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スペインのニュース

現地のメディアよりスペインのニュースを毎日更新でお伝えします
土日、祝日はお休みです。


2015年6月30日(火)

各地で最高気温40度超え

ほぼ全国的に熱波による真夏日が続いているが、気象局によると昨日もアンダルシアのグアダルキビル川沿岸地域を中心に40度超えが相次いだ。
コルドバでは最高が45度に達したほか、ハエンのアンドゥハルでも43.7度を記録した。
本日も40県で40度を超えると予測されているが、さらに同局によると、この熱波は今後10日間ほど続く模様。
各自治体では引き続き熱射病対策に努めるよう呼びかけている。

航空管制官、来月もストを予定

全国主要空港の管制官らが所属する労働組合は、来月も部分ストライキを行なうと発表した。
それによると、ストは7月11、12日と25、26日に予定され、 今月初旬のストと同様午前と午後に2時間程度行なわれる模様。
この一連のストは2010年に起きた管制官ストに関して一部の管制官への制裁措置取り下げを要求しているものであるが、前回のストはほとんど運航に影響しなかった。

マドリッド、公共施設にセロロ氏の名前

本日開催されたマドリッド市議会の閣議において、先日死去したペドロ・セロロ議員の功績を称え、同氏の名前を市内の公道もしくは公共施設に掲げることが全会一致で可決された。
同議員は同性愛者や性転換者の権利や社会的地位の向上に尽力したことで知れれている。
マヌエラ・カルメナ市長は、市はこれまでもこれらの問題に対して尽力してきたが、これからもさらなる努力が必要であると述べた。
この閣議では、ほかに、彼らに対する社会福祉の向上や医療面のサポートなどが取り上げられた。


2015年6月29日(月)

6月の消費者物価指数、暫定値発表

政府は本日、今月の消費者物価指数の暫定値を発表した。
それによると、指数は昨年の6月と比較して0.1%上昇した。
今年に入ってからはじめての上昇となり、11ヶ月ぶりのプラス値 であった。
上昇の主な原因は光熱費と生鮮食料品、アルコール以外の飲料の値上がりによるとされる。
一方、ユーロ通貨圏全体の数値は前年同月比0.0%と、変化していない。
この指数の最終結果は来月14日に発表される予定。

引き続き熱波による警報・注意報

気象局は本日も引き続き熱波による警報・注意報を各地に発令した。
それによると、アンダルシア、ラ・マンチャ、マドリッド、バレンシア、アラゴンとエクストレマドゥーラには警報がでており、コルドバでは43度、トレドで42度にまで達する見込み。
また、カスティージャ・イ・レオン、カタルーニャ、ナバラ、バレアレス、リオハとムルシアには同注意報が出ている。
同局は、正午から午後4時の間、できるだけ外出を控え、水分を十分にとるなど対策を取るよう呼びかけている。

同性婚合法化10周年

スペインで同性同士の結婚が認められるようになって明日で10年を迎える。
同法は2005年6月30日に可決、同年7月3日より施行された。
世界で4番目に同性婚を認知した国となったが、同性同士の養子縁組も同時に許可されたことが大きな話題となった。
国家統計局(INE)によると可決後から昨年までに成立した同性婚は3万1610件だった。
INEによると、男性同士のカップルが依然大多数を占めているが、女性同士の婚姻も徐々に増加、昨年は1591件成立しており、 これまでの最高記録となった。


2015年6月26日(金)

熱波到来

気象局は、今、スペイン全土を覆っている熱波が少なくとも火曜日まで続くとして 各地に注意報や警報を発している。
本日、金曜日の時点で、アンダルシア、アラゴン、カスティージャ・ラ・マンチャ、 カスティージャ・イ・レオン、カタルーニャ、マドリッド、ナバーラ、エクストレマドゥーラ、 バレンシアなど19県で猛暑注意報が出されているが、土曜日には更に暑くなり、 注意報が19県、そしてマドリッド、ハエン、コルドバ、セビージャ、ウエルバの 4県に対しては猛暑警報が出されている。
また日曜日には、ガリシア、カナリアス、アストゥリアス、カンタブリア、バスク、ラ・リオハ、 ナバーラを除く全地方に注意報、または警報が発せられている。

移民により最も人口が減った州はマドリッド

昨日の国家統計局発表によると、2014年度のマドリッド自治州における移民による 人口推移は37.789名減となり、スペイン国内で最も減少が目立った。
しかしながら、居住する国を変える移民ではなく、スペイン国内での引っ越しによる 人口推移を見ると、マドリッド州へ引っ越して来た人の数は同州から引っ越して行った 人の数に比べ、15,038名の増加となっており、スペイン国内で最も大きな増加を 示した。
 また、2014年度に外国へ出て行った人々が住んでいた地方は、カタルーニャと マドリッドに集中しており、カタルーニャから去った人の数が108,304名、そしてマドリッド から去った人の数が97.974名となった。

テロ警戒態勢、レベル4に引き上げ

フランス、チュニジア、クウェートでのテロを受け、また、自称イスラム国の1周年が 近づいている事などから、ホルヘ・フェルナンデス・ディアス内務大臣はスペイン国内に おけるテロ警戒態勢を、これまでのレベル3(中)からレベル4(高)へ引き上げる旨を 発表した。
尚、この警戒レベルは、1から5までの5段階に分かれており、レベル4は、最高レベルの 1段階下に相当する。


2015年6月25日(木)

2014年に外国へ移民したスペイン人、78785名

国家統計局本日発表によると、2014年に外国へ移民したスペイン人の数は 78.785名にのぼった。
また、スペインの人口は2015年1月時点で、前年度比較72.335名減の 46.439.864名となった。
1971年に人口統計が取られ始めてから、最初に人口が減少したのは 2013年1月の統計で、その後、2014年1月、2015年1月と、3回連続での 減少を記録したが、その減少率は前年度が0.46%であったのに対し、 今回は0.16%と、ブレーキがかかりつつある。
 人口減少の大きな原因となったのが移民の推移であるが、2014年度に スペインを去って行った人口が409.343名(内、約20%がスペイン人)であったのに対し、 スペインへやって来た人口は307.035名と、102.309名のマイナスとなった。
また一方、出生数と死亡数の割合については、同年の出生数426.042名に対し、 死亡数が396.068名と、29.974名の自然増を示した。

年収の最多分布帯は15500ユーロ

国家統計局の昨日発表によると、2013年度のスペインにおける年収で 最も多かったのは15500ユーロで、2012年度統計と全く同じ結果となった。
また、平均所得では22.697,86ユーロで前年度より0.1%減、中央値では 19.026,66ユーロと前年度より11ユーロのマイナスを示した。


2015年6月23日(火)

マドリッド市、ボックス席の特権を辞退

先日就任したマドリッドのマヌエラ・カルメナ市長は、削減政策の一環として同市に与えられているいくつかの特権を放棄すると発表した。
オペラが上演される王立劇場ではそのボックス席の使用権を放棄、これらの席は今後一般向けに販売される見通し。
一方、ラス・ベンタス闘牛場で割り当てられていた特別席も同様の措置が取られるが、こちらは一般販売は行なわれないという。
同市長はそのほかに公用車の廃止や与党アオラ・マドリッド選出議員の給与の制限なども発表している。
尚、同市長の年収は4万5000ユーロで、アナ・ボテージャ前市長の半分以下に設定される。

マドリッド市、ゲイプライド期間中にレインボーフラッグを掲揚

マドリッド市議会は本日の閣議で、今年のゲイプライド開催中に市役所などの公的機関で、レインボーフラッグの掲揚を認定する見通し。
性的少数者の差別撤廃や権利を主張して行なわれるゲイプライドは、毎年夏に行なわれ、最終日である7月4日にはアトーチャからコロン広場まで大規模なパレードが行われる。
マドリッドの夏の風物詩となり、特にスペインで同性婚が合法化されてからは、ヨーロッパで最も重要なゲイパレードの一つとされているが、 そのシンボルであるレインボーフラッグが公的機関で掲 揚されるのは初めてとなる。

マドリッド山間部で嵐の予報

気象局は本日、マドリッド州の山間部に暴風雨による注意報を発令した。
それによると、天候が崩れるのは正午過ぎから午後11時の間で、その確率は40〜70%、ただし雹の恐れはないとしている。
同局では山間部では車の運転に十分注意し、平野で雷雨に見舞われた場合は、金属の物質を放棄して、木陰などには避難しないよう注意を呼びかけてぃる。


2015年6月22日(月)

昨年の出生率、6年ぶりの増加

国家統計局(INE)の調査によると、昨年の新生児数は42万6303人で前年より0.1%増加した。
これで2008年より続いていた減少傾向に歯止めがかかる形となった。
この調査によると、昨年出生した新生児のうち18%が外国人の母親であった。
また初産の平均年齢は、スペイン人女性が32.3歳、外国人は29.3歳で、どちらも前年よりやや上昇している。
一方、死亡率は前年比1.2%増加、平均寿命は83歳で、集計始まって以来最も高い数値となった。

外国人観光客数、6.8%増加

産業・エネルギー・観光省によると、5月にスペインを訪れた外国人観光客は650万人で、昨年同月比5.1%増加した。
また、今年1月から5月までの訪問者を国籍別で見ると、最も多かったのは例によって英国で、全体の22%を占める。
これに続くのがフランス、3位はドイツだった。
訪問地別ではカタルーニャが最も多く、全体の25.5%を占め、また昨年より5.2%増加している。
これに続くのはカナリアスとアンダルシアだった。

ラス・パルマス13年ぶりに1部復帰

スペインサッカーリーグ2部のラス・パルマスは昨日、対戦相手のサラゴサに2対0で勝利し、13年ぶりに1部へ返り咲いた。
ファーストレグではサラゴサに3対1で敗戦し、昇格は危ぶまれていたが、見事に逆転勝利した。
ラス・パルマスは昨シーズンも昇格をほぼ手にしていたが、勝ち試合の終了直前に興奮したファンがピッチに乱入しゲームが中断、再開直後に相手チームが同点弾を決め、昇格が目前で消えるというチームとしては悪夢のような出来事があったため、今回は悲願達成となった。
一方のサラゴサはここ数試合で逆転勝ちを続け上り調子で、一部のファンがお祭り騒ぎをしたが、結局はぬか喜びに終わってしまった。


2015年6月19日(金)

ドン・フェリペ6世 国王即位から1年

昨年6月19日にドン・フェリペ6世が即位してから1年がたった今、国民の 新国王夫妻に対する評価が上がっている。
今月15、16日に行われた調査によると国民の81%が新国王はその職務を 正しくこなしていると評価、また、74%がレティシア王妃の活動についても 合格点を出している。
政治的には、保守派政党に投票するとする国民の98%が、PSOE,Ciudadanosに 投票するとする国民の90%が国王を高く評価しており、パブロ・イグレシアス率いる 新党Podemosに投票するとする国民についてもその64%が国王を、そして62%が 王妃を高く評価している。
また、これまでのPP,PSOEによる2大政党が中心となって行う政治ではなく、 国民の支持が複数の政党に割れ、スペイン民主政治が大きな変革期を迎えている今、 国民の70%が、スペイン王室が民主政治の安定に大きく貢献していると考えている。

バスク地方 5月のホテル利用者数6.4%増加

今年5月、バスク地方にあるホテルにチェックインした人の数は244.600人となり、 前年度同時期比較、6.4%の増加を示した。
県別に見ると、ギプスコアでは7.5%増、ビスカイアで5.9%増、そしてアラバでは 5.5%の増加となった。
また、総宿泊日数は455.792泊で4.7%のプラスとなった。
ホテルを利用した人の内訳としては、スペイン国内から旅行者が5.7%の増加、 そして外国からの旅行者が7.5%の増加となった。
ホテルの客室稼働率としては、バスク全体で2.4%の増加となっており、前年度同時期 に50%であったのが、52.4%となった。


2015年6月18日(木)

輸出、4.9%増で過去最高に

今年1月から4月までの4か月間における貿易赤字は前年度同時期比較10.1%減となり、 77億7千7百万ユーロに止まった。
これは1971年に統計が取られ始めて以来の最低値である。
今年4月までの輸出額は818億9100万ユーロに達しており、昨年同時期より4.9%の 増加を示した。
また、輸入額は896億6800万ユーロとなり3.4%の増加となった。
輸出の伸び率はEU平均やユーロ圏諸国平均を上回っている。
輸出先については、輸出全体の65%がEU諸国となっており前年度より6.9%の増加、 また、全体の50.8%がユーロ圏諸国となっており6%の増加となった。
特に増加が目立った輸出先としては、ドイツの8.1%増、フランスの4.6%増、 イタリアの13.1%増、英国の12.5%増などが挙げられる。

バスク独立賛成派、25%に

今年4月22日から29日にかけてバスクにおいて2170人を対象に行われた バスク世論調査によると、バスク地方の独立に賛成とする人の数は全体の25%と、 前年度より5%のマイナスとなった。
また、21%は連邦政府の形を取り、それぞれの州に、より大きな自治権を持たせる事を 望み、39%は現状の体制を善しとし、6%が自治州の無い中央政府のみによる政治が 良いと答えた。


2015年6月17日(水)

在イタリア・スペイン大使館、カタルーニャの単独外交を認めず

カタルーニャ自治州政府は、去る月曜日にその公認WEBサイトの中で、 ローマにおけるカタルーニャ州政府出先機関の設置と公務開始を発表した。
これを受け、イタリアにあるスペイン大使館は、イタリアにあってスペインを 代表し、カタルーニャを含め、スペイン国内全地域の利益を守りつつ外交 を行なう公的機関は、唯一、スペイン大使館であり、カタルーニャ州が単独に 行なえるものでは無いとして、その公的性を全面的に否定した。
カタルーニャ自治州政府は今後、ローマに続いて、ニューヨーク、パリ、ベルリン、 ブラッセル、ロンドンなどにも独自の出先機関を置く予定をしており、これらカタルーニャの 外交策に関わる幾つかの問題点について中央政府は去る3月に憲法裁判所への 訴えを起こしている。


2015年6月16日(火)

ジブラルタル横断特別警戒体制開始

夏のバカンスシーズン到来と共に、欧州各地に居住するアフリカ系移民の帰省ラッシュが始まる。
その多くが自家用車でヨーロッパを縦断し、スペイン南部の港からアフリカ大陸に渡り、目的地までの旅を続ける。
スペインではこの時期の特別警戒体制を海峡横断作戦と名づけており、今年は昨日より開始した。
関係当局によると、ここ数年はやや減少傾向にあったが、今年は昨年より5%程度の増加が予測されており、期間中およそ60万台が往来すると見込まれている。
帰省の車両はアルヘシラス、アルメリア、アリカンテ、モトリル、マラガとタリファの各港を通過するが、最も交通量が多いのはアルヘシラスで、全体の70%に及ぶという。
期間中は9000人以上の兵士や警官が警備に当たるほか、 医療や社会福祉面でのサポートも行なわれる。
帰省ラッシュのピークは8月1〜4日頃までで、8月15日まで行なわれ、このあたりから同時にUターンラッシュ体制もとられる。

カルメナ市長、サパタ氏の辞表を受理

マドリッドのマヌエラ・カルメナ新市長は、土曜日に就任したばかりのギジェルモ・サパタ市文化担当官の辞任を認めた。
サパタ氏は、土曜日の新市議会発足後に数年前にインターネットの短文投稿サイトツイッターでつぶやいた内容が暴露された。
その内容は、ユダヤ人差別的なものやテロ被害者、さらには誘拐され数年間行方不明になっている女性などについての「ブラック・ジョーク」であったが、度を越している、公人としてはふさわしくないなど強い批判を受けた。
またPPなどの野党はもちろん、カルメナ氏の市長就任を支持したPSOEも同氏の解任を迫った。
これに対しサパタ氏は謝罪会見を行い、市長に辞表を提出、受理となった。
24年ぶりの新政権への期待が高まる中、主要閣僚が2日足らずで辞任という幸先の悪いスタートとなった。

レアルが来季のユニフォーム発表、中心にカシージャス

サッカースペイン1部リーグのレアル・マドリッドは昨日、2015−16シーズンの新ユニフォームを発表した。
本拠地サンティアゴ・ベルナベウサッカー場にあるオフィシャルショップに飾られた宣伝用の写真には、中心に主将のGKイケル・カシージャスが位置している。
兼ねてから長年所属してきたレアルから移籍すると報道されているが、来季のプロモーションに出ていることから、残留するのではとの見方も出ている。
一方で、昨季開始前にやはり同チームに所属していたシャビ・アロンソ選手が、新ユニフォームで記者発表に出席直後に移籍したというケースもあるため、断定はできないとする意見もある。


2015年6月15日(月)

各地で首長就任式

5月に行なわれた地方選挙後、政党間の調整が行われていたが、先週土曜日にこれらの都市の首長が正式決定し、就任式が行われた。
24年間続いた民衆党PP政権に終止符が打たれたマドリッドでは、アオラ・マドリッドのマヌエラ・カルメナ氏が新市長に選出された。
対抗馬であるPPのエスペランサ・アギーレ氏が、以前同州知事に出馬した際、過半数に届かなかったものの、知事任命時に野党社労党PSOEから2名の離反者が現れ、アギーレ氏の就任が決まったという事件が起きたため、今回も何らかの問題が起きる事を危惧する向きもあったが、カルメナ氏の任命は滞りなく行なわれた。
一方バルセロナ市では元社会福祉団体代表のアダ・コラウ氏が新市長に就任、市庁舎前には大型スクリーンが設置され、改革を期待する多くの市民が任命式の様子を見守った。

17県で悪天候による警報・注意報

気象局は本日、17県に大雨や強風などによる警報・注意報を発令している。
それによると、バレンシアとカステジョンでは大雨強風による警報が、アリカンテでは同注意報が出ている。
またアラゴン、ラ・マンチャ州の各県にも同様の注意報が発令されている。
一方バレアレスやアンダルシアの海沿い、特にアルメリアでは強風波浪注意報が出ている。

1部昇格をかけたサラゴサ、大逆転でお祭り騒ぎ

スペインサッカー2部リーグの1部昇格枠決定戦進出のための予選、ジローナ対サラゴサが昨日行われた。 ファーストレグを0対3で敗戦し、窮地に立たされていたサラゴサだが、敵地で1対4で勝利し、昇格への切符を手にした。
これを受けて多くのファンがAVEの駅に集合し、ジローナから帰還したチームを出迎え、昇格決定さながらのお祭り騒ぎとなった。
選手らは大逆転に満足しながらも、ファンの大歓迎にやや面食らった様子で、勝負はまだこれから、と気を引き締めていた。
昇格を決定する試合は、今週水曜と日曜に行なわれ、ラス・パルマスと対戦する。


2015年6月12日(金)

国王、クリスティーナ王女から爵位を剥奪

ドン・フェリペ国王は昨夜、国王の妹であるクリスティーナ王女に対し、 パルマ・デ・マジョルカ公爵のタイトルを使用する事を今後、禁止する旨を発表した。
王女はその夫であるイニャキ・ウルダンガリンが中心となって運営する非営利団体 Noosが、横領、詐欺、背任、マネーロンダリングなどで2010年に訴えられて以来、 同事件への彼女の関与についての追及を受けるようになり、近く、裁判所への 出頭が予定されている。
スペイン・ブルボン王朝の歴史で、王族の爵位が剥奪されるのはこれが初めて。

ジフテリア、9人目の保菌者

ジフテリア感染により、重体でバルセロナに入院中の少年と接触のあった子供達 57名を対象に検査を行った結果、8名の保菌者が発見されたため、更に範囲を 広げて検査を行った結果、成人1名の新たな保菌者が確認された。
他の8名同様に、予防接種を受けており体内に抗体を持っているため、発症は していないが、予防接種を受けていない人への感染を防ぐため、しばらくの間は 自宅からの外出が禁止され、また先に発見された8名同様に抗生物質の投与が 行なわれる。
このあと、先に感染が確認された8名の子供達については、日曜日と火曜日に 再検査を行い、バクテリア反応が無ければ完治したと見なし、18日、木曜日に 外出許可が出される。
また、最後に感染が確認された成人についてもその数日後には完治とみなされ、 カタルーニャ保健局ではこれ以上の感染は無いであろうと予測している。


2015年6月11日(木)

航空機利用者数、AVE利用者数、共に増加

本日の国家統計局発表によると今年4月の国内線フライト利用者数は前年度同時期と 比較して5.2%の増加、そして超特急AVEの利用者数も4.2%の増加となった。
4月に国内線フライトを利用した人の数は260万人、AVEを含む長距離列車を利用 した人の数は2653000人と、概ね同程度の数字に納まった。
また、同時期に移動手段として長距離バスを利用した人の数は0.9%の増加、 海路を選んだ人の数も2.2%増加して72万人に達した。

イケル・カシージャス、移籍か

サッカーチーム、レアル・マドリッドのシンボル的存在とも言える ベテランキーパー、イケル・カシージャス選手の移籍のうわさが 国営放送で報道されたが、これに対し、チーム側は現時点では チームと選手との間で何等具体的な対話はなされていないと 否定している。
しかしながら、エル・ムンド紙調べによると、カシージャス選手は 新任監督、ラファエル・ベニテスの協力を受け、これまで16年間 プレーしたチームを去る事が決まっているとのこと。
移籍先については、トルコのチームから最も経済的に魅力的なオファーが あるようだが、本人はまだしばらくはヨーロッパサッカー界に身を置きたいとして その可能性を検討中の模様。
イケル・カシージャス選手は、16年間、レアル・マドリッドのゴールキーパーとして 活躍し、その間にチャンピオンズリーグで3回、スペインリーグで5回、国王杯で2回の 優勝タイトルを獲得している。


2015年6月10日(水)

ジフテリア感染者数、更に8名を確認

スペインで28年ぶりに確認されたジフテリア感染により、バルセロナの病院に 入院している少年は今も容体が改善せず、集中治療を受けているが、 その後、同少年と接触した周囲の子供達57人を対象に検査を行ったところ、 8名が感染している事が判明している。
ただし、これら8名全員が、予防接種を受けていたため、体内にバクテリアが 入り込んではいるが、発症はしておらず、健康保菌者の状態となっている。
発症した少年が住む地域では、全体の約3%の子供が予防接種を受けていないため、 これら健康保菌者が増えると、更なる感染により重大な事態を招く可能性があるため、 カタルーニャ州では、保菌者であると確認された子供達への抗生物質投与と、 現在、入院中の少年とのつながりがあった人々について、検査対象範囲を更に 広める事を発表。

ルイス・エンリケ監督、2017年まで契約更新

バルセロナのサッカーチーム、FCバルセロナのルイス・エンリケ監督は メッシー、ネイマール、ルイス・スアレスなど、スター選手等との確執が深まり また、会長をはじめ、役員等もメッシー側に加担したため、一時期、 チーム内で完全に孤立すると言う苦境に立たされた。
しかしながら、それらの苦難を克服し、今回、同チーム史上2度目の三冠獲得と言う 大成功をおさめた事により、チーム側の態度が変わった。
チームは同監督に来シーズン続投を求めたが、当人は「全てが終わった時に返事をする」 として、即答を控えていた。
監督よりも、スター選手の意見や権限の方が尊重されると言う特異な体質を持つ FCバルセロナにルイス・エンリケ監督が残るのか立ち去るのか、注目を浴びていたが 昨日、2017年6月までの契約更新が正式発表された。

クリスティアン・ロナルド選手の母親、マドリッドの空港で摘発

エル・ムンド紙が得た情報によると、去る5月中旬にマドリッドの空港からポルトガルへ 飛ぼうとした女性が55000ユーロの現金を所持していた事により一時、拘束されたが それがサッカーチーム、レアル・マドリッドの選手、クリスティアン・ロナルドの母親で あったとの事。
空港から外国へ移動する場合に持ち出せる現金の上限は10000ユーロとなっており、 これを越える金額を持ち出す場合には、その現金の明確な出所を証明できるものを 提示するなど、それなりの手続きを取る必要がある。
ところが、彼女はそれら必要な手続きを怠ったうえ、その出所を正確に説明する事も 出来なかったため、所持していた55000ユーロの内、45000ユーロを税務署が 差し押さえ、持ち出しの上限として認められている10000ユーロだけを持っての ポルトガルへの移動が許された。
 この後、税務署に預けた45000ユーロを受け取るためには、上限を上回る 現金を持ち出そうとした事に対する罰金を支払い、更に、これら現金の出所を示す 書類を提出する必要がある。


2015年6月9日(火)

航空管制塔スト初日、影響なし

昨日スペイン国内の空港各地で航空管制官による部分ストライキが行われたが、空港運営会社によるとその影響は殆ど見られなかったという。
ストは午前10時から12時と午後6時から8時の2回にわたって行なわれたが、ミニマムサービスが70%に設定されており、殆どの管制官が勤務していた模様。
この日は全国で計5330機が発着したが、キャンセルは一つもなく、遅延もほぼゼロに近かったという。
アナ・パストール勧業大臣は、スト中でも職務に対する責任を持って対応するよう関係者に呼びかけていた。

