に減少したのはエクストレマドゥーラ、ナバラとパイス・バスコだった。

マドリッド地下鉄、1番線工事終了

7月下旬頃から工事で不通となっていたマドリッド地下鉄1番線の区間、 ソルービルバオ間が昨日より再開した。
この工事は当初今月15日ごろまで行われる予定だったが、1週間早い 復旧となった。
この区間は、同地下鉄路線の中でも最も古いもので開通は1919年10月、老朽化が進んでいたためトンネル内の整備が行われていた。
1番線は6番線に次いで最も利用客の多い路線で、昨年は約9000万人が利用しているという。

オリンピック招致のプレゼン、マドリッド市長の「英語」に批判と嘲笑

先週ブエノス・アイレスで行われた2020年夏季オリンピックの最終プレゼンで、 アナ・ボテージャ同市市長が英語で行った演説がネット上で大きな話題となっている。
同市長は、かねてから英語力のひどさを指摘されていたが、スペインの首都の市長のレベルの低さが世界中に生中継されたことに批判が集中している。
この映像を編集して、生中継の時にかぶっていた同時通訳の音声をカットして アップするユーザーも多くいた。
一方、演説のクライマックス?とされる「ア・リラクシング・カップ・オブ・カフェ ・コン・レチェ・イン・プラサ・マヨール」の部分で、スペイン語と英語を無意味に混ぜたセンスのない文章と発音が批判された。
こちらについては、このフレーズを使ってラップにアレンジしたものもすでに出回っている。
ボテージャ市長はアスナル元首相夫人で、ガジャルドン前市長が総選挙後に法務大臣に 任命されたため繰上げ当選で市長に就任した。


9月6日(金)

バルセロナでカタルーニャ鉄道が脱線

昨日の午後14時24分、バルセロナの中心部にあるカタルーニャ広場駅に 到着しようとしていたテラッサ発カタルーニャ鉄道が脱線した。
列車はすでに停車準備に入っており、時速30キロ以下に減速していたため、 大事には至らなかった。
列車には160名の乗客があったが、線路伝いにすぐ傍のカタルーニャ駅に 誘導され、怪我人は無かった模様。
 今回脱線したこの同じポイントで、この夏、僅か2週間の間に3回の脱線が 生じており、カタルーニャ鉄道ではその原因を突き止めるため8月の1ヶ月間、 問題の線路の使用を中断し、3000回に及ぶ試運転を行なっていた。
これらのテストを終えた結果、問題は無いとして、去る月曜日に同線路の使用を 再開した直後に起きた昨日の脱線について、カタルーニャ鉄道では「原因不明」と コメントしている。

マドリッド中心部、オリンピック開催地発表に向け通行規制

明日、9月7日に行なわれる2020年オリンピック、パラリンピックの 開催地発表に向けて、マドリッド市中心部ではフィエスタの準備が進められて おり、インデペンデンシア広場では明日の早朝7時から、また、シベレス広場と その周囲では15時30分より車両通行止めとなる。
そのため、これらのエリアを通る市バスなどもルート変更が余儀なくされる ことから、マドリッド市では、中心部の移動には極力地下鉄を利用するよう 呼びかけている。


9月5日(木)

最高裁、性転換手術を公共医療に要請

ガリシア、ビゴ出身のシャルロット・ゴイアルさん(仮名)は、1972年に 医学的には男性として生まれたが、7歳の時に精神的には女性としての診断を 受けており、16歳の時からホルモン治療を、そして19歳より精神科医のサポートを 受けている。
ガリシアでは、PP現政権の前、サパテロ政権時代に社会医療保険によってカバー される医療内容リストに性転換手術も含まれており、このサービスを受けるために シャルロット・ゴイアルさんは、ガリシア州政府を相手に裁判を続けてきたが、 州政府はこれに応じずにいた。
裁判は最高裁に持ち込まれていたが、この度、最高裁は、彼女の訴えを認め、 ガリシア州公共医療サービスに対し、性転換手術を行なう義務があることを認める 判決を下した。
ガリシアにはこう言った手術を行なう事が可能な公共医療施設が存在しないため、 他県の施設に依頼する事となり、その費用は15000〜25000ユーロと 見られている。

サッカー代表戦、ゴールキーパーは?

明日、ヘルシンキで行なわれるブラジルワールドカップへの予選、 フィンランド対スペイン戦において、世界ランキング1位であるスペイン代表チームの ゴールキーパーを誰が務めるのかが注目を浴びている。
これまではイケル・カシージャスがその地位を揺るぎ無いものとして来たが、 スペインリーグにおいて、レアル・マドリッドの第1キーパーの座を下ろされて以来、 常に控えとしてベンチ入りとなっており、代表戦において名誉挽回となるかどうかが 話題となっている。
 代表チームのデル・ボスケ監督は、イケル・カシージャス、ビクトル・バルデス、 ペペ・レイナの3名のキーパーの内、誰を起用するかは、すでに決定済みであるが、 この発表は誰よりもまず、彼等本人に直接伝えるべきであるとして公表を控えている 模様。


9月4日(水)

メッシー、Madrid2020を応援

2020年オリンピック開催地候補としてマドリッドを応援してくれるよう スペインオリンピック委員長は、バルセロナで活躍する世界的サッカー選手である リオネル・メッシー氏に打診していたが、メッシー選手はこれを断っていた。
ところが、昨日、ブエノス・アイレスでアルゼンチン代表チームの練習が行なわれた際、 同選手は「Madrid 2020」の旗を持って姿を現し、開催地としてマドリッドを応援する 姿勢を公表した。
 メッシー選手が、マドリッド開催へのバックアップを断っていた理由として、 カタルーニャ独立主義の表れ、ケチ、或いは、東京開催の邪魔をする事によって 今後、日本との営業がやりづらくなるため、等、さまざまな噂が流れ始めていた。

98名中、50名がマドリッドに投票する意思を表明

ブエノス・アイレスに集まっている国際オリンピック委員会のメンバー98人の内、 50名がマドリッドへの投票の意思を表明しており、2020年オリンピック開催地 としてマドリッドが選ばれる可能性はこれまでに無く高いと見られる。
しかしながら、過去の経験から、この時点での予想票の約20%が他都市へ流れる と見られており、その結果、実際に期待出来るのは40票程度とされている。
マドリッドは2012年、2016年の開催地としても立候補してきたが、同時期で マドリッドへの投票意思表明はそれぞれ、32名と31名であったのと比較すると、 今回は、それらを大きく上回っている。


9月3日(火)

8月の失業者数、31人減少

雇用・社会保険省の発表によると、8月の失業者数は469万8783人で、前の月より31人減少した。
これで、6ヶ月連続の減少となる。
31人という数値は非常にささやかであるが、同省では8月は例年失業者数が増加する傾向にあり、2000年の8月以来初めて減少したことを評価した。
この結果を職業別でみると、サービス業と工業で増加しており、建設業と農業で減少している。
また25歳以下では2%、外国人労働者では2.1%それぞれ減少している。
自治州別でみると9州で増加しているが、特にバレンシアとムルシアで上昇し、アンダルシアとカナリアスで下がっている。

ダリ特別展終了、入場者数70万人か

マドリッドのレイナ・ソフィア美術館で4月より開催されていたサルバドール・ダリの特別展が昨日幕を閉じた。
開館当初から長蛇の列ができ、2週間目からすでに開館時間を延長していたが、最後の3週間は午後11時まで、さらに最後の週末となった先週の金・土曜日は午前1時までオープンして対応していた。
平均待ち時間は1時間半ほどだが、最終日近くには開館2時間前から並ぶ人もいた。
一方、同美術館のあるアトーチャ駅近辺の飲食店や商店も予想外の収益を得て、臨時に人を雇うなどうれしい悲鳴を上げていた。
最終的な入場者数は、同じ特別展を開催したパリのポンピドゥーセンターの80万人には及ばないものの、70万人には 達する見込みで、同美術館の特別展最高入場者記録を更新するのは間違いないと見られる。

ベイル選手の入団発表にファン2万人

英プレミアリーグのトッテナムからレアル・マドリッドに移籍したガレス・ベイル選手の入団発表が昨日、 本拠地サンティアゴ・ベルナベウで行われた。
健康診断や契約書のサインなどが行われた後、フロレンティーノ・ペレス会長と共にピッチに現れたベイル選手は 「レアルでプレーするのが夢だった」とスペイン語で話し、最後に「アラ、マドリー」とマドリッドの 応援フレーズを叫んで駆けつけた約2万人のファンを沸かせた。


9月2日(月)

マドリッド地下鉄、2番線の名称にも広告

マドリッド地下鉄では、今月より2番線の名称がlinea2 Vodafone(リネア・ドス・ボダフォン)に変更される。
これはこの通信会社との広告契約の一環で、すでに中心地のソル駅にもこの会社の名称がつけられている。
3年間で300万ユーロの契約で、すでに駅構内の一部では看板などの架け替えが始まっており、今週中にも完了する見込み。
この変更により、構内の表示だけでなく同地下鉄が配布する地図、ウェブページや携帯電話のアプリケーションなども変更される。

Uターンラッシュの週末、交通事故死者は12人

夏休みのUターンラッシュが最も多い8月31日と重なった先週末、全国の交通事故による死者は12人だった。
このうちバイクに乗っていた人は4人だった。
また、他に8人の重傷者と7人の軽傷者がでている。
最も死者が多かったのは土曜日で、7人が命を落としている。
一方、総合交通局(DGT)はこの週末の移動車両数を400万台と見込んでいたが、車の流れは比較的スムーズで、 特に大きな渋滞は起こらなかった。

