スペインニュース・コムがお届する
スペインのニュース

現地のメディアよりスペインのニュースを毎日更新でお伝えします
土日、祝日はお休みです。


2016年12月30日(金)

マドリッド市、1月3日から5日まで大型車の通行規制

マドリッド市行政はテロ対策の一環として、クリスマス、年越しシーズン中に大勢の人が集まる場所で、ニースやベルリンであったような大型車を使ったテロが起きないよう、車の進入を阻止するための障害物設置案を可決したが、これに加えて、更なる対テロ政策が本日の市議会で可決される予定。
それは年明け後、市内各地域で東方三賢人のパレードが行われる1月3日から5日にかけて、3,5トン以上の大型車の通行を禁止すると言うもので、各パレード開始の1時間半前から終了1時間半後までの時間帯、その付近への大型車は侵入も駐車も出来なくなる。
規制の対象となるエリアに駐車したままとなっている大型車で、持ち主との連絡が取れないような場合は、レッカー車により撤去されるとのこと。
例外として通行が認められる車両としては、市バス、一般の観光バス、夜間に運行されているクリスマスイルミネーション観光用バス、規制対象エリアを発着地とする路線バス、テレビ・ラジオ放送局の車両、そしてマドリッド市警察より特別に許可を得た車両で、この許可は1月2日までに申請する必要がある。

マドリッド地下鉄、エスタディオ・オリンピコ駅の名称がエスタディオ・メトロポリターノに変更

現在、建築が進行中で来シーズンからサッカーチーム「アトレティコ・デ・マドリッド」の新ホーム・スタジアムとなる「ワンダ・メトロポリターノ・サッカー場」最寄りの地下鉄駅は、これまで「エスタディオ・オリンピコ」の駅名で表記されていたが、それが「エスタディオ・メトロポリターノ」に変更される模様。
この駅は今も建設途中でまだ使用されていないが、工事が終わったあと、その利用開始時期に合わせて、地下鉄路線図など、全ての箇所に駅名の変更を反映させるとのこと。
尚、メトロポリターノの名称は、アトレティコ・デ・マドリッドが1900年代前半に使用していたホームスタジアムの名前からとったもの。
収容人数67000人の新スタジアムの最寄り駅となるこのエスタディオ・メトロポリターノ駅は、マドリッド地下鉄網の駅の中でも、自動改札機を50台備えた最も大きな駅の一つとなる。
また、7番線の同駅の他、徒歩10〜15分の範囲に2番線のラス・ロサス駅、5番線のカニジェハス駅もある。

11月までの外人ツーリスト数、7100万人以上に

今年1月から11月までにスペインを訪れた外国人観光客の数は7160万人を超え、昨年同時期比較10.1%のプラスとなった。
残りわずかとなった12月だが、恐らく2016年の総計としては7400万人、昨年より8.8%の増加となる見込み。
11月までの統計を国籍別に見ると、最も多かったのが英国人で、1700万人がスペインを訪れており、昨年比12.3%のプラスとなった。
これに続くのがフランス人の1076万人(7.1%増加)、ドイツ人の1073万人(6.1%増加)だった。


2016年12月29日(木)

マドリッド、交通規制初日、最初の1時間で100件の違反摘発

大気汚染を緩和する目的で、本日、マドリッド市では初めて、環状線M30に囲まれる市中心部における車両通行を、ナンバープレートの番号が奇数で終る車両のみに限定する、と言う処置が取られた。
通行規制の対象となる時間帯は今朝6時半から今夜の21時までだが、通行規制の実施の通達があったのが昨日であり、またこれが初めての試みであるだけに、規制の詳細を把握していないドライバーも多く、市当局は6時半の規制開始後、最初の1時間は、違反を犯している車両(偶数のナンバープレートを持つ車両)に対し、環状線M30の外へ出るよう通告するだけにとどめ、違反の摘発は7時半以降に開始された模様。
総合交通局によると、取り締まりが行われ始めた最初の1時間(7時半から8時半の間)にあった摘発件数は、100件に達したとのこと。
この違反による罰金は90ユーロだが、指定された期間内に支払いを済ませた場合は、その半分の45ユーロに設定されている。
市の発表によると、昨夜の時点で大気汚染レベルは随分と下がっていたため、ナンバープレートの偶数・奇数で通行出来る車を制限すると言う「規制レベル3」は今日で一旦、終了し、明日は「レベル2」に下がるとのこと。
「レベル2」の場合、全てのナンバープレートの車が市内中心部を通行することが可能となるが、駐車は出来ない。

カタルーニャ、独立反対派が増加

カタルーニャ自治州が行った最新の世論調査によると、カタルーニャの独立に反対する人々の割合が46.8%、賛成する人々の割合が45.3%と、反対派が賛成派を1.5ポイント上回った。
反対派が45.1%だった11月の調査時に比べると、2ポイント近く反対派の勢力が高まったと見られる。
カタルーニャ世論調査センターによると、これら世論調査の結果の内、3%程度が誤差の範囲として考えられるため、カタルーニャの独立についての賛成派と反対派の比率は、依然、五分五分と見られるとのこと。
しかしながら、最後の調査が行われた時期が12月の12日〜17日で、ちょうどカタルーニャ州議会のカルメ・フォルカデル議長が、憲法裁判所が禁止令を出していたカタルーニャ独立についての議題を、議会で協議することを許可したとして、カタルーニャ高等裁判所で審問を受けていた時と重なる。これに抗議する運動が高まり、それに伴って独立派の勢力が増していた時期と重なっている事から、一時的に独立賛成派に傾く人が増えた結果であるとの見方も強い。


2016年12月28日(水)

大気汚染のため、マドリッド市内で明日より車両通行制限

高気圧に覆われ、風もない好天が続く中、天気予報では月曜日あたりに弱い雨の可能性が告げられているだけで、マドリッド市上空に停滞している大気汚染が改善される見込みは薄い。
そのため、今年2月から施行された交通規制案に基づき、明日のマドリッド市内の通行は、ナンバープレートが奇数で終る車両のみに制限される事となる。
今年2月から施行された新法の内容は概ね、次のとおり。

マドリッド市内中心部の41のエリアに、大気中の二酸化窒素の含有量を示す観測器がそれぞれ10箇所に分かれて設置され、その10個の観測器のいずれか2つが、2時間に渡って1立方メートルあたり200マイクログラムに達している場合に注意喚起、 そして250マイクログラムに達している場合に注意報、更に400マイクログラムに達すると警報の発令となり、これらの状況によって4段階の対応がなされることとなる。
1段階目は、注意喚起があった初日の対応で、環状線M40内の全ての車専用道路における走行速度が時速70キロに制限され、大気汚染が与える人体への弊害についての注意喚起が行われ、公共交通機関の利用の推奨と同時に、市バスや地下鉄などの増便が行われる。
2段階目は、注意喚起レベルが二日続いた場合、または注意報発令時の対応で、中心部エリアでの路上駐車がそれぞれの地域住民の車のみに限られ、 それ以外の車両については禁止となる。駐車禁止の例外となるのは緊急サービスに携わる車両、電気カー、身障者が運転する車両のみ。
3段階目は、注意報レベルの汚染が二日目に突入した場合で、先述の対応に加え、環状線M30の内側における通行可能な車両制限が開始され、 ナンバープレートの偶数、奇数によって車両数が半分に減らされる事となる。この場合、タクシーについてはナンバープレートの種類に関わらず通行禁止の対象外とされるが、空車での走行は極力控え、決められたエリアに駐車する事を推奨。
4段階目は、注意報レベルが三日目に突入、或は警報レベルに達した場合に取られる措置で、ナンバープレートによる通行規制は環状線M30にまで広げられ、また、市行政が更なる規制の必要性を認めた場合は、ナンバープレートの奇数・偶数に関係なく、全ての一般車が通行不能となる。この場合、タクシーについても空車での走行は禁止となる。

明日の規制は、第3段階に突入した結果とされる。

難民200名がスペインに到着

本日、ギリシャからスペインに200名の難民が到着する。
その内訳は、シリアやイラクなどをはじめとする複数の国々からの難民で、マドリッドに到着した後、アンダルシアやバレンシアなど、スペインの各地に振り分けられる。
スペインは、EUによる難民救済プランの中で17860名の受け入れを約束しているが、今回の700名を加えてようやく計900名を受け入れることとなり、約束の人数にはまだまだ程遠い。


2016年12月27日(火)

マドリッド、クリスマスイベント開催地周辺に障害物を設置

スペインでは、昨年6月より、テロ警戒レベルとして最高のレベルから二つ目の「レベル4」が維持されているが、先日、ベルリンで起きたトラックを使ったテロのような手口に対する予防策として、クリスマスシーズン中、大きなイベントがあり、大勢の人々が集まることが予想されるマドリッド市内各スポット周辺に、大型花壇や鉄柱、大型車などの障害物を設置することを決定した。
これにより、テロリストが運転するトラックが、大勢の人が集まって年越しカウントダウンを行なう太陽門の広場や、大晦日マラソンの会場、東方三賢人のパレードなどに突入するのを防ぐとのこと。

テロ対策、町の警備に軍用ライフル

クリスマスシーズンにおける自称イスラム国関連のテロの可能性が高まると思われる中、スペインでは、国家警察官や治安警備隊員などが、通常のピストルではなく、口径の大きな軍用ライフルを持って街中の警備にあたる事となった。
最近、ヨーロッパ内の他国で起きたテロでは、テロリストが大口径のライフルを持っているのに対し、警官隊が小さなピストルでこれに応戦している様子が見られ、この不利な状況が繰り返されないためには、警備をする側も軍用レベルの武装をするべきであるとの判断から今回の決定がなされた模様。
また、これに伴って、有事の際のプロトコルにも変更がなされた。
これまで、銃撃は最後の手段とされて来たが、テロ対策においては、これら軍用武器を使ってテロリストを「無力化」するようにとの指令が出されている。
「発砲する」と言う表現は使われておらず、テロリストを「無力化する」と言った表現が使われているのが一つの大きな特徴となっているが、事実上、必要があれば躊躇することなく発砲せよとの指令と解釈出来る。

Burger King? それとも  Burguer King?

大手ハンバーガーチェーンとして知られるバーガーキング(Burger King)は、本日付でマスコミ界に対し、今後スペインにおける同社の表記方をBurger King からBurguer King へと「u」を加えた表記に変更すると言う通達を出した。
スペイン人はバーガーキングを、ブルゲル・キングと発音するのが普通だが、Burgerと言う綴りを、更にスペイン語風に発音すると、ブルヘルとなってしまい、これをブルゲルと発音してもらうためには、Burguer と表記する必要がある。
同社は、消費者の母国語がスペイン語であるため、それに合わせた表記に変更すべきだと考えてこの決定をしたとして、マスコミ界向けにそのニュースが流れ、それを真に受けたヨーロッパ・エクスプレスを始め、幾つかのメディアが、インターネットを通じて報道してしまったが、実はこれは故意に流された嘘だったと言うことが、情報発信源のコミュニケーション・エージェント「エバーコム」から説明があった。
キリスト教世界では、明日、28日が「幼児殉教者の日」となっており、エイプリール・フールと同様に「嘘をついても良い日」となっているため、これに合わせてバーガー・キングが発信を依頼したジョークだったことが判明。
印刷物としての新聞は、明日(28日)の分をその前日(27日)に印刷するため、それに間に合うように、本日付でこのジョークを発信したとのこと。
エバーコムからマスメディア界向けに発信されたニュースには、画像にレタッチを加えてバーガーキングの綴り表記を変更した店舗の写真なども添付されていたため、あっという間にこのニュースが信用され、広まった模様。
実際には、スペインのバーガーキングは、今後もこれまでどおり、英語表記のBurger King のまま維持される。


クリスマスの振り替え休日のため、12月26日はニュースはお休みとさせていただきます。


2016年12月23日(金)

マドリッド、クリスマス期間中のセキュリティーを強化

先日のベルリンでのテロを受け、マドリッドではこのクリスマス期間中、大勢の人々が集まる場所での警備が更に強化される。
昨年同時期、パリやブリュッセルでのテロにより全ヨーロッパでテロ警戒レベルが上げられ、スペインでも最高レベルから2番目のレベル4が維持されているが、同じレベル4でありながらも、今年のクリスマス期間中は去年よりも更に警戒が強められる模様。
ベルリンやニースで起きた大型トラックを利用したテロが発生しないよう、路上に鉄杭や大型の花壇のようなものの設置、或はイベントが行われる場所へ繋がる主要道路にパトロールカーを配置するなどの対策が検討されているが、テロリストへの情報漏れを防ぐため、詳細は発表されていない。
また、年越しのカウントダウンが行われるソル広場や、1月5日に東方三賢人のパレードが行なわれるエリアについては、昨年よりも監視下に置かれるエリアが広げられ、テロに使われる大型車が人々が集中するエリアに到達する前に探知し、対応出来るようにするとのこと。
カウントダウンが行われるソル広場への入場可能人数は、昨年と同様に25000人までという制限が設けられ、昨年は同広場へのアクセスについて2重のチェックが行われたが、今年は3重のチェックが行われるとのこと。
また、ソル広場へ入るための入り口は昨年同様に、アルカラ通り、サン・ヘロニモ通り、マジョール通り、アレナル通りの4本の道に限られ、その他の道は進入禁止となり、有事の際の避難路となる見込み。

クリスマス宝くじ1等賞、そのほとんどがマドリッドで販売

昨日行なわれたクリスマス宝くじの発表で、66513が1等賞に選ばれたが、この数字のクーポン券のほとんど全てがマドリッドで販売されていた。
スペインのクリスマス宝くじは、1等賞の場合の賞金が40万ユーロとなっているが、この40万ユーロが当たる同じ番号のクーポン券が1600枚存在するため、1等賞だけでその賞金総額は6億4千万ユーロに達する。
通常、1600枚ある同じ番号のクーポン券はスペイン各地に分散して販売されている事が多いが、今回の1等賞はそのほとんど全てが首都マドリッド市内の同じ宝くじ販売所で売られていた。
同販売所がこの番号のクーポン券のほぼ全てを仕入れていたが、その一部をビスカイア県の販売所が持つ別のナンバーと交換していたため、ビスカイア県にも一等賞の恩恵が一部、もたらされた。
また、マドリッド自治州内にある町「ブレア・デル・タホ」とバルセロナ市内のラバル地区でも、いくらか販売されていたが、その他の全てはマドリッド市内のエスペランサ通り4番地にある販売所で販売されていた。
この販売所は新しいオーナーに変わってまだ僅か4カ月しか経っておらず、驚きと喜びを隠せない様子。


2016年12月21日(水)

マドリッド市、交通違反取締レーダーによる収益7000ユーロ/時間

マドリッド市内に設置されている交通違反取り締まり用レーダーによって摘発された違反数は、今年の1月から9月までの9か月間で478.180件となり、それによる罰金総額は5980万ユーロに達した。
前年度同時期と比較して65.2%の増加となっており、1時間あたり6.829ユーロの罰金が科せられている事となる。
違反の54.5%が70キロ制限の道路でのスピード違反となっており、最もスピードを出していた車は、制限速度90キロとなっている環状線M30を時速162キロで走行していた模様。
また、最も大きな速度違反としては、70キロ制限のところを時速154キロで走行していた車が摘発されているとのこと。
それら極端な例を除けば、違反の多く(88.5%)は制限速度の10%増し程度の軽度違反となっているが、これによる罰金は100ユーロの設定となっている。

スペインの銀行、42億ユーロの返金義務

1997年ごろから2007年ごろまで続いた不動産バブルの時代、住宅ローンを組む際には、欧州中央銀行が提示する金利Euriborを基準とし、日々変化するこの金利に応じて、定期的にローン返済に適用される金利が更新されると言う変動金利制ローンを組むのが一般的だったが、その契約内容に一部違法項目があったとして、消費者団体は訴えを起こしていた。
それはEuriborが上がった時にはそれに応じて消費者の負担も上がるのに対し、Euriborが下がった時には、常にそれに応じて支払う金利が下がるのではなく、どれだけEuriborが下がった場合でも、これ以上ローン金利は下がらないと言う、 最低限支払わなければならないラインを設定する項目である。
これに対し、2013年の5月、スペインの最高裁は同項目を違法と見なし、一定の時期以降の返済について、銀行の余剰請求分を消費者に返金するよう全銀行に命じた。
消費者団体は、一定の時期以降の返済分だけが返金の対象となった事を不服とし、EUの裁判所に上訴していたが、EU裁は上訴の内容を認め、「スペインの銀行には、違法に請求した利息を過去に遡って返金する義務がある」との判断を下した。
これにより、住宅ローン契約を行なっていたスペインの銀行が返済義務を負う総額は、スペイン銀行の計算によると、42億ユーロにのぼるとのこと。
幾つかの銀行が影響を受ける予想額を発表しているが、それによるとBBVAは4億400万ユーロ、BANKIAは2億ユーロ、Banco Popularは6億8400万ユーロに登る。
CaixaBankはまだ発表していないが、ある筋によると12億5000万ユーロに達するとの情報もある。


2016年12月20日(火)

悪天候による死者、4名に

スペイン東部やバレアレス諸島でここ数日続いている悪天候により、すでに2名の死亡者が出ていたが、新たに2名の犠牲者が確認された。
3番目の犠牲者となったのは、バレンシア県シャティバ市在住の58歳の男性。
昨日の午後15時半ごろ、シャティバ城への登り路の途中にある洞穴内に人がいるとの通報があった。
これを受けて救助隊が医師と共に駆けつけたところ、浸水した洞穴内に大雨と強風によって動けずにいる男性を発見したが、その時点で体温低下と外傷性脳損傷が認められ、すぐに病院へ運ばれたが死亡した。
4番目の犠牲者は、同じくバレンシア県エンゲラ市の64歳男性で、自家用車で移動中に大水に流された模様。
家族から約束の日時に現れないとの通報が入り、捜査を開始したところ、まず車のみが発見され、その後、本日早朝3時ごろ、アクセス困難な場所で遺体が発見された。

ベルリン・テロの負傷者にスペイン人が1名

カイロを訪問中のアルフォンソ・ダスティス外務大臣は、ベルリン市内のクリスマス市で昨日起きたテロによる負傷者の中に、スペイン人1名が含まれていた事を発表した。
被害に遭ったのはビルバオ出身の奨学生、イニャキ・エラクリアさんで、本人によるツィッターへの投稿によると、クリスマス市を友人2名と歩いていたところへトラックが突っ込み、イニャキさんはそのトラックに両足をひかれる形となったが、生命の危険は無い模様。


2016年12月19日(月)

異性間暴力による訴え、1日に426件

今年7月から9月までの3か月間に、スペインの法廷が受理した異性間暴力による訴えは38.402件で、その内の36.079件が女性被害者によるものであった。
これは1日平均にすると426件となり、33.705件であった昨年同時期と比較すると、14%近い増加となっている。
また、訴訟があった後に有罪判決となる確率についても、昨年同時期の64.1%から69.5%へと、5%以上の増加となった。
先述の3か月間に受理さえた訴えの内、69.2%がスペイン国籍を有する者によるもので、残りの30.8%が外国人によるもの。
また人口1万人に対し被害届けが出される割合(全国平均は15.2%)が最も高かったのが、バレアレス諸島の29.6%、カナリアス諸島の23.1%で、逆に最も低かったのがラ・リオハの7%であった。

悪天候により各地で通行止め、マジョルカの落雷500件

 スペインの南東部を覆っている悪天候は、マジョルカ島をはじめとしてバレアレス諸島に大きな影響を与えており、豪雨や風速70〜90キロの強風、3〜5メートルの大波による被害が続出している。
マジョルカ島の県道Ma6040号線、Ma5040号線は、両車線ともに洪水による通行止めとなっており、Ma15号線も一部通行不能となっている。
また、落雷も多く、この24時間にマジョルカ島付近に落ちた落雷数は500、イビサ島付近では400に達したが、いずれもそのほとんどが海に落ちている。
 また本土のバレンシアでも大雨による被害が多発しており、高速道路AP7号線のファバラ付近バレンシア方面、CV652号線ミジャーレス付近、CV70号線ベニマンテル付近、CV525号線アルヒネット付近、CV510号線アルシーラ付近、CV543号線カルカイセント付近で通行止めとなっている。
 今回の悪天候では、すでにスペイン本土で2名の死者を出しており、1名はカステジョンで大水のなかを運転中に事故で死亡。あと1名はアリカンテで大雨警報を無視して歩行中だった老人が、洪水で海まで流され、その20分後に遺体で発見された。


2016年12月16日(金)

クリスマス国際文化祭、マドリッドのマタデーロで開催

今回が2度目となるマドリッド・クリスマス国際文化祭が、昨日、始まった。
今年の開催地となったのはマドリッド・リオ公園に隣接するマタデーロ文化センターで、約70か国が参加し、各国におけるクリスマスの祝い方、食文化などをアピールする。
昨日の開会式では、マダガスカルから来た22人の少女合唱団が、地元の言語で子供達の権利擁護を訴える内容の合唱を披露した。
今回の文化祭では250のイベントが用意されており、その多くが入場無料となっているが、有料である場合はその収益金全てが、そして、場内で販売されている品物の売り上げの一部が、スペイン国内外で苦しむ難民のために働くNGO「世界の医師」に寄付されるとのこと。

悪天候、各地で警報・注意報発令

バレンシア州では、アリカンテ県、バレンシア県などの沿岸部で、100リットル/平米の強い雨となる可能性が高いとして警報が発令されている。
カステジョン県でも、1時間に20リットル/平米の雨が予想されるとして注意報が発令。
また、カスティージャ・イ・レオンでもアビラ、レオン、サラマンカ、サモーラなどで、標高1000〜1200M以上で10センチ弱の積雪があるとして注意報が発令。
グラナダ、ハエンでも降雪による注意報が、アストゥリアス、カンタブリア、ビスカイア、ギプスコアなどで強風波浪注意報が、タラゴナでは大雨注意報が出されている。

公衆電話現存数18300台

スペインに最初に設置された公衆電話は、1928年、マドリッドのレティロ公園内に置かれたもので、通貨コインではなく公衆電話専用コインによる利用となっていた。
通貨コインによる利用となったのが1966年で、その後増え続けた台数は、1999年にはスペイン全国で55000台を数えたが、携帯電話の普及と共にその撤去作業が進み、現在では18300台にまで減少した。
調べによると、スペインでは成人の96%が携帯電話を、またその内の80〜90%がスマートフォンを所持しており、事実上、公衆電話の必要性はほとんど無きに等しい状況となっているが、現行法によると、中・大規模都市の場合で人口3000人につき1台の公衆電話、1000人未満の人口の集落の場合では最低1台の公衆電話が完備されていなければならないとのこと。


2016年12月15日(木)

エル・アルテット、スペインで5番目の空港に

アリカンテのエル・アルテット空港は、年々その利用者が増え続けており、この一年間で16%プラスの170万人の増加となり、年間利用者数は1200万人を越える。
これによりカナリアス諸島、グラン・カナリア島の空港を抜き、全国で5位の位置につく事となる。
運行している主な航空会社はライアンエアーで、国籍別に見た場合に最も利用者数が多いのはイギリス人の年間490万人で、これにスペイン人の120万人が続く。
エル・アルテット空港は49年前の開港で、およそ5000人のスタッフが働いている。

マドリッド・リオ公園にて冬至祭

マドリッド市行政は初めての試みとして、今年のクリスマスイベントの一つに冬至祭を組み込んだ。
同祭は今月21日の夜7時開始で、場所はマドリッド・リオ公園のプエンテ・デル・レイ(王の橋)付近とのこと。
イベントの内容としては、誰もが参加出来る光のパレードを中心としており、市民に手作りランタンなどを持参して参加するよう呼びかけている。
パレードのあと、冬の到来を迎える花火が用意されているとのこと。


2016年12月14日(水)

2017年 ビトリアのフェリア・デ・ラ・ブランカは闘牛無し

毎年8月頭にビトリアで行われるフェリア・デ・ラ・ブランカでは、例年、祭りのメインイベントの一つとして、数日間に渡って闘牛が行われていたが、2017年は闘牛無しの祭りとなることが決定した。
今年までは、この期間の闘牛開催についてはビトリア市行政が経済面での援助を行なっていたが、来年度よりこれを打ち切り、2017年の闘牛開催のための興行主を民間企業を対象に募集した結果、応募者がゼロとなった。
これを受け、市行政は興行主の再募集は行なわないことを決定。
このラ・ブランカ祭で闘牛が行われないのは、歴史上、来年が初めてのこととなる。

観光業、記録更新。住民一人につきツーリスト1.5人

スペインを訪れる外国人観光客の数は増える一方で、今年1年間における訪問者数は、初めて7000万人の壁を突破するとの予想。
これはスペインの住民一人につき、1.5人の外国人ツーリストの訪問を受けている計算となる。
最も多いのが英国人ツーリストで、昨年よりも12%の増加となっており、すでに1700万人を越えている。
これに次いで多いのが、昨年より8%の増加となったフランス人、6%の増加となったドイツ人で、いずれも今年の訪問者数が1000万人を超えており、スペインを訪れる外人ツーリストの内、二人に1名はイギリス人、フランス人、ドイツ人のいずれかとなっている。
また、近年、大きな増加を見せているのが中国人ツーリストで、今年1年間の訪問者数は50万人程度であるが、昨年に比べて40%の増加となった。
調べによると、スペインを訪れるこれら外人旅行者の内、80%がスペインへの旅行をリピートしているとのこと。
また、中にはスペインに住居を持つと言う選択肢を取る人も多く、今年の1月から9月までの9か月間に、スペインにおいて外国人(非スぺイン居住者)によって交わされた住宅売買契約件数は3224件で、前年度同時期にも3393件の契約が行われている。


2016年12月13日(火)

11月の消費者物価指数、0.7%

国家統計局は、先月の消費者物価指数の最終結果を発表した。
それによると、11月の数値は10月と同様0.7%で、11月29日に発表された暫定値と一致するものだった。
INEによると、先月はほとんどの生鮮食料品が値上がりしたが、ガソリンなど燃料の価格が下落したため相殺された。
自治州別でみると、カンタブリアを始めとした8州で下がり、カタルーニャなど3州で上昇した。

米大統領、ポデモス代表に贈呈本の感謝状

ポデモス党のパブロ・イグレシアス代表は、自身のツイッターで、米国のバラク・オバマ大統領から感謝の手紙が届いたことを明かした。
この本は今年7月のスペイン訪問時にごく短い会談を持った際、イグレシアス氏からプレゼントされたものであり、内容はスペイン内戦時にファシズムと戦ったアメリカのリンカーン部隊についてで、イグレシアス氏によると、大統領はこの存在を知っていたという。
イグレシアス氏はツイッターにこの手紙の画像をアップし、「米大統領から、贈った本のお礼がくるというのは何とも言えない物がある。トランプ大統領にはどんな本を送ったらいいのかわからない。」とコメントしている。