ペドロ・セロロ議員、54歳で死去

社会労働党マドリッド(PSM)所属のペドロ・セロロ氏が本日、すい臓がんのためマドリッドの自宅で死去した。
享年54歳。
同氏は先月のマドリッド自治州選で、選挙人名簿3位に選出されており、まさに本日州議会議員として初登庁するはずだった。
1年半ほど前にがんが発覚したが、その後治療により回復したと見られていた。
セロロ氏はベネズエラのカラカス生まれ、幼少期を当地で過ごしたあとスペインで学業を終えた。
マドリッドでは主に社会福祉活動に従事していたが、1989年より政界入りし、市会議員などを務めた。
様々な社会活動で知られるが、特に同性愛者の権利獲得や差別撲滅に尽力し、自らも同性愛者であることを発表していた。

第1四半期の婚姻解消件数2.3%増加

司法権評議会の調査によると、今年の第1四半期の離婚や婚姻無効(カトリックにおける事実上の離婚)件数は昨年同時期より2.3%増加した。
自治州別でみると、カナリアスでの手続き申請が最も多く、これにカタルーニャ、アンダルシア、バレンシアとバレアレスが続く。
逆に最も少なかったのはカスティージャ・イ・レオン、リオハ、ナバラ、アラゴンとムルシアだった。


2015年6月8日(月)

世論調査、2大政党が再び上昇

全国紙エル・パイスの調査によると、今選挙が行なわれた場合どの党に投票するかとの問いに対し、与党PP及び野党第一党のPSOEが1,2位を占めた。
特にPPの首位回復は、先の地方選挙で大躍進し、各地で連立政権の鍵を握るシウダダノスの票が流れたもので、同党は前回より6ポイント落としている。
しかしながら、同党代表のアルベール・リベラ氏に対する評価は引き続きトップだった。
一方でPSOEのペドロ・サンチェス代表に対する評価が上がっており、これが同党のポイントアップに繋がっている模様。
尚、新党ポデモスは3位だった。
この調査は地方選後の5月28日に行なわれた。

空港管制官の部分スト本日開始

スペイン各地の空港管制官は、本日より部分ストライキを開始する。
ストの理由は2010年に起きた管制塔ストでのバルセロナ管制塔従業員に対する処分に反対するもの。
今回のストは本日8日の他、10、12、14日に予定されており、午前と午後それぞれ2時間づつ行なわれる。
勧業省は法律で義務付けられているミニマムサービスを70%に設定したが、期間中計5300便に影響が出る見込み。

バルサ祝勝会、ピケの発言が波紋

先週土曜日にサッカーチャンピオンズリークで優勝し、今季リーガ、国王杯を含めて3冠を達成したFCバルセロナ。
昨日はバロセロナ市内をパレードした後、本拠地のカンプノウサッカー場で祝勝会が行われた。
その際、スペイン代表でもあるジェラール・ピケ選手が、ファンやチームなどに感謝した後、コロンビア人のDJにも謝意を表した。
このDJは宿敵レアル・マドリッドのエースであるクリスティアノ・ロナウド選手の友人であり、今年2月に同選手の誕生パーティに出席し、カラオケで歌うロナウドの動画を撮影しネットでアップした。
しかしながら、この日にレアルはアトレティコ・デ・マドリッドに大敗を喫し、それ以降徐々に調子が下がり、バルサに首位を明け渡すこととなった。
その際もロナウドの行動について批判の声が上がったが、今回のピケの発言に対しても、「不必要」「感じが悪い」などと否定的なコメントが多く出ている。


2015年6月5日(金)

ジフテリア感染:予防接種の義務化の必要性

先日よりジフテリア感染により重体となっている少年の両親は、 反予防接種派グループからの誤った情報に騙され、それを信じた自分達の誤った判断で 子供を苦しめることになったと自責の念に苦しんでいるため、医師グループは 少年の集中治療を続ける一方で、両親の精神的ケアにも当たっている。
スペインでは、全ての子供に対し、その出生後、各種予防接種を受けるための カレンダーが知らされるが、義務とされている訳ではなく、これを受けるか受けないかは、 あくまでも両親など、法的保護者の判断に委ねられている。
ところが、欧米諸国では近代医学による医療を避けようとする反医療派グループが 増えつつあり、手術や医薬品の使用を拒む人々が存在するため、予防接種の普及率が 100%に達する事が無い。
今回、ジフテリアに感染した少年も、両親の判断により、予防接種を受けておらず、 その結果、この少年のみならず、周囲への更なる感染拡大の可能性も招いた事から、 各種予防接種の必要性と、その義務化の必要性について議論を呼びつつある。
 尚、ジフテリアの場合、感染が確認されたあと、2次感染の危険があるとされる 期間は2日から5日程度とされており、今回、新たな感染者が報告される事もなく その危険期間が終了した。
しかしながら、警戒態勢は日曜日まで維持される見込み。


2015年6月4日(木)は、御聖体祭の祝日にあたるためニュースはお休みさせていただきます。


2015年6月3日(水)

1987年以来、初のジフテリア感染

ジロナ県、オロット市で6歳の男児がジフテリアに感染していることが確認された。
スペイン国内におけるジフテリア感染例は1987年以降、これが初めてのこと。
近年、医療薬品を使わず自然療法などを好む人々の増加が目立っており、通常であれば 受ける予防接種を受けさせない親が増えている。
ジフテリアは、スペインを含め、欧州ではほとんど見られなくなった感染症であるが、 今回、感染が認められた少年の両親もそう言った自然治療派グループに属しており、 少年にジフテリアの予防接種を受けさせていなかった。
先進国では予防接種の普及のおかげで感染例がほとんど無いため、 ジフテリアの抗毒素を有している国が減っている中、今回、世界各国へ援助を 求めた結果、ロシアから抗毒素が届けられ、現在、少年は集中治療室での 治療を受けているが重体とのこと。


2015年6月2日(火)

5月の失業者数、2.72%減少

雇用・社会保険省の発表によると、先月の失業者数は前の月より2.72%減少、5月の数値としては統計始まって以来最も高い減少率となった。
これで失業者の総数は421万5031人となった。
また前年同月比でも、7.82%減少しており、こちらも記録的数値となった。
これらの数値を業種別でみると、最も下がったのはサービス業でマイナス2.44%、これに建設業、工業が続く。
男女別では、どちらも下がっているが、今回も男性の減少率が女性を上回っている。
自治州別では17州で下がっているが、特にカタルーニャの数値が顕著であり、これにマドリッド、バレンシアとアンダルシアが続く。

ティッセンでスルバラン展

マドリッドのティッセン・ボルネミサ美術館では、今月9日よりフランシスコ・スルバランの特別展を開催する。
この特別展は「スルバラン、新たな視点」と題され、スペインを代表する画家でありながら、第一線の評価を得られてこなかったこの画家に焦点をあてる。
国内を初め、欧州、北米などから貸与された作品63点が展示されるが、特に1628年の作品である「聖セラピオン」は国内で50年ぶりの公開となる。
尚、同展は9月13日まで開催される。

ベニテス氏マドリッド入り、明日監督就任発表か

サッカースペインリーグ、レアル・マドリッドの新監督の最有力候補であるラファエル・ベニテス氏が昨日午後、マドリッドに到着した。
同氏は今シーズンまで指揮をとっていたナポリからプライベート機で到着。
搭乗前にマスコミからの質問を受け、「非常に期待感に溢れ、満足している」と答えたが、一方で、まだ最終的な調整は終わっていない、と述べた。
しかしながら、「これから夢のはじまりですか?」との問いには「その通りです。」とはっきりと答えた。


2015年6月1日(月)

国王杯決勝、国歌へのボイコットを処罰か

スペイン政府は、土曜日に行われたサッカー国王杯決勝開始前に 場内で流された国歌に対するサポーターらの抗議行動への処罰を検討している。
この試合は州政府が独立を提唱するカタルーニャのカンプ・ノウサッカー場で行なわれたうえ、地元バルセロナ対バスク州のアトレティック・デ・ビルバオの試合であったため、ある程度は予測されていたが、抗議の口笛は凄まじく、国歌がかき消されるほどであった。
政府は今回の件について、チーム及び主催者であるスペインサッカー協会に対する処罰も考えていると発表した。
これについてカタルーニャのアルトゥール・マス州知事は、処罰は馬鹿げた行為であると批判、またバスクのイニゴ・ウルクジュ州知事も無意味な行為であると述べた。
また、野党社労党(PSOE)のペドロ・サンチェス代表も、制裁はかえって逆効果であると批判した。

5月の交通事故死者増加

総合交通局(DGT)によると、先月交通事故で死亡した人は91人で、前年同月比14人増加している。
また今年に入ってから昨日までの数値を昨年と比較しても7人増加している。
DGTでは本日より7日までの間、アルコールや薬物摂取者の運転取締り強化を行なう。
特に週末、地方の村などを結ぶ道路では違反が多発し、死亡事故も多いため、これらの地点を中心に取り締まりを行なうとしている。

アギーレ市長候補、発言が二転三転

先日行なわれた地方・自治州選挙で、マドリッドでは与党民衆党(PP)は最も得票数が高かったものの、左派系政党の連立により市長の座は危ぶまれている。
この結果を受けた市長候補でPPマドリッド代表のエスペランサ・アギーレ氏の発言がマスコミを賑わしている。
投開票当日の夜は、敗北宣言と取れるコメントであったが、その後新党ポデモスの政権を阻止するためと、最大のライバルであり、選挙キャンペーン中に激しく罵倒した社労党(PSOE)のアントニオ・¥カルモナ氏に市長の座を条件に連立政権樹立を呼びかけた。
その翌日には批判を重ねてきたポデモス推薦のマヌエラ・カルメナ氏に同様の呼びかけを行うなど、発言が二転三転している。
カルモナ氏はこれについて、個人的にも党としてもPPとの協定はあり得ないと断言した。
一方カルメナ氏は、欲しいものが手に入らずに足をバタつかせて癇癪を起こしている子供のようだ、とコメントした。


2015年5月28日(木)

航空管制塔員組合、6月8,10,12、14日のスト通告

スペイン全国の管制塔員の90%が所属する組合USCAは、来月の8日、10日、12日、 そして14日と、4日に分けてのストライキを通達。
これは、2010年12月の行われたストライキによってバルセロナの空の交通が マヒ状態となったが、その時にストを行った61名の管制塔員に対し決定された 処罰に対する抗議として行われるもの。
ストは午前中2時間、午後2時間と、2度に分けて行なわれる予定。

スペインのガス、光熱費代、ヨーロッパで上位に

欧州統計局発表によると、スペインの一般家庭が支払っている電気代は EUの中で4番目に高い料金となっている。
2014年には前年度に比べて4.1%の値上げが行われたが、EU諸国、ユーロ圏諸国では それぞれ2.9%、2.7%の値上げとなっており、スペインでの値上げ率はそれら平均値を 大きく上回っていた。
EU内で電気代が最も高いのがデンマークで30.6セント/KWH。
これにドイツの29.7セント、アイルランドの25.4セント、そしてスペインの23.7セントが 続く。
また、ガス代についてはスペインが3番目に高い国となっている。


2015年5月27日(水)

200万世帯が冬の暖房費支払不能

国家統計局の昨日発表によると、煖房費が支払えないため、冬場でも 煖房無しの生活を強いられている家庭が全体の11.1%に達しており、 2013年度にまとめられた統計と比較して38%もの増加を示していることが 明らかになった。
これは、同統計が取られ始めて以来、最悪の数値。
また、一人住まいの世帯だけに限った場合、この数値は13.2%に、 そして成人1名と子供だけの世帯に限った場合は12.9%に達する。
更に地域別に見た場合、ムルシア、バレンシア、ガリシア、アンダルシアなどでは 15%以上にのぼる。

外国人ツーリスト、一日平均消費額116ユーロ

産業・エネルギー・観光省付属機関調べによる本日発表によると、今年1月から 4月までの4か月間にスペインを訪れた外国人ツーリストによる消費額合計は 159億1900万ユーロとなり、2014年度同時期比較、7.2%の増加となった。
同調べによると、外人観光客一人あたり、一日平均にして116ユーロの出費を 行なっており前年度比4.4%の増加、そして一人当たりの総消費額は平均994ユーロ となり、これも前年度比2.6%の増加となっている。


2015年5月26日(火)

ラホイ首相「選挙の結果は満足できるものでない」

日曜日の地方選挙の結果を受けて、与党民衆党(PP)は昨日、上層部役員による会合を行った。
その後、マリアノ・ラホイ首相は、選挙後初の記者会見を行なった。
その中で首相は、PPが最も得票数が多かったことを踏まえた上で、結果は決して満足できるものではないと認めた。
しかしながら、PPがトップであることは疑う余地のない事実であり、総選挙に向けての希望は繋がっているとした。
また、この結果を受けて、内閣改造や党内の改革が行われるかという質問に対して、そのような考えはないと答えた。
だが、多くの自治州や都市で過半数割れし、連立政権さえままならない自治体も多いなど、惨憺たる結果となり、上層部の生ぬるさを批判する声が党内部から上がっている。

レアル、アンチェロッテイ監督の解任を正式発表

サッカースペインリーグのレアル・マドリッドのフロレンティーノ・ペレス会長は昨日記者会見を開き、かねてから噂されていたカルロ・アンチェロッティ監督の解任を正式発表した。
レアルは昨シーズン同監督指揮の下、国王杯優勝やチャンピオンズリーグ10勝目という悲願を遂げたが、今季は無冠に終わった。
後任については来週発表される予定であるが、最も有力候補とされるのはラファエル・ベニテス氏である。
他に現在セビージャの監督を務めるウナイ・エメリ氏の名前も挙がっている。
尚、アンチェロティ氏の今後についてはミランを指揮するとの情報もあるが、同氏の代理人は1年ほどゆっくり休養するであろうと話している。

映画監督、ビセンテ・アランダ氏死去

映画監督のビセンテ・アランダ氏が本日未明、マドリッドの自宅で死去、88歳だった。
アランダ氏は1926年バルセロナ生まれ。
若い頃から様々な職業につき、ベネズエラへの移住も経験。
帰国後は映画監督の助手などを経て1965年に監督デビュー。
代表作は、スペイン最大の映画賞であるゴヤ賞を受賞した「アマンテス」や狂女フアナを描いた「フアナ・ラ・ロカ」など。


2015年5月25日(月)

24M、2大政党の得票数、史上最低に

昨日スペイン各地で即日投開票が行われた自治州・地方都市選挙(通常24M)で、与党民衆党(PP)が得票数でトップとなった。
しかしながら、前回と比較して250万票を失い、選挙が行なわれた主要な自治州で、絶対過半数を得ることができなかった。
。 このため、政権維持のためには大躍進した保守系シウダダノスとの連立政権樹立が必須となる。
また、野党第一党である社労党(PSOE)も2位につけたものの、大幅に議席を失い、PPとの差を大きく縮めることは出来なかった。
これら2大政党の得票率は計52%程度で、スペイン民主化以降最低の数値となった。
一方、左派系新党のポデモスも各地で票を伸ばし、いくつかの自治体でPSOEと協定が結ばれる模様。
他方、3月のアンダルシア州選挙で大敗を喫したUPyDとIUは、今回も大幅に票を落とした。
UPyDのロサ・ディエス党首は昨日会見し、次回の党大会で代表候補とならない事を表明した。

2大都市で政権交代か

首都マドリッド市では、昨日の選挙の結果、与党PPが勝利したものの過半数に届かず、2位のアオラ・マドリッドとの差はわずか1議席だった。
ポデモスが擁するこの党と3位のPSOEが合意に達すれば、1991年より続くPP政権に終止符が打たれ、24年ぶりに他政党の市長誕生となる。
昨夜会見したPPマドリッド代表で市長候補であったエスペランサ・アギーレ氏は、政権を取れなくても、野党代表として市議会に臨むと述べ、事実上の敗北宣言を行なった。
一方、バルセロナ市では元市民団体代表のアダ・コラウ氏が、カタルーニャ独立を提唱するCiU所属の現職を僅差で抑えて勝利した。
コラウ氏は同市初の女性市長となる。

ベティス、再び1部に昇格決定

昨日セビージャで行われたスペインサッカー2部リーグの試合で、ホームのレアル・ベティスがアルコルコンを3−0で下し、3試合を残して1部昇格を決めた。
2部では上位2チームはダイレクトに昇格できるが、ベティスはトップで1部入りを決めた。
試合終了直前から地元セビージャではスタジアム近辺を中心にファンが集合し、深夜頃まで昇格を祝った。
尚、ベティスのぺぺ・メル監督は、選手時代に1度、監督として2度、計3度の1部昇格を同チームで経験している。


2015年5月22日(金)

4月の外国人観光客数、更に記録を更新

今年4月にスペインを訪れた外国人観光客の数は昨年同時期と比べ、 2.8%プラスの540万人に達した。
最も多かったのが英国人(全体の21.5%)で、これにフランス人(16.3%)、 ドイツ人(16.1%)が続いた。
また、今年1月から4月までの4か月間で見た場合、昨年同時期比較4.4%のプラスと なり、1600万人の外人ツーリストがスペインを訪れているが、その中で英国人、 フランス人、ドイツ人が全体の53%を占めている。

マドリッドのホテル・リッツ、2017年に大改装

マドリッド市内中心にある1910年創業の老舗ホテル・リッツは、これまでに 何度もそのオーナーが変わっているが、今回、アジアのマンダリングループと サウジアラビアのオラヤングループが50%:50%の割合でこれに投資し、 再び、そのオーナーが交代した。
この購入に両グループが費やした費用は1億3千万ユーロ。
そして、2017年に大々的な改装工事が行われるが、これに見込まれいてる予算が 9千万ユーロ。
現在、同ホテルにはスィートルームも含めて170の客室があるが、各部屋のサイズが 更に大きくなるため、改装工事後の客室数は150以下になるとの事。
両グループが投入する購入費と改装費の合計は、客室一部屋あたりにして、 150万ユーロ程度の投資となる。

アディオス チャビ!

フットボール・クルブ・バルセロナのキャプテンを務めるチャビ・エルナンデス選手が 昨日、正式にバルサからの引退宣言を行った。
チャビ選手は17シーズン、バルサの1軍選手として活躍し、その間に、出場した試合数は 763試合、獲得したタイトルは23タイトルに及ぶ。
バルサの黄金時代、そしてスペイン代表チームの黄金時代を作り上げて来た時代の 名選手の一人として間も無く、その幕が下ろされる事となる。
このあと、バルサのキャプテンとして彼に残された試合は3試合。
一つ目は明日、土曜日に行われるリーグ戦最終節の試合だが、すでにバルサは 今シーズンの優勝が確定している。
二つ目は5月30日にバルサとATビルバオとで行われる国王杯決勝戦、そして 三つめが6月6日に行なわれるチャンピオンズリーグ決勝戦、対ユベントゥス戦で、 チャビ選手はバルサ引退を三冠制覇で飾りたいところ。
バルサを去ったあと、同選手はかつて、レアル・マドリッドを去ったラウル選手も プレーした事があるカタールのチーム、アル・サードへの移籍が決まっている。


2015年5月21日(木)

スペイン人の名前ランキング

2013年に生まれたスペイン人の名前で最も人気があったのは 男性がHugo(ウーゴ),女性がLucia(ルシア)だったが、全年齢層を含めた ランキングでは、Hugoは70位、Luciaは20位となっている。
国家統計局発表による2014年1月時点での男性名のランキング上位20は次のとおり。
(数値は1000人中、その名前を持つ人の人数)

アントニオ(31.6)、ホセ(28.6)、マヌエル(27.3)、フランシスコ(23.5)、フアン(16.3)、
ダビ(15.6)、ホセ・アントニオ(13.8)、ホセ・ルイス(13.3)、ハビエル(13.1)、
フランシスコ・ハビエル(12.6)、ヘスス(12.5)、ダニエル(12.4)、カルロス(12.2)、
ミゲル(11.2)、アレハンドロ(10.8)、ホセ・マヌエル(10.8)、ラファエル(10.7)、
ペドロ(10.4)、アンヘル(10)、ミゲル・アンヘル(10)。

また同時期の女性名ランキング上位20は次のとおり。

マリア・カルメン(28.3)、マリア(27)、カルメン(17.8)、ホセファ(12.8)、
イサベル(11.9)、アナ・マリア(11.7)、マリア・ピラ-ル(11.3)、
マリア・ドローレス(11.2)、マリア・テレサ(10.9)、アナ(10.8)、ラウラ(10.6)、
フランシスカ(9.8)、マリア・アンヘレス(9.7)、クリスティーナ(9.7)、アントニア(9.5)、
マルタ(9.3)、ドローレス(9.2)、マリア・イサベル(8.7)、マリア・ホセ(8.6)、ルシア(7.8)。

サンティアゴ・デ・コンポステーラのサパトネス、死去

サンティアゴ巡礼を行う者に限らずとも、サンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂前に 広がるオブラドイロ広場を訪れた者であれば、白い髭をはやし、 茶色いマントをまとい、ホタテ貝の貝殻を付けた同じく茶色い帽子をかぶり、 杖を持つ巡礼者の姿をした男性を見かけた、或は一緒に写真を写した記憶がある者も 多いと思うが、サパトネスと言う愛称で呼ばれていたこの人物、フアン・カルロス・レマ氏が、 去る5月15日に亡くなった。
氏は、過去20年間に渡って、毎日、サンティアゴの大聖堂前広場に巡礼者の姿で現れ、 ここを訪れる人々に想い出の写真を提供していた。
1954年にア・コルーニャ県のカマリーニャスで生まれた氏の生涯について詳しく知る者は あまり無いが、イエス・キリストと同様に、ホセと言う名の父親とマリアと言う名の母親 を持っていた言う事から、孤児となったあと、サレジオ会の学校に収容されたが、勉学を 好まなかったため、そこを出され、ブドウ畑で働いたり、飲食店のウェイター業についたり したとの事。
後に泥棒稼業についた事もあれば、牢屋で過ごした時代もあったが、最終的に40歳に なる少し前にサンティアゴの大聖堂前広場に自分の居場所を見つける事となる。
ある店にあったマントと帽子、杖に目をひかれ、これを試着してみた彼を見た店員が その奇妙な容貌から、彼の事をサパトネスと呼んだのが始まりで、そのまま彼の ニックネームとなり、巡礼者の姿で、20年間、大聖堂前に立ち続けた彼は、 近代サンティアゴ巡礼の一つのシンボル的存在にまでなって行った。
氏は2011年に経済的事情により住居立ち退きを強いられ、2013年にはサンティアゴの 手前55キロ地点の巡礼路で交通事故に遭い2本の足を骨折したあと、介護施設での 生活を送っていたが、そこでの生活に馴染めず、ア・コルーニャ県パドロン市の レストラン・リベラのオーナーシェフに頼み、居候として転がり込んだのが1年前の事。
オーナーシェフは、無報酬で彼を住まわせ、約1年間にわたって介護したが、ある日突然 姿を消したあと、去る5月15日、ポンテベドラで亡くなっているのが発見された。


2015年5月20日(水)

バスク州政府公式WEB、治安警備隊をテロ組織リストに

バスク自治州政府が運営する公式WEBサイトの中に、テロによる被害者の 検索が可能なページがあるが、これを使って被害者の情報を探す際、 被害者の氏名や、テロのあった日時、被害者の死亡日、地名など、幾つかの 絞り込み機能がある中に、テロ組織名と言う欄があり、 ETAを始め、さまざまなテロ組織名が選択肢としてその名を連ねている中に、 スペイン政府の警察機構の一つである治安警備隊の名が含まれている。
テロ被害者協会COVITEは、治安警備隊に対するこの扱いを「全く認められないもの」 として、バスク州知事であるイニゴ・ウルクジュ氏に対し、テロ組織リストからの即刻削除 を要請し、州知事がこれに応じない場合は治安警備隊に対する中傷と名誉棄損罪で 告訴する旨を通達。

スペインの建築物、10軒中8軒がエネルギーを浪費

スペイン産業省発表によると、スペインの建造物は全体の84%が エネルギーを浪費していると言う統計が得られた。
昨年12月までにスペイン全国の114万軒の建物について、調査を行った結果、 そのほとんどが、E、F、またはGと言う、専門家等が「落第」と見なす評価しか 得られなかった。
ヨーロッパでは、外国へのエネルギー依存度が高いため、これを少しでも減らすため、 そして環境保護の目的で、エネルギーの無駄遣いを少しでも減らすための政策が 進められているが、スペインでも、エネルギーの消費量とそれによる副産物の放出量の 両面による規定を設定し、全ての建造物がこれを満たせるよう政府による 指導が始められている。
これらの政策が始まる以前に作られた建築物の中に、近年、より厳しくなった規制を 満たしていないものが多い事には、まだ説明がつくが、新規制が施行されたあとに 作られた物件についても、その40%以上が落第点、そして合格した中の33%が、 評価Dと、最低ラインでのクリアと言う状況が現実となっている。
スペインでは、2013年より、不動産物件を売買、または賃貸する場合に限り、 このエネルギー効率を証明する書類を提示する事が義務付けられており、 その証明書には効率を上げるためにどのような改装工事、設備投資が必要かなどを 記した書類も伴わなければならない。