週末のスポーツ、スペイン選手が軒並み活躍

イギリスのシルバーストーンで昨日決勝が行われたオートバイの世界選手権では、 最高カテゴリーのモトGPでマジョルカ出身のホルへ・ロレンソが優勝、2位はマルク・マルケス、 3位はダニー・ペドロサとスペイン勢が表彰台を独占した。
またモト3のカテゴリーでも、1〜3位はルイス・サロン、アレックス・リンス、アレックス・マルケスと スペイン人ライダーが独占した。
また、アメリカで開催中のテニスUSオープンでは、世界ランキング2位に再浮上したラファ・ナダルが 難なく8強入りを決めた。
ナダルが同オープンで優勝し、ランキング1位のノバク・ジョコビッチが準決勝までに敗退すれば 1位の座を奪還できる可能性がある。
一方、スペインで開催中の自転車ロードレースでは、ダニー・モレノがハエンの区間で優勝した。


8月30日(金)

スペイン国鉄、安全システムを改善

去る7月24日にサンティアゴで起きたALVIA特急脱線事故のあと、 鉄道整備管理事業団ADIFは、スペイン全国の国鉄路線における安全システムの 見直しを行なっていたが、明日からその安全性が大きく改善されるとの事。
今回のチェックによる主な変更点は、運転手に対する表示をより的確なものに する事と、極端なスピードダウンを行なう必要がある全ての箇所で、 スピード制御システムASFAのより的確な設定を行なう事。
サンティアゴの脱線事故では、制限時速が80キロとなっているカーブであった にも関わらず、スピード制御システムが自動ブレーキを稼動させるスピードラインが 200キロに設定されていた。

サンセ牛追い祭り、4日目

今朝、その4日目を迎えたサンセ(サン・セバスティアン・デ・ロス・レジェス)の牛追いは 昨日よりおよそ400人増しの2200人が参加して行なわれた。
牛追いは約2分間続いたが、本日の負傷者数は7名。
その内、1名は上腕骨骨折、1名が頭部負傷でその容態は医師の診断待ちと なっており、また他2名がレントゲン検査の診断待ちとのこと。


8月29日(木)

夏の嵐、農作物に大きな影響

地中海側で豪雨と雹による被害が相次いでいるが、アリカンテでも大きな被害が 報告されている。
近年、アリカンテは主要なワイン産地の一つとなりつつあるが、この時期、 ブドウはその糖分、ポリフェノール他、発酵後に様々な風味を得るために必要な成分を 蓄えつつある時で、間もなく始る収穫を前にした夏の嵐による被害は甚大なものと なりつつある。
また、ブドウだけでなく、サクランボをはじめ、その他の農作物も同様に大きな 被害を受けている模様。

サンセ牛追い祭り

サンセ(サン・セバスティアン・デ・ロス・レジェス)で今週火曜日から 行なわれている牛追いは、今日で3日目を迎えたが、今朝の牛追いも、 1分46秒と、特にトラブルも無いスピーディーなものに終わった。
おおよその参加人数は昨日同様、1800人程度となり、怪我人は1名。
この3日間の牛追いによる負傷者数トータルは10名。

スペイン・スーペルコパ、バルサが優勝

昨シーズンの、スペリンリーグ戦優勝チームであるバルサと、国王杯優勝 チームであるATマドリッドによるスペインサッカーのスーペルコパ、 第2戦が昨夜、バルセロナにて行なわれた。
1週間前にATマドリッドのホームスタジアムで行なわれた第1戦が 1−1の引き分けに終わっており、アウェイで1点を取ったバルサが 僅かに有利な状況での第2戦となった。
バルサは今シーズンよりブラジル人のネイマール選手を獲得しており、 この試合で初めてネイマールがメッシーと共にスタメンとして起用され 両選手のコンビネーションによる好プレーが期待されたが、それに 応えることは出来なかった。
また、メッシーが試合終了直前にペナルティーキックをはずしたこともあり、 後半、レッドカードによりATマドリッドが1名減ったにも関わらず、 試合は0−0のまま終了となった。
これにより、第1戦にアウェイで1点を入れていたバルサの優勝となり、 今期サッカーの最初のタイトルはバルセロナのものとなった。
 一方で、昨夜、チャンピオンズリーグの予選も行なわれていたが、 スペインのチーム、レアル・ソシエダがオリンピック・デ・リヨンを2−0で 下し、10年ぶりのチャンピオンズリーグ出場を決めた。


8月27日(火)

外国人観光客の平均費用、6%増加

観光省によると、今年1月〜7月にかけてスペインを訪問した外国人観光客の平均消費額は、昨年の同時期より6%増加した。
また一人当たりの平均額は949ユーロで2%増、1日あたりの平均は108ユーロで2.1%増加した。
さらに7月だけの数値を昨年同月と比較すると4.3%、同じく一人当たりでは 1.3%、1日平均は1.2%それぞれ増加している。
観光客の国籍別では、消費が最も多いのは例によってイギリスとドイツだが、北欧諸国の増加率が最も高かった。
自治州別では、カタルーニャが最も外国人観光客からの恩恵を受けた地域であり、これにカナリアスとバレアレスが続く。
その他の自治州でもほぼ増加しているが、マドリッドではやや減少した。

6月の住宅ローン契約、42.2%減少

国家統計局(INE)によると、6月の住宅ローン契約数は1万4053件で、、昨年同月比42.2%の減少となった。
この契約件数は、調査始まって以来最も低い数値で、またこれで38ヶ月連続の減少となる。
自治州別でみると、最も契約数が多かったのはアンダルシアで、これにカタルーニャとマドリッドが続く。
一方、最も減少率が高かったのは、カンタブリアとガリシアだった。

レアル監督、GKカシージャスを再び控えに

サッカースペイン・リーグの第2節、グラナダ対レアル・マドリッドの試合が昨日行われたが、カルロ・アンチェロッテイ新監督は第1節に続いてゴール・キーパーにディエゴ・ロペスを起用し、話題となった。
主将でスペイン代表GKでもあるイケル・カシージャスは、レアル前監督との確執から、前シーズン後半から、他チームへの移籍が噂されていたが、新監督就任後は再び 先発起用されると見られていた。
しかしながら、2試合連続のベンチウォーマーとなり、来年にワールド・カップを控えていることから再び移籍問題が浮上している。
移籍先は、プレミア・リーグなどの他、レアルの最大のライバルであるバルセロナまで噂されているが、今後の動向が注目される。


8月26日(月)

外国人労働者の職業、国籍によって差

雇用・社会保険省は、社会保険に加入している外国人労働者についての調査結果を発表した。
それによると、7月の登録者数は163万2903人で、昨年の同じ月より13万2029人減少した。
減少の理由について同省では、経済危機により失業した人が帰国したり他国へ移住したほか、スペイン国籍を取得したためにこのカテゴリーに当てはまらなくなったためとしている。
また、国籍別で見ると最も多いのはルーマニアで、これにモロッコ、エクアドル、中国、ボリビアとコロンビアが続く。
職業のタイプ別では、ボリビアやパラグアイなどが家政婦など家庭での仕事に従事する人の割合が多かったのに対し、中国人は自営業、モロッコ人は農業が多かった。

週末、各地に120人の移民が到着

治安警備隊などの発表によると、先週末国内の沿岸地域に少なくとも120人の移民が密入国を試みた。
それによると、テネリフェ島付近では26人乗りの船が発見され、海難救助隊によって保護された。
またアルメリアでは、数日間漂流していたとみられるものを含める3隻の計47人が保護された。
セウタでは濃霧を利用して上陸を試みた39人が乗った小型船が発見され、一時移民収容所に搬送された。
一方、ムルシアでは漁師が無人のボートを発見、現地警察が捜索しアルジェリア系移民8人を拘留した。

マドリッド、中心地でのストリート・ミュージシャンを規制

マドリッド市は、ソル広場など主要観光地のあるセントロ地区で、ストリート・ミュージシャンに対して審査を行い、登録制にすると発表した。
それによると、同地区で演奏などを希望する人は、履歴書などを提出した上で、オーディションを受け、審査に通れば1年間有効の許可証が得られる。
この許可証は最高5年まで延長可能で、冬季は午前10時〜午後10時まで、夏季は午後11時まで演奏可能。
市の担当者は、この制度は音楽家を排除するものではないとし、街中で音楽を聴けるのは素晴らしいが、規制は必要であり、また金銭目的ではなく、あくまで芸術であるべきだと述べた。


8月23日(金)

マドリッド自治州議会PP議員、サンティアゴでの脱線事故について自党を告発

マドリッド自治州政府の与党PP所属のテレサ・ゴメス・リモン議員は1ヶ月前に サンティアゴで起きた特急ALVIAの脱線事故の被害者の一人であるが、 同事故についての政府の姿勢に対し、強烈な批判を行なった。
先日、PPのスポークスマン、ラファエル・エルナンド氏が発した「国鉄RENFEと 鉄道整備管理事業団ADIFの代表者には、事故現場で適用されていた安全対策についての 責任は無い」とのコメントに対し、「ならばそれら2団体の最高責任者である両名は いったい、何についての責任を負っているのか? 同じ党の同士でありながら、国民の 代表ではなく、企業の利益を守るための代表と成り下がった貴殿に対し非常に残念に思う。
いつしか時が来れば、利益を守ってあげた彼等の票を期待すれば良い」と、 自身が所属するPP党の国会スポークスマンに対し、痛烈な批判を行なった。
 また、ラファエル・エルナンド氏の「スペインは世界でも鉄道の発展と近代化の見本とも 呼べる国である」との発言に対し、「それが事実かどうかは、事故の被害者とその家族に 問うてみれば良い。国鉄と鉄道整備事業団の最高責任者等の無責任さが多くのスペイン国民の 努力を危機に陥らせているのだ」と指摘。

猛暑去る

ここ数日間、全国的に続いた猛暑であったが昨日から中央以北を中心に 気温が下がり始めた。
予報ではこのまま週末にかけて気温は下がり続け、本日金曜日の気温と比べると、 日曜日には10度低くなる地域もあるとのこと。
首都マドリッドでも8度程度低くなる予想で、この涼しさは来週いっぱい続く見込み。
気象局では、この夏、今回ほどの熱波はもう無いものと予測している。