マラガ美術館、本日オープン

アンダルシア州のマラガでは、本日、マラガ美術館がオープンする。
この美術館は、主にマラガの遺跡から発掘された約15000点と、絵画など2000点を所蔵している。
歴史的価値のある宮殿の修復に7年を費やし、最初の構想から20年近くたってやっとオープンとなった。
美術品の多くは19世紀のものであるが、地元マラガゆかりの芸術家の作品も多く展示している。
開館時間は火曜〜金曜日が午前9時〜午後8時半、日曜・祝日は午前9時〜午後3時半までで、月曜は休館となる。
尚、この美術館は国内で6番目の規模であるという。


2016年12月12日(月)

DGT、忘年会シーズンの取り締まり開始

総合交通局(DGT)は、本日より飲酒運転の特別取締キャンペーンを開始する。
この時期は、忘年会やクリスマスパーティーなどで、アルコールや薬物使用が原因とされる交通事故が多発する。
このため同局では、毎年市民警備隊の交通課と協力して警戒にあたる。
警官が配備されるコントロールポイントは、主に郊外の町と都市部を結ぶ国道や村の間を走る街道などであるが、普段コントロールが比較的少ない大都市の中心部などでも行われる。
このキャンペーンは今月18日まで行われる。

狩猟ファン雑誌の表紙が波紋

狩猟や釣り愛好家向けの雑誌「ハラ・イ・セダル」の表紙が、ネット上で議論を呼んでいる。
6〜7歳くらいとみられる迷彩服を着た男の子が、左手には猟銃、右手には死んだライチョウを抱え、そして「狩猟の未来」というタイトルがつけられている。
同誌がこのような表紙を作った背景には、全国紙エル・パイスが掲載した記事にある。
その内容は、狩猟は時代遅れで、高齢者の趣味であり、若い世代のライセンス取得が激減しているというもので、狩猟ファンに対する侮辱と受け取られた模様。
そのため、この表紙で若い狩猟世代をアピールするつもりであったが、ネット上では波紋が広がっている。
その内容は、小さな子供がこの雑誌の表紙を飾るのには違和感がある、ましてや猟銃や死んだ動物を手にしているのは論外だ、というものである。
さらにスペインの法律では、これぐらいの年齢の子供は、いかなる理由でも銃器の使用が許されていないことを指摘する人もいた。
一方で狩猟ファンたちも反撃に出て、この子供ほどではないが若い世代の愛好家たちが、「戦利品」と共に写った自分の写真をツイッターなどに次々とアップした。
尚、この雑誌と同じタイトルのテレビ番組が、国営放送の2チャンネルで放映されている。

マドリッド目抜き通りの大気汚染、交通規制で改善か

先週の大型連休期間中に、公害対策として一般車両の通行を禁止するなどの措置を行ったマドリッドのグランビア通り。
環境保護団体の調査によると、期間中、この近辺の大気汚染は約32%改善したという。
この措置は、クリスマスの買い物客などで大混雑するこの通りで、居住者など一部の車両を除く一般車両の通行を禁止し、その分歩道を拡大したもの。
歩行者からは概ね評価されているが、商店主らは、車で乗り付けて大量に買い物をする人が減るのではという危惧もあり、賛否両論であった。
また、商品の運送トラックは当初時間が規制されていたが、結局自由に通行できることとなった。
一方マドリッド市議会の野党民衆党は、この措置を強く非難し、法的措置に訴えると発表している。
この交通規制は、今後、クリスマスから年末年始にかけても行われる予定。


2016年12月9日(金)

バスク人の大半が独立に反対

今年の10月3日から27日にかけて、バスクの800世帯を対象に訪問調査を行なったところ、仮に今、バスクで独立の賛否を問う住民投票が行われた場合、独立反対票が39%、賛成票が31%となり、2年前の調査に比べ、反対票が5%の減少となった。
また、棄権票を投じるとした人が12%、そしてアンケートへの回答を避けた人が18%となった。
更に、スペインからの独立がEUからの脱退につながるのであれば、賛成票から反対票に変えると答える人も多く、その場合、独立賛成票は全体の25〜23%まで下がるとの事。
また、バスクがスペインから独立した場合、生活が改善すると考えている人が全体の27%であるのに対し、悪くなると考える人が35%、大きな変化は無いと考える人が15%、そして比較する必要を感じないと答えた人が23%となった。
独立反対派が多い一方で、独立の賛否はバスク民族自ら決定すべきであるとして、住民投票を行なうことについては賛成であるとする人が59%と、反対派の30%を大きく上回っている。

住居費が一番高いのはバスク

勧業省調べによると、スペイン国内における平均住宅費を比較すると、その上位にバスクの地名が並ぶ。
トップを切るのがギプスコア県、そしてそれに続くのがビスカイア県で、それぞれ1平米あたりの値段が2.654,2ユーロ、2.363,7ユーロとなっている。
これらバスクの2県のあとをマドリッドの2.178,2ユーロ、バレアレスの2,041,7ユーロ、バルセロナの2.018,9ユーロ、そして再びバスク地方アラバ県の2000ユーロが追っている。
更に16歳から29歳までの就労若者層が住宅を購入しようとした場合、アラバ、カンタブリア、マラガ、ジロナ、カナリアスなどでは収入の60%を購入費に充てれば良いのに対し、ギプスコア、ビスカイア、マドリッド、バレアレス、バルセロナでは収入の70%を充てる必要があり、これら若者層にとって、バスクで住居を購入するのは非常に困難な状態となっているのが判る。


無原罪の御宿りの祝日のため、12月8日はニュースはお休みとさせていただきます。


2016年12月7日(水)

アンダルシアの大雨による被害への救済プラン、今週金曜日の閣僚会議で決定

先週末にアンダルシアで降った大雨による被害は、特にマラガ県、カディス県に集中したが、特にひどかったのがマルベージャ、エステポナ、マニルバ、カサーレス、カルタマ、アラウリン・デ・ラ・トーレなどで、河川の氾濫、住居や商店の浸水、そして農地が水没するなど、大きな被害が出た。
アンダルシア自治州のスサナ・ディアス州知事からの要請を受け、中央政府は、今週金曜日に行われる閣僚会議で被災地救済プランの大筋を決定し、早急に対処するとのこと。
正確な被害状況はまだ調査中だが、損害額は3000万ユーロを越える模様。

50%近くが年金の受給は無いと予想

大手保険会社マフレの調べによると、スペイン人の44%が、定年退職時には公的年金の受給が滞っているであろうと予測している。
これはマフレ・ファンデーションがスペイン全国の国民2700名を対象に行った調査の結果で、他にも様々な数値が公開されている。
国民の60%が、受給額は月額900ユーロ程度と、現行の平均支給額より150ユーロ少ない金額を予想しており、81%が年金だけではリタイヤ前の生活レベルを維持することは出来ないと予測している。
また、ほとんどの人が65歳ぐらいで定年したいとの希望を持ちながら、実際にリタイヤ出来るのは66〜70歳であろうと予測している。
また、3人に1人が、年金の支払いそのものに不安を抱いているか、またはその受給額に不安を抱いていると言う理由で、公的年金への加入とは別に個人年金の積み立てを行なっているとのこと。


憲法記念日のため、12月6日はニュースはお休みとさせていただきます。


2016年12月5日(月)

アンダルシア西部で大雨被害、死者も

アンダルシア州のマラガ、カディスでは、大雨強風による被害が各地で発生した。
その多くは雨による家屋の浸水などで、孤立して救助される人も続出した。
カディスのリネア・デ・ラ・コンセプシオンでは、この雨による故障の修復作業に当たっていた電力会社の職員が死亡した。
またマラガのエステポナでも20代の女性の死亡が確認された。
マラガ市内を走る地下鉄も数時間に渡って運休したほか、道路でも冠水による通行止めが起きている。
これらの地域では本日も正午頃まで大雨警報が発令されているため、気象局では注意を呼び掛けている。

議事堂の一般入場、昨年より2500人以上増加

毎年、憲法記念日の時期に行われるスペイン下院議事堂の一般入場は、今年は先週の金曜・土曜日に行われ、入場者は1万4431人だった。
これは昨年の数値を2500人以上上回るものであった。
市民は早朝から列を作り、早い人は6時半ごろから並んでいたという。
待ち時間は最高3時間に及び、入場時間を延長するほどであった。
初日の金曜日は、普段閉鎖されている正門がなかなか開けられず、開場が15分遅れるというハプニングがあった。
この催しは1997年以降毎年行われているが、2012年は改修工事のため休止した。

マドリッド、市中心部車両規制でバス増便を検討

マドリッド市バスは、今週の大型連休中に行われている市中心部、グランビア、マジョールとアトーチャ通りの一般車両規制により、バスの増便を検討していると発表した。
どの路線でどの程度増便するかは発表されていないが、今夏から秋にかけて行われた地下鉄1番線工事の際の増便程度になる可能性があるとしている。
ただし、ここ数日の状況を見て、さほど必要ないと判断されれば、クリスマス中の増便は行われない可能性もあるという。


2016年12月2日(金)

11月、失業者数24841名の増加

例年、11月はクリスマスシーズン突入に向けて雇用が増える時期とされるが、今年はその傾向に反して失業者数は24.841名の増加となり、総失業者数は3.789.823名となった。これで4か月間連続での増加となる。
2013年、2014年、2015年の11月には、それぞれ2.475名、14.688名、27.071名のマイナスを記録していた。

マドリッド、パリ、メキシコシティー、2025年よりディーゼルカーの市内通行を禁止

今週メキシコシティーで行われている市長サミットC40において、マドリッド、パリ、そしてメキシコシティーの間で、2025年以降、各市内におけるディーゼルカーの通行を禁止することで同意に達した。
同時に、石油系燃料に依存する車から、電気、水素、ハイブリッド自動車への移行に力を入れる事でも合意。

ウエルバ県、パロス・デ・ラ・フロンテーラで竜巻

昨日の18時45分ごろ、ウエルバ県のパロス・デ・ラ・フロンテーラで竜巻が発生し、様々な被害が生じた。
同市の市長によると、竜巻は5分程度続き、その間に老人介護施設の扉や天窓、太陽発電用プレートなどが崩壊した他、車や農園などの被害が出たが、幸いにも人的被害は無かったとのこと。


2016年12月1日(木)

マドリッドに巨大リクレーションエリアを建設か?

以前、米国のカジノ企業「ラス・ベガス・サンズ」がマドリッド自治州にユーロベガスなる巨大リクレーション都市の建設を行なおうとしたが、様々な問題をクリアすることが出来ず、計画倒れに終わったことがあったが、今回、米国の別の企業「コーディッシュ・カンパニー」が新たなる計画を持ち込んだ。
これは、マドリッド市中心部より35キロ程離れたところにあるトーレス・デ・ラ・アラメダ市(人口78.000人)郊外に、134ヘクタールの面積を持つ巨大娯楽施設を作ろうと言うもので、ホテル、コマーシャルセンター、スポーツ施設、ディスコ、カジノなどが含まれる。
コーディッシュ・カンパニーの企画書によると、同施設建設のための投資額は22億ユーロ以上で、56.433名の雇用を生み出し、この雇用に応募出来るのはマドリッド自治州在住者のみに限られるとのこと。
前回、同様のプランがラス・ベガス・サンズ社から持ち込まれた時には、施設内での自由喫煙を認めるなどの法改正をマドリッド地方行政やスペイン中央政府に対し要求したが、コーディッシュ・カンパニーは今回のプランにおいて、法改正の必要など全く無いとし、また、地方行政や中央政府に対し経済的援助を求めることも無いとしている。

1000ユーロ以上の現金払いに25%の罰金

脱税防止策として、これまでスペイン政府は現金による支払の上限を2500ユーロと定めていたが、これを1000ユーロに引き下げる旨、クリストバル・モントロ財務・総務大臣は昨日、各政党へ伝達した。
同改正案は今週金曜日の閣僚会議で可決され、来年1月より施行となる可能性が高いが、その対象として全ての個人が含まれるのか、金銭のやり取りに1社以上の企業が含まれる時のみが対象となるのかなど、現時点では詳細は不明。
尚、この改正が行われた後、1000ユーロ以上の現金取引が行われた場合、その罰金額は取引金額の25%となり、その支払い義務は取引を行なった双方が負う事となる。


2016年11月30日(水)

バレンシアの火祭り、無形世界遺産に

スペイン3大祭りの一つとして知られるバレンシアの火祭りは、無形世界遺産の候補としてリストアップされていたが、本日、正式に世界遺産の指定を受けた。
現在、エティオピアのアディス・アベバで開かれている24か国の代表からなるユネスコの会議で、本日スペイン時間の12時過ぎ、バレンシアの火祭り「ラス・ファジャス」がその認定を受けた。
この記念すべき日を祝うため、本日午後、バレンシアではセラーノスの塔付近にシンボリックなファジャを設置する予定。

ミゲル・スガラ氏、プラド美術館館長を辞任

この15年間に渡りマドリッドのプラド美術館の館長を務めて来たミゲル・スガラ氏は、同職辞任の意思と、その後ビルバオの美術館の館長職を受ける事を、教育・文化大臣とビスカイア州議会宛てに書簡にて通達した。
同氏はビスカイア県ドゥランゴ生まれで、1995年から2001年にかけてビルバオの美術館を任された経験があり、今回、15年間のプラドでの館長職を終え、故郷に帰る事となる。


2016年11月29日(火)

PSOE支持者36%がサンチェス党首を希望

ラジオ局カデナ・セールの調査によると、野党社会労働党PSOEの党首について、先日辞任したペドロ・サンチェス氏を希望すると答えた人は、同党支持者のうち36%でトップだった。
次期党首と噂されるスサナ・ディアス アンダルシア州知事は16%で3位、サンチェス氏の半分以下の数値だった。
2位につけたのは元バスク州知事のパッチ・ロペス氏で17%だった。
一方で、与党民衆党PPやシウダダノス党に投票した人の間では、ディアス州知事の人気が最も高かった。
また、ポデモスの支持者の間ではパブロ・イグレシアス代表の支持率が最も高かったが、2位は前回の選挙で連立政党を組んだ左派連合のアルベルト・ガルソン氏で、同氏は全体の評価も最も高い党首だった。
このほか、各政党の支持率ではPPとポデモスが上昇し、PSOEは3位に転落した。

11月の消費者物価指数暫定値発表

国家統計局INEは今月の消費者物価指数暫定値を発表した。
それによると、今月の数値は前年同月比0.7%上昇した。
また先月との比較では0.3%上がっている。
INEではこの数値について、ガソリンなどの燃料の価格が影響しているとみている。
最終結果は来月の13日に発表されるが、この数値に変化がなければ2013年10月以来の高い数値となる。

マドリッド地下鉄、一日平均370匹の犬が「乗車」

マドリッド地下鉄では、今年7月7日から条件付きで犬の乗車を許可しているが、現在のところ、利用犬は一日平均370匹で、特に問題は報告されていないという。
犬の乗車許可は、バルセロナの地下鉄やドイツなど他のヨーロッパの国でも導入されているが、マドリッドではラッシュアワーを避け、短いリードと口輪、そして最後部の車両に乗ることが義務付けられている。
市民の反応は概ね良好だが、なかには動物と一緒に乗ることに不快感を感じる人や、道端で糞の始末をしない飼い主が多いことを危惧する人もいる。
尚、犬は無料で乗車できるが、チップを付けている事が条件で、人間一人につき一匹のみとされている。


2016年11月28日(月)

国王夫妻、ポルトガルを公式訪問

フェリペ6世国王夫妻は、本日よりポルトガル公式訪問を開始する。
国王は3日間の滞在で計6回演説を行うが、最も重要なのは共和国議会での演説となる。
国王夫妻はまずポルトに到着し、ソウサ共和国大統領と会談する。
その後セラルベス美術館を訪れてジョアン・ミロの特別展を鑑賞し、夜はギマラエンスに移動して大統領主催の公式晩餐会に出席する。
翌日はポルト大学を訪れ、その後、同市役所で市長及び大統領と昼食。
昼食後はリスボンに移動して同市市長より名誉市民の鉤の授与が行われ、夜は同国首相主催の晩餐会に出席予定。
最終日は同国議会で演説を行った後、スペイン大使公邸でポルトガル在住スペイン人たちと接見する。
正式に新政権が発足するまで国王は公式訪問ができなかったため、今回の旅は約1年ぶりの公式訪問となる。

南部を中心に大雨による被害

イベリア半島では、南部を中心に大雨による浸水などの被害が多発した。
特にアンダルシアのカディスやマラガでは、道路冠水で一時孤立した集落や地域もあった。
一方、バルセロナでは車で移動中の女性が流され、行方不明となっていたが、本日遺体で発見された。
さらにムルシアでも、川の増水によって車中に閉じ込められた男性が救助隊に救出された。
本日もマラガ、カディス、バレンシアやタラゴナで大雨のおそれがあるため、気象局では注意を呼びかけている。

キューバ大使館前でカストロ派と反カストロ派が小競り合い

キューバのフィデル・カストロ議長の死去をうけて、マドリッドのハバナ通りにあるキューバ大使館前に、カストロ派と反 カストロ派のキューバ人がそれぞれ集結した。
大事には至らなかったものの、一部で小競り合いとなり警察が介入した。
反カストロ派はごく少数で、比較的短時間で撤退したが、大多数を占めたシンパは数時間にわたってとどまり、最終的に駐西キューバ大使が挨拶に出てくるまでは引き揚げなかった。
尚、同大使館では本日より弔問の受付を開始している。


2016年11月25日(金)

クリスマスシーズン中、グラン・ビアは車両通行止め?

マドリッド市は、クリスマスシーズン中、同市の目抜き通りであるグラン・ビアを車両通行止めにする方向で検討を進めている。
通行止めとなる時間帯や日程など、詳細はまだ何ら発表されていないが、開始時期は12月の頭、「憲法記念日」と「無原罪の御宿り」の祝日を含めた連休辺りからとなる可能性が高いと見られる。
また通行止めとなるエリアは、スペイン広場からアルカラ通りまでのグラン・ビア全体となる可能性が高い。
更に、グラン・ビアだけでなく、アトーチャ通りについても、アトーチャ駅があるカルロス5世広場からハシント・ベナベンテ広場までのエリアについて通行止めとなる可能性がある模様。

ルフトハンザ、パイロットによるストによりスペイン便にも影響

ルフトハンザ航空のパイロット組合によるストは本日で3日目に突入したが、依然、解決の目処は立っておらず、スペインの空港での発着便にも影響が出ている。
ストの直接的影響を受けているは、マドリッド、バルセロナ、ビルバオなどの空港で、今日だけで20便がキャンセルとなっている。

不動産価格、高騰傾向続く

政府発表によると、今年第3・四半期における不動産価格は、前年度同時期と比較すると、1.6%のプラスとなり、年間比較率としては2008末頃から26四半期連続でのマイナスのあとの、6四半期連続での高騰となった。
更に、インフレ率を差し引いた場合では8四半期連続での高騰となり、年間平均値としてはプラス1.8%に達した。


2016年11月23日(水)

マドリッド・リオ、クリスマスのイベント多数

マドリッド・リオにあるマタデーロ・マドリッドで、12月15日から23日にかけて第2回クリスマス国際文化見本市が開催される。
75か国の参加が予定されており、それぞれのブースが設置され、各国のクリスマスの祝い方やクリスマスの食文化などが紹介される。
また様々なイベントが予定されており、開催期間中に行なわれるイベント数は、コンサート、演劇、映画、舞踊他、250を数える。
また、今年初の催しとして、12月21日にマドリッド・リオ公園で光のパレードが予定されており、19時に王宮の裏にあるプエンテ・デル・レイ(王の橋)を出発するとのこと。
マドリッド市は、自作のイルミネーションを持って参加するよう市民に呼びかけている。
光のパレードのあと、秋の終わりと冬の到来を告げる花火で幕を閉じる予定。

ネバダ山脈、今週末よりスキー場開き

グラナダのネバダ山脈は、今シーズン初のまとまった降雪があり、昨夜から今朝にかけて40センチの積雪を記録した。
これによりゲレンデの状態が良好となり、今週末26日のスキー場開きが予定どおり行われる事となりそう。

マグロ漁業界、漁獲量20%増に不満

ポルトガルのビラモウラで開かれた「大西洋マグロ類保存国際委員会」において、次シーズンのマグロ漁獲量は前シーズンの20%増しと定められたが、これに対し、スペインのマグロ漁業者等は驚きと不満の意を露わにしている。
東大西洋と地中海における黒マグロの減少が顕著となり、2006年に漁獲量の60%カットと言う制限を強行したあと、2014年には同種の個体数が以前のレベルに戻りつつあるのが確認された。
そのため、2015年より、今後の様子を見つつ毎年20%の漁獲量アップを行なう事が決まったが、マグロ漁業界では、数年間の保護の結果、すでに黒マグロが増えすぎているとして、次期漁獲量については20%ではなく40%程度のアップが行われるであろうとの味方が強かった模様。
来期の東大西洋、地中海における黒マグロの許容漁獲量は23.155トンと決定したが、これをEU諸国、トルコ、モロッコで分ける事となり、EUに充てられるのは13.451トン。
これをスペイン、フランス、イタリア、ポルトガルで共有することとなるが、スペインの割り当て分は4.243トン。


2016年11月22日(火)

マドリッド地下鉄7b線、2年ごとに工事が必要との見解

マドリッド東部からサン・フェルナンド市を結ぶ地下鉄7b線は、2007年は開通したが、数年ごとのメンテナンス工事による一部閉鎖を余儀なくされている。
現在もラ・ランブラーオスピタル・デ・エナレス間の3駅が閉鎖され、今年中の再開を目指しているものの、めどはたっていない。
関係者によると、この路線はエスペランサ・アギーレ州知事時代に建設が始まり、その年の自治州選挙前に開通した。
しかしながら、建設用地はハラマ川の支流付近の湿地帯に建設されたため、トンネルへの水漏れなどが頻繁に起きている。
さらに付近の住宅や公共施設などでも壁のひび割れなどが起き、住民は被害に悩まされている。
専門家によると今後も2年に一回程度は短期間閉鎖してメンテナンスを行う必要があるという。
クリスティーナ・シフエンテス現知事は、事前調査を十分行わなかったとして、工事を請け負ったACS(フロレンティーノ・ペレス会長)相手に損害賠償を求める事を検討している。

今年のクリスマス宝くじCM、高齢者を侮辱?

毎年12月22日に行われるクリスマス宝くじの発表は国民的行事で、CMも毎年放映されるが、今年の内容が一部で波紋を呼んでいる。
ここ数年はドラマ仕立てになっているが、今回は定年退職した元教師の女性が、当選発表の一日前に放映された以前の映像を見て、当たったと勘違いする。
家族や村の人はその夢を壊さないように警察、教会から漁師まで総出で「当選」をお祝いする、という筋書きである。
全国年金受給者連盟の代表者は、高齢者に対する敬意を欠いている、と批判。
固定観念というのはどんな時でも良くくないが、それを公的機関がCMで流すのは非常に遺憾であると述べている。

プラドでリベラの描画展

マドリッドのプラド美術館では本日から来年2月19日までホセ・デ・リベラの特別展を開催する。
この展示はリベラの描画に焦点を絞ったもので同館所蔵を含む内外からの作品160点が公開される。
この催しは米国テキサス州ダラスのミードゥ美術館との共同開催で、3月以降はこの美術館で展示される。


2017年11月21日(月)

各地で悪天候による警報・注意報

気象局は本日大雨や強風などによる警報・注意報を各地で発令している。
それによると、アンダルシアではカディス、コルドバ、グラナダ、ウエルバ、ハエン、マラガとセビージャで大雨注意報が出ている。
このうちカディスとウエルバでは強風やしけによる注意報も出ている。
アラゴンではウエスカで大雨・強風注意報、カンタブリアでは高波注意報が出ている。
さらにラ・マンチャのグアダラハラ、トレド、シウダ・レアル、カスティージャ・イ・レオンのアビラ、サラマンカ、レオン、ブルゴスでも大雨・強風注意報が出されている。
カタルーニャでも悪天候による注意報が各地で出ているが、特にレリダでは強風警報が発令されている。
それ以外の地域でも軒並み悪天候で、注意報が出されている地域も多い。

ソル広場の時計台、150歳に

大みそかに新年を迎える人が世界各地から集まることで知られるマドリッドソル広場の時計台が、先週土曜日に150周年を迎えた。
この日午前10時からは、この時計を管理する職人ヘスス・ロペスさんが、その歴史、構造やメンテナンスについて講演したほか、様々な関連イベントが行われた。
この時計台はレオン出身でロンドン在住だった時計職人が寄付、それまで使われていたが、精度に問題があり評判の悪かった時計と交換された。
設置や調整に3年を要したが、1866年11月19日、イサベル2世女王の誕生日に始動した。
共和制樹立、内線などスペイン史の物言わぬ証人といわれ、事実戦時中に砲弾がカレタス通り側から打ち込まれた事もあったと言われている。
幸い時計には命中せず破壊されることはなかった。

フランコ命日、シンパと反対派が集会

独裁者フランシスコ・フランコの没後41周年だった昨日、マドリッド市内では親フランコ派と反独裁政権のグループがそれぞれに集会を行った。
シンパはオリエンテ広場に約200人が集まり、フランコ将軍の功績を称え、汚職や失業などの問題を抱える現在の状況を批判した。
また、人工中絶や移民へのヘイトスピーチも行われた。
代表者がマニフェストを読み上げている最中に、反フランコのプラカードを持った男性が妨害を試みてシンパから暴行を受けたが、ただちに警察が介入して事なきを得た。
一方の反フランコ派はソル広場からシベレス広場を行進、独裁政権を象徴する通りの名前の変更やシンボルの撤去を訴えた。
こちらは特に問題もなく進行した。


2016年11月18日(金)

経済危機により収入0.7%減

スペインの国家統計局が初めて発表した賃金指数の動向によると、2009年の指数はプラス1.5%、2010年にはプラス0.5%、2011年にはマイナス1.5%、2012年がマイナス1.6%、2013年がマイナス0.3%、そして2014年がプラス0.8%と、2011年以降3年間続いたマイナス傾向が2014年になってようやくプラスへと転じた。
しかしながら、2011年、2012年時の下がり方が大きかったため、2014年の終了時における平均賃金は2008年時のものよりもまだ0.7%低い状態となっていることが判る。