平均月収 スペインはEUの中で14番目

スペイン政府統計局、ユーロスタットなどが提供する資料に基づいた、 総合人材サービス企業、アデコ・グループまとめによると、EU諸国の中で スペインにおける平均月収順位づけはちょうど中程で、上に13か国、下に14か国と なっている。
最も月収が多いのはデンマークで平均3706ユーロ、これにルクセンブルグ(2980ユーロ)、 フィンランド(2735ユーロ)、オランダ(2703ユーロ)、ベルギー(2619ユーロ)、 スウェーデン(2617ユーロ)、ドイツ(2609ユーロ)、アイルランド(2607ユーロ)、 英国(2596ユーロ)、フランス(2417ユーロ)、オーストリア(2304ユーロ)、 イタリア(2022ユーロ)、キプロス(1833ユーロ)、そしてスペイン(1634ユーロ)が 続く。
最も月収が少ないのはブルガリアの376ユーロ、ルーマニアの467ユーロなどと なっており、最上位と最下位とでは、月収に10倍近くの差が見られる。
尚、これら大きな差異があるEU諸国の平均値をとると、2062ユーロとなる。
 スペイン国内の地方別にみると、2014年度の統計で最も月収が多かったのは バスクで1969ユーロ。 これにマドリッドの1927ユーロ、ナバーラの1752ユーロ、 カタルーニャの1715ユーロが続いた。
また、最も少なかったのはカナリアスとエクストレマドゥーラで1400を下回った。


2015年5月19日(火)

王立タペストリー工場、従業員がスト

1720年にフェリペ5世によって設立され、現在も手作りでタペストリーなどを製作している王立タペストリー工場の従業員が本日より無期限ストライキを開始した。
労働組合によると、同工場は国、マドリッド州及び市の助成金を受けているが、4年ほど前から断続的に給与の支払いの遅延が起きており、現在は3月以降支払われていないという。
また、資金難により製作のための材料が確保できず、注文の納入が遅れたり、税金の滞納も起きている。
労組ではこれについて、公的機関及び財団の経営姿勢に問題があると訴えている。
尚、政府はこれについて、助成金は通常通り支払われていると回答した。

チャビ・エルナンデス選手、移籍を発表か

スポーツ紙エル・ムンド・デポルティーボによると、先日今季リーグ優勝を決めたFCバルセロナのチャビ・エルナンデス選手が 今週木曜日にもカタールへの移籍を発表するという。
同選手は、バルサに16年在籍し、主将として長年チームを引っ張ってきた。
また昨年引退したスペイン選抜では、2度のユーロカップやワールドカップ初優勝に貢献した。
尚、カタールではやはりスペイン代表であったラウル選手が在籍したチームに移籍する模様。

フラメンコ歌手、ギタリストのマヌエル・モリーナさん死

フラメンコ歌手でギタリストのマヌエル・モリーナさんが本日、癌のためセビージャで死去した。
享年67歳。
葬儀は居住していたセビージャで執り行われる。
モリーナさんはセウタ出身で、やはりギタリストであった父親に師事、5歳からギターを学んだ。
70年代初頭には当時結婚していたドローレスさんとコンビを組んでロレとマヌエルを結成した。
またフラメンコ音楽の刷新に大きく貢献した人物としても知られる。


2015年5月18日(月)

地方選、与党が主要都市で過半数割れの可能性

地方選・自治州選挙を来週に控えた昨日、主要全国紙が世論調査の結果を発表した。
これらの結果をまとめると、与党民衆党(PP)がこれまで統治してきた主要都市で過半数に達せず、政権を握るには野党との連立が必要となる州や都市が増加する模様。
特にこの24年間絶対過半数を維持してきた首都マドリッドの市長選でも、連立政権を余儀なくされる見通し。
また、党ナンバー2のマリア・ドローレス・デ・コスペダル氏が知事を勤めるラ・マンチャ州でも過半数に届かないと見られる。
さらにPPを取り巻く様々な汚職事件の舞台となったバレンシア州では、左派系野党が合意に達すれば、PPから政権を奪う可能性も出てきている。

ソル広場にショッピングセンター建設か

マドリッドの中心に位置し、主要観光地のひとつでもあるソル広場に、あらたにショッピングセンターを建設する構想が持ち上がっている。
この施設は同広場の9番地に位置し、現在は住宅となっている。
またこの建物の裏手には1879年にパブロ・イグレシアスが社労党(PSOE)を創立した場所として知られるバル「カサ・ラブラ」がある。
付近の住民や小売業の商店主らは、地域に大型店が建設されることに不満を漏らしており、ただでさえ減少しつつある個人経営の商店がさらに無くなることに危機感を抱いている。
また、都市計画の専門家も、この建物は歴史的建築物であることから、商業施設へのリフォームによって外観が損なわれることを危惧している。

バルサ優勝で広場にファン5000人

昨日夜、サッカースペインリーグのFCバルセロナの今季優勝が決定した。
これを受けて、バルセロナ中心地にあるカナレハスの噴水に、約5000人のファンが集合して優勝を祝った。
噴水付近には試合開始直後から徐々にファンや物見遊山の観光客らが集まり始めていたが、終了直前から人が増え、中には花火や爆竹を鳴らして祝う人もいた。
広場では特に大きな混乱はなかったものの、深夜になって喧嘩や器物破損などで計3人が逮捕されたという。


2015年5月15日(金)はサン・イシドロの祝日にあたるためニュースは月曜日までお休みさせて戴きます。


2015年5月14日(木)

全国の空港でWIFI接続が無制限、無料に

スペイン国内の主な空港では現在、WIFI接続が30分の時間制限で 無料となっており、それ以上利用する場合には有料サービスとなる。
が、今年10月より、時間制限無しの無料サービスが開始される事となった。
また、データー転送速度もこれまでの4倍になるとの事。
従来の有料サービスも持続され、無料サービスより更に充実した機能を 提供する模様。

アンダルシア州議会、PSOEによる統治を3回連続で否認

5月24日に予定されている全国地方選に先立ち、去る3月22日にアンダルシアの 選挙が行われ、PSOEの勝利に終わったが、その後、同党所属のスサナ・ディアス氏に よる政権樹立が、3度連続で否認された。
今回も投票結果は47票の賛成票に対し、62票の反対票と、PSOE議員による票と その他全ての党員による票とに分かれ、スサナ・ディアス氏が期待する棄権票は無かった。
ディアス氏は、賛成票やそれによる連立政権は求めておらず、何票かの棄権票を 得ることによって過半数を獲得し、自党単独での政権確立を目指しているが、3度連続で 失敗に終わった。
最初の投票は5月5日に行われたが、この日から2か月以内に政権樹立が叶わない場合は アンダルシア州の選挙は、やり直しとなる。

サッカー選手によるスト、中止か

放映権分配を中央集権化すると言う新法令に対し、リーグ戦残り2節となった今から ストライキの開始を宣言したスペイン・サッカー選手協会であったが、これに対し、 スペイン・プロサッカーリーグ連盟が、違法であるとの訴えを起こし、本日、スペイン国家 裁判所の見解が発表された。
それによると、詳細にわたる検証は行われていないが、同ストライキはサッカー選手の 労働条件に関係する問題に触れるものでは無く、国が定める法律に対する抗議と見られ、 その結果、政治的ストライキと見なすことが可能となるため、同ストライキは違法との事。


2015年5月13日(水)

最低賃金、欧州内で最下位グループに

経済危機が続く中、スペインにおける最低賃金は2012年、2014年に 凍結、2013年に0.6%の引き上げ、そして2015年度分も僅か0.5%の増額と なっており、その月額は648.6ユーロと、ヨーロッパ諸国の中でも最も 低い国の一つとなっている。
これに対し、最大野党PSOEは、政権を取った暁には毎年5%づつ引き上げ、 10年間で平均月収の60%まで、現行の648ユーロから900ユーロまで 引き上げる事を公約に含めている。
 スペイン政府が定める最低賃金は現状ではヨーロッパの中でもギリシア、 ポルトガル、クロアチアに次いで低いものとなっており、ルクセンブルグの 1921ユーロ、ベルギーの1502ユーロ、オランダの1495ユーロ、フランスの 1445ユーロ、英国の1301ユーロなどとは比較にならない程の低額となっている。
特に若者に対する雇用は月収600ユーロ以下のオファーがほとんどとなっており、 かつて、貧困生活者の代名詞として使われたミルエウリスタ(月収1000ユーロの人)に なるのが今では至難の業となっている。

モンセラ・カバジェ、裁判へ出頭せず

世界的なソプラノ歌手として知られるモンセラ・カバジェ氏が2010年に 50万ユーロの脱税を行った事について、昨日の午前10時、口頭による 確認が予定されていたが、氏は時間になっても現れなかった。
彼女の欠席について、弁護人も何ら連絡を受けていなかったとの事。
弁護人は、依頼人の欠席の理由が理解出来ないだけでなく、会話も信頼関係も 薄くなっているとして、依頼人の弁護を辞める旨、裁判官に伝え、裁判官が これを認めた。
カバジェ氏は、体調が悪く、これまでにも所定の日時に出頭しなかった前例がある とのこと。


2015年5月12日(火)

政府、ネパール残留スペイン人の安否を改めて確認

本日再びネパールを襲った大地震を受けてスペイン政府は、現地で救援活動などにあたっているスペイン人125人の無事を確認したと発表した。
公務でブルガリアを訪問中のホセ・マヌエル・ガルシア・マルガジョ外務大臣は、記者団の質問に対し全員の無事を確認したと述べた。
また、必要とあればさらに人員を投入する考えであると述べた。
一方、現地で活動をしているNGO団体の職員は電話取材で、地面が激しく動き、街灯は振り子のように揺れていた、その中で人々は逃げ惑っていた、と直後の状況を生々しく語った。

各地の最高気温、明日がピーク

本日もイベリア半島中央部や南部を中心に気温が上がっているが、 気象局によると上昇は明日がピークで、金曜日には平年並みの気温となる見込み。
明日の最高気温は半島中央部では32〜35度、マドリッドでは38度に達する見込み。
またアンダルシアのセビージャやコルドバでは40度を超える模様。
ただし、今回の暑さは熱波の定義(最高・最低気温とも平年以上)に当てはまらないため、熱波とは呼ばれないという。

PPの選挙広告掲示のタクシーに落書き

マドリッドタクシー組合によると、民衆党PPの選挙宣伝用の広告を車体に掲げたタクシー数台が、駐車中に落書きをされたり傷つけられたりしたという。
被害を受けた車両の数や損害の程度は明らかにされていないが、それ以外にも、外から写真を撮られ、笑いものにされたり、広告を理由に乗車を拒否する利用者もいるという。
また、ネット上でもこの広告に反発する意見が多いことから、15日間で1台につき50ユーロの「臨時収入」を後悔している運転手も多い模様。


2015年5月11日(月)

各地で夏日続く

先週末より各地で初夏並みの高気温が続いているが、気象局によるとこの暑さは水曜まで続くという。
本日はカナリアス諸島のグラン・カナリアで高気温による注意報が出されており、最高気温は34度程度となる模様。
またアンダルシアのコルドバで36度、アルメリア、グラナダ、ハエン、セビージャ、シウダ・レアルとバダホスで35度、トレドで34度、カセレスとサラゴサでは33度に達する見込み。
ただしカンタブリアの海沿いとアンダルシアの沿岸部では気温は低くなると予測されている。

マドリッドタクシー組合、車体の選挙広告を批判

マドリッドのタクシー組合代表であるフリオ・サンス氏は、一部のタクシーが車体に特定の政党の広告を掲げていることに苦言を呈した。
タクシーは公共交通機関であり中立を保つべきであると述べた。
そして、違う政党を支持する利用客にとってこれらの広告は不快感をもたらし兼ねず、業界のイメージを損なう恐れがあるとした。
また選挙広告のうち900台が与党民衆党であることに触れ、最もタクシー業界、自営業者に損益をもたらした政党を宣伝しているのは皮肉であると述べた。
さらに、2012年にいったんタクシーの広告を禁止した政党が、それを再度許可して自分たちの選挙活動に利用するというのは偽善以外の何物でもないと批判した。

週末の交通事故死者4人

総合交通局(DGT)によると、先週金曜午後3時から昨日午後8時までの間に交通事故で亡くなった人は4人だった。
このうち1名がバイク、もう1名は自転車に乗っていた。
また、他に7名の重軽傷者がでている。
一方、全国的に好天に恵まれ、郊外の行楽地に出かける人も多かったため、昨日午後8時過ぎにはマドリッド、バルセロナ、バレンシアとセビージャ付近の道路で一時的に渋滞が起きたが、大きな混乱はなかった。


2015年5月8日(金)

24−M 選挙戦開始

5月24日に行われる全国地方選に向けての戦いが今朝0時より開始され、 0時ジャストから各党は一斉に選挙用ポスターを貼り始めた。
セウタ、メリージャを含む計15の自治州選挙と全国の市長選が繰り広げられるが 従来の主政党であるPPとPSOEによる現勢力維持をかけた戦いだけでなく、 2006年にカタルーニャで設立されたCiudadanos党や、設立後まだ間もない 新党Podemos党などの進出による政界の大きな変化が予測され、 今回の選挙では、高い投票率と各党の勢力バランスの大きな変化が予想されている。

INEMによる雇用は僅か2%

2014年は、経済危機が始まって以来、最も多くの雇用が成立した年となったが、 INEM(日本のハローワークにあたる機関)の仲介によって生まれた雇用は 全体の僅か2%にとどまった。
2014年度に結ばれた雇用契約数は期間限定の雇用も含めて計1400万件に のぼるが、その中でINEMが関与したものは僅か281000件。
INEMの運営に政府は年間、その人件費だけで2億4300万ユーロを 費やしており、2008年にはそのスタッフ数を12%も増やしているため、 そのシステム改革を求める声が高まりつつある。


2015年5月7日(木)

PSOE, PPに1.3ポイント差に迫る

政府機関である社会学研究所調べによると、5月24日に予定されている 地方選が今、行われた場合の支持率予測は首位がPPの25.6%で、これに続くのが PSOEの24.3%と、両者間の差が僅か1.3%にまで狭まっているとのこと。
また、そのあとを追う第3勢力がPODEMOSの16.5%で、これをCIUDADANOSの 13.8%が追っている。
前回、1月に行われた調査では、新党PODEMOSがPSOEを上回り、いきなり第2の勢力へと のし上がったが、選挙を間近にした今、その躍進にブレーキがかかった感がある。
今回の調査の多くは4月の前半に行われているため、PPの元副首相ロドリゴ・ラトの逮捕や PODEMOSのナンバースリーであったフアン・カルロス・モネデロの脱党などは反映されて いないと考えられる。

カナリアスへ向かう簡易ボートを探知、44名を保護

昨日、フエルテベントゥラ島沖150キロの海域でカナリアス諸島へ向かう 簡易ボートを発見、海上救助隊がこれを保護した。
ボートはモロッコのタンタンを出発したあと、まだ数時間しか経っていなかったところを 発見された模様。
乗っていたのは男性42名、女性2名の計44名で、全員、保護され フエルテベントゥラ島のプエルト・デル・ロサリオへ誘導された。
出発後、早期に発見されたこともあり、全員、健康状態は良好とのこと。


2015年5月5日(火)

4月の失業者数、2.67%減少

雇用・社会保険省の発表によると、4月の失業者数は3月と比較して2.67%減少した。
これは、4月の数値としては統計始まって以来最も高い減少率である。
しかしながら、新規雇用の90%以上が期間限定の短期雇用で、パートタイムとなっており、これは今年のセマナ・サンタが4月であったためとみられる。
これらの数値を業種別でみると、全ての分野で下がっているが、バカンスシーズンを控えて、サービス業での失業者の減少が際立っており、これに農業、工業と建設業が続く。
男女別ではどちらも下がったが、男性のマイナス3.67%に対して、女性はマイナス1.79%だった。
自治州別では、バレアレスが最も下がっておりマイナス11.1%、2位がカスティージャ・イ・レオンでマイナス5.21%、以下リオハ、マドリッド、カタルーニャの順となっている。

郵便局員のスト、参加率は85%?

大手労働組合によると、昨日より始まった郵便局員のストライキは約5万人の従業員の85%が参加しているという。
今回のストは、政府の削減政策への抗議や賃金引上げ要求が主な理由で、3日間の予定であるが、局側が話し合いに応じない場合は今月14日、21日などにも行なわれる予定。
現在の所特に混乱は起きていないが、郵便物を載せた車両の出入りを労働組合員が阻止するなどの動きが一部であったという。
一方、郵便局側は、削減政策は郵便サービスの利用減など、現在の状況に応じた必要な策であると主張している。
また、ストの参加率については25%程度としている。

ジャーナリスト、ヘスス・エルミダ氏死去

1960年代から活躍し、スペインで最も有名なアナウンサーの1人であったヘスス・エルミダさんが昨日、脳梗塞のため死去した。
享年77歳。
エルミダさんはウエルバ出身で、60〜70年代にかけて国営放送のニューヨーク特派員を務めた。
その際に人類が初めて月に到着した模様を実況中継して一躍有名になった。
その後は同局や民放で活躍、2014年にはフアン・カルロス1世に対し、国王として最後のインタビューを行なっている。


2015年5月4日(月)

4月の消費者景況感、1.4ポイント上昇

社会学研究所(CIS)の調査によると、4月の消費者景況感は101.8ポイント(200点が最大値)で、前の月より1.4ポイント上昇した。
CISはこの理由について、現況感の上昇を挙げており、前月比3.9ポイント上がっている。
特に家計や雇用に対する現況感の上昇が際立っている。
一方、将来に対する期待感については1.1ポイント下がっている。

アギーレ候補、「自分とガジャルドン氏以外は皆特別報酬を受け取った」

衆党(PP)マドリッド代表で、同市の市長選に立候補しているエスペランサ・アギーレ氏は、先週民放の報道番組に出演した。
この中でアギーレ氏は、同党の特別報酬の不正配布についてコメントした。
それによると、その話をするのであれば、党中央部のメンバーをよぶべきであると述べ、自分と元マドリッド市長・州知事で、法務大臣も勤めたアルベルト・ルイス・ガジャルドン氏以外の全ての党役員がこれを受け取ったと断言したという。
また、当時、党の会計担当で起訴されているルイス・バルセナス氏やロドリゴ・ラト元経済大臣の事件についても自分は全く関わりがないと述べた。
一方、アギーレ氏の後任となったイグナシオ・ゴンサレス州知事に対する疑惑については触れず、非常に美徳の多い人物であると評するに留まった。

クアトロ・トーレス・ビジネス・エリアに5つ目の高層ビル

マドリッドのアナ・ボテージャ市長は、マドリッド市北部に位置する高層ビル群、クアトロ・トーレス・ビジネス・エリアに新たなビルが建設されると発表した。
このプロジェクトは大手ゼネコンのビジャル・ミルが落札、高層ビルはすでに建設されている4棟とほぼ同じ高さで、プライベートの医療機関の経営による病院が入る。
またそのビルに隣接して横長の建物も建設され、こちらはショッピングセンターなどのレジャー施設となる。
これらの敷地は、以前国際会議場が建設される予定だったが経済危機などにより頓挫していた。
新しい施設は、レジャーと医療サービスを併設し、スペインの医療を受けにやってくる外国人の富裕層をターゲットにしていると見られる。


2015年4月29日(水)

マドリッド市のホームレス1905名

マドリッド・コンプルテンセ大学、国立通信教育大学、 マドリッド・ポンテイフィシア・コミ―ジャス大学の教授等と 835名のボランティアによって行われた最新の調査結果によると、 2014年末現在、マドリッド市に住むホームレスの数は1905名で、 その内の764名が夜は公園や路上など、屋外で過ごしており、 1141名が行政やNGO団体などが提供する施設で過ごしているとの事。
こう言った路上生活をしている人々の中で最も多いのが初等教育のみを受けた 45歳前後の男性(大卒は全体の14%)。
大半は外国籍の移民で、就職が無い事をその原因であると主張。
また、彼らの76%が男性で、12%が女性、残り12%が未確認。

マジョルカ沖でフェリー炎上、156名が緊急避難

昨日午後、マジョルカ島沖、約17マイルの海域で炎上するトランスメディテラネア・アクシオナ社が 運行するフェリー、ソレントより乗務員を含むおよそ160名が救助された。
同フェリーはお昼前にパルマ・デ・マジョルカを出港しバレンシアへ向かっていたが 船内ガレージより発火。
発火当初、船内の消火設備により対応可能と判断した船長は、SOS信号を発信しつつも 船からの全面的避難の必要性は無いと判断したが、フェリー内に積まれていた車の 燃料などに引火し自力での消化が不可能となり、発火後およそ1時間を経過してから 総員退船の指示が出され救助ボートへの避難が開始された。
 連絡を受けた海上緊急救助船サルバマル・アクルクス号と、近くを航行中であった フェリー会社、バレアリア社のフェリー、Visemar I と Publia 等、2隻の協力を受け 救助活動が進められ全員を救出。
煙により中毒症状を起こしていた乗組員3名と精神不安定な状態にあった乗客1名は ヘリコプターによりマジョルカ島の病院へ運ばれた。
炎上したフェリー、ソレントには、スペイン人の他、ドイツ人、ルーマニア人、ブルガリア人、 コロンビア人、エクアドル人、アルゼンチン人、アルバニア人、オーストラリア人、中国人、 セネガル人、アルジェリア人など、多国籍の乗客があった。


2015年4月28日(火)

スペイン人の旅行件数、2.8%減

観光調査研究所によると、昨年のスペイン人の旅行は前年比2.8%減少した。
特に国内旅行は3.4%減少しているが、その一方で海外旅行は4.8%増加している。
ただし旅行の件数としては海外旅行は全体の7.8%に留まっている。
国内で最も多くスペイン人が訪れた自治州はアンダルシアで、全体の154%、これに続くのがカタルーニャで同13.6%だった。
一方、旅行者の居住地としては、最も多かったのがマドリッド、カタルーニャ、アンダルシアで、それぞれ全体の19.5%、16.8%、13.6%を占めている。
旅行の目的の内訳では、そのほとんどがレジャー・観光で、全体の54.2%、これに次ぐのが実家などへの帰省で34.2%だった。

サグラダ・ファミリアでジャーマン・ウィングス犠牲者追悼式

約1ヶ月前に起きたジャーマン・ウィングス墜落事件の犠牲者の追悼式が昨日、バルセロナのサグラダ・ファミリア教会で行なわれた。
式典にはフェリペ6世国王夫妻、マリアノ・ラホイ首相、アルトゥール・マス州知事やバルセロナ市長シャビエル・トリアス氏らが出席した。
またマルガジョ外務大臣ら一部閣僚、ルフトハンザやジャーマン・ウィングス社長らも列席した。
式典は当初カトリックのミサとして執り行われる予定であったが、遺族らからの抗議により、プロテスタント、ユダヤ教、イスラム教の司祭なども参加して、追悼の言葉を述べる形式に変更された。
さらに交換留学を終えてドイツへ帰国の際に犠牲となったドイツ人生徒たちの滞在先であったバルセロナの学校からも150人の生徒が参加して犠牲者の冥福を祈った。
墜落したフライトはバルセロナ発デュッセルドルフ行きで、犠牲者150人のうち50人がスペイン国籍の保有者であった。

2大労組、メーデーで80の集会予定

スペイン2大労働組合であるUGTとCCOOは、本日合同記者会見を行ない、今週末のメーデーで、全国で80の集会やデモを行なうと発表した。
今年のテーマは、「これでは経済危機から脱出できない」で、 政府の極端な削減政策を糾弾し、給料アップや社会保障の向上などを強く求めていくとしている。
UGTのカンディド・メンデス代表は、スペインのように雇用や社会保障が破壊された国は例がなく、これらを改善していかなければ労働者に未来はないと主張した。


2015年4月27日(月)

外国人観光客の消費額、7%増加

産業・エネルギー・観光省の調べによると、今年の第1四半期にスペインを訪れた外国人観光客が宿泊、レジャーなどに費やした金額は、前年同期比7%増加した。
また1日あたりの平均消費額は3.1%、1人あたりの平均額も1.6%それぞれ増加した。
これらのデータを観光客の国籍別でみると、最も金額が高かったのは英国で、全体の17.5%を占め、昨年の同時期と比較しても14.8%増加している。 これに続くのがドイツで全体の15.7%、前年同月比も15.7%増となっている。
これに北欧諸国、フランス、イタリアが続く。
一方、観光客の訪問地別ではカナリアスが1位で、これにカタルーニャ、アンダルシアとマドリッドが続く。

神を信じる若者は14%

英国のケンブリッジ大学出版の調査によると、スペインの16〜24歳の若者でカトリック信者であると回答したのはわずか14%であった。
また31%が神は信じないが何か特別なエネルギーのようなものの存在を肯定、一方で29%が何も存在しないとした。
また16%が神の存在は否定しないが、教会など宗教界が示すようなものではないと回答している。
自治州別でみるとアストゥリアス、カンタブリアとガリシアの若者が最も無神論者が多く、逆に信者であることを表明する者が最も多かったのはナバラ、ラ・マンチャとムルシアだった。