8月22日(木)

7月の外国人ツーリスト数、記録を更新

今年7月にスペインを訪れた外国人ツーリストの数は790万人にのぼり、 昨年に比べ3.2%の増加、1995年に統計が取られ始めて以来、 最高の記録となった。
 国籍別に見ると、最も多かったのが英国からの旅行者で全体の23.2%。
これにフランス人の16.1%、ドイツ人の15%が続いた。
イギリス人に最も人気が高かった訪問地はアンダルシアとバレンシアであったのに対し、 フランス人にはカタルーニャ、ドイツ人にはバレアレスとカナリアスの人気が高かった。
 前年度と比較して最も伸び率が高かったのは北欧3ヶ国で、プラス26.5%、 これにアイルランド人のプラス13%が続いた。
逆に、経済危機の影響を大きく受けている国々では減少も見られ、イタリア人は マイナス14.5%、ポルトガル人はマイナス8.7%となった。
 これら外国人ツーリストがスペインを訪れる際に利用した交通機関として最も 多かったのが飛行機で全体の76.9%、次いで車利用が21.4%となっており、 船、または鉄道を利用した人は僅か1.7%だった。
 今年1月から7月までの間にスペインを訪れた外国人ツーリストの総数は 3400万人で昨年度比較3.9%の増加となっている。

宝くじ当選金に対する税収、見込み額の15%

今年1月1日より、2500ユーロ以上の宝くじ当選金に20%の課税が行なわれているが、 政府はこれにより年間、約8億2千4百万ユーロの税収を見込んでいた。
しかしながら、6月までの上半期において徴収した金額は1億2千2百万ユーロで 予定していた税収の15%にも達していない模様。


8月20日(火)

各地で猛暑による警報・注意報

気象局は本日、高気温による警報・注意報をイベリア半島中央部及び 南部を中心に発令した。
アンダルシアでは、カディス、コルドバ、ウエルバ、ハエンとセビージャにでており、最高気温は41度にまで達する見込み。
また海沿いの地域でも気温は36度となる模様。
マドリッド州では南部や西部で39度に達する見込みで、やはり警報が出ている。
同州の都市部でも午後1時から8時までの最高気温は38度との予報で、注意報が発令されている。
また、エクストレマドゥーラではバダホス南部を中心に警報がでている。
ラ・マンチャではトレドとシウダ・レアルで注意報が出ているほか、それ以外の地域でも高気温が予測される。
一方、イベリア半島北西部のアビラ、サラマンカ、レオンなどでもかなり気温が上昇するため、水分の十分な補給や午後の外出を控えるなどの注意を呼びかけている。

スパンエアー機事故5周年、各地で追悼式

マドリッドのバラハス空港で起きたスパンエアー機事故から5年を迎える本日、グラン・カナリア島とマドリッドでそれぞれ追悼式が行われる。
このフライトの目的地であったグラン・カナリア島では昨日も空港付近で追悼式が行われ、犠牲者を悼んだ。
遺族代表は、この式典は追悼の意だけでなく、事故を風化させず、2度とこのような事が起こらないようにするためのものだ、と述べた。
また、航空会社の責任がうやむやにされていることに不満を示し、改めて提訴していることを明らかにした。
同式典では、7月に起きたサンティアゴの列車事故の犠牲者にも弔意を表した。
最後に参加者は、犠牲者の数にあわせた154本の白いバラを大西洋に投げ込んだ。

グエル公園付近の住民、有料化反対運動

バルセロナの重要なモニュメントのひとつであるグエル公園。
先ごろ同市役所が有料化を発表し、10月からの適用が決まっているが、公園付近の住民らが市民団体を作り、これに反対する運動を行っている。
同公園はこれまで無料だったが、10月からは通常8ユーロ、前もって予約すれば7ユーロの入場料となる。
ただし、付近の住民は無料で利用を続けることが可能で、またバルセロナ市民対象だが、誰でも入会できる同公園友の会に登録すれば、無料のチケットを入手できるという。
しかしながら住民らは、この公園はテーマパークではなく誰でも自由に出入りできる場所であるべきである、と主張している。
同市では、押し寄せる観光客の入場制限のほか、不法の路上販売を追い出す狙いがあるという。


8月19日(月)

カディスの漁協、海上でジブラルタルに抗議

カディス県のリネア・デ・ラ・コンセプシオンとアルヘシラスの漁業組合に加入している漁船約50隻が、昨日英領ジブラルタルの海域付近で抗議行動を行った。
これは、ジブラルタル政府がコンクリート・ブロックを事前の説明なしに海域に設置し、この付近での漁が困難になったことに抗議するもので、ジブラルタル警察やスペインの治安警備隊の巡視船が警備にあたった。
漁師たちは「ジブラルタルはスペイン」などと叫びながら抗議していたが、1隻の漁船がジブラルタル警察の船と軽く接触した以外、特に混乱は起きなかった。
漁協代表は、これからも様々な形で講義していくと述べた。
ジブラルタルは、この地域のリゾート化を目論んでいると見られる。

飛び石連休の交通事故死者20人

総合交通局(DGT)によると、飛び石連休だった先週水曜日午後3時から昨日午後8時までに起きた交通事故による死亡者は20人だった。
このうち2人はバイクを運転しており、1人は歩行者だった。
また12人の重傷者と30人の軽傷者が出ている。
最も死者が多かったのは金曜日で5人が亡くなっている。
一方、昨日のUターンラッシュは、大きな混乱もなく比較的スムーズだったが、バレンシアやアストゥリアスなど海岸沿いの町に近い高速道などでは一時的に渋滞が起こった。

米国とスペインでソロージャ没後90年の特別展

バレンシア出身の画家ホアキン・ソロージャの没後90年を記念して、関係の深かったアメリカとスペインで特別展が開催される。
今年12月にはテキサス州ダラスの美術館で開催され、スペインではマドリッドのマフレ財団で来年4月に開催される。
展示される作品は、アメリカで作成、展示または購入された作品で、1893年のシカゴ万博に出品して特別賞を受賞した作品を含める160点。
このうち40点は、完成後すぐに購入者の手に渡るなどしたため一般には初公開となる。


8月15日(聖母被昇天の祝日)〜18日は連休にあたるため、ニュースはお休みとさせて頂きます。


8月14日(水)

ジェイダでブドウの収穫開始

ジェイダ県にあるワイナリー・ライマでは去る月曜日に今年最初のブドウの 収穫を開始した。
収穫は気温が低い夜間に、全て手作業で行なわれる。
収穫が始ったのはシャルドネ種のブドウで、高級ワインに使用される。
同ワイナリーでの今年の収穫は例年に比べ10日程度遅れての開始となったが、 ヨーロッパ中で最も早い収穫地の一つとなっている。

飛び石連休、各地で猛暑警報

明日15日の祝日から始る飛び石連休は、全国的に猛暑となる模様で 気象局では注意を呼びかけている。
タホ川流域、グアディアナ川流域、グアダルキビール川流域、ムルシアなどでは 最高気温が38〜39度に達し、暑さは月曜日まで続く見込み。
 ガリシア、アストゥリアス、レオン、カンタブリア、カナリアス諸島などでは 金曜日あたりからやや気温が下がる予想。


8月13日(火)

DGT、明日から自動車道警備を強化

総合交通局(DGT)は、明日から日曜日にかけて、全国で特別警戒体制を行う。 木曜日は聖母被昇天の祝日であり、またこの時期はバカンスを開始する人々とUターンが重なる。
このためDGTでは大都市圏と海沿いのリゾート地を結ぶ道路を中心に警戒に当たる。
また、聖母被昇天のお祭りを祝う自治体も多いため、これらの地域の警備も強化する。
同局では、アルコールを飲んだら運転しない、というのは、運転者だけでなく同乗者も意識するべきであるとし、市民の協力を呼びかけている。
DGTでは今回の移動を700万台と見込んでいる。

カディスで22人の密入国者を保護

海上警備隊は本日早朝、ジブラルタル海峡を渡ってスペインに入国しようとしたサブサハラ系とみられる移民22人を保護した。
保護された移民のうち1人は女性で、レジャー用のゴムボートに乗っていた。
ジブラルタルでは先週末より移民の漂着が急増、金曜から日曜にかけては137人、月曜日は59人が保護されている。
このためカディス県タリファにある拘置所や移民保護センターなどは満員状態となっている。

14県で猛暑や暴風雨による警報・注意報

気象局は本日14県に猛暑及び強風を伴った大雨に対する警報・注意報を発令した。
それによるとカナリアス諸島では全ての島で高気温による警報がでており、最高気温は38〜40度に達する見込み。
また、コルドバ、ハエンとシウダ・レアルでは同注意報が発令されている。
一方、暴風雨による注意報はウエスカ、サラゴサ、テルエル、バルセロナ、タラゴナ、ジローナ、レリダ、ナバラとリオハに出されており、1時間に25立方メートルの降雨が予測されている。


8月12日(月)

6月の住宅売買、5.5%下落

国家統計局(INE)によると、6月の住宅売買数は2万3966件で、昨年同月比5.5%の下落となった。
一方、今年上半期の合計数は17万1008件で、昨年の同時期と比べて5.1%増加している。
これは、第1四半期に売買が増加したことによるものという。
また中古物件の売買は1万3665件で、新築物件をやや上回った。
自治州別では、最も件数が多かったのはアラゴンで21.2%、これにこれにラ・マンチャが続く。
逆に最も減少したのはエクストレマドゥーラだった。

マドリッド地下鉄、ツーリストマップを配布

マドリッドの地下鉄は、利用者の増加促進のためツーリスト用の路線図を 製作し、配布を開始した。
この地図は通常の路線図と同じサイズだが、観光客が訪れる中心部に限定され、重要な観光スポットやモニュメントのイラストが最寄り駅に挿入されている。
このため北部はクアトロ・トーレス、西部はカサ・デ・カンポまで、などの表示となっている。
また、縮尺も正確ではなく、中心のソル広場などは他よりも大きく表示されている。
このマップは10万枚発行され、以下の地下鉄駅で入手できる。
T4及びT1〜T3空港駅、ソル、オペラ、カジャオ、バンコ・デ・エスパーニャ、グランビア、セラーノ、アトーチャ・レンフェの各駅。