カタルーニャ独立派、僅かに後退

カタルーニャ自治州が行った最新の世論調査によると、カタルーニャ独立に賛成と答えた人が44.9%で、反対と答えた人が45.1%と、今年6月に行われた調査時よりも独立派が2.8ポイントの減少となり、独立反対派が 僅かに優勢となった。
調査は1500名を対象に10月17日から11月3日にかけて行なわれており、ちょうどマリアーノ・ラホイ氏の新政権成立となるか、或は3度目の総選挙に突入となるかどうかの瀬戸際の時期に重なっていた。


2016年11月17日(木)

新政権発足、承認式

本日、国会議事堂において新政権発足承認式が行われた。
現国王フェリペ6世が政権発足承認式に出席するのは、即位後、これが初めてのこと。
前政権発足時まで、スペインの政治は2大政党を中心に行なわれていたが、近年、急激な変化が生じた結果、フェリペ6世統治下の初の新政権成立では、勢力が4つの政党に分断された状態での複雑な政治像が浮き彫りとなった。
式典中に行われた国王による演説中、ポデモス党員は起立することも無く、着席したままの状態で、中にはスマートフォンの操作に熱中する議員も見られた。
またポデモス、PNV、カタルーニャ独立派政党などの議員等による国王からのメッセージへの拍手は無く、ERC、Bilduの議員は同式典への出席も無かった。
そう言った中、国王は、多面性を持つスペイン国家の政治に必要なのは、途切れる事の無い話し合いと建設的な討論であると強調。

外国人による公的年金・保険制度加入者数、4カ月ぶりに増加

政府発表によると、今年10月における外国人による社会保険制度加入者数は、前月比較6592名増(0.4%増)となり、3か月間続いたマイナス傾向に歯止めがかかった。
これにより、10月終了時点でスペインにおける外国人の社会保険加入者数は1.733.626名となり、その内の1.450.065名が雇用を受けるスタンダードタイプ、278.787名が自営業者として、また、4568名が海洋労働者として、206名が炭鉱関連労働者として加入している。
年間比較では、2015年10月と比較して外国人加入者数は99.982名(6.1%)の増加となっており、10月としては2007年以来の増加率となった。


2016年11月16日(水)

ポデモス党員、新政権認証式における国王への挨拶を拒否

ポデモス党スポークスマンを務めるイニゴ・エレホン氏は、今週木曜日に国会議事堂で行われる新政権発足式において、同式典に出席する国王に対し伝統的に行なわれてきた挨拶を、ポデモス党員等が拒否する予定であることを伝えた。
具体的には、式典開始に向け、国王が議事堂に入場する際、議員等が議事堂の入り口付近に並んで国王を迎える習わしだが、ポデモス党議員はこれを行なわないとしている。
また、式典終了時、国王を交えた軍隊パレードが行われるが、これにも参加はしないとしている。
ポデモス党による国王の公式レセプションへの欠席は、すでに同党の慣例となりつつある。

マドリッド、20台以上の電気車タクシーがサービス開始

マドリッド市内では、すでに23台の電気車タクシーがサービスを行なっている。
これらはいずれもラ・シウダ・デ・タクシー社が提供するタクシーで、運転手はユニフォームを着用しており、車内ではWIFIが使えるとのこと。
使われているのはニッサンのLEAFモデルで、同社は近い将来、現在の23台から110台まで増車する予定。
マドリッド市内には市が契約している充電ポイントが24か所ある他、公共駐車場に147か所、その他、ショッピングセンターやプライベート駐車場などにも整備されているところがある。
尚、現在マドリッド市内を走るタクシーの内、電気車、ハイブリッド車、天然ガス自動車などの「エコカー」が占める割合は、全体の35%にあたる約5400台。

アルハンブラ、ライオンの中庭の修復工事開始

グラナダにあるアルハンブラ宮殿の中心部とも言える「パティオ・デ・ロス・レオネス(ライオンの中庭)」の修復工事が始まった。
このパティオは近年、その地表部分と中央に置かれたライオンの噴水などの修復が長く続いたが、これらの作業が終了した今、この中庭に面して建つ建物全ての屋根の修復が行われる事となった。
今回の修復が終われば、向こう150年間、同パティオは良い保存状態を保てるとのこと。
この修復に要する時間は2〜3年と予想され、その間、アルハンブラを訪れる観光客は、同パティオの見学は出来るが、足場が組まれたままになっているなど、常に一部、工事中の状態となる模様。


2016年11月15日(火)

10月の消費者物価指数、0.7%上昇

国家統計局(INE)の調査によると、10月の消費者物価指数は前年同月比0.7%増加した。
前の月と比較しても0.5ポイント上昇している。
これは2013年8月以来最も高い数値で、10月としては2007年以来の高い数値となった。
INEではこの上昇の理由として、電気代など光熱費とガソリンなどの燃料費の高騰を挙げている。
一方で、生鮮食料品、特に野菜や果物、さらに携帯端末やパソコンなどの値段は下がっている。

プラド美術館で「超絵画展」

マドリッドの国立プラド美術館では、本日から来年2月19日まで「超絵画展」を開催する。
これは同美術館が2010年から展開してきた様々な特別展、同年のベラスケス展や2014年のマドリッドのゴヤ展などを振り返る企画で、展示のほとんどが同館所蔵のものであるが、中には普段一般公開されていないものも含まれている。
また上記のベラスケスやゴヤの他、ティツィアーノの作品なども展示される。

マドリッド地下鉄、5番線も来年工事

マドリッドの地下鉄1番線は、先週日曜日より、約4カ月の大工事を終えて完全に開通した。
利用者の評価はおおむね良好だが、中心地のソル付近で商業を営む人たちはこの数か月の大幅減益を嘆いていた。
一方マドリッド州は、先日来年1月からの8番線の改修工事を発表したが、同5番線も夏頃に工事を予定していると発表した。
工期は1カ月半ほどになる見込みだが、正確な開始時期は明らかになっていない。


2016年11月14日(月)

各地で強風や大雨注意報

気象局は本日、全国各地で強風・大雨などによる注意報を発令している。
それによるとウエスカ、サラゴサ、タラゴナとカステジョンには強風注意報がでており、1時間当たりの最大風速は90キロに達する見込み。
またバルセロナ、ジローナ、アリカンテとムルシアでは3メートル程度の高波が発生する模様。
一方、レリダでは大雪強風注意報、バレアレス諸島では全島で、カナリアス諸島ではイエロ、ゴメラ、パルマとテネリフ島で大雨・高波注意報が発令されている。
またここ数日上昇傾向にあった気温は再び下がりはじめ、特にイベリア半島中央部と北東部で顕著であるが、零度以下には達しない見込み。

アトーチャとチャマルティンの清掃スト続く

マドリッドの主要鉄道駅であるチャマルティン駅とプエルタ・デ・アトーチャ駅では、先週木曜日より清掃員がストライキを行っている。
大手労働組合UGTは、本日この2駅で清掃に従事している90人の従業員と会議を行い、今後も続けるかどうかを協議するという。
ただし、清掃請負会社との話し合いは平行線であるため、決着の見通しは暗いと見られる。
今回のストは、この清掃会社が一部従業員の解雇を発表した事に抗議するもので、すでに2名が職を失っている。
UGTでは、清掃会社が極端に低い入札金額で仕事を請け負い、経費がまかなえない事を指摘。
清掃会社だけでなく、鉄道会社にも責任はあるとしている。

週末の交通事故死者8名

総合交通局DGTによると、先週金曜日午後3時から本日午前零時までに交通事故で亡くなった人の数は8名で、これで今月に入ってからの死亡者はすでに32名となった。
DGTによると、他に10名の重軽傷者も出ている。
最も死者が多かったのは土曜日で、5名が命を落としている。
今年に入ってから昨日までの累計数は1014名で、すでに昨年のこの時期までの数値を超えている。


2016年11月11日(金)

路上駐車検問スタッフの暴行被害、年間200件以上

マドリッド自治州では、1000人(うち80%が女性)が路上駐車検問スタッフとして働いているが、労働組合UGTによると、彼等が職務中に受ける暴行被害件数は年間200件平均にのぼるとのこと。
2015年には250件に、そして2016年は10月30日時点で174件に達している。
また彼らの75%が、毎日、暴言やののしりによる被害にあっているとのこと。


2016年11月10日(木)

巨石墳墓遺跡にハリーポッターの落書き

ガリシアのポンテベドラ県、ビゴにあるカサ・ドス・モウロスと呼ばれる巨石墳墓群は、約4000年前の遺跡群として知られているが、その遺跡の一つにハリーポッターの第7章と最終章に出て来る、三角形と円形と縦線が組み合わされたマークの落書きが見つかった。
地元行政はこの落書き犯の特定を急いでいるが、この古代歴史遺産への落書きによる罰金は15万ユーロに及ぶ可能性もあるとのこと。

タックス・フリーの手続き、エレクトロニックシステム導入により簡易化

スペイン国内でショッピングを楽しんだあと、その付加価値税の返金を求めるのに空港で長時間並ぶことも多かったが、これをより簡易化するために、スペインの税務署は新たなデジタルシステムを導入した。
これはEU諸国以外に住む人々が対象となり、2016年の1月から9月までにEU諸国以外からスペインを訪れたツーリストの数は、約1070万人にのぼる。
新システムは本日より開始されたが、この手続きを行なうために必要な設備がスペイン国内の主要空港14か所に整うのは、今月末となる見込み。


アルムデナの聖母の祝日のため、11月9日はニュースはお休みとさせていただきます。


2016年11月8日(火)

スペイン人の10人中9人が自分の家に満足

大手日曜大工用品販売店の調査によると、92%のスペイン人が自分の住居に満足していると回答した。
この数値は昨年行われた第一回目の調査より9.7%増加している。
このうち44%が理想通りの家に住んでいると答え、48%は理想にかなり近いとしている。
もっと良い家に住みたいとした人は8%だけだった。
アンケート回答者が住居に関して最も重視しているのは日当たりと風通しで、これに防犯など安全性が続いた。
地域別でみると、カナリアスが最も満足度が高く、これにバレアレス、アンダルシアとバレンシアが続く。
年齢層では65歳以上の数値が最も高かったほか、家の大きさや部屋数については、一人暮らしや子供のいないカップルなどの満足度が高かった。

CISの最新調査、PPの票がさらに増加

国立社会学研究所CISが行った調査によると、今選挙が行われた場合、与党民衆党PPに投票すると答えた人は34.5%で、今年6月に行われた2回目の総選挙時より2ポイント上昇した。
一方、内紛やペドロ・サンチェス代表の辞任などで党のイメージが著しく悪化した社労党PSOEは、同5ポイント落として3位に後退、PPの半分の数値となった。
3位だったウニドス・ポデモスは、あまり数値は上がらなかったにもかかわらず、2位に浮上している。
さらに党首・代表の評価では、4大政党のうち左派連合のアルベルト・ガルソン氏の評価が一番高く、マリアノ・ラホイ首相が最下位だったが、いずれも合格点には至っていない。
また、国民が最も懸念している事についての調査では、失業が1位、これに汚職問題、政治が続く。

セビージャでムリージョ・ベラスケス展開催中

セビージャのフォーカス財団では、バルトロメ・ムリージョとディエゴ・ベラスケスの特別展を開催中。
同展では、マドリッドのプラド美術館のほか、ヨーロッパ各地の美術館や個人所蔵家から貸与されたムリージョ10点とベラスケス9点が公開されている。
世界的に有名なこの二人はセビージャ出身であるが、同市でこのような企画が行われるのは初めてという。
特にムリージョに関しては来年が生誕400年となるため、様々な企画が予定されている。
この特別展は来年2月28日まで開催。


2016年11月7日(月)

ETA最後のリーダー、フランスで逮捕

テロリスト集団ETA(バスク祖国と自由)の現リーダーとされるミケル・イラストルサ容疑者が、先週土曜日に潜伏していたフランス南部で逮捕された。
今回の捜査にはスペインの治安警備隊も協力していた。
同容疑者は、2015年にそれまでのリーダーが逮捕されて以降引き継いだとみられるが、殺人などのテロ行為に直接関わった経歴はなく、あまり知名度の高くないメンバーであった。
スペイン国内でも特に立件された事件はないため、送還される可能性はないとみられる。
イラストルサ容疑者の逮捕時には、彼が隠れていた家の所有者であるスペイン人とフランス人のカップルもテロリスト隠匿容疑で逮捕された。
尚、これで逮捕されていないETA構成員は5人程度とみられ、テロ組織としては実質上壊滅状態とみられる。

北部地域で悪天候による警報・注意報

気象局は本日、北部地方を中心に大雪などによる警報・注意報を発令した。
それによると、カンタブリア、ブルゴス、レオン、パレンシア、ルーゴとオレンセでは大雪注意報が出ており、10センチ程度の積雪が予測されている。
アストゥリアスでは警報となり、25センチの積雪がある模様。
更にウエスカとジェイダでは気温の低下による注意報が発令され、最低気温はマイナス8度まで下がる見込み。

サンティアゴ巡礼で遭難、一人救出も同行者は死亡

報道によると、先週金曜日、ナバラのバルカルロスとブルゲテ間を巡礼中の二人組が遭難した。
同日夕方ごろ、中国国籍の26歳の女性から英語で警察に連絡があり、巡礼中道に迷ったと話した。
救助隊が付近を捜索したが、悪天候で難航し、結局翌日朝になってこの女性を見つけ、病院に搬送した。
一方、サラマンカ出身の連れの男性(54歳)は谷底で死亡しているのが発見された。
女性の証言から、二人は道に迷い、男性は街道沿いに戻ろうとしたところ、滑落したとみられる。


2016年11月4日(金)

外国人観光客、600億ユーロの消費

国家統計局の発表によると、今年1月から9月までの9か月間にスペインを訪れた外人ツーリストによる消費総額は616億2400万ユーロにのぼり、昨年同時期と比較して7.6%の伸びを示した。
外人ツーリスト一人当たりの平均消費額は1021ユーロで、昨年比マイナス2.9%、一日当たりの平均消費額は128ユーロで、昨年比2.12%のプラスとなった。
また、平均滞在日数は8泊で、昨年より4.32%のマイナスとなった。
国別に見た場合、消費額が大きかったのは、全体の21.3%を占めた英国人がトップで、そのあとにドイツ人(14.13%)、フランス人(9.2%)が続いた。

RENFE、12月5日よりWIFIサービスを開始

スペイン国鉄RENFEは、12月5日より高速列車AVEにおけるWIFIサービスを開始する。
最初に同サービスが行われるのはマドリッドとセビージャを結ぶ路線で、その後、2017年が終るまでにはAVEの全路線に広げられる予定。
正式なサービスの開始は12月5日からとなるが、それに先立ち、マドリッドとセビージャ間のAVEで昨日より試験的なサービスが開始された。
これにより、サービスの質を試すと共に、利用者からの意見や感想を得たいとのこと。


2016年11月3日(木)

サグラダ・ファミリアの近隣住民協会、公道スペースにはみ出しているとして訴え

バルセロナのサグラダ・ファミリア教会が、隣接するマジョルカ通りに20〜50センチ程はみ出して、公道スペースを無断で使用しているとして、近隣住民のアソシエーションがサグラダ・ファミリア教会建築委員会を相手取って訴えを起こした。
同委員会は、訴えが受理されたばかりで、未だその通達を受けていないため、通達があった後にそれ相応の対処をするとコメント。

ライアンエアー、ビトリアとミラン、テネリフェの新ルート就航を予定

ローコスト航空会社のライアンエアーは、スペインのビトリアとミラン、そしてビトリアとテネリフェを結ぶ新ルートのサービスを、来年3月より開始する事を決定した。
どちらのルートも週に2往復の頻度で運行され、ビトリアーミラン便が3月26日から、ビトリア―テネリフェ便が3月29日からの運行となる。
また、その料金はそれぞれ19.99ユーロ〜、 24.99ユーロ〜となる予定とのこと。
これら2ルートの開通のあと、更にビトリアからの新ルートとして、2018年にブカレスト線、パルマ・デ・マジョルカ線、そして2019年にはマラガ線の就航も検討中とのこと。


2016年11月2日(水)

AVE故障により210名が立ち往生

本日、15時前にマドリッドーバルセロナをつなぐ高速鉄道AVEが故障で停止した。
トラブルがあったのはカタルーニャのパナデス付近で、現時点では原因は不明。
列車には210名の乗客があり、その全員を救出するため、別の列車が現場へ向かった。
何人かの乗客の証言によると、列車が停止する前に数回の急ブレーキのようなものが感じられており、その後、停電したとのこと。

セゴビアのローマ水道橋、20年若返り?

その建設から、そろそろ2000年を迎えようとしているセゴビアのローマ水道橋の正確な建築年代について、僅かながらに修正が加えられた。
これまで、その建築は1世紀の終り、98年頃とされていたが、近年の研究でそれよりも約20年ばかり遅い、112〜118年頃、つまり2世紀初頭の建築との意見でおさまった。
これに伴いセゴビア市では、その建築年代を正した新しいパンフレットを作成したとのこと。


諸聖人の祝日のため、11月1日はニュースはお休みとさせていただきます。


2016年10月31日(月)

ラホイ氏 新首相に就任

去る土曜日の夜に行われた、今回2度目のラホイ新首相信任投票で、マリアーノ・ラホイ氏の首相続投が決定した。
賛成票を投じたのはPP、シウダダノス、カナリア連合の議員で、PSOE議員の大半を占める68人の棄権票により、賛成票の数が反対票を上回る結果となった。
これにより314日間続いた暫定政府の時代が終わり、正式にPPの新政府による治世が始まった。

PSOE、不服従の議員15名の処分を検討

ラホイ氏の首相信任投票において、党の意向に背き、棄権票ではなく反対票を投じた15名の議員に対し、PSOE党は何らかの形での処分を下す方向で審議を開始する旨、通達を行なった模様。


2016年10月28日(金)

第一回目の首相承認採決は不承認

昨日の国会で、新首相としてPP党のマリアーノ・ラホイ氏を承認するか否かの一度目の採決が行なわれたが、予想されていたとおりの否認採決に終った。
賛成票はPP党議員の137票に加えて、アルベール・リベラ氏率いるCiudadanos党の32票、そしてカナリアス連合の1票の計170票。
これに対する反対票がPSOEの85票、ポデモスの67票をはじめとする、その他全ての政党による計180票。
これにより、明日の土曜日、2度目の最終採決へ進むこととなる。
2度目の採決で承認を得るためには、賛成派が過半数に達する必要は無く、賛成票が反対票の数を1票でも上回れば承認される事となる。
その結果の鍵を握るのが最大野党のPSOEで、PP政権に反対ではありながらも、これ以上の選挙の繰り返しと、仮政府状態が更に続きスペインの社会、政治、経済が不安定となるのを防ぐためには、今回のPP政権の承認もやむを得ないとして、党全体の姿勢としては2度目の採決に置いて棄権票を投じることが予想されている。
同党が持つ85人の議員の中には、党の方針に背いて反対票を投じる者があることも予測されているが、賛成票と反対票の差が僅か10票であるため、85人中の11名が棄権した時点で170対169票で賛成派の勝利となり、明日の採決でようやく暫定政府に終止符が打たれる可能性が高い。

第3・四半期、国内総生産にややブレーキ

本日、国家統計局が行った仮発表によると、今年第3・四半期におけるスペインの経済は0.7%のプラスとなり、予想どおりの結果となった。
2015年の第4・四半期、2016年の第1、第2・四半期と3回に渡って0.8%の成長を続けて来たが、今回はそれを0.1ポイント下回る結果となった。
また、1%の成長を見せた昨年の第2・四半期、0.9%の成長となった第3・四半期に比べると、それぞれ0.3ポイント、0.2ポイントの減少となった。
年間比較では今年第3・四半期は昨年同時期と比べて3.2%の増加となっており、今年第2・四半期の昨年同時期と比較した場合の3.4%増しより、0.2ポイントのマイナスを示した。
尚、今回のプラス値により、スペイン経済は12四半期連続で成長を続けている。
本日の発表は仮のものであり、正式な発表は来月の24日に行われる予定。


2016年10月27日(木)

バスク独立反対派の数、減少

バスク社会意識調査によると、バスク独立に反対する人の率が大きく減少した。
それによると、今年2月には「独立には反対」と答えた人が38%であったのに対し、今年6月には36%となり、最新の調査では31%まで減少した。
逆に「独立に賛成」と答えた人の比率は22%、そして「判らない」、または「無回答」だった人が17%を占めた。

失業率20%を割る

国家統計局の本日の発表によると、今年第3・四半期に失業者数は25.3900名のマイナス、そして就業者数は226.500名のプラスとなり、失業率はこの6年間で初めて20%を下回り、18.91%まで下がった。
しかしながら、失業者数が298.200名のマイナスとなった昨年同時期の数値には至らなかった。
それでも、今回の減少により失業者数は4320.800人と、2009年の第4・四半期以来の低い数値となっている。
この12カ月間で失業者数は53万人の減少を見せており、その内329.400名が男性で、200.600名が女性。


2016年10月26日(水)

土曜日にマドリッド中心部で大規模デモ

今週末の土曜日に、国会でマリアーノ・ラホイ氏の新政府首相就任を巡る採決が行なわれるが、これに合わせる形で大規模デモが予定されている。
同氏の首相就任に反対する人々に対し、「議事堂を取り囲め!」と称する集団が同デモへの参加を呼び掛けており、行政からの許可もすでに入手済みとのこと。
デモは土曜日の夕刻、17時30分に議事堂のすぐ横にあるネプトゥーノ広場から始まり、プラド通りを北上後、シベレス広場からアルカラ通りに入り、プエルタ・デル・ソル広場へ向かう。
多くの警官隊が警備にあたるが、同日時におけるマドリッド中心部での行動には注意が必要。

若者の50%以上が、就職するために外国へ移住する必要性を実感

ソフィア王妃センターが2013名の若者を対象に行なった調査によると、彼等の50%以上が、向こう2年以内に職を求めて外国へ移住する必要性を感じているとのこと。
若者層は経済危機の影響を大きく受けており、20歳から29歳の年齢層においては失業率が35.7%に達している。
同年齢層は長引く経済危機の中で、自分達の親の世代よりも就職の機会が乏しいと感じており、74%がどんな職種であってもそれを受け入れるしか無いと感じており、また67%が親からの経済的独立は無理であると感じている。


2016年10月25日(火)

フェリペ国王、各党党首との個別会談開始

フェリペ6世国王は、新首相選出のため、昨日より各党党首との個別会談を開始した。
この会談は党首らがそれぞれ国王に党の意向などを伝えるもので、国王が適任と判断した党首に首相候補としての演説・討論を行う様求める。
下院議会で議席の少ない党から会談を始めるのが通例で、昨日最初に国王に謁見したのはカナリアス連合代表で、マリアノ・ラホイ暫定政権首相への支持を表明した。
本日は正午前より4大勢力の代表との会談が開始され、シウダダノスのアルベール・リベラ氏、ポデモスのパブロ・イグレシアス氏、PSOEのハビエル・フェルナンデス代表代行、そして最後にマリアノ・ラホイ暫定政権首相の順となるが、PSOEが棄権を表明した今、ラホイ氏が推薦される事は不可避であるとみられる。

プラド美術館で初の女流画家特別展

マドリッドのプラド美術館では、フランドルの女流画家クララ・ペーテルスの特別展を昨日より開催している。
同美術館で女流画家の特別展開催は初めて。
ペーテルスは1588〜90年にアントワープで生まれ、静物画、風景画の創始者のひとりとされているが、当時女性の画家が認められることはなく、生涯についての資料も極めて少ない。
また彼女についての研究がはじめられたのは1970年代に入ってからであるが、その技術の高さから著名な画家に師事したとみられている。
現存するペーテルスの物とされる作品は39点だが、確実ではないものも含まれている。
プラドではこのうち1611年頃の作品4点を所蔵している。

スペインでもデビルクラウン登場

アメリカ合衆国を中心にデビルクラウンと呼ばれる道化師の恰好をして人を脅かす行為が流行しているが、 ここ数日スペインでも見かけられる様になったという。
バレンシア県のパテルナでは、先週末道化師の恰好をした数人の若者に脅かされたという報告が数件あった。
同市役所はこれに対し、市民に落ち着いて対処するよう呼びかけ、同警察も対策についての指針を発表した。
デビルクラウンはヨーロッパでは先週ドイツで出現したが、北米ではブームとなっており、傷害事件などに発展したケースもあり議論を呼んでいる。


2016年10月24日(月)

PSOE執行部、棄権承認も分裂続く

野党第一党の社労党PSOEは、昨日役員会議を行い、マリアノ・ラホイ氏の首相選出選挙について再度協議した。
その結果、棄権賛成派が139、反対が96で、賛成派が勝利した。
会議後記者会見したハビエル・フェルナンデス代表代行は、選出選挙の際、1回目の投票では反対票で党の姿勢を示すが、2度目は棄権してラホイ氏の選出を促し、3度目の総選挙を避ける構えであることを確認した。
同氏はこれらの投票を同党の議員全員一致で行うとしているが、結果に不満を抱いている党員も多く、特に社労党バスクや同カタルーニャでは現在も反対を唱えている議員もいるため、どのような結果になるかは不透明。
一方フェルナンデス氏は票が割れた場合、党の意向に従わなかった議員を処分する構えもあると述べ、結果のいかんに関わらず、党内の分裂は続く模様。

19県で悪天候による注意報

気象局は本日19県で大雨や強風による注意報を発令した。
それによると、カディス、コルドバ、ウエルバ、セビージャ、マラガ、サラゴサ、ラ・パルマ、テネリフェ、ジェイダとナバラには大雨注意報が出ている。
特にウエスカでは強風注意報もでており、最大風速は時速80キロに達する見込み。
またカナリアス諸島のイエロ、フエルテベントゥーラ、グラン・カナリア、ゴメラ、ランサロテ、さらにガリシアのア・コルーニャ、ルーゴとポンデベドラにも高波注意報が出ており、波の高さは4〜5メートルに達する模様。

マラガ警察注文の防弾ジャケットに誤字

マラガからの報道によると、同市警察が注文した防弾ジャケットにスペルミスがあることが発覚した。
間違いはジャケットの背の部分に大きく書かれたPOLICIA(警察)の部分で、スペイン語では2番目のIにアクセント記号がつくところ、誤って1番目のIにつけられてしまった。
同市長はメディアの質問に答え、注文を請け負ったフィンランドの企業に責任があるとし、このような綴りをするポルトガル語と混同したのでは、と述べた。
この部分はカバーとして取り外しが可能なため、同市ではこれを返品するという。
同市長は、ジャケットの品質には問題がないが、同じイベリア半島だからといって混同するのはやめてもらいたいと苦言を呈した。