ネパール地震、116人のスペイン人と連絡とれず

スペイン外務省によると25日にネパールで起きた大地震で、発生時に在住者、観光客などを含めて456人のスペイン人が現地にいたという。
このうち340人とは連絡がとれたが、残る116人の消息を確認中という。
今朝、ラジオ番組に出演したガルシア・マルガジョ外務大臣は、安否不明者はあくまで確認中ということで、必ずしも地震や雪崩に巻き込まれたとはいえない、中には自力で現地から脱出した人もいるであろうと述べた。
また、現在の所スペイン国籍の死者は確認されていないが、凍傷により病院に運ばれた人が1名いるという。
また、同大臣は政府が航空機を送り、安否が確認された人々を順次帰国させるほか、EU諸国と共同で現地に救助隊などを派遣する準備ができていると述べた。


2015年4月24日(金)

ネルハの洞窟、夏の入場者数を16%減に制限

コスタ・デル・ソルの観光で最も人気のある入場モニュメントの一つ、 ネルハの洞窟は年間、多い時で50万人の訪問者を受け入れているが、 今年の夏からその受け入れを16%減に制限する予定となっている。
これにより、7月、8月の入場はこれまで1時間あたり300人まで 可能あったものが、最大で250名となる。
また、その他の季節については1時間あたり100名に制限される。
これは、ネルハの洞窟を世界遺産として登録するための準備段階に おける最初のステップで、今後、様々な角度から世界遺産登録に 向けてその維持、運営システムに変化が生じる事が予想される。
尚、今年、2015年にスペインからユネスコの新規世界遺産候補と して申請されるのは、アンダルシアのアンテケラにある巨石墳墓遺跡群のみ。

ビセンテ・カルデロン・スタジアム取り壊しを含む都市開発計画、暗礁に

マドリッドの高等裁判所はマドリッド市とサッカーチーム、アトレティコ・デ・マドリッドに よって企画、提出された都市開発計画を無効とする判断を下した。
この計画は、ビセンテ・カルデロン・サッカースタジアムとその傍にある ビール会社Mahouの工場を取り壊し、そこに36階建ての双子ビル他、マンション群と 緑地帯を作り、マドリッド・リオ公園と一体化させ、同時に、アトレティコ・デ・マドリッドの ホームスタジアムをマドリッドの郊外にあるラ・ペイネタへ移すと言うもの。
同計画はすでに2012年1月にマドリッド高等裁判所によって停止命令が 出されていたが、その停止令を最高裁が無効とし、ゼロからの再審要請が出された。
が、この度、再度、マドリッド高等裁判所によってこの都市開発計画が却下された。
様々な理由がある中でも、このエリアにおける建築基準により最大で4階建ての 建築しか許可されていないと言う点がネックとなっている模様。
4階建て建築を上限とする条例は2007年、エスペランサ・アギーレ州知事時代に 可決されたもので、その後、2012年に州知事職をイグナシオ・ゴンサレス氏が 引き継いだ際、この制限を取り去ろうと試みているが、都市開発基準について 不鮮明なグレーゾーン的表現を追加しただけで、明確な改革はなされていない。
そのため、ビセンテ・カルデロン・スタジアム取り壊しを含む都市開発計画は 未だ、その行方が見えない状態が続いている。


2015年4月23日(木)

ロルカ、告白の後、処刑

ラジオ放送局、ラ・カデナ・セールが入手した情報によると、 グラナダの詩人として知られるフェデリコ・ガルシア・ロルカ氏は 告白を行ったあと、処刑されたと記されている。
この情報は、ロルカ没後、29年経った1965年7月9日付けで フランコ派の警察官によって書かれた記録によるもので、 これによると、詩人は「社会主義者、アルハンブラ秘密結社の一員、 ホモセクシャル、非常識者」とされている。
 ロルカ逮捕時についての描写も見られ、それによると、 ロルカは自宅に入った2度の捜査のあと、警察の目を逃れて 友人であるロサレス兄弟の家に身を潜めていたところへ 多数の警官隊が周囲を包囲し、突入、逮捕に及んだとされている。
ロルカは告白を行ったあと、処刑されたと記録されているが、 告白の内容については、何も記述されていないとの事。
また、処刑のあと、ロルカの遺体は、フエンテ・グランデの傍、 およそ2キロ離れた所で、非常に判りづらい場所に埋められたと 記されている。


2015年4月22日(水)

EU内地方別失業率、ワースト5はスペイン

スペインにおける失業率は2014年には26%から24.4%まで下がり、 僅かながらも改善が見られたが、依然、EU平均(10.1%)やユーロ圏平均(11.3%)とは 比較にならないほど高い数値となっている。
また、欧州統計局の発表によると2013年同様、2014年度もEU諸国の地方別比較で 最も失業率が高い地域リスト、ワースト5には、全てスペイン国内の地方がその名を連ねる事と なった。
失業率が最も高いのがアンダルシアで34.8%。
これにカナリアスの32.4%、セウタの31.9%、エクストレマドゥーラの29.8%、 カスティージャ・ラ・マンチャの29%が続いた。
また、6位から10位までについても、ギリシアの4地方に混じってスペインのメリージャが 8位に入っており、ワースト10の内、6地方をスペインが占める結果となった。

ダリの子孫?

画家、サルバドール・ダリの娘であると主張するピラール・アベル氏がスペイン財務・総務省と ガラ・ダリ財団を相手取り提訴したが、マドリッドの法廷は、訴訟を起こすのに必要な 書類が揃っているとしてこれを受理した。
ピラール氏の弁護士によると、親子関係の有無についての最終的な判断は ダリの顔を象った石膏に残っていた彼の髪の毛や皮膚などを使ったDNA鑑定を 行なう必要があるが、それが不可能な場合は鑑定に画家の遺体を使用する可能性も あるとの事。
原告側より提出された書類によると、ピラール氏は1956年、ジロナのフィゲレスで サルバドール・ダリと関係を持った女性の子として生まれており、母親はフィゲレスで 休暇を過ごしていた某ファミリーの使用人として働いていた。
また、母親はピラールに対し、「あなたの父親はカタラン人の画家だった」と何度か 話していたとのこと。
この提訴に対し、被告側は20日以内に何らかの返答をせねばならず、同意が得られない 場合は裁判が行われる事となる。
もしも親子関係が立証された場合、ピラール氏にはダリの名字を名乗る権利やダリが残した 数々の作品についての著作権が認められる事となるが、これらについてはまた別の訴訟を 通じて手続きを進める事となる。


2015年4月21日(火)

ラト元大臣、全ての容疑を否認

マネーロンダリングなどの疑いで一時逮捕され、自宅や事務所が家宅捜索されたロドリゴ・ラト元経済大臣が昨日、マスコミの取材に応じた。
その中でラト氏は、すべての容疑を否認、すべては財務省に申告されていると述べた。
しかしながらエル・ムンド紙の報道によると、同氏はいくつかの広告会社で役職を務め、2009〜2013年の間に少なくとも2800万ユーロの利益を得ているが、これらは未申告であるという。
一方、事件の担当判事により、あらゆる資産凍結が命じられたことや、いくつかの資産の名義人である家族にも捜査の手が及ぶ可能性については発言を控えた。

ラト事件の政府対応、PP内部から批判

ラト事件に対する政府の対応について、与党民衆党(PP)内部から批判の声が上がっている。
特に5月の地方選挙を控えて、各自治体でPPからの出馬が決定している候補者らは、選挙戦への影響を心配している。
ラト氏はアスナル政権時代の大臣であり、すでに離党届も出されている。
また、政府は今回の疑惑は同氏の個人的資産に関するもので、党とは無関係であることを協調している。
しかしながら、長年党の上層部にいたラト氏が逮捕されたことで、以前からあまり芳しくなかった世論調査の結果が、さらに悪化するのではと危惧する候補者も多い。
特に、マドリッド市長候補で、マリアノ・ラホイ氏との不仲説が噂されるエスペランサ・アギーレ氏は、中央政府への批判を露にしている。

セビージャの春祭り開幕

スペインで最も有名なお祭りのひとつであるセビージャの春祭りが昨日未明開幕した。
午前零時には会場のシンボルである門の電飾の点灯式が行なわれた。 今回の門はセビージャ美術館の建物とヌエバ広場にある電話局の塔をイメージしてデザイン、23万7千個の電球が使用されている。
会場には1050軒のカセタと呼ばれる小屋が立ち並び、魚のフライやシェリー酒が振舞われ、民族衣装に身を纏った老若男女がセビジャーナスを踊るが、多くは私設のカセタで公営以外は一般人が立ち入ることは基本的にできない。 春祭りの開催は日曜日まで。


2015年4月20日(月)

ラホイ首相、「ラト事件は党に影響」

先週、マネーロンダリングなどの疑いで逮捕され、その後釈放されたロドリゴ・ラト元経済大臣の事件について、マリアノ・ラホイ首相がコメントした。
先週末ムルシアを訪れた首相は記者団の質問に対し、「ラト元大臣は、民衆党(PP)にとって非常に重要な人物であった」と述べ、 そのため今後同党に与える影響は少なくないと認めた。 しかしながら、ラト氏の容疑はどれも個人的なものであり、党の運営などとは全く無関係であると協調、また有罪が確定とならない限りは、司法の働きを静観することが重要であると述べた。
ラト氏はホセ・マリア・アスナル政権時代に経済・副大臣を務めたほか、国際通貨基金(IMF)の頭取も努めた。

カトリック司祭ら、元マドリッド枢機卿の豪邸前でデモ

引退後にマドリッド中心部にある豪邸に居住地を構え、教会内外から批判されているアントニオ・マリア・ロウコ・バレラ氏の住宅前で信者を中心に数十人が集まって退去を求めるデモをおこなった。
この集会を呼びかけた司祭は、フランシスコ教皇でさえ、質素な生活を送っているのに、引退した枢機卿がこのような豪邸に住むのはおかしいと述べた。
また、集まった人の中には、自分は敬虔なクリスチャンであり、このような行為は許しがたい、このお金をカトリックの慈善団体などに全て寄付すべきだと訴える人もいた。
この邸宅はマドリッド中心地、アルムデナ大聖堂の近くにあり、面積は370平米、6つの寝室と4つのバスルームを擁し、巨大なテラスからはマドリッドの風景が一望できる また、バレラ氏が住む前にこの邸宅は巨額の費用をかけてリフォームされており、こちらも批判の対象となっている。

3月の平均家賃、0.5%下落

国家統計局(INE)によると、3月の住宅家賃の平均額は前年同月比0.5%下がった。
これで24ヶ月連続の下落となるが、下落率はやや緩やかになっている。
3月の数値を地域別でみると、カタルーニャ、バレアレスとメリージャ以外の全ての州で下がっている。
最も下落したのはムルシアでマイナス2%、これにリオハ、ナバラ、マドリッドとバレンシアが続く。
一方、カナリアス、アストゥリアス、カンタブリアとガリシアでは低い下落率となっている。


2015年4月17日(金)

4世帯に一つが一人暮らし

国家統計局調べによると、スペインにおける一人暮らしの世帯数は 増加する一方で2014年度も2013年に比べ、0.6%の増加を示し 4.412.000世帯から4.535.100世帯となった。
比率にすると2013年度で総世帯の24.2%、2014年度で24.8%が 一人暮らし世帯となっている。
また、各世帯の平均構成人数は2013年度が2.53人、2014年度が 2.51人となった。
また、一人暮らし世帯の中で、その40.9%が65歳以上で、その中の 72.2%が女性。

住宅ローン金利に大きな変化

スペインではこれまで住宅ローンを組む際の金利は、ほとんどの場合が 変動制金利であって、固定金利ローンも存在こそしたが、これを選ぶ事は 極稀であった。
ところが、長い経済危機が続き、不動産業界がストップ、ローン契約数も 底をつき始めた今、これまで敬遠され続けてきた固定金利ローンが 目立ち始めた。
クチャバンクでは、昨年の頭に、固定金利3.89%を掲げて業界で 話題を呼んだが同じ銀行がその1年後には同じく固定金利2.5%で 住宅ローンのオファーを行っている。
今後も、長期に渡って予想外の出費を望まない安定型の顧客を対象に この固定金利制住宅ローンが普及すると見られる。


2015年4月16日(木)

オリーブ収穫期の外国人季節労働者、過去最低数に

毎年、オリーブの収穫期になると、多くの外国籍季節労働者が 収入を求めて集まって来るが、今シーズンはその数に劇的とも言える 減少が見られた。
オリーブの大産地であるハエン県では季節労働者用に用意された 簡易宿舎の利用者数が先シーズンは7392名であったのに対し、 今シーズンは僅か2248名と70%のマイナスとなり、2002年に 統計が取られ始めて以来の最低値となった。
従来より、オリーブ他、農作物の収穫期に合わせてモロッコ、マリ、 セネガル、アルジェリア、モーリタニア、ルーマニアなどから沢山の 移民季節労働者が詰めかけていたが、経済危機が長引くに連れ、 失業中の地元スペイン人等が彼らに代わってこの仕事に就くように なったため、移民労働者の居場所が無くなりつつある。

ビゴ ー ア・コルーニャ線高速列車、土曜日より運行開始

大西洋本線高速列車が今週土曜日よりそのサービスを開始する事となり、 今週月曜日よりチケットの販売が開始されている。
これにより、これまで、ビゴ ー ア・コルーニャ間の移動に2時間前後を 要していたのが、80分で可能となる。
停車駅はポンテベドラ、ビジャガルシア・デ・アロウサ、サンティアゴデ・コンポステーラで、 車両は車椅子にも対応。


2015年4月14日(火)

3月の消費者物価指数、マイナス0.7%

国家統計局(INE)の調査によると、先月の消費者物価指数はマイナス0.7%で、2月の数値より0.6%上昇した。
また前年同月比では0.4ポイント上昇している。
上昇の主な理由は、ガソリンの値上がりによる運輸関係の上昇、また季節の変わり目による衣服などの値上がりによる。
また、宿泊や飲食を含むレジャーも上昇している。
一方、野菜や果物を中心とした生鮮食料品やアルコール以外の飲料は下がっている。
自治州別でみると、すべての州で上昇しているが、特にアラゴン、カンタブリアとナバラが顕著である。

ディエス党首、自らをヒラリー・クリントンと比較

アンダルシア州選挙で惨敗後、内部分裂の危機にさらされているUPyD党のロサ・ディエス党首は、今朝国営放送のラジオ番組に出演した。
そのなかで、進退問題について問われると、次の地方選挙までは党内部の問題に触れるつもりはないいと答えるに留まった。
また、同党は瀕死の状態ではなくむしろ活発な状態であると述べた。 しかしながら、昨日米大統領選の民主党予備選に再度立候補する事を表明したヒラリー・クリントン氏を引き合いに出し、党の改革の必要性を強調した。
クリントン氏に共感を感じているのかとの問いには、アメリカでは67歳の女性が8年前にすでに予備選で敗れたにも関わらず、再出馬しても誰も異議を唱えないが、スペインではそうはいかない、と性差別があることを指摘した。
一方で、アンダルシア選後に多くの離党者が発生し、そのうち数名がシウダダノスに支持されていることについて、同党が離反者を促進していると批判した。

DGT、スピード違反の特別取り締まりキャンペーン開始

総合交通局(DGT)は、昨日よりスピード違反の取締りキャンペーンを開始した。
主に地方の都市や村を結ぶ自動車道が対象で、治安警備隊は普段の倍の人員を配置して取り締まりにあたっている。
DGTによると、昨年の交通事故による死亡者の約20%がスピードの出しすぎによるものであった。
特にこれらの道路では高速道路よりもスピード違反による事故が多く発生しているという。
このキャンペーンは日曜日までだが、同局では地方自治体が市街地の道路でもこれを実施するよう要請している。


2015年4月13日(月)

世論調査、4政党が僅差で乱立

全国紙エル・パイスが行った調査によると、今選挙が行われた場合、ポデモス党に投票すると答えた人は22.1%で、引き続き1位だったが、前回より2ポイント落とした。
これに続くのが社労党(PSOE)で21.9%、与党民衆党(PP)は20.8%、新進のシウダダノス党は19.4%と僅差で4党が並んだ。
また、これらの党と大きく離れて5位に左派連合(IU)と内部分裂が止まらないUPyD党が続く。
一方、各党のリーダーについての評価は、先月に引き続きシウダダノスのアルベール・リベラ氏がトップで、唯一合格点に達している。
以下、IUのアルベルト・ガルソン氏、PSOEのペドロ・サンチェス氏、ポデモスのパブロ・イグレシアス氏、PPのマリアノ・ラホイ首相、UPyDのロサ・ディエス氏の順となっている。
さらにこの調査では、77%の人がPPとPSOEの2大政党が崩壊し、他の政党が積極的に政治に関わることを望んでいるという。

マドリッドの観光客、ローコスト傾向に

観光・産業・エネルギー省の調査によると、昨年マドリッドを訪れた観光客は454万人で前年比7.5%増加した。
しかしながら観光客のタイプは変化しており、これまでは5ッ星ホテルに宿泊して高級ブランドなどを購入していた層が減っているという。
最近の傾向はフランス、ポルトガル、ドイツなどヨーロッパの近隣諸国から来る、主に30歳以下の若者で、安い宿泊施設に泊まり格安航空券でやってくる、いわゆるローコスト観光客であるという。
同市の観光局の担当者は、これからもあらゆるタイプのツーリストを呼び込めるようにしていきたいの述べた。

3県で高波による注意報

気象局は本日、地中海沿岸地域の3県に高波注意報を発令した。
それによると、注意報はアリカンテ、ムルシアとアルメリアに出されており、特にアルメリアでは波の高さは最大2〜3メートルに達する見込み。
一方、それ以外の地域でも全般的に強風となる模様で、特にイベリア半島南東部の沿岸部や中央部の山間部で強くなる見込み。
また、気温は全国的にかなり上昇し、天気もよくなる模様。


2015年4月9日(木)

2月の住宅物件売買、15.5%増加

国家統計局発表によると、今年2月の住宅物件売買数は2014年度 同時期と比べて15.5%の増加となり、29714件に達した。
これにより、売買数は6カ月連続で増加した事となる。
内訳をみると、増加したのは中古物件の売買で前年度同時期比較 50.4%増の計21613件となっており、新築物件については 28.6%減の8101件に留まった。
地域別に見ると、人口比で比較した場合、10万人あたりの売買数が 最も多かったのがバレンシア州で105件、これに次いでマドリッドが96件と なった。
また、売買総数を比較した場合、最も多かったのがアンダルシアで6149件、 そしてこのあと、マドリッドの4834件、カタルーニャの4558件、 バレンシアの4132件が続いた。

サンティアゴ・ベルナベウ・スタジアムの増改築案、3度目の却下

マドリッドのサッカーチーム、レアル・マドリッドのホームスタジアムである サンティアゴ・ベルナベウ・スタジアムの増改築案について、その合法性を 問う審議が繰り返されているが、この度、2012年にマドリッド市より出された 認可についてマドリッド高等裁判所から、再度の無効判決が下された。
これでこの2か月弱の間に無効判決を受けるのは実に3度目となる。
同スタジアムの増改築プランについては、幾つかの問題点が指摘されているが、 その中でも注目を浴びているのが、国による援助、特別扱いがあった可能性。


2015年4月8日(水)

対ジーハディズム・オペレーション、カタルーニャで11名を逮捕

今朝、カタルーニャ州警察はカタルーニャで活動していたジーハディスト11名を 逮捕した。
カタルーニャ自治州内務局長、ラモン・エスパダレル氏によるとこれら11名は カタルーニャでのテロを行う事を目的として組織されたものとのこと。
カタルーニャ州警察は、総員360名を動員して、サバデル、テラッサ、サン・キルセ・デル・バレス、 バルス、バルセロナなどにある10数件のマンションを捜査した。
今回の捜査は昨年12月に行われた捜査の延長として行われたものであるが、 当時の捜査ではテラッサ、サバデル、モニストロル・デ・テラッサにそれぞれ住む3名が ブルガリアにおいて逮捕されている。
これら3名はシリアへ移動し、自称イスラム国との合流を果たそうとしていたが、 これらの状況から、カタルーニャ警察では、新メンバーを自称イスラム国へ送り込むための 組織だけでなく、スペイン国内でテロを行うための組織がカタルーニャ内に存在する可能性を 予測してその捜査を続けていた。
ホルヘ・フェルナンデス・ディアス内務大臣によると、これまでにスペイン国内で 逮捕されたジーハディストが最も多いのがカタルーニャで 今回の11名を加えると、2015年になってからすでに40名にのぼるとのこと。
また、同大臣によると、2012年以降、ジーハディズムへの勧誘の80%は インターネット経由で行われているが、スペイン国内に1264軒あるメスキータの 中には非常にラディカルな所もあり、それらが勧誘基地とならないよう、監視を 続けているとのこと。
また、そう言った危険をはらんだラディカルなメスキータの半数はカタルーニャに 密集している。

AVE,アトランティコ線、2017年まで旧式安全システムにて運行

ビゴとア・コルーニャを結ぶ超特急AVEは去る月曜日にその開通式が終了し、 数週間後にはその運行が始まるが、現時点では旧式の安全システムASFAしか 機能しておらず、本来、高速列車の運行に必要なシステムERTMSが取り入れられる のは、2017年行こうと見られる。
ERTMSシステムの場合、列車の速度を常時監視、そしてコントロールすることが 出来るが、ASFAの場合では、速度探知機が設置されたポイントだけでの監視となり、 それ以外の場所での速度コントロールと安全維持は運転手に一任される。
2013年夏にサンティアゴ・デ・コンポステーラ傍で起きた列車事故も、 同様に、ERTMSシステムではなく、ASFAしか機能していなかったために起きたもの。

マドリッド、手術待ち患者77689名

マドリッド自治州における公共医療施設での手術待ち患者数は増える一方で、 2008年から2014年までの6年間に60%の増加を見せ、2014年12月には 77689名と、過去10年間で最悪の数値となった。
同州では、独特のシステムが適用されており、医者から要手術の診断があったあと、 社会保険から最初に受け取る通知はほとんどの場合が、私立病院における手術の 日時指定となる。
多くの患者はこれを断り、公共の病院での手術を要求するが、そうすると、 私立病院での手術を受諾する場合と比べ、約10倍の待ち時間を強要される事となる。
マドリッド自治州は2004年以来、この独自のシステムを適用しており、これが原因で スペイン厚生省では、手術待ち平均期間比較の全国統計から、マドリッド州だけを除外している。
この独自のシステムは、当時のエスペランサ・アギーレ州知事が選挙前に報じた公約に 始まったものであるが、その公約とは、「マドリッド州の住人は誰もが30日以内に手術を 受ける権利が守られるべきである」と言うもの。
 当時、同州知事率いる州政府は、手術待ち期間が最大で30日以下と言う公約を果たすため、 異例とも言える新システムを導入した。
それは、通常、一本化されている選挙待ちリストを3本に分ける事で、一つ目は社会保険から 提示する一つ目のオプションを受諾する人々のみによって構成されるリスト。
つまり、そのほとんどが、私立病院での手術日時を指定される訳であるが、これを承諾する 患者のみが、正式な手術待ちリストに名を連ねることとなり、このグループだけに言及すれば、 平均手術待ち期間は30日間以内となる。
が、これを拒否して、公立病院での手術を要求する患者については、正式な手術待ちリストから外され、サブリストに名を 連ねる事となる。
更に、このグループについては、その後の待ち時間について一切の保障が無い。
第3のリストとは、手術の必要性があると診断された人の中で、手術に先だって必要な 検査を待っている人々によって構成されているリストで、このグループもまた、正式な 手術待ちリストから外されている。
マドリッド自治州以外の地域では医者が「手術の必要あり」と診断した時点で、手術の ウェイティングリストに名を連ねるため、その平均待ち期間は、マドリッドにそれと比べて 長くなるのは当然で、マドリッド自治州が自慢する「全てのマドリッド住民は30日以内に 手術を受ける事が出来る」と言う宣伝文句の裏には、様々なトリックが見られる。


2015年4月7日(火)

3月の消費者景況感、1.4ポイント上昇

社会学研究所(CIS)によると、3月の消費者景況感は1.4ポイント上昇し100.4ポイントとなった。
数値が100を超えるのは統計開始以来初めて。
CISによると上昇の主な理由は、アンケート回答者の多くが現在の状況を6ヶ月前よりも良いと評価している事による。
また将来に対する期待感についても上昇が見られる。
さらに毎月いくらかの貯金ができるようになったと回答した人も31%上昇している。
ただし全く貯金ができない人は43%、借金や貯金の切り崩しが必要と答えた人も21.4%いた。