週末のバルセロナ、ゲイ・フェスティバルと大型客船入港で大盛況

スペイン第2の都市で、観光地として名高いバルセロナ。
常に多くの外国人観光客が訪れるが、先週末は15隻の大型客船が到着し、約5万5千人が上陸した。
一方、先週木曜日から今週日曜日まで開催されるゲイ・フェスティバルには、計7万人の参加が見込まれており、中心地のランブラス通りやサグラダ・ファミリアなどの観光スポットは外国人観光客で溢れかえった。


8月9日(金)

国内で、最も環境破壊が進んでいる海岸はバレンシア

環境保護団体グリーンピースは昨日、スペイン国内の海岸地域開発による環境破壊についての調査結果を発表した。
それによると、最も開発が進んでいるのは地中海沿岸部で、43%が自然の海岸を失っているという。
その中で特にバレンシア州の開発が顕著だった。
それ以外では、バレアレス諸島、カタルーニャ、アンダルシアなどでも 宅地化などによる開発が進んでいる。
逆に自然の状態で残されている海岸が多いのは、北部のアストゥリアス、カンタブリアとパイス・バスコだった。
同団体は、このリズムで開発がさらに進めば100年後の地中海沿岸は100%人工化されるとし、政府による海岸開発法の緩和について断固反対する姿勢を見せた。

カタルーニャで独自のクリスマス宝くじ発売

カタルーニャ自治州政府の経済担当官は昨日、州独自のクリスマス宝くじを発売すると発表した。
このくじのデザインはクリスマスらしいモチーフに加えて、州旗があしらわれている。
値段は1枚5ユーロで9月より販売開始、当選発表は12月31日に行われる。
宝くじの収益金の70%は当選者への配当にあてられ、残りは社会福祉に廻される。
自治州が独自のクリスマスくじを発行するのはカタルーニャが初めてとなる。

デニアで6.2キロの赤ちゃん誕生

アリカンテ県のデニアの病院でイギリス国籍の女性が、6.2キロの 女の赤ちゃんを出産した。
国内ではこれまでにも6キロ以上の赤ちゃんの出生は確認されているが いずれも帝王切開で、自然分娩では最高記録となる。
この女性は40歳で、パートナーのコロンビア人男性との間にすでに3人の子供をもうけているが、いずれも出生時の体重は4キロを超えていたという。


8月8日(木)

サンティアゴ事故―列車の最終捜査終了

先月24日に起きたサンティアゴ・デ・コンポステーラの脱線事故で、 今週火曜日から2日間に渡って車両の最終捜査が行われた。
警察発表によると、乗客らの所持品のほか、同列車の運転士のものと見られる社内通信用の携帯電話が見つかった。
これが、事故直前の通信に使用されたものであると確認されれば、事故解明の重要な手がかりとなる。
また、これに先立ってやはり運転士の所持品の可能性があるタブレットも発見されているが、損傷がかなり激しいため確認は非常に困難とみられる。
捜査の終了に伴い、現在警察の監視下におかれている事故車両の扱いについては判事の決定に委ねられる。

ラホイ首相、ジブラルタル問題について英首相と電話会談

政府は、昨日マリアノ・ラホイ首相がイギリスのデビッド・キャメロン首相とジブラルタルの件について電話会談を行った事を明らかにした。
イベリア半島南端に位置する英領ジブラルタルの問題は、最近イギリスがアルヘシラス湾の海域に一方的にコンクリート岩礁を設置したことで、漁業関係者や環境団体から強い反発があった。
一方、ジブラルタルからスペインへの国境警備が突然強化され、付近が大渋滞して、在英スペイン大使が英政府に召集されるなど、国レベルの問題に発展した。
ラホイ首相はコンクリート設置について遺憾の意を伝え、両国は友好関係にあり、同盟国である。
問題が起きたときは、話し合いによる平和的解決が行われなければならないと述べた。
一方、キャメロン首相は自身のツイッターで、ラホイ首相との会談は非常に建設的なものであったと述べると同時に、英国のジブラルタル統治権への姿勢は変わらないことを強調した。

アルヘシラス、袋に隠れて密入国を試みた女性を発見

アルヘシラスで国境のコントロールにあたっている治安警備隊は、モロッコから密入国を試みた女性を保護、この女性が乗っていた車の運転手を外国人の人権侵害容疑で逮捕した。
この女性はモロッコのタンジェからフェリーで到着した自家用車に潜んでおり、 運転席と後部座席の間に置かれたズタ袋の中で発見された。
女性はモロッコ国籍とみられるが、身分証明を所持しておらず、国家警察に身柄を引き渡された。


8月7日(水)

警察犬アジャックスが病死

2009年のテロ事件で爆発物を発見し、ドイツの団体から表彰された警察犬アジャックスが死亡した、と所属していた治安警備隊が発表した。
アジャックスは12歳以上で、人間でいうと80歳にあたり、昨年引退してマラガのロボパークで余生を過ごしていた。
マジョルカ島で起きたこのテロ事件では、1つ目の爆弾が爆発して警官が死亡したが、2つ目をアジャックスが発見して、さらなる被害を防ぐことが出来た。
またアジャックスは、今年6月に王宮に招待され、動物として初めて国王に謁見したことでも話題になった。

マドリッドのパーキングメーター、カードや携帯での支払いが可能に

マドリッド市の交通・環境担当官は、市内のパーキングメーターについて、来年よりいくつかの変更を行う構えであると発表した。
そのなかで、これまでは設置された機械にコインを投入しなければならなかった支払いシステムが、プリペイドカードや携帯電話でも可能になる。
また、居住者優先のグリーンゾーンと外来者用のブルーゾーンの駐車時間をそれぞれ1時間ずつ延長する。
このほか、車両の排気ガスの排出量などによっても、料金が変わるなど、 環境にも配慮したものになるという。
同市ではこれらの改正により、860万ユーロの節約を見込んでいるが、 新システム導入にかかる経費の高さが指摘されている。

クリスティアノ・ロナウド、モウの発言に「話すことない」

プレシーズンでロサンゼルス滞在中のレアル・マドリッドのクリスティアノ・ロナウド選手は、練習後記者会見を行った。
その中で、前レアル監督のジョゼ・モウリーニョ氏の発言について、 「世の中には、語るに値しない物事があり。これはそのひとつだ」と述べた。
また、自分はこれまで指揮を受けた監督全員に敬意を持って接しており、、良いことだけを記憶するようにしている。彼らから様々なことを学ぼうとしてきた、と続けた。
そして、自分のことをとやかく言う人にも慣れているとしたうえで、 ポルトガル語の格言を引き合いに出し、「自分の皿につばを吐くようなことは、僕ならしない」と締めくくった。
モウリーニョ氏は、アメリカのスポーツ専門チャンネルでのインタビューで、C. ロナウドを元ブラジル代表のロナウドと比較し、やや蔑視するような発言をしている。


8月6日(火)

パルマ・デ・マジョルカで闘牛場に放火

昨日の早朝、4時半ごろ、パルマ・デ・マジョルカの闘牛場の門番が 物音に気づいて目を覚ましたが、特に異常は見当たらなかったため寝床に 戻ったが、6時になって再び目が覚めると、今度は停電している事に気づき、 周囲の巡回に行くと、チケット売り場が燃えているのを発見、消防局に通報した。
火災による被害はチケット売り場だけで済んだが、警察では、現場に残された ペンキ塗りのイニシャルから、闘牛に反対する過激団体による放火と見ている。
 この日、闘牛場だけでなく、近くのレストランもガラスを割られ、入り口に ペンキで落書きされるなどの被害に遭っているが、同レストランで今週木曜日に予定 されている闘牛のチケットを販売していた事から、同様に闘牛反対過激団体によるものと 推測される。

ヨーロッパ鉄道交通マネージメントシステム、スペイン高速鉄道の82%に設置

15333キロに渡って網羅されるスペイン鉄道網のうち、2406キロが 高速鉄道となっており、スペインは中国に次いで世界第2位の高速鉄道普及国と なっているが、この2406キロに及ぶ線路の82%にあたる1974キロにおいて、 EUの標準システムとも言えるヨーロッパ鉄道交通マネージメントシステム(ERTMS) が設置されている。
同システムは、高速列車用に開発された安全装置で、異常事態が生じた場合、 運転手を介せず、全自動で列車にブレーキがかかる仕組みになっているもの。
しかしながら、同システムが設置はされているが、様々な理由により稼動していない ところも多く、先日のサンティアゴにおける脱線事故があった場所も、ERTMSは 動いておらず、従来の古いシステム、ASFAのみが作動していた。
ASFAは、スペインの全ての高速鉄道路線に設置されているが、ERTMSのように 全線に渡ってコントロールしている訳ではなく、より限られたポイントでの監視であり、 更には、自動制御システムとしてはその機能も精度も低く、基本的にアラームを発し、 これを受けた運転手が対応しなければならない。
 また、これら2種の安全システム以外に、スペインでは、マドリッドからセビージャ間 のAVEにおいてLZBと呼ばれるドイツ製の前世代システムが今も利用されている。
このシステムでは、線路を100M単位に区切り、それぞれの地点での情報を 運転手とコンピュータの両方に送り、運転手の対応が遅れた場合、自動制御システムが 働くと言うもので、ERMTSに近い信頼性を持つとされる。
 現時点で、ERMTSが正常に稼動しているのは、マドリッド→ウエスカ線、 マドリッド→フィゲレス線、マドリッド→バジャドリ線、マドリッド→バレンシア線、 マドリッド→アリカンテ線の中のアルバセテまで、コルドバ→マラガ線、 そしてサンティアゴからア・コルーニャまでの区間のみ。
 先日、脱線事故があったあたりを含むオレンセ→サンティアゴ間、そして、 アルバセテ→アリカンテ間は、未だにASFAのみとなっている。