2016年10月21日(金)

バルセロネタの警察署、夜間閉鎖へ

海辺でありレストランも多く、ツーリストの出入りも多く見られるバルセロナ市内のバルセロネタ地区は、犯罪多発地域であったが、地域住民の働きかけによって、ようやく今年の6月から同地域管轄の警察署が24時間体制で機能し始めていた。
ところが、それからまだ間もない今、今月頭から同警察署の受付時間は朝9時から夜9時までと大きく短縮され、夜間は閉鎖されている。
バルセロネタ地区にある唯一の警察署が夜間閉鎖となったため、同地区における夜間の治安が悪化するとして地域住民はその不安を訴えている。

異性間暴力による被害届、13.4%増加

今年第2・四半期にスペインの法廷に持ち込まれた異性間暴力による訴えは36.319件で、32.023件だった2015年度同時期に比べて13.4%の増加となった。
これらの中でおよそ70%が被害者自身によって直接届けられたもので、16.48%が警察の介入後、警察によって届けられたもの。
また、今年第2・四半期に行なわれた異性間暴力に伴う保護命令の申請数は10.845件で、これも昨年同時期比較3.74%の増加となった。
保護命令を申請した女性被害者の内、2%は未成年者。


2016年10月20日(木)

一人暮らしの世帯、向こう15年間で20%の増加

国家統計局が本日発表した世帯形態変動予測によると、向こう15年間で一人暮らし世帯の数が20%増加し、2031年には550万世帯、全体の28.6%を占めることとなる。
ひとり暮らしをしている人の割合を人口比で見ると、現時点の9.9%から2031年には12%に達するとの事。
同調べによると、今後も二人暮らしの世帯が最多数を占め、2031年には619万世帯(全体の32.1%)となり、3人、4人、5人暮らしの世帯は減少し続ける予想。
スペインの総人口としては、2031年までに552.245名の減少、50年後の2066年までには530万人の減少が予想される。

憲法裁判所、カタルーニャの闘牛禁止令に無効判決

憲法裁判所は、2010年にカタルーニャ議会が可決した同自治州内での闘牛禁止令について、本日、無効判決を下した。
判決の概要は、カタルーニャ自治州政府は同州内で行われるイベントについて統制することは出来るが、禁止する権限は無いと言うもの。
PP党率いるスペイン政府は、2013年と2015年の2度にわたって、闘牛のスペインの無形文化遺産としての登録申請を行なっているが、これに対する不服申し立てが憲法裁判所に届く事は無かったため、闘牛は正式に無形文化遺産として登録されている。
そのため、スペイン政府が国の文化遺産として定めたものを地方行政が禁止する権利は無いとして、カタルーニャの闘牛禁止令は無効との結論に達した模様。
本日のこの判決は、数日以内に公式発表される予定。

マドリッド、地下鉄空港線(8番線)、1月末より工事のため運行停止

マドリッドの地下鉄8番線は空港と市内とを結ぶ路線で、一日に47.500人が利用しているが、改装工事のため、来年1月23日より運行停止となる。
工期は2カ月半の予定。


2016年10月18日(火)

PSOE、首相選出選挙の棄権は不可避か

野党第一党社労等PSOE、のハビエル・フェルナンデス党首代行は、本日スペイン議会上院内において同党の上・下院議員rと会議を行った。
その後会見を行った同氏は、PSOEという名の建物は構造的に大きなダメージを受けている、と内紛が非常に大きな問題であることを認めた。
一方、首相選出投票で棄権するか、反対して3度目の総選挙に持ち込むかについては、党総会で決められることであるとして明言を避けたが、棄権は事実上不可避である旨のコメントもしている。
同氏はスペイン内戦後に党がバラバラになった歴史を現在の状況になぞらえ、それでも党として民主化で重要な役割を果たしたことを挙げ、党再構築は可能であることを強調した。
しかしながら、同党アンダルシアは公式に棄権支持を表明している一方で、同カタルーニャは一貫して反対の姿勢を崩さず、団結への道は厳しいとみられる。

月収が300ユーロ以下のサラリーマン増加

税務省の調査によると、経済危機が始まったとされる2008年に月収が300ユーロ以下だった労働者は全体の16%だったが、2014年のデータでは22%に増加した。
特徴的なのは2008年では最も月収が少ない年齢層は18〜25歳であったのに対し、14年の調査ではこれが26〜35歳代と上がっていることである。
一方、スペインで現在制定されている最低賃金の月額は655.26ユーロであるが、これを下回っているサラリーマンも多い。
専門家はこれについて、短期契約の連続、パートタイムや期間限定就労など、雇用の不安定さを挙げている。
労働組合などでは、解消策の一つとして来年度に最低賃金を800ユーロまで引き上げることを求めている。
尚、その他のEU諸国の最低賃金は、ブルガリアの215ユーロからルクセンブルグの1923ユーロとかなりばらつきがあり、一方でオーストリア、イタリア、デンマーク、スウェーデン、フィンランドのように設定されていない国もある。

チャンピオンズリーグ、マドリッドで厳戒態勢

本日マドリッドのサンティアゴ・ベルナベウサッカー場で行われるUEFAチャンピオンズリークのレアル・マドリッド対レギア・ワルシャワ戦のため、同市では会場周辺を中心に厳戒態勢をしいている。
対戦相手のレギアはポーランドから4000人近いファンが応援に駆け付けるとみられている。
同チームのフーリガンは非常に危険視されており、すでに3人が逮捕されている。
報道によると、本日未明ラティーナ地区のバルで泥酔した31〜34歳のポーランド人3人が暴れ、レジのお金や従業員の携帯を盗もうとして止めに入ったスタッフ怪我がをさせるなどしたため、駆け付けた警官に障害や器物破損罪などの疑いで逮捕された。
尚、国家警察は2000人以上の警官を配備して警戒にあたる。


2016年10月17日(月)

今選挙が行われればウニドス・ポデモスが2位浮上か

エル・パイス紙が行った世論調査によると、今選挙が行われた場合与党民衆党PPに投票すると答えた人は、6月26日の選挙時の33%から37.8%と5ポイント近く上昇した。
一方、野党第一党であった社労等PSOEは、前回より4.7ポイント落とし、ウニドス・ポデモスに2位の座を明け渡す結果が出た。
一方、新進中道右派のポデモスも前回よりやや票を落とし、その一部はPPに流れたとみられる。
この調査では上位4党が全得票の90%以上を占めている点については先の総選挙と変わりはないが、右派と左派の割合が、この調査では前回より右寄りに傾いているのが、特徴的である。
また棄権を表明している人の割合も前回より増加しており、PPの相次ぐ汚職やPSOEの内紛などで、政治や政治家に対する市民の失望感が読み取れる。

モトGP、マルケスが日本で総合優勝決める

日本で開催されたオートバイの世界選手権の最高カテゴリーモトGPの本戦で、カタルーニャ出身のマルク・マルケスが1位となり、今年の総合優勝を決めた。
マルケス優勝のマジックはこの日本戦から点灯していたが、追随する同胞のホルヘ・ロレンソやイタリアのヴァレンティーノロッシの得点などにも左右されるため、今回の優勝決定は誰も予測していなかった。
しかしながらこの両選手がレース中に相次いで落下、リタイアし、優勝が実現した。
記者会見でマルケスは、ロレンソのリタイアを知ったとき、興奮して自分がどこのサーキットにいるのかもわからなくなったという。
しかしながら後続の選手が近づくのを見て、気を取り直し、最後まで集中してレースを終えることができたと述べた。
一方、同選手の地元マンレサでもレースが現地時間では早朝にあたり、優勝の予測もなかったため、多くの市民にとっては日曜朝のうれしいサプライズとなった。
  尚、マルケスの総合優勝はこのカテゴリーで3回目、全カテゴリーでは5回目となる。

ティッセンでルノワール展開催

マドリッドのティッセン・ボルネミサ美術館では明日よりフランスの印象派オーギュスト・ルノワールの特別展を開催する。
この特別展では、世界各国の美術館や個人コレクターから貸与された作品78点が公開される。
作品の年代やタイトルはさまざまであるが、テーマは「プライベート」で家族や友人などとのひと時が描かれ、画家の私生活を垣間見るような作品が中心となっている。
尚、同展は来年1月22日まで開催される。


2016年10月14日(金)

AVE グラナダ線、2017年秋までに開通予定

昨日、暫定勧業大臣ラファエル・カタラ氏とグラナダ市長をはじめ、グラナダを代表する数名のメンバーとの間で行われた会議の中で、カタラ氏は、高速鉄道AVEのグラナダ線の工事について、来年夏には完了し、秋までには運行を開始出来る予定であると述べた。
マドリッドとグラナダを結ぶAVEの建設工事は、ロハ近辺の一部で2015年の4月より中断されており、これまで完成の目処が立っていなかった。
カタラ氏の説明に対し、グラナダ側は夏の工事の完了と共に運行を開始出来るよう、運転士の養成を含め必要な準備を同時進行で進めていくよう要求した。

ビスカイアで14000年前の壁画群発見

ビスカイアのレケイティオ市の地下に広がる洞窟の中で、およそ14000年前のものと思われる50点ばかりの壁画が発見された。
市内に入り口のあるこの洞窟の存在は以前より知られていたが、その奥までの調査が行われたことが無かった。
今回初めて行われた調査で、壁画群は入り口から僅か50メートルの地点で発見された模様。
現時点での発表では発見された壁画の中に馬を描いたと思われるものが18点、山羊が5点、バイソンが2点、ライオンが2点で、その内の1つは尾を立てた姿で描かれているとのこと。
また、何を描いたか判別できない4本足のモチーフが4点ある。
そしてこれまでに同地方で発見された洞窟壁画と大きく異なる点として、ネコの絵も確認された模様。


2016年10月13日(木)

アルトゥール・マス氏を不服従と背任行為により起訴

昨年11月9日に、憲法裁判所の命に背く形で、スペインからの独立の意思を問う非合法住民投票がカタルーニャで行われたが、当時のカタルーニャ州知事であったアルトゥール・マス氏と、同州政府副知事であったジョアナ・オルテガ氏、そして教育局長であったイレネ・リガウ氏等3名についての不服従と背任罪により起訴が決まった。
これからこれら3名の裁判が始まるが、検察側が求めていた、唯一、懲役刑につながる可能性のある横領罪はその罪状から外された。
これにより、有罪判決があった場合でも、これら3名が懲役刑を受ける事は無くなる。
検察側は、不服従と背任罪によりアルトゥール・マス氏に対し10年間、また、他の2名については9年間の公職への立候補権停止を求める構え。

100名近くがメリージャに違法入国

今朝8時ごろ、サハラ付近から押し寄せた約400名が、モロッコとスペインを隔てる鉄柵を越えてスペイン領内への侵入を図った。
現場は雨のため見通しが悪く、それを利用しての集団による違法入国となったが、スペイン領内への侵入に成功したのは100名程度とのことで、まだ詳細は判っていない。
前回、最後にあった大規模侵入は9月4日で、その時には約250名が異なる2つのポイントからの侵入を企てた。


ピラールの聖母の祝日のため、10月12日はニュースはお休みとさせていただきます。


2016年10月11日(火)

ピラールの聖母の祝日、全国的に悪天候の予報

気象局の発表によると、国民の祝日である明日、水曜日のピラールの聖母の祝日は、ほぼ全国的に雨模様で、気温も大幅に下がるという。
これは大西洋前線の影響によるもので、強い風を伴った雨となる地域もある模様。
特にカタルーニャのバルセロナ、ジローナとタラゴナでは大雨警報が発令されており、1時間あたりの降雨量は40立方メートルに達する見込み。
またアンダルシアのカディス、ウエルバとセビージャでは同注意報が出ており、1時間あたり15立方メートル程度の降雨となる。
尚、明日の主要都市の予想最高気温は、首都マドリッドが15度、バルセロナ19度、バレンシア21度、セビージャは22度となっている。

マドリッド地下鉄1番線、さらに7駅の再開を前倒し

マドリッド自治州のクリスティーナ・シフエンテス知事は昨日、工事中の地下鉄1番線で、新たに7駅を再開すると発表した。
再開するのはアルト・デル・アレナルとアトーチャ・レンフェ間で、今月20日から再開予定。
これにより代替バスの運行は終了するが、再開後2日間は運行を続けるとしている。
これは、9月に再開した区間で突然バスがなくなり、再開を知らなかった利用者の間で混乱が起こったため、それを避けるための措置をとったと見られる。
7月から大工事を行っている同路線だが、これで全体の70%が再開することになる。

バダロナ市、ピラールの聖母の祝日に役所業務

バルセロナ県バダロナ市は、国民の祝日である明日のピラールの聖母の祝日に役所の業務を行うと発表した。
同市ではこの祝日がコロンブスの新大陸発見の日であることから、新大陸の侵略や殺戮の象徴である日を祝う理由はないとしている。
尚、職員の出勤は自由であるが、この日に働いた場合は12月9日に代休が与えられる。
9日は飛び石連休の間にあり、この日を休むと大型連休が取りやすくなる。
一方、中央政府のカタルーニャ担当官は、この決定を違憲であるとみなし、法的措置に訴える構えがあると述べている。


2016年10月10日(月)

自立して暮らす30代前半の若者減少

青年評議会の調査によると、実家を離れて自立した30〜34歳の若者の割合は、2014年は74.7%だったの対し、昨年は73.2%に減少した。
専門家はこの世代をブーメラン世代と呼び、20代半ばに一度自立した生活を送っても、数年後に実家に帰る若者も多いという。
その理由の多くは、不安定な雇用契約と賃金の安さで、若者の多くは短期や不定期契約に甘んじている。
また経済危機前から使われていた1000ユーロ程度の安い月給取りを意味する「ミルエウリスタ」という言葉があるが、多くの若者はそれにすら達しない900ユーロ以下、果ては最低賃金程度という若者も少なくないという。
一方、それに反比例して家賃や光熱費は上昇しており、多くの若者が実家にとどまったり、戻ったりすることを余儀なくされている。
。 さらに、家事などの負担を考えて自立できない若者も少なからずおり、この点に関しては女性のほうが自立心が高いという。
同評議会の委員は、自立が遅れれば、結婚や出産も遅くなり、ひいては少子化、年金制度の維持などの問題につながっていくと危惧している。

マドリッド地下鉄内でスマホの充電が可能に

マドリッドの地下鉄は、先週より地下鉄のホームや車内でスマホやタブレットの充電ができる機器を試験的に設置した。
現在のところ充電ができるのはモンクロア駅ホームと6番線の一部車両で、USBケーブルで充電するタイプの端末であればどの機種でも充電できる。
また、この電源は列車のブレーキによる発電であるため環境にも優しいという。
同地下鉄では、将来的には全路線に設置する方針。

週末の交通事故死者7人

総合交通局DGTによると、先週金曜午後3時から本日午前零時までに起きた交通事故による死亡者は7名、他に8名の重軽傷者もでている。
最も死者が多かったのは金曜日で、5人が命を落としている。
また、死亡者のうち1人がバイクを、3人が農業用のトラクターを運転していた。
同局によると、今年に入ってからの累計数は910人に達した。


2016年10月7日(金)

バルセロナ市行政、サグラダ・ファミリアの建設工事を監視

サグラダ・ファミリアの名称で親しまれている、バルセロナ市内でその建築作業が続いているガウディ設計の教会は、これまで他の建築物とは違う特別扱いを受けて来た。
通常、全ての建設工事にはそれを行なうにあたってのライセンスを取得することが義務付けられており、申請したとおりの工事を行わねばならず、特に高層建築ともなると、その許可取得には様々な条件をクリアする必要がある。
ところが、サグラダ・ファミリアについては、今後、どのような工事が行われるのか、どう言った進行状態にあるのかなどについて、地元行政は一切把握出来ておらず、また、その工事に伴う周囲への危険性についても、何ら行政の監視・コントロールを受けていないため、極めて危険な状態にあるとも言える。
これらの異常とも言える状況を改善すべく、バルセロナ市行政は、同建築工事の実態と今後の予定などについて、他の建築物と同様に監視下に置く事にした。
これに伴う説明会の中で、先週、サグラダ・ファミリアの建築責任者であるジョセップ・ファウリ氏は、この先4年以内に、全ての塔が完成する予定であると述べた。
完成を待つ塔の内、最も高いものがイエスの塔(170M)で、これに聖母マリアの塔(140M)、そして4本の福音者の塔(135M)が続く。
一方で、どのように解決するのか、未だに何ら計画が立っていないのが、栄光の門の前にマジョルカ通りからアラゴン通りへと二つのブロックに渡って作られるべき大広場で、これをガウディの計画どおりに実現するためには、数多くの住居を取り壊さなければならない。


2016年10月6日(木)

暫定政府状態の長期化による国民の不安増大

新政府樹立が成らず仮政府状態が長引く中、同問題についての社会的不安が増大しつつある。
社会学研究センターの昨日の発表によると、仮政府状態が続いている事について重要な問題であると答えた人が、7月調査時には6.7%であったのに対し、9月の調査では一気に11.6%に増加した。
また、汚職を重要問題として挙げる人が36.6%と、前回に続いて2番目の位置を占めたが、7月の結果と比較すると約7%下がった。
7月の調査でも9月の調査でも、第一位を占めたのが失業問題で、71.6%に達した。

ビルバオのグッゲンハイム美術館、20周年

ビルバオにあるグッゲンハイム美術館は、来年の10月19日で20周年を迎える。
この20周年記念に向け、今年の10月19日から先の1年間に数々の記念イベントが予定されており、その中には11回の特別展が含まれる。
グッゲンハイム美術館はオープン後、これまでに1900万人近くの入場者を数えており、その内の61%にあたる1150万人が外国人で、その中の大半がフランス人と米国人だった。


2016年10月4日(火)

9月の失業者数、8.49%増加

雇用・社会保健省の発表によると、先月の失業者数は、8.49%増加した。
同省によると9月は夏の観光シーズン終了に伴い、失業者数が増加傾向にあり、この月としては比較的低い増加率であるという。
これらの数値を業種別でみると、サービス業では1.60%増加したが、農業、工業などその他の業種では下がっている。
男女別では、どちらも増加したが、女性の増加率(0.90%)が男性(0.25%)をやや上回っている。
地域別では、ラ・マンチャで最も下がり、これにマドリッドとリオハが続くが、それ以外の地域では増加している。

81.9%の家庭でインターネット普及

国家統計局INEの調査によると、インターネットのアクセスがある家庭は全体の81.9%で、前回の調査時の78.7%を上回った。
このうち最も利用率が高いのはブロードバンドによる接続だった。
一方、ADSLも48%あったが、毎年徐々に減少している。
またネットを利用する端末は携帯電話やタブレットなどの携帯端末が最も多く、全体の80%を占めた。
一方、ネット環境を持たない家庭の理由は、「必要性がない」というのが最も多く、「知識がない」、「経済的な問題」などが続く。
自治州別では、最もネットユーザーが多かったのはマドリッド、パイス・バスコ、アラゴン、ナバラ、カタルーニャとバレアレスだった。

ZARA(サラ)のオーナー、クアトロ・トーレスの高層ビルを購入

サラをはじめとするアパレルブランドを世界的に展開するインディテックスのアマンシオ・オルテガ氏は、マドリッドの高層ビル群クアトロ・トーレスのひとつ、セプサビルを購入したと発表した。
購入金額は約5億ユーロとされる。
経済紙シンコ・ディアスによると、この不動産の売買は2段階にわたって行われた。
まずこのビルに入居している石油会社セプサを所有するアラブ系企業がこれを購入し、その後オルテガ氏が経営する投資会社に売却したという。
オルテガ氏はこれまでに同市内にあるやはり高層ビルのピカソタワーや目抜き通りグランビアにある歴史的建造物も購入している。
特に後者は、サラのライバルであるマンゴ、H&Mなどが店舗として入っていることで話題になった。


2016年10月3日(月)

PSOE内紛、サンチェス党首辞任

先週土曜日、野党第一党である社労党PSOE執行部は、マドリッドのフェラス通りにある党本部で会議を行った。
この会議ではペドロ・サンチェス氏が提議した臨時総会開催の是非を問う投票が行われたが、反対132、賛成107で、敗北したサンチェス氏が辞任を表明した。
記者会見を行った同氏は、後任者が党にとってより良い選択をすること、また党が再び団結することを願うと述べた。
しかしながら現在の状況は団結とは程遠く、早朝から本部に集まった執行部員らは、あらゆる点で合意に達することができず、投票の方法(投票箱か挙手か)を決めることさえ議論の対象となった。
また本部周辺には多くの党員が駆け付けたが、ほとんどがサンチェス支持派で、「ノーはノーだ」と叫ぶ者や意見を異にする役員らが到着すると罵声を浴びせる者もおり、あたりは騒然とした状態が続いた。
党本部付近にこれだけの人数が集まるのは2004年にホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ元首相の当選以来だが、当時の歓喜に包まれた雰囲気とは正反対の状況であった。
サンチェス氏辞任で内紛は一段落したものの、同氏が掲げていたラホイ首相不支持や党の団結と信用の回復など、今後の課題は多い。

9月の消費者景況感、6ポイント減少

社会学研究所(CIS)の調査によると、先月の消費者景況感指数は8月の数値より6ポイント下がり、91ポイントとなった。
これは今年5月以来の低い数値であるが、CISはその理由について、「現況感、将来への期待感ともに下がったため」としている。
現況感、期待感とも8月より6.3ポイント下がっているが、特に雇用問題への不安が市民の間で強いことがうかがえる。

プラド美術館、ボス専門の展示室を設置

マドリッドの国立プラド美術館では、先週金曜日よりフランドルの画家ヒエロニムス・ボスの作品専門の展示室をオープンした。
この展示室56Aには、これまで同館の至宝のひとつである「悦楽の園」がほかのフランドル画家の作品とともに展示されていたが、ここがボス専門となり、この画家の重要性をより強調するものとなった。
また、新しい展示にはLEDの弱い照明を用い、トリプティカの裏面も鑑賞できるよう工夫されている。
同館では、先月25日までボスの没後500年を記念した特別展を開催していたが、総入場者数は58万9692人で、週当たりの平均は3万4688人と大盛況であった。


2016年9月30日(金)

PSOE、土曜日の臨時総会に合わせマドリッド市行政に特別警戒態勢を要請

PSOEの党首、ペドロ・サンチェス氏の党首続投を巡る党内部分裂が明らかとなった中、明日、土曜日にマドリッドのフェラース通りにある同党本部で行われる臨時総会に先立ち、分裂した党員らによる衝突が起きる可能性があるとして、同党はマドリッド市行政に対し、党本部周辺に特別警戒体勢施行を要請した。
PSOEの予想としてはおよそ300人の党員が集結し、暴動に発展する可能性もあるとしている。
ペドロ・サンチェス氏は、彼の支持者等に対し、党本部への集結を行なわないよう呼びかけている。

AVE「バレンシアーカステジョン線」、来年の3月頃の開通か

ラファエル・カタラ暫定勧業大臣は、昨日、バレンシアを訪れた際、高速列車AVEのバレンシアーカステジョン線の工事の進行状況と今後の見通しについて触れた。
それによると、当初の予定より遅れをとっている同ルートについて、来年の3月が終わるまでには開通予定であるとのこと。


2016年9月29日(木)

消費者物価指数、9カ月ぶりのプラス値

国家統計局の9月予想値によると、9月の消費者物価指数は前月比0.1%のプラス、前年度同時期比0.4ポイント上昇のプラス0.3%となり、年間比較としては9カ月ぶりのプラス値を記録した。
今回の上昇は、昨年同時期にガソリンなどの燃料費や電気代が下がったのに対し、今年はこれらが上がった事による影響とみられる。
前月比較としては今年5月以降、5カ月連続の上昇を続けており、5月には0.1ポイント、6月には0.2ポイント、7月に0.2ポイント、8月に0.5ポイント、そして9月に0.4ポイントと上昇傾向が続いた。
一方、年間比較では、この27カ月間にプラス値を示したのは昨年12月の0.0%も含めて僅かに4回のみ。
今回の発表は9月予想値であり、最終的な発表は10月の14日に行なわれる予定。

プーチデモン氏、来年9月の独立住民投票決行を通達

昨日のカタルーニャ議会において、プーチデモン州知事は2017年の9月後半にカタルーニャ独立の賛否を問う住民投票を行なうとし、CUP党議員の来年度予算案可決に向けての協力を求めた。
同時にCUPが予算案を認めない場合は前倒し選挙を行ない、それによってカタルーニャの独立プロセスはその時点で停止してしまうとして、CUPに対しプレッシャーをかけた。
プーチデモン氏は、来年6月にはカタルーニャが国家として機能するための全てのシステム構築が終了しており、EUにも国際社会にも無理なく参入できるとしているが、 憲法違反となる住民投票について如何に国際社会の承認を得るかについてはノーコメント。


2016年9月28日(水)

バルセロナ、メリージャでジーハディスタ3名を逮捕

スペイン、ドイツ、ベルギー3国による共同捜査の結果、5名のジーハディスタが逮捕された。
その内の3名がスペイン国内で(2名がバルセロナ、1名がメリージャ)、また残りの2名はドイツのヴッペルタール、ブリュッセルでそれぞれ1名ずつの逮捕となった。
この一団はDAESHの指示に従って機能していたもので、主にインターネットを通じた支持者の獲得や西洋社会における恐怖感の浸透、拡大を主な活動としていた。
5名の内、4名がスペイン国籍、1名がモロッコ国籍を有するもので、主にマグレブの若者達にターゲットを置いたリクルート活動をスペイン語で行なっていた模様。

サン・セバスティアン、闘牛の賛否を問う住民投票を中止

バスク国民党率いるサン・セバスティアンの市行政は、来年2月19日に同市における闘牛開催の賛否を問う住民投票を行ない、来年の夏祭りでの闘牛禁止に持ち込むつもりでいたが、この住民投票がすでにバスク高等裁判所が無効判決を下した規制に準じている事から、サン・セバスティアン市裁判所は住民投票の中止を命じる判決を下した。
市政府はこの判決に対し、15日以内に不服申し立てを行なうこととなるが、判決を覆すのは困難であるとの見方が強い。
また、今年の夏祭りで行われた闘牛に名闘牛士ホセ・トマス氏の出場などもあり、これによる同市における経済効果は大きく、地元経済界からのプレシャーも無視できないため、2017年の夏祭りにも闘牛が開催される可能性が高まりつつあると言えよう。


2016年9月27日(火)