カントー議員、辞職とバレンシア知事候補辞退を発表

俳優でUPyD党所属の国会議員トニー・カントー氏は本日、議員辞職及び5月に行なわれる地方選挙でのバレンシア州知事の立候補辞退を発表した。
同議員はバレ<ンシア市内のホテルで会見を行い、非常に難しい決断であったと述べ、離党するかどうかは近日中に開かれる党大会後に決めるとした。
同党は3月に行なわれたアンダルシア自治州選挙で大敗を喫し、ロサ・ディエス代表に対する批判が党内で高まっていた。
なかでもカントー議員はディエス代表の辞任と党の改革を強く求めていたが、昨日行われた上層部の会議でディエス氏の続投が決定した。
カントー氏は今後について、俳優活動に戻るとし、アンダルシアで躍進したシウダダノス党のアルベール・リベラ氏との友好関係は認めたもの の、今回の件については話し合っていないと強調した。

ロベス・アギラル議員、DV容疑で聴取へ

社労党(PSOE)所属で欧州議会議員のフアン・フェルナンド・ロペス・アギラル氏の元妻が同氏によるドメスティック・バイオレンスの訴えを起こした。
これにより同議員は裁判所からの出頭命令を受け、近日中に聴取を受ける見込み。
訴えによると元妻はアギラル氏から身体的・精神的暴力を受けていたとされる。
これに対しアギラル氏は声明を発表、元妻に対していかなる暴力も振るっていないと無罪を主張した。
また、離婚の際には非常に困難な状況に陥り、相手の家族側から脅迫を受けたことを告白した。
さらにDVは事実無根であるとした上で、このような訴えをその時点ではなく地方選の選挙活動が始まった今になって起こした点に関して意図的なものを感じるとコメントしている。 なお、元妻は以前にも同様の訴えを起こしたが、自ら取り下げている。
アギラル氏はカナリアス諸島出身で、サパテロ政権時代には法務大臣を勤めた。


2015年4月6日(月)

3月の失業者数、1.33%減少

雇用・社会保険省の発表によると、先月の失業者数は6万214人で2月より1.33%減少、これで2ヶ月連続の減少となった。
また同省によると、3月の数値としては2002年以来最も高い減少率であるという。
これらの数値を業種別でみると、最も下がったのは農業で1.77%、これに工業、建設業とサービス業が続く。
男女別ではどちらも減少したが、男性の数値(1.76%)に比べると女性(0.96%)はやや低かった。
自治州別では最も下がったのはアンダルシアで1.03%、2位はカタルーニャで1.63%、これにバレンシアとマドリッドが続く。
一方、3月の新規雇用契約のうち90%が期間限定の短期雇用あった。

セマナサンタのUターンラッシュ、一部で渋滞

セマナサンタの連休も終わりを迎え、家路につく人々のUターンラッシュが先週土曜午後より始まった。
多くの州で連休最終日となった昨日、主に海沿いのリゾート地からマドリッドへ向かう街道や高速道路では一部渋滞が起きた。
特に午後6時ごろクエンカ付近で30キロの渋滞が起きたほか、午前中にはアルバセテ付近でも3キロ程度の渋滞となった。
総合交通局(DGT)によると、昨日午前零時までの交通事故による死亡者は25人であった。
なお、、カタルーニャ、バレンシア、パイス・バスコなど8州では本日まで祝日であるため、DGTでは特別警戒体制を続けている。

フェリペ国王、即位後初の復活祭ミサに出席

フェリペ6世国王夫妻は、マジョルカ島のパルマ大聖堂で復活祭のミサに出席した。
ミサには母親であるソフィア皇太后や娘のレオノール王女とソフィア内親王も参加したが、フアン・カルロス前国王の姿は見られなかった。
国王一家がマジョルカで復活祭のミサに参加するのは毎年恒例であるが、フェリペ6世としては即位後初めてとなる。


2015年4月2日、3日は、聖木曜日、聖金曜日の祝日にあたるため、ニュースは週明けまでお休みさせて戴きます。


2015年4月1日(水)

トレド県でマグニチュード3.7の地震

本日13時32分にマグニチュード3.7の地震が観測された。
震源地はトレド県のウルダ市で地下8KMとのこと。
トレド県内では、コンスエグラ、オルガス、ロス・ジェベネス、アルモナシなどで、 また、県外でもシウダ・レアルのフエンテ・エル・フレスコやハエン県のバイレン などで揺れが感じられたが、特に被害は無かった模様。
去る2月23日にもアルバセテのオサ・デ・モンティエルでマグニチュード5.2の 地震が観測されており、イベリア半島中央部のいたるところで揺れが観測されている。


2015年3月31日(火)

選挙戦開始直前、各地で落成・除幕式ラッシュ

本日より開始される5月の地方・自治州選挙を前に、昨日全国で少なくとも23件の落成式や除幕式などが行われた。
スペインの選挙法では選挙戦期間中は、公正を期するためにこれらの式典は禁止されている。
そのため今月に入ってから、特に先週から昨日にかけて中央政府の閣僚、地方自治体の首長らにより様々な式典が行われた。
マリアノ・ラホイ首相はログローニョとパンプローナを結ぶ新しい自動車道のオープニングセレモニーに出席して、テープカットを行なった。
一方ファティマ・バニェス雇用・社会保険大臣はマラガでインテリジェントビルの除幕式に、アナ・パストール勧業大臣はガリシアの都市間を結ぶ高速列車AVEの新路線開通式にそれぞれ出席した。
また、地方自体でも各地で落成式などが相次ぎ、その地域を統治するあらゆる党の首長が、この機会にその功績をアピールした。

国内唯一のミケランジェロ作品、修復後プラドでお目見え

マドリッドのプラド美術館では本日より国内唯一のミケランジェロの彫刻作品が、本日より公開される。
この作品はサン・フアン・バウテイスタ(洗礼者ヨハネ)の子供時代を象ったもので、サン・フアニートと呼ばれている。
サン・フアニートは元々ハエン県ウベダのサルバドール礼拝堂にあったが、スペイン内戦の初期に破壊されほぼバラバラの状態で見つかった。 イタリアのフィレンツェの修復工房で19年に渡って修復が行われたが、破損がひどくオリジナル部分は全体の40%程度という。
この作品は6月28日まで、同美術館のビジャヌエバ館で公開される。

アストゥリアス美術館、9年の改装工事を経て再オープン

アストゥリアス州オビエドにあるアストゥリアス美術館は昨日、 9年間の拡張工事を経て再オープンした。
今回の拡張により同美術館の総面積は約2倍となり、これまで展示されていたグレコ、ムリージョやゴヤの作品に加えて、ピカソ、ミロ、ダリなどの近代絵画も展示される。
落成式には、同州知事や設計に携わった建築家らが出席した。 尚、同美術館は来月12日までは通常公開となるが、その後一部を閉鎖して工事が継続される。


2015年3月30日(月)

セマナサンタ最初の週末、8人の交通事故死者

総合交通局(DGT)は先週末よりセマナサンタ(イースター)の特別警戒キャンペーンを開始した。
同局によると、取締りの第1フェーズにあたる金曜日午後3時から昨日午後8時までに交通事故で亡くなった人の数は8人だった。
このうち3人がバイクを運転しており、また他に2人の軽傷者が出ている。
最も死者が多かったのは土曜日で4人が命を落としている。
一方、同局の集計によると、今年に入ってから現在までの累計数は244人で、昨年の第1四半期と比較すると約11%の増加となる。

ハビエル・フェルナンデス、フィギュア世界選手権で快挙

先週上海で行なわれたフィギュア・スケートの世界選手権で、スペイン出身のハビエル・フェルナンデスが総合273.90ポイントを獲得して初優勝した。
スペイン人が世界選手権で優勝するのは初めて。
フェルナンデスは土曜日のフリー演技で、モーツァルトのオペラ「セビリアの理髪師」をテーマに滑走。
同じコーチに師事しながらライバルでもある日本の羽生選手のミスにも助けられ、逆転優勝を果たした。

アビラ、サンタ・テレサの500歳の誕生日をお祝い

カスティージャ・イ・レオン州のアビラでは先週土曜日に同地出身のサンタ・テレサの生誕500年を祝う様々な行事が行われた。
午前10時より始まったミサを初めとした様々な宗教行事が行なわれ、ローマ教皇からのメッセージも寄せられた。
一方、サンタ・テレサ広場では午後1時半より3000皿の誕生日ケーキが振舞われ、多くの人が列を作って順番を待った。
また、このケーキと共にサンタ・テレサにちなんだお菓子も一緒に配られた。
アビラでは今後も500周年を記念した様々な行事が行われる予定。


2015年4月27日(金)

セマナ・サンタ休暇ラッシュ始まる

セマナ・サンタ休暇に合わせた大移動が本日午後より始まるため、 交通局では取り締まり体制の強化とともに、国民に対し安全運転を 呼びかけている。
特別体制は本日15時より始まり、4月6日の夜中12時まで続けられるが、 交通局ではその間におよそ1350万台の車の移動を予測している。
また、最初の連休開始時期にあたる本日15時から29日の夜中までの間 だけでおよそ340万台の移動が予想され、特に今日の午後と明日の 午前中に集中すると思われる。
今回の特別取り締まり体制では、治安警備隊による1800台のパトロールカーや 12機のヘリコプターが動員される模様。

ロシア国立美術館、マラガにオープン

去る水曜日、マラガに於いてロシア美術館のオープンセレモニーが 行なわれた。
サンクトペテルブルクに拠点を持つロシア国立美術館は40万点以上の コレクションを持ち、それらを5つの美術館に展示しているが、今回、その 一つがマラガに置かれることとなった。
これが、スペイン国内は勿論、ヨーロッパで初めてのロシア国立美術館と なり、カンディンスキー、マレビッチ、シャガール、ロトチェンコ等の作品を はじめ、イコンから前衛アートまで幅広くカバーする模様。


2015年4月26日(木)

2015年、スペイン経済は好調なスタート

2015年に入り、スペイン経済は好調な滑り出しを見せ、第一四半期は、前四半期に比べて 0.8%の成長を見せた。
また、前年度同時期比較にすると2.5%のプラスとなった。
これを受けて、スペイン銀行は今年の予想成長率をこれまでの予想値であった2%から 2.8%に引き上げ、また、2016年の予想値を2.7%とした。

サッカー国王杯決勝戦はカンプ・ノウで

5月30日に予定されているサッカー国王杯決勝戦は FCバルセロナとACビルバオの両チームによって競われるが、 その会場となるスタジアムが昨日、決まった。
通常、平等を期すため、両チームのホームグラウンドが使用される事は無く、 他チームのスタジアムを借りることになるが、その際に最も重要視されるのが スタジアムの収容人数であるため、より多くのファンが観戦出来るよう 可能な限り規模の大きなスタジアムが選ばれる。
今回の決勝戦会場として、両チームは連名でマドリッドのサッカーチーム、 レアル・マドリッドに対し、そのホームグラウンドであるサンティアゴ・ベルナベウ・サッカー場の 使用許可を打診したが、レアル・マドリッドのフロレンティーノ・ペレス会長は予想どおりこれを 却下。
レアル・マドリッドとFCバルセロナは、ライバル意識が強く、これまで一方がもう一方の 決勝戦のためにそのホームグラウンドの使用を許可した例はほとんど無い。
過去に一度、バルセロナとセビージャのチーム、ベティスによる決勝戦が行われた際、 レアル・マドリッドがそのホームグラウンドの使用を認めたところ、内部の設備が 壊されるなど、サンティアゴ・ベルナベウサッカー場は大きな被害を被った例もあり、 今後もこの体制は続くと見られる。
 こう言った中、FCバルセロナ、ACビルバオの両チームはスペインサッカー連盟の 立ち合いの元、その他のスタジアムでの開催の可能性を協議したが、 最終的に、バルセロナの本拠地であるカンプ・ノウでの開催が決まった。
ACビルバオにすれば、敵地のホームグラウンドでの戦いとなるため、 大いに不満が残るところであるが、少なくともその収容人数については、 スペイン国内では最大規模を持つスタジアムであるため、99000人近いファン等が 決勝戦を生で観戦する事が可能となる。
 また、今回の開催地決定は、全く別の意味でも話題を呼ぶ事が予想される。
それは、フェリペ6世国王が王位について最初の国王杯決勝戦が、 独立意識の強い地方であるカタルーニャとバスクの2チームによって行われるだけでなく、 その開催地がまさに今、独立熱が高まっているカタルーニャで行われる事となったためで、 決勝戦当日、国王や国歌に対するブーイングが会場を埋め尽くすのは必至と見られる。
そう言った国家の威厳に対する冒涜行為について、どこまで見過ごして良いのかどうかが 今後、世論の的となりそうだ。


2015年4月25日(水)

ジャーマンウィングス旅客機事故によるスペイン人死亡者数51名

事故から1日たった今日、スペイン政府はスペイン国籍の被害者数を51名と発表 しているが、ジャーマンウィングス航空会社はこれを35名と発表しており、大きな 相違が見られる。
同機には144名の乗客と6名の乗務員の計150名が搭乗していたが、 その中にはスペイン人以外に、交換留学制度を利用してスペインに来ていた ドイツ人学生16名と引率教員数名、バルセロナのリセウ劇場での公演を終えた ばかりのオペラ歌手Oleg Bryjak氏(バリトン)やMaria Radner氏(コントラルト)、 ドュッセルドルフ在住日本人2名などが含まれていた模様。


2015年4月24日(火)

州選挙で敗北のPPとUPyD、党内から批判の声

日曜日に行なわれたアンダルシア自治州選挙において、大敗を喫した民衆党(PP)だが、現在の所マリアノ・ラホイ首相を初めとした上層部からは反省の声や今後の対策などが発表されておらず、党内から批判の声が上がっている。
なかでもカタルーニャの選挙時に躍進したPPカタルーニャのアリシア・サンチェス代表やホセ・マヌエル・ガルシア・マルガジョ外務大臣は党の態度を強く批判した。
一方で、2大政党に対する批判を受けて一時評価が高かったUPyDは、今回の選挙で逆にポデモスなどの新党のあおりを受け、1議席も獲得できないという惨憺たる結果に終わった。
これに対してロサ・ディエス代表は、敗北は認めたものの、選挙では勝つ時もあれば負ける時もあるといった内容のコメントにとどまったため、辞任を要求する声も出ている。

バレンシア、大雨で大きな被害

イベリア半島南東部のバレンシア州では大雨による被害が相次いでいる。
カステジョンでは増水した川に落ちるなどして2名の死亡が確認された。
また各地で浸水や冠水などの被害もでている。
バレンシアでは本日も引き続き大雨警報がだされており、各自治体では休校や市民への注意の呼びかけなどで対応している。

アルプスで墜落の航空機、搭乗者リストに45人のスペイン人

本日フランスアルプス付近で墜落が確認されたバルセロナ発デュッセルドルフ行きのエアバス機について、スペイン政府は現在も情報の収集と確認作業を続けている。
サエンス・デ・サンタマリア副首相は会見で、搭乗者名簿に45人のスペイン人名が確認されたと発表した。
この旅客機はドイツのルフトハンザ子会社のローコスト便で、今朝9時31分にバルセロナのプラット空港を離陸する予定だったが、30分近く遅れて出発した。
フランス領アルプス山脈付近で消息を絶ち、後に墜落が確認された。
フランスのメディアによると乗客乗員合わせて148人が搭乗していたが、生存者はいない模様。
墜落現場は険しい山間部であるため、捜索は難航する模様。
一方、フランスを公式訪問中のフェリペ国王夫妻は事故を受けてこれを中止した。


2014年3月23日(月)

アンダルシア州選挙、与党が前回の議席維持

昨日即日投開票が行なわれたアンダルシア自治州選挙で、与党社労党(PSOE)が、前回と同様47議席を獲得した。
過半数には達しなかったものの、スサーナ・ディアス州知事は 政権の安定のために連立政権ではなく、単独統治を試みると発表した。
一方、前回最も多く議席を獲得しながら政権を手に出来なかった民衆党(PP)は前回より17議席落として2位に後退した。
また前回PSOEと連立政権を樹立した左派連合(IU)も前回の12議席から5議席と大敗を喫した。
これに対し新党ポデモスはアンダルシアでの初選挙でいきなり15議席を獲得し、第3勢力に躍り出た。
またカタルーニャを基盤とするシウダダノスも9議席獲得と健闘した。

クラシコ、バルサに軍配

昨日バルセロナのカンプ・ノウスタジアムで行われたサッカースペインリーグ第28節のバルセロナーレアル・マドリッド戦。
首位バルサを1ポイント差で追うレアルとの伝統の一戦(クラシコ)は、2対1でバルサが制した。
レアルは先制点を許したものの、C.ロナウドのゴールで31分同点に追いついた。
しかしながら、56分にルイス・スアレスが勝ち越し点を挙げ、バルサが勝利した。
これで両チームの差は4ポイントとなったが、バルサのルイス・エンリケ監督は、結果に満足しているがまだ油断は出来ないと述べた。
一方レアルのカルロ・アンチェロッテイ監督も状況は厳しいがまだ匙を投げてはいないとした。

18県で悪天候による注意報

気象局は本日、18県に雪や雨などによる注意報を発令している。
それによると、ウエスカ、サラゴサ、グアダラハラ、レオン、ブルゴス、パレンシア、ソリア、マドリッド、リオハとアストゥリアスには大雪注意報が出ており、地域によっては最高17センチ程度の積雪が予測されている。
またカナリアス、カステジョンとタラゴナでは大雨注意報が発令されている。
一方ア・コルーニャとポンテベドラでは高波やしけなどの海上注意報が発令されている。


2015年3月20日(金)

マドリッド・イスラムセンター、チュニジアでのテロを強く糾弾

チュニジアで起きたテロについて、マドリッド・イスラムセンターの 文化部長を務めるサミ・エル・ムスタウィ氏はこれを強く非難した。
今回のテロによる死亡者の中にスペイン人ツーリスト2名が 含まれていたが、その遺族に対し、同氏から追悼の辞が送られた。
また、このような残虐行為を行っている集団はイスラムとは全く 無関係であると強調。

サッカー、チャンピオンズリーグ準々決勝の組み合わせ発表

ヨーロッパサッカーチャンピオンズリーグの準々決勝戦の組み合わせ を決める抽選会が本日12時から行われた。
8強チームの中にスペインのバルサ、Rマドリッド、ATマドリッドの 3チームが残っていたが、次の準々決勝戦でRマドリッドとATマドリッドが 対戦する事となり、4強にスペイン勢3チームが残る可能性も、 昨シーズンのように決勝戦がマドリッド・ダービーとなる可能性もゼロとなった。
その他の組み合わせは、バルサ−PSG、Juventus−Monaco、 Oporto−Bayernと、それぞれ決定。
試合は4月14日、15日、21日、22日に行われる。


2015年3月19日(木)はサン・ホセの祝日にあたるためニュースはお休みさせて戴きます。


2015年3月18日(水)

セビージャ、サン・パブロ空港におけるローコストフライト利用者急増

セビージャのサン・パブロ空港では、ローコスト航空会社運行による フライト数が大きな増加を見せている。
今年1月、2月の2か月間の平均を見ると、ローコスト便の利用者数は 1日当たり1613名に達しており、昨年同時期の1306名と比べると 大幅な伸びを示している。
また、この2か月間のトータル利用者数は昨年が78363名であったのに 対し、今年は96779名に達しており、スペイン国内の空港でこれ以上の 増加があったのはマドリッドの空港だけで、バルセロナやパルマ・デ・マジョルカの 空港でもセビージャの増加率を下回った。
サン・パブロ空港は、一時期、その利用者が激減し、その運営が危ぶまれたが スペイン空港事業団、アンダルシア州政府、セビージャ市、セビージャ県議会 などの共同作業によって行われた空港活性プランの効果がようやく見え始めて 来た模様。

障害者の失業率、2倍に

スペイン障害・労働市場調査団による昨日の発表によると長引く経済危機は 健常者よりも障害者に対して更に深刻な問題をもたらしている。
2013年にはスペインの失業者数は600万人を超えたが、障害者に至っては 2008年から2013年の間に失業率は2倍に跳ね上がり33%に達した。
ようやく経済が回復の兆しを見せ始め、失業率が23.7%まで下がった昨年 でも、障害者については4人に3人が失業しているとのこと。


2015年3月17日(火)

セルバンテスの遺体断片を発見か

マドリッド市内の修道院でセルバンテスの遺体発掘調査を行っていた考古学者チームは本日、同市庁舎にて会見を行なった。
この会見では、第2フェーズの調査内容などを細かく報告したうえで、発見されたいくつかの遺体の一部はセルバンテスのものであると見られると発表した。
考古学者らは断定は避けたものの、一致する点が多く、不一致な部分は非常に少ないため、ほぼ間違いないであろうとしている。
発見の可能性については数日前から報道されていた上、報告会見にはアナ・ボテージャ市長も参加し演説するとあって、多数の報道陣が駆けつけ、国営放送の24時間ニュースチャンネルでは、特別番組で会見の様子が生中継された。

フェリペ国王、カタルーニャで全国民の協調を訴え

フェリペ6世国王は昨日、2017年にタラゴナで開催される地中海競技大会の組織委員会発足式に名誉総裁として参加した。
即位後6度目のカタルーニャ訪問となる国王は、カタルーニャ語で演説を行い、本大会の開催はカタルーニャとスペイン全体にとって共同作業を行なう良い機会であり、一致団結して大会の成功をもたらすよう求めた。
また本大会は地中海諸国の発展や団結にも貢献すると強調した。
この大会は地中海沿岸諸国が参加して4年に1回行なわれる総合競技大会で、タラゴナ大会は18回目となる。

マドリッドとバルセロナでピカソ特別展開催

マドリッドのプラド美術館では明日18日からピカソのスペイン未公開作品8点を含む10点を特別展示する。
これらの作品はスイスのバーゼル美術館より貸与されたもので、9月14日まで開催される。
またレイナ・ソフィア美術館でも同じくバーゼル所蔵の未公開作品を展示する。
一方、バルセロナのピカソ美術館では「ピカソーダリ、ダリーピカソ」と題してスペインの近代芸術を代表する2人の天才芸術家の友好関係に焦点をあてた展示を行なう。
尚、この美術館がダリをテーマに含めるのは今回が初めてという。


2015年3月16日(月)

昨年の離婚数、7.5%増加

司法裁判所関係機関の調査によると、昨年の離婚及び別居に対する申請数は13万3441件で、前年の数値を7.5%上回った。
この数値は2008年以来最も高いもので、経済危機の緩和と共に再上昇した。
全国平均は、人口1000人あたり2.9件の申請があったことになるが、この平均を最も上回っているのはカナリアス、これに続くのがバレンシア、カタルーニャ、アンダルシア、アストゥリアスとバレアレスだった。
逆に平均以下だったのはカスティージャ・イ・レオン、エクストレマドゥーラ、ナバラ、パイス・バスコとリオハだった。
尚、、離婚申請のほとんどが、両者合意によるものだった。

ラホイ首相、マドリッド州知事候補の人選に言及

マリアノ・ラホイ首相は今朝、ラジオ局のインタビューを受けた際、マドリッド州知事候補についてコメントした。
それによると、現職のイグナシオ・ゴンサレス氏が候補から外された件については、同氏が関与しているとされるリゾート地の高級マンション購入疑惑とは無関係であるとした。
そのうえで、首都マドリッドでの選挙に勝つためにふさわしい人選を考慮した結果、市長選にはエスペランサ・アギーレ氏、州知事候補にはクリスティーナ・シフエンテス氏を抜擢したと述べた。
さらにゴンサレス知事については、経済危機など困難な時期に就任して立派に任務を遂行した、と称賛した。

バラハス空港2月の利用者11.5%増

マドリッドのアドルフォ・スアレス・バラハス空港の発表によると、今年2月の利用者数は299万7465人で、前年同月比11.5%増加した。
この数値は全国の平均増加率を6ポイント近く上回っている。
また、航空機の発着数についても同空港では6.4%増加しており、全国平均を超えている。
その内訳は国際旅客便が最も増加したが、国内旅客及び貨物便もそれぞれ上昇している。


2015年3月13日(金)

ジーハディスタ8名を逮捕

本日早朝、カタルーニャ、シウダ・レアル、アビラなどで計8名の ジーハディスタが逮捕された。
8名全員がスペイン人国籍を有するもので、その内5名が元モロッコ人 であった。
今回の逮捕はイスラム過激派系テロに対して密接な協力体制にある スペイン警察とモロッコ警察との共同捜査による成果。
逮捕された8名はいずれもソーシャルネットワークを通じての 「自称イスラム国」への勧誘・人材補充活動を行っていた。

カタルーニャ、半独立派勢力増加

本日発表のカタルーニャ世論調査センター調べによると、 カタルーニャの独立に反対である人の割合が48%となり、 昨年12月半ばに行われた調査の結果よりも3%の増加を見せた。
その一方で、独立に賛成である人の割合は44%と前回の調査以来、 停滞したままで変化は見られなかった。
また、同調査では、独立運動を推し進めている政党、CiUも ERCも、9月27日に選挙が行われた場合に獲得するであろう 予想議席数がそれぞれ、31〜32議席、30〜31議席とされ、 両党を合わせても総議席数の過半数に達しないと言う結果と なった。


2015年3月12日(木)

住宅物件売買件数、過去最大の増加率を記録

2014年度の住宅物件売買件数は365594件に達し、前年度比較 21.6%プラスと、2004年に同統計が取られ始めて以来、最大の 増加率を記録した。
前年の2013年は、前年度比較17.4%のマイナスとなっていたが 2014年に入って、第1・四半期には前年度同時期比較48.5%増、 第2・四半期には12.1%増、第3・四半期には13.5%増、 第4・四半期には19.5%と、各四半期比較、4回連続での増加を 示した。

セルバンテスの遺骨と断定か?