8月5日(月)

鉄道脱線事故を受け、技術・科学調査委員会発足

サンティアゴでの鉄道脱線事故についてのアナ・パストール勧業大臣による 報告が今週金曜日の国会で予定されているが、これに先立って、 同事故の原因調査と、より高い安全性を目指す目的で新たに発足した 技術・科学調査委員会による第1回目の会議が本日13時に行なわれる。
この委員会は鉄道技術の専門家より選出された委員長他、10名のメンバーと 秘書から構成されるもので、これより6ヶ月の間に今回の事故の原因、 スペイン国鉄の現状、更にはヨーロッパ諸国との比較についての報告をまとめる予定。

マドリッド、公道飲酒で18000件の摘発

公道での飲酒に対する新条例が2012年7月16日に施行されたあと、 昨年8月から今年6月までの11ヶ月間にマドリッドで摘発された件数は 18047件にのぼる。
新規定によると、囲まれたプライベートテラスや、イベント会場認定を受けたエリア 以外の公道で飲酒行為を行なう者は成人の場合で600ユーロ(期限内に自発的に 支払った場合は360ユーロ)、未成年者の場合で500ユーロ(期限内に自発的に 支払った場合は300ユーロ)の罰金が課せられる。
 これら公道飲酒行為が特に多く見られるのは王宮近辺、チュエカ、最高裁近辺の 広場などで、全体の44%を占めている。
これに続いて多いのが大学のあるモンクロア周辺で全体の20.2%。
また、年齢別に見た場合、最も多かったのが18〜24歳の69.1%、 25〜30歳の14.4%で、18歳未満は全体の2.5%程度に止まった。
 これらの摘発により徴収された罰金総額は、未成年者対象分が135900ユーロ、 そして、成人対象分が630万ユーロに達した。


8月2日(金)

5ヶ月連続で失業者数減少

夏のバカンスシーズンは、期間限定の雇用が多数生じる事が主な要因と なり、例年、新規雇用の増加が顕著となるが、今年7月も、失業者数は 64866名のマイナスとなり、失業者総数は4698814名となった。
この減少率は2010年に次いで2番目に高いものであり、また、これで 失業者数は5ヶ月連続の減少となった。
 しかしながら、新規雇用が夏の期間限定契約によるものが多いことは 明らかで、この傾向が今後、どの程度、維持出来るのかが危惧される。


8月1日(木)

パドロンの獅子唐辛子を持ち込んだ修道院閉鎖か

ガリシア地方、パドロンにあるフランシスコ会のエルボン修道院は 14世紀末の建築で、過去6世紀もの間、ほぼ継続して修道院として 機能し続けてきたが、ついにその幕が閉じようとしている。
48000平米の広さを持つこの修道院には現在、僅か2名の修道士が 住んでいるが、近年、年代と共に損傷も目立ち始めたこの歴史建造物を 文化遺産に指定するべきであるとか、改装してホテルとして利用出来ないか と言った様々な興味の対象となっていた。
これに伴い、それぞれ違った利益を求める人々による対立が表面化し、 修道士を追い出そうとする者による脅迫電話などもあった模様。
 そう言った中、同地方管轄の大修道院長より、残っていた2名の修道士に 対し、ここを立ち去り他の修道院へ移動するよう通達があり、600年間 続いた修道院の歴史に終止符が打たれようとしている。
 この修道院は、昔、米国とメキシコの国境周辺から獅子唐辛子を持ち帰り、 これの栽培を普及させ、スペインの獅子唐辛子と言えば、パドロンと 言われる程に有名となり、その結果、同地の経済発展に大きく寄与したことでも 知られる。


7月31日(水)

小売店売り上げ、3年連続の減少

今年6月の小売店による売り上げは、前年度同時期比較7%のマイナスとなり、 5月時のマイナス4.5%を大きく上回る減少を示した。
これにより、36ヶ月間、連続での売上額減少となった。
最もマイナスが大きかったのは小規模独立小売店の売り上げで8.1%のマイナスと なり、これに大規模な独立商店のマイナス7.4%、次に小規模チェーン店の マイナス7.1%、そして大規模チェーン店のマイナス4.6%が続いた。

熱波、再来

暑さが和らぎ、1週間ばかり夏の小休止が続いていたが、本日、水曜日から 再び熱波がスペインのほぼ全域を覆い始め、これに伴って全国的な気温の上昇が 予想される。
本土中央以南やエブロ川流域では39度以上になるところも多く、 グアダルキビール流域やグアディアナ流域では最高気温が42度程度に達する所も あるとして、気象局では注意を呼びかけている。
今回の熱波の峠は明日、木曜日で、金曜日から週末にかけて徐々に下がり始める見込み。


7月30日(火)

サンティアゴ大聖堂で事故犠牲者追悼式

先週ガリシアで起きた列車脱線事故の犠牲者の追悼式が昨日午後、サンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂で行われた。 午後7時から行われた式には、マリアノ・ラホイ首相とフェリペ皇太子夫妻、アルベルト・ヌニェス・フェイホーガリシア州知事をはじめ、閣僚、党首、自治州知事らが参加した。 フェリペ皇太子夫妻と姉のエレナ王女はミサの後、遺族らに近づき、弔意を伝えた。 大聖堂の外に設けられた巨大スクリーンには、式の様子が映し出されていたが、このスクリーンはもともと事故の翌日に予定されていたサンティアゴ聖人のお祭りに使用されるはずだった。 この事故をうけてすべての祭事はキャンセルされ、同州は7日間の喪に服している。

バジャドリーでダウン症女性が市会議員に

カスティージャ・イ・レオン州のバジャドリー市議会で昨日、全国初の ダウン症の障害を持つ市会議員が誕生した。
この女性はアンヘラ・バチジェールさんで、これまで同市役所で事務関係の仕事をしていた。
2011年の選挙の際、アンヘラさんは民衆党の選挙候補者リストの18番目だったが、党の獲得議席が17であったため、当選はならなかった。
しかし、同党の議員が汚職疑惑で辞職したため、今回繰上げ当選となった。
同市議会では、障害をもつ人々に勇気と希望をあたえる大きな一歩であると評価している。

7月の消費者物価指数、1.8%の予測

国家統計局(INE)は本日、今月の消費者物価指数の暫定値を発表した。
それによると、昨年の同月と比較して0.3ポイント下がって1.8%となった。
INEではこの理由について、医薬品と電気料金の値上げ幅が、昨年の7月よりもゆるやかであったことを挙げている。
またINEはユーロ通貨圏全体の暫定数値も発表、こちらは1.9% で、やはり昨年より3ポイント下がっている。
尚、これらの数値の最終結果は、来月3日に発表される。


7月29日(月)

ガリシア列車事故の運転士、過失を認める供述

先週水曜日にサンティアゴ・デ・コンポステーラで起きた列車脱線事故で、この列車を運転していたフアン・ホセ・ガルソン容疑者は、退院後初めて裁判所に出頭した。
ガルソン容疑者は約2時間に渡って供述を行い、自らの「過失」を認めた。
判事は事情聴取後、同容疑者に暫定的に条件付保護観察処分を命じた。
これにより同容疑者は、パスポートを取り上げられ、週1回の裁判所出頭を義務付けられるほか、当分はいかなる列車の運転も禁止される。
その一方で、79人の犠牲者(7月29日現在)に対する業務上過失致死で起訴された。
ガルソン容疑者が裁判所に出入りする際には、多くの報道陣が詰め掛けたため、警察がロープを張って警備にあたった。
同容疑者は手錠をはめられ、サングラスをかけていたが、頭には事故の際に受けたと見られる傷跡が見られた。

脱線事故犠牲者のパートナーを装った男を逮捕

国家警察は、脱線事故で被害にあった女性のパートナーであると名乗り出た男を詐欺の疑いで逮捕したとツイッター上で発表した。
それによると、この女性は事故で死亡し、少なくともその時点では身元不明だった。
この男は、女性のパートナーであるとし、彼女が妊娠中であったと述べたが、発言に一貫性がなく、曖昧な点があることに不審を抱いた警官が追及したところ、嘘を認めた。
この男は被害者として損害賠償を得ようとしていたと見られ、これまでも窃盗、詐欺などで逮捕されている。

第2四半期の住宅価格、10.5%減

住宅価格査定会社TINSAの調べによると、今年第2四半期の住宅価格は、昨年同月比‘0.5%減少した。
これにより、価格が最高値に達した2007年の第4四半期と比較すると37.1%の値下がりとなった。
この全国平均値を最も上回った自治州は、カンタブリアで、15.7%の下げ率だった。 これに続くのがカタルーニャで15.2%、3位のムルシアとラ・マンチャはそれぞれ13.9%だった。
逆に最も値下げ率が低かったのは、リオハ、バレアレス、カナリアス、バレンシア、アンダルシアとメリージャだった。


7月26日(金)

ガリシア、鉄道事故

去る24日の夜、サンティアゴ・デ・コンポステーラ駅の4キロ手前で起きた 特急Alvia脱線事故による死亡者は昨日の発表では80名とされていたが、 その後、幾つかの部位が同一人物のものであると判明したことにより、実際には 78名であったことが本日、発表された。
その内の72名は、すでに身元確認が終わっているが、残り6名については 損傷が激しく、DNA鑑定による確認が必要であるため、最終的な死亡者リストの 作成はまだ数日先になる模様。
また、徐々に退院する負傷者もあって、現時点での入院者数は83名にまで減ったが、 依然、32名が重体で危険な状態にある。
地方別に見ると、最も死亡者が多かったのは、ア・コルーニャの住民で計16名、 これにマドリッドの11名、カディスの5名が続いた。
 軽症ですんだ運転手は重要参考人として、入院中の病院で昨夜より警察の監視下に 置かれているが、医師の許可が降り次第、今日にも事情聴取が始められる見込み。
52歳の運転手は、国鉄運転手として30年の経験を持ち、今回、事故があった 路線の運転を1年間、続けていたベテラン。
今後の調べで、運転手のミスがあったかどうかが一つのキーポイントとなるが、 事故現場に備え付けられていた安全システムは、従来の古いもので、時速200キロを 越えた場合にのみ、自動的にブレーキがかかるようになっており、200キロ以下では 作動しないもの。
今回の事故現場の制限速度は80キロとなっているため、事実上、この自動ブレーキシステムは 無意味なものと言える。
ただし、自動ブレーキは時速200キロ以下では作動しないものの、速度オーバーに ついての警告は発するため、警告に対する運転手の対応が遅れた可能性が 考えられるが、詳細の解明は、回収されたブラックボックスに残された データー解析の後となる。