CUP、バルセロナのコロンブス像撤去を要求

カタルーニャの独立推進派CUP党は、今週金曜日に行われる州議会で、バルセロナ市内にあるコロンブス像の撤去を要求すると発表した。
同党は、この像をアメリカ大陸侵略のシンボルとみなし、かわりにスペイン帝国への抵抗のシンボルである人物の像を設置すべきであるとしている。
また、コロンブスの新大陸発見の日で国民の祝日であるイスパニアデー(10月12日)を平日とし、国粋主義的なデモ行進や集会などは一切禁止するよう求めるという。
この像はバルセロナの中心にあるランブラス通りの終わり、旧港沿いに位置し、同市のシンボルのひとつである。
1888年に開催された万博を記念して建立され、多くの観光客が訪れる。

カード利用率、5.9%増加

欧州中央銀行の調査によると、昨年スペイン国内における支払い時のカード利用率は全体の45.9%で、前年比5.9%増加しt。
このうちクレジットカードでの支払いは15.3%、デビットカードは31.2%だった。
一方、EU全体の数値でみると、利用率は47%で、このうちクレジットが26%を占めている。
また昨年の同地域でのカード発行数は7億8千万枚で、人口一人当たり1.5枚所有する計算となる。

レアル会長、清掃会社を中国企業に売却

レアル・マドリッドの会長としても知られるフロレンティーノ・ペレス氏が率いるACSグループは、子会社のひとつであるUrbaserを中国系企業に売却すると発表した。
売却額は約11〜13億ユーロとされる。
Urbaserは全国52都市で清掃業を請け負っているが、ごみ収集に関してはバルセロナ、サンティアゴ・デ・コンポステーラ、アルメリア、レオン、ルーゴ、パレンシア、サンタ・クルス・デ・テネリフェなどのほか、首都マドリッドでは今年9月から他企業と共同で、アルガンスエラ、カラバンチェル、ウセラ、バジェカスなどの地区で行っている。
また都市部の清掃、造園、ごみ処理、上下水道の管理なども各地で行っている。
ACSにとって清掃業は、建設業、工業と並んで最も重要な業種であったが売却により経営の簡素化を図る模様。
一方、大手労働組合は、この売却で人員削減や雇用契約の変更などが起きることを危惧している。


2016年9月26日(月)

自治州選挙、ガリシアはPP、バスクはPNVが勝利

昨日即日投開票が行われたガリシアとパイス・バスコの自治州選挙は、世論調査どおりガリシアは民衆党PPが、バスクではバスク国民党PNVがそれぞれ勝利した。
特にガリシアではPPが絶対過半数を獲得、3選を果たしたアルベルト・ヌニェス・フェイホー知事は汚職問題で疲弊する党中央部の中でその立場をこれまで以上に強力なものにした。
一方同州で野党第一党であった社労党ガリシアPSGは議席数ではポデモス系のエン・マレアと並んだものの、得票数で1万6000票もの差をつけられ、惨憺たる結果となった。
パイス・バスコではPNVは前回の選挙より2議席増やしたものの絶対過半数には届かず、前回より7議席落として4位に後退した社労党バスクPSEとの連立協定を結ぶ必要がある。
尚、新進中道右派のシウダダノスはどちらの州でも1議席も獲得することができなかった。
PPガリシアの勝利とPSOEの両州での後退が、混迷する政権樹立にどのような影響を与えるかが今後注目される。

ガリシアの男性、200ユーロ入りの封筒を間違えて投票

投票所では毎回なにかしら珍事が起きるが、今回最も話題になった出来事のひとつはガリシア州ポンテベドラで起きた。
同県レドンデラの投票所に昨日午後7時ごろ、警察官に付き添われた男性が現れた。
この男性は本日すでに投票を済ませたが、間違えて200ユーロが入った封筒を投函してしまったと説明した。
この封筒はその後オレンセの教会で行われた洗礼式でのプレゼントとして用意したものであるが、その場で渡そうとした瞬間、間違いに気付いたという。
同投票所の責任者は話し合いの末、投票を締め切る午後8時まで待つよう男性に指示、閉所後投票箱を確認したところ、供述どおり200ユーロ入りの封筒がでてきた。
警察がいくつかの点を確認し、この男性のものに間違いないと判断、200ユーロは無事男性の手に戻り、投票用紙の入った封筒も責任者に改めて渡された。

全国で最もタクシー代が高いのは?

消費者団体FACUAは全国52都市を対象にタクシー料金の調査を行った。
それによると、最も高かったのはタラゴナとサン・セバスチャンで、これに続くのがパンプローナとビトリア、これらの都市は常に上位を占めているという。
逆に最も安かったのはサンタ・クルス・デ・テネリフェ、アレシフェ(ランサロテ)、ラス・パルマス・デ・グラン・カナリアとセウタだった。
最も料金の差が大きかったのは日中の初乗り料金で、サン・セバスチャンの4.1ユーロに対しセウタは0.9ユーロで、その差は350%に達する。
一方夜間の初乗りはタラゴナが4.7ユーロであるのに対しカステジョンは1.2ユーロ、こちらは291%の差だった。
FACUAは多くの都市で、空港や鉄道駅、バスターミナルなどで、また一部の都市では週末の特定の時間などにいわれのない特別料金が設けられていることを指摘、これらを廃止するよう各自治体に要請している。


2016年9月23日(金)

セビージャ市民、来年の春祭り期間延長に賛成

セビージャの春祭りは「4月祭り」とも呼ばれるが、カトリックのカレンダーに基づいてその時期が決まるため、年によっては開始日が5月に突入してしまうことがあり、その度に開催時期の前倒しを巡る議論が持ち上がる。
来年もその開始日が5月1日になってしまうため、市長はその開催期間を従来の月曜日(5月1日)開始ではなく、その一日前の4月30日の日曜日開始とし、5月6日の土曜日終了とするか否かについて、市民の意見を確認すべく、住民投票を行なった。
その結果、50万人以上にのぼる住民投票権保有者の内、投票を行なったのは僅か40.659名であったが、その中の61.8%が4月30日の日曜日開始に賛成票を投じた。

カタルーニャ人の42%が、カタルーニャ人であると同時にスペイン人であると認識

本日発表の最新世論調査によると、カタルーニャ人の41.9%がカタルーニャ人であると同時にスペイン人であると感じており、カタルーニャ人である、またはスペイン人であると言う意識よりもカタルーニャ人であると言う意識の方が強いと答えた人は33%であった。
またカタルーニャ人と言う認識は無く、スペイン人であると感じている人は14%。

同調査は1200名を対象にとられたアンケートに基づいているが、詳細は次のとおり。
スペイン人であるよりはカタルーニャ人であると感じていると答えた人が19.3%。
スペイン人ではなく、カタルーニャ人であると感じている人が14.4%。
カタルーニャ人であるよりはスペイン人であると感じている人が5.3%。
カタルーニャ人ではなく、スペイン人であると感じている人が8.8%。
自分でもよく判らないと答えた人が5.6%。
ノーコメントが4.8%。


2016年9月22日(木)

バルセロナ、サッカー・ユーロカップ観戦用大画面設置に対し3540ユーロの罰金

去る6月、サッカー・ユーロカップのスペインーイタリア戦を観戦するための大画面をバルセロナ市内に設置したことに対し、バルセロナ市行政は設置許可を有していなかったとして、3540ユーロの罰金を課した。
大画面を設置したのは「バルセロナ、スペイン代表チームと共に!」と称する団体で、カタルーニャ州政府から試合当日、スペイン代表チームを応援するためにバルセロナ市内に集結する事についての許可は得ていたが、バルセロナ市行政からの大画面設置許可は、度重なる申請を行なったにも関わらず、得る事が出来ずにいた。
3540ユーロの罰金は、通達を受け取った後、15日以内に支払を済ませれば65%の割引が適用されるため、実際には2300ユーロの罰金となったが、同件についての罰金徴収はこれが2度目。
1度目は、「バルセロナ、スペイン代表チームと共に!」団体が自費をもってプライベートガードマンサービスを契約し、現場のセキュリティー対策を行なっていたにも関わらず、必要なセキュリティー対策がなされていなかったとして2000ユーロの罰金が課せられた。
スペインからのカタルーニャ独立を支持するバルセロナ市行政は、バルセロナ市街頭におけるスペイン代表チームの試合観戦を阻止する態度を明らかにすると共に、バルセロナ市内で代表チーム応援を呼びかけていた「バルセロナ、スペイン代表チームと共に!」団体のスタッフ等に暴行を加えた過激派をバルセロナ副市長が保護する発言をするなど、スペインとの対立が表面化しているのがうかがわれる。


2016年9月21日(水)

クリミア・コンゴ出血熱感染の看護士、退院

アビラ県のビジャレホでダニに刺されたあと、クリミア・コンゴ出血熱に感染し西ヨーロッパ諸国としては初の感染例となり、また初の死亡者となった62歳の男性の看病をした看護士が、去る8月31日よりマドリッドのラ・パス-カルロスIII病院の隔離病棟に入院していたが、完治したとして退院許可がおりた。
このあと、同看護士の治療・看病にあたったチームについては患者との最後の接触があった日から2週間が経過するまで、感染の疑いがあり得るとして必要な検査と観察が続けられる。

気温低下によりデボド神殿、再オープン

マドリッド市内にある2200年前のエジプト遺跡「デボド神殿」は、夏場の高気温が続く中、空調システムが故障したため、7月3日以降入場不可となっていたが、夏の終わりと共に気温が下がったため、その一部の公開を昨日より再開した。
マドリッド市行政は、故障した空調システムの修復に合わせ、40万ユーロの予算をもって館内の照明やオーディオビジュアル展示などの改善などを含めた総合的な改装工事を行なう予定。


2016年9月20日(火)

フェリペ国王、国連会議で演説

ニューヨークで開催中の国連サミットに出席中のフェリペ6世国王は、昨日、難民・移民問題に関する演説を行った。
その中で国王は、各国が協力し合って受け入れ態勢を強化し、基本的人権を尊重した対応を行うべきであると主張した。
一方で、受け入れられた難民らがその社会に溶け込むには、受け入れ先の文化や習慣などを尊重することも重要であると述べた。
国王としては3度目の国連本部訪問となるフェリペ6世は、レティシア王妃を同伴し、オバマ米大統領をはじめ各国の首脳と個別会談を行う。

ガリシア州選挙、州知事と首相が別々に選挙運動

日曜日に投開票が行われるガリシア州選挙、民衆党(PP)が絶対過半数獲得と予測され、アルベルト・ヌニェス・フェイホー知事の再選は確実とされているが、党中央部との距離が露呈した。
フェイホー氏が同州オレンセで選挙活動中、マドリッドからガリシア入りしたマリアノ・ラホイ党首は、ア・コルーニャで遊説を行った。
地方選挙で党首が州知事候補と同席しないという、これまでにない事態が起きている。
フェイホー氏は党内部の汚職政治家対策、特にリタ・バルベラ元バレンシア市長への対応を強く批判しており、選挙演説でも、自分は党のためではなく州民のために戦っていると断言している。
しかしフェイホー氏側は、別々に選挙運動を行っている事に対しては、数日後に迫った投票日を踏まえ、より多くの地域で運動するためであると説明し、他党も必ずしも党首が訪れるわけではない、と付け加えている。
一方のラホイ党首は、この件には触れず、世論調査の結果を評価するにとどまった。

セビージャ市、来年の春祭り期間拡大について住民投票

アンダルシアのセビージャ市は、世界的に有名な春祭りの開催期間を拡大するかどうかの住民投票を昨日午前9時より開始した。
これは現市長の公約のひとつであり、16歳以上で同市に住民登録をしている人が参加できる。
投票は市のウェブページまたは区役所などの公共施設で受け付けているが、昨日はウェブが一時パンクするなど混乱が起きた。
有権者は、「来年の春祭りの開催が4月30日土曜日から5月6日開催となることに同意しますか?」 「期間中に1日祝日が含まれることに同意しますか?」という2つの質問に答えなければならない。
同市では結果イコール変更ではないが、市民の要望を強く受け止める構えであるとしている。
尚、現在の春祭りは正式には月曜開始、同じ週の日曜終了となっているが、数日前から準備を行う人々が多く集まり、前夜祭のようになるため、実質的には週末から始まっている。
この住民投票は金曜日まで行われる。


2016年9月19日(月)

選挙直前世論調査、ガリシアはPP、バスクはPNVが勝利

ガリシアおよびパイス・バスコの自治州選挙を控え、全国紙三紙が世論調査の結果を発表した。
それによると、ガリシアでは各紙とも、現職のアルベルト・ヌニェス・フェイホー知事率いる民衆党(PP)の絶対過半数での勝利が予測されている。
また、2位の社労党ガリシア(PSG)はエル・ムンド紙とエル・パイス紙によると新進のマレアに抜かれて3位となるが、ABC紙では2位をキープしている。
一方、パイス・バスコでは、やはり各紙ともバスク国民党(PNV)が勝利すると予測しているが、絶対過半数には及ばないため、社労党バスク(PSE)との連立協定を結ぶ必要がある。
なお、両州選挙とも今月25日に即日投開票が行われる。

マドリッド市役所、来年のタクシー料金凍結を発表

マドリッド市役所は主要タクシー組合と協議の結果、来年の運賃据え置きを決定したと発表した。
同市役所は、今年の消費者物価指数の動向や同州政府の方針などを踏まえての決定であるとしている。
尚、現行の運賃は、初乗り料金は平日の日中で2.4ユーロ、夜間および週末と祝祭日は2.9ユーロ、1キロあたりの料金は平日の日中が1.05ユーロ、それ以外は1.20ユーロとなっている。

マドリッド地下鉄1番線、一部開通もクレーム続出

数か月に渡る大修復工事を行っているマドリッド地下鉄1番線の一部が、当初の予定より早く先週水曜より再開した。
最も工事の影響を受けているテトゥアン地区及びバジェカス地区の住民は、早期再開を概ね歓迎している。
しかしながら、再開に関する情報の宣伝不足により、クレームがでている。
特にバジェカス地区では、これまで運行されていた無料代替バスがいきなり路線を変更したため、何も知らされていなかった利用客がバス停を探して右往左往という事態が起きた。
また、再開したとはいえ工事は継続中で、遅延や運行数の少なさ、またそれらに対する情報の少なさなどもクレームの対象となっている。
なお、同線が全面開通するのは11月12日の予定。


2016年9月15日(木)

10月12日、バルセロナでスペインの団結集会

2012年より始まったスペインの団結を求める大集会が、今年も10月12日、イスパニアデーに合わせてバルセロナ市の中心、カタルーニャ広場で行われる予定。
近年、カタルーニャにおける独立運動が活発化する中、これに反対する住民が政治家とは一線を引く形で行っている集会で、独立に反対するPPやCiutadansなどの政党も、同集会の開催について公式には賛同の意を表明していない。
しかしながら集会当日には、これら独立反対派政党のカタルーニャ支部幹部等の出席が予想される。

フランスでの管制塔員スト、スペインにも大きく影響

フランスでは昨日の19時から明日の6時までゼネストが行われているが、これに伴いフランス国内の空港管制塔スタッフもストライキに入り、その影響がスペインの旅客機にも大きく出ている。
昨日、ブエリング社はバルセロナ、パルマ・デ・マジョルカ、サンタンデール、アリカンテなどのスペイン各都市とパリ、ナント、チューリッヒなどをつなぐフライト8便をキャンセルし、今日もすでにサンタンデールとパリを結ぶフライトが往復便共にキャンセルとなっている。
また、ライアンエアーも昨日、バルセロナーブラッセル、バルセロナ―ベネチア間の往復便を、そして本日もバルセロナ発着、レウス発着便などを10便、キャンセルした。


2016年9月14日(水)

特急アルビアの運転士、列車と乗客を置き去りに

昨夜19時にサンタンデールを出発した特急アルビアは、同日23時37分にマドリッドに到着するはずだったが、出発後2時間15分が経過したところでパレンシア県のオソルノ駅に停車し、エンジンを停止した。
乗客の証言によると、エンジン停止後、技術面でのトラブルのため停車したとの車内放送があったが、その15分後、再び車内放送で、停車の理由は労働時間超過によるもので、事故防止のため運転を中断したとの説明があったとのこと。
運転士はその場を立ち去り、代わって治安警備隊員が到着したが、それまでの間、列車の扉は閉ざされたままで、乗客は外に出る事も出来なかった模様。
乗客が振替バスの準備をするとの案内を受けたのは、列車が停車してから1時間以上経ってからとのこと。
パレンシア、バジャドリまで移動する予定だった利用者が振替バスに乗り込んでその場を出発したのが深夜の11時ごろ、そして終点のマドリッドまで移動する予定だった利用者が出発したのが11時半ごろで、マドリッドへの予定到着時間より約5時間遅れでの到着となった。
スペイン国鉄RENFEはこの件について、109名の利用者に謝罪すると共に、列車と利用者を置き去りにした運転士からの事情徴収を行なっている。

クリミア・コンゴ出血熱 観察中の250名に感染者なし

去る8月25日にクリミア・コンゴ出血熱で男性が死亡したあと、病院で同男性とコンタクトのあった女性看護士の感染が確認され、彼女はマドリッドのラ・パス−カルロスIII 病院の特別室で治療を続ける一方、彼女とのコンタクトがあり、感染の可能性があった人々282名についも、これまで症状が認められないかどうか、観察が続けられていた。
が、観察下の誰からもクリミア・コンゴ出血の症状は見られず、本日、その中の250名が観察期間を終えた。
尚、入院中の看護師の治療にあたっている病院スタッフ等32名については、今後も観察が続けられる。


2016年9月13日(火)

8月の消費者物価指数0.1%下落

国家統計局(INE)によると8月の消費者物価指数は0.1%下落した。
これは今年に入ってから最も低い下落率で、INEではこの理由について、燃料費の上昇を挙げている。
また、自動車の購入の公的援助が終了し、価格が上がったのも影響していると見られる。
一方で生鮮食料品やアルコール以外の飲料などは下がっている。
今回は下落に歯止めがかかったとはいえ、物価指数の数値は13ヶ月連続でマイナスとなっており、景気が安定した状態とはいえないとINEはみている。

3回目の総選挙、PPのみ得票率アップか

全国紙エル・パイス紙は3回目の総選挙が行なわれた場合の世論調査の結果を発表した。
それによると与党民衆党(PP)の得票率は6月の選挙結果より約2ポイント上昇して、34.8%となる。
これに対し野党第一党の社労党(PSOE)は前回の22.7%から21.3%に、シウダダノスも13.1%から12%に下がった。
一方ウニードス・ポデモスは前回と変わらない結果となっている。
また投票率は63%程度と予測され、実現すればスペインの民主化以降もっとも低い数値となる。
この調査は今月6〜8日に1822人の有権者を対象に行なわれた。

シウダダノス党、宣伝カーに3つの間違い

今月25日に投開票が行なわれるガリシア自治州選挙に向けて、シウダダノス党が用意した宣伝用バスのデザインの間違いがネット上で話題となっている。
同党のクリスティーナ・ロサダ州知事候補は自身のツイッターにこの宣伝バスの写真をアップし、良い出来だと思う、とコメントした。
しかしその直後からその間違いを指摘し、批判するコメントが後を絶たず、この写真は数時間後に削除された。
3つの間違いのうちもっとも目立つのはガリシア州旗のデザインで、青い帯が本来は左上から右下に斜めにかかっているべき所が右上から左下と間逆になっている。
またガリシア語で書かれたキャッチフレーズもスペイン語からの直訳で、ガリシア語としては文法的に間違っているという。
さらにロサダ氏と同党党首のアルベール・リベラ氏の写真も大きく掲げられているが、その下に書かれた名前も逆になっている。
ネット上では、さすが「変革」の党、と揶揄する声も上がっている。


2016年9月12日(月)

明日から急激な気温低下の予測

9月に入っても真夏のような暑さが続いていたが、気象局によると明日から明後日にかけて、ほぼ全国的に急激な気温の低下が予測される。
特にイベリア半島北部のカンタブリアなどでは、最高で先週初めより20度近く下がるという。
またこれらの地域は低気圧の影響で悪天候に見舞われ、かなり強い風を伴った雨となる模様。
それ以外の地域でも最高・最低気温ともに下がるものの、天候は比較的安定し、青空が広がる地域も多いと見られる。
尚、木曜から土曜にかけて気温は再び上昇するが、今月初めのような状態には戻らないという。

脱線事故の村、村長が路線の改善訴え

先週、ポンテベドラのオ・ポリーニョで起きた列車断線事故について、村長が現場前でメディアの取材に応じた。
その中で村長は、列車の時間短縮のための工事が行なわれて以来、踏み切りの遮断機が下りないなどの問題が頻発している。
村内では時速30キロで走行となっているが、本当にそれが守られていたのか、運転士にその情報が正しく伝わっていたのか疑問の余地があると述べた。
同村では住民の安全のため以前から一部の線路を地下に埋めるよう要請しているが、実現に至っていない。
一方、事故列車も含めてこの路線に使用されている列車は古く、主に80年代に製造されたものであり、住民の安全のために改善を要求している。

ブエルタ2016、29年ぶりにコロンビア選手が優勝

昨日マドリッドで終幕を迎えた自転車ロードレースのブエルタ。
今年はコロンビア出身のナイロ・キンタナ選手が初の総合優勝を遂げた。
同国の選手としては29年ぶりの優勝で、3位にもコロンビア人選手が入り2重の喜びとなった。
一方、地元スペイン勢はアルベルト・コンタドールの4位が最高位で、スペイン人選手が表彰台に上がれないのは20年ぶりという、不名誉な記録を作った。


2016年9月9日(金)

ガリシア自治州選、PP圧勝か

社会学研究所(CIS)の調査によると今月25日に行われるガリシアの自治州選挙で、与党民衆党(PP)は全75議席のうち41〜44議席獲得が予測される。
これが実現すれば3期連続の絶対過半数となる。
社労党ガリシア(PSG)と新進左派のエン・マレアは得票率で並ぶが、議席ではPSGが後退する可能性もある。
この調査はマリアノ・ラホイ氏の首相選出失敗前に行なわれたものであるが、PSOEのペドロ・サンチェス代表の煮え切らない姿勢と3度目の総選挙への懸念が地方でのPSOEの立場を悪くしているとの指摘もある。

ガリシアで列車脱線、少なくとも3名が死亡

今朝9時半頃、ガリシア州ポンテベドラとポルトガルを結ぶ鉄道で脱線事故があり、少なくとも3人が死亡、負傷者も複数出ている模様。
列車はポンテベドラのオ・ポリーニョの駅近くで脱線、3両編成の1両目は鉄塔に衝突しており、死者のうち1人は運転手と報道されている。
ガリシアでは25日の自治州選挙に向けて本日から選挙活動が始まったばかりだが、各党ともこれを一斉に中断し、事故の情報収集に当たっている。
現場はポンテベドラから35キロ、ポルトガル国境からは18キロに位置する。

ザラのオーナー、再び世界資産家ランキング1位に

ザラなどのアパレルブランドを展開するインティテックス・グループのオーナーアマンシオ・オルテガ氏の資産は同社の株価が上昇し、1位であるマイクロソフトのビル・ゲイツ氏を一時的に上回った。
オルテガ氏が世界一になるのは昨年10月に続いて2度目だが、今回もこの時と同様数時間で再びゲイツ氏に取って代わられた。
尚、インティテックスグループは91カ国に7085店を展開している。


2016年9月8日(木)

ディアナさん不明事件、謎に包まれる真相

先月22日に毎年休暇を過ごしていたア・コルーニャ県の村で行方不明となったマドリッドのディアナ・ケールさん(18歳)の事件がマスコミで大きく取り上げられている。
ディアナさんはこの夜、村祭りから深夜に帰宅する途中で消息を絶ち、現在も捜索が続けられている。
当初は不審人物との接触なども報道されたが、現在警察は金銭目的の誘拐以外はあらゆる可能性を踏まえて捜査している。
報道では、両親が数年前に離婚していたことや、今回の件とは関わりなく判事が母親から次女の養育権の剥奪を命じるなど様々な背景が明るみに出た。
最新の情報では、運転免許を持たないディアナさんが、車で移動した形跡があることから、10数年前から夏休みを過ごしているこの村での交友関係を調べている。

EUで移民の国籍取得が最も多いのはスペイン

信用金庫基金の調査によると、2009年から2014年の間にEU諸国の 国籍を取得した移民のうちスペイン国籍を取った人が最も多かったという。
2位はフランス、3位はイタリアだった。
尚、スペイン国籍を獲得した人のほぼ3人に1人が中南米出身だった。
これは元植民地であったこれらの国々とは協定があり、比較的取得しやすいためという。
例えば他国の移民の取得条件が滞在10年以上で、元の国籍を放棄する義務があるのに対し、中南米人は2年以上で2重国籍も認められている。
一方、中南米以外ではアフリカ諸国出身者の国籍取得も増加しているという。

アルモドバル作品、来年のオスカー外国語映画部門候補に

「神経衰弱ギリギリの女たち」などで知られる映画監督ペドロ・アルモドバルの作品「フリエタ」が来年度の米アカデミー賞外国語映画部門に出品される事が決まった。
この選考は毎年スペイン映画アカデミーによって行なわれ、この作品は3月にスペイン国内で公開された。
同監督作品としては興行的に芳しくなかったが、選考委員らはアルモドバルの国際的知名度を考慮したと見られる。
尚、同監督は2000年に「オール・アバウト・マイ・マザー」で同賞を受賞している。


2016年9月7日(水)

ソリア氏、世界銀行総裁候補を辞退

先日世界銀行総裁の候補として選出されたホセ・マヌエル・ソリア元産業大臣は昨日、これを辞退すると表明した。
関係筋に送られた同氏の文書によると、(自分は)いかなる汚職疑惑にも関わっておらず、またいかなる権威からも聴取、立件、有罪判決をを受けていないが、政府の要請によりこれを辞退すると綴った。
また今回の件が極端に政治利用されている事を遺憾に思うと述べている。
野党各党はこの件について、ルイス・デ・ギンドス経済相に、国会で説明するよう求めており、与党民衆党(PP)はこれを回避しようとやっきになっていた。
尚、PPの広報官はこの件についてソリア氏本人の個人的決断としており、同氏の発表と矛盾している。
左派ポデモス党は、これに加えてソリア氏が選出された経緯が当初発表されたような公募ではなかったとして、さらに追及していく模様。
ソリア氏はパナマ文書事件に関連して大臣を辞職したが、こちらも党に迷惑をかけないためで、自分は無実であると主張した。