マドリッド市内にある聖三位一体修道会の女子修道院内に埋葬 されているとされるミゲル・デ・セルバンテスの遺体確認作業が 続いていた中、そのイニシャルと思われるMCの文字が書かれた 棺が発見され、その中に残っていた人骨の調査が行われていた。
同棺の中には、一人分の人骨ではなく、成人男性の人骨に加え、 複数の子供の骨が入り混じっていたこともあって調査が難航 していたが、幅広い顎骨など、歴史的記述に合致する骨が幾つか 確認された事から、調査チームとマドリッド市は、近日中に セルバンテスの遺骨であると確定、発表する予定と見られる。
 記録によるとセルバンテスの遺体は同地に埋葬されて以来、 外部へは移されていないが、内部移動は行なわれているとされる。
理由は、埋葬された時期よりもあと、1673年から1690年にかけて 同修道院の教会部分が再建されているため。
 一部の専門家の間では、セルバンテスの遺体鑑定について、 DNA鑑定が行われていない事に疑問が広がっている。
セルバンテスの姉妹の一人、ルイサ・デ・ベレンの墓がアルカラ・デ・ エナレスにあるカルメル会修道院にあるため、DNA鑑定に必要な 情報入手は可能であると考えられるが、その一方で、洗足カルメル会 の修道女であった彼女の遺体は、その習慣から棺には入れられず 布地などにくるんだだけの状態で埋葬されているため、地中での 細胞分解速度が速まり、正確なDNA情報の取得は困難である 可能性も挙げられている。
だがその場合でも、セルバンテスの親族にあたるサアベドラ家の 墓はルゴやセビージャに複数残っているため、DNA鑑定を行った と言う発表が無い事に対する疑惑は残りそう。
 マドリッド市は、セルバンテスの遺体と断定したあと、埋葬されて いた同じ場所に、偉大なる作家に相応しい墓を新設し、訪問可能な ものにしようとしており、その公開をセルバンテス没後400年にあたる 来年の4月ごろに予定している。


2015年3月11日(水)

ライアンエアー、カステジョンと英国を結ぶ2ルートを運行

アイルランドのローコスト航空会社ライアンエアーは、スペインの カステジョンと英国の2都市を結ぶ新ルートの運行を開始する事を 発表した。
一つは、カステジョン空港とロンドン・スタンステッド空港を結ぶもので、 もう一つは、カステジョン空港とブリストルを結ぶもの。
カステジョンーロンドン線は今年9月15日から、そしてカステジョンー ブリストル線は同じく9月16日からその運行を開始する。
新ルート開通記念として、開通後12月10日までのフライトについては 最安値31.99ユーロで販売するとのこと。
バレンシア州全体では外国人観光の中で英国人が占める割合は 35%と高く、貴重な市場となっている。
また、カステジョン市では英国人が占める割合は10%であるが 今回の新ルート開通で大幅に伸びることが期待される。


2015年3月10日(火)

DGT、シートベルト着用強化キャンペーン開始

総合交通局(DGT)は昨日よりシートベルト着用の取り締まり強化キャンペーンを開始した。
同局によると、一般の乗用車においてシートベルトの着用は約20年前から義務付けられている。
特に近年は罰金などが厳罰化され、常に着用する人が増加している。
それでも調査によると12%の利用者がまったく着用しておらず、また2013年の交通事故による死亡者のうち22%が不着用であったという。
同局では日曜日までに全国の国道や一般道で州警察や治安警備隊などを動員してチェックを強化する。
同局の広報担当は、シートベルトの着用は命を守ることである、と強調、また違反は200ユーロの罰金と3ポイントが減点されることを付け加えた。

マドリッド州知事、警察幹部との密会テープが流出

マドリッドのイグナシオ・ゴンサレス州知事の高級リゾートマンションを不正に所有していた疑惑問題で、国家警察幹部との密会のやりとりを録音したテープが流出した。
これを報道したのは全国紙エル・ムンドの電子版で、2011年11月、当時副知事であった同氏と警察幹部の密会の様子がマドリッド中心部のソル広場にある喫茶店で録音された。
同知事は、先週やはりエル・ムンドがスクープした密会の件について、これを認めたものの、これらの幹部に脅迫された旨の発言をした。
しかしながら今回発覚した録音では比較的友好的な雰囲気で会話がなされており、一方で同知事が発覚を恐れている様子が伺える。
このテープについて知事は、警察が無断で録音、すなわち違法行為であることが再確認された、また報道では会話の一部だけを意図的に取り上げているとし、改めて無実を主張した。
一方、野党社労党のペドロ・サンチェス党首は、同知事を即座に解任するようラホイ首相に要求した。

マドリッド地下鉄、自転車持込可能な時間を拡大

マドリッド市地下鉄は、4月1日より車内に自転車を持ち込むことができる時間帯を拡大すると発表した。
それによると、これまでは 平日午前10時〜12時半と午後9時から終業まで、週末は終日持ち込み可能であった。
4月以降は平日の持込に対して、禁止時間を午前7時半〜9時半、午後2時〜4時と午後6時〜8時のラッシュアワーのみとする。
同地下鉄ではこれによりさらなる利用者の拡大を狙っている。
尚、自転車持込に関する利用規約はこれまでどおりとなる。


2015年3月9日(月)

世論調査、4政党がほぼ横並び

全国紙エル・パイスが行なった世論調査によると、今総選挙が行われた場合の新党ポデモスへの投票率は先月同様1位だったが、前回の調査より5ポイント落とした。
これに社労党(PSOE)、民衆党(PP)、シウダダノスが続くが、その差は4ポイント程度と僅差であった。
一方、もっとも知名度が高い政治家はマリアノ・ラホイ首相で、最も低かったのはシウダダノスのアルベール・リベラ氏であった。
しかしながら、最も評価する政治家という項目ではリベラ氏が1位、ラホイ首相は最下位であった。
ポデモスやシウダダノスといった新党に期待する声が上がっているが、彼らに投票すると答えた人の半数以上が、その理由を現在の政治への怒りや反発によるものとしており、一方でやはり半数の人が、もしPPやPSOEが次期総選挙で敗北すれば、スペイン経済の回復はさらに遅れるであろうと答えた。

PP、マドリッドの地方選に2人の女性候補を擁立

民衆党(PP)は5月24日に行なわれるマドリッド地方選挙について、同州知事候補にクリスティーナ・シフエンテス氏、同市長にはエスペランサ・アギーレ氏を擁立すると発表した。
アギーレ氏は2012年まで同州知事を務め、かねてから市長候補の可能性が噂されていたが、ラホイ首相との確執や昨年起こした交通違反にまつわる事件などで擁立が危ぶまれていた。
一方の州知事候補は、現職のイグナシオ・ゴンサレス氏が有力とされていたが、数週間前からマラガの高級リゾート地における住宅購入に関する疑惑が浮上、最終的には現在政府のマドリッド地方局代理人を勤めるシフエンテス氏が抜擢された。
尚、アギーレ氏は市長候補の条件としてPPマドリッド代表の職を辞するよう、党から要求されたという報道を完全に否定したが、当選した場合には、代表を辞職すると述べている。

昨年の住宅価格、1.8%上昇

国家統計局(INE)によると、昨年の住宅売買価格は前年比1.8%上昇、6年ぶりの増加となった。
それによると、中古住宅は1.7%上昇してやはり6年ぶり、新築物件については1.9%で5年ぶりの増加となった。
これらの数値を自治州別でみると、7州およびセウタとメリージャで上昇しているが、特に上昇率が高かったのはマドリッドで2.6%、これにカンタブリアとカタルーニャが続く。
逆に下がったのはナバラとエクストレマドゥーラだった。


2015年3月6日(金)

マドリッド市、レンタサイクル網を拡大

マドリッドの中心部では現在、1560台のレンタル自転車と 123か所のステーションが機能しているが、市行政は同サービス を更に拡大する事を発表した。
これによると、4月末より42か所のステーション、468台の 自転車が追加され、マドリッド市内には計165か所のステーション と2028台のレンタル自転車が配備されることとなる。
このレンタルサイクルは、市内各地にあるステーションの内、 好きなところでピックアップし、また使用後、好きな所へ返却すれば 良いと言うもの。

アストゥリアス、未成年の飲酒規制を改正

アストゥリアスは、スペイン国内で唯一、未成年の飲酒を 16歳から合法としてきた自治州であったが、これを他州の 基準に合わせて18歳へ引き上げることを決定した。
新条例が適用されるのは5月からで、それ以降、18歳未満の 飲酒もアルコール飲料の購入も罰金の対象となる。
また、飲酒、購入を行った場合の罰金の金額は最大で600ユーロ となっており、これの支払義務はその保護者にあるとのこと。
更に、18歳未満の若者に販売したり、飲酒を認めた商店や バルに対しては最大60万ユーロの罰金や閉店命令が科せられる とのこと。

バルセロナ、モバイル・ワールド・コングレスに93000人

バルセロナで4日間続いたモバイル・ワールド・コングレスには 世界中から93000人がつめかけ、前年度比較9.4%の 増加と、その記録を更新した。
これに参加した企業の数は2000社に及び、43600万ユーロ のビジネスを生んだとのこと。
また、このイベントによって生じた雇用(アルバイト)は12675件。
来年もまた、2月22日から25日にかけて同コングレスが予定 されている。


2015年3月5日(木)

住居立ち退き7.4%の増加

国家統計局の本日発表によると、賃貸料未納、住宅ローン未返済により 2014年に住居立ち退きを強いられた世帯数は34680件となり、 前年度比7.4%の増加となった。
住宅担保ローン未返済による住居没収についてはその20.2%が 2007年に契約されたローン物件で、17.3%が2006年の契約、12.1%が 2005年の契約と、不動産バブルの時代と重なる2005〜2008年ごろに 交わされた契約が全体の61.6%を占めた。
2014年度に担保として没収された住居物件の内、77.6%は セカンドハウスではなく、日常の生活を営むための住居であった。

サッカー国王杯、決勝戦はどこで?

昨夜行なわれたサッカー国王杯準決勝戦でFCバルセロナとACビルバオが 決勝進出を決めた。
決勝戦は5月30日に予定されているが、その会場はまだ決定していない。
決勝戦は両チーム共に、多くのファンが駆けつけるため、収容人数の多い スタジアムが望ましく、その意味ではマドリッドのサッカーチーム、Rマドリッドの ホームスタジアムであるサンティアゴ・ベルナベウスタジアムが最も適した 会場と言えるが、RマドリッドとFCバルサは、強いライバル意識を持っているため、 こう言った場合に、互いにホームグラウンドを貸す可能性はまず皆無と言える。
FCバルサとACビルバオ両チームによる決勝戦はこれまでにも何度か行われているが、 2009年にはバレンシアのメスタージャスタジアムが、2012年にはマドリッドの ビセンテ・カルデロンスタジアムが使用された。
これ以外には、セビージャのラ・カルトゥハスタジアムの可能性もあると見られる。
 また、今回の決勝戦は、昨年、フアン・カルロス1世から、フェリペ6世への譲位が 行なわれて以来、初の決勝戦となるため、フェリペ6世が国王として初めて出席する 決勝戦となるが、FCバルサ、ACビルバオ共に、それぞれ、カタルーニャ、バスクと、 独立心の強い地方のチームであるだけに、決勝当日、国王や国歌に対する激しい ブーイングなどが予想される。


2015年3月4日(水)

マドリッド市、プラサ・マジョールの歴史的建造物をホテルに

マジョール広場にマドリッド市が所有する17世紀初頭の建造物、カサ・デ・カルニセリア を年額30万ユーロ以上の賃貸料で三ツ星以上のクラスのホテルとしての 使用目的でレンタルする事となり、これからその借主の公募が始まる。
応募出来るのは過去5年間の売上額が1000万ユーロ以上の企業に 限られる。
カサ・デ・カルニセリアは1615年の建築で歴史遺産としての 指定と保護を受けており、建築可能面積が6686平米、地下を含めて 7つの階によって構成されている。


2015年3月3日(火)

2月の失業者数、2001年以来の低い数値

雇用・社会保険省は本日、先月の失業者数を発表した。
それによると、2月の数値は前月比1万3538人減少しており、この月としては2001年以来の低い数値となった。
これらのデータを業種別でみると、最も下がったのは建設業で1.9%減、これに工業とサービス業が続く。
逆に農業と漁業では増加している。
男女別でみると、男性の失業者数が0.93%下がったのに対し、女性は0.26%増加している。
また25歳以下の若者及び外国人労働者の間でも増加傾向が続いている。
自治州別で見ると、最も下がったのはカンタブリア、これにバレアレスとメリージャが続く。
一方、マドリッド、アンダルシア、セウタとエクストレマドゥーラでは増加した。

オルテガ氏、長者番付4位に転落

米経済誌フォーブスは昨日、2015年版の世界長者番付を発表した。
それによるとZARAなどを世界に展開するインディテックスグループのアマンシオ・オルテガ氏は、昨年までの3位から1つ順位を落として4位となった。
しかしながら、スペイン及びヨーロッパでは1位を不動のものとしている。
尚、スペイン人2位はオルテガ氏の娘であるサンドラ・オルテガ氏で225位、これに続くのは企業家で弁護士のフアン・ミゲル・ビジャル・ミル氏だった。
今回の番付では昨年よりスペイン人富豪が6人減少している。

コロンビアの至宝、プラドで特別展示

マドリッドのプラド美術館では、コロンビアから貸与された金細工の聖体顕示台を特別展示を開始した。
この作品は1700年から7年間かけてイエズス会の命により、スペイン系の細工師によって製作された。。
この顕示台は歴史的・芸術的価値もさることながら、資産価値も非常に高いもので、5キロ近い金が使用されているほか、サファイア、ルビー、ダイヤモンド、真珠、トパーズ、アメジストが大小散りばめられており、なかでも1485個のエメラルドが使用されていることから、レチューガ(スペイン語でレタスの意)の愛称で知られる。
今回の展示は、先日マドリッドで開催された現代アート見本市において、コロンビアが特別招待されていたことを記念したもので、5月31日まで公開される。


2015年3月2日(月)

エブロ川氾濫、各地で被害

スペイン北東部を流れ、国内で2番目に長いエブロ川が氾濫し、各地で浸水などの被害が起きている。
地元の消防局によると、消防隊員は24時間で約75回出動したが、その殆どは溜まった水の汲みだしや避難せずに取り残された人々の救助であった。
また、各地で道路が通行止めとなったほか、浸水により農作物にも大きな被害が出ている模様。
なお、現在川の水位は徐々に下がっている。

行方不明の韓国人巡礼者3名、無事保護

ナバラ警察は本日朝、昨日の午後から行方がわからなくなっていた韓国籍の巡礼者3名を無事保護したと発表した。
それによると、この3名は昨日午後5時ごろ、救急センター112に電話し、巡礼道で迷った旨を告げたが、スペイン語はもちろん英語もあまりできなかったうえ、電話の通信状況も非常に悪かったため、正確な位置を伝える事が出来なかった。
これを受けて消防隊などが捜索にあたったが、大雪に阻まれて難航し、昨日は日暮れと共にいったん中断、今朝早朝より再開してすぐ発見、保護となった。
この巡礼者は、サン・ジャン・ピエ・ド・ポーからロンセスバジェス に向かう予定だった。

MWC2015、本日開幕

世界最大級といわれるモバイル見本市MWCが本日バルセロナで開幕した。
今年10回目となる同見本市の開幕セレモニーには、フェリペ6世国王やカタルーニャのアルトゥール・マス州知事らが出席した。
今回は9万人以上の参加が見込まれており、カタルーニャへの経済効果は4億3000万ユーロに達すると見られる。
同見本市は5日まで開催される。


2015年2月27日(金)

ウクライナ紛争に参加したスペイン人8名を逮捕

ウクライナでの戦争に参加したとされるスペイン人8名が、今朝、 殺人、兵器・爆発物所持使用、そして国益に反する行為を行った罪で 逮捕された。
8名は20歳〜30歳の若者で、ヒホン、カルタヘナ、バルセロナ、 カセレス、パンプロナ、アルコルコンでそれぞれ1名ずつ、そして マドリッド市で2名が拘束された。
警察当局は、現時点ではこれら8名の身元の発表を行っていない。

イベリアグループ、赤字から黒字へ

英国航空、イベリア航空、ブエリングからなるIAGの2013年度決算は 収益額1億5300万ユーロであったが、2014年にはこれが一気に 10億300万ユーロに跳ね上がった。
その中でイベリア航空は、2013年度が1億6600万ユーロの赤字で あったのに対し、2014年度には5000万ユーロの黒字へと急転換を 示した。
イベリア航空は、赤字経営を改善すべく、ローコストの別会社、 イベリア・エクスプレスをお越したが、これを巡って労働組合側から 大きな反発を受け、その継続が危ぶまれたが、これを乗り切り、 黒字経営に漕ぎつけた事に満足しているとコメント。


2015年2月26日(木)

住宅ローン契約件数、8年ぶりの増加

本日の国家統計局発表によると、2014年度の住宅ローン契約総数は 202954件となり、前年度比1.6%増と、8年ぶりにプラス値を示した。
経済危機が始まって以来、2007年から毎年、大幅な減少が続いて いたが、ほとんどの年で減少率は二ケタに達しており、2013年には マイナス27.1%、2012年、2011年、2008年には32%以上の マイナス値となっていた。
2014年に交わされた住宅ローン契約の平均金額は102130ユーロで 前年度比、2.1%増となっている。
地域的に見た場合、最も契約数が増加したのがアンダルシアで 36860件。 これにマドリッドの35461件、カタルーニャの30261件が 続いた。
また、前年度比がマイナスになった地域もあり、最も減少率が大きかった のがラ・リオハの-16.6%、アラゴンの-14.3%であった。

首相の”Patetico”発言は誤用?

先日、火曜日に行われた国会討論の中で、マリアノ・ラホイ首相は 最大野党党首のペドロ・サンチェス氏に対し、「意味の無い事を言いに、 そして意味の無い事をしにここへ来ないでもらいたい」と告げたあと、 「貴殿は”Patetico”だ」 と言う言葉で締めくくったが、これが スペイン全土に大きな議論を呼んだ。
この日の午後、スペイン王立アカデミーが運営するオンライン辞書を通じて 行なわれた、このPateticoと言う単語の意味の検索数は868件に達し、 前週の火曜日の午後と比較して約7倍となった。
そして翌日、水曜日には午前6時から午後7時までの間に4430件の 検索が記録され、前週水曜日と比べて40倍に跳ね上がった。
これと同様の現象が、昨年6月、新国王即位の時にも見られたが、 その時に検索された単語は”abdicar”(譲位する/退位する)であった。
 ちなみに、今回、首相の口から飛び出した”Patetico”と言う単語は 王立アカデミーの辞書によると、「強烈な情熱を伴って感情をゆさぶり 痛みや悲しみまでも伴うような感動を与え得る」 と言った形容詞である。
首相はこの表現を「もうここへは来るな」と相手を批判したあとに 行なっているため、この単語を誤用した可能性が強い。
Pateticoに似た単語が英語にもあるが、英語のPatheticは 軽蔑の意味を伴う「哀れな」と言ったニュアンスを持つため、首相が 英語化された誤ったスペイン語を使用したとして話題を呼んでいる。


2015年2月24日(火)

アルバセテでマグニチュード5.2の地震

昨日午後5時16分、ラ・マンチャ州アルバセテ県のオッサ・デ・モンティエルでマグニチュード5.2の地震が発生した。
この地震はイベリア半島中央部を中心に、ラ・マンチャのほか、マドリッド、バレンシア、ムルシアなど広範囲で揺れが感じられたが、負傷者や建物への被害は報告されていない。
ただし、マドリッドのトレホン・デ・アルドスでは以前から老朽化してひびが入った建物の住民が避難する騒ぎが起きている。
スペインでこのレベルの地震が起きるのは2011年5月11日に起きたムルシア県ロルカの地震以来で、この時は9人の死者と324人の負傷者がでた。

バレンシア市長、なんちゃってバレンシア語を謝罪

バレンシアのリタ・バルベラ市長は昨日、日曜に行なった火祭りシーズン開幕イベントでの演説について謝罪した。
同市長はこの演説で、不得意とされるバレンシア語(同州の公用語)を高らかに披露したが、間違いだらけで、全く存在しない言葉も連発した。
野党各党はただちに強く批判し、またネット上でも大きな話題となっている。
同市長は昨日の公務で記者団に囲まれた際、自らこの件に触れ、非常に恐縮しており、州民にとって最も大事なイベントでの失態を詫びた。
一方で、失敗の理由については、一生懸命準備したが、やりすぎて却って頭が真っ白になってしまったと釈明。
また、少なくとも新しい言葉を生み出すことには貢献した、などと述べた。

マドリッド地下鉄、警備部門責任者を解任

マドリッド地下鉄は昨日、不適切なメール送付に関して、同社の警備部門責任者を解任したと発表した。
このメールは社員や検札係が所属する下請け会社に宛てて送付されたもので、主要駅で浮浪者、流しのミュージシャン及び同性愛者の検札を強化するよう求めたもので、社内外から大きな批判が出ていた。
同地下鉄では関係者数名を書類送検し、さらにこの部署の責任者については監督不行き届きとして解任した。
また同地下鉄の広報担当官は、昨日同性愛者の支援団体などと会合を持ち状況を説明、この差別的メールは同地下鉄の市民に対する姿勢と全く無関係であることを強調した。


2015年2月23日(月)

EU諸国で6番目に貧困層が多いのはスペイン

カトリック系慈善団体カリタスは先週、2013年におけるEU諸の市民の経済状況の実態調査を発表した。
それによると、スペインは全26カ国中6番目に貧困層が多い国だった。
1位はルーマニアで、以下ギリシャ、イタリア、キプロスとポルトガルが続く。
また、スペインは全失業者数及び26歳以下の若者の失業者数が共に2位で、これを上回ったのはギリシャだけであった。
一方、26カ国全体をみても24%が貧困層であり、貧富の格差も広がっているという。
カリタスはこれらの状況について、誤った削減政策により、社会保障や雇用の安定が崩壊した結果と批判、本当に市民のためになるより良い政策に方向転換する必要があると指摘している。

全国的に強風の予測

気象局は本日、全国的にかなり強い風を予測しており、特に沿岸部では高波に注意するよう呼びかけている。
カンタブリア、コルーニャ、ルーゴ、ポンテベドラ、メノルカ、ビスカヤとアストゥリアスには強風波浪警報が出ており、波の高さは4〜7メートルに達する見込み。
また強風注意報はアルメリア、グラナダ、レオン、パレンシアとムルシアに出ており、最大風速は70〜80キロとなる模様。

マドリッド司教区、ロウコ・バレラ元大司教の引越しを発表

マドリッド司教区はオフィシャル・サイトで、引退したアントニオ・マリア・ロウコ・バレラ元大司教の引越しを発表した。
それによると、新しい居住地はマドリッドの中心地にあるバイレン通り12番地8階であるという。
一方、カトリック系ウェブサイトの情報によれば、370平米の高級マンションで、改築に50万ユーロがかかり、その費用は同司教区が支払ったという。
さらにラジオ局カデナ・セールの報道によると、アルムデナ大聖堂近くに位置するこの建物は、各階に2件の住居があり、それぞれ6つの寝室と4つのバスルームがあるという。
さらにロウコ・バレラ氏が引っ越した住居にはマドリッド最高の眺望を有するテラスもあるという。
尚、このマンションには以前カトリック大学の教員4名が生活していた。


2015年2月20日(金)

15県で悪天候による注意報

気象局は本日、15県に大雪、強風、大雨などの注意報を発令した。
それによるとウエスカ、ブルゴス、レオン、ソリア、パレンシアとナバラには大雪注意報が出ている。
またブルゴス、レオンとパレンシアには雪解けによる増水などへの注意報も出されている。
一方しけや高波など海上注意報は、カナリアス、カンタブリア、コルーニャ、ポンテベドラ、ビスカヤ、ギプスコアとアストゥリアスに、強風注意報はカナリアス諸島全域に出ている。

1月の外国人観光客、記録を更新

産業・エネルギー・観光省の調査によると、先月スペインを訪れた外国人の数は320万人で、前年同月比3.6%増加した。 また、この数値は1月としては調査始まって以来高いものとなった。
訪問者を国籍別でみると、例によって英国とドイツが最も多かった。
一方で、フランス及び北欧諸国からの訪問者は伸び悩んだ。
またロシアは17.4%減少している。
前年同月比で最も増加したのはイタリアで、これにアメリカ合衆国が続く。
これらの数値を自治州別で見ると、横ばいのマドリッド以外全ての州で増加している。
最も多かったのはカナリアスで、これにカタルーニャとアンダルシアが続く。
また増加率では1位がバレアレス、2位はアンダルシアだった。

マドリッド地下鉄、不適切な文書送付の社員を停職処分

マドリッド地下鉄は同社の警備部門に勤務する社員が、不適切な社内メールを送付したとして、全容が解明されるまで停職処分とした。
この社員は、地下鉄社員及び検察係が所属する下請け会社に向けて、ソル、クアトロ・カミーノスなどの駅で、検察を強化するようよびかけた。
その中で、特に浮浪者、流しのミュージシャンとゲイは追い出すよう指示している。
この文書は地下鉄社員が所属する労働組合の訴えによって発覚、同社がただちに送付者を特定し処分を行った。
同社ではこの行為が単独犯行であるか、また直属の上司が、これを知りながら黙認していなかったかなども調査する。
一方、同性愛者支援団体は、近日中に同地下鉄と会合を持ち説明を求めるとしている。


2015年2月19日(木)

諸外国から見たスペインのイメージは?