道路交通法改正により、歩行者にもアルコール、麻薬チェックを導入

アルコールや麻薬のチェックは、通常、車の運転をしている者に対してのみ 行なわれ、歩行者については例外的に、事故の被害者である場合、または、 何らかの形で事故に関与している場合にのみ行なわれてきたが、道路交通法改正に より、これからは、歩行者についても、信号無視や、横断歩道で無いところを 渡るなどの交通規則違反があった場合には、アルコールや麻薬チェックの 対象となる事が決定。
 また、車の運転については、更に飲酒運転を減らすため、その罰金を 現行の500ユーロから2倍の1000ユーロに変更となる模様。


7月25日(木)

ガリシア列車事故、死者78名に

昨日の夜、サンティアゴ・デ・コンポステーラに到着する4キロほど手前で 特急ALVIAが脱線事故を起こし、多数の死傷者を出した。
8両編成の特急には222名の利用者と4名のスタッフが搭乗していたが、 本日11時現在の発表で78名が死亡、130名が入院中でそのうち20名が 重体と、スペイン鉄道史上、1944年以来、最悪の惨事となった。
 事故があったのは、約80キロの直線コースが続いたあとの最初のカーブで、 制限速度が時速80キロに設定されている場所であったが、実際には列車は 時速200キロで同カーブに進入し、脱線した模様。
 マドリッドからフェロールまでをつなぐ路線は、近い将来、超特急AVEが 担う事となっており、その線路のほとんどが高速列車用に作られているが、 何箇所か、未だに在来線用の線路が使われているところが残っており、 今回の事故が起きたのも、そのうちの一箇所。
 事故現場にはERTMS(欧州鉄道交通マネージメントシステム)は設置 されておらず、従来のASFA(指示通告と自動ブレーキシステム)が使われていた。
 速度制限が80キロの設定となっているカーブで、何故、時速200キロもの 高速で走行していたのか、その原因が人為的なものか、システム異常によるものか、 現時点では未明。
 本日、7月25日、ガリシアでは聖サンティアゴの祝日となっており、様々な イベントが予定されていたが、ガリシア自治州では全てのイベントを中止とし、 1週間の喪に服す事を発表した。

ユーロベガス誘致プロジェクト、正式に登録

マドリッド州、アルコルコン市に建設が噂されていた総合レジャー施設、 仮称ユーロベガスの誘致企画書が本日、正式にマドリッド自治州に提出、受理された。
当初の予定よりも数ヶ月の遅れとなったが、来年前半には建設が開始される予定。
同企画は、3段階に分けて進められるが、第1フレーズにおいて、36000室を 提供する12件のホテル、3つのゴルフ場、数十件のレストラン、そして6つの カジノが建設され、その建設による雇用がおよそ2万人、また、これらの施設での 72000人の雇用が見込まれている。
また、これによりマドリッドは、東京が持つ宿泊設備と同等の設備を有する事となり、 2020年のオリンピック開催候補地としても、大きなメリットが期待される。
このユーロベガスが完成すると、アメリカのラス・ベガスの約8倍の規模を持つ 大型レジャー施設となる。


7月23日(火)

ラホイ首相、議会でバルセナス事件について説明へ

スペイン下院のヘスス・ポサダ議長は、マリアノ・ラホイ首相が、下院本会議でスペイン経済の現状と政策について説明すると発表した。
議長は明言を避けたものの、この機会に「バルセナス事件」についての説明も行われる見込み。
野党各党からは、この件についての説明を再三求められており、社労党などは、出廷しない場合は不信任動議に訴えるとしていた。
首相の出廷は来月1日午前9時からだが、議事堂が改修工事中であるため、上院にて行われる。

法務大臣、首相立候補の可能性を否定

アルベルト・ルイス・ガジャルドン法務大臣は昨日、この役職が政治家として最後の職務になると述べ、マリアノ・ラホイ首相に取って代わる可能性を否定した。
同大臣は、マドリッドの大学のサマーコースで講演し、その後の質疑応答で記者からの質問に答えた。
ガジャルドン氏は、マドリッド州知事を数回務めたあと、同市長として3選を果たした数ヶ月後に、総選挙で勝利したラホイ氏により法務大臣に任命された。
大臣は、ラホイ首相が与えてくれた機会に非常に感謝しており、首相の意向に従って任務を全うしたいと述べた。
裏金問題などで疲弊がすすむラホイ政権において、比較的人気の高いガジャルドン氏が首相になるのでは、との噂が最近流れていた。

マドリッド市、落書き対策に監視カメラの利用を検討

マドリッド市役所の環境担当官は昨日、落書き対策に市内に設置されている1250台の監視カメラを利用する考えであると述べた。
この担当官は、市民への攻撃ともいえる落書き行為をする犯罪者たちを特定し、罰金を科するためにあらゆる手段を利用する構えであるとし、現在これらのカメラの利用が、法的に可能であるか調査中という。
マドリッドでは先日、特別捜査が行われ、地下鉄を中心に活動していたグラフィティグループのリーダーが逮捕された。


7月22日(月)

6月の外国人観光客、5.3%増加

観光省の関連機関の調査によると、6月にスペインを訪れた外国人観光客は630万人で、前年同月比5.3%増加した。
過去の統計では、6月に600万人を超えたことはなく、史上最も高い数値となった。
また、今年の上半期を昨年の同時期と比較しても4.2%増加している。
訪問者の国籍別では英国とドイツが最も多く、両国で全体の40%を占めている。
しかしながら、北欧諸国、フランスからの観光客の増加も目立っている。
逆にイタリアやアメリカからの訪問者は減少した。
また、最も外国人観光客が多かった自治州は、バレアレス州であった。

世論調査、PPの得票率は30.7%

エル・ムンド紙の調査によると、今選挙が行われた場合、与党民衆党(PP)に投票すると答えた人は全体の30.7%で、2011年の総選挙時の約3分の1の数値だった。
しかしながら、野党第一党の社労党(PSOE)も総選挙より1ポイント下がって27.8%だった。
一方、左派連合(IU)は、6.9%から14.3%と大きく躍進している。
UPyD党も4.7%から8.3%と票を伸ばしている。
また党首への評価については、元PSOE党員で、党首候補にもなったロサ・ディエスUPyD代表が3.62ポイントで1位、マリアノ・ラホイ首相は3.44ポイントで2位につけた。
3位はIUのカジョ・ララ代表、PSOEのアルフレド・ペレス・ルバルカバ党首は4位だった。

マドリッド市、プラシド・ドミンゴ氏に名誉市民授与

マドリッド市役所の文化担当官は、同市出身の世界的テノール歌手プラシド・ドミンゴ氏に名誉市民の称号を授与すると発表した。
この称号は、様々な分野で活躍、功績を残した市民に与えられる。
ドミンゴ氏は先日急病で入院したが、無事退院しその後の経過も順調とされ、受賞は格好の快気祝いとなった。
授賞式は7月24日に行われる。


7月19日(金)

各地でPPに対するデモ

与党PPの汚職に対する反感に、憲法裁判所長官フランシスコ・ペレス・デ・ ロス・コボス氏のPP所属経歴を巡る問題も重なって、国民のPPへの不満が高まりつつある。
 昨夜、約2000人がマドリッド市内中心部にあるPP本部近くに集結し、 同党への不満を訴えた。
デモは本日早朝まで続いたが、その中で警官隊との衝突も見られ、12名の負傷者と 2名の逮捕者が出た模様。
また、同じくバルセロナでも中心部で約2000人による集結が見られ、 バレンシアでは4人が逮捕され、警官2名が負傷。

公共医療による人工授精、異性間結婚夫婦に限る

保健省のアナ・マト大臣が各自治州へ送った公共医療の「基本サービス改訂版」に よると、人工授精アシストサービスは、あくまでも男女による夫婦のみを対象に するものとされている。
これはつまり、女性同士の結婚による夫婦や、女性一人と言った患者は対象外と 言う事となり、これに対し、各方面から批判の声があがり始めている。

9月7日、アルカラ門に集合

来る9月7日、アルゼンチンのブエノス・アイレスにおいて、2020年オリンピックの 開催地発表が行なわれるが、これに合わせて、マドリッド市では、市内中心にある アルカラ門周辺のエリアを使った開催地決定フィエスタを行なう準備を進めている。
予定では開催地発表に先立って各種コンサートなどが行なわれ、開催地発表の 様子を大画面を通じて見守り、もしもマドリッドに決まればそのままフィエスタが 続けられる事となる。
尚、今回のマドリッドのライバルは、日本の東京とトルコのイスタンブール。


7月18日(木)

憲法裁判所長官、PP所属か?