オリーブオイルの値段、同じメーカーでも値段に差

消費者支援団体FACUAの調査によると、ヴァージン・オリーブオイルの価格は同じメーカーの商品であっても店舗によって最高で76%の差があることがわかった。
また最も高いメーカーと最も安いものとの差は最高126%に達するという。
FACUAはこれを踏まえて、行政の関係機関に対し、製品の品質チェックを強化し、価格差の是正を要請している。
また一部の大型小売店では原価割れで販売しているケースもあり、このような販売法は生産者や中小規模の小売店に悪影響を与えるとして是正を申し入れた。

マドリッド地下鉄1番線、7駅の再開前倒しを発表

マドリッドのクリスティーナ・シフエンテス州知事は、6月末から工事中の地下鉄1番線の一部について今月14日より再開すると発表した。
これらはテトゥアン地区のバルデアセデラス、テトゥアン、エストレチョ、アルバラド、クアトロ・カミーノスとバジェカス地区のミゲル・エルナンデス及びアルト・デル・アレナルの7駅
。 これにより北部はプラサ・デ・カスティージャからクアトロ・カミーノス間、南部ではアルト・デル・アレナルからシエラ・デ・グアダルーペ間が通常運行ととなる。
それ以外の駅、区間の再開は当初の予定通り11月12日となる見通し。


2016年9月6日(火)

ラホイ首相、ソリア氏を擁護

中国の杭州で開かれていたG20会議に出席していたマリアノ・ラホイ暫定首相は昨日、当地で会見を行った。
その際、記者からホセ・マヌエル・ソリア元産業相の世界銀行総裁候補として選出された事について質問があった。
ソリア氏はパナマ文書問題に関連して大臣を辞任したにも関わらず国際機関の総裁候補として選出された。
ラホイ氏はこれについて、ソリア氏は元々公務員であり、公務員として正式に選出されたものであり、政治とは関係なく、経験豊富な適任であると述べた。
また公務員による公務員の正式な選出で、自分は関知しないとしいた。
一方、野党や世論だけでなく、民衆党党(PP)内からもこれを批判する声が上がっていることについては解答を避けた。
尚、一部の報道ではこの選考会の委員はほとんどがPPの関係者であったとされ、辞任したソリア氏への埋め合わせと見る向きもあるが、前述のように党内でもガリシア州知事、マドリッド州知事らがこの決定を批判している。

セビージャで44.6度、9月最高記録更新

気象局によると、昨日アンダルシアのセビージャでは最高気温が44.6度に達し、9月としては史上最も高い気温となった。
これまでの記録は1988年の42.6度だった。
同局によるとこの暑さは明日より徐々に緩んでいくという。
一方、セビージャでは日曜日にアルマデン・。デ・ラ・プラタ付近を巡礼中のイギリス人男性(70)が遺体で発見されたが、昨日行われた司法解剖の結果、死因は熱中症であることがわかった。

サッカースペイン代表、リヒテンシュタインに快勝

昨日レオンで行われたサッカーW杯2018の欧州予選でスペインはリヒテンシュタインに8対0で大勝した。
この8点のうちディエゴ・コスタ、アルバロ・モラタとダビッド・シルバが2点それぞれずつ得点した。
スペインとリヒテンシュタインの力の差は大きく、勝利は予想されていたが、ジューレン・ロペテギ新監督の初の公式戦で大勝できたことはチームに良い感触をもたらし、前回のW杯の雪辱をかけるチームにとってよいスタートとなった。


2016年9月5日(月)

9月でも各地で高温警報・注意報

9月としては記録的な暑さが続いているが、気象局は本日 各地に高気温による警報及び注意報を発令している。
それによると、アンダルシア州では全ての県に警報がでており、最高気温は40〜42度に達する見込み。
またマドリッド州でも南部を中心に警報が出されており、38度程度に達する模様。
さらにエクストレマドゥーラ州でも全土に警報が発令されており、最高気温は41度の見込み。
一方、バレンシア、ムルシア、アラゴンの各州でも警報が出ているほか、ガリシアやカスティージャ・イ・レオン州の一部でも注意報が出されている。
同局では、日中の行動には十分気をつけるよう呼びかけている。

PSOE代表、「ラホイ氏に3度目の機会を与えてはならない」

野党第一党社労党(PSOE)のペドロ・サンチェス代表は、昨日パイス・バスコで行なわれた党集会で演説した。
その中で同氏は、新政権樹立失敗について触れ、マリアノ・ラホイ暫定首相に3度目の機会を与えてはならないと訴え、みたび総選挙を行なうことに反対の意向を示した。
その上で、新進左派ポデモス党と同中道のシウダダノス党の代表に対して、 「変革」のために行動を起こすよう改めて訴えた。
尚この党大会はバスク地方選挙を踏まえて行なわれ、同党の州知事候補らが出席して行なわれた。

忠犬マヤ、飼い主と再会果たす

緊急入院した飼い主を救急センター前で待ち続けたメス犬マヤが、約1週間ぶりに飼い主のサンドラさんと再会した。
サンドラさんは先週、父親と共にバケーションを過ごしたグラナダから自宅のあるバルセロナに帰る途中、体調不良を訴えアリカンテ県エルダの病院に駆けつけ、虫垂炎と診断され緊急手術を受けた。
その間飼い犬のマヤはサンドラさんが入っていった救急センターの入り口から一歩も離れず待ち続けた。
事情を知った病院関係者や患者、その家族らがかわるがわるマヤを訪れ、餌をやるなどの世話をし、マスコミでも大きく取り上げられた。
サンドラさんの父親はマヤの面倒を見てくれた人々に感謝の意を伝え、娘とマヤとともに帰路についた。
尚、マヤは忠犬として有名なハチ公と同じ秋田犬であることも話題となった。


2016年9月2日(金)

クリミア・コンゴ出血熱患者、容体に変化無し

クリミア・コンゴ出血熱に感染し、マドリッドのカルロスIII病院の特別隔離病棟に入院中の看護士の容体は安定しており、治療に当たっている特別医療チームに協力しているとのこと。
また、患者とコンタクトがあったことにより感染の可能性があるとして観察中の約190名については、現時点では誰にも同疾患を思わせる症状は見られない。

8月の失業者数14.435名増加

例年8月は失業者数が増加する時期であるが、今年もその例外とはならず14.435名の増加となり、5か月間続いた失業者数減少傾向にブレーキがかかった。
また8月に解雇された人の数は144.997名で、同時期としては2008年以降最悪の年となった。
しかしながら失業者数の増減のみに言及した場合、昨年2015年の8月には21.679名の増加となっており、今年の方がやや増加は少なかったが、昨年8月の解雇数は134.000件で、今年の方が1万件以上多くなった。


2016年9月1日(木)

賛成票170、反対票180で新政府ならず

ラホイ氏率いるPP党による新政府についての第一回承認決議が昨日の国会で行われたが、賛成票170、反対票180と、予想どおりの結果となり、今週金曜日に予定されている第2回承認決議に委ねられる事となった。
1回目の決議で新政府が成立するためには、絶対多数の賛成票が必要とされるが、2度目の決議では絶対多数に達せずとも、賛成票の数が反対票の数を上回れば良いことになっている。
よって、PP党は仮政府状態が長引くなか、早期新政府樹立がスペインにとっての最重要課題であるとして、第2政党として85席を有するPSOE党に対し、2度目の決議における同党員の棄権票を要求しているが、PSOEの党首、ペドロ・サンチェス氏は頑として「NO」の姿勢を変えず、この状況下では金曜日の第2回承認決議においても新政府の成立の可能性がゼロであるのは、誰の目にも明らかとなっている。
2度目の決議で新政府が成立しない場合は再び総選挙のやり直しとなり、3度目となる次回選挙は12月25日、クリスマス当日となる予定。
新政府が成立せず、総選挙が3度繰り返されるのは、これが初めてである。

クリミア・コンゴ出血熱、西ヨーロッパで初めて確認

西ヨーロッパで初めて、クリミア・コンゴ出血熱感染者が2名、確認された。
1名は65歳の男性で、アビラの山中を散歩中にダニに噛まれたあと、クリミア・コンゴ出血熱とは判らないまま、去る8月25日に死亡した。
クリミア・コンゴ出血熱は、アフリカ大陸から東欧、中近東、中央アジア諸国、中国西部にかけて見られる、ウイルスによる急性熱性疾患であるが、西ヨーロッパでは前例が無かったため、その可能性は疑われなかった。
死後、その原因がクリミア・コンゴ出血熱と判明したため、同様の症状が見られ始めた女性看護士の検査を行なったところ、同疾患に感染していることが確認され、現在マドリッドのカルロス3世病院の隔離病棟で治療を受けている。
また、死亡した男性と現在入院中の看護士とのコンタクトがあった約190名が、感染の可能性があるとして病院の指示に従い経過を観察中。


2016年8月31日(水)

年金受給額、66%が1000ユーロ未満

スペインでは今年の年金受給額が最大で月額2567ユーロに設定されているが、この最高額を受けとっているのは今年7月1日時点で受給者全体の僅か0.32%であり、全体の65.93%は月額1000ユーロ未満となっている。
また、最も割合が多いのは受給額が600〜650ユーロの層で1.956.927名となっており、全体の20,7%を占め、これに次いで多いのが700〜800ユーロ層で全体の9.43%を占める。

デボド神殿、9月に入場可能か?

マドリッド市内にあるデボド神殿は、エジプトのアスワンダム建設の際、エジプト政府からスペイン、米国、イタリア、オランダに寄贈された神殿遺跡の一つであり、その中でも最も規模が大きく最重要視されており、事実上、エジプト国外におけるエジプト遺跡としては世界で最も重要なものと言える。
このマドリッドにいながらにして見学できるエジプト遺跡が、今年の夏は一般公開されず、閉ざされたままとなっていた。
理由は内部のエアコン不調で、スペイン法律が定める労働環境の一つ、「気温が27度を越えないこと」をクリアしていなかったため。
エアコンが正常に機能しないため内部の気温が上がり過ぎ、そう言った環境で館内スタッフを働かせる訳には行かないため、7月の4日以降、デボド神殿は一般公開を停止していたが、その間にエアコンの修理も新しいエアコンの設置も行われなかった。
9月に入り気温が下がれば一時的に一般公開が再開される見込みだが、今度は気温が下がり過ぎると高温時と同様、労働環境としては認められないため、再び公開を中止せざるを得なくなる。
そのため、マドリッド市行政は空調設備の見直しと、遺跡そのものの保存状態の確認調査の実施を予定しており、そのための予算として40万ユーロを見込んでいる。
市行政としては、来年の春にはこれらの作業を完了し、デボド神殿の最終的なリニューアルオープンを遂げたいとのこと。


2016年8月30日(火)

PSOE党首、ラホイ氏不支持曲げず

与党民衆党(PP)のマリアノ・ラホイ党首は昨日、野党第一党社労党(PSOE)のペドロ・サンチェス氏と会談を持った。
国会議事堂内で行なわれたこの会談は、前日のPPとシウダダノスの合意後初の会合で、PSOEにもラホイ氏支持を訴えるものであったが、サンチェス氏の意向は変わらず、話し合いは30分程で終了した。
サンチェス代表はその後の会見で党の意志が変わらないことを強調、PPとシウダダノスの合意については、代わり映えなく、保守的な協定であると批判した。
ラホイ氏の首相選出選挙の演説は本日より開始するが、状況は厳しい模様。

マドリッド州、飲食店のテラス営業開始時間繰上げ

マドリッド自治州のクリスティーナ・シフエンテス知事は、昨日の閣議後に記者会見を開いた。
その中で同知事は飲食店のテラス席の営業時間に触れ、現在の午前10時以降から同8時に繰り上げると発表した。
これは多くの州民や関連企業からの要望に応じたものであるとし、地域の活性化や雇用促進への効果が期待できると述べた。
しかしながら、地域によって状況は様々であることから、営業許可などの対処は各自治体に委ねられるとしている。
この新法は来月半ば以降から適用される。

プラド、ボスの特別展開催期間延長

マドリッドのプラド美術館は、開催中のヒエロニムス・ボス特別展の期間を延長すると発表した。
この展示は当初9月の初めまでの予定だったが、入館者数が8月下旬現在12万8500人以上と大盛況のため、延長を決めた。
さらに最後の2週間の週末については、同展の開館時間を午前零時まで延長する。
また同館では、1時間半以上に及ぶ長い待ち時間を避けるため、ウェブページでの事前予約を勧めている。


2016年8月29日(月)

PPとシウダダノス、ラホイ氏支持で合意

与党民衆党(PP)のマリアノ・ラホイ暫定首相は、新進右派シウダダノス党のアルベール・リベラ代表と会談、ラホイ氏の首相再選を支持することで合意した。
会談は土曜午後に行われたが、両党がそれぞれ記者会見を開いて正式に発表を行なったのは日曜で、その後両党の広報官が署名手続きを行なった。
PPはシウダダノスが提示した条件150件を了承、それらは主に司法制度の改革や低所得者への援助など、法改正についてのものだった。
会見を行なったラホイ氏は、我々は責任を果たした、野党第一党の社労党(PSOE)も同様に責任を果たすべきであると主張した。
尚、PPはシウダダノス及び以前から支持を表明しているカナリアス連合の票を足しても過半数に届かず、ラホイ氏が首相として選出されるには、議席数2位の社労党が2回目の投票で棄権しなければならない。

スペイン人観光客、エストニアの空港で悪ふざけ、テロ騒ぎに

報道によると、先週土曜日にエストニア共和国の首都タリンの空港で、 爆弾騒ぎがあった。
これにより約200人が一時避難したが、後に誤報であると判明した。
発端は空港でチェックインしていたスペイン人の男性観光客が、冗談で爆弾の話をしたためで、警戒した職員が警察に通報した模様。
この男性は一時拘束され、事情聴取のあと解放されたが、4ヶ月程度の実刑となるという。
尚、同空港によると、この事件によるフライトのキャンセル等は起きていないという。

週末の交通事故死者、11名

総合交通局(DGT)によると、8月最後の週末であった先週金曜午後4時から昨日午前零時までの交通事故死亡者は11人だった。
他に2名の負傷者も出ている。
同局によれば今月の数値は昨年同月より3名多く、今年に入ってからの累計数は782人だった。
尚、先週末はUターンラッシュなどで混雑が見込まれたが、通常の週末並みの込み具合だったという。


2016年8月26日(金)

ビミアンソ市で新たに巨石墳墓跡を発見

ア・コルーニャ県のビミアンソ市で巨石墳墓跡が発見された。
その様式から紀元前3〜4世紀ごろのものと思われるとのこと。
今回の発見は全く孤立したものではなく、そこから僅か0.5キロ東には4つの遺跡群がすでに発見されている。
また、同市ではこれまでに100個以上の同種の遺跡がすでに登録されており、ガリシアでも最も多い地域となっている。

ルゴでマグニチュード2.9の地震

昨夜21時3分ごろ、ルゴ県バラジャ市の山間部でマグニチュード2.9の地震が観測された。
バラジャはサリア、ベセレア、トリアカステラからなる地震三角地帯の近くに位置しており、この辺りでは地中深い地点を震源地とした小規模の地震が多発している。
最近では、6月に同付近にあるギティリス市でマグニチュード2.3と1.6の地震が、また同じ日にオウレンセのラサ市でも1.6の地震が観測されている。
これまでに先の三角地帯内で起きた大きな地震としては、90年代後半にあった地震でマグニチュード5.3に達した。

ジュレン・ロペテギ新監督、サッカースペイン代表チームからカシージャス選手を除外

デル・ボスケ監督引退後、新しくスペイン代表チーム監督に就任したジュレン・ロペテギ氏は、これまで代表チームのキャプテンを務めて来たスペインサッカー黄金時代のシンボルとも言えるイケル・カシージャス選手を代表チームから外した。
カシージャス選手に変わって代表チームのトップキーパーとなるのはデ・ヘア選手で、その控えがしばらく代表に招集されていなかったぺぺ・レイナ選手と、代表として初デビューとなるアドリアン選手。
これまでの構成と比較して特に目立つ変更点としては、カシージャス選手以外にペドロ・ロドリゲス選手、セスク・ファブレガス選手、フアン・フラン選手なども姿を消し、代わりにフアン・マタ選手、マルコ・アセンシオ選手、ビトロ選手、ルカス・バスケス選手、ノリト選手などが招集された。
また、ピケ選手、ラモス選手などは依然、不動の地位を維持。
イスコ選手、イニエスタ選手も新監督の信頼と期待を得ているが、現在負傷中であるため、今回発表された最初の選手リストには含まれていない。
ロペテギ新監督率いる新しいスぺイン代表チームは、9月1日のベルギー代表チームとのフレンドリーマッチでデビュー予定。


2016年8月25日(木)

イタリアの地震、スペイン人の死亡者1名を確認

昨日、イタリアで起きたマグニチュード6の地震による死亡者の中に、スペイン人女性1名が含まれていた事が確認された。
亡くなったのはグラナダ市在住のアナ・ウエテさん(27歳)。
ウエテさんにはイタリア人の夫があり、夏のバカンスを利用して夫の実家に滞在中、地震に襲われた。
ウエテさんとその夫、クリスティアンさんはグラナダの市内中心、コンスティトゥシオン通りでピッツァ店を営んでおり、今も店には「バカンスのため閉店」と書いた札が下げられている。

食料品オンライン販売、なかなか定着せず

近年、飛行機のチケットを購入するのに旅行社へ足を運ぶ人は少なく、スペインでは10人中7人がオンライン販売を利用している。
その一方でオンライン販売がなかなか定着しない商品もあり、その典型とも言えるのが食料品であるとのこと。
2015年には食料品のオンライン販売量が前年度比較25%の増加を見せたが、それでも全体の僅か1%にとどまっており、 英国の7%やフランスの5%と比べるとまだまだ少ない。
調べによると、特に生鮮食品については、アンケートに答えた人の64%が「届けられる食品の品質に不安がある」、63%が「購入前に実物を自分の目で確認したい」、57%が「注文したものとは違う商品が届くのではないかと心配」と答えている。


2016年8月24日(水)

マドリッド市のバル、211人につき1軒

マドリッド市調べ、2016年1月更新によると、スペインで最多人口を持つ首都、マドリッド市内で営業している飲食店の数は14989件で、住民211人につき1軒の割合となっている。
市内でも最もその密度が高いのが中心エリアで、プエルタ・デル・ソル地区だけで2576件が営業しており、地域住民51人に1軒の割合となっている。
勿論、これら2576件の飲食店が地域住民だけでなく、年間900万人の同地区を訪れるツーリストにサービスを提供しているのは言うまでも無い。
プエルタ・デル・ソル地区に続いて多いのがチャンべリ地区、サラマンカ地区で、それぞれ住民124名、135名に1軒割合で飲食店が見られる。
また、マドリッド市以外の地域との比較をするためには、ラ・カイシャ銀行が行なった調査結果を用いる事が出来るが、こちらは最新発表が2013年のものとなっており、これによると人口に比べ最も飲食店の数が多かった市はカセレス県のグアダルーペだで、同市では住民1000人あたり6軒の飲食店を持っている。
また、同じくラ・カイシャ銀行の2012年度発表の結果によると、県庁所在地比較で人口と比べて最も飲食店が多かったのはサラマンカ、レオン、タラゴナだった。

治安警備隊ユニフォームはエル・コルテ・イングレス製

スペインの大手デパート、エル・コルテ・イングレスは、これまで郵便配達員や国家警察官のユニフォームを提供して来たが、この度、治安警備隊のユニフォームについてもその契約(約86万6550ユーロ)を獲得した。
また同社は、スペインのサッカー・ナショナルチームのユニフォームについても2018年までの契約を獲得している。

スペイン観光業、黄金時代へ

経済危機や暫定政府の長期化と言う社会不安材料をかかえるスペインであるが、その最重要産業の一つである観光業にはそれらの影響は全く見られず、逆に繁栄の一途を辿っている。
スペインを訪れる外国人観光客の数は年々増え続け、今年は前半、6月までにすでに5080万人に達しており、昨年同時期比較6.3%プラスと記録を更新した。
今年末までには7400万人、昨年比600万人プラスとなる見通し。
昨年の時点で同業界がもたらした経済活動は509億4700万ユーロに達し、これはスペイン経済の11.5%を占めた。


2016年8月23日(火)

各地で高気温による注意報

スペイン気象局は本日、内陸部を中心に高温注意報を発令した。
それによると、カスティージャ・イ・レオン、パイス・バスコ、エクストレマドゥーラ、ナバラ、アンダルシアとラ・マンチャで内陸部を中心に注意報が出ている。
また普段はあまり気温が高くならないガリシアやカンタブリア沿岸部などでも36度程度まで上昇する見込み。
ただしこの暑さは長続きせず、明日から徐々に下がっていき、日曜にはかなり過ごしやすい気温となる模様。

一人当たりの自動車所有数が最も多いのは人口246人の小村?

国家統計局(INE)の調査によると、2015年に住民一人当たりの自動車所有数が最も多かったのはカタルーニャのアギラル・デ・セガラだった。
この村は人口246人の小村だが、自動車の登録台数は6万2030台、一人当たり252台所有している計算となる。
これは、この村の自動車税が都市部に比べて安いことにレンタカー会社が目をつけたためで、村と交渉し、優遇措置を受ける代わりに、村も税収の恩恵を受けることが出来る。
このような村は全国に存在し、他にカステジョンのサラテジャ(一人当たり58台)、マドリッドのロサス・デ・プエルト・レアル(同3 5台)などもその恩恵を受けている。

DGT、スピード違反取締りキャンペーン開始

夏のバカンスシーズンも終盤を迎え、総合交通局(DGT)は昨日より スピード違反取締り強化週間を開始した。
DGTによると、スピードの出しすぎによる事故の死者は年間300人を超えるという。
特に違反が起こりやすいのは最高速度が90キロに設定されている一般道で、各自治体と協力して取り締まりを行なう。
またこのキャンペーンはEU25カ国で同時に行われ、今週日曜が最終日となる。


2016年8月22日(月)

PSOE支持者の半数が再選挙に否定的

全国紙エル・ムンドの調査によると、与党第一党社労党(PSOE)支持者の56%が3度目の総選挙の回避を望み、そのためには与党民衆党(PP)による政権も止むを得ないとしている。
一方PP支持者の80%が、政権樹立のためにシウダダノス党の提案を受け入れるとしている。
さらにアンケート回答者の52.2%が、マリアノ・ラホイ暫定首相の存在が政権樹立を妨げているとし、解決のためには新しい候補者が必要であるとしている。
各党党首の評価については、半数以上の人がラホイ氏、PSOEのペドロ・サンチェス氏とポデモスのパブロ・イグレシアス氏の采配を悪い、または非常に悪いとしており、シウダダノスのアルベール・リベラ氏だけが、かろうじて合格点に達している。
尚この調査は1000人を対象に今月16日から18日にかけて行なわれた。

リオ五輪、スペインのメダル獲得数はロンドンと同じ

昨日閉会したリオデジャネイロオリンピックにおいて、スペインは17個のメダルを獲得、前回のロンドン大会と同じ数だった。
内訳は金メダル7個、銀4、銅6だった。
特に話題となったのは今回のメダル第一号となった競泳のミレイア・ベルモンテ選手、37歳で金メダルを獲得した高跳びのルス・ベルティア選手、さらに西洋人として初めてバトミントンで金メダルを獲得したカロリーナ・マリン選手などで、今回も女性陣の活 躍が目立った。

サン・セバスチャンでヒッチコックの未公開写真展

パイス・バスコのサン・セバスチャンでは、1958年、サスペンス映画の巨匠アルフレッド・ヒッチコックの当地訪問時の写真展を開催している。
同監督はサン・セバスチャン映画祭で名作「めまい」のプレミアム公開に参加するため、「北北西に進路をとれ」の撮影を1週間遅らせて妻と共に現地入りした。
訪問中には買い物や観光を楽しんだが、特にサン・テルモ美術館を気に入り、撮影に使えるかもしれないとコメントしたという。
またバスクのグルメも堪能、後に訪れた次作品の主演女優に、小イカの墨煮を試すよう勧めたという。
しかしながらこれらの写真はフランコ政権の検閲で不適切と見なされ、お蔵入りとなっていた。
この展示はヨーロッパ文化都市サン・セバスチャン2016本部で公開されている。


2016年8月19(金)

新政府承認投票、今月末に

暫定政府の状態が続く中、新政府樹立に向け、今月末に新首相承認投票が行なわれる事となった。
国王の指名を受け、新首相としての承認を求めるのは、12月の選挙でも再選挙においても最も国民の投票数が多かったPP党を代表するマリア―ノ・ラホイ氏。
同氏が首相としての承認を得るためには、8月31日に行われる1度目の決議で過半数を上回る賛成票が必要とされる。
つまり350人の議員の内、176名の賛成票が必要となり、現在、PPとの交渉が進行中のCiudadanosの議員32名の賛成票が得られたとしても、その合計は過半数に満たない。
このため、48時間後の9月2日に再投票が行われる可能性が高いが、2度目の投票では賛成票が過半数に達する必要は無く、賛成票が反対票を上回れば承認される。
しかしながら、そのためにはPPに続く議席数を持つPSOEが棄権票を投じる必要があるが、PSOE代表のペドロ・サンチェス氏はあくまでも「ラホイ、ノー」の姿勢を変えていない。
 こう言った状況下、2度目の投票でもマリア―ノ・ラホイ氏の新政権が承認されず、またその後の2か月間に他の候補者が承認を得られなかった場合は2度目の再選挙への突入となり、選挙日は12月25日と、まさにクリスマスに重なる事となる。

カロリーナ・マリン選手、バドミントンで西洋人として初の金

リオ・オリンピックで本日行われた女子バドミントン決勝戦で、スペイン人のカロリーナ・マリン選手がインドのシンドゥ・プサルラ選手を破り、優勝を決めた。
同種目でアジア人以外の選手が優勝を果たすのは、これが初めて。
カロリーナ・マリン選手は、これまでに世界大会、ヨーロッパ大会では優勝しているが、オリンピックでの優勝はこれが初めてで、今回のリオ五輪におけるスペインの6つ目の金、11個目のメダルとなった。


2016年8月18日(木)

アンテケラの巨石墳墓群、世界遺産指定後、訪問者数3倍に

マラガ県のアンテケラにある古代巨石墳墓群は、去る7月15日にユネスコより世界遺産の指定を受けたが、その後、ここを訪問する人の数が急増し、7月の訪問者数は10196名と、前年度同時期の3545名に比べて3倍に跳ね上がった。
また、昨年8月の訪問者数が6049名であったのに対し、今年8月には前半の15日間だけで8218名の訪問者を記録し、更に、昨年1年間の総訪問者数が106583名であったのに対し、今年は8月半ばの時点ですでに88965に達しており、世界遺産指定を受けたことが大きく影響しているのが明確に表れている。