王立エル・カノ研究所の調査によると、世界各国からみたスペインのイメージは、「闘牛」「サッカー」と「太陽」が最も多かった。
これらのイメージは一般的な固定観念といえるが、一方でフラメンコやシエスタなどは例年より順位を落としている。
一方で、ヨーロッパ諸国を中心に「経済危機」のイメージが上昇しており、経済問題の与えるインパクトの強さが伺える。
一方、アメリカ大陸とアジアでは闘牛のイメージが依然強かった。
。 尚、この調査はドイツ、イギリス、フランス、アメリカ合衆国、メキシコ、ブラジル、韓国、インドネシア、モロッコとアルジェリアの10カ国で行われた。

PP、人工中絶法の改正案を提出

昨日の閣議で与党民衆党(PP)は2010年に改正された人工中絶法の改正案を提出した。
それによると、現行法では17歳以下の未成年でも両親などの承諾なしに中絶できるとあるが、この部分を削除し、承諾を必要とするよう改める。
同法は、社労党政権時代の2010年に大きく改正され、教会など保守派から強い批判があった。
一方、昨年当時のガジャルドン法務大臣が大幅な改革案を提出したが、こちらはリベラル派から独裁政権時に逆戻りするような時代錯誤な改正と酷評され、最終的に同大臣の辞任に至った。 今回の提案に対しては、現野党第一党の社労党を初め左派政党が反対を表明している。

35人の不法移民がメリージャの国境越え

警察当局によると、本日未明モロッコとスペインの国境地帯にあるメリージャのフェンスを100人近いサハラ系アフリカ人が突破を試みた。
このうち35人が成功し、15人ほどがフェンス上に残っているという。
突破した35人は国境付近にある一時収容所に連行された。
中に入ると、待ち受けていた他の収容者から入国成功に対する祝福の歓声が上がった。
本日のメリージャ近辺は雨と強風による悪天候で、治安警察の警備用減りが出動を見合わせていた。
同警察ではこの状況を彼らが利用して突破に踏み切ったのでは、と見ている。


2015年2月18日(水)

昨年の住宅売買、19.1%増

公証人審議会によると、2014年の住宅売買数は36万4601件で、前年比19.1%増加した。
また価格はほぼ横ばいだが、0.1%上昇し、6年連続の値下がり傾向に歯止めがかかった。
昨年の住宅売買の増加についてはすでに政府が発表しているが、審議会がこれを確定する形となった。
これらの数値を住宅の形式別でみると、集合住宅は17.3%、一戸建ては26.8%それぞれ上昇した。
一方集合住宅のうち、中古物件は23.5%増加したが、新築物件は9.6%下がっている。

サッカーで新たな八百長疑惑

スポーツ紙マルカによると、スペインサッカー1部リーグの昨シーズンの試合で、八百長疑惑が浮上している。
それによると、これにはパンプローナのチーム オサスナの当時の会長がかかわっていると見られる。
疑惑のの対象となった試合はドローに終わったオサスナーエスパニョル戦だが、それ以外にも3試合が捜査の対象となっている。
同紙によると、この件では150万ユーロの裏金が動くはずだったが、結局チームが降格し、会長が辞任したため、金銭のやりとりは行われなかった模様。
スペインサッカーでは近年、前二本代表監督のアギーレ氏が関わったとされる八百長問題やネイマール選手獲得野際のバルサに関する疑惑など、金銭面に関わる事件が浮上している。

13県で強風・大雨警戒

気象局は本日も引き続き延べ13県に悪天候による警報・注意報を発令した。
それによると、大雨注意報はアリカンテ、バレンシア、ムルシア、セウタとメリージャに出ている。
また高波、しけなどの海上注意報はアルメリア、カディス、グラナダ、マラガ、イエロ、フエルテベントゥーラ、グラン・カナリア、ランサロテ、ゴメラ、ラ・パルマ、テネリフェ、ジローナ、セウタ、メリージャ、アリカンテ、バレンシア、ムルシア、マジョルカ、イビサ、フォルメンテーラに出ており、波の高さは最高3メートルに達する見込み。
一方、強風警報はグラン・カナリア、ラ・パルマとテネリフェに出ており、最大風速は90キロに達する見込み。
さらにアルメリア、カディス、ゴメラ、イエロ、ランサロテ、フエルテベントゥーラ、セウタ、メリージャとムルシアには同注意報が出されている。


2015年2月17日(火)

引き続き各地で悪天候

気象局は本日も引き続き強風、大雪などによる警報・注意報を発令している。
それによると、アンダルシアのアルメリアとグラナダ、カナリアス諸島のパルマ、テネリフェ、さらにバレアレス諸島のマジョルカでは強風警報が出されており、これらの地域では最大風速は90キロに達する見込み。
またこれらの地域では、沿岸部での高波にも注意報・警報が出ている。
一方、カスティージャ・イ・レオン州のアビラ、サラマンカとセゴビアでは大雪と強風注意報が出ている。
さらにバルセロナ、ジローナでも強風注意報がでており、最大風速70〜80キロが予測されている。

セルバンテスの墓捜索チーム、さらに複数の遺骨を発見

文豪ミゲル・デ・セルバンテスが埋葬されているとされるマドリッド市内の教会地下で作業を続けているチームは、昨日あらたに複数のものとみられる遺骨を発見したと発表した。
しかしながら、これらの遺骨の多くは飢饉で亡くなった子供のものであるとみられている。
また、先月の調査でみつかったようなイニシャル入りの棺は、現在の 所発見されていないという。
セルバンテス発見の手がかりは非常に特徴があり、69歳の男性、前歯が6本しかなく、左前腕部はレパントの海戦時に損傷し萎縮している。
またこの海戦時に受けた火縄銃の銃弾による鉛の跡が残っている可能性もある。

IU、国籍申請時のテストの廃止を要求

左派連合(IU)は昨日の閣議で、スペイン国籍を申請した外国人に義務化しているテストの廃止を要求した。
このテストは申請者がスペインにどの程度溶け込んでいるかを計るものとして、2年前に導入された。
IUは、外国人に対してこのようなテストを義務付けること自体が違法であるとした。
またその内容はスペイン適合との関連性は余り見られず、難解で 普通のスペイン人でも回答できないようなものであるとした。
一方で、国籍申請手続きや結果通知にかかる時間の短縮も求めている。


2015年2月16日(月)

再び寒波による警報・注意報

先週末は比較的穏やかな天候に恵まれたが、気象局は本日より再び寒波が戻ると予測している。
特にカンタブリア、アストゥリアス、ルーゴ、レオンとパレンシアには大雪警報が出ており、12センチ程度の積雪となる見込み。
またブルゴス、ソリア、セゴビア、アビラ、サラマンカ、ナバラ、リオハとウエスカでは注意報が出ており、5センチ程度の積雪となる模様。
一方ブルゴス、レオンとパレンシアでは雪解けによる増水や雪崩などに対する注意報が引き続き出ている。
またそれ以外の地域でも、強風や気温の低下などに対する注 意を呼びかけている。

1月の消費者物価指数、1.3%下落

国家統計局(INE)によると、先月の消費者物価指数は前月比1.7%下落した。
1月に下落するのは統計始まって以来初めてで、INEでは主な理由を原油の値下がりとみている。
また、バーゲンシーズンのため、服飾やアクセサリーなども例年通り下がっている。
これらの数値を自治州別でみると、全ての州で下がったが、特にラ・マンチャ、カスティージャ・イ・レオン、カンタブリアで下がっており、それぞれ2%、1.8%、1.7%下落している。
逆に最も下げ率が少なかったのはカタルーニャ、パイス・バスコとバレアレスだった。

ティッセンでラウル・デュフィ展

マドリッドのティッセン・ボルネミサ美術館では、明日よりフランスの画家ラウル・デュフィの特別展を開催する。
デュフィは19世紀末から20世紀初頭に活動、フランスを代表する近代絵画家で、「色彩の魔術師」と称された。
この画家の特別展がマドリッドで開催されるのは1989年以来で、今回はパリのポンピドゥー・センターやロンドンのテート・ギャラリーなど世界中から集められた油彩、描画、水彩画93点が展示される。
尚、同展は5月17日まで開催。


2015年2月13日(金)

ユーロゾーン経済成長にスペイン貢献

2014年度第4・四半期のユーロゾーンにおける総生産は 前四半期比較0.3%プラスとなったが、スペインはリトアニア、ドイツと 並んでこれに貢献した。
また、EU全体では同時期の成長率が0.4%となった。
2014年全体で見た場合、ユーロゾーンでは0.9%のプラス、EUでは 1.4%のプラスとなった。
EU内で比較すると、昨年第4・四半期の成長率で際立ったのが、 リトアニアの+1.1%、ハンガリーの+0.9%、スペインとドイツの+0.7%で、 逆に後退に終わったのがキプロスの-0.7%、フィンランドの-0.3%、 ギリシアの-0.2%だった。
その他、英国は少しブレーキがかかり+0.5%止まり、フランスは+0.1%に 留まった。
ポルトガルはプラス0.5%を達成、またイタリアはそれまで マイナス値が続いていたが、ようやくプラスマイナス0に漕ぎつけた。


2015年2月12日(木)

サンティアゴ・ベルナベウサッカー場大改装プラン却下

マドリッドのサッカーチーム、レアル・マドリッドのホームスタジアムである サンティアゴ・ベルナベウサッカー場の大改装が今年の夏から始まる予定 であったが、これに対し、建築法違反その他の理由により高等裁判所から 中止令が下った。
これに対し、最高裁への控訴が可能となっているが、現在のところ、 全く今後の見通しが立たない状態。

すり替えられた聖母像

フランスの路と呼ばれる、スペイン北部を通るサンティアゴ巡礼路上に 数多く残る古い聖母像の中でも最も広く知られる物の一つがセブレイロ峠に ある9世紀建築のサンタ・マリア教会内に置かれる「奇跡の聖母」象であるが、 これがオリジナルであるかどうかについての疑惑が深まっている。
これまでにも、同テーマについて様々な意見があったが、今年の1月より ガリシアの教会に保存されている美術品のカタログ作成を開始したチームから ルーゴ県の司教区に対し、聖母像のオリジナル性についての調査の要求書が 出された。
公式には、この聖母子像は12世紀の作となっているが、地元の人々の多くは、 現在見られる像はオリジナルとは異なるものであると確信していると言う。
 ルーゴ県歴史資料館に1954年撮影の聖母子像の写真が保存されており、 また、60年代に作られた写真入りカードが残っているが、これら二つの資料を 見るだけでも、すでにその同一性は見られず、また、そのどちらも現在、 教会に安置されている御像とは似ても似つかない。
現在の御像がオリジナルであるとすれば、1971年に施された全体的な 修復により、その同一性の認知が不可能になる程の変化が生じたと言う可能性が 考えられるが、これについても否定的な見方が強い。
 また、この教会には14世紀作のキリスト像があったが、今では姿を消しており、 これについても同チームが司教区に問い合わせたところ、残っている資料によれば 60年代にバジャドリの国立彫刻博物館に移された記されており、また、 同教会のパンフレットや市の公式WEBページなどにもそのように記されているが、 実際には、その行方は不明となっている事が判明。
同チームがバジャドリ国立彫刻博物館に問い合わせたところ、現在、その キリスト像が無いばかりか、博物館の記録の中にも触れられていないとの事。
サンティアゴ巡礼路に残る「奇跡の聖母像」をはじめ、その謎は深まるばかりである。


2015年2月10日(火)

明日27県で警報・注意報

気象局は明日の天気について、27県で寒冷、強風などによる警報・注意報を発令した。
それによると、ブルゴス、ソリアとリオハでは寒冷警報が出ており、地域によっては気温がマイナス10度まで下がる見込み。
またウエスカ、テルエル、クエンカ、カンタブリア、グアダラハラ、アビラ、レオン、パレンシア、サラマンカ、セゴビア、サモラ、ジローナ、レリダ、マドリッド、ナバラ、ルーゴ、ビスカヤ、アラバ、ギプスコアとアストゥリアスでも同注意報が出されている。
また、カディスでは海沿いで強風波浪警報が、アルメリア、グラナダ、マラガ、セウタとメリージャでは同じく注意報が発令されている。

12月のマドリッド地下鉄利用者2.7%増

国家統計局(INE)によると、昨年12月のマドリッド地下鉄利用者は前年同月比2.7%増加した。
また市バスの利用者も1.4%増加している。
昨年全体の利用者は4970万人で前年比0.5%、バスは3402万人で0.2%増加した。
一方、マドリッド州全体のバス利用者は、12月には1%増加したが、昨年全体では0.9%下がった。

レアル会長、チームに苦言

サッカースペインリーグ1部レアル・マドリッドのフロレンティーノ・ペレス会長は昨日、先週末の敗戦をうけて、バルデベハス練習場を訪れ、選手らに話をした。
同会長は、現在もチームは首位をキープしているが、2位バルサとの差は1ポイントに縮まった、気を緩めることなく世界トップのチームとしての誇りと自覚をもって試合に挑むよう求めた。
レアルはアトレティコ・デ・マドリッドとのダービーで0対4で大敗し、手も足も出ない無様な様子を見せた上、その当日の夜何事もなかったようにクリスティアーノ・ロナウド選手の誕生パーティを楽しむ様子がネット上でアップされ、一部のファンから顰蹙をかっていた。


2015年2月9日(月)

ポデモスの評価やや下がる

全国紙エル・パイスは昨日、先月行なった世論調査の結果を発表した。
その中で、今選挙が行われた場合どの党に投票するかという質問に対しては、パブロ・イグレシアス氏率いる新党ポデモスが27.7%で1位、これに与党民衆党(PP)が20.3%で続き、社労党(PSOE)は3位だった。
今回もポデモスが優勢だったが、前回の調査より0.5ポイント落としている。
一方PPは1.7ポイント上昇したが、PSOEは5.2ポイント下がった。
また左派連合(IU)は1.5ポイント上昇し、UPyDは0.5ポイント下がった。
各党の指導者に対する評価では、最も高かったのはシウダダノス代表のアルベール・リベラ氏、これに続くのがIUのアルベルト・ガルソン氏、以下UPyDのロサ・ディエス氏、ポデモスのパブロ・イグレシアス氏、PSOEのペドロ・サンチェス氏で、マリアノ・ラホイ首相は主な指導者の中で最も評価が低かった。

本日も22県で注意報

先週までの寒波は収束したものの、本日も引き続き山間部を中心に注意報が発令されている。
それによるとピレネー山脈付近では低気温と凍結による注意報が出ている。
また、イベリア山系でも同様の注意報がでている。
一方、ジブラルタル海峡付近、ガリシア沿岸部、ジローナとメノルカ島では強風注意報が出ている。

アトレティコ、ダービーで記録更新

先週土曜日に行われたサッカー1部リーグのアトレティコ・デ・マドリッド対レアル・マドリッド戦は、アトレティコが4対0と圧勝したが、他にいくつかの記録を残した。
まずアトレティコがレアルに本拠地で3連勝したのはこれが史上初であった。
またレアルが6試合連続でアトレティコから勝利を挙げられないのは45年ぶりという。
さらにアトレティコがリーグの試合において本拠地でレアルに勝利するのは1999年以来。
最後にアトレティコがレアルに大量得点で勝利するのは、アウェーでは1987年以来、ホームでは1977年以来となる。


2015年2月6日(金)

カタルーニャ高等裁判所、レウス市のブルカ禁止令に違法判決

カタルーニャ高等裁判所は、タラゴナのレウス市が昨年6月に施行した 公共の場でのブルカ着用禁止条例に対し違法判決を下した。
同条例は、公共の場において、イスラム教徒の女性などがブルカやニカブなど を着用する事によって顔を隠す事を禁止したもので、公共スペースの安全確保、 テロ対策を目的としたものだが、条例が出されてすぐ、イスラム系の協会が これの撤回を求める訴えを起こしていた。
高等裁判所は、同条例が宗教と信仰の自由を侵すものとして訴えを認める 判決を下したが、レウス市は本日より5日以内に控訴する構え。

寒波による各種警報、更に広範囲に

スペインを覆った寒波による被害が広がる中、気象局は本日、 40県に対し、大雪、強風、低温、高波などの各種警報を発している。
注意報、警報が出ていないのは、カナリアス諸島、セウタ、メリージャ、 バダホス、ウエルバ、セビージャ、カディス、マラガ、アルメリア、ムルシア、 そしてトレドのみ。
特に気温が下がると見られるのがウエスカとジェイダで、最低気温が マイナス12度、続いてテルエル、クエンカ、グアダラハラ、アビラ、セゴビア、 ブルゴス、ソリア、サモーラ、リオハ、ジロナなどでマイナス10度、アルバセテでは マイナス8度の予想となっている。
 尚、今朝の最低気温はジェイダのナウト・アランでマイナス17,9度、 ジロナのラ・モリナでマイナス13.3度、ジェイダのジョサ・トゥイシェンで マイナス11.6度、アビラのナバレドンダ・デ・グレドスでマイナス11度、 テルエルのモスケルエラでマイナス9.5度、ラ・リオハのバルデスカライでも マイナス9.5度、マドリッドとセゴビアの県境、ナバセラダでマイナス9.4度を 記録した。


2015年2月5日(木)

ユーロ硬貨偽造の疑いでカタルーニャ州自治州政府を捜査

国家裁判所はユーロ硬貨偽造の疑いでカタルーニャ自治州政府の捜査を 開始した。
昨年11月に経済相を通じて国家裁判所へカタルーニャ州政府が ユーロコインの大量偽造を行なっている可能性があるとの通報があった。
疑惑の根拠となったのはエル・パイス社が掲載した記事で、それによると カタルーニャ州政府は45000個の偽コインを製造しようとしており、すでに 出来上がった2ユーロの偽コインを商店で使ってみたところ、7軒中、6軒の 店で、偽コインであることが気づかれなかったとの事。
偽コインはユーロコインと同じデザインで作られており、国名として カタルーニャ共和国の名が刻まれている。
また、「試作品」である事を示すため、TRIAL、PROVA と言った単語も 見られる。
同記事によると、偽コインは昨年8月、バルセロナの港に45000個、届けられて おり、その内、2ユーロコインが1万個、1ユーロコインが5000個含まれるとの事。
1万個の2ユーロコインについては中国に発注したと見られる。

寒波の被害広がる

大寒波がスペイン本土、バレアレス諸島を覆っているが、これによる影響が 拡大しつつある。
大雪のため、カンタブリアとメセタをつなぐ国道A-67号線、N661号線が通行止め となり、また、アストゥリアスとレオンをつなぐRENFEも運行不能に陥ったため、 本土最北部と中央部との陸路による連絡が途絶えた状態となっている。
また、ソンポルト経由のフランスーアラゴン間の道路も閉鎖されている。
A-67号線、N611号線では、昨夜、多数の車が積雪で動けなくなり、220名が、 また、今朝までにレオン、パレンシア、カンタブリアだけで300名が救助された。
寒波は更に強まる見込みで、気象局では引き続き20県に対し、気温低下の 警報を発し、注意を呼び掛けている。


2015年2月4日(水)

ネイマール事件によりバルサ現会長に出頭命令

バルセロナのサッカーチームFCバルセロナが2013年に ブラジル出身のネイマール選手との契約を交わした際、 表向きには5.710万ユーロの契約としておきながら、実際には 裏金を用いた9480万ユーロの契約がなされていた事が発覚 した事により、当時のロセル会長が辞任する事となったが、 そのあと、会長職を引き継いだバルトメウ現会長についても、 同事件に関与したとして、国家裁判所からの出頭命令が出された。
バルトメウ会長の出頭は今月13日に予定されている。
 今回の出頭命令を受け、バルトメウ会長は「国家の権力を持つ 者の中に、ネイマール選手がバルセロナに来たのを快く思わない 者がおり、そう言った輩がバルセロナへの嫌がらせとして動いている のは明白。 これは政治レベルでの攻撃である。」 
と、反論を開始した。

大寒波、本土とバレアレス諸島に留まる

スペイン本土とバレアレス諸島を覆った大寒波により、27県における 急激な気温低下に関する警告をはじめ、その他、大雪や雪崩、 強風、大雨、高波などの警報が発せられたが、同寒波は少なくとも 今週いっぱい留まる模様。
また、長引く場合には来週火曜日ごろ まで続く可能性もあるとのこと。


2015年2月3日(火)

1月の失業者数、1.75%増加

雇用・社会保険省の発表によると、先月の失業者数は12月より 7万7980人、すなわち1.75%の増加となった。
しかしながら同省によると、この数値は1月の増加率としては集計始まって以来最も低い増加率であるという。
これらの数値を業種別でみると、最も増加したのは農業で7.46%、2位はサービス業で2.68%だった。
一方工業と建設業では減少している。
男女別でみると、どちらも増加しているが、女性の増加率は男性の倍近くとなっている。
自治州別では、エクストレマドゥーラ、バレアレスとカナリアスで減少したが、それ以外の州では増加しており、特にパイス・バスコ、ナバラ、アストゥリアスなどでの増加が際立っている。

44県で悪天候による注意報・警報

気象局は本日、大雪、大雨や強風などによる警報・注意報を44県に発令した。 それによると、カスティージャ・イ・レオンでは、ブルゴス、レオン、パレンシア、セゴビアとソリアに大雪警報がでており、30センチ程度の積雪が予測されているほか、同州のそれ以外の県でも注意報が出されている。
またカタルーニャとカンタブリアでも山岳地帯で大雪による警報・注意報が、沿岸部では高波やしけなどの注意報が出されている。
アンダルシアではアルメリアで高波警報が出ているほか、ハエンでは大雪注意報が発令されている。
またバレンシアでは強風注意報が、アラゴンでは雪崩注意報がだされており、同局では十分注意するよう呼びかけている。

マドリッド市役所、8月よりオペラ付近の交通規制開始

マドリッド市役所は、市の中心部にあるオペラ劇場付近の交通規制を8月より開始すると発表した。
この規制はすでにエンバハドーレス、コルテスやラス・レトラス地区に適用されており、居住者の所有する車や交通公共機関、バイク以外の通行を禁止し、監視カメラでコントロールする。
同市ではオペラ地区の規制を今年5月に行われる地方選に間に合わせる予定だったが、準備に手間取り延期を余儀なくされた。


2015年2月2日(月)

各地で悪天候による被害、死者も

先週末はほぼ全国的に悪天候に見舞われ、各地で強風、大雨や大雪による被害が発生し2名の死亡者がでている。
ナバラのアルコスでは、ワゴン車を運転していた男性が車ごと流され、後に遺体で発見された。
またウエスカのカンダンチュウスキー場では、雪崩に巻き込まれたスキーヤーが亡くなった。
一方、パンプローナではエブロ川の急激な増水により、付近の国道が閉鎖されるなどした。
また、ブルゴスの村でもエブロの増水により住民が避難を余儀なくされた。
本日はこの悪天候も収まる模様であるが、増水、冠水などで起きた被害の復旧作業には時間がかかる見込み。

1月の乗用車販売、27.5%増

自動車製造・販売業者協会によると、先月の乗用車販売台数は6万8118台で、前年同月比27.5%増加した。
同協会によると、この数値は1月としては2010年以来最も高いもので、またこの月の増加率としてはこの20年で最も高いものとなった。
またこれで17ヶ月連続の増加となり、これは1996−97年度以来の記録となる。
ただし、同協会は販売増加の理由について、国の販売補助政策によるものであるとしている。
これらの数値を購入者のタイプ別でみると、個人向けは4万990台で29.1%、企業向けは21.7%、レンタカー会社向けは32.8%それぞれ増加している。

ZARAのオーナー、ライバル社の大家に

世界中にZARAをはじめとした服飾チェーンを展開し、スペイン最大の資産家として知られるアマンシオ・オルテガ氏は先日、マドリッドの目抜き通りにあるビルを購入したと発表した。 このビルはグランビア通り32番地に位置し、もともと全国紙エル・パイスを有するプリサグループの本拠地であり、現在も同系列のラジオ局セルのスタジオがある。
しかしながら地上階などにはMANGO、H&Mや近日オープン予定のPRIMARKなどライバル社の店舗が入居している。
これらの店舗は今後ライバルのオルテガ氏に賃貸料を支払う事になる。