与党民衆党(PP)の元会計係ルイス・バルセナス氏を巡って、PP幹部等の 汚職疑惑が広がる中、今度は、その関連書類の中から、憲法裁判所の現長官の 名前が浮上した。
スペインの法的機関最高峰である憲法裁判所の長官職を務めるフランシスコ・ペレス・ デ・ロス・コボス氏は、2010年12月29日に憲法裁判所裁判官の1員となるため の任命を受け、2011年1月11日より職務を開始、そして今年の6月19日に 保守派、革新派双方からの信任を得て長官職に着いている。
 ところが、今回のバルセナス関連資料の中に、PP党の党員リストと同党への 活動資金寄付名簿があり、その中に同氏の名前があるのが発覚。
同氏の名は2008年から20011年のリストに登場しており、PP党の活動資金 として、年額37.14ユーロと言う、設定されている最少額が納められていた模様。
スペイン国憲法では、裁判官、判事など司法に携わるものが政党や組合に 所属する事を一切禁止している。

憲法裁判所長官、自己の正当性を主張

政党に組していた事について指摘されたその違憲性について、 憲法裁判所のフランシスコ・ペレス・デ・ロス・コボス長官は、本日、 憲法裁判所の裁判官等の緊急招集を行ない、説明を行なった。
その中で、憲法によると 「政党内における中心的活動に関わってはいけないとされているが、彼自身は 党会員として登録し、その最低限必要な会費を支払っていただけで、そこには 何等、違憲性は無い。また憲法裁判所の裁判官はその独立性と権利を保証されている。」 と説明し、辞任の必要は無いと主張した。


7月16日(火)

バルセナス容疑者、裏帳簿作成を認める

与党民衆党(PP)の元会計係ルイス・バルセナス容疑者は昨日、国家裁判所に出頭し、同党の裏帳簿について判事に説明した。
その中で同容疑者は、裏帳簿の存在を認め、自分が書いたものであると告白した。
また同時に帳簿を初めとした様々な会計書類の原本とデータの入ったペンドライブも提出した。
同容疑者は、これまでこの帳簿の存在を否定し、エル・パイス紙にコピーが掲載された際も、手書きの字は自分のものではないとしていた。
しかしながら、マドリッドの刑務所に収監後、保守系エル・ムンド紙編集長の単独インタビューを受け、その中で帳簿の存在を認めた。
今回の証言によると、マリアノ・ラホイ首相やドローレス・デ・コスペダル党幹事長は、未申告の企業献金を受け取っていたことになる。
同幹事長は、昨日午後の会見でこれらを全て否定したが、元会計係の証言で、 党幹部らが窮地に立たされている。

ダビッド・ビジャのプレゼンにファン2万人

先日サッカースペインリーグのアトレティコ・デ・マドリッドへの移籍を表明したスペイン代表のダビッド・ビジャ選手の入団会見が昨日、本拠地ビセンテ・カルデロンで行われた。
ビジャは会見で、バロセロナからの移籍の直接的な理由がワールド・カップであることを否定し、例え来年W杯がなくとも、試合出場の機会を与えてくれるチームに行きたかった、と述べた。
また英国プレミアリーグからのオファーもいくつかあったが、アトレティとの契約が浮上した時点で心が決まったと明かした。
同席したエンリケ・セレソ会長は、チームに世界チャンピオンの選手を迎えられるのは 非常に喜ばしいと述べ、これからも今までのように活躍することを期待すると付け加えた。
スタジアムには、ファルカオ選手の発表時の2倍にあたる2万人が詰め掛け、ビジャがファンに向かってメッセージを送った直後に、サインをもらおうと一部のファンがフェンスを越えてフィールドに入り込み、一時騒然となった。

国王、手術以来初の外国訪問

フアン・カルロス1世国王は、昨日よりモロッコを公式訪問している。
国王は、3月に椎間板ヘルニアの手術を受けており、その後徐々に公務に復帰したが、 外国訪問は見送られていた。
首都ラバトの空港に降り立った国王をモロッコのモハメッド6世が迎え、歓迎式典が行われた。
両王室の関係は非常に友好的で、モハメッド6世は、今回初めてラマダンの時期に外国の元首を招待した。
一方、フアン・カルロス国王は、マルガジョ外務大臣のほか、歴代の外務大臣を伴い、両国の外交の重要性をアピールした。


7月15日(月)

5月の住宅売買、3.7%減少

国家統計局(INE)によると、5月の住宅売買数は2万6222件で、昨年同月比3.7%減少した。
この数値を今年4月と比較すると11.2%上昇しているが、5月の数値としてはこの3年で最も低い伸び率であった。
INEでは減少の理由について、新築物件の落ち込みを挙げており、事実10.3%下がっている。
一方中古物件は2.3%とわずかながら増加している。
住宅売買については、今年1月に購入時の税金控除が廃止されて減少傾向にあったが、それでも4月にはやや上昇していた。

PP、バルセナス氏に協定を提案か

エル・ムンド紙によると、一連の汚職疑惑で収監中のルイス・バルセナス氏に対して、民衆党(PP)が信頼をおく弁護士が、「(法廷で)話せば、あなたの妻も逮捕される。黙っていれば、ガジャルドン(法務大臣)を解任させ、9月にはこの事件は解決済みとして処理される」と脅迫めいた協定を申し出たという。
また、エル・パイス紙は、同党が選挙中にも違法献金を受け取り、 選挙違反を犯した可能性もあると報じている。
バルセナス容疑者は本日裁判所に出頭して、当初否定していた裏帳簿の存在をエル・ムンド紙に認めた件について供述する。

プラシド・ドミンゴさん、退院をツイッターで報告

マドリッド出身の世界的テノール、プラシド・ドミンゴさんは、先週肺塞栓症のため市内の病院に緊急入院していたが、昨日退院しそれを自身のツイッターで報告した。
そこには「ゴーイング・マイ・ホーム、家に帰ります。」というメッセージと共に、2枚の写真が掲載されていた。
現在72歳のドミンゴさんは、今週水曜日より王立劇場で行われる現代オペラ「イル’ ポスティーノ」でチリの詩人パブロ・ネルータ役を演じる予定だったが、やむなく降板となった。
また、今月21日にマドリッドのマヨール広場で行われるコンサートでもバレンシア州立 オーケストラを指揮する予定だった。


7月12日(金)

ガローニャ原発、再稼動無し

ブルゴス県のガローニャにある原子力発電所は2009年3月の時点で 2013年7月6日をその使用期限として定められていたが、原発に関する 規定を変更する事により、更なる利用の可能性が残されていた。
2012年12月には、廃止に向けてその機能を停止していたが、住民の中には 継続を望む声もあり、再稼動を巡る賛否両論が飛び交っていたが、今月10日、 政府は同原発の完全廃止を正式に発表した。

サン・フェルミン祭で数人重症

パンプロナで行なわれている牛追い祭り、サン・フェルミン祭は、この5日間、 特に大きな怪我を負うものは出ていなかったが、6日目の今日になって怪我人が続出 した。
今日の牛は、エル・ピラール牧場の牛で、サン・フェルミン祭のベテラン達の間では 非常に足が速いと言う評判を持っているが、1頭の牛が群れが離れ、後ろに残った ため、更に危険な状況となった。
結果として、直接牛の角による怪我人だけで4名、内、数人が重症とのこと。


7月11日(木)

バルセロナの市バス、ストライキ

バルセロナでは、本日、11時から16時の間、市バスのストライキが 行なわれ、ミニマムサービスは通常の20%とされている。
更に、本日の会合で、この先、22日から26日まで、そして9月の12日にも 予定されているストを続行するかどうかが決まる模様。
スト続行が決まった場合のミニマムサービスは、午前9時〜11時に行なわれる際には 20%、また、午後16時〜18時に行なわれる場合は40%となる。

ガリシアの空港、利用者数大幅に減少

ガリシアにある、ア・コルーニャ、サンテイァゴ・デ・コンポステーラ、そして ビゴの3空港の今年の前半期における利用者総数は前年度同時期と比べ、 8.9%減(164598名減)となり、1676881名に止まった。
空港別に見ると、サンティアゴの空港を利用した人の数は990330名で 昨年より5.9%のダウン、ア・コルーニャの空港利用者数は355919名で 9.2%のダウン、そして最も減少率が高かったのがビゴの空港で16.8%ダウンの 327632名に止まった。

ユトレヒト条約締結300年

来る7月13日に、ユトレヒト条約締結の300周年を迎える事となるが、 これに向けて、ジブラルタル政府はが、意図的にスペインとの緊張を高めようと していると、PP党所属のアルヘシラス市長、ホセ・イグナシオ・ランダルセ氏は 指摘している。
ジブラルタル付近の海域では、常に両国の漁業権を巡って小競り合いが絶えないが、 ここしばらく、そう言った問題が姿を消していた。
にも関わらず、先日、漁を行なっていたスペイン漁船に英国側のロイヤル・ポリスの 船が最接近し、危うくスペインの漁船が転覆しそうになったが、電話による通報を受け 駆けつけたスペイン側の治安警備隊の介入、更にはスペイン軍所属の船が現れた ことにより、ロイヤル・ポリスの船が立ち去ったと、漁船の乗組員が証言。
 ユトレヒト条約により、英国がジブラルタルを領有する事となり、それ以降、 返還されること無く、間もなく300年が経とうとしている。


7月9日(火)

PP、改めて裏帳簿の存在を否定

与党民衆党(PP)は本日声明を発表し、かねてから取り沙汰されている裏帳簿の存在を改めて否定した。
それによると、同党には報道されたような書類は存在せず、会計は全て明朗であり、裁判所の要求があればいつでも提出する用意があるとした。
PPの現役、歴代幹部を巡る裏金疑惑バルセナス事件。
同党の元会計担当ルイス・バルセナス容疑者は、現在収監中だがエル・ムンド紙のペドロ・J・ラミレス編集長のインタビューに応じ、その内容が一昨日の同紙に掲載された。
この記事のなかで、以前エル・パイス紙がスクープした裏帳簿のオリジナルとされる画像が掲載、これによるとマリアノ・ラホイ首相は、アスナル政権時代に裏金を受け取っている。
ラホイ首相は、これまで再三この帳簿の存在を否定してきたが、その際バルセナス氏の名前を口にすることは一切避けている。