グッゲンハイム美術館スタッフのスト、更に継続の可能性

今月9日に始まったグッゲンハイム美術館の館内案内スタッフと学芸員等によるストは、その後、11日、16日、18日と断続的に行われているが、スタッフ等と美術館、そしてビルバオ市行政、ビスカイア県行政との間で新たな会合は持たれておらず、何ら、進展が見られない状況が続いている。
この後ストは23日、26日、30日、そして9月1日と予定されているが、このまま改善が見られない場合、スタッフ等は無期限ストに入る可能性もあるとしている。


2016年8月16日(火)

10人中7人が収入に不満

人材派遣会社アデコの調査によると、72.3%の労働者が収入に不満を抱いているという。
一方、27%が満足、仕事以上の収入を得ていると答えた人は0.7%に留まった。
この調査によると、昨年のスペイン人の平均年収は2万1842.55ユーロだったが、性別、年齢、職種間で大きな差が出ている。
男女別では男性の平均年収が2万5205.04ユーロだったのに対し、女性は1万8671.59ユーロと25.9%の差がついた。
また年齢別では41〜45歳の平均は26歳以下の2倍以上であった。
さらに職種では、ITなどの産業系が高かったのに対し、農業・漁業・畜産業及びサービス業の平均が低かった。

連休最終日、各地で渋滞

聖母被昇天の連休最終日となった昨日午後、行楽地と大都市を結ぶ自動車道を中心に渋滞が起きた。
総合交通局(DGT)によると、渋滞は昨日正午頃から始まり、午後1時頃にはアリカンテのビジェナ付近マドリッド方面の国道で渋滞が発生した。
またアンダルシアでも、セビージャやカディスなどの都市部に海岸の行楽地から向かう道路で渋滞が起きた。
さらにムルシア、カンタブリアなどでも小規模ながら混雑が起こった。
この時期は祝日と夏休みの出発及びUターンが重なり、夏季では最も移動数が多い時期であり、DGTも特別警戒を行なっていた。

現代のピカレスク、宿泊客による不正行為の実態

今年の夏のバカンスもピークを迎え、各地の客室占有率が90%前後の好景気。
そんな中、全国ホテル協会の関係者が、宿泊客による不正行為の実態を打ち明けた。
最近頻発しているのは、ネット上で批判的なコメントをしないかわりに安くするよう要求してくる脅迫型で、多くの場合ホテル側が無視すれば、それがアップされることはないという。
また、初めから存在も宣伝もしていないのに、プールがないなどと言いがかりをつけるケースもあるという。
支払いに関しては、宿泊者とは別の名義のカードで支払い、後からこのカードの名義人が宿泊していないとカード会社にキャンセルを要求するケースもあった。
また、フロントで最後に支払う際、現金を下ろしてくるといってそのまま逃げるオーソドックスなタイプも存在するという。
さらに、予約以上の人数が部屋に宿泊したり、1人だけ朝食込みの予約にし同室者も一緒に朝食をとろうとしたり、近隣のアパート宿泊者がビュッフェに紛れ込もうとするケースもあったという。
室内の備品の「お持ち帰り」に関しては、スタンダードなタオルのほか、電球、テレビのリモコン、リモコンの電池などが挙げられる。
以前はミニバーのウィスキーなどを消費してそこに水を入れるケースもあったが、最近はほとんどないという。
しかしながら、業界で伝説的に知られている逸話は、2014年秋にマエストランサ・ホテルに宿泊した外国人客で、闘牛場ビューを予約しておきながら、宿泊後にアンチ闘牛であると宣言して賠償を要求してきた事である。


聖母被昇天の日の連休のため、8月15日までニュースはお休みとさせていただきます。


2016年8月12日(金)

連休に合わせ、交通取り締まり強化

スペイン全国の祝日である聖母被昇天(8月15日)の日にかけた連休に合わせ、本日15時から15日の24時まで、交通局は特別交通取り締まりを行う。
この連休中に6300万台の長距離移動が予測されているが、特に内陸部から沿岸部へ向けた移動や、各地の守護聖人などのお祭りへの移動の監視を強化するとのこと。
先月の交通事故死者数が昨年と比較して2名増えたことを踏まえ、本日から日曜日まで、特に飲酒運転と麻薬使用の取り締まりを強化し、一日に25000人以上の運転手に対して検査が行われる模様。


2016年8月11日(木)

グッゲンハイム美術館、館内スタッフのストにより長蛇の列

ビルバオにあるグッゲンハイム美術館では、夏のバカンスシーズンに重なって館内案内係や学芸員等のストライキが始まり、大きな混乱が生じている。
これら館内スタッフは、美術館が契約するマンパワーグループ社を通じて働いているが、2014年に始まった美術館と同社との契約が、間もなく9月30日で終了するため、これに伴い、美術館は契約を希望する会社を改めて募集、選択する事となる。
契約終了が間近に迫った今、これまで働いてきた館内スタッフ等は、美術館が契約する会社に変更が生じた場合でも、自分達の雇用が維持される事、そして同時に、更なる雇用条件の改善を求めてストライキを開始した。
この後、ストが予定されているのは8月11日、16日、18日、23日、26日、30日、そして9月1日とのこと。

マドリッド市、犬の“落とし物”を拾うための袋を変更

マドリッド市は去る7月初旬より、飼い犬の糞を拾うために公園などに設置している袋を、従来の緑色のものから黒いものに変え始めている。
これは、この袋を食品の保存用に大量に取っていく人がいることが発覚して始められたことで、全てを新しくするまでには、まだ数か月かかるとのこと。
リサイクルや環境のシンボルカラーである緑から黒に変えたことで、市はこの袋があまり魅力的に見えなくなることを期待し、また用途以外の目的で使うことを断念させるため、「食品への使用には適していません」という文言も印字するようにした。


2016年8月9日(火)

世論調査、3回目選挙でも結果はあまり変わらず?

社会学研究所(CIS)は昨日、6月の総選挙後初めてとなる世論調査の結果を発表した。
それによると、与党民衆党(PP)は最も得票率が高かったが、前回の選挙より0.5ポイント下がっている。
一方、野党第一党社労党(PSOE)は、やはり2位につけているが、総選挙の22.66%から、23.1%に上昇した。
また新進中道右派のシウダダノスは13.5%から12%に、左派のウニードス・ポデモスは21.1%から19.5%にそれぞれ下がっている。
尚、各党党首に対する評価では、これら主要党の代表は軒並み下がっており、全員「落第」した。

カナリアスの山火事鎮火へ

先週水曜日に発生したカナリアス諸島ラ・パルマ島の山火事は、6日目となった昨日、鎮火に向かっていると発表された。
関係者によると、火災はコントロールされており、非難していた住民も全員帰宅したという。
ただし、地中で木の根などを燃やしている火を完全に消し止めるにはまだ数ヶ月かかると見ている。
この火事により島の面積の6.8%にあたる4800ヘクタール以上が被害を受け、消火活動にあたっていた男性1人が死亡している。
出火の原因は、この山の洞窟に居住していたドイツ人男性の失火によるものとみられ、捜査が続けられている。

飲酒運転のライダー、後部の男性落下に気づかず

マジョルカ島で、昨日未明、若い男性が125CCのバイクで高速道路を2人乗りで走行していた。
運転していた17歳の少年は、一時的にコントロールを失い、ガードレールに軽くぶつかったが、意に介さず走行を続けた。
しかしながら3キロほど走った時点で、後ろにいた同乗者がいないことに気づき、市民警備隊に通報した。
この少年と共に捜索を行なっていた警備隊員は、接触したガードレール付近で同乗者を発見したが、すでに死亡していた。
同警備隊は詳しい死因などについて調べているが、この少年のアルコール検査で規定の3倍のアルコールが検出されたため、過失致死の容疑で立件する見込み。


2016年8月8日(月)

バラハスに足止めのメキシコ人乗客、解決策を要求

マドリッドのアドルフォ・スアレス・バラハス空港では、メキシコの航空会社アエロメヒコの航空券を持ったメキシコ人約200人が足止めを強いられている。
彼らは皆、同航空会社の従業員の家族や友人で、従業員用の航空券を所持、最大で90%引という格安チケットであるが、空席がなければ搭乗できない。
夏のバカンスシーズン真っ最中の7、8月期は常にほぼ満席の状態が続いており、1〜2週間待ちの状態が続いている。
これらの乗客は、数日待てば乗れると聞いていたのに話が違う、乗ったのに後から正規料金で購入した人がやってきたため下ろされた人もいる、 マドリッドの中心部で過ごすお金もない、と不満を口にした。
一方である乗客は、空席待ちの人は200人程度なので、航空機一機出せば解決する話だ、我々は皆チケットを持っている、と主張した。
尚、この問題は15年ほど前から続いているという。

上半期の外国人観光客消費額、8.2%増加

国家統計局(INE)の調査によると、今年上半期にスペインを訪問した外国人観光客の消費額は、前年同月比8.2%増加した。
一方、一人当たりの消費は997ユーロで、こちらは3.1%減少、一日平均額は131ユーロで1.5%増加した。
観光客の国籍別では、最も消費額が多かったのは英国人で、全体の20%を占めた。
これに続くのがドイツとフランスだった。
訪問地を自治州別でみると、1位はカナリアスで昨年同期比9%上昇し、全体の21.6%を占める。
2位はカタルーニャで2.8%増、全体の21.4%だった。
以下3位アンダルシア、4位マドリッド、5位バレンシアの順となっている。

週末の交通事故死者9名

総合交通局(DGT)によると、先週金曜日午後3時から昨日午前零時までに交通事故で亡くなった人は9名だった。
他に2人の重傷者を含む8人の負傷者も出ている。
最も犠牲者が多かったのは土曜と日曜でそれぞれ4人が命を落とした。


2016年8月5日(金)

マドリッド 夏祭開始

マドリッドの夏の風物詩とも言える、三つの祭リレーが昨日始まった。
トップを切って始まるサン・カジェタノ祭は、すでに今月頭から様々なプログラムが開始されているが、公式には昨日の朝10時30分の開始で、エンバハドーレス地区はオソ通りを中心にお祭りの雰囲気が高まりつつある。
この祭りは今週末の日曜日まで続くが、これに重なるようにして今日から公式に始まるのが、同じくマドリッドの中心部「ラバピエス地区」で行なわれるサン・ロレンソ祭で、こちらは来週水曜日の10日まで続く。
そしてこの夏祭リレーの最期を飾るのがラ・パロマ祭で、マドリッド中心部「ラ・ラティナ地区」で11日に開始され、15日まで続く。

マドリッド、テラス席のオープン時間を早めるか検討

マドリッド州知事のクリスティーナ・シフエンテス氏は、店舗でのテラス席のオープン開始時間を、現在の10時から8時に早めるため、規則の変更に向けて動き始めている。
これはマドリッド市で最も大きなホテル業界団体の申請により始まったもので、団体の代表者は、テラス席を開ける時間を8時にすることで、特に夏場における消費を増やし、それによってマドリッド州の経済や雇用を後押しする。また観光部門に力を入れるマドリッドにおいて、ホテル業の公共サービスの質を上げることにもつながることなどを理由として挙げている。
州政府は、州政府の意向と一致するとして同意しているが、シフエンテス氏によるとマドリッド市役所は反対の意を示しており、 「その提案が法律に基づいており、地域の住人や従業員の支持を得られるなら許可を出すだろう。州政府からきちんとした提案が届かない限り、テラスの設置時間を早めることに関しては何も言えない。」と主張している。


2016年8月4日(木)

Air Nostrum、オンダリビアーロンドン便就航

Air Nostrumは、今月2日より来月9月1日まで、毎週火曜日と木曜日にオンダリビア(サン・セバスティアン)ーロンドン(ルートン空港)を結ぶ直行便を運航する。
すでに500席以上の予約が入っており、その65%が外国人(イギリス人53%、その他ウルグアイ人、アメリカ人、オーストラリア人など)となっている。
サン・セバスティアンは2016年欧州文化首都となっており、それに関連した旅行客の獲得を目的に運航が開始された。

「Lobo」命名騒動、役所は受け入れる意向

Fuenlabradaの大学病院で先月7月12日に生まれた男児について、「狼」を意味する「Lobo」と命名した出生届を翌日に父親が提出したところ、市民登録課の役人はそれを受理しなかった。
「Lobo」は名前として相応しくなく、また、スペインでは苗字として一般的な為、名前としては認められないとし、月曜日(8月1日)に、「3日の猶予を与えるが、その間にほかの名前に変えられないなら裁判官が名付ける」と通達した。
この件はTwitterの目玉記事となり、また「Change.org」の援助もあって世間に大きく取りざたされていたが、3日のお昼前になって、役所側は「Loboという名を付けることを受け入れるつもりがある」と宣言し、男児の両親は「きちんと書類で確認するまで安心できないが、やっと一息つける」と喜んでいる。
役所の代表者は、2005年の決議で苗字を名前として付けてはいけないと決まっており、役人の対応は間違っていなかったが、 現在は苗字を一般的に名前として使うようになってきており、多くの人が、受理される為に2番目の名前として登録していることを踏まえ、今回、その決議を変更するという判断に至ったと語っている。


2016年8月2日(火)

7月の失業者数、2.2%減少

雇用・社会保険省の発表によると、先月の失業者数は6月と比較して2.2%減少した。
これで5ヶ月連続の減少となる。
これらの数値を業種別でみると、全ての分野で下がっているが、特にサービス業での減少が際立っており、これに続くのが建設業、工業と農業。
自治州別でも全ての州で減少しているが、特にアンダルシア、ガリシアとカタルーニャで下がった。
また社会保険の登録数も上昇しているが、一方で失業者のうち何らかの公的手当てを受けている人は全体の55%に留まっている。
また例によって多くの新規雇用が期間限定の契約であるなど、課題は多い。

7月の自動車販売台数、4.3%増

自動車製造・販売業者協会によると、7月の自動車販売台数は10万7306台で、前年同月比4.3%増加した。
また7月の販売台数としては2009年以来の高い数値であるうえ、5ヶ月連続の10万台超えとなった。
このうち個人向け販売は5.4%、一般企業向けは3.5%、レンタカー会社向けは1.2%それぞれ増加している。
同協会ではこの結果を高く評価しているものの、先月末で政府の自動車購入援助プランが終了したため、今後の動向は不透明であるとしている。

マドリッド警察、車のトランクからヤギ発見

昨日午後、マドリッドのフエンラブラダ市の街道で、アルコール検査を行なっていた警官が、車のトランクから物音がするのに気づいた。
不審に思ってドライバーにトランクを開けるよう命じた所、中から生きたヤギが出てきた。
このヤギはどこかの夏祭りで興行用に使われる模様で、持ち主は目的地までの道のりは短く夜で気温も下がったのでトランクに入れたとしている。
このヤギは一時的に動物保護センターに移送されたが、その後持ち主が再度引き取った。
尚、ヤギの健康状態に問題はなかったという。


2016年8月1日(月)

ゴンサレス元首相、党に提言

フェリペ・ゴンサレス元首相は、所属する野党第一党社労党幹部に対し、3回目の選挙は避けるべきである、と提言した。
その中で同氏は、マリアノ・ラホイ暫定首相の力不足を指摘、首相続投にふさわしい人物とはいえないと述べた。
しかしながら、他党との連立などの可能性がない限りは、ラホイ氏の首相選出選挙において1回目は反対票、2回目は棄権して、首相選出を妨げないようにすべきであると述べた。
しかしながら同党執行部では現在もラホイ氏不支持の構えを継続している。

先週末の交通事故死者12名

夏のバカンスシーズンで特別警戒体制がしかれていた先週末、全国の交通事故による死者は12名だった。
総合交通局(DGT)によると、他に5名の重軽傷者がでているという。
最も死者が多かったのは昨日日曜日で、7名が亡くなっている。
同局によると、今年に入ってから先月までの累計数は647人で、前年同期比51人増加している。

各地で密入国の移民を保護

スペイン海上警備隊と市民警備隊は、昨日イベリア半島南東部を中心に密入国を試みた移民を保護したと発表した。
それによると、昨日午前5時ごろアルメリア沖のアルボラン島付近で25人のアルジェリア人が乗ったボートを保護した。
アルメリア沖ではその後、他に19人が救助されている。
またムルシアのカルタヘナでは、女性3人と子供2人を含む30人を保護、 さらにアリカンテのタバルカ島付近でも10人が救助されている。
尚、当局によると、保護された人々はいずれも健康状態に問題はないという。


2016年7月29日(金)

ポケモンGoファン、 プエルタ・デル・ソルとレティロ公園に集結

昨日19時からマドリッドの中心、プエルタ・デル・ソル広場で行われたポケモンGo集会には、3000名以上のファンが集まった。
同集会は、もともとレティロ公園内で行われる予定であったが、マドリッド市行政からの指示で場所の変更を余儀なくされ、プエルタ・デル・ソル広場での開催となった。
ところが、行政に反抗するグループが、ネットを通じて最初の予定地であったレティロ公園での集合を呼びかけたため、参加者が二か所に分裂し、レティロ公園にも数千人が集まったため、開催者が見込んでいた参加人数には達しなかった。
しかしながら、ソル広場に集まった3000人だけで、現時点でのポケモンGoの集会としてはギネスの記録を更新したとのこと。

ライアンエアー、子連れの旅客に有料座席の予約を義務付け

ローコスト航空会社「ライアンエアー」は、9月1日より、12歳以下の子供連れの利用者については、8ユーロの追加料金を支払って座席予約を行なう事を義務付ける旨を発表した。
また、これを行なう事により、同伴の子供については無料で座席を予約することが出来るとの事。
同措置は、この夏、小さな子を伴っての利用でありながら座席指定をしない利用者が多く、搭乗時に子供と成人同伴者が離れた席になってしまうケースが目立ったことによるもの。


2016年7月28日(木)

カタルーニャ、憲法裁判所に反抗、スペインとの断絶プロセス案可決

昨日行なわれたカタルーニャ州議会で、カタルーニャ国家建設に向けてのスペインとの断絶プロセス案が可決された。
可決されたのはカタルーニャ独立プロセス委員会が作成したもので、独立の意思を問う住民投票の開催から独自の憲法設立まで、今後、カタルーニャ独立に向けてとるべきプロセスを順を追ってまとめたもの。
カタルーニャ議会が独立プロセス委員会の設置を可決した際、スペインの中央政府はその違憲性を憲法裁判所に訴え、憲法裁判所はこれを認め、カタルーニャ自治州政府に同委員会の解散を命じると共に、独立プロセスを議題として州議会で取り扱うことの違憲性についても警告していた。
そう言った中で、今回、カタルーニャ行政は憲法裁判所に真っ向から反抗する姿勢を示したが、今回の可決も Junts pel Siグループ とCUPの議員72名の賛成票のみで行なわれており、その他の議員は全員反対票を投じている。
これを受け、マリアーノ・ラホイ暫定首相は、PSOE、Ciudadanos、Podemosなどの主要政党の代表等へ、政府弁護団から憲法裁判所へ法的対応を求める旨を、電話を通じて通達。
これに対し、いずれの党首も暫定首相への協力的姿勢を示した。

ポケモンGo大会、本日レティロ公園で

本日19時、マドリッドでポケモンGoの大会が予定されており、すでに5000名以上が参加申し込みを済ませているが、この大集会はマドリッド市の許可がおりていない。
正確には、許可は出ているが、市行政はその開催地をレティロ公園ではなく、プエルタ・デル・ソル広場に変更するよう指示した。
しかしながら、これに不満をいだくファン等がネットを通じ、行政の指示を無視して、当初の予定どおりレティロ公園に集まるよう呼びかけており、本日夕刻、レティロ公園付近でトラブルが生じる可能性が高い。


2016年7月26日(火)

エアー・エウロパ、ストで114便を欠航へ

スペインの航空会社エアー・エウロパは、今週土曜日から4日間にわたってパイロットのストライキを予定しているが、その間計114便を欠航すると発表した。
この影響を受けるのは国内便38便と国際便76便で、後者はいずれも欧州路線。
最も多いのはマドリッドーパリ・オルリー間で、16便がキャンセル予定。
さらにマラガーパリ・シャルル・ドゴールも12便キャンセルとなる。
国内便ではマドリッドーア・コルーニャ間とビルバオービーゴ間で、それぞれ10便となる。

多胎児出産、10年で20%増

国家統計局(INE)の調査によると、2014年にスペインで生まれた多胎児(双子、三つ子など)は全体の2.2%だった。
この数値は他の先進国の平均(1〜1.5)と比較するとかなり高いものとなっている。
事実この10年で全体の出生率は下がっているにも関わらず、多胎児については20%増加している。
これについて専門家は、多くの女性が仕事などを理由に妊娠時期を遅らせるが、子供が欲しいと思ったときには年齢的に妊娠しにくい体になっていることが多い。
このため、人工授精などの不妊治療を受けるが、これらのメソッドは多胎児を妊娠する可能性が高い。
一方で消費者支援団体は、行政は多胎児をもうけた家族に対して、一時金を支給するなどの対策はしているが、経済的な負担は長期に渡って続くものであり、これらの状況を見据えた援助を行なうよう要求している。
尚、この統計によると、多胎児の内訳は殆どが双子で、これに次ぐのが三つ子だが、四つ子以上も2件あった。

AVEマドリッドーセビージャ間、5分遅延の返金廃止

スペイン国鉄レンフェは、高速列車AVEなどが定時に到着しなかった場合の払い戻しポリシーの変更を発表した。
その中で、これまで維持されていたAVEマドリッドーセビージャ間の5分遅延の払い戻しを廃止する。
今後のポリシーでは遅延の区分が15、30、60、90分となり、列車や遅延状況によって払い戻しは50%または100%となる。
さらに払い戻し方法もこれまでの現金に加えて、次回の切符購入用割引券や、レンフェ会員の場合はポイントに換算することもできる。
尚、払い戻しは故障などレンフェ側の問題による遅延だけでなく、あらゆる状況に適用される。


7月25日(月)は「使徒サンティアゴ」の祝日であるため、ニュースはお休みとさせていただきます。


2016年7月22日(金)

マラガ県に初の世界遺産

去る7月10日〜17日にかけてイスタンブールで行われたUNESCOの第40回アセンブリにおいて、マラガ県のアンテケラにある巨石墳墓遺跡群が新たに世界遺産として認定された。
マラガ県における世界遺産認定はこれが初めてのことで、これまでコスタ・デル・ソルの名で「太陽と青空と青い海」と言うイメージが強かった同地に、改めて歴史文化ツーリズムの目玉商品が加わったとして、同県ではこれによる村興しに期待が寄せられている。
マラガ県、そしてアンダルシア州行政は、これまで全く観光地では無かったこの地に、2019年までに8万人の観光客、2270万ユーロの経済インパクト、そして255人の新規雇用が得られると見ている。

カタルーニャ独立賛成派、初めて反対派を上回る

カタルーニャ世論調査センターが行った今年6月のアンケート調査によると、カタルーニャの独立に賛成であると答えた人が全体の47.7%、反対であると答えた人が42.4%、判らないと答えた人が8.3%、返答無しが1.7%と、2015年2月に同内容のアンケート調査が開始されて以来、初めて独立賛成派が反対派を上回った。
前回の調査は今年3月に行われており、その時には賛成派が45.3%、反対派が45.5%と、僅かに反対派が上回ってはいたが、ほぼ同じ割合に達していた。


2016年7月21日(木)

国王、新政府樹立に向け、火曜日より各党首とのコンタクトを開始

国王ドン・フェリペVIは、新政府樹立に向けた各政党代表との会合スケジュールを本日12時ごろ、新国会議長アナ・パストール氏に通達した。
スケジュールを受け取ったパストール議長は、ただちにこれを各政党へ伝達。
慣例通り、国会における議席数の少ない党から多い党へと順番に行なわれるため、最後に国王と謁見するのはPP党のマリアーノ・ラホイ氏となる。
12月の選挙後に行われた時には、5日間にわたって国王は各党代表と会合を持ったが、今回は3日間に縮めて行われる模様。
計14の政党が国王からの招集に応じるが、FRC党、BILDU党は前回同様にこれを拒絶。
新首相の信任投票が行われるのは早くて8月の2日か3日、遅い場合で8月の9日か10日となる見通し。

アフリカからの砂塵通過

スペインの空を覆ったサハラ砂漠の砂は、西風を受け、イベリア半島の東部からバレアレス諸島へと移動しつつある。
昨日は上空を覆った砂塵の影響で全国的に砂混じりの弱い雨が見られ、これにより熱波による猛暑のあとの急激な気温低下を招いた。
特に気温が下がったのはカンタブリア、エブロ川上流域で、最高気温が1日で40度から25度まで低下。
また、この傾向は週末に向けて続き、最高気温は20度程度まで下がる予報で、僅か2、3日の間に最高気温が20度も下がるとのこと。
内陸部の多くの地方ではそれほど極端な低下は無いが、8〜10度程度下がる見込み。

ポケモン・ゴー スペイン初の大会がレティロ公園で

去る金曜日にスペイン上陸を果たしたポケモンGOは、すでにスペイン国内に多くのファンを獲得し、その最初の大会がマドリッドで開催される。
場所はマドリッドにあるレティロ公園内、アルフォンソ12世のモニュメント周辺とのことで、すでに3500名が参加登録済み。


2016年7月20日(水)

ホセ・トマス氏、9月にバジャドリで出場予定

9月にバジャドリで行われる祭りでの名闘牛士、ホセ・トマス氏の出場が確定した。
このサン・ロレンソの聖母祭に合わせた闘牛スケジュールは次のとおり。

9月4日: フアン・ホセ・パディージャ、ホセ・トマス、モランテ・デ・ラ・プエブラ、 エル・フリ、ホセ・マリア・マンサナレス、アレハンドロ・タラバンテ。
9月8日: モランテ・デ・ラ・プエブラ、セバスティアン・カステージャ、ロペス・シモン。
9月9日: レオナルド・エルナンデス(騎馬闘牛)、ホセ・トマス、ホセ・マリア・マンサナレス。
9月10日: エル・フリ、アレハンドロ・タラバンテ、ロカ・レイ。
9月11日: クーロ・ディアス、エル・ファンディ、ホセ・ガリード。

尚、9月4日の闘牛は去る7月9日にテルエルでの闘牛で亡くなった闘牛士、ビクトール・バリオ氏に捧げられる。

Amazon、本日より生鮮食品の即配達サービスを開始

通販大手のAmazonは、本日より生鮮食品の配達サービスを開始した。
同サービスはAmazonのプレミアム会員登録をしているユーザーを対象としたもので、発注後、1時間〜2時間以内に送料無料で届けられるとのこと。
現時点で同サービスを利用出来るのはマドリッドのみ。
Amazonによるヨーロッパ内における同サービスは、すでにパリ、ミラン、ベルリンで行なわれており、マドリッドが4番目となった。