2015年1月30日(金)

セビージャの女性、エボラ検査でネガティブ診断

リベリアでの医療活動のあとスペインに戻り、発熱があったため 念のため水曜日の午後から隔離病棟に入院していた女性(35歳)の 血液検査の結果、エボラには感染していないとのこと。
今後、1回目の検査から72時間後に2度目の採血とその検査が 行なわれる事となる。
女性はセビージャのビルヘン・デル・ロシオ病院に入院しているが 入院した当日の夜には熱が引き始め、容体も良好との事。

悪天候、全国各地で各種警報発令

本日、気象局はスペイン全国各地に向けて悪天候による 各種警報、注意報を発令している。
マドリッドでは風速70キロ以上の強風注意報が発令され、 特に12時から18時の間にかけて風が強くなるとのこと。
バレンシア州、アラゴン州全体では強風警報が、ウエスカ県では 強風に伴い積雪、雪崩注意報が、カンタブリア州では強風波浪、 大雨警報が、カスティージャ・イ・レオン州でもソリア、セゴビア、 ブルゴスなどで強風警報が、アビラ、サラマンカ、バジャドリ、 サモーラ、レオン、パレンシアでは強風注意報が、ナバーラでは 積雪警報が出されている。
また、カタルーニャ全土で強風警報、バルセロナやジロナでは 更に大雪や大波、ジェイダでは大雪、タラゴナでは雪崩、そして ムルシアでも強風波浪警報が発令されている。
ガリシアでも全土に強風波浪に対する注意が呼びかけられており、 中でもオレンセでは強風警報が出されいてる。
バレアレス、メリージャでは強風波浪注意報、バスクではギプスコアや ビスカヤなどで波浪警報、強風大雨注意報などが出されている。
カスティージャ・ラ・マンチャでもアルバセテで強風警報が、トレド、 クエンカ、シウダ・レアル、グアダラハラでは強風注意報が、また、 アンダルシアでもアルメリア、グラナダで強風警報が、ハエン、マラガ では強風注意報が出されている。


2015年1月29日(木)

商店売上、2007年以来初めての増加

本日の国家統計局発表によると、2014年度の小売店による売り上げは 前年度比1%の増加となり、2007年度以来、初めての増加を示した。
経済危機が長引く中、2008年から2013年までの間、連続で減少 し続けてきた売上であったが、2014年後半に入ってようやく回復の 兆しが見え始め、同年9月には前年度同時期比較2.7%のプラス、 10月には1.9%プラス、11月には0.3%プラス、そして、12月には 5.4%の増加と、4か月連続でのプラス値を示した。

セビージャでエボラ感染の疑い

今月11日までリベリアでの医療活動に参加していた女性(35歳)に対し、 スペインへ帰国したあと、エボラ感染拡大防止対策として毎日、 健康状態のチェックが行われていたが、昨日の朝、発熱が確認された。
そのため、彼女が住むセビージャではエボラ対策のプロトコルに 従い、昨日の夕刻、ビルヘン・デル・ロシオ病院へ彼女を搬送し、 隔離病棟に収容。
採取した血液がマドリッドのカルロス3世病院へ送られ検査が 行なわれているが、エボラ感染の有無が明確になるまで 警戒態勢が布かれる事となる。

ビルバオーサン・セバスティアン間 50分

昨日、高速列車バスク線の工事現場を訪れたアナ・パストール勧業大臣は 2019年にはバスク内の首都間を50分以内で移動が可能になると コメント。
ビトリア−ビルバオ間は40分、ビトリアーサン・セバスティアン間、 ビルバオーサン・セバスティアン間の所要時間は50分になるとのこと。
また、ブルゴスとビトリア間の工事が完了すれば、首都マドリッドと ビトリア間の移動が2時間、マドリッドービルバオ間が2時間半、 マドリッドーサン・セバスティアン間の移動が2時間45分で可能となる。


2015年1月28日(水)

入院中の元ラジョのゴールキーパー、夢かなわず

マドリッドのサッカークラブ、ラジョ・バジェカノが、持ち家の 立ち退き命令を受けた85才の女性に渡した義援金を、 同女性は、立ち退きを防ぐのに必要な分だけを受け取り、 余った分をクラブチームへ返したため、チームはこのお金を アルカラ・デ・エナレスの病院に癌で入院中の元同チーム所属ゴールキーパーで あったウィルフレッド選手(ナイジェリア出身)の家族をマドリッドへ 呼ぶための費用に充てることにした。
これにより、ウィルフレッド選手は、10年間会っていない3人の 子供達と再会出来るはずであったが、本日、28日の到着を 目の前にして、昨日、病院で亡くなり、再会の夢は叶わなかった。


2015年1月27日(火)

住宅ローンの契約件数、6ヶ月連続増加

国家統計局によると、昨年11月の住宅ローン新規契約数は1万5900件で、前年同月比14%増加した。
これで6ヶ月連続の増加となる。
ただし、9月及び10月と比較すると増加率は減少傾向にある。
また、ローンの平均金額も10月と比較すると5.6%減少した。
しかしながら前年同月比では12.2%上昇している。
これらの数値を自治州別でみると、最も契約が増加したのはアンダルシアで、これにマドリッド、カタルーニャとバレンシアが続く。
逆に減少したのはカンタブリア、ガリシアとバレアレスだった。

マドリッド市交通局、1回券・回数券にもICカード導入

マドリッド市交通課のカベロ交通担当官は昨日、地下鉄やバスの1回券及び回数券にもICカードを導入する意向を発表した。
同担当官はバラハス空港に新設されたツーリスト用乗車券の販売機を前にメディアのインタビューに応じた。
その中で同担当官は、すでにICカードを導入済みの定期券の成功を強調し、一般のチケットにもICを導入すると述べた。
まだ正確な日にちは決められていないものの、今年中に導入されるであろうと付け加えた。

セルバンテスの遺骨、依然未確認

ミゲル・デ・セルバンテスが埋葬されているとされるマドリッド市内で発掘調査を行っているチームの責任者は昨日、メディアの質問に回答した。
それによると、M.C.のイニシャルのある棺の中には少なくとも6人分とみられる成人および子供の遺骨が発見されたという。
現在の所、子供などセルバンテスの没年齢に当てはまらないものである事が確認された分をいくつか除外したという。
同責任者は、棺のイニシャルだけであまり過大な期待を抱くべきではないが、発見された遺骨はどれも古く損傷も激しいため、、調査が終了するにはまだ時間がかかるとしている。


2015年1月26日(月)

昨年のホテル宿泊日数2.9%増加

国家統計局(INE)によると、2014年の旅行者によるホテル滞在日数は前年比2.9%増加した。
特に2013年のデータでは減少していた国内居住者の宿泊日数が増加したことが原因と見られる。
しかしながら、一人当たりの平均宿泊日数は、3.35日で昨年より僅かに下がっている。
一方、全体の67.6%が昨年の5月から10月に集中している。

ラジョの義援金を受けた女性、一部を返還

マドリッドのバジェカス地区に本拠地を置くサッカー1部リーグのラジョ・バジェカノは、同地区で息子の借金のために持ち家の立ち退き命令を受けた85歳の女性を救済するため義援金を募った。
先週金曜日同クラブの会長が集まった2万1000ユーロをこの女性に渡した。
しかしこの女性は立ち退きを避けるために必要な金額だけを受け取り、それ以外はクラブに返還した。
同会長は女性の真摯な態度に感銘を受けて感謝の意を表し、それを病気療養中の同クラブ選手への支援に当てると発表した。
この選手は癌の治療でマドリッドの病院に入院しているが、この義援金はアフリカから家族を呼び寄せるのに充てられるという。

セルバンテスの墓、発見は秒読みか

ドン・キホーテで知られるスペインの作家、ミゲル・デ・セルバンテスが埋葬されているとされるマドリッド市内の教会では、昨年より遺体の捜索が続けられているが、このほどM.C.のイニシャルが入った棺がみつかった。
捜索チームは、棺の中から発見された複数人のものと見られる遺体を確認中だが、セルバンテスは没年齢が70歳くらい、背骨に関節炎の跡があり、前歯は6本かそれ以下などいくつかの特徴があり、特定は時間の問題と見られる。


2015年1月23日(金)

ルイス・バルセナス氏、仮釈放

与党民衆党(PP)の会計係を務めていたルイス・バルセナス氏は PPの裏帳簿、脱税疑惑などの責任を追及され、19か月間、 ソト・デル・レアル刑務所に収監されていたが、親族、友人関係 などから20万ユーロの保釈金調達に成功し、昨日、仮釈放された。
出所後、つめかけた報道陣に対し、同氏は積極的にそのインタビュー に応じ、 「マリアノ・ラホイ首相は最初からPPの裏帳簿の存在を知っており、 彼に裏金の入った封筒を直接手渡していた。また裏帳簿やそう言った 習慣は1990年、私が会計を任される前に始まっており、私の 先任者も同様に封筒に入った現金をPP首脳陣に手渡していた」 などとコメント。


2015年1月22日(木)

インフルエンザ、全国的に流行

疫病監視機関からの報告によると、先週、インフルエンザに感染 している人の数は、全国平均、10万人中212.85名に達しており、 その流行度は「中レベルから高レベル」との事。
この冬、インフルエンザによる症状が重症で入院が必要と なった患者数はすでに187名に達しており、その内の58%が女性、 50%が64歳以上で、これに続いて45-64歳の層が26%となっている。
また、A型インフルエンザが89%、B型が11%を占めている。

2014年、失業者数477900名減

2014年度の第4・四半期には前四半期に比べて30100名の 失業者増と言う後退が見られはしたが、2014年は、2013年に 比べ、失業者数が477900名減少し、失業者総数は5457700名、 失業率23.7%まで下がった。


2015年1月20日(火)

本日も引き続き各地で警報・注意報

気象局は本日も全国の24県に悪天候による警報及び注意報を発令している。
それによると、マラガ県のロンダでは標高700〜800メートル以上で7センチ程度の積雪が予測されており、大雪警報が出ている。
またアンテケラとアシャルキアでも同注意報が出されている。
ジブラルタル海峡付近とカディスの沿岸部では大雨及び寒冷注意報が、メリージャでは強風波浪注意報が発令されている。
また、ガリシアにも同様の注意報が出ている。
一方、半島中央部では気温がかなり下がる見込みで地域によってはマイナス7度まで下がる模様。

アンダルシア州知事妊娠を発表

アンダルシア州のスサーナ・ディアス知事は昨日、妊娠3ヶ月である事を発表した。
同知事はメディアに対し、深い幸せを感じていると述べた。
一方でこの件はあくまで個人的な事であり、公務には全く影響ないとし、仕事と家庭の両立に問題がないことを強調した。
またこれにより地方選の日程が変更される事もないとした。
ディアス知事は40歳で初産となり、出産予定は夏頃の予定。
自治州知事が任期中に妊娠・出産するのは全国でこれが初めて。

前マドリッド州知事、逃亡事件は無罪

昨年4月にエスペランサ・アギーレ前マドリッド州知事が起こした交通違反の際に警官の制止を振り切って逃亡したとされる事件について地方裁判所は、罪を不問とする判決を言い渡した。
それによると、訴えを起こした交通違反取締りの警官たちの証言に食い違いがあり、信憑性に欠けることや確固たる証拠が見られないことを理由に挙げている。
訴状では、マドリッドの目抜き通りで交通違反を犯した前知事が、違反切符の手続き中に車に乗って逃亡、その際に停めてあった警官のバイクを倒し、軽い怪我を負わせたとされている。


2015年1月19日(月)

寒波到来、各地で警報・注意報

寒波により昨日から各地で大幅な気温の低下や積雪が発生しているが、気象局では本日、全国計45県に悪天候による警報及び注意報を発令した。
それによると、 アストゥリアスなど北部の山間部では大雪警報が出されており、最高22〜24センチの積雪が予測されている。
また、マドリッドでも山間部では15センチ程度の積雪となる見込みで、注意報が出ている。
一方、気温もかなり下がる模様で、ラ・マンチャのクエンカとグアダラハラでは最低気温がマイナス9度と予測されている。
また沿岸地域では強風や高波も警戒されており、アンダルシアのマラガでは最大風速が70キロに達する見込み。
さらにセウタ、メリージャとカディスには大雨注意報が出されている。

週末の交通事故死者8名

総合交通局(DGT)によると、先週金曜午後3時から昨日午後8時までに起きた交通事故による死者は8名だった。
また2人の軽傷者も出ている。
最も死者が多かったのは土曜日で、4人が死亡している。
また日曜日には3名が亡くなっている。
DGTでは積雪や凍結など道路事情が悪くなっていることから、さらなる注意を呼びかけている。

ダカール・ラリー、コマ選手が5度目の優勝

先週土曜日まで南米大陸で開催されていたダカール・ラリーのバイク部門で、スペイン出身のマルク・コマ選手が5度目の総合優勝を果たした。
最終日は174キロのレースが行われる予定であったが、悪天候のため101キロ地点で中止となり、コマ選手の優勝が決定した。
5度の優勝記録は他にフランス人選手が2名いるほか、バイク及び自動車部門で計11度の優勝を遂げた選手もいる。
一方、やはりスペイン出身の女性ライダー、ライア・サンス選手は総合9位で終了、女性としては史上最高位となった。


2015年1月15日(木)

2014年の消費者物価指数、1%のマイナス

ガソリン、ディーゼル、そして一部、食料品などの値下がりにより 2014年12月の消費者物価指数は前年度同時期比較、-1%となり、 12月としては、1962年に統計が取られ始めて以来、初めての マイナス値を示した。
また、2009年の7月に記録された -1.4%に次ぐ大きな落ち率と なった。
前年度同時期比較消費者物価指数は2014年7月以降、-0.3%、 -0.5%、-0.2%、-0.1%、-0.4%、そして12月の-1%と、 6か月間連続でマイナス値を示しており、また、過去15か月間で8回に 渡ってマイナス値となっているが、政府はスペイン経済がデフレに 入ったとは考えていないとのこと。

カタルーニャ選挙、9月27日に

選挙前倒しを求めるERC(カタルーニャ左翼共和党)からの 最後通告期限を迎える二日前となった昨日、アルトゥール・マス カタルーニャ州知事はERC党首のオリオル・ジュンケラス氏との 交渉の結果、選挙開催日を9月27日に決定すると発表。
これにより、マス州知事はカタルーニャが独立国家として機能する ためのシステムを構築するのに必要な時間を得ることが出来、 また、去る11月9日に一つの山場を迎えたカタルーニャ独立の機運を 更に推し進めるためのERCとの協力体制が再確認されたとコメント。

海難救助隊、2014年に6000名以上を救助

2014年にスペインの海難救助隊が救助したアフリカからの移民は 6306名に達した。
アンダルシアに設置されている海上救助隊の基地はウエルバ、 カディス、タリファ、アルヘシラス、アルメリアにあり、これら5か所の 基地が2014年に行った救助活動は1077回に及んだ。
2013年には1086回の出動により計6135名が救出されている。


2015年1月14日(水)

PP,PSOE、対テロの法改正案共同作成に同意

ジーハディストによるテロが活発化する中、政府はテロに関する 法改正の必要性を重視し、これを敏速に推し進めるため、 最大野党であるPSOEとの共同作業を提案。
これにより、昨日、内務大臣、法務大臣、そしてPSOE代表等による 協議が行われ、緊急に法改正案を作成して国会へ提出する事で 同意に達した。
テロに対する刑法について、多数の改正項目が予定されているが、 注目されるのは、これまで、主に組織だったテロ行為を 前提に構成されていた刑法を、個人単位で行われるテロ行為に、 より適切な対応が出来るよう改正される事。
その一環として、PNR(飛行機の搭乗者名簿)の作成と国際間での これの共有があるが、更には、テロ行為を奨励する内容を含む WEBページの作成や公開、また、そう言ったWEBコンテンツの 習慣的な閲覧行為についても、今後、審議が行われる模様。

マラガの空港利用者数、最高記録を更新

2014年にマラガの空港を利用した人の数は1370万人にのぼり、 これまでの最高記録となった。
2014年におけるスペイン全国の空港の平均伸び率は4.5%と なった中、マラガの空港の伸び率は6.4%に達した。
また、マラガはスペイン南部、沿岸部ツーリズムの中心となっており、 2014年にマラガの空港から運行されたフライトは126ルートあり、 その内、110ルートがヨーロッパ方面行きだった。
最多利用者があったのは、マラガー英国間を結ぶフライト。


2015年1月13日(火)

ギプスコアで18000年以上前の壁画を新たに発見

ギプスコアのセストア市にあるダンボリンスロ洞窟では1980年に 青銅器時代の焼き物が発見されているが、同じ洞窟内で去る12月、 岩のおうとつを利用して描かれた壁画が発見された。
発見したのはバスク大学で働く先史時代の専門家等からなる チームで、今後、詳しく調査を行う必要はあるが、少なくとも 18000年以上前のものであるとのこと。
今回の調査で発見されたのは、鹿やヤギなどの動物を描いたと 思われる5つの作品と、劣化が激しいためにモチーフが確定出来ない ものが幾つか。

PNR、2015年末ごろに導入か

ジーハディストらによるテロ対策の一環として、ヨーロッパ各国で 作成する飛行機のPNR(搭乗者名簿)を国際的に共有する方向へ 動きつつある中、スペイン政府も同システムを2015年末までには 確立する予定である旨、ホルヘ・フェルナンデス・ディアス内務大臣が ラジオ局Copeを通じて公表した。
また、同大臣は、PNRが合法的に機能するよう、また、各航空会社への 情報提供義務付けを行うため、公共安全法改正案を上院へ提出する 予定についても触れた。


2015年1月12日(月)

ラ・アランブラ、入場者数の記録更新

グラナダにあるラ・アランブラ(アルハンブラ宮殿)は2014年度も その年間入場者数の最高記録を更新した。
2013年度も過去最高記録となったが、2014年も 前年度比較、3.78%増となり、その入場者総数は 2.402.473名に達した。
1年中で最も多かったのは5月の260.727名。
ラ・アランブラを訪れる人々の中核を成すのはスペイン人による 国内旅行者で、766.869名。
外国人ツーリストで最も多かったのはドイツ人、フランス人、そして これにアメリカ人が続いた。

ビルバオ教区、金銭の施しを辞めるよう呼びかけ

カトリックのビルバオ教区は教会の入り口付近で物乞いをしている 人々への金銭による施しを辞めるよう、WEBを通じて、またミサを 通じて呼びかけている。
理由として、物乞いをしている人々の正確な状況を把握する事も無く 金銭による施しを行うのは、根本的な解決に繋がらないばかりか、 そう言った行為への甘えや、依頼心の増大を招くだけであり、 また、そう言った人々が習慣的に集まって来る事により、教会出入り口 付近での盗難事件、脅迫じみた言動なども見られ、最近では、 ミサを中断せざるを得なくなった教会がある事などを挙げている。
ビルバオ教区は、金銭的な援助はそう言った形で行なうのではなく、 それぞれの状況を調査し、その解決の手助けを行なうカリタスなどの 慈善団体を通して行なうのが、より高い効果を生むと説明している。


2015年1月9日(金)

イスラム過激派100名の監視を強化

フランス、パリでのテロの影響がスペインへも波及する可能性を鑑み、 スペインではテロへの警戒レベルを2から3(3の中に上下2段階ある内の下) へと引き上げ、政府関係の建物をはじめ、駅、繁華街、スポーツ競技などのイベント会場 など、人が多く集まるところでの警備を強化しているが、これに伴って スペイン国内に住むイスラム過激派、約100名についてその行動の監視も 強化された。
この100名については、これまでの調べでイスラム過激派であることが 判明しつつも、未だ、何ら具体的な行動には出ていないため、拘束する事が 出来ずにいるが、今回のパリでのテロに続いて何らかの動きがある可能性が あるとして警戒を強めるとのこと。

As Catedraisビーチ、入場制限設置を予定

ガリシアのルーゴ県、リバデオにあるAs Catedraisビーチは、近年、 訪問者の数が急増しており、ガリシア内では、サンティアゴの大聖堂に 次ぐ人気を獲得しつつある。
昨年8月13日には1日の訪問者数が14000名に達した。
これを受けて、ガリシア州政府は、自然環境保存や、地域の生活環境保護の ため、一日の訪問者受入数を最高で4967名に制限する模様。


2015年1月8日(木)

欧州15か国、PNRの導入を決定

スペイン政府は、ジーハディスタを事前探知するため、 PNR(搭乗者名簿)の作成に乗り出した。
これは、昨日のパリで起きたテロをきっかけにヨーロッパ中でイスラム過激派に よるテロへの不安が急激に広がる中、スペインを含め、ヨーロッパの 15か国が共同で全てのフライトの全ての利用者について、データリストを 作成し、共有しようと言うもの。
これにより、飛行機を利用する全ての人間の身元、チケットをどこで 購入したか、支払手段は現金であったかクレジットカードであったか、 テロリストによる利用頻度の高いルートを利用しているか、など、その 詳細にわたる個人データが15か国で共有されることとなる。
 テロ防止の対策として、PNRの作成はすでに欧州各国政府から 提案されていたが、プライバシーの侵害になるとの理由から2012年に 否決されたままとなっていた。
PNRは、米国、カナダ、オーストラリアなどではすでに採用されている。

冬のバーゲン開始

1月6日、「主の御顕現」の祝日が終わり、昨日7日から毎年恒例の 公式バーゲンが始まった。
バーゲンの自由化が行われてから、1月7日を待たずに開始する 商店も多いが、その場合、公式バーゲンとは違い、元値と値下げ後の 値段の両方の表示義務が無いなど、消費者にとって有益な情報が 明記されていない場合も多い。
昨日開始された公式バーゲンでは、一人当たり60〜80ユーロの 消費が予測されており、衣類業界では一年間の売上の25%が この時期に得られると見込んでいる。


2015年1月7日(水)

マドリッド、税率引き下げ、公共サービス料金維持にて新年スタート

地方選を5月に控え、マドリッド自治州政府も、マドリッド市行政も 2015年度予算における税率引き下げ案を可決した。
政府は今年、マドリッド州における経済成長率は2.5%に達し、 失業率は下降線をたどると予測しており、これら経済の回復により 税率引き下げ分を補う事が可能と見ている。
 これにより2015年、マドリッドではゴミ回収税が無くなり、 市バス、地下鉄などの料金が凍結、更に所得税率も引き下げとなる。
また、水道代、ガス代、タクシー代なども下がるが、国鉄近郊線と 高速道路の利用料金は上がる模様。

コスタ・デル・ソル、ツーリスト受け入れ総数記録更新

2014年にマラガ県を訪れたツーリストの数は前年度比較7.3%増、 694.000人増しの10.194.000人となり、これまでの最高記録となった。
850万人に留まった10年前の2004年に比べるとこの10年間で 実に20%の伸びを示したことになる。
これらツーリストの来訪により2014年にマラガへもたらされた 経済的インパクトは、直接的なものだけでも70億8.680万ユーロ、 間接的なものも含めると108億2千50万ユーロにのぼる。

カタルーニャ、失業者数49000人減で新年へ

カタルーニャ自治州は失業者数575.948名と、2013年時よりも 約49000人減で2014年の幕を閉じた。
スペイン全体で見ると、失業者総数は4.447.711名となっており、 2013年度より253.627名の減少と、1年間における減少率としては 1998年以来の高い数値となった。
また、2013年度も前年の2012年に比べると147.000人の減少を 示しており、2006年以降、2年連続で減ったのはこれが初めて。


1月6日は「主の御顕現」の祝日にあたるため、ニュースはお休みさせていただきます。


2015年1月5日(月)

2014年、7年ぶりに雇用増加

本日の政府発表によると2014年は、前年度と比較して 社会保険加入者の数が417.574名の増加となり、経済危機が 表面化した2007年以来、初の雇用増加を示した。
また、12月の失業者数も前年度同時期比較、253.627名減 (5.39%減)となり、この時期の統計としては、1998年以来、 最良のものとなり、登録されている失業者総数は4.447.711名と なった。

会計検査院、主要政党全ての会計報告に異常を確認

全政党の会計報告を監査する会計検査院は2012年度分の 監査の完了に伴って、その異常とも言える結果を発表した。
会計検査院主任検察官を務めるオラジョ・ゴンサレス・ソレル氏に よると、PP, PSOE, PNV, CDC, EA, UDCなど、スペインの主要な 政党のほとんどがその会計報告に、実際の支出入が繁栄されていない 銀行口座、違法寄付金、未登録財団への寄付など、数々の異常が 見られた。
政党を対象にした会計監査は2012年度分が終わったばかりで、 2013年度分以降は、これからの作業となる。
これまでに、監査院からの報告が、これ程の違法申告を含むと言う実態を指摘したのは 初めての事。


過去のニュ−ス
JAN-JUN2013 JUL-DIC2013 JAN-JUN2014 JUL-DIC2014
JAN-JUN2009 JUL-DIC2009 JAN-JUN2010 JUL-DIC2010 JAN-JUN2011 JUL-DIC2011 JAN-JUN2012 JUL-DIC2012
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