レンフェ、今年中に500人の削減を検討

スペイン国鉄レンフェは、今年中に全社員の4%にあたる500人の削減を検討していると発表した。
それによると、希望退職や早期退職を中心に労働組合との話し合いを進めていくとしている。
また今回の削減は、レンフェの再建と将来の民営化に向けた政策の一環であるとしている。

アルカラ・デ・エナレスでハンニバル展

マドリッド州のアルカラ・デ・エナレスにある考古学博物館では、本日よりカルタゴの将軍ハンニバルに関する特別展示を開催する。
この展示は「イスパニアのハンニバル」展のタイトルで、紀元前3世紀の様々な遺物や戦車などのレプリカが展示されるほか、当時の様子を音声付で解説する。
ハンニバルだけを扱った特別展示は国内初で、内外の博物館などから集められた展示品約300点が公開される。
この展示は来年1月12日まで。


7月8日(月)

スペイン国籍取得、申請書類の提出日は6年後

報道によると、モロッコ出身でスペインに合法的に居住している男性が、 スペイン国籍申請のため、バルセロナの戸籍局に出頭した。
書類提出のためには予約が必要だが、この男性に指定されたのは、2019年3月19日だった。
男性は、何かの間違いであうと判断し確認を求めたが、係員はこれは間違いではなく、現在この程度の「待ち時間」は普通であると回答した。
この男性は異常事態に憤慨し、弁護士を通して訴えを起こすことを検討しているという。
外国人が国籍を申請するには少なくとも10年間合法的に滞在している必要があり、提出までに6年、さらにその手続きに3年ほどかかるため、取得には、計20年近くかかる計算になる。

22県で熱波による注意報・警報

気象局は本日も引き続き各地に高気温による警報及び注意報を発令している。
それによると、コルドバ、ウエルバ、セビージャ、トレド、バダホス、カセレス、コルーニャ、ルーゴとオレンセには警報が出ており、最高気温は39〜40度に達する見込み。
また、注意報はサラゴサ、ハエン、シウダ・レアル、クエンカ、グアダラハラ、アビラ、レオン、サラマンカ、セゴビア、バジャドリ、サモラ、マドリッド、とポンテベドラに出ており、最高気温は36〜38度になる模様。
一方、市民保護局は、熱中症対策として、最も気温の高い時間帯の外出を避け、水分の補給を十分するよう呼びかけている。

ソル駅のエスカレーター、広告のために使用できず

マドリッドの中心にある地下鉄ソル駅構内の3台のエスカレーターのうち1台に、 電話会社の宣伝用の滑り台の形をした広告が設置され、利用できなくなった。
朝の混雑時には多くの人でごった返すこの駅で、今朝は多くの人が階段の利用を余儀なくされた。
この電話会社は、同駅の名称などにも反映されているが、大幅な値上げや1番線の工事、エスカレーターの故障の頻発など、利用者の不満は急増しており、この宣伝も批判を呼ぶ可能性が高い。


7月5日(金)

国家裁判所、イベリア航空の解雇を支持

イベリア航空は、2012年度の赤字が61300万ユーロに達しており、 根本的な建て直しを迫られる中、3141名の解雇を決定したが、 これに対し、組合側の81%が納得を示すも、パイロット組合が中心となって その違法性を訴えていた。
これに対し、国家裁判所は、同社の直面している経済状況は確かに ”悲惨”とも呼べるものであり、また、今回の大型解雇もまた、惨事と 呼べるものであるが、イベリア航空の存続が不可能となり、更なる 惨事を招く事を避けるためにも、今回の解雇策は、必要なものであるとの 判断を下した。

ユーロベガスのマドリッド誘致計画は進行中?

マドリッドの社労党代表、トマス・ゴメス氏がアランフエスで行なった会見で 兼ねてから話題になっていた、ユーロベガスのマドリッド誘致計画は、 中止になった可能性があることを公言し、これについての説明をマドリッド州政府に 強く要請した。
 ところが、これを受けて、どう計画のプロモーターとなっているラス・ベガス・サンズ社が 「ユーロベガス誘致が中止になったと言う噂が流れているが、それは間違いであり、計画は 順調に進んでおり、また、この大計画を実現するために尽力してくれているマドリッド州政府に 深く感謝している」と発表した。
 マドリッド州政府は、投資を募集するためのラス・ベガス・サンズ社からの正式な依頼を 待っている状態で、また、マドリッド誘致を実現するための一つの大きな条件としての 「ユーロベガス内の建物での喫煙許可」についてのスペイン中央政府との交渉が続けられている とのこと。
 一方で、マドリッド社労党代表のトマス・ゴメス氏は、マドリッド州知事に対し、10万人もの 雇用が期待されていたこの大型プランが、実際には企画倒れになったのであるなら、 ただちに国民へ告げるよう要請している。


7月4日(木)

カタルーニャ自治政府、公的スペースでのブルカの使用を禁止へ

カタルーニャ自治政府は、イスラム教徒の女性等が顔を隠すために着用している ブルカの公的スペースにおける使用を禁止する方向で条例改正を進めることを 発表した。
スペインではすでにジェイダ市をはじめ、幾つかの市でブルカ禁止が発表されたが、 いずれも、イスラム教徒からの反発を受け、最高裁の判決で禁止令は取り消されている。
しかしながら、市単位ではなく、自治州レベルの条例改正によるブルカ禁止は スペインではこれが初めての試みで、今後の行く末が注目される。
カタルーニャ自治政府は、ブルカだけではなく、例えば、何等かのデモを行なう時に 顔を覆い隠す行為もこの禁止令の対象となり、同禁止令が「信仰の自由」の権利を 侵すものではないことを強調している。

2県で猛暑警報、15県で注意報

本日、木曜日から全国的な気温の上昇が予告されており、バダホスとコルドバでは 正午から午後7時ごろにかけて最高気温が40度に達するとして警報が出されている。
また、エクストレマドゥーラ、アンダルシア、カスティージャ・ラ・マンチャ、 カスティージャ・イ・レオン、ガリシアなどの計15県でも注意報が発令されており、 セビージャでは最高気温39度、オレンセ、レオン、サモーラ、サラマンカ、 トレド、アビラ、アルバセテなどで36度、マドリッド、クエンカで37度、 カセレス、ハエン、ウエルバでは38度となっている。
明日、金曜日も暑さは続く見込み。


7月2日(火)

失業者数、4ヶ月連続減少

雇用・社会保険省の発表によると、先月の失業者数は5月より2.7%減少し、総数は476万3680人となった。
6月は元々雇用が増加しやすい時期であるが、先月の数値は、集計始まって以来最も高い減少率だった。
これらの数値を業種別でみると、農業が上昇した以外は全て減少しているが、最も下がったのはサービス業と建設業だった。
男女別では、男性が3%、女性が2.2%それぞれ減少している。
自治州別でも全ての州で下がっているが、特にカタルーニャ、アンダルシアとマドリッドで減少した。

週末にかけて徐々に気温上昇

気象局によると、明日より徐々に最高気温が上昇していき、週末には 40度となる地域もあるという。
またこの暑さは少なくとも来週初めまで続くとみられる。
特にコルドバ、ハエン、バダホス、カセレス、サラマンカ、トレド、アビラ、クエンカとマドリッドではかなりの高気温となる模様。
また南西部やガリシアのポルトガルとの国境沿いでも木曜日に40度を超え、注意報や警報が発令される可能性があるという。
しかしながら同局によると、これらはまだ熱波といえる段階ではないという。

運転免許保持者の4人に3人が減点ゼロ

総合交通局(DGT)は運転免許の点数制導入7周年を迎え、免許保持者に対する調査を行った。
スペインの点数制度は持ち点(15点)から違反の度合いに応じて減らされていく減点方式だが、4人に3人のドライバーがこれを維持している。
一方、全体の0.2%が全てのポイントを失い免許取り消しとなっている。
DGTでは、この制度の導入により運転者の意識や責任感が向上し、ひいては死亡事故の大幅な減少に繋がったと高く評価している。


7月1日(月)

夏のバーゲン、平均予算は50ユーロ

本日より大手百貨店が夏のバーゲンを開始し、本格的なシーズン到来となった。
消費者団体FUCIの調査によると、今夏一人当たりの平均予算は50ユーロで、昨年の同時期よりやや上昇した。
服飾、雑貨類の売り上げが最も多いこの時期、アパレル業界では年間売り上げの75%を目標としている。
特に今年は経済危機に加えて春の悪天候により売り上げが伸び悩んでいる。
バーゲンに関する法律はこれまで時期や商品などに対して厳しい取り決めがあったが、昨年それが大幅に緩和されたため、今シーズンはかなり早めに開始した小売店も多い。

政府、ワインとビール以外の酒税とタバコ税引き上げ

クリストバル・モントロ税務大臣は、アルコールとタバコの税率を引き上げると先週末発表した。
アルコールについては蒸留酒にのみ適用されビールとワインは対象外、純アルコール1リットルあたり8.30ユーロから9.30ユーロに引き上げられ、小売価格は83センティモ程度の値上がりとなる見込み。
ただし蒸留酒の種類によって課税の仕組みが異なるため、正確な金額は明らかにされていない。
一方、タバコは1箱平均15センティモ程度の値上げとなる。
これについて蒸留酒協会代表は、一方的、差別的な引き上げである、と批判。
税収どころか、中小企業も多い同業界の利益を著しく損ない、3万人以上が失業する可能性も否めないとした。
タバコ業界も同様に強く反発しているが、ビール業者や売り上げの多くがビールやワインを占めるレストラン業界では、今回の措置に胸をなでおろしている。

夏休み最初の週末、交通事故死者11人

7〜8月にかけてのバケーションシーズン最初の週末となった先週金曜午後3時から昨日午前零時までの間に起きた交通事故による死亡者は11人だった。
このうち2人がオートバイを運転しており、他に1人の軽傷者が出ている。
最も死亡事故が多かったのは日曜日で6人が命を落としている。
総合交通局(DGT)では期間中週末を中心に特別警戒にあたる。



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