2016年7月19日(火)

アナ・パストール氏が議長に選出

本日スペイン下院議会で行なわれた下院議長選挙で、民衆党(PP)の アナ・パストール勧業大臣が、社労党(PSOE)のパッチ・ロペス前議長を破って当選した。
両候補とも1回目の投票では絶対過半数(176)に達しなかったため、上位2位の両氏に対して2回目の投票が行なわれた。
ポデモス党は1回目の投票で独自候補に投票したが、敗れたため2回目はロペス氏に投票した。
しかしながら結果はパストール氏(169)ロペス氏(155)でパストール氏の議長就任が確定した。
尚、上院議長はPPのピオ・ガルシア・エスクデロしが再選した。

AVEマドリッドーセビージャ間、人身事故で一時不通

スペイン高速鉄道AVEのマドリッドーセビージャ間で昨日午後人身事故が発生、およそ40分間にわたって全線が不通となり、約1時間後に全面復旧した。
事故が起きたのは昨日午後3時47分、同路線の101キロ地点にあたるトレド県ジェベネス。

ポケモン探しで日本人旅行者がトンネル侵入、バルセロナ

カタルーニャ自治州警察は、歩行者立ち入り禁止のトンネルに立ち入った日本人旅行者に退去を促したと発表した。
それによると先週末、バルセロナのロビラトンネル付近を歩行中の男女2人をパトロール中の警官が発見、歩行者進入禁止のこのトンネルに入り込んだため、外に出るよう促した。
携帯やタブレットを見ながら歩いていた事から、当初は道に迷っているとみなされたが、ポケモンを探して中に入ったと説明しているという。
携帯アプリゲームのポケモンGOは、スペインでも先日配信が始まり、大人気となっているが、警察では運転中の利用は絶対しないこと、歩行中は十分回りに気を配ること、など注意を呼びかけている。


2016年7月18日(月)

ヨーロッパ諸国で最も砂漠化の危険が高いのはスペイン

スペイン科学研究所の調査によると、スペインはヨーロッパ諸国の中でもっとも砂漠化の危険にさらされた地域であるという。
その理由について専門家は、ひとつは乾燥地帯が多いこと、もうひとつは人為的なものによるという。
この人為的なものについては、地下水の利用過多、過剰な放牧や不適切な農業運営などが挙げられる。
また、この調査によれば、国土の3分の2が危険にさらされているが、特にグアダルキビル峡谷沿いの新興オリーブ畑、エクストレマドゥーラの牧草地帯、カナリアス諸島の一部、エブロ峡谷の一部などが挙げられている。

今夏初の熱波到来

今夏初の熱波が昨日より到来、本日は各地で40度を超える猛暑となる。
気象局によると、本日は39県で高気温による警報・注意報が出ている。
またジブラルタル海峡及びカナリアス諸島では強風による注意報も発令された。
本日は特に内陸部での気温の上昇が激しく、タホ川、グアダルキビル川及びグアディアナ川流域では40度を超える模様。
さらにラ・マンチャのトレドとシウダ・レアルでは42度、また通常また、あまり気温が上がらないアストゥリアスやカンタブリアでも36度程度まで上昇する見込み。
同局では日中できるだけ外出を控えるよう呼びかけている。

バルサ元選手らの親善試合、クーデター未遂でキャンセル

サッカースペインリーグFCバルセロナは、先週土曜日にトルコで予定されていた元選手らによる親善試合が、当地で起きたクーデター未遂事件によりキャンセルされたと発表した。
またすでに現地入りしていた元選手らは発生地からは遠い所に滞在していたため安全が確認され、すでに帰国している。
また当日現地入りするはずであったアンドレス・イニエスタ、レオ・メッシら現役の選手は旅程そのものをキャンセルしたため現地入りしていないという。
この親善試合はチャリティーで、前夜祭に参加していたカルレス・プジョル元選手は、パーティ直後にクーデターが起き、緊迫の時間をすごしたが、今は無事スペインに帰ってくることが出来た、と自身のツイッターに当時の状況をつづった。


2016年7月15日(金)

政府、現在のテロ警戒レベルを継続

昨日フランスのニースで起きたテロ事件を受けて、スペイン内務省は関係者を集めてテロ対策会議を行なった。
この会議には国家警察、治安警備隊、諜報部などの関係者が出席、状況を検討した結果、昨年6月26日に引き上げられた警戒レベル4の引き上げを見合わせることで一致した。
このレベルの最高位は5で、専門家によると5は国内でのテロが予測された場合など重大な危機が迫っている状況で適用され、主要な公共施設に軍隊が配備されるという。
昨年11月パリで起きたテロ野際には警備が強化されたがレベルは上げられていない。
尚、少なくとも84人が殺害されたこの事件で、現在の所スペイン人の犠牲者は確認されていない。

マドリッド市、パークアンドライド設置へ

マドリッド市議会は昨日の閣議で、パークアンドライド用の駐車場を12箇所に建設すると発表した。 このシステムは 郊外に住む人が自家用車を最寄り駅やバス停などに駐車して、都心までの行程は公共交通機関を利用するもので、中心部の交通渋滞や大気汚染の緩和が狙い。
建設が予定されているのは環状道路M30の外側の地区で、それぞれの収容台数は約500台、総収容台数は9570台となる。
利用しやすい料金設定や支払いシステムが検討され、無料利用の可能性もある。
このプランはガジャルドン市長時代にも提案されていたが、実施には至らなかったという。

スペイン陸上期待の星、不運な事故でリオ欠場

ガリシア出身で現トライアスロンワールドチャンピオンのハビエル・ゴメス・ノジャ選手は、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開催されるオリンピックの欠場を発表した。
それによると、同選手は昨日自転車でのトレーニング中に転倒、腕に激しい痛みがあったため病院で検査を受けた所、前腕の骨折が確認された。
同選手は、これまでオリンピックのために毎日トレーニングに励んでいたので欠場は悔しいが、常識的に考えて回復は不可能、他に自分よりも良い結果をだせる可能性のある人に自分の枠を譲りたい、とコメントした。
関係者によると、転倒時自転車はほぼ停止した状態で、このような大怪我を負ったのはかなり不運であったとみられる。


2016年7月14日(木)

外務大臣、「Brexitはジブラルタル統治のチャンス」

ホセ・マヌエル・ガルシア・マルガジョ外務大臣(暫定)は、英国のEU離脱決定後初めてアンダルシア州政府およびジブラルタル周辺の自治体関係者と会合を持った。
その後メディアのインタビューに応じた同大臣は、Brexitは両国のジブラルタル問題を改善する良い機会であるとの見解を述べた。
大臣は、ジブラルタルを英国と共同統治すれば、EUに残留することが出来る、またジブラルタル住民にスペインとの2重国籍を許可することにより、これまでどおりの関係を保持できるとした。
ジブラルタルは先日の国民投票で多くの人が残留を希望しており、離脱による孤立化が懸念されている。
また国境を接するリネア・デ・ラ・コンセプシオンは、スペインで最も失業率が高い街の一つとされており、ジブラルタルで勤務するなど、様々な形で生活の糧としている市民が多い。
同大臣は離脱が却って両者にとって良い結果をもたらすのではないかと指摘している。

マドリッド市、生ゴミ専用のコンテナ設置へ

マドリッド市は、段階的に生ゴミ専用のコンテナを設置していくと発表した。
このコンテナは茶色で、試験的にホテルや飲食店と9つの地区に設置される。
同市は、現在ゴミ処理場に集められる生ゴミは、多くが他のゴミと混ざっており、コンポストへの利用がスムーズでないと指摘、分別を増やしてより環境に優しい街づくりを目指すとしている。
尚、設置の開始は年末か来年初めとなる見通し。

ティッセン美術館25周年の特別展示を発表

マドリッドのティッセン・ボルネミサ美術館は、開館25周年を記念して特別展を開催すると発表した。
これらの特別展は2017年から18年にかけて開催され、主要なタイトルと日程は以下の通り。
「ブダペスト美術館秀作展」(2017年2〜5月)ベネチア(同6〜9月)ピカソとロートレック(同10月〜2018年1月)。
同美術館はこのアニバーサリーを機会に常設展示の更なる充実もはかっていきたいとしている。


2016年7月13日(水)

今夏の外国人観光客大幅増の予測

産業・エネルギー・観光省の調査によると、今夏スペインを訪問する外国人観光客は昨年を大幅に上回る模様。
この理由について、同省は先日テロが起きたトルコやチュニジア、エジプトなどのイスラム諸国で続く政情不安が、観光客を呼び寄せているとみており、観光業関の雇用も今年6月の時点で昨年を5.7%上回っている。
特に増加している地域はテネリフェ、グラン・カナリア、バレアレス、バレンシア、アリカンテ、マラガといった海辺の観光地が中心となっている。
しかしながら、中近東のリゾート地よりも物価が高いスペインでの一人当たりの平均消費額は減少傾向にあるという。

6月の消費者物価指数、マイナス0.8%

国家統計局(INE)は先月の消費者物価指数の最終結果を発表した。 それによると数値は先月より0.1ポイント上昇して、マイナス0.8%だった。
INEでは先月より数値が上がった理由についてガソリンと電気料金の値上がりを挙げている。
一方で、運輸、住宅価格とレジャー、さらにバーゲンシーズン開始により衣料品が下がっている。
また、物価はすべての自治州でマイナス値となっているが、特にカタルーニャ、アストゥリアス、パイス・バスコ、ナバラとカナリアスでの下落が目立っている。

マドリッドでまた街路樹の枝落下による死者

マドリッド市のモラタラス地区で昨日、街路樹から大きな枝が落下し、下のベンチに座っていた男性を直撃した。
この男性は58歳の退役軍人で、駆けつけた救急隊員によりグレゴリオ・マラニョン病院に搬送されたが数時間後に死亡した。
同市では早急に調査を開始するとしているが、この付近では最近剪定が行なわれたばかりで、その際の調査ではこの街路樹に異常は見られなかったという。
マドリッドでは前政権時代にも枝の落下や街路樹の倒壊が連発し、数名が命を落としている。


2016年7月12日(火)

航空各社、身分証チェックの廃止を要求

ローコスト航空ブエリングが起こした遅延・キャンセル問題を踏まえ、勧業省は昨日国内の航空会社や関係機関を召集した。
この会議でアナ・バストール勧業大臣(暫定)は、夏のバカンスシーズンにおけるスムーズな運航を行なうよう求めた。
国内数社で作る航空業者協会は、運航をスムーズにするために、搭乗口での身分証明チェックの義務づけを廃止するよう求めた。
また、国内の各空港のシステムのさらなる近代化をはかるよう提言した。
尚、搭乗口でのチェックを義務化しているのはEU26カ国のうちスペイン、イタリア、ポルトガルとチェコだけであるという。

闘牛士の死を喜ぶコメントの教諭、解雇要求の署名15万人

先週、闘牛中に命を落とした闘牛士の死を喜ぶコメントを書いた自称教師に対して、解雇と資格剥奪を求める署名が15万人分以上集まった。
その内容は、「ビクトル・バリオとかいう、牛殺しが死んだそうだが非常に喜ばしいことだ。残念なのは彼をこの世に送り出した者たちが同じ目にあっていないことだ。今日は人類にとって喜びの日、彼の墓の上で踊ろう、、、。」など死者とその家族を侮辱したものであった。
これに対して解雇の署名をネットで送信した人々は、教師としてあるまじき発言、私は闘牛は嫌いだが、死者への敬意は別だ、などとコメントしている。
尚、インターネット上では他にもこの闘牛士に対する侮辱的なコメントがあり、闘牛士組合ではこれらに対して法的措置をとるとしている。
セゴビア出身のバリオは先週土曜日にテルエルの闘牛場で死亡、スペインの闘牛場で闘牛士が命を落とすのは1992年以来の事。

マドリッド州、地下鉄16駅でエレベーター設置へ

マドリッドのクリスティーナ・シフエンテス州知事は、同地下鉄の16駅にエレベーターを設置、また29駅でバリアフリー設備の強化を行なうと発表した。
完成すれば、バリアフリー駅の割合は現在の63%から73%に増加する。
設置されるのは主に2路線以上が乗り入れている駅で、また州の障害者支援団体から特に要望があった駅にも設置される。
さしあたって工事が開始されたのは中心部のソル駅で、最終的にはすべてのホームに設置される。
特に現在工事で閉鎖されている1番線ではピナール・デ・チャマルティン行きのホームへ地上からダイレクトにアクセスでき、11月の工事終了と共に利用可能という。
同州ではこのほかに駅構内の点字ブロックや手すりの増設などにも力をいれるという。


2016年7月11日(月)

オバマ大統領、スペイン初訪問も予定を縮小

米国のバラック・オバマ大統領は今週末初めてスペインを訪れた。
予定ではNATOの会議で滞在していたワルシャワからセビージャに到着するはずであったが、先日起きたテキサス州ダラスでの警官銃撃事件を受け、予定を縮小した。
これによりセビージャ訪問はキャンセルとなりマドリッド入りを前倒し、国王及びマリアノ・ラホイ暫定首相との会談は保ったものの、野党各党党首も含めた食事会は中止し、党首とはそれぞれ15分程度のミニ会談に縮小された。
マドリッドで予定されていたそれ以外のイベントもすべて中止となったが、カディス県のロタ米軍基地の訪問は予定どおり行なわれた。
結局15年ぶりとなる米大統領の訪問は24時間足らずの電撃訪問となった。

米大統領、滞在縮小に対する遺憾の意を表明

昨日マドリッドでフェリペ6世国王と会談した米国のオバマ大統領は、 その後国王と共に共同会見に臨んだ。
この際、大統領はダラスの事件のために滞在が縮小されたことに遺憾の意を表明し、任期終了後に必ず訪れると述べた。
一方で、スペイン訪問は初めてではない、と話し、大学入学前にバックパックでマドリッドを旅し、滞在を楽しんだことを明かした。
その時は、次の訪問が大統領専用機エア・フォース・ワンで、国王に謁見するとは夢にも思わなかった、とユーモラスに語った。
さらにラホイ首相との会談後の会見でも、再訪問に触れ、妻子共にスペインのファンである事を強調、子供たちは成長すると家族旅行に積極的ではなくなるが、スペインに行くといえば、きっとついて来るだろう、とスペインに対するリップサービスも怠らなかった。

22県で高気温による警報・注意報

気象局は本日、8自治州の22県で高気温による警報・注意報を発令している。
それによると、アンダルシアでは、コルドバ、ハエンとセビージャに警報がでており、最高気温は40度に達する見込み。
またカディス、グラナダ、ウエルバとマラガでは36〜38度に達する見込みで、注意報がでている。
またバレンシアでも内陸部を中心に警報が出されている。
さらに内陸部のサラゴサとウエスカ、首都マドリッドの市街地でも37〜38度に達する模様で、注意報が出ている。
同局では日中の激しい運動などを避けるよう、注意を呼びかけている。


2016年7月8日(金)

憲法裁判所、カタルーニャ独自の国家機構構築案可決に無効判決

カタルーニャ自治州政府がカタルーニャ独立に向けての準備として独自の国家機構構築案を2015年に可決したのに対し、スペイン中央政府はこれを違憲である として憲法裁判所に告訴していたが、昨日、憲法裁判所はその内容のほとんどの項目について、満場一致で違憲であるとした無効判決を下した。
カタルーニャ自治州政府は、独自の税務署や政府組織図、エネルギー省、通信省、情報局、国鉄、気象局などを作り上げるための担当部署の設立を決定し、これらの部署による作業がすでに一部進められていたが、憲法裁判所はこれら全てに違憲判決を下した。
また、公共の港への大手企業による店舗やオフィス誘致に制限を設ける事についても違憲とした。
今回の判決に伴い、憲法裁判所は「自治州はすでに法で定められた権限以外の更なる権限を、必要な法的手続きを踏むことも無く勝手に拡張する事は出来ない」と 通告。

Air Europa社のパイロット組合、夏のスト決定

Air Europa社のパイロット組合は、ストを行なうかどうかについての投票を行なった結果、賛成票330、反対票22、棄権票28で、この夏のストライキ決行を可決した。
投票に参加したのは、スペイン航空パイロット組合SEPLAに組する同社のパイロット436名の内380名。
今回のストの主な原因は、同社が新たにローコスト航空会社Aire Europa Expressを設立し、これまでAira Europa社が行なって来たサービスの一部がローコスト会社に移される事。
ローコスト会社で新たに運行するフライトについては、より低賃金で、別のパイロットが雇用される予定。
ストは7月末から8月頭にかけて行われる見込み。

ブラッセル、アルビア脱線事故調査に疑惑表明

2013年7月24日、マドリッドを出発したALVIA特急がサンティアゴ・デ・コンポステーラの少し手前で脱線事故を起こし、140名の負傷者と80名の死亡者を出したが、これについてスペイン国内で出された判決は、その唯一の責任は運転士の不注意によると言うものであった。
実際には、高速列車が走っていた同路線では、高速列車用の安全装置が働いておらず、在来線用の旧式安全装置のみが整備されていたなど、ハード面の落ち度があったことは明白であったが、CIAF(鉄道事故調査委員会)による調査結果は、インフラ面や整備面の問題点については一切触れておらず、全てを運転士の人為的ミスであるとしていた。
これに対し、被害者協会とガリシアの左翼政党BNGはCIAFの調査結果にも、これに基づいて出された判決についても納得出来ないとして、ヨーロッパの鉄道安全に関する最高機関である欧州鉄道エージェンシー(ERA)の見解を求めていた。
ERAはスペインのCIAFが作成した調査結果について、
「人為的ミス(スピードオーバーと不注意)を唯一の原因と決めつけ、基本的な事故の原因に触れておらず、調べようともしていない。
スペイン国鉄や国鉄インフラ事業団、国営エンジニアリングコンサルタント、勧業省などの間で調査に対する協力が見られない。
調査を行なったCIAFは独立機関ではなく政府機関であるため、当事者が当事者の調査を行なっている形となり公平性を欠く」
などの厳しい結論を出した。
最も重要なのは、欧州における鉄道安全を保障するための項目(19条と21条)にある「重大な事故の調査は独立した機関が行わねばならない」と言う取り決めに乗っ取っていない点で、従って、これまでのCIAFの調査は信憑性に欠けるため、やり直さなければならないこととなる。


2016年7月7日(木)

暫定政府状態、200日に

昨年12月20日に総選挙が行なわれて以来、スペインは新政府が成立しない状態が続いており、去る6月26日の再選挙以降も各政党間での交渉は難航している。
そう言った中、暫定政府による政治がついに200日に達した。
更にこのあと、どれだけこの状態が続くのかは不明だが、少なくとも今月末か8月頭ぐらいまでは続く見込み。
暫定政府による統治がこれだけ長期に渡って続いたのは前代未聞の出来事で、過去に最も長かったのは1996年にホセ・マリア・アスナル首相が就任するまでに要した62日だった。
欧州における最長記録としては、2010年6月13日にベルギーで行われた総選挙のあと、541日間暫定政府の状態が続いたと言う前例がある。

移民夫婦の子供、10人中8人が自己をスペイン人と認識

アメリカのプリンストン大学とマイアミ大学の社会学教授であり、世界的な移民社会学の権威でもあるアレハンドロ・ポルテス氏の研究によると、スペインに住む移民はスペインの社会によく馴染んでおり、外人夫婦の二世等は10人中8人が自身のことをスペイン人であると感じているとのこと。
この調査は同氏により2006年、2010年、2012年に渡ってマドリッドとバルセロナに住む移民7000人を対象に行われたもの。
これによると、スペインで生まれた移民2世の81%が特に民族差別を感じてはおらず、自分がスペイン人であると実感しており、ここ3年間に移民であると言う事から何らかの社会的差別の被害に遭ったと答えたのは、僅か5%にとどまった。
これに対し、米国では自身がアメリカ人であると感じてる移民2世は僅か13.5%で、62%が移民であるが所以の差別被害に遭ったと告白しているとのこと。
また、米国では自身がアメリカ人であると実感している僅かばかりの移民2世にしても、年齢が増すと共にその数が更に減るのに対し、スペインでは年齢と共に更に増加しているとのこと。

夏のアンダルシア、11000人の警備

この夏、アンダルシアは同州を訪れるツーリストの数が更に増える事を予想しており、7月と8月の2か月間、ツーリストの安全を保障するため、11000人の警官を配備するとのこと。
11000人の内訳は、5680名の国家警察官と5320名の治安警備隊員で、これは昨年比較27%の増強となっている。
また、昨年はその前年度に比べてすでに23.7%の強化となっていたため、アンダルシアの安全なイメージを維持するため、スペイン政府が力を入れているのが伺われる。


2016年7月6日(水)

勧業省、ブエリング社にフライト数を減らすよう勧告

先週、夏のバカンス開始と共に始まったローコスト航空会社「ブエリング」の大量フライトキャンセルによって引き起こされたカオスの影響は今日も続いているが、外見上は幾らかの改善が見られた。
政府は同社の今回のミスに対する対応能力がそのリミットを越えているとして、今後、予定されていたフライトについて、予め大幅なキャンセルを公表し、消費者に現実に対応する時間を提供するよう指導した。
これにより、フライト前日のキャンセル通知や、当日に空港へ着いてからキャンセルについて知らされるのとは違い、消費者は前もって対応策を考える事が出来るため、予定どおり飛べなかった大勢の消費者が空港で長蛇の列を成したり、床に寝転がるなどの光景が前日と比較すると随分と目立たなくなった模様。
政府は、ブエリング社に対し、自社による対応だけでなくイベリア航空などのフライトに振り替えるなど、他社の協力も仰ぐよう指導している。

カタルーニャ経済信用度、過去最悪に

世界最大手の金融信用格付け会社の一つ「スタンダード&プアーズ社」は、スペインの各自治州の格付け更新情報を昨日発表した。
これによると、カタルーニャ州が発行する地方債券の信用度カテゴリーは「B+」とされ、所謂「クズ債券」と呼ばれるものよりも更に4段階下の評価となっており、同社がスペインの地方債にこれだけ低い評価を付けるのはこれが初めて。
このカテゴリーはケニアやルアンダの国債と同じレベル。
同社は、この先12カ月の間に、カタルーニャ自治州政府とスペイン中央政府との関係が改善される見込みは無いと見ており、経済回復を果たしつつあるスペインの後ろ盾はカタルーニャ州政府には期待出来ないと判断した模様。

メッシー選手に、21カ月の懲役判決

バルセロナ地方裁判所は、FCバルセロナのサッカー選手「リオネル・メッシー氏」とその父親に対し、脱税や詐欺罪による21カ月の懲役判決を下した。
両氏はタックスヘブンに持つ企業などを通じて、スペインの税務署に対して410万ユーロの脱税を行なったとして告発を受けていた。
通常、前科が無く、懲役判決が2年未満の場合は懲役を免れる事が多いが、例外もあり、近年見られた例としては、マラガの地方裁が歌手であるイサベル・パントハ氏に下した2年の懲役判決は回避される事が無かった。


2016年7月5日(火)

カタルーニャ州、ブエリングの運行状況監視へ

先週から続くローコスト航空ブエリングの遅延・キャンセル問題で、最も影響を受けているバルセロナのプラット空港を管轄するカタルーニャ州は、毎週同社と会合を持ち、運行状況を監視すると発表した。
これらの問題は、同社がバカンスシーズンに向けて無計画にフライト数を増便した事によると見られる。
同社では人員と機材の増強を行なっているが、パリの管制塔員ストもあり、スケジュールどおりの運行ののめどはたっていない。
同州政府はブエリングへの罰則も検討しており、本日も同空港では60便以上がキャンセルされるとみられる。

今年上半期の交通事故による死亡者、8%増

総合交通局(DGT)によると、今年上半期の交通事故による死亡者は514人で、前年同期比8%増加した。
同局によると、2006年以降、上半期の死亡者の数は減少傾向にあったが、これに歯止めがかかる形となってしまった。
夏のバカンスシーズン特別警戒開始後初の週末であった先週末はすでに10名ほどが亡くなっており、同局では今後も取り締まりを強化して、死者の減少に努力していくとしている。

国立図書館でカミロ・ホセ・セラ展

マドリッドの国立図書館ではノーベル賞作家のカミロ・ホセ・セラの生誕100年を記念した特別展を開催する。
この展示では、作家だけでなく、ジャーナリスト、編集者、俳優など様々な分野で才能をみせたセラの作品などを展示。
処女作の初版や「蜂の巣」、「パスクアル・ドゥアルテの家族」の原稿などの他、「アルカリアの旅」の際に使用されたリュックなどの個人的所有物なども展示される。
この特別展は本日より9月25日まで開催される。


2016年7月4日(月)

6月の失業者数、3.2%減少

雇用・社会保険省の発表によると、先月の失業者数は12万4349人減、すなわち3.2%減少した。
これで失業者総数は376万7054人で、2009年9月以来の低い数値となった。
これらを業種別でみると、農業以外ですべて下がっているが、特にサービス業の減少が顕著で、これに建設業、工業が続く。
男女別では、どちらも下がっているが、男性の数値(−4%)が女性(ー2.48%)を上回っている。
自治州別では、やはり全ての州で下がったが、特にカタルーニャ、アンダルシアとガリシアで下がっている。
同省ではこの数値を評価しているが、一方で多くの雇用が期間限定であることや失業者の半分以上が何の手当ても受けていないことなどを危惧する声も挙がっている。

勧業省、ブエリングを調査

勧業省は、ローコスト航空ブエリングの運航計画に不備があったとして、調査を開始した。
これは、同航空会社のフライトで先週木曜より遅延・キャンセルが続出し、バカンスシーズン開始と週末も相まって大きな混乱が起きた事によるもの。
バルセロナのプラット空港では、カウンターに連日長蛇の列ができ、最高5時間待たされた挙句、キャンセルやさらなる遅延を言い渡された人も多くいた。
会社側は、以前の経営陣による無理なフライト運行計画が引き起こした問題としているが、バケーションを台無しにされた乗客からは、強い不満の声が上がっている。

マドリッド地下鉄工事開始、問題なく運行

昨日より工事が始まったマドリッド地下鉄1番線の工事は、本日が初の平日となったが、現在の所特に問題は起きていないという。
マドリッド州の交通担当官は、代替バスや他路線の増便などが非常にうまく機能していると評価した。
特にバスに関しては、当初の予定よりさらに本数を増やしており、これが功を奏したとみている。
同担当官は、11月初旬まで続くこの工事の期間中、関係者と定期的に会合を持ち、利用客にできるだけ迷惑がかからないようスムーズな運行に努めるとしている。